JP3003206B2 - 記録再生装置の記録テープ測定装置 - Google Patents

記録再生装置の記録テープ測定装置

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JP3003206B2 JP2310321A JP31032190A JP3003206B2 JP 3003206 B2 JP3003206 B2 JP 3003206B2 JP 2310321 A JP2310321 A JP 2310321A JP 31032190 A JP31032190 A JP 31032190A JP 3003206 B2 JP3003206 B2 JP 3003206B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えばビデオテープレコーダ(VTR)の内
部のテープのカール、しわ及びたるみ等の状態を測定す
るのに使用して好適な記録再生装置の記録テープ測定装
置に関する。
[発明の概要] 本発明は、例えばビデオテープレコーダ(VTR)の内
部のテープのカール、しわ及びたるみ等の状態を測定す
るのに使用して好適な記録再生装置の記録テープ測定装
置に関し、参照格子の実像を形成する投影光学系と、こ
の投影光学系の光軸を測定対象面である記録テープの方
向に曲げる光軸変換光学系と、その測定対象面からその
光軸変換光学系を介して得られる反射光を集束して基準
格子上にその測定対象面の像を形成する受光光学系と、
その基準格子とその受光光学系により形成される格子の
像とのモワレ干渉縞を光電変換する撮像手段とを有し、
その測定対象面である記録テープに投影されるその参照
格子の像を、その記録テープのエッジに対して格子が垂
直になるようにしたことにより、その記録テープが記録
再生装置のように狭い空間の中に存在する場合でもその
記録テープの変形の状態を一種の等高線パターンとして
直接比較的高い分解能で測定でき、しかもその記録テー
プの変形の状態を良好に測定できるようにしたものであ
る。
[従来の技術] 所謂8ミリビデオ又はVHS方式のVTR等の機構部の組立
工程の一つにテープパス調整工程がある。このテープパ
ス調整を適正に行うには、テープガイド等に沿って走行
するテープの種々の変形状態を検出することが必要であ
る。従来そのようなテープの変形状態の検出は自動化が
困難であるため、作業者による目視作業によって行われ
ていた。
第5図及び第6図はそのようなテープの変形状態の一
例を示し、これら第5図及び第6図において、(1)及
び(2)は夫々テープガイド、(3)はテープガイド
(1)とテープガイド(2)との間に掛け渡されたテー
プである。このテープ(3)にはテープの縁部が反るカ
ール(4),テープが波状にうねるしわ(5)及びテー
プが大きく曲がるたるみ(6)等の変形が生じている。
そして、テープパス調整時には1台のVTRにつき例えば1
0箇所程度でそのテープの変形状態を検出し、これらの
変形が所定範囲内に収まるようにテープガイド等を調整
する必要がある。
これに関して、近時はVTRの機構部のテープパス調整
工程を含む全工程を完全自動化することが求められてい
ると共に、目視による検査では作業者によるばらつきが
生じ易いので、そのようなテープの変形状態を定量的に
測定する測定装置の開発が求められている。従来はその
ような測定装置として流用できるものは投光部及び受光
部が一体化された光ファイバー束を用いる反射式の変位
センサー程度であった。
しかしながら、この変位センサーではテープの反射率
の変化の影響を受け易く、また1点測定であるので検査
に時間がかかる不都合がある。また、実験室レベルであ
ればホログラフィーの技術を用いて光の波長のオーダー
で測定面の3次元的な変形量を測定することができる
が、これでは感度が良すぎると共に装置が高価になり実
用的ではない。
そこで、本発明者はテープの変形状態を迅速且つ定量
的に測定できる実用的な測定装置として、従来は自動車
又は建築構造物のような比較的大きな物体の表面の凹凸
等を測定するのに使用されていたモワレ干渉法による測
定装置を応用することを着想した。
第7図を参照してモワレ干渉法の原理につき説明する
に、(7)は測定対象面に近接して略平行に置かれたピ
ッチPの基準格子である。第7図Aに示すように、この
基準格子(7)の格子に平行な方向に入射角αでこの基
