JPH05338191A - インクジェットカートリッジ - Google Patents

インクジェットカートリッジ

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JPH05338191A
JPH05338191A JP15229892A JP15229892A JPH05338191A JP H05338191 A JPH05338191 A JP H05338191A JP 15229892 A JP15229892 A JP 15229892A JP 15229892 A JP15229892 A JP 15229892A JP H05338191 A JPH05338191 A JP H05338191A
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JP
Japan
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ink
tank
head
manifold
cartridge
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JP15229892A
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English (en)
Inventor
Shinji Tabata
伸司 田端
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクタンクをヘッドカートリッジから離脱
させる時にインク吐出用ノズルからインクが漏洩しない
インクジェットカートリッジの提供。 【構成】 インクジェットカートリッジKはヘッドカー
トリッジH及びインクタンクTから構成されている。前
記ヘッドカートリッジHは、タンクホルダ11と、ヘッ
ド側インクジョイント24と、インク吐出用ノズルを有
するヘッドチップ18と、インクを一時的に保持するマ
ニホルド19と、を有している。前記インクタンクTに
は、タンク側インクジョイント31及び前記タンクホル
ダ11に装着されたときに前記マニホルド19の容積を
縮小するマニホルド縮小部材36が設けられている。イ
ンクタンクTをヘッドカートリッジKから離脱させると
きマニホルド19の容積が元に戻り、インク吐出用ノズ
ル先端のインクがマニホルド内に吸い込まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録装置
で使用される、互いに着脱自在なヘッドカートリッジ及
びインクタンクから構成されたインクジェットカートリ
ッジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録装置で使用さ
れるインクジェットカートリッジにおいて、インクジェ
ット記録ヘッド及びタンクホルダを有するヘッドカート
リッジと、前記タンクホルダに着脱自在なインクタンク
とから構成されたものが知られている。このような、イ
ンクジェットカートリッジでは、インク消費時にインク
タンクのみ交換すればよく、ヘッドカートリッジ及びイ
ンクタンクを離脱不能に一体化したインクジェットカー
トリッジに比べて低コスト化を図るうえで有利であっ
た。しかし、ヘッドカートリッジとインクタンクの着脱
時にインクジョイント部やヘッドのノズル部からインク
漏洩が生じるという問題があった。そして、前記インク
漏洩は、インクタンクをヘッドカートリッジに装着する
時よりも離脱させるときの方が生じ易いのが実情であ
る。
【0003】特開昭63−9546号公報に記載されて
いるように、インク収容部材内に封止膜と弁を設けてイ
ンクジョイント部のインク漏洩を防止するものがある。
この方法は、インクタンクをヘッドカートリッジから取
り外した時、インクタンクからのインク漏洩を防止す
が、ヘッドカートリッジ側のインクジョイント内部は大
気に連通された状態であるため、ヘッドカートリッジ側
のインクジョイントやヘッドのノズル部からインク漏洩
が生じるという問題は解決されていなかった。
【0004】そこで、特開昭63−13749号公報に
記載されているように、インクタンクとヘッドカートリ
ッジのインクジョイント部に、装着時に開き、離脱時に
閉じる弁を設けたものがある。この方法は、離脱時に弁
を閉める事によりヘッドカートリッジとインクタンクの
インクジョイント部からのインク漏洩を防止している。
この方法は、ヘッドカートリッジのインクジョイントが
大気と遮断されるため、ヘッドのノズル部からのインク
