JPH05340243A - 自動車の排ガス排出促進装置 - Google Patents

自動車の排ガス排出促進装置

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JPH05340243A
JPH05340243A JP17896292A JP17896292A JPH05340243A JP H05340243 A JPH05340243 A JP H05340243A JP 17896292 A JP17896292 A JP 17896292A JP 17896292 A JP17896292 A JP 17896292A JP H05340243 A JPH05340243 A JP H05340243A
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Abstract

(57)【要約】 〔目的〕 自動車の排ガスの排出を促進させ、燃費削減
と馬力アップを図る。 〔構成〕 排気管の排気口外方に膨らみ側を内側とする
断面翼状の翼状管を取り付けて構成される自動車の排ガ
ス排出促進装置であって、この排ガス排出促進装置が下
記(a)〜(c)の要件を具備することを特徴とする自
動車の排ガス排出促進装置。 (a)排気管と翼状管との最小隙間δが3〜15mmに
設定されること。 (b)翼状管のある断面における排気管と翼状管との隙
間が排気管の全周に亘ってほぼ同じに設定されること。 (c)排気管の排気口位置と翼状管の最小径部分の位置
とが軸方向ほぼ同じ位置に設定されること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の排気管に取り
付けられる排ガス排出促進装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の排気管の排気口外方に膨らみ側
を内側とする断面翼状の翼状管を取り付けると、自動車
の走行に伴って生ずる走行気流が排ガスに当たってこれ
を直接押し出す押出力として作用する。同時に、走行気
流は翼状管にその膨らみ側に向く浮力を発生させるか
ら、この浮力が排ガスを引き抜く吸引力を発生させる。
この両作用を併用すれば、より高い燃費削減及び馬力ア
ップが図られると考え、本発明者は、先に実開昭59−
34015号を提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、その後の研究
により、ただ単に、翼状管を排気口付近に取り付けただ
けでは不十分で、上記両作用を効率良く引き出すために
は、翼状管の形状並びにその取付けにかなりシビアな条
件があることが判明した。本発明は、このような点を解
決したものであり、上記両作用を最高に引き出す排ガス
排出促進装置を提案するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の課題の下、本発明
は、排気管の排気口外方に膨らみ側を内側とする断面翼
状の翼状管を取り付けて構成される自動車の排ガス排出
促進装置であって、この排ガス排出促進装置が下記
(a)〜(c)の要件を具備することを特徴とする自動
車の排ガス排出促進装置。 (a)排気管と翼状管との最小隙間が3〜15mmに設
定されること。 (b)翼状管のある断面における排気管と翼状管との隙
間が排気管の全周に亘ってほぼ同じに設定されること。 (c)排気管の排気口位置と翼状管の最小径部分の位置
とが軸方向ほぼ同じ位置に設定されること。 を提供する。
【0005】更に、本発明は、前記した翼状管の膨らみ
側表面が、排気管の排気口方向に向かって径小テーパ部
とストレート部と径大テーパ部とが滑らかに連続するも
ので形成され、排気口位置がこのストレート部に設定さ
れることを特徴とする自動車の排ガス排出促進装置を提
供する。
【0006】
【作用】以上の手段をとることにより、即ち、特に、
(a)〜(c)の手段をとることにより、排ガスは走行
気流の流れによる押出力と翼状管の浮力による吸引力と
の両方の作用を受けることになり、その排出は一層促進
される。
【0007】
【実施例】図1は本発明に係る排ガス排出促進装置の一
部断面側面図、図2は背面図であるが、本発明に係る排
ガス排出促進装置は、断面翼状の翼状管10と、翼状管
10の中心にステー12等で止め付けられる取付管14
とからなる。
【0008】翼状管10は断面が翼状をしている筒形の
ものであり、その表面のうちの膨らみ側10aが内側、
真直側10bが外側に設定される。取付管14は翼状体
10の軸芯と平行に、その中心に設けられるものであ
り、外周数カ所(本例では4個所)にステー12を張出
させ、膨らみ側10aに連結している。この取付管14
を自動車の排気管16(18は消音器)の外周に、排気
口20側から装嵌し、固定ボルト22等で固定する。
【0009】以上により、自動車が走行すると、走行気
流は翼状管10内に入り込み、排気管16の外側を流通
する。図3はこのとき発生する気流の状態を示す説明図
であるが、翼状管10の膨らみ側10aに入って来た気
流はその表面形状に沿って流れ、接線成分Fは軸平行成
分F1 と軸直角成分F2 とを有していることになる。こ
のうちの軸平行成分F1 は排気管16から排出される排
ガスを積極的に押し出す押出力となって作用する。尚、
このとき、翼状管10の入口側は径小のテーパ形状をと
ることになるから、入って来た気流はこの部分で増速作
用を受け、排ガスの押出力を高める。
【0010】図4も同様な説明図であるが、走行気流は
翼状管10の入口で膨らみ側10aを流れる気流(イ)
と真直側10bを流れる気流(ロ)とに分かれるが、こ
のうち、膨らみ側10aを流れる気流(イ)は真直側1
0bを流れる気流(ロ)よりも流速は早くなり、その結
果、ベルヌーイの定理に基づいて膨らみ側10a表面に
これと直角に浮力(揚力)Pを発生させる。この浮力P
も軸平行成分P1 と軸直角成分P2 とを有しているが、
この浮力Pの方向が排気管16の後方に向く場合(径大
のテーパになっている部分に発生する場合)、その軸平
行成分P1 は排ガスを積極的に引き抜く吸引力となる。
【0011】このような両作用が相まって排ガスの排出
は促進され、エンジンの負荷は軽減されて燃費削減及び