準格子(7)を介して測定対象面(8A)に平行光線L1を
照射する。そして、この測定対象面(8A)からの反射光
をその基準格子(7)を介して観測角βで無限遠から観
測する。第7図Aでは反射角βの反射光L2はその基準格
子(7)の明部を透過するので、観測点での受光量は大
きい。
一方、測定対象面が第7図Bに示すように位置(8B)
に変化すると、測定対象面からの反射角βの反射光は基
準格子(7)の暗部で遮られるので、観測点での受光量
は小さくなる。そして、測定対象面が第7図Aの状態か
らhだけ上昇して第7図Cに示すように位置(8C)に変
化すると、測定対象面からの反射角βの反射光は基準格
子(7)の明部を透過するようになるので、観測点での
受光量は再び大きくなる。
即ち、モワレ干渉法により測定対象面をその観測点か
ら観察すると、高さが同じ部分は同じ明るさになると共
に、高さ方向にピッチhでその明るさが明暗に変化す
る。従って、その観測点で観測される画像の明暗の縞は
その測定対象面の等高線であるため、この等高線を解析
することによりその測定対象面の所定範囲の凹凸を定量
的に測定することができる。そのピッチhと基準格子
(7)のピッチP,入射角α及び観察角βとの間には次の
式(1)の関係があるので、 h(tanα+tanβ)=P ‥‥(1) そのピッチhはその基準格子(7)のピッチPに比例
し、角度α及びβに略反比例する。
従来の測定対象物は比較的大きい構造物等であり、測
定精度も比較的粗かったので、その基準格子(7)のピ
ッチPは例えば1mm程度以上であり、光学系の設計は容
易であった。
[発明が解決しようとする課題] これに対して、VTRのテープの変形状態を検出するに
は高さ方向の分解能であるピッチhは20μm〜100μm
程度であることが望まれるので、その基準格子(7)の
ピッチPも例えば0.1mm以下である必要がある。しかし
ながら、このようにその基準格子(7)のピッチPが小
さくなると、その基準格子(7)と測定対象面との間隔
が例えば0.1mm以上では、回折効果等によりその基準格
子(7)の測定対象面での像がぼけてしまい、観測点で
モワレ干渉縞が観察できなくなる不都合がある。
そのため、テープの変形状態を観測するにはその基準
格子(7)をそのテープにほぼ密着させる必要がある
が、これでは実際にVTRのように狭い空間の内部に存在
しているテープの変形状態を観測することはできない。
本発明は斯かる点に鑑み、測定対象面である記録テー
プがVTRのように狭い空間の中に存在する場合でも、そ
の測定対象面の変形の状態を一種の等高線パターンとし
て直接比較的高い分解能で測定できるような記録再生装
置の記録テープ測定装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明による記録再生装置の記録テープ測定装置は、
例えば第1図に示す如く、参照格子(12)の実像を形成
する投影光学系(13)と、この投影光学系(13)の光軸
を測定対象面である記録テープの方向に曲げる光軸変換
光学的(31)と、その測定対象面からその光軸変換光学
系(31)を介して得られる反射光を集束して基準格子
(16)上にその測定対象面の像を形成する受光光学系
(15)と、その基準格子(16)とその受光光学系(15)
により形成される格子の像とのモワレ干渉縞を光電変換
する撮像手段(19)とを有し、その測定対象面である記
録テープに投影されるその参照格子(12)の像を、その
記録テープのエッジに対して格子が垂直になるようにし
たものである。
[作用] 斯かる本発明によれば、その投影光学系(13)により
測定対象面である記録テープの近傍にその参照格子(1
2)の実像を形成することができるが、この実像はその
測定対象面の凹凸により変形される。そして、この変形
した格子の像の更なる実像がその受光光学系(15)によ
りその基準格子(16)上に形成され、その変形した像の
実像とその基準格子(16)とが重なることによりモワレ
干渉縞が生じる。このモワレ干渉縞はその測定対象面の
凹凸に対応するので、そのモアレ干渉縞を解析すること
によりその測定対象面の所定領域の変形状態を一度に測
定することができる。
この場合、その投影光学系(13)の光軸L3を測定対象
面の方向に曲がる光軸変換光学系(31)が設けられてい
るので、その測定対象面が記録再生装置のように狭い空
