JPH05337701A - 工作機械の主軸頭 - Google Patents

工作機械の主軸頭

Info

Publication number
JPH05337701A
JPH05337701A JP17601892A JP17601892A JPH05337701A JP H05337701 A JPH05337701 A JP H05337701A JP 17601892 A JP17601892 A JP 17601892A JP 17601892 A JP17601892 A JP 17601892A JP H05337701 A JPH05337701 A JP H05337701A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spindle head
gear
spindle
machine tool
prime mover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP17601892A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3008320B2 (ja
Inventor
Koichiro Kitamura
耕一郎 北村
Katsuji Taniguchi
勝二 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kitamura Machinery Co Ltd
Original Assignee
Kitamura Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kitamura Machinery Co Ltd filed Critical Kitamura Machinery Co Ltd
Priority to JP4176018A priority Critical patent/JP3008320B2/ja
Publication of JPH05337701A publication Critical patent/JPH05337701A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3008320B2 publication Critical patent/JP3008320B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高回転数の精密な仕上加工と重切削の両方が
可能な工作機械の主軸頭を得る。マシニングセンタに本
発明を応用した場合、共通の主軸頭をより広範囲の加工
条件に対して適合できるから、主軸頭の設置数が削減さ
れ、制御系等を含む装置全体の構成が簡単化され自動化
も容易になる。 【構成】 基本的には原動機の回転数を調整して主軸の
回転数を調整するが、原動機の可能な回転数の範囲が限
られているため、原動機の回転数nに対する主軸の回転
数mの比m/nを大きくしたベルト伝達機構と、該比m
/nを小さくした歯車伝達機構とを設ける。ベルト伝達
機構と歯車伝達機構にそれぞれ回転伝達を空転可能な機
構を設ける。主軸に高回転数が必要な場合はベルト伝達
機構、重切削を行う場合には歯車伝達機構を選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の主軸に原動
機の回転を伝達する工作機械の主軸頭、詳しくは、原動
機によって主軸の回転数を調整可能な工作機械の主軸頭
に採用される変速機構に関し、原動機だけでは不可能な
高回転数を主軸に実用的に実現する技術に関し、例え
ば、マシニングセンタの主軸頭に応用される。
【0002】
【従来の技術】旋盤、ボ−ル盤、フライス盤等の従来の
工作機械における、原動機の回転を主軸に伝達する主軸
頭は、原動機と主軸との間に他段式の変速機構を備え、
原動機の固定された回転数から、刃物や被加工物の材料
とサイズに応じた好ましい回転数を選択して主軸に設定
できる。このような変速機構の例としては、Vベルト機
構、鎖(チェ−ン)機構、タイミングベルト機構、歯車
機構、摩擦車機構等を挙げることができるが、いずれの
方法にせよ、主軸に多種類の回転数を設定可能にしよう
とすると、切換え機構を含む装置の全体構造が複雑化し
て大型化する傾向がある。一方、主軸の回転数を調整す
る別の方法として、回転数を調整可能な原動機を主軸に
直接連結して、原動機の可能な回転数の範囲内で任意の
主軸の回転数を得る方法があり、通常、原動機としてイ
ンバ−タ発振装置と誘導電動機の組合せが採用されてい
る。
【0003】数値制御方式の浸透により近年多用されて
いるマシニングセンタは、被加工物に対して自在な方向
から回転工具刃物を接近できる工作機械である。マシニ
ングセンタにおいては、工具を剛性高く保持すると同時
に主軸頭の自由度および移動範囲を拡大するために、支
持構造や動力伝達構造を含めて主軸頭全体をなるべく簡
単かつ軽量に構成できることが好ましい。インバ−タ発