漏洩を起こりにくくしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法は、ヘッドカートリッジのインクジョイント部を大気
と遮断してもノズル先端からヘッド表面に膨出している
インクはそのまま保持されるため、ヘッドのノズル部か
らインクが漏洩するという問題は確実には解決されてい
なかった。さらに、インクジョイント部の構造が複雑で
あり、高価格なものとなっていた。本発明は、前述の事
情に鑑み、下記(B1)の記載事項を課題とする。 (B1)ヘッドカートリッジとインクタンクとの着脱が
容易で、インクタンクをヘッドカートリッジから離脱さ
せる時にインク吐出用ノズルからインクが漏洩しないイ
ンクジェットカートリッジの提供。
【0006】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明の構成を説明するが、本発明の
構成要素には、後述の実施例の構成要素との対応を容易
にするため、実施例の構成要素の符号をカッコで囲んだ
ものを付記している。なお、本発明を後述の実施例の符
号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易に
するためであり、本発明の範囲を実施例に限定するため
ではない。
【0007】前記課題を解決するために、本出願の第1
発明のインクジェットカートリッジは、下記の構成要件
(A1),(A2)を有するインクジェットカートリッジ
において、下記の構成要件(A3)を備えたことを特徴
とする、(A1)インクタンク(T)を着脱自在に保持
するタンクホルダ(11)と、ヘッド側インクジョイン
ト(24)と、複数のインク吐出用ノズルを有するヘッ
ドチップ(18)と、前記ヘッド側インクジョイント
(24)からインク吐出用ノズルに供給するインクを一
時的に保持するマニホルド(19)と、を有するヘッド
カートリッジ(H)、(A2)前記タンクホルダ(1
1)に着脱自在に装着されるとともに装着された状態で
前記ヘッド側インクジョイント(24)に接続されるタ
ンク側インクジョイント(31)が設けられ、且つ、内
部に柔軟なインク保持体(37)が収容されたインクタ
ンク(T)、(A3)前記タンクホルダ(11)に装着
されているインクタンク(T)がタンクホルダ(11)
から離脱したときに前記マニホルド(19)内を負圧に
する負圧発生手段が設けられたこと。
【0008】また、本出願の第2発明のインクジェット
カートリッジは、前記第1発明のインクジェットカート
リッジにおいて、下記の構成要件(A4)を備えたこと
を特徴とする、(A4)前記負圧発生手段は、内容積が
可変のマニホルド(19)と、前記インクタンク(T)
側に設けられてインクタンク(T)がタンクホルダ(1
1)に装着されたときに前記マニホルド(19)をその
内容積が縮小するように変形させるマニホルド縮小部材
(36)とから構成されたこと。
【0009】
【作用】次に、前述の特徴を備えた本発明の作用を説明
する。前述の特徴を備えた本出願の第1発明のインクジ
ェットカートリッジは、ヘッドカートリッジ(H)とイ
ンクタンク(T)とを備えている。そして、ヘッドカー
トリッジ(H)は、インクタンク(T)を着脱自在に保
持するタンクホルダ(11)と、ヘッド側インクジョイ
ント(24)を有している。前記タンクホルダ(11)
にインクタンク(T)を装着すると、ヘッド側インクジ
ョイント(24)はタンク側インクジョイント(31)
と接続される。この状態では、インクタンク(T)内部
は、ヘッドカートリッジ(H)のヘッド側インクジョイ
ント(24)、マニホルド(19)、を介してヘッドチ
ップ(18)のインク吐出用ノズルに連通する。そし
て、インクタンク(T)内部の柔軟なインク保持体(3
7)に保持されたインクは、インク吐出用ノズルに供給
可能となる。
【0010】前記タンクホルダ(11)に装着されてい
るインクタンク(T)をタンクホルダ(11)から離脱
させたときには、前記負圧発生手段により、マニホルド
(19)内が負圧になる。このため、インク吐出用ノズ
ルから外部周辺に膨出していたインクがノズル内部に吸
引される。このため、タンクホルダ(11)からのイン
クタンク(T)離脱時のインクの漏洩が防止される。
【0011】前述の特徴を備えた本出願の第2発明のイ
ンクジェットカートリッジは、タンクホルダ(11)か
らのインクタンク(T)離脱時にマニホルド(19)内
を負圧にする負圧発生手段が、内容積可変のマニホルド
(19)と、前記インクタンク(T)側に設けられてイ
ンクタンク(T)がタンクホルダ(11)に装着された
