JPH05340735A - 曲率半径測定装置 - Google Patents

曲率半径測定装置

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JPH05340735A
JPH05340735A JP4150243A JP15024392A JPH05340735A JP H05340735 A JPH05340735 A JP H05340735A JP 4150243 A JP4150243 A JP 4150243A JP 15024392 A JP15024392 A JP 15024392A JP H05340735 A JPH05340735 A JP H05340735A
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JP
Japan
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interference
fizeau
lens
curvature
interference fringes
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JP4150243A
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English (en)
Inventor
Hajime Ichikawa
元 市川
Koji Otake
幸二 大竹
Kazuyoshi Watanabe
一義 渡邉
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基準面と被検面との干渉縞の本数を正確に測
定し、該被検面の曲率半径を精度よく求める。 【構成】 所定の曲率半径を有する原器16の基準面1
6aと被検物13の被検面13aとの干渉縞を測定する
ための干渉計と、該干渉計で得られた干渉縞のデータを
画像処理する画像処理装置17とで曲率半径測定装置を
構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ等の被検物の曲
率半径を測定するための曲率半径測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レンズ等の曲率半径を測定する際
は、ニュートンゲージ(以下、ニュートン原器という)
を用いていた。この方法では、ニュートン原器のゲージ
面からの反射光と被検レンズの被検面からの反射光とを
干渉させて干渉縞(ニュートンリング)を発生させてい
た。そして、この縞のパターン形状を目視により観測し
てその結果に基づく演算を行なうことにより、ゲージ面
の基準曲率半径からの偏差として、被検面の曲率半径を
求めていた。
【0003】図11は、ニュートン原器を用いた従来の
曲率半径の測定状態を示す概略図である。干渉縞の観測
を容易にするために背景を黒いベースにして、そのベー
ス上で「被検面とゲージ面」(以下、干渉面と記す)と
を対向させている。そして、水銀灯またはナトリウムラ
ンプを光源とする照明光を拡散ガラス板を通して干渉面
に照射し、光源側から観測した干渉縞の本数をゲージ面
に対する被検面の高低と併せて測定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】干渉縞本数を正確に測
定するためには、前記干渉面の中心と周縁(周辺)での
干渉条件が同一となるように、「干渉面と垂直な方向の
光線」によって生じる干渉縞を観測することが望まし
い。このためには、干渉面から垂直にその球心に向かう
光線の略結像点に、目(視点)を位置させて観測すれば
よい。従って、図11の構成で観測する場合、凹の被検
面に対してはニュートン原器側から、また、凸の被検面
に対しては被検レンズ側から干渉面を観測することにな
る。
【0005】ところが、前記略結像点に目を位置させよ
うとしても、図11の構成では困難な場合が多かった。
例えば、干渉面の曲率半径が小さい場合には、前記条件
で干渉面を観測しようとすると観測者の頭が照明光を遮
ってしまうため、斜め上方から観測せざるを得ず、干渉
縞の変形が大きくなってしまう。また、この場合は干渉
面のNA(干渉面の干渉有効領域の半径を干渉面の曲率
半径で割った値)も大きいため測定誤差が生じ易い。従
って、正確な測定が困難となる。
【0006】上記構成における問題点を避けるために、
光源の反対側から透過光による干渉縞を観測する構成が
考えられる。この場合、光源をベースの下に設置して干
渉面を上から観測することになる。しかし、この構成で
は、干渉面の曲率半径が大きい場合には、観測者と干渉
面の間に存在する光学的パワーによっては前記結像点が
存在しなくなってしまう。また、前記結像点が存在する
場合でも観測距離の制約からやはり測定誤差が生じ易く
なってしまう。
【0007】このように、従来の方法では干渉縞の本数