振装置と誘導電動機の組合せで主軸の回転数を調整する
方法は、特殊なインバ−タ発振装置を必要とするため、
通常の固定回転数の電動機よりも高価につくが、電気回
路的に連続的に回転数を調整できて回転数の安定性も高
く、従来の複雑で重い機構切換式の変速機構を不要にで
きるため、主軸頭の大幅な小型化を可能にしており、近
年、マシニングセンタの主軸頭に採用される頻度が高
い。
【0004】しかし、インバ−タ発振装置と誘導電動機
を組合せた回転数を調整可能な原動機にも可能な回転数
の範囲があり、極端な高回転数や低回転数を可能にしよ
うとすると、インバ−タ発振装置と誘導電動機の両方に
特殊な仕様が必要となり、工作機械全体のコストが上昇
する。また、可能な回転数の範囲内でも、回転数の上限
または下限に近づくと電動機の出力効率が低下して電動
機自身が過熱する可能性もあり、寿命も著しく低下する
等して実用に耐えない場合もある。
【0005】そこで、インバ−タ発振装置と誘導電動機
を組合せた回転数を調整可能な原動機を採用したマシニ
ングセンタの主軸頭において、誘導電動機の可能な範囲
を逸脱する回転数を主軸に設定するために、原動機と主
軸の間に簡単な1段の変速機構を挿入する試みが行われ
た。この変速機構としては、上述の種々の機構を採用で
き、高回転数の場合にはVベルト式の機構、低回転数の
場合には歯車式の機構が好ましい。
【0006】Vベルト式は、構造が極めて単純で構成部
品の精度もさほど必要でなく、一対のプ−リの直径比の
変更によって、原動機の回転数nに対する主軸の回転数
mの比m/nを広い範囲で自在に定められる。また、回
転に伴う振動や騒音の発生が少なく、高速回転において
も低損失の動力伝達が可能で、過負荷時にはVベルトの
滑りまたは破断による被害の限定作用が期待できる。し
かし、伝達可能なトルクがVベルト引張り強度およびV
ベルト摩擦力の範囲に限定されるから、負荷の大きい重
切削には向かない。また、伝達トルクによって前記比m
/nが大きく変化し、Vベルトの滑りも無視できないか
ら、負荷変動の大きい用途やネジ加工等の同期送り用途
には採用できない。
【0007】一方、歯車式は、極めて大きな回転トルク
を伝達でき、伝達トルクが変動しても歯数比に応じた正
確な前記比m/nが得られるから、負荷変動の大きい低
速加工やネジ加工等の同期送り用途に好適である。しか
し、歯面の摩擦に伴う損失が大きく、歯車の加工精度が
低い場合や歯面が摩耗した場合には、歯面の衝突による
振動が発生する。また、直径の割に歯高が大きいと切下
げを生じるから、噛み合う一対の歯車の回転数比を余り
高く設定できず、前記比m/nを大きく採ろうとすると
多数の中間歯車を配置する必要があり、前記損失や機構
全体の慣性モ−メントが大きくなる。従って、振動の少
ない高速回転が必要な用途には採用できない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】工具材料の著しい発達
と特殊加工用途の登場と加工能率の向上の要求とに対応
するために、近年、工作機械の主軸に期待される可能な
加工負荷と回転数の範囲は大幅に拡大されている。例え
ば、アルミニウム素材から光学部品、空気軸受け等の超
精密部品を製作する場合、その仕上加工には、ダイヤモ
ンド工具を用いた切削速度が200m/sec にも達する加
工条件が採用される。このとき、主軸の加工負荷はほと
んど0だが、回転数は100000rpm 以上、振動の少
ない滑らかな回転が要求される。そこで、このような加
工が可能なマシニングセンタの主軸頭として、原動機の
回転数nに対する主軸の回転数mの比m/nを2〜3と
大きく設定した1段のVベルト式の機構を採用したもの
が提案された。
【0009】一方、例えば、機械部品の粗加工や建設用
構造部材の孔明け加工等で、大口径の工具を用いた重切
削を行う場合、工作機械の主軸の回転数は数10rpm に
過ぎないが、加工負荷は数トンにも達する。そこで、こ
のような加工が可能なマシニングセンタの主軸頭とし
て、原動機の回転数nに対する主軸の回転数mの比m/
nを0.2〜0.5と小さく設定した1〜2段の歯車式
の機構を採用したものが提案された。
【0010】しかし、Vベルト式の機構を採用して高回
転数に専用化された主軸頭は、重切削に使用できず、歯
車式の機構を採用して低回転数に専用化された主軸頭
は、高回転数の滑らかな出力が得られないという問題が
ある。従って、両方の加工を可能にするには、マシニン
グセンタに高回転数用と低回転数の2種類の主軸頭を備
える必要がある。このようなマシニングセンタによれ
ば、上述のアルミ素材の仕上加工は、被加工物を同一の
マシニングセンタ内で一貫して加工でき、低回転数の重
切削用の主軸頭による粗加工に引続いて、高回転数の高
速切削用の主軸頭を用いて遂行される。
【0011】しかし、このように主軸頭を切換える場
合、マシニングセンタに搭載される必要な主軸頭の数が
実質的に2倍になり、それぞれ専用の移動スペ−ス、ガ
イド部材、位置決め機構、工具交換機構等を必要とする