ときに前記マニホルド(19)をその内容積が縮小する
ように変形させるマニホルド縮小部材とから構成されて
いる。このような構造は簡素であり、また、タンクホル
ダ(11)とインクタンク(T)との着脱も容易であ
る。
【0012】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明のインクジ
ェットカートリッジの実施例1を説明するが、本発明は
以下の実施例に限定されるものではない。図1は本発明
の一実施例のインクジェットカートリッジKをヘッドカ
ートリッジH及びインクタンクTに分解したものと前記
インクジェットカートリッジKが装着されるインクジェ
ット記録装置のヘッドキャリッジCの側断面図、図2は
同実施例のヘッド側インクジョイント24の弾性封止部
材23の詳細説明図、図3は同実施例のヘッドカートリ
ッジH及びそれに装着されたインクタンクTから構成さ
れるインクジェットカートリッジKがヘッドキャリッジ
Cから離脱した状態の側断面図、図4は同実施例のイン
クジェットカートリッジKを構成するヘッドカートリッ
ジH及びインクタンクTを結合したものがインクジェッ
ト記録装置のヘッドキャリッジCに装着された状態を示
す図で、図4Aはその側断面図、図4Bはその上面図、
である。図5は同実施例1の作用の説明図で、図5Aは
ヘッドカートリッジHからインクタンクTを離脱させる
前のインク吐出用ノズル先端のインクの状態を示す図、
図5BはヘッドカートリッジHからインクタンクTを離
脱させた後のインク吐出用ノズル先端のインクの状態を
示す図である。
【0013】なお、図中、○内に「・」が記載された印
は紙面の裏面側から表面側に向かう矢印を意味し、○内
に「×」が記載されてた印は紙面の表面側から裏面側に
向かう矢印を意味するものとする。そして、本発明の各
実施例の説明中において、「前方」は、図中の矢印X1
(図1参照)方向、「後方」は図中の矢印X2(図1参
照)方向を意味し、「左方」は図中の矢印Y1方向(図
1,4B参照)すなわち前記「前方」を向いたときの左
手側の方向を意味し、「右方」は図中の矢印Y2方向
(図1,4B参照)を意味するものとする。図1,2に
おいて、インクジェットカートリッジKは、ヘッドカー
トリッジH及びそれに装着されるインクタンクTを有し
ている。前記インクジェットカートリッジKを装着する
インクジェット記録装置のヘッドキャリッジCは、ヘッ
ドカートリッジHが載置されるキャリッジ底壁1を有し
ている。このキャリッジ底壁1にはヘッド貫通孔1aが
形成されている。前記キャリッジ底壁1の下面外側部に
は、ロッド貫通孔2,2が設けられており、このロッド
貫通孔2,2を左右方向(Y1−Y2方向)に延びるガイ
ドロッド(図示せず)が貫通するようになっている。ヘ
ッドキャリッジCは前記ロッド貫通孔2,2を貫通する
ガイドロッドによって左右方向(Y1−Y2方向、すなわ
ち、本実施例の主走査方向)に往復移動可能に支持され
ている。
【0014】そしてヘッドキャリッジCは、従来のイン
クジェット記録装置と同様に、駆動ベルト(図示せず)
に連結され、通常はホームポジションに停止している。
そして、ホームポジションにおいては、ヘッドキャリッ
ジCに装着されたヘッドカートリッジHのインク吐出用
ノズルは、キャッピング装置(図示せず)によりノズル
密封用のキャップ(図示せず)によって密封されてい
る。なお、ヘッドキャリッジCを駆動する前記図示しな
い駆動ベルト、及びキャッピング装置等には、従来公知
の種々のものを採用することができる。
【0015】前記キャリッジ底壁1の周囲には上方に延
びる枠状の側壁3が設けられている。側壁3は鉛直に延
びており、側壁3の前面上部にはロックピン挿入孔3a
が設けられている。また、前記側壁3の後面上部の内面
には係止凹部3bが形成されている。前記側壁3のロッ
クピン挿入孔3aには、側壁3内方への突出が可能なロ
ックピン4が挿入されている。ロックピン4の外端部に
はフランジ4aが設けられており、このフランジ4aと前
記側壁3外面との間には圧縮コイルバネ6が配設されて
いる。この圧縮コイルバネ6により、ロックピン4は常
時外方位置に付勢されている。
【0016】前記側壁3の前面には前記ロックピン4の
側壁3内方への突出量を調節するピン挿入量調節レバー
7が設けられている。このピン挿入量調節レバー7は偏
心カム部7aを有しており、偏心カム部7aには左右(Y
1−Y2方向)に延びる軸7b(図4B参照)が設けられ
ている。前記軸7bは、側壁3外面に設けられたレバー
支持部材8によって回転自在に支持されている。前記レ