間の中に存在する場合でもその測定対象面の変形の状態
を測定することができる。また、その参照格子(12)の
実像をその測定対象面の近傍に形成することができ、等
価的に参照格子(12)と測定対象面とを密着させること
ができるので、その参照格子(12)のピッチを細かくし
て測定の分解能を高めることができる。しかも、その測
定対象面である記録テープに投影されるその参照格子
(12)の像を、その記録テープのエッジに対して格子が
垂直になるようにしたので、その記録テープの変形の状
態を良好に測定することができる。
[実施例] 実施例の説明の前に本発明の原理につき説明する。第
8図は本発明によるモワレ干渉方式の測定装置の原理を
示す光学系を示し、この第8図において、(8)は磁気
テープ等の測定対象面であり、この測定対象面(8)に
対して入射角θで投影光学系を形成し、観測角θで受光
光学系を形成する。このように入射角と観測角とを等し
く設定したときには、測定対象面が鏡面に近いときでも
充分な受光量を得ることができる。
その投影光学系において、白熱電球等の光源(9)の
出力光をコンデンサレンズ(10)を介して拡散板(11)
に照射して、この拡散板(11)により拡散された光で参
照格子(12)を照明する。この参照格子(12)はガラス
板等に光透過部と光遮蔽部とを交互にピッチQで形成し
たものであり、投影レンズ(13)を用いてその参照格子
(12)の実像(14)を測定対象面(8)の近傍に形成す
る。その投影レンズ(13)の光軸L3の入射角はθであ
る。
また、その測定対象面(8)が磁気テープである場合
には、その磁気テープ上に形成される参照格子(12)の
像は格子のピッチ方向がその磁気テープの長手方向に一
致するように、即ちその磁気テープのエッジに対してそ
の格子が垂直になるようにすると、特にその磁気テープ
の変形状態を良好に測定することができる。
その投影レンズ(13)による投影の倍率をMとする
と、その参照格子(12)の実像(14)のその測定対象面
(8)上での明暗のパターンのピッチPは次式で表すこ
とができる。
P=Q・M・secθ ‥‥(2) この場合、その投影レンズ(13)の焦点深度が浅いと
その参照格子(12)の実像(14)のその測定対象面
(8)上でのコントラストが低下する。従って、その焦
点深度を深くするためその投影レンズ(13)の開口数NA
は小さく設定する必要がある。
次に受光光学系において、(16)は参照格子(12)と
同じピッチの明暗のパターンよりなる基準格子を示し、
この基準格子(16)をその参照格子(12)と軸対称に配
する。そして、受光レンズ(15)を用いてその測定対象
面(8)(実際にはその測定対象面(8)上の参照格子
(12)の実像)の実像をその基準格子(16)上に形成す
る。この受光レンズ(15)の光軸L4のその測定対象面
(8)の法線に対する角度はθであり、この受光レンズ
(15)の基準格子(16)の方向への投影の倍率は1/Mで
ある。従って、その測定対象面(8)が完全平面である
ときには、その基準格子(16)上にはその参照格子(1
2)の等倍の実像が形成される。
実際にはその測定対象面(8)の法線方向をZ方向と
すると、その測定対象面(8)にはZ方向の高さのばら
つきである凹凸が存在するので、その基準格子(16)上
のその参照格子(12)の実像はその凹凸に応じて歪み、
この歪んだ実像とその基準格子(16)とが重なることに
よってモワレ干渉縞が形成される。このモワレ干渉縞は
その測定対象面(8)の等高線と考えることができる。
また、その受光レンズ(15)に対するその基準格子
(16)の共役な像(17)はその測定対象面(8)に対し
てθだけ傾いている。そのため、その基準格子(16)上
にコントラストの良いその参照格子(12)の実像を形成
するためには、その受光レンズ(15)も開口数NAを小さ
くして焦点深度を深くする必要がある。ただし、測定対
象面(8)が磁気テープのように鏡面に近い場合には、
受光レンズ(15)の開口数が小さくなると視野が狭くな
ると共に視野の中の像が暗くなるので、これを解消する
ためにはその受光レンズ(15)の開口数NAはできるだけ
大きい方が望ましい。従って、その受光レンズ(15)の
開口数NAはこれらを勘案して選択される。
また、その受光光学系において、(18)は低倍率のリ
レーレンズ、(19)は電荷結合型撮像デバイス(CCD)