から、マシニングセンタが大型化して高価につき、切換
え時には主軸頭の移動による作業の中断があるから、作
業の合理化や自動化が困難で、主軸頭の移動誤差を吸収
できるように仕上加工しろを大きくする必要がある等、
全体の加工能率および最終的な加工精度の観点から大い
に不都合である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、低回転数の重
切削に続いて高回転数の滑らかな回転出力による仕上加
工を共通の主軸頭で遂行でき、その際、回転数を変更可
能な原動機だけでは不可能なレベルの高回転数を主軸に
実現できる工作機械の主軸頭を提供することを目的とし
ている。
【0013】請求項1の工作機械の主軸頭は、回転数を
変更可能な原動機を備え、該原動機の回転を主軸に伝達
する工作機械の主軸頭において、回転伝達を空転可能な
第1接続機構を設けたベルト伝達機構と、回転伝達を空
転可能な第2接続機構を設けた歯車伝達機構と、を前記
原動機と主軸との間に配置し、ベルト伝達機構では原動
機の回転数nに対する主軸の回転数mの比m/nを大き
く、歯車伝達機構では該比m/nを小さく設定したもの
である。
【0014】請求項2の工作機械の主軸頭は、請求項1
の工作機械の主軸頭において、第1接続機構は、原動機
の出力軸に対して軸方向には拘束されるが回転は自在な
プ−リと、原動機に対して回転は拘束されるが軸方向に
は移動可能な接続部材と、プ−リおよび接続部材の両方
に形成した回転に関する相互の噛み合わせ手段と、接続
部材に対して軸方向に拘束されて逆方向に回転が可能な
第1把手部材と、第1把手部材を付勢して軸方向に移動
させる第1駆動手段とからなるものである。
【0015】請求項3の工作機械の主軸頭は、請求項1
〜2いずれかの工作機械の主軸頭において、第2接続機
構は、原動機側に固定した第1歯車と主軸に固定した第
2歯車の両方に噛み合うとともに軸方向に移動可能な中
間歯車と、中間歯車に対して軸方向に拘束されて反対方
向に回転可能な第2把手部材と、第2把手部材を付勢し
て軸方向に移動させる第2駆動手段と、からなり、中間
歯車の移動によって第2歯車との噛み合わせは解除可能
だが第1歯車との噛み合わせは維持されるようにそれぞ
れの歯車の幅と中間歯車の移動幅とを定めたものであ
る。
【0016】請求項4の工作機械の主軸頭は、請求項1
〜3いずれかの工作機械の主軸頭において、主軸の一方
の端に取付けた工具の着脱および固定を主軸の他方の端
から操作可能とした着脱機構を主軸内に配置したもので
ある。
【0017】
【作用】請求項1の工作機械の主軸頭においては、回転
数を変更可能な原動機の出力軸の回転を主軸に伝達する
とともに、原動機の出力軸の可能な回転数の範囲を高低
両側に拡大した主軸の回転数を実現する。ベルト伝達機
構は、主軸の回転数を高回転数側に拡大して、歯車伝達
機構では不可能な滑らかで振動の少ない高回転数を出力
する。ベルト伝達機構を選択するとき、第2接続機構
は、歯車伝達機構による回転伝達を空転させる。一方、
歯車伝達機構は、主軸の回転数を低回転数側に拡大し
て、ベルト伝達機構では不可能な高いトルクの出力、ま
たは軸方向の送りに同期した回転角度を出力する。歯車
伝達機構を選択するとき、第1接続機構は、ベルト伝達
機構による回転伝達を空転させる。
【0018】ベルト伝達機構は、同一の比m/nを達成
する歯車伝達機構に比べて慣性モ−メントが小さく、伝
達損失が少なく、振動発生も少ないが、ベルトの引張り
強度を越える負荷を支承できず、すべりを発生する。一
方、歯車伝達機構は、同一の比m/nを達成するベルト
伝達機構に比べて大きな負荷を支承でき、すべりのない
確実な回転伝達が可能だが、全体の慣性モ−メントが大
きく、歯面の摩擦による伝達損失が大きく、歯面の衝突
による振動も多少発生する。
【0019】請求項2の工作機械の主軸頭においてベル
ト伝達機構を選択する場合、第1駆動手段が第1把手部
材を付勢して接続部材を軸方向に移動させ、接続部材の
噛み合わせ手段をプ−リの噛み合わせ手段に噛み合せた
ときに初めてベルト伝達機構が作動状態となる。回転数
を変更可能な原動機の出力軸の回転は、接続部材からプ
−リ、Vベルトを経て主軸に伝達される。これに対し
て、歯車伝達機構を選択する場合、第1駆動手段が接続
部材を逆方向に移動させ、接続部材およびプ−リの噛み
合わせ手段を開放したときに初めてベルト伝達機構が空
転状態となる。このとき、プ−リは、主軸からVベルト
を経て駆動され、ベルト伝達機構の比m/nと歯車伝達
機構の比m/nとの差により、原動機の出力軸と同一方
向だがより低い回転数で回転する。
【0020】請求項3の工作機械の主軸頭において歯車
伝達機構を選択する場合、第2駆動手段が第2把手部材
を付勢して中間歯車を軸方向に移動させ、中間歯車と第
2歯車とを噛み合せたときに初めて歯車伝達機構が作動
状態となる。回転数を変更可能な原動機の出力軸の回転
は、中間歯車を経て主軸に直接伝達される。これに対し