を正確に測定することができないという問題があった。
本発明は、この問題点を解決することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的のために、本発
明では、曲率半径測定装置が、所定の曲率半径を有する
原器の基準面と被検物の被検面との干渉縞を測定するた
めの干渉計と、該干渉計で得られた干渉縞のデータを画
像処理する画像処理装置とを有するようにした。(請求
項1記載の発明) また、前記画像処理装置が、前記干渉縞を形成する際の
光学的収差によって生じる誤差を補正するようにした。
(請求項2記載の発明)
【0009】
【作用】本発明では、干渉面の干渉縞を目視により直接
観測する代わりに、干渉計を用いて観測する構成とし
た。そして、干渉面と垂直な方向の光線によって生ずる
干渉縞のみを観測するようにした。このことを図1〜3
によって説明する。図1は、トワイマングリーン(以
下、TGと記す)干渉計とフィゾー干渉計を合体させた
干渉計システムである。この干渉計システムは、例え
ば、C.Roychoudhuri, Optical Shop Testing (John Wil
ey & Jones. 1978) の頁208 に述べられている合体型干
渉計の一例として知られている。このシステムでは、フ
ィゾーレンズ11のフィゾー面11aとTGミラー12
との干渉を利用してフィゾーレンズ11のアライメント
を行うトワイマンモードと、被検物13の被検面13a
とフィゾー面11aと干渉させて被検面13aの面形状
測定を行うフィゾーモードとが設定される。
【0010】この場合、ピンホール14をフィゾー面1
1aの球心(フィゾーレンズの結像点)Oと共役な位置
に配置することにより、被検面13aとフィゾー面11
aを所謂「縞一色」状態に干渉させた時、被検面13a
と撮像素子(CCD)15とを1対1に対応させてい
る。これにより、被検面13aから垂直に前記球心Oに
向かう光線のみがCCD15に到達し、その他の迷光や
クロストークを防ぐことができる。
【0011】図2の構成のようにフィゾー面11aとニ
ュートン原器16のゲージ面16aとの間に光学的パワ
ーが存在する場合には、ゲージ面16aから垂直にその
球心に向かう光線が、球面収差のために1点に結像しな
くなる。その結果、図1に示したピンホール14でケラ
レが生じてしまう。即ち、ゲージ面16aを前記フィゾ
ーモードで観測した場合、フィゾー面とゲージ面の光軸
T方向の位置関係に依存して、図3のようにゲージ面
(正確には、その裏面)の一部しかフィゾー面との干渉
状態が観測されなくなる。
【0012】干渉面(ゲージ面と被検面のこと)の干渉
縞の観測は、前記ゲージ面から垂直にその球心に向かう
光線がCCDに到達することが前提となる。従って、干
渉面全面で干渉縞を観測するためには、ゲージ面(結果
的に、干渉面)を光軸T方向に走査し、観測されるゲー
ジ面の干渉状態を図3のように画像処理装置17(図1
参照)によって重畳させれば良い。この時、画像が重畳
されたゲージ面とフィゾー面との干渉状態の上に、干渉
面全面の干渉縞も復元されることとなる。
【0013】なお、前記ピンホールを除去して干渉面の
干渉縞を観測することも考えられる。しかし、この場合
には、干渉面の隙間の大小にも依存するが、干渉縞が大
きく変形してしまうため正確な測定が不可能となる。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す概略構成図
である。また、図2は、ニュートン原器と被検物とを設
置した状態を示す概略図である。本実施例では、ニュー
トン原器のゲージ面と被検レンズの被検面とからのそれ
ぞれの反射光を利用して干渉縞を発生させるように設定
してある。
【0015】本実施例の曲率半径測定装置は、図1に示
すように、光源21、撮像素子(CCD)15、ビーム
スプリッタ22、およびコリメーティングレンズ(フィ
ゾーレンズ)11からなる干渉計と、得られた干渉縞の
データを画像処理する画像処理装置17と、ニュートン
原器16(図2参照)と、で構成されている。CCD1
5で検出された情報(干渉縞)は、モニタ23上で観察
できるようになっている。
【0016】測定は、まず、被検レンズ(被検物)13
とニュートン原器16とを合わせた状態で光源21から
レーザ光を出射し、フィゾーレンズ11のフィゾー面1
1aからの反射光とニュートン原器16のゲージ面16
aからの反射光とを干渉させる。そして、この干渉によ
り生じた干渉縞をモニタ23で観測できるように干渉計
の光学系を適宜アライメントする。この時、モニタ23
で観測される干渉縞は、フィゾー面11aとゲージ面1
6aとの干渉縞にゲージ面16aと被検面13aとの干
渉縞が重畳されたものである。この時の干渉縞のデータ
を画像処理装置17によって記憶しておく。
【0017】図1の構成においてはフィゾー面11aと
ゲージ面16aとの干渉縞は球面収差を含んだ状態で観