バー支持部材8は、左右一対の軸支持部材8a,8aから
構成されている。前記ロックピン4は、その外端面(フ
ランジ4aの外面)が前記ピン挿入量調節レバー7の偏
心カム部7aに当接することにより、外方位置が定めら
れている。
【0017】図1,2において、ヘッドカートリッジH
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)で形成され
たタンクホルダ11を有している。タンクホルダ11
は、底壁12とこの底壁12から上方に延びる枠状の側
壁13とから構成されている。側壁13の外形は、前記
ヘッドキャリッジCの側壁3の内側形状と嵌合する形状
を有している。また側壁13の前面には係止穴13aが
形成されており、側壁13の後面上部には外面に被係止
突起13bが設けられている。この被係止突起13bは前
記側壁3の後面上部の内面に形成された係止凹部3bに
よって係止される部分である。この被係止突起13bの
形状は、半球状に形成されており、ヘッドカートリッジ
HをヘッドキャリッジCの底壁1に押し込むと被係止突
起13bが係止凹部3bに係止されて、ヘッドカートリッ
ジHがヘッドキャリッジCに対して所定位置に装着され
るようになっている。また、側壁13の上部内面には、
前後にそれぞれ係止凹部13c、13cが形成されてい
る。
【0018】タンクホルダ11の底壁12の中央部には
マニホルド縮小部材進入孔12aが形成されている。前
記タンクホルダ11の底壁12下面には、インクジェッ
ト記録ヘッド16が設けられている。インクジェット記
録ヘッド16は、従来公知のインクジェット記録ヘッド
と同様に、Al(アルミニウム)製のヒートシンク1
7、このヒートシンク17に支持されるとともに複数の
インク吐出用ノズル(図示せず)を有するヘッドチップ
18、及び前記ヘッドチップ18内部に連通するマニホ
ルド19を備えている。前記ヘッドチップ18はSi
(シリコン)基板を用いて製作されている。このヘッド
チップ18の複数のインク吐出用ノズル(図示せず)
は、高密度に形成されており、この実施例では、128
個のノズルが300spiの密度で形成されている。各
インク吐出用ノズルには、通電によって気泡を発生さ
せ、インク滴を噴射するための発熱体(図示せず)が設
けられている。そして、インク滴の噴射は下向きに行わ
れる。
【0019】前記マニホルド19はSiゴムやブチルゴ
ム等の弾性材料によって形成されており、その上端部
は、前記マニホルド縮小部材進入孔12a内に配置され
ている。マニホルド19の上部の中央部には樹脂製のイ
ンク供給管保持部材21が装着されており、インク供給
管保持部材21にはマニホルド19の内外を連通させる
ステンレス製のインク供給管22が支持されている。こ
のインク供給管22の外周部は柔らかいゴム製の弾性封
止部材23が被覆されている。この弾性封止部材23は
図2に示すような形状をしており、その下端部は前記イ
ンク供給管22の外周面に接着材により固着されてい
る。前記インク供給管22及び弾性封止部材23によ
り、ヘッド側インクジョイント24が構成されている。
また、前記符号11〜24で示された構成要素から前記
ヘッドカートリッジHが構成されている。
【0020】前記ヘッドカートリッジHのタンクホルダ
11に装着されるインクタンクTは、底壁26、この底
壁26から上方に延びる枠状の側壁27、及び前記側壁
27の上端を塞ぐ頂壁28を有している。そして、側壁
27の外形は前記タンクホルダ11の側壁13の内側と
嵌合する形状を有している。インクタンクTの構成材料
としては、剛性及び適度の弾性を持ち、長期のインク保
持を可能にするため、耐インク性の良い材料(樹脂等)
を従来公知の種々の材料の中から選択することができ
る。
【0021】インクタンクTの底壁26には、前記ヘッ
ドカートリッジHのヘッド側インクジョイント24と接
続されるタンク側インクジョイント31が設けられてい
る。タンク側インクジョイント31は、前記底壁26に
形成された接続孔32、その接続孔32の上端部に設け
られたインク供給管嵌合部材33、及び逆止弁34から
構成されている。前記インク供給管嵌合部材33は、イ
ンクタンクTの底壁26上面に装着されたリング状のス
テンレス板によって形成されている。そして、このリン
グ状のインク供給管嵌合部材33に形成された嵌合孔3
3aは、前記ヘッドカートリッジHのインク供給管22
の外周面に嵌合する大きさを有している。したがって、
インクタンクTをヘッドカートリッジHに装着する際、
ヘッドカートリッジHの前記ヘッド側インクジョイント
24の上端がインクタンクTの前記インク供給管嵌合部
