JPH05339058A - Si−SiC質棚板及びその製造方法 - Google Patents
Si−SiC質棚板及びその製造方法Info
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- JPH05339058A JPH05339058A JP4147436A JP14743692A JPH05339058A JP H05339058 A JPH05339058 A JP H05339058A JP 4147436 A JP4147436 A JP 4147436A JP 14743692 A JP14743692 A JP 14743692A JP H05339058 A JPH05339058 A JP H05339058A
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Abstract
有するSi−SiC質焼結体からなり、応力緩和のため
のスリットまたは溝を設けた棚板であって、このスリッ
トまたは溝を金属Siで埋め込んだSi−SiC質棚板
である。SiC粉体、有機質バインダーおよび水分また
は有機溶剤を含有し、要すれば黒鉛粉を更に含有した原
料を用い、スリットまたは溝を有する成形体を成形した
後、減圧の不活性ガス雰囲気又は真空中において金属シ
リコンを該成形体中に含浸させるとともに、該スリット
または溝を金属シリコンにて埋め込むようにしたSi−
SiC質棚板の製造方法である。 【効果】 強度が大きく載置できる被焼成物の量を増加
できるほか、耐スポーリング性、耐クリープ性および耐
酸化性に優れる。
Description
迅速焼成炉用として好ましく使用することができる、高
強度で耐酸化性、耐クリープ性及び耐スポーリング性に
優れたSi−SiC質棚板及びその製造方法に関する。
その優れた耐熱性、耐火性から工業上重要な地位を占め
ており、例えば碍子、衛生陶器、食器、額縁および陶管
等の陶磁器や、タイルなどの焼成用棚板として多用され
ている。このようなSiC質焼結体の中で、SiCとS
iを構成成分として含むSi−SiC質焼結体は知られ
ているが、現在までこれを棚板に応用した例は見当たら
ない。
焼成するに際して、端辺より切込み(スリット)を設け
たSiC質の耐火物製棚板(実開昭49−46044
号)、および該スリットにムライトやアルミナ、粘土、
ファイバーなどの充填材を埋めて、スリットの隙間から
異物が落下する(ボロフリ現象)ことを防止したSiC
質の耐火物製棚板(実公昭54−33974号)が用い
られている。このような耐火物製棚板は、1時間当りの
昇温速度が400℃を超すような過酷な使用条件下であ
っても、スリットにより応力が緩和されており、棚板に
対して熱的スポーリングや機械的スポーリングが発生し
にくいという優れた効果が認められている。
は、高強度で耐酸化性、耐クリープ性に優れることか
ら、これを棚板に適用できれば、載置できる陶磁器等の
被焼成物の量を増加できるとともに耐久性が更に向上
し、焼成効率向上の観点およびコスト的にみて極めて好
ましい。一方、Si−SiC質焼結体を棚板に適用する
場合、応力緩和のために端辺よりスリットを設けかつボ
ロフリ現象防止のためにスリットに充填材を埋めること
が必要であるが、従来の粘土、アルミナ、ファイバー類
をSi−SiC質棚板のスリットに埋め込もうとして
も、Si−SiC質棚板は表面の平滑度が大きいため、
埋め込むことができなかった。従って、本発明は、特定
物質をSi−SiC質棚板のスリットに埋め込むことに
より作製されたSi−SiC質棚板とその製造方法を提
供することを目的とするものである。
ば、SiCとSiを少なくとも構成成分として含有する
Si−SiC質焼結体からなり、応力緩和のためのスリ
ットまたは溝を設けた棚板であって、該スリットまたは
溝を金属Siで埋め込んだことを特徴とするSi−Si
C質棚板、が提供される。また、本発明によれば、Si
C粉体、有機質バインダーおよび水分または有機溶剤を
含有し、要すれば黒鉛粉を更に含有した原料を用い、ス
リットまたは溝を有する成形体を成形した後、減圧の不
活性ガス雰囲気又は真空中において金属シリコンを該成
形体中に含浸させるとともに、該スリットまたは溝を金
属シリコンにて埋め込むことを特徴とするSi−SiC
質棚板の製造方法、が提供される。
属Siを埋め込んだことを特徴とする。このような棚板
は、高強度で耐酸化性、耐クリープ性及び耐スポーリン
グ性に優れており、載置できる陶磁器等の被焼成物の量
が増加できるとともに耐久性が更に向上し、焼成効率が
向上する。さらに棚板の破断や爆裂現象を引き起すこと
がなく、焼成炉用棚板として好ましく使用される。本発
明の棚板では、スリットの埋め込み用の充填材として金
属Siを用いる。金属Siは、Si−SiC質棚板と接
着性が良好で適切にスリットを埋め込むことができる。
また、金属Siでスリットを埋めた場合においても、金
属Si自体はもろいため、焼成中に容易にマイクロクラ
ックを生じ、応力緩和効果をもたらす。
発明のSi−SiC質棚板の製造方法を説明する。先