測される。そのため、得られる画像データはフィゾー面
11aで制約された測定有効領域(測定有効径)P(図
3参照)に対して十分ではない。そして、前記球面収差
はフィゾー面11aに対する被検レンズ13とニュート
ン原器16の位置(例えば、光軸Tに沿ったT1 、T2
の2点とする)によって異なるため、得られる干渉縞の
データは図3に示すように各位置で異なる。そこで、ニ
ュートン原器16と被検レンズ13との相対位置を固定
したまま、このペア(ニュートン原器16と被検レンズ
13)を干渉計(フィゾーレンズ11)の光軸T方向
(図中矢印方向)に走査し、その間の干渉縞のデータを
逐次画像処理装置17に取り込んで該データを重畳して
いくことで、図3(c)のような欠けのない干渉面のデ
ータ(干渉縞の画像)を得るようにした。
【0018】その際、フィゾー面11aに対する干渉面
の光軸T方向位置に依存して、測定有効径P内で干渉縞
が観測される領域が変化するため、単純な平均化処理に
よりデータを重畳した場合、干渉縞が観測されない時の
データはゼロとして加算されることになり、重畳後の干
渉縞のコントラストが低くなってしまう。そこで、本実
施例では、干渉縞が観測された時のデータだけを重畳し
て、重畳後の干渉縞のコントラストを高めるようにし
た。そのため、画像処理の演算アルゴリズムとして加算
平均の代わりにOR加算を採用した。その結果、干渉縞
が観測できない領域は、画像信号上の輝度がゼロレベル
であるため、例えば、ある一定の輝度をしきい値に設定
して画像信号上の輝度がこのしきい値を超えた時(つま
り干渉縞の明部が測定された時)だけ画像処理装置17
内のメモリをハイレベルとするようにすれば干渉面の干
渉縞データを復元でき、これをもとに被検レンズ13の
被検面13aの曲率半径を求めることができる。
【0019】なお、被検レンズ13とニュートン原器1
6とを、フィゾー面11aに対して光軸T方向に沿って
ある程度の速さで走査させるため、フィゾー面11aと
ゲージ面16aとの間で生じた干渉縞は画像信号として
取り込まれず(または、時間平均されてしまい)、干渉
面の干渉縞を乱すことなく消去される。また、フィゾー
面11aと被検面13aとの干渉縞も測定に影響しな
い。
【0020】図2において被検面13aの反射率が100
%に近いミラーの場合には、干渉面での干渉縞のコント
ラストを最大にするために、ゲージ面16aに反射率r
が約38%となるような反射膜を設ければよい。これは、
r=(1−r)2 の式により求まる値である。ところ
で、以上のような構成において、図2に示すようなニュ
ートン原器16を用いた場合は、前記球面収差量が大き
くなるため得られる干渉面の干渉縞の線幅が太くなる傾
向がある。また、被検面の測定有効領域Pが小さくなっ
てしまう欠点もある。これらの欠点を解消するために
は、ゲージ面16aの球心と該ゲージ面16aの反対面
の球心とが略同一に設定されたレンズ(以下、同球心原
器という)を原器として用いればよい。ただし、完全な
同球心原器を用いた場合、ゲージ面と該ゲージ面の反対
面との干渉縞は前記画像処理によっても消去できず、干
渉面の干渉縞を乱してしまう。そのため、故意に同球心
度を緩めることが必要となる。
【0021】また、ニュートン原器16の代わりに、図
4に示すようなアプラナティック原器41を用いれば、
前記同球心原器と比較して測定有効が広くなる上に、原
器自身の干渉縞といった問題点も解消できる。なお、凸
/凹の被検面に対応するアプラナティック原器41の条
件として、凹/凸のゲージ面の曲率半径をr1 、反対面
(アプラナティック面)の曲率半径をr2 、原器の中心
厚をd、原器硝材の屈折率をnとしたとき、下式 r2 =(r1 ±d)n/(n+1) が成立していることが必要である。
【0022】以上のように、同球心原器もしくはアプラ
ナティック原器を用いると球面収差を抑えることができ
るため、より精度良く曲率半径を測定することが可能と
なる。さらに、画像処理による重畳を行わずに測定有効
領域を一括して測定することができる。ただし、コリー
ティングレンズとしてフィゾーレンズを使用する限りに
おいては、フィゾー面11aと原器のゲージ面との干渉
縞が避けられないため、やはり画像処理装置17による
画像処理が必要となる。この場合は、測定有効領域P内
が常に干渉状態となるため、被検レンズ13とニュート
ン原器16とをフィゾー面11aに対して光軸T方向に
沿って上下させながら単純な加算平均処理を行うだけで
前記干渉縞を消去することが可能である。
【0023】本実施例で使用する干渉計は、コリメーテ
ィングレンズとしてフィゾーレンズ11を使用してお
り、フィゾー面11a、ゲージ面16a、被検面13a
の3面からの反射光が干渉するため、所謂「3光束干
渉」現象が生じている。そして、この3光束の干渉縞か
ら画像処理によって、ゲージ面16aと被検面13aの
2光束による干渉縞を抽出することで曲率半径を求めて
いる。ここで、本実施例により測定される曲率半径が3