を示し、その基準格子(16)上に形成されるモワレ縞の
実像をそのリレーレンズ(18)によりそのCCD(19)の
受光面に形成する。このCCD(19)により光電変換され
たモワレ縞の画像は第9図に示すようになる。この第9
図において、例えば位置P1と位置P2とは隣り合う暗い縞
の中に存在する。このとき、それら位置P1及びP2に対応
する測定対象面(8)の夫々のZ方向の高さは式(1)
で求められるhだけ異なっている。
一般にモワレ干渉法では基準格子(参照格子)のピッ
チが小さい場合には、その基準格子と測定対象面との間
隔を小さくしないとコントラストの良好なモワレ縞が得
られない。これに対して第8図例の光学系によれば、参
照格子(12)の実像が測定対象面(8)の近傍に形成さ
れ、この参照格子(12)の実像から受光レンズ(15)を
介して得られた更なる実像と基準格子(16)とが重ね合
わせられてモワレ縞が形成される。従って、第8図例に
よれば参照格子(12)及び基準格子(16)を等価的に又
は間接的にその測定対象面(8)に密着させることがで
きるので、それら参照格子(12)及び基準格子(16)の
ピッチが小さくなってもコントラストの良好なモワレ縞
を得ることができる。
以下、本発明によるモワレ干渉方式の測定装置の一実
施例につき第1図〜第4図を参照して説明しよう。本例
はVTRの内部の磁気テープの変形状態を測定する測定装
置に本発明を適用したものである。また、本例は第8図
例を測定ロボット等に装着できるように変形したもので
あり、この第1図において第8図に対応する部分には同
一符号を付してその詳細説明を省略する。
第1図は本例の測定装置を示し、この第1図におい
て、(20)は双胴型の鏡筒ブロックであり、この鏡筒ブ
ロック(20)の上端のすり割り部(20a)に測定ロボッ
トの回転軸(21)を固定する。その測定ロボットはこの
回転軸(21)を所望の測定箇所に移動すると共に、この
回転軸(21)を回転して受光量が最大になるようにす
る。その鏡筒ブロック(20)の右側の空洞部(20b)の
側面に貫通孔を介して水平方向から角度θだけ下側に傾
くように鏡筒(22)、鏡筒(23)及びランプハウス(2
4)を順次取り付ける。同様にそのその鏡筒ブロック(2
0)の左側の空洞部(20c)の側面に貫通孔を介して水平
方向から角度θだけ下側に傾くように鏡筒(25)、鏡筒
(26)及びCCDカメラ(27)を順次取り付ける。
そのランプハウス(24)の中には光源(9)を取り付
け、その次の鏡筒(23)の中にその光源(9)の前面か
ら拡散板(11),絞り(28),コリメータレンズ(29)
及び参照格子(12)を順次取り付ける。その光源(9)
の前に更に例えば緑色等の単色フィルタを挿入すること
により、得られるモワレ縞のコントラストを改善するこ
とができる。その鏡筒(23)及び鏡筒(22)の光軸の延
長上のその鏡筒ブロック(20)の右側の空洞(20b)の
中に、光軸を90゜下方に変換するための直角反射プリズ
ム(30)を配し、このプリズム(30)で反射された後の
光軸の延長上のその空洞(20b)の下端に投影レンズ(1
3)を固定する。この投影レンズ(13)の光軸L3は回転
軸(21)に対して角度θだけ右側に傾いている。
(31)はその光軸L3を第1図の紙面に略垂直な手前の
方向に変換する光軸変換ミラーを示し、この光軸変換ミ
ラー(31)を中継ぎ板(32)及び支柱(33)を介して鏡
筒ブロック(20)に取り付ける。この光軸変換ミラー
(31)は回転軸(21)の中心軸に対して45゜傾斜するよ
うに取り付ける。第1図の紙面に垂直な手前の方向に測
定対象面としての磁気テープが配されており、参照格子
(12)の投影レンズ(13)による実像がその光軸変換ミ
ラー(31)を介してその磁気テープの近傍に形成され
る。その光軸変換ミラー(31)に対してその磁気テープ
と対称な面を第1図の面(35)で表す。
また、その鏡筒ブロック(20)の左側の空洞(20c)
の下端に投影レンズ(13)と対称に受光レンズ(15)を
取り付ける。この受光レンズ(15)の光軸L4は回転軸
(21)に対して角度θだけ左側に傾いている。その光軸
L4の延長上に光軸を90゜左方向に変換するための直角反
射プリズム(34)を配し、このプリズム(34)により曲
げられた光軸の延長上で鏡筒(26)の内部に基準格子
(16)及びリレーレンズ(18)を順次取り付ける。その