て、ベルト伝達機構を選択する場合、第2駆動手段が中
間歯車を逆方向に移動させ、中間歯車と第2歯車の噛み
合いを開放したときに歯車伝達機構が空転状態となる。
このとき、中間歯車は、第1歯車との噛み合いを維持し
ており、ベルト伝達機構の比m/nと歯車伝達機構の比
m/nとの差により、主軸とは逆方向に第2歯車よりも
低い相対速度で回転している。
【0021】請求項4の工作機械の主軸頭においては、
元の工具の固定を解除して新しい工具を固定する一連の
操作のすべてを工具を取付ける反対の側から着脱機構を
操作して実施する。工具を取付ける反対の側に着脱機構
を操作する機構がすべて配置され、工具側(被加工物
側)の空間が大きく採れ、自動交換機構の配置および接
近経路の確保が容易になる。
【0022】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0023】図1は、実施例の工作機械の主軸頭の模式
図である。これは、マシニングセンタの主軸頭に搭載さ
れた2段階切換式の変速機構であって、高回転数出力用
のベルト伝達機構と高負荷用の歯車伝達機構とを加工用
途に応じて切換える。
【0024】図1において、インバ−タ発振装置と誘導
電動機を組合せた回転数を調整可能な原動機Mの出力軸
は、軸Jを直接回転駆動する。ベアリングBによって主
軸頭内に支承される軸Jには、幅広の歯車Gが固定され
るとともに、Vベルト駆動用の大プ−リQがベアリング
B2を介して取付けられる。大プ−リQは、軸Jに対し
て軸方向の移動は拘束されるが回転は自在である。大プ
−リQには、内スプラインQ1が形成される。軸Jに
は、また、軸Jに対して回転は拘束されるが軸方向の矢
印方向の移動が所定のストロ−クの範囲で可能な接続部
材Rが取付けられる。接続部材Rには、内スプラインQ
1に噛み合う外スプラインR1が形成されるとともに、
ベアリングB3を介して付勢部R2が取付けられてい
る。付勢部R2には、駆動用の油圧シリンダLが接続さ
れる。
【0025】一方、工具のチャック機構を内蔵する主軸
Hは、ベアリングBによって主軸頭内に支承される。主
軸Hには、歯車Eおよび小プ−リPが固定される。軸J
と主軸Hの中間に配置された中間軸Iは、ベアリングB
によって主軸頭内に支承される。中間軸Iには、中間軸
Iに対して回転は拘束されるが軸方向の矢印方向の移動
は所定のストロ−クの範囲で可能な中間歯車Fが取付け
られる。中間歯車Fには、歯車Eと歯車Gの両方に噛み
合う歯部F1が形成され、ベアリングB1を介して付勢
部F2が取付けられる。付勢部F2には駆動用の油圧シ
リンダKが接続される。中間歯車Fが矢印方向に点線で
輪郭を示す位置まで移動すると、歯車Eとの噛み合いは
解除されるが、歯車Gとの噛み合いは維持される。
【0026】大プ−リQと小プ−リPの間には、Vベル
トVが取付けられてベルト伝達機構を構成し、原動機M
の回転数nに対する主軸Hの回転数mの比m/nは2に
定めてある。一方、歯車E、Fおよび中間歯車Fは歯車
伝達機構を構成し、原動機Mの回転数nに対する主軸H
の回転数mの比m/nは0.5に定めてある。油圧シリ
ンダLおよび油圧シリンダKは制御装置Cにより制御さ
れる。
【0027】このように構成された主軸頭において、重
切削を行う場合は、制御装置Cが油圧シリンダLおよび
油圧シリンダKを駆動して、歯車伝達機構を選択してベ
ルト伝達機構を空転させる。一方、高回転数が必要な場
合は、ベルト伝達機構を選択して歯車伝達機構を空転さ
せる。この切換操作は、軸Jの回転数を100rpm以
下に下げて、中間歯車Fと歯車Eの噛み合い、および接
続部材Rと大プ−リQの噛み合いの両方が解除された状
態にした後、必要な一方のみを接続する。
【0028】次に、主軸Hに内蔵されて工具を把持する
チャック機構について説明する。このチャック機構は工
具を取付ける反対側の主軸端から工具の把持、固定、固
定解除、押出し排出を制御できるものである。
【0029】ベアリングBを保持する主軸筒Sは、内側
の空間に図示しない冷却循環系を内蔵してフレ−ムAに
固定されている。主軸Hに取付けられる図示しない工具
は、刃物と、主軸Hのテ−パ孔H4に適合するテ−パ部
と、主軸Hの奥に縮径可能な状態で保持された把持スリ
−ブH1に適合する球根状の係止部とを有する。把持ス
リ−ブH1は、通常の状態において、主軸Hに内蔵され
たばねH3が軸方向の奥側に付勢する中継部材H6によ
って、テ−パ孔H4の反対方向に絞り部H5を越えて引
き込まれ、縮径状態に維持され、工具の係止部を奥側に
引き込んで工具のテ−パ部をテ−パ孔H4に強く押し付
ける。
【0030】把持スリ−ブH1による係止を解除して工
具を取り外す際には、図示しない付勢手段によって、テ
−パ孔H4の反対側に位置する主軸Hの軸端H2を矢印
方向にばねH3に逆らって押し込む。このとき、把持ス
リ−ブH1がテ−パ孔H4の方向に移動し、把持スリ−
ブH1の先端部が絞り部H5に落ちて縮径状態が解除さ
れる。主軸Hの中央を貫通する孔H7は、中継部材H6