光束干渉の影響を受けないことを、図5に示す構成を用
いて検証する。
【0024】図5(a)は、図2における球面(被検面
13a)の測定を平面に置き換えたものである。即ち、
ニュートン原器16の代わりに楔状の平面原器51を用
い、この原器51のゲージ面51aを被検物52の被検
平面52aと対向させている。また、フィゾーレンズと
して、同様に楔状のフラットフィゾー53を使用してい
る。その他の構成は実施例と同様である。まず、この構
成で観測される3光束干渉縞に対し、フラットフィゾー
53を測定光軸に沿って移動させて画像処理装置による
画像処理を施し、ゲージ面51aと被検平面52aの2
光束干渉縞を抽出した。次に、図5(b)のようにフラ
ットフィゾー53を取り外し、ゲージ面51aと被検平
面52aの2光束干渉縞を直接測定した。両者の干渉縞
パターンを比較したところ有為差がなく、本発明で用い
た画像処理によって被検物の曲率半径が誤差なく求まる
ことが判った。
【0025】図1に示す構成の干渉計において、(球
面)フィゾーレンズ11の代わりに普通の球面結像レン
ズを使用した場合が、図5(b)に相当している。この
場合もフィゾー面に起因する干渉縞が生じ得ないため、
前記「3光束干渉」を避けることができる。従ってこの
場合には、通常のニュートン原器を使用する場合のみ、
前記画像処理によるデータ重畳が必要となるに過ぎな
い。なお、干渉面のアライメントはTGモードで行えば
よい。
【0026】上記いずれの手法においても、被検物13
の曲率半径は、図3(c)に示すような重畳された干渉
縞の本数を測定することで、従来と同様に算出すること
ができる。この時、重畳後の干渉縞はモニタ23に表示
するようにしてもよいし、ハードコピーによりプリント
アウトしてもよい。また、既知の厚みを有するスペーサ
等を設けて被検レンズを傾けることで、同心円状のニュ
ートンリングの代わりに傾角干渉縞を発生させれば、よ
り高精度に干渉縞を読み取ることが可能となる。これを
図6ないし図9を用いて説明する。まず、図6に示すよ
うな厚さDSのスペーサ(図示せず)を1箇所に挿入す
ることにより、被検レンズ13と同球心原器61との間
に隙間DSを形成させた場合を想定する。この時観測さ
れる干渉縞は、例えば図7に示すような傾角干渉縞とな
る。従来、ニュートン原器により被検面の曲率半径を測
定する際に、同心円状のニュートンリングではゼロフリ
ンジ(縞本数の数え始め)が不明確となりがちで縞本数
の読み取り誤差が発生していたが、この方法によればそ
の問題はなく、特に低目の被検面(ゲージ面と被検面の
重合わせの面が周縁部で接して中央部に隙間が生じてい
る場合)での測定精度を向上することができる。スペー
サ挿入時の縞本数をM、スペーサ挿入点からその対称点
までの段差に相当する傾角縞の本数をNとすると、図7
の場合はMが1、Nが4と数えられる。また、図8は図
6における干渉面を光軸Tを含む平面で切断した際の断
面をA方向から見た概略図である。図8において、スペ
ーサ挿入による被検面の光軸方向のシフト量をDDS、
光源の波長をλとすると、断面で見た場合、「DS−N
×λ/4」の厚みのスペーサを3箇所挿入したことと等
価であるため、DDSは下式のように表せる。
【0027】
【数1】
【0028】また、スペーサを挿入しない時の中央部の
間隔ΔHは、下式のように表せる。
【0029】
【数2】
【0030】一方、干渉面を傾けたことによる球心移動
を考慮しない見かけの曲率半径誤差をΔR’とすると、
ΔHは下式のように表せる。
【0031】
【数3】
【0032】ただし、Rはゲージ面の曲率半径、dは干
渉面の半径であり、「sinα≒d/R」が成立してい
る。以上の式から仮の曲率半径誤差ΔR’が求まる。ま
た、球心移動量fは、スペーサ厚みDSによる被検面の
傾き角をβとすると下式により求められる。
【0033】
【数4】
【0034】この時、真の曲率半径誤差ΔRは、下式に
より求まる。
【0035】
【数5】
【0036】ただし、βはNから逆算する必要がある。
これを図9を用いて説明する。図9に示すように角度お
よび部位の長さを設定すると、下式が成立する。
【0037】
【数6】
【0038】また、ζは下式のようになる。
【0039】
【数7】
【0040】従って、ξを0〜2αまで変化させた時の
xの変化量を傾角縞の本数Nと対応付けることによりβ
が算出可能となる。また、式、を用いて以下のよう
にΔRを求めてもよい。ξを0〜2αまで変化させた時
のxの変化量をNと対応させることでξ=αの時のxが
求まる。従って、式の代わりに次式が成立する。
【0041】
【数8】
【0042】これは、被検レンズの傾きの影響を除去し
て、厚みDSのスペーサを均等に挿入した場合に相当し
ており、球心の移動の影響を考慮する必要がない。その
ため、式におけるΔR’はΔRと見なしてよく、次式
に書き換えることができる。
【0043】
【数9】
【0044】従って、これら式、を解けばΔRが求