リレーレンズ(18)によりその基準格子(16)の実像が
形成される位置にCCDカメラ(27)のCCD(19)が固定さ
れるようにする。
即ち、本例の光学系は回転軸(21)に対して略軸対称
になるように形成され、レンズ系の倍率調整等が容易に
なるようになされている。また、光軸変換用の2個の直
角プリズム(30)及び(34)が使用されているので、装
置全体が小型にまとめられている。
本例ではその磁気テープからの反射光が光軸変換ミラ
ー(31),受光レンズ(15)及びプリズム(34)を介し
て基準格子(16)上に投影され、その磁気テープ上の参
照格子(12)の変形した実像の更なる実像がその基準格
子(16)上に形成される。そして、その格子の変形した
実像の像とその基準格子(16)とが重なることにより生
じるモワレ縞がリレーレンズ(18)によりCCD(19)の
受光面に移されるので、そのCCD(19)の出力信号を処
理して表示装置に供給することにより、その表示装置に
そのモワレ縞を映し出すことができる。このモワレ縞に
対応する測定対象面上の視野は投影レンズ(13),受光
レンズ(15)及び光軸変換ミラー(31)等により決定さ
れる。測定対象面上での視野は例えば4×4mm2である。
第1図例の具体的な特性につき説明するに、本例では
一例として参照格子(12)及び基準格子(16)のピッチ
Qは25μmに設定し、入射角(観測角)θは20゜に設定
する。式(1)の関係より入射角及び観測角が大きくな
ると測定の分解能は細かくなるが、逆に入射角及び観測
角が大きくなると焦点深度の関係よりモワレ縞がぼける
ようになる。入射角(観測角)θの値が10゜〜30゜程度
であれば、光軸が測定対象面に対して傾斜しているため
に生じる視野の周辺のボケは許容範囲内である。
次に、投影レンズ(13)としては、そのレンズの先端
と測定対象面との間隔が数10mmになるようなものを使用
する。また、その投影レンズ(13)の投影の倍率は1〜
2.5倍程度で、開口数NAは0.05程度になるようにする。
これに対して受光レンズ(15)の特性は投影レンズ(1
3)と略同一であるが、受光レンズ(15)の開口数NAは
0.2〜0.25程度に設定する。このように設定することに
より、基準格子(16)上に形成される格子の像のボケは
許容範囲内に収まると共に、得られるモワレ縞の測定可
能な視野が充分に広くなる。そのような投影レンズ(1
3)及び受光レンズ(15)としては例えば顕微鏡の対物
レンズ等を使用してもよい。
この場合には、測定対象面上に形成される参照格子
(12)の像のピッチPは、式(2)より、Q=25μm、
M=1.2のとき P=25・sec20゜/1.2=22[μm] となる。このとき最終的に形成されるモワレ縞の明暗の
1ピッチに対応する測定対象面の高さ方向の変化hは、
α=β=θ=20゜としてそのPの値を式(1)に代入す
ることにより h=22/(2tan20゜)=30[μm] であることが分かる。即ち、この場合には測定対象面の
高さ(磁気テープの凹凸の量)が30μm変化する毎に、
最終的に得られるモワレ縞の明暗が1ピッチだけ変化す
る。このモワレ縞は1ピッチが30μmの等高線と考える
ことができる。従って、例えばそのモワレ縞の1ピッチ
を更に分割してそのモワレ縞の状態を読み取ることによ
り、測定対象面の凹凸を非接触で分解能が数μmで測定
することができる。
第2図を参照して第1図例の測定装置を用いてVTRの
内部の磁気テープの変形状態を測定する場合の一例につ
き説明する。第2図において、(36)は被検VTRであ
り、この被検VTR(36)の内部を走行している又は内部
で停止している磁気テープ(37)の一面が測定対象面で
あるとする。この場合には測定ロボットによりその回転
軸(21)を移動して、その光軸変換ミラー(31)をその
磁気テープ(37)の前面に配すると共に、その回転軸
(21)をφ方向に所定量回転することにより、鏡筒ブロ
ック(20)がその磁気テープ(37)に平行になるように
する。更にその光軸変換ミラー(31)のその磁気テープ
(37)の法線方向(Z方向)の位置を微調することによ
り、フォーカス調整を行う。
このように本例では、光軸変換ミラー(31)を用いて
鏡筒ブロック(20)の投影レンズ(13)から射出される
光を磁気テープ(37)側に曲げると共に、その磁気テー