を越えて把持スリ−ブH1の位置にまで達している。主
軸Hの軸端H2が矢印方向に押し込まれた状態で細い棒
が孔H7に挿入されて、把持スリ−ブH1による把持を
解除された工具の係止部に突き当てられると、工具のテ
−パ部がテ−パ孔H4から分離して工具は取外し可能な
状態となる。
【0031】本実施例の主軸頭では、主軸に設定可能な
回転数の範囲が拡大されて、従来不可能であった高回転
数の仕上加工がベルト伝達機構によって可能になり、従
来不可能であった重切削も歯車機構によって可能にな
り、両者は共通な主軸頭内での簡単な切換操作によって
使い分け可能である。
【0032】
【発明の効果】請求項1の工作機械の主軸頭において
は、従来不可能であった高回転数の精密な仕上加工がベ
ルト伝達機構によって可能になり、従来不可能であった
重切削も歯車機構によって可能になり、両者は共通な主
軸頭内での簡単な切換操作によって使い分け可能であ
る。従って、例えば、マシニングセンタにおける必要な
主軸頭の数が削減され、回転数の変更が可能な原動機も
特殊なものは必要がなく、装置の全体構成が簡単化、小
型化される。
【0033】請求項2の工作機械の主軸頭においては、
接続部材を含むベルト伝達機構が最小限の部品点数で構
成されるから主軸頭の全体構成が簡単化、小型化され
る。
【0034】請求項3の工作機械の主軸頭においては、
中間歯車を含む歯車伝達機構が最小限の部品点数で構成
されるから主軸頭の全体構成が簡単化、小型化される。
【0035】請求項4の工作機械の主軸頭においては、
工具交換に関与する機構が簡単なものになり自動化も容
易である、また、工具交換に必要な被工作物側のスペ−
スも節約される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の工作機械の主軸頭の模式図である。
【符号の説明】
B ベアリング C 制御装置 E 歯車 F 中間歯車 G 歯車 H 主軸 I 中間軸 J 軸 K 油圧シリンダ L 油圧シリンダ M 電動機 P 小プ−リ Q 大プ−リ R 接続部材 S 主軸筒 B1 ベアリング B2 ベアリング B3 ベアリング F1 歯部 F2 付勢部 H1 把持スリ−ブ H2 軸端 H3 ばね H4 テ−パ孔 H5 絞り部 Q1 内スプライン歯 R1 外スプライン歯 R2 付勢部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転数を変更可能な原動機を備え、該原
    動機の回転を主軸に伝達する工作機械の主軸頭におい
    て、回転伝達を空転可能な第1接続機構を設けたベルト
    伝達機構と、回転伝達を空転可能な第2接続機構を設け
    た歯車伝達機構と、を前記原動機と主軸との間に配置
    し、ベルト伝達機構では原動機の回転数nに対する主軸
    の回転数mの比m/nを大きく、歯車伝達機構では該比
    m/nを小さく設定したことを特徴とする工作機械の主
    軸頭。
  2. 【請求項2】 請求項1の工作機械の主軸頭において、
    第1接続機構は、原動機の出力軸に対して軸方向には拘
    束されるが回転は自在なプ−リと、原動機に対して回転
    は拘束されるが軸方向には移動可能な接続部材と、プ−
    リおよび接続部材の両方に形成した回転に関する相互の
    噛み合わせ手段と、接続部材に対して軸方向に拘束され
    て逆方向に回転が可能な第1把手部材と、第1把手部材
    を付勢して軸方向に移動させる第1駆動手段と、からな
    ることを特徴とする工作機械の主軸頭。
  3. 【請求項3】 請求項1〜2いずれかの工作機械の主軸
    頭において、第2接続機構は、原動機側に固定した第1
    歯車と主軸に固定した第2歯車の両方に噛み合うととも
    に軸方向に移動可能な中間歯車と、中間歯車に対して軸
    方向に拘束されて反対方向に回転可能な第2把手部材
    と、第2把手部材を付勢して軸方向に移動させる第2駆
    動手段と、からなり、中間歯車の移動によって第2歯車
    との噛み合わせは解除可能だが第1歯車との噛み合わせ
    は維持されるようにそれぞれの歯車の幅と中間歯車の移
    動幅とを定めたことを特徴とする工作機械の主軸頭。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかの工作機械の主軸
    頭において、主軸の一方の端に取付けた工具の着脱およ
    び固定を主軸の他方の端から操作可能とした着脱機構を
    主軸内に配置したことを特徴とする工作機械の主軸頭。
JP4176018A 1992-06-11 1992-06-11 工作機械の主軸頭 Expired - Fee Related JP3008320B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4176018A JP3008320B2 (ja) 1992-06-11 1992-06-11 工作機械の主軸頭