材33に押し付けられると、インク供給管22を被覆す
る前記弾性封止部材23の上部はインク供給管22の外
周面に沿って下方に押し下げられる。そして、ヘッド側
インクジョイント24の前記インク供給管22の上部が
露出し、この露出したインク供給管22は前記インク供
給管嵌合部材33の嵌合孔33aに嵌合するようになっ
ている。
【0022】前記インク供給管嵌合部材33の上方に設
けられた前記逆止弁34は、インクタンクTからのイン
クの流出を防止する部材で、ゴム等の弾力性を有する材
料によって形成されている。逆止弁34は、前記図1B
に示す弾性封止部材23の上端部分の形状に類似した形
状とそれより大きなサイズを有している。
【0023】前記インクタンクTの底壁26下面には、
前記タンク側インクジョイント31の前後両側にそれぞ
れ下方に延びるマニホルド縮小部材36が設けられてい
る。このマニホルド縮小部材36は、インクタンクTを
ヘッドカートリッジHに装着した際、前記マニホルド縮
小部材進入孔12a内に配置されたマニホルド19を押
圧してその容積を減少させるように配置されている。す
なわち、この実施例1では、内容積が可変のマニホルド
19と、前記インクタンクT側に設けられてインクタン
クTがタンクホルダ11に装着されたときに前記マニホ
ルド19をその内容積が縮小するように変形させるマニ
ホルド縮小部材36とから、負圧発生手段が構成されて
いる。
【0024】前記インクタンクTの側壁27の前面及び
後面にはそれぞれ外側に被係止突起27a,27aが設け
られている。その被係止突起27a,27aは、前記側壁
13の上部内面の前後にそれぞれ形成された前記係止凹
部13c、13cに係止される部材である。この被係止
突起27aは、半球状に形成されており、インクタンク
TをヘッドカートリッジHのタンクホルダ11の底壁1
2に押し込むだけで、前記側壁13の上部内面の係止凹
部13c、13cに係止されるようになっている。そし
て、インクタンクTをヘッドカートリッジHのタンクホ
ルダ11に対して所定位置(被係止用突起27aが係止
凹部13cに係止される位置)に装着することが可能と
なっている。
【0025】前記インクタンクT内部にはスポンジ状の
インク保持体(柔軟な多孔質体のインク保持体)37が
収容されている。インク保持体37としては、例えば、
ポリエステルフェルト、またはウレタンフォーム等を用
いることができる。本実施例では、密度が800g/m
3のポリエステルフェルトが用いられ、約15ccのイ
ンクを充填することができる
【0026】前記インクタンクTの頂壁28には大気と
の連通孔38が設けられており、この連通孔38に接続
する前記インク保持体37の表面には膜部材39が配置
されている。膜部材39は、多孔性のインク保持体37
に充填されているインクが大気連通孔38から流出する
のを防止するためのもので、空気のみを通し、インクを
通さないゴアテックス(登録商標)等の材質で構成され
ている。また、インクタンクTの頂壁28上面には把手
40が設けられている。前記符号26〜40で示された
構成要素から本実施例のインクタンクTが構成されてい
る。そして、前記インクタンクT及びそれが装着される
ヘッドカートリッジHからインクジェットカートリッジ
Kが構成されている。
【0027】〔実施例の作用〕前記インクタンクTとこ
れが装着されたヘッドカートリッジHとから構成される
インクジェットカートリッジKをヘッドキャリッジCに
装着する場合、ヘッドキャリッジCに設けられたピン挿
入量調節レバー7を図1,3に示す位置に回動させてお
く。この場合図1,3に示すように、ロックピン4は圧
縮コイルバネ6により、外端位置(すなわち、ヘッドカ
ートリッジHの着脱作業を許容する着脱許容位置)に保
持される。この状態で、図3に示すように、インクジェ
ットカートリッジKをヘッドキャリッジCのタンクホル
ダ11の底壁12に向けて押しつける。そうすると、イ
ンクジェットカートリッジKはヘッドキャリッジCの底
面に当接する(図4参照)。
【0028】この状態において、ピン挿入量調節レバー
7を反時計方向に回動させて、図4に示す位置、すなわ
ちヘッドカートリッジHとヘッドキャリッジCとの離脱
を阻止する離脱阻止位置に移動させる。この図4に示す
状態では、ロックピン4は、タンクホルダ11の側壁1
3の係止穴13aに挿入されており、このロックピン4
により、ヘッドキャリッジC及びヘッドカートリッジH
が離脱不能になっている。また、この状態では、前記被
係止突起27aによってインクタンクTはヘッドカート
リッジHの所定位置に装着されている。
