JPH0533997Y2 - - Google Patents

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JPH0533997Y2
JPH0533997Y2 JP8582987U JP8582987U JPH0533997Y2 JP H0533997 Y2 JPH0533997 Y2 JP H0533997Y2 JP 8582987 U JP8582987 U JP 8582987U JP 8582987 U JP8582987 U JP 8582987U JP H0533997 Y2 JPH0533997 Y2 JP H0533997Y2
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container
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【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、放射性廃棄物等を充填した廃棄物缶
を収納するために新規に開発した放射性廃棄物収
納容器に関するものである。
「従来の技術とその問題点」 一般に、原子力発電プラント等で発生する低レ
ベル放射性廃棄物は、たとえばドラム缶(廃棄物
缶)内に詰めることによつて取り扱い性を向上さ
せることができる。そして、廃棄物缶内に収容さ
れた廃棄物は、前記プラント内に設けた貯蔵施設
等に収容して貯蔵することが行なわれている。
ところが、前述のような処理法には、次のよう
な解決すべき問題点があつた。
つまり、プラント内で発生する低レベル放射性
廃棄物の増大により、プラント内での貯蔵施設の
確保が難しくなつてきている点である。
そこで、専用のストツク場所の建設が提案さ
れ、前記廃棄物缶をストツク場所へ輸送すること
が考えられているが、この廃棄物缶の中には腐食
しているものもあると考えられ、そのままプラン
ト内から搬出されてしまうと、該廃棄物缶の輸送
経路を含む環境や輸送先のストツク場所が汚染さ
れるおそれがある。このため、これら廃棄物缶を
入れそのままストツク場所に収容することのでき
る輸送用の容器の開発が望まれている。また、こ
のような目的に使用される収納容器には、放射線
を漏洩させることがないのはもちろんのこと、輸
送中の事故等に備えて耐衝撃性等の配慮が必要と
されるとともにストツク場所での放射能の流出が
ないような耐久性および耐透水性が要求される。
従来、前記廃棄物缶を入れる収納容器として、
上部が開放されたコンクリート製容器を設け、該
容器内に低レベル放射性廃棄物の収容された廃棄
物缶を収納し、これら廃棄物缶の間隙にモルタル
等を充填した後、コンクリート製蓋体を載置し、
前記コンクリート製容器とコンクリート製蓋体と
を接着剤等により接合して収納する収納方式が提
案されている。
ところが、このようなコンクリート構造のもの
では、耐衝撃性に劣り、軽量化が難しく、また廃
棄物缶の腐食による放射能の漏洩に備えて止水性
能の高い特別なコンクリートを使用しなければな
らずコスト高になるといつた問題点があつた。
この考案は前記事情に鑑みて提案されたもの
で、その目的とするところは廃棄物缶を安全に収
納輸送することができ、単純な構造でコストを低
下し得るとともに耐衝撃性、耐久性および防水性
等を向上させた放射性廃棄物収納容器を提供する
ことにある。
「問題点を解決するための手段」 そこで本考案では、放射性廃棄物等を充填する
廃棄物缶を収納する容器において、上部を開放し
た有底筒状の鋼製容器本体と、前記容器本体の上
部開口部を塞ぐ鋼製蓋体と、これら容器本体およ
び蓋体の外周に沿つて形成され収納容器の外壁を
構成するコンクリート層とを具備し、前記容器本
体および蓋体の外周面に、その長手方向もしくは
幅方向に延在しかつ他方向に間隔をおいて並列す
る補強鋼材が一体に設け、かつ、該補強鋼材をそ
の長手方向に沿つて山形形状に屈曲形成し、しか
もその山側の凸部に格子状に組まれた補強鉄筋を
連結したことを特徴とする。
「作用」 本考案の収納容器では、容器本体および蓋体の
外周面に山形形状に屈曲形成された補強鋼材を並
設してあるから、コンクリートが全体として緻密
につまり、空隙ができにくく、容器本体および蓋
体とコンクリートとの一体化が強化され、さらに
ひび割れに対しては割れを拡大するよりも分散さ
せる方向に働くので、収納容器の耐衝撃性および
耐久性が向上し、その軽量化が図れる。
「実施例」 以下、本考案の一実施例を第1図ないし第12
図を参照して説明すると、これらの図において、
符号1は廃棄物缶、符号2はこの廃棄物缶1を収
納する本考案にかかる収納容器を示している。
前記収納容器2は、上部を開放した有底筒状の
鋼製の容器本体3と、該容器本体3の上部開口部
を塞ぐ鋼製の蓋体4と、これら容器本体3および
蓋体4の外周に沿つて形成され収納容器の外壁を
構成するコンクリート層5とを主体としてなるも
ので、耐衝撃性を高めるとともにコンクリート層
5との一体化を図るために容器本体3および蓋体