ず、成形用原料として、SiC粉体、有機質バインダー
および水分または有機溶剤を含有し、要すれば黒鉛粉を
更に含有した原料を用いる。この成形用原料を混練した
後、スリットまたは溝を有する成形体を成形する。ここ
で、スリット、溝の形成は成形中であっても成形後であ
ってもよい。次いで、成形体を、金属シリコン雰囲気下
で、減圧の不活性ガス雰囲気又は真空中に置き、成形体
中に金属シリコンを含浸させると同時にスリットまたは
溝を金属シリコンにて埋め込むことによりSi−SiC
質棚板を製造する。
しては、プレス成形、流し込み成形、押出し成形のいず
れも可能であるが、スリットまたは溝の形成を同時に行
なうことができ、量産性に優れることからプレス成形が
好ましい。又プレス成形としては油圧プレスが好まし
い。また油圧プレス圧としては通常50〜2000kgf/
cm2 を用いる。
を有することが好ましい。すなわちこのスリットは、棚
板の端辺部からそれに対向する端辺部に向けて形成さ
れ、スリット長さは棚板の各辺長さの15〜35%の範
囲、特に20〜30%の範囲であることが好ましい。ス
リット長さが上記範囲内の場合には、爆裂現象を引き起
すことがなく、しかも棚板の破壊が極力抑制される。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるもので
はない。 (耐スポーリング性(△T)の評価方法)焼結体上にそ
の50%面積分の肉厚20mmのアルミナレンガを載置
し、一定温度T2 の炉から大気中(温度T1 )に引き出
してクラックまたは爆烈が発生する△T(=T2 −T
1 )を測定した。
0mm×5mm(厚さ)のテストピースを切り出し、これを
図2のように100mmの間隔で下方から支持し、中央部
から下向きに大気中1350℃で300kgf/cm2 の荷重
を掛け、0〜100hrの間に変形した量を測定した。 (耐酸化性の評価方法)焼結体を1050℃で100h
r、H2 O+O2 のガス中に置き、その増量分(△W)
を測定した。
微粉と平均粒径100μmのSiC粗粉を35:65
(重量比率)で混合したSiC粉末に対し、平均粒径
1.5μmの黒鉛粉5.0重量%、有機バインダー(メ
チルセルロース)1.0重量%、および水分または有機
溶剤5.0重量%を外配で配合し、成形用原料を得た。
次に、これらの成形用原料をボールミルを用いて解砕し
た後、解砕した成形用原料を金型内に導入し、油圧プレ
スを用いて400kgf/cm2 で成形し、厚さ5mm、10mm
の2種類で、スリット無し及び図1のように4つのスリ
ットを有する各種の板状成形体(400mm×350mm)
を得た。なお、板状成形体の400mm辺に平行に設けた
スリット10、11は夫々100mmの長さ、350mm辺
に平行に設けたスリット12、13は夫々90mmの長さ
とした。
の反応防止層を施したカーボンルツボ中に、板状成形体
および該成形体の50重量%の金属Siを設置し、室温
から600℃まで0.1Torrの真空下、600〜100
0℃の間は2Torrのアルゴンガス雰囲気下、1000〜
1800℃までアルゴンガス雰囲気で5Torrの減圧下で
焼成することにより、スリット無しのSi−SiC焼結
体およびスリット中に金属Siが埋め込まれたSi−S
iC焼結体を製造した。なお最高温度(1800℃)の
保持時間は2時間とした。また、1400〜1500℃
間は10℃/hrで昇温した。 得られたSi−SiC焼
結体の曲げ強度、耐スポーリング性(△T)、耐クリー
プ性および耐酸化性(△W)を評価した。結果を表1に
示す。
そこに金属Siを埋め込んだSi−SiC焼結体は、ス
リット無しのSi−SiC焼結体に比して△Tが大き
く、耐スポーリング性に優れていることが判明した。ま
た、曲げ強度も大きく、耐クリープ性および耐酸化性も
優れていることが分かる。
ば、強度が大きいため載置できる被焼成物の量を増加で
きるほか、耐スポーリング性、耐クリープ性および耐酸
化性に優れるものである。従って、本発明の棚板は、耐
スポーリング性、耐クリープ性および耐酸化性を重視す
る迅速焼成炉用棚板、匣鉢、サヤなどの窯道具、特にロ
ーラーハースキルンを用いたタイル焼成用棚板に好まし
く用いることができる。
ある。
ば、SiCとSiを少なくとも構成成分として含有する
Si−SiC質焼結体からなり、応力緩和のためのスリ
ットまたは溝を設けた棚板であって、該スリットまたは
溝を金属Siで埋め込んだことを特徴とするSi−Si
C質棚板、が提供される。また、本発明によれば、Si
C粉体、有機質バインダーおよび水分または有機溶剤を
含有し、要すれば炭素質粉を更に含有した原料を用い、
スリットまたは溝を有する成形体を成形した後、減圧の
不活性ガス雰囲気又は真空中において金属シリコンを該
成形体中に含浸させるとともに、該スリットまたは溝を
金属シリコンにて埋め込むことを特徴とするSi−Si
C質棚板の製造方法、が提供される。
発明のSi−SiC質棚板の製造方法を説明する。先
ず、成形用原料として、SiC粉体、有機質バインダー
および水分または有機溶剤を含有し、要すれば炭素質粉
を更に含有した原料を用いる。この成形用原料を混練し