【0029】前記図4に示す状態でインクジェット記録
が行われるが、このインクジェット記録(印字動作)
は、ピン挿入量調節レバー7の位置を検出するセンサを
設け、その位置が図4に示す位置に在ることが検出され
たときだけ行われるようにすることが可能である。
【0030】前記図4に示す状態で、インクジェット記
録装置を使用している間に、インクタンクTのインクが
空になって、インクタンクTのみ交換する必要が生じた
場合には、次の2通りの方法(a),(b)によってイン
クタンクTの交換を行うことができる。 (a)ヘッドカートリッジHをヘッドキャリッジCに装
着した状態でインクタンクTのみの交換を行う。この
(a)方法は、図4Aに示すように、ロックピン4がタ
ンクホルダ11の側壁13の係止穴13a内に突出した
状態、すなわち、ヘッドキャリッジCからのヘッドカー
トリッジHの離脱が不可能な状態において行う。 (b)インクタンクTが装着されたヘッドカートリッジ
Hを、ヘッドキャリッジCから離脱させてインクジェッ
ト記録装置から取出し、インクジェット記録装置の外部
でインクタンクTの交換を行う。また、この(b)の方
法は、図3に示すように、前記ピン挿入量調節レバー7
を時計方向に回動させて、ロックピン4を前記係止穴1
3aから離脱させる。この状態では、インクジェットカ
ートリッジKはヘッドキャリッジCから離脱可能とな
る。したがって、この状態で、インクジェットカートリ
ッジKをインクジェット記録装置から取り出してから、
インクタンクTの交換を行う。 前記(a),(b)いずれの方法においても、ヘッドカー
トリッジHに対するインクタンクTの着脱方法は同じで
ある。次にインクタンクTの交換時のヘッドカートリッ
ジHに対するインクタンクTの着脱方法を説明する。
【0031】前述のインクタンクTとこれが装着された
ヘッドカートリッジHとから構成されるインクジェット
カートリッジKは、インクタンクT及びヘッドカートリ
ッジHが装着された状態(図3,4参照)では、インク
タンクTのマニホルド縮小部材36がマニホルド19の
上部を押しているので、マニホルド19の容積は小さく
なっている。また、ヘッドカートリッジHの弾性封止部
材23は前記インクタンクTのインク供給管嵌合部材3
3によって下方に押し下げられている。前記ヘッドカー
トリッジHに対して、前記インクタンクTの把手40を
引っ張ると、インクタンクTがヘッドカートリッジHか
ら離脱する。このとき、マニホルド19を押圧していた
マニホルド縮小部材36はマニホルド19から離れるの
で、マニホルド19の容積が増加する。したがって、マ
ニホルド19内部が負圧になるので、ヘッドチップ18
のインク吐出用ノズル端面から外側に膨出していたイン
ク(図5A参照)はヘッドチップ18内部に吸引される
(図5B参照)。したがって、インクタンクTをヘッド
カートリッジHから離脱させるときにヘッドチップ18
のインク吐出用ノズル端面からインクが流出することが
防止される。また、インク供給管22の周囲に保持され
ている弾性封止部材23が弾性力により元の状態にもど
ってインク供給管22を封止し、この状態を保持する。
このようにして、古いインクタンクTを取出した後、ヘ
ッドカートリッジHに、新しいインクタンクTを装着す
る。
【0032】新しいインクタンクTは、その底壁26に
形成された接続孔32が逆止弁34によって閉塞されて
いる。この逆止弁34によって、インクタンクT内のイ
ンク保持体37に保持されたインクが前記接続孔32か
ら流出することが防止されている。前記ヘッドカートリ
ッジHのタンクホルダ11に前記新しいインクタンクT
を装着する際、前記被係止突起27aの半球状の突出面
がタンクホルダ11の上端に当接する。このとき、被係
止突起27aの半球状突出面により、タンクホルダ11
の側壁13は外側により押されて弾性変形する。その状
態でインクタンクTをタンクホルダ11の底壁12に向
けて押しつけるとインクタンクTはタンクホルダ11の
側壁13にガイドされる。そして、インクタンクTの前
記インク供給管嵌合部材33がヘッド側インクジョイン
ト24の上端すなわちインク供給管22の上端を被覆す
る弾性封止部材23に押し付けられる。このとき、イン
ク供給管22を被覆する前記弾性封止部材23の上部は
インク供給管22の外周面に沿って下方に押し下げられ
る。そして、ヘッド側インクジョイント24の前記イン
ク供給管22の上部が露出し、この露出したインク供給
管22は前記インク供給管嵌合部材33の嵌合孔33a
に嵌合する。
【0033】インク供給管22はインク供給管嵌合部材