まることになる。なお、被検レンズを傾けるために、ス
ペーサを3箇所に設けるようにして、1箇所には前記隙
間DSと等しい厚みを有するスペーサを、残る2か所に
はこのDSにさらに厚み(ΔDSとする)を増減させた
(DS±ΔDS)の厚みを有するスペーサを挿入するこ
とにより、レンズのたわみによる変形を防いでもよい。
【0045】以上のような傾角干渉縞から曲率半径の誤
差を算出する方法においては、N本当たりの読み取り誤
差のΔRに及ぼす影響が小さくなるため、スペーサの厚
みを正確に設定することさえできれば測定誤差を少なく
することができる。例えば、原器のNAが 0.5の時、ス
ペーサの厚みの誤差1μmに対して、ΔHの縞本数換算
値では 0.5本の誤差となるに過ぎない。
【0046】また、コリメーティングレンズ自身の収差
による測定誤差も考えられる。図10(a)はサインコ
ンディションの説明図であり、コリメーティングレンズ
としてフィゾーレンズを使用した場合である。光軸Tか
らθの角度に位置する点は、CCD上に「h∽f・si
nθ」で投影されるため、フィゾーレンズ自身のサイン
コンディションが完全な場合でも、原理的に誤差が生じ
て被検面の周辺部が縮小されてしまう。さらに、通常は
フィゾーレンズ自身のサインコンディション誤差が重畳
して、この傾向が助長されてしまうこととなる。結果と
して図10(b)に示すような補正が必要となる。これ
は、干渉縞上の各点の中心からの距離を、上記誤差に起
因する縮小倍率で割ってプロットし直したものである。
以上のような補正は、画像処理装置に適当な補正手段を
設けることで実施することができる。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、干渉縞
の本数を正確に読み取ることができるため、精度良く被
検物の曲率半径を測定できる。また、被検物に傷を付け
る恐れがない。さらに、埃などの影響を殆ど受けずに済
むため、測定結果の信頼性が向上するという利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の一実施例を示す概略図である。
【図2】は、実施例の装置に原器と被検物とを設置した
状態を示す概略図である。
【図3】は、実施例で得られる画像の状態を示す概略図
である。
【図4】は、本発明の他の実施例で使用される原器の一
例を示す図である。
【図5】は、本発明で生じる3光束干渉の原理を説明す
る図である。
【図6】は、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図7】は、図6の実施例で得られる干渉縞の画像の一
例を示す図である。
【図8】は、図6の実施例の原理を説明する図である。
【図9】は、図6の実施例の原理を説明する図である。
【図10】は、サインコンディションの説明図である。
【図11】は、従来の測定方法を示す概略図である。
【主要部分の符号の説明】
11 フィゾーレンズ 11a フィゾー面 13 被検レンズ(被検物) 13a 被検面 15 撮像素子(CCD) 16 ニュートン原器(ゲージ) 16a ゲージ面(基準面) 17 画像処理装置 21 光源 23 モニタ 61 同球心原器 T 光軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の曲率半径を有する原器の基準面と
    被検物の被検面との干渉縞を測定するための干渉計と、 該干渉計で得られた干渉縞のデータを画像処理する画像
    処理装置と、を備えたことを特徴とする曲率半径測定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記画像処理装置が、前記干渉縞を形成
    する際の光学的収差によって生じる誤差の補正を行なう
    ことを特徴とする請求項1記載の曲率半径測定装置。
JP4150243A 1992-06-10 1992-06-10 曲率半径測定装置 Pending JPH05340735A (ja)

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Cited By (3)

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WO2003083408A1 (fr) * 2002-04-01 2003-10-09 Nikon Corporation Lentille de fizeau, dispositif et procede de mesure d'interference, procede de fabrication d'un systeme optique de projection, et dispositif d'exposition par projection
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