た後、スリットまたは溝を有する成形体を成形する。こ
こで、スリット、溝の形成は成形中であっても成形後で
あってもよい。次いで、成形体を、金属シリコン雰囲気
下で、減圧の不活性ガス雰囲気又は真空中に置き、成形
体中に金属シリコンを含浸させると同時にスリットまた
は溝を金属シリコンにて埋め込むことによりSi−Si
C質棚板を製造する。
微粉と平均粒径100μmのSiC粗粉を35:65
(重量比率)で混合したSiC粉末に対し、平均粒径
1.5μmの炭素質粉5.0重量%、有機バインダー
(メチルセルロース)1.0重量%、および水分または
有機溶剤5.0重量%を外配で配合し、成形用原料を得
た。次に、これらの成形用原料をボールミルを用いて解
砕した後、解砕した成形用原料を金型内に導入し、油圧
プレスを用いて400kgf/cm2 で成形し、厚さ5mm、1
0mmの2種類で、スリット無し及び図1のように4つの
スリットを有する各種の板状成形体(400mm×350
mm)を得た。なお、板状成形体の400mm辺に平行に設
けたスリット10、11は夫々100mmの長さ、350
mm辺に平行に設けたスリット12、13は夫々90mmの
長さとした。
Claims (2)
- 【請求項1】 SiCとSiを少なくとも構成成分とし
て含有するSi−SiC質焼結体からなり、応力緩和の
ためのスリットまたは溝を設けた棚板であって、該スリ
ットまたは溝を金属Siで埋め込んだことを特徴とする
Si−SiC質棚板。 - 【請求項2】 SiC粉体、有機質バインダーおよび水
分または有機溶剤を含有し、要すれば黒鉛粉を更に含有
した原料を用い、スリットまたは溝を有する成形体を成
形した後、減圧の不活性ガス雰囲気又は真空中において
金属シリコンを該成形体中に含浸させるとともに、該ス
リットまたは溝を金属シリコンにて埋め込むことを特徴
とするSi−SiC質棚板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04147436A JP3137737B2 (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | Si−SiC質棚板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04147436A JP3137737B2 (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | Si−SiC質棚板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05339058A true JPH05339058A (ja) | 1993-12-21 |
JP3137737B2 JP3137737B2 (ja) | 2001-02-26 |
Family
ID=15430292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04147436A Expired - Lifetime JP3137737B2 (ja) | 1992-06-08 | 1992-06-08 | Si−SiC質棚板 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3137737B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
JP4327190B2 (ja) | 2006-10-11 | 2009-09-09 | 日本碍子株式会社 | Si−SiC質焼結体及びその製造方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4946044U (ja) * | 1972-08-02 | 1974-04-23 | ||
JPS5433974Y2 (ja) * | 1975-04-09 | 1979-10-18 | ||
JPS6311589A (ja) * | 1986-07-01 | 1988-01-19 | イビデン株式会社 | 耐熱性治具及びその製造方法 |
JPH0413089A (ja) * | 1990-05-02 | 1992-01-17 | Ngk Insulators Ltd | 棚板及びその成形装置 |
-
1992
- 1992-06-08 JP JP04147436A patent/JP3137737B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
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JPS6311589A (ja) * | 1986-07-01 | 1988-01-19 | イビデン株式会社 | 耐熱性治具及びその製造方法 |
JPH0413089A (ja) * | 1990-05-02 | 1992-01-17 | Ngk Insulators Ltd | 棚板及びその成形装置 |
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