33と嵌合した状態でインク供給管嵌合部材33を貫通
し、さらに前記逆止弁34をも貫通する。そして、イン
ク供給管22の上端は前記インクタンクT内のインク保
持体37に接触する。また、マニホルド19はマニホル
ド縮小部材36によって押され、容積が縮小される。こ
のとき、ヘッドチップ18内のインクは図5Bの状態か
ら図5Aに示すようにヘッドチップ18のインク吐出用
ノズル端面から膨出する。そして、インクタンクTの底
壁26がタンクホルダ11の底壁12上面に当接した装
着状態となる。このインクタンクTがヘッドカートリッ
ジHに装着された状態では、タンク側インクジョイント
31はヘッド側インクジョイント24に接続され、イン
クタンクT内のインクのヘッドカートリッジH側への供
給が可能となる。またこのとき、インクタンクTの側壁
27の被係止突起27aが前記ヘッドカートリッジHの
側壁13の係止凹部13cに係止される。
【0034】また、ヘッドカートリッジH及びこれに装
着されたインクタンクTから構成されるインクジェット
カートリッジKを交換するには、図3の状態において、
前記ピン挿入量調節レバー7を時計方向に回動させて、
ロックピン4を前記係止穴13aから離脱させる。この
状態では、インクジェットカートリッジKはヘッドキャ
リッジCから離脱可能となる。したがって、この状態
で、インクジェットカートリッジKの交換を行う。
【0035】この実施例では、充填した約15ccのイ
ンクのうち約80%にあたるインクが消費される。この
場合、5%カバレージのパターンを印字したとして約5
00枚の印字ができる。
【0036】前記実施例1によれば、タンク側インクジ
ョイント31が、逆止弁34を有しているので、インク
タンクTのみを持ち運びする際、インクタンクTからの
インクの漏洩を防止することができる。
【0037】〔実施例2〕次に、図6,7により本発明
のインクジェットカートリッジの実施例2について説明
する。図6は前記実施例1の図1に対応する図であり、
図7は前記実施例1の図3に対応する図であり、図8は
前記実施例1の図4Aに対応する図である。なお、この
実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対
応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説
明を省略する。この実施例2は、前記実施例1のマニホ
ルド19の構成が前記実施例1と相違している。図6,
7,8において、この実施例2のインクジェットカート
リッジKのマニホルド19は、その側面がポリエチレン
テレフタレート(PET)で、上面はSiゴムやブチル
ゴム等の可とう性部材で構成されている。この実施例2
は、ヘッドカートリッジHに対してインクタンクTを装
着した状態ではマニホルド19の上面がマニホルド縮小
部材36によって押され、マニホルド19の容積が減少
する。また、ヘッドカートリッジHからインクタンクT
を離脱させるとマニホルド縮小部材36がマニホルド1
9から離れる。そして、マニホルド19が元の状態に復
元してその容積が元に戻る。したがって、この実施例2
のインクジェットカートリッジKも、前記実施例1のイ
ンクジェットカートリッジKと同様の作用を奏する。
【0038】〔変更例〕以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の小設計変更を行うことが可能である。
【0039】例えば、前記タンクホルダに装着されてい
るインクタンクがタンクホルダから離脱したときに前記
マニホルド内を負圧にする負圧発生手段は、マニホルド
の内容積自体を変化させる代わりに、マニホルド内に連
通する内容積の調節が可能な容積調節室を設け、その容
積調節室の内容積を調節することにより実現することも
可能である。その場合、インクタンクがヘッドカートリ
ッジに装着されたことを検出する手段と、検出信号に応
じて前記容積調節室の内容積を変化させるように作動す
る手段とを設けることも可能である。また、前記係止凹
部3b、13c及びそれらに係止される被係止突起13
b、27aは、前後の側面に配置する代わりに、左右の側
面に配置することが可能であり、また、それらの係止凹
部3b、13cの両側にスリットを形成して両スリット間
の側壁部分を弾性変形し易くしておくことも可能であ
る。さらに、ピン挿入量調節レバーはカムと一体的に構
成する代わりに、カム軸上にカムとは離れた位置に設け
ることも可能である。また、ピン挿入量調節レバーは、
ヘッドキャリッジ側壁の前面及び後面にそれぞれ設ける
ことも可能である。
【0040】