4の各外周面に改良が施されている。すなわち、
これら容器本体3および蓋体4の外周面に、長手
方向に延在しかつ幅方向に沿つて間隔をおいて並
列する補強鋼材6が一体に設けられるとともにこ
れら補強鋼材6に格子状に組まれた補強鉄筋7が
一体に連結されている。
前記補強鋼材6はその長手方向に沿つて山部と
谷部とが凹凸状に交互に連続する山形形状に屈曲
形成されてなり、その谷部(谷側の凸部)を容器
本体3および蓋体4に当接させてたとえば溶接等
の方法により一体に固定されるものであり、また
補強鉄筋7の一部はこの補強鋼材6の山部(山側
の凸部)に沿つて配設されてこの山部上に溶接等
の方法により連結されるようになつている。
次いで、この収納容器2について詳細に説明す
ると、まず、前記容器本体3は、上部を開放した
有底筒状をなすとともに、前記廃棄物缶1を複数
個(図示例では4個)収容し得るように内径およ
び深さが廃棄物缶1の高さおよび4個まとめた廃
棄物缶1の周囲の外径寸法よりも大きく設定され
ている。この容器本体3の上端部には、第3図に
示すように、アングル材によつてフランジ部10
が形成され、この容器本体3の上部開口部を覆う
蓋体4が載置されるようになつている。また、こ
の容器本体3の前後左右の周壁部3aの外周面に
設けられた補強鋼材6は、容器本体3の上下方向
に延在しかつ幅方向に間隔をおいて並列してお
り、また底板部3bの補強鋼材6は、前後左右に
亘つて格子状に一体に設けられた構成となつてい
る。
なお、容器本体3の周壁部3aに配設された補
強鉄筋7の内上下方向に延びる補強鉄筋7は、容
器本体3の上端よりも上方に突出しており、途中
で折り曲げることによつて蓋体3の補強鉄筋7と
ラツプすることができるようになつている。
次ぎに、この容器本体3の上部開口部を塞ぐ蓋
体4は、第3図に示すように、その周縁部を容器
本体3のフランジ部10に載せ、これらの周縁部
とフランジ部10とを溶接することによつて、容
器本体3への固定が強固になされるようになつて
いる。そして、この蓋体4の外周面に設けられた
補強鋼材6は、容器本体3の底板部3bの補強鋼
材6と同様に前後左右に亘つて格子状に一体に設
けられており、また、補強鉄筋7は、第5図ない
し第7図に示すように、補強鋼材6に沿わせてそ
の山側の凸部に載せた状態で溶接等により連結さ
れている。
また、容器本体3の周壁部3aに沿つて形成さ
れたコンクリート層5の上端部は、容器本体3の
上端部よりも上方に突出しており、その内側に蓋
体4上に打設されるコンクリートの打設空間を形
成するようになつている。また、このコンクリー
ト層5の上面四隅には、第5図などに示すよう
に、吊り金具11が埋設され、収納容器1をクレ
ーン等により吊り下げることができるようになつ
ている。なお、第3図において、符号12はコン
クリート層5の上端面に形成された空隙部で、蓋
体溶接時のコンクリートへの熱影響を避ける目的
で設けられたものである。
以下、このように構成された収納容器2の作用
等について説明する。
第1図などに示すように、この収納容器2を形
成するには、容器本体3の周壁部3aおよび底板
部3bの各外周面に山形形状に屈曲形成した補強
鋼材6を並設し、この補強鋼材6の山部に補強鉄
筋7を溶着し、この容器本体3の外周に沿つてコ
ンクリートを打設する。
山形形状の補強鋼材6を取り付けた容器本体3
は、補強鋼材6がトラスのラチス材として機能す
るトラス構造となるため、その剛性が向上し、引
張りにも強くなり、全体の強度が向上することに
なる。また補強鋼材6が補強鉄筋7のスペーサと
しての機能も果たすことになるため、補強鉄筋7
の組み付けが簡単になり、その組立作業性を向上
することができる。
また、容器本体3の外周に打設されたコンクリ
ートは、補強鋼材6と容器本体3との間に生じる
開口部より流入しあい一体化するので、コンクリ
ート内に空隙ができにくくコンクリートの剥離が
防止される。さらに、コンクリートのひび割れに
対しては補強鋼材6が割れを拡大するよりも分散
させる方向に働くので、コンクリートと容器本体
3との一体化作用をより強化することができ、軽
量化が可能で、その耐久性および耐衝撃性等を向
上することになる。
そして、このように構成した収納容器を使用す
る場合(廃棄物缶1を処理する場合)には、ま
ず、第11図に示すように上部が開放され、容器
本体3の外周に沿つてコンクリート層5が形成さ
れた容器に、廃棄物缶1を収納し、これら廃棄物
缶1の間隙にモルタル等を充填した後、その上部
開口部を蓋体4で覆い、その周縁部をフランジ部
10に重ね、その周縁部に沿つて溶接する。
次いで、この蓋体4の上にコンクリート層5の
上端より突出する補強鉄筋7を折り曲げて、蓋体
4の補強鉄筋7に添わせ、さらに蓋体4上にコン
クリートを打設して上部にコンクリート層5を形
成する。
そして、第12図などに示すように、吊り金具
12にシヤツクル13を介して結束索14を取り
付け、これをクレーンなどによつて吊り下げて、
トレーラなどに積み、トレーラによつて運搬して
所定のストツク場所(トレンチ)まで搬送して、