馬力アップの効果が図られるのであるが、これら両作用
が効率的に働き、その力を最大限に受けるためには次の
条件が必要である。まず、排気管16と翼状管10の最
小径との間の最小隙間δが一定範囲、具体的には3〜1
5mmに設定されることである。これよりも小さすぎる
と、絞りによる抵抗が押出力、吸引力を越え、大きすぎ
ると、排ガスとの距離が長くなって押出力、吸引力とも
有効に作用しなくなるからであると考えられる。図5は
1リットル当たりの走行距離とこの最小隙間δとの関係
を2000ccクラスの乗用車でテストした結果の概略
を示すものであるが、最良の最小隙間δは8mm前後で
あり、これが3〜15mmを越えるとかえって無いもの
の方が良くなる。
【0012】次に、以上の翼状管10のある断面におけ
る排気管16と翼状管10との隙間が排気管16の全周
に亘ってほぼ同じに設定されることが必要である。排ガ
スが翼状管10によって押出力、吸引力を受けるために
は、走行気流内に渦が発生しないことが条件であるが、
この隙間が排気管16の周方向で異なると、走行気流の
流れに渦が発生し、押出力、吸引力とも低下するからで
あると考えられる。従って、排気管16が円筒形のもの
であれば、翼状管10の膨らみ側10a内周形状もこれ
に沿った円筒形をしていることが条件である。図6は翼
状管10の他の実施例を示すものであるが、排気管16
にはこのように断面が四角形をしたものもあるが、この
ような場合には、膨らみ側10aの内周形状もこれに合
った四角形をしている必要がある。
【0013】更に、排気口20の位置と翼状管10の最
小径位置とが軸方向ほぼ同じ位置に設定される必要があ
る。これは押出力、吸引力を最大限に受けるにはこの位
置が最適であるからに他ならない。特に、最小径の位置
より前側に排気口20を設定すると翼状管10に発生す
る浮力が排ガスを押し戻す押戻力として作用するからこ
れは絶対に避けなければならない。図7は膨らみ側10
aの表面を前方より径小テーパ部10a1 、ストレート
部10a2 、径大テーパ部10a3 とを滑らかに連続さ
せて形成したものであるが、このようにすると、表面形
成が容易であるとともに、最小径位置が明確になり、そ
の位置合わせが容易である利点がある。尚、径大テーパ
部10a3 の長さは径小テーパ部10a1 の長さよりも
若干長くするのが適当である。
【0014】図8はこの例における1リットル当たりの
走行距離と取付位置との関係を示す前記と同条件による
テスト結果の概略であるが、少なくとも、このストレー
ト部10a2 に排気口20の位置があればよく、その中
でも最も燃費が少ないのはストレート部10a2 の中心
に排気口20位置を持って来たときである。尚、取付管
14の終端をストレート部10a2 のほぼ中心に設定
し、取付管14を排気管16に嵌め込むとき、その終端
と排気口20との位置を合わせるように取り付ければ、
この位置合わせが容易にできる。
【0015】これらのことから、翼状管10の形状は排
気管16との関係でかなり厳格な条件が要求され、これ
らがマッチングして始めて所望の効果が得られる。図7
において、口径W=40mm角の排気管16に取り付け
られる翼状管10の具体例をいえば、翼状管10の最小
径d=56mm角、入口の径(出口の径も同じ)D=1
40mm、全長L=140mmがもっとも適した数値で
ある。又、この程度の大きさのものであれば、ストレー
ト部10a2 の長さは10mm程度が適し、前記したよ
うに、排気管16の排気口20はこのストレート部10
2 の中心にセットされるのが最適である。
【0016】次表はこのような装置を取り付けた場合
(有)とそうでない場合(無)とにおける1リットル当
たりの走行距離(km/l)を比較した結果であるが、
これを見ても現実に約37%の燃費削減が図られている
ことがわかる。
【0017】
【発明の効果】以上、本発明を実施することにより、排
ガスは翼状管から押出力及び吸引力の両方の力を受けて
排出が促進され、その結果、大幅な燃費の削減及び馬力
アップが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の排ガス排出促進装置を自動車
の排気管に取り付けた状態を示す一部断面側面図であ
る。
【図2】本発明の実施例の排ガス排出促進装置を自動車
の排気管に取り付けた状態を示す背面図である。
【図3】走行気流の流れの状態を示す説明図である。
【図4】走行気流の流れの状態を示す説明図である。
【図5】排気口と翼状管との最小隙間と燃費との関係を
示すグラフである。
【図6】本発明の他の実施例の排ガス排出促進装置の背
面図である。
【図7】本発明の他の実施例の排ガス排出促進装置の断
面図である。
【図8】排気口と翼状管との取付位置と燃費との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
10 翼状管 10a 翼状管の膨らみ側 10a1 翼状管の膨らみ側の径小テーパ部 10a2 〃 のストレート部 10a3 〃 の径大テーパ部 16 排気管 20 排気口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気管の排気口外方に膨らみ側を内側と
    する断面翼状の翼状管を取り付けて構成される自動車の
    排ガス排出促進装置であって、この排ガス排出促進装置
    が下記(a)〜(c)の要件を具備することを特徴とす
    る自動車の排ガス排出促進装置。 (a)排気管と翼状管との最小隙間が3〜15mmに設
    定されること。 (b)翼状管のある断面における排気管と翼状管との隙
    間が排気管の全周に亘ってほぼ同じに設定されること。 (c)排気管の排気口位置と翼状管の最小径部分の位置
    とが軸方向ほぼ同じ位置に設定されること。
  2. 【請求項2】 請求項1の翼状管の膨らみ側表面が、排
    気管の排気口方向に向かって径小テーパ部とストレート
    部と径大テーパ部とが滑らかに連続するもので形成さ
    れ、排気口位置がこのストレート部に設定されることを
    特徴とする自動車の排ガス排出促進装置。
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