プ(37)から反射される光をその鏡筒ブロック(20)の
受光レンズ(15)側に曲げるようにしている。従って、
その磁気テープ(37)のテープパスが狭い空間の中に存
在する場合でも、その磁気テープ(37)の変形状態をモ
ワレ干渉方式で比較的高精度に測定することができる。
第3図及び第4図を参照して本例の光軸変換ミラー
(31)の具体的な形状につき説明するに、第3図に示す
ようにその光軸変換ミラー(31)は磁気テープ(37)の
法線方向に対して45゜傾斜している。また、第4図に示
すようにその光軸変換ミラー(31)を正面から見た形状
は底辺がaで高さがbの台形であると共に、その台形は
上辺に向かって左右に夫々角度δだけ広がっている。
その角度δは磁気テープ(37)への参照格子(12)の
実質的な投影形状が長方形になるように選択する。その
光軸変換ミラー(31)は磁気テープ(37)に近接してお
り、そのミラー(31)に投影レンズ(13)から投影され
る光は略平行光線であるとみなす。この場合、そのミラ
ー(31)の上端の反射光は磁気テープ(37)に対して垂
直にb cos45゜だけ進む間に磁気テープ(37)に平行にb
tanδだけ進むようにすれば、磁気テープ(37)への参
照格子(12)の実質的な投影形状が長方形になる。従っ
て、その台形の広がりの角度δと第1図の入射角θとの
間には次の関係がある。
b tanδ=b cos45゜・tanθ ‥‥(3) この式(3)より台形の角度δは次のようになる。
δ=tan-1(cos45゜・tanθ) ‥‥(4) また、その光軸変換ミラー(31)の底辺a及び高さb
の値を調整することにより、磁気テープ(37)への格子
の投影形状である長方形の縦横比を所望の値に設定する
ことができる。底辺a及び高さbは例えば夫々4mmであ
る。
なお、本発明は上述実施例に限定されず本発明の要旨
を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得ることは勿論で
ある。
[発明の効果] 本発明によれば、投影光学系の光軸を測定対象面の方
向に曲げる光軸変換光学系を設けるとともに、光軸変換
光学系を介して格子の像を測定対象面の近傍に形成する
ようにしているので、測定対象面が狭い空間の中に存在
する場合でも、その測定対象面の変形の状態を一種の等
高線パターンとして直接比較的高い分解能で測定できる
利益がある。しかも、その測定対象面である記録テープ
に投影されるその参照格子の像を、その記録テープのエ
ッジに対して格子が垂直になるようにしたので、その記
録テープの変形の状態を良好に測定することができる利
益がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による記録再生装置の記録テープ測定装
置の一実施例を示す一部を切り欠いた正面図、第2図は
その実施例の測定状態の一例を示す斜視図、第3図は光
軸変換ミラーの取付け状態を示す側面図、第4図はその
光軸変換ミラーの形状を示す線図、第5図はテープの変
形状態の一例を示す斜視図、第6図は第5図例のA−A
線に沿う断面図、第7図はモワレ干渉法の原理説明図、
第8図は本発明の原理説明図、第9図は本発明によるモ
ワレ干渉縞の一例を示す線図である。 (9)は光源、(12)は参照格子、(13)は投影レン
ズ、(15)は受光レンズ、(16)は基準格子、(18)は
リレーレンズ、(19)はCCD、(31)は光軸変換ミラ
ー、(37)は磁気テープである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】参照格子の実像を形成する投影光学系と、 該投影光学系の光軸を測定対象面である記録テープの方
    向に曲げる光軸変換光学系と、 上記測定対象面から上記光軸変換光学系を介して得られ
    る反射光を集束して基準格子上に上記測定対象面の像を
    形成する受光光学系と、 上記基準格子と上記受光光学系により形成される格子の
    像とのモワレ干渉縞を光電変換する撮像手段とを有し、 上記測定対象面である記録テープに投影される上記参照
    格子の像が、該記録テープのエッジに対して格子が垂直
    になるようになされていることを特徴とする記録再生装
    置の記録テープ測定装置。
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