【発明の効果】前述の本発明によれば、ヘッドカートリ
ッジのタンクホルダに装着されているインクタンクがタ
ンクホルダから離脱したときにマニホルド内を負圧にす
る負圧発生手段が設けられているので、ヘッドカートリ
ッジからインクタンクを離脱させるときのヘッドチップ
のノズル先端からのインクの漏洩を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施例1のインクジェットカ
ートリッジKをヘッドカートリッジH及びインクタンク
Tに分解したものと前記インクジェットカートリッジK
が装着されるインクジェット記録装置のヘッドキャリッ
ジCの側断面図である。
【図2】 図2は同実施例1のヘッド側インクジョイン
ト24の弾性封止部材23の詳細説明図である。
【図3】 図3は同実施例1のヘッドカートリッジH及
びそれに装着されたインクタンクTから構成されるイン
クジェットカートリッジKがヘッドキャリッジCから離
脱した状態の側断面図である。
【図4】 図4は同実施例1のインクジェットカートリ
ッジKを構成するヘッドカートリッジH及びインクタン
クTを結合したものがインクジェット記録装置のヘッド
キャリッジCに装着された状態を示す図で、図4Aはそ
の側断面図、図4Bはその上面図、である。
【図5】 図5は同実施例1の作用の説明図で、図5A
はヘッドカートリッジHからインクタンクTを離脱させ
る前のインク吐出用ノズル先端のインクの状態を示す
図、図5BはヘッドカートリッジHからインクタンクT
を離脱させた後のインク吐出用ノズル先端のインクの状
態を示す図である。
【図6】 図6は実施例2のインクジェットカートリッ
ジKのヘッドカートリッジH及びそれに装着されるイン
クタンクT、及びヘッドキャリッジCがそれぞれ分離し
た状態の側断面図で、前記実施例1の図1に対応する図
である。
【図7】 図7は実施例2のヘッドカートリッジH及び
それに装着されたインクタンクTから構成されるインク
ジェットカートリッジKがヘッドキャリッジCから離脱
した状態の側断面図で、前記実施例1の図3に対応する
図である。
【図8】 図8は同実施例2のインクジェットカートリ
ッジKを構成するヘッドカートリッジH及びインクタン
クTを結合したものがインクジェット記録装置のヘッド
キャリッジCに装着された状態を示す状態の側断面図
で、前記実施例1の図4Aに対応する図である。
【符号の説明】
C…ヘッドキャリッジ、H…ヘッドカートリッジ、T…
インクタンク、K…インクジェットカートリッジ、4…
ロックピン、7…ピン挿入量調節レバー、11…タンク
ホルダ、18…ヘッドチップ、19…マニホルド、24
…ヘッド側インクジョイント、31…タンク側インクジ
ョイント、36…マニホルド縮小部材、37…インク保
持体、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の構成要件(A1),(A2)を有す
    るインクジェットカートリッジにおいて、下記の構成要
    件(A3)を備えたことを特徴とするインクジェットカ
    ートリッジ、(A1)インクタンクを着脱自在に保持す
    るタンクホルダと、ヘッド側インクジョイントと、複数
    のインク吐出用ノズルを有するヘッドチップと、前記ヘ
    ッド側インクジョイントからインク吐出用ノズルに供給
    するインクを一時的に保持するマニホルドと、を有する
    ヘッドカートリッジ、(A2)前記タンクホルダに着脱
    自在に装着されるとともに装着された状態で前記ヘッド
    側インクジョイントに接続されるタンク側インクジョイ
    ントが設けられ、且つ、内部に柔軟なインク保持体が収
    容されたインクタンク、(A3)前記タンクホルダに装
    着されているインクタンクがタンクホルダから離脱した
    ときに前記マニホルド内を負圧にする負圧発生手段が設
    けられたこと。
  2. 【請求項2】 下記の構成要件(A4)を備えたことを
    特徴とする請求項1記載のインクジェットカートリッ
    ジ、(A4)前記負圧発生手段は、内容積が可変のマニ
    ホルドと、前記インクタンク側に設けられてインクタン
    クがタンクホルダに装着されたときに前記マニホルドを
    その内容積が縮小するように変形させるマニホルド縮小
    部材とから構成されたこと。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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