貯蔵する。
以上のように、廃棄物缶1は鋼板とコンクリー
トとからなる合成構造の収納容器2内に密閉さ
れ、この耐衝撃性および防水性等に対して優れた
収納容器2によつて保護されるので、廃棄物缶1
を輸送する際の安全性を向上させることができ、
また貯蔵においてもそのストツク場所等が放射能
の流出によつて汚染されるおそれがない。さら
に、吊り金具11によつてクレーン等による移動
が可能なため、取り扱い性の点で不利が生じるこ
とがなく、輸送作業を軽減して輸送処理作業を迅
速化することができる。
「考案の効果」 以上説明したように本考案によれば、次のよう
な優れた効果を奏する。
鋼製の容器と、その外周を覆うコンクリート
層との2重構造となつているので、単なるコン
クリート構造のものと違い、耐衝撃性および耐
久性に優れ、外側のコンクリートが衝撃等を受
けても、内部の容器により、密閉性が確実に保
持され、これにより、廃棄物缶を輸送する経路
の放射能汚染が確実に防止され、輸送する際に
安全性を向上させることができる。
鋼製の容器本体およびこの容器本体の上部開
口部を塞ぐ鋼製蓋体の外周面にそれぞれ山形形
状に屈曲形成した補強鋼材を並設し、この補強
鋼材の山部に補強鉄筋を溶着し、容器本体およ
び蓋体のそれぞれの外面に沿つてコンクリート
を打設したため、コンクリートが全体として緻
密につまり、空隙ができにくく、容器本体およ
び蓋体とコンクリートとの一体化が強化され、
さらにひび割れに対しては割れを拡大するより
も分散させる方向に働き、収納容器の耐衝撃性
および耐久性が向上するとともに、その軽量化
が図れる。
また、廃棄物缶は鋼製容器本体内に密閉され
た構造となるので、収納容器の外壁を形成する
コンクリートに止水性の高い特別なコンクリー
トを用いることなく、その防水性を向上するこ
とができ、コストの低下を図ることができる。
さらに、蓋体の密閉に対して接着剤等の有機物
質を用いないので、有機物質が劣化するおそれ
がなく、長期に亘る放射性廃棄物缶の貯蔵に対
する適用性を向上することができる。
鋼製容器とコンクリート層との2重構造によ
り、収納容器が耐久性および耐衝撃性だけでな
く、耐透水性をも満足し得るので、放射性廃棄
物を充填した廃棄物缶の収納容器として好適な
容器を提供することができ、輸送中の事故等に
備えた耐衝撃性はもちろん、ストツク場所での
放射能の流出を確実に防止することができ、耐
久性並びに耐透水性の要求を満足することがで
きる。そして、これにより、貯蔵時にストツク
場所等が放射能の流出によつて汚染されるおそ
れをなくすことができ、特に腐食して廃棄物容
器の収納用容器として優れた実用性を発揮する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第12図は本考案の一実施例を示
すもので、第1図および第2図はそれぞれ断面
図、第3図は第2図鎖線円部を拡大した断面
図、第4図は第2図−線に沿う断面図、第5
図は蓋体を取り付けた状態を示す平面図、第6図
および第7図はそれぞれ補強鋼材の配設要領を説
明するための正面図、第8図は鋼製容器本体の平
面図、第9図はその半断面図、第10図は底板部
側から見た半断面図、第11図は廃棄物缶の収納
前の状態を示す容器の斜視図、第12図は吊り金
具を利用して吊つた状態を示す斜視図である。 1……廃棄物缶、2……収納容器、3……容器
本体、4……蓋体、5……コンクリート層、6…
…補強鋼材、7……補強鉄筋、10……フランジ
部、11……吊り金具。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 放射性廃棄物等を充填する廃棄物缶を収納する
    容器において、上部を開放した有底筒状の鋼製容
    器本体と、前記容器本体の上部開口部を塞ぐ鋼製
    蓋体と、これら容器本体および蓋体の外周に沿つ
    て形成され収納容器の外壁を構成するコンクリー
    ト層とを具備し、前記容器本体および蓋体の外周
    面に、その長手方向もしくは幅方向に延在しかつ
    他方向に間隔をおいて並列する補強鋼材が一体に
    設けられ、かつ、該補強鋼材はその長手方向に沿
    つて山形形状に屈曲形成されてなり、しかもその
    山側の凸部に格子状に組まれた補強鉄筋が連結さ
    れていることを特徴とする放射性廃棄物収納容
    器。
JP8582987U 1987-06-02 1987-06-02 Expired - Lifetime JPH0533997Y2 (ja)

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JP5936256B2 (ja) * 2012-03-15 2016-06-22 株式会社Ihi建材工業 放射性廃棄物収納容器
JP6401627B2 (ja) * 2015-02-19 2018-10-10 鹿島建設株式会社 放射性廃棄物容器及び放射性廃棄物容器の製造方法

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