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4176018A JP3008320B2 (ja) 1992-06-11 1992-06-11 工作機械の主軸頭

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05337701A true JPH05337701A (ja) 1993-12-21
JP3008320B2 JP3008320B2 (ja) 2000-02-14

Family

ID=16006286

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4176018A Expired - Fee Related JP3008320B2 (ja) 1992-06-11 1992-06-11 工作機械の主軸頭

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3008320B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102554676A (zh) * 2012-01-13 2012-07-11 广州市珠江机床厂有限公司 一种数控车床主轴传动装置
CN102615513A (zh) * 2012-04-17 2012-08-01 浙江日发数码精密机械股份有限公司 一种机床立卧主轴头
KR101226212B1 (ko) * 2011-01-27 2013-01-30 주식회사 남선기공 범용 밀링머신용 터렛 헤드의 회전 연결구조

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007059015A1 (de) 2007-12-06 2009-06-10 Braun Gmbh Haarbürste
DE102007063154A1 (de) 2007-12-29 2009-07-09 Braun Gmbh Haarbürste
KR101464000B1 (ko) * 2008-12-15 2014-11-21 두산인프라코어 주식회사 공작 기계용 스핀들 장치
KR101514075B1 (ko) 2008-12-19 2015-04-23 두산인프라코어 주식회사 스핀들 드라이브
CN105370847B (zh) * 2015-09-08 2017-11-24 梁稚子 双锥摩擦传动自适应自动变速主轴总成

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101226212B1 (ko) * 2011-01-27 2013-01-30 주식회사 남선기공 범용 밀링머신용 터렛 헤드의 회전 연결구조
CN102554676A (zh) * 2012-01-13 2012-07-11 广州市珠江机床厂有限公司 一种数控车床主轴传动装置
CN102615513A (zh) * 2012-04-17 2012-08-01 浙江日发数码精密机械股份有限公司 一种机床立卧主轴头

Also Published As

Publication number Publication date
JP3008320B2 (ja) 2000-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6629697B1 (en) Chuck apparatus
US7024740B2 (en) Rotating table apparatus
EP1125666B1 (en) Machining device and machining method
JP4928905B2 (ja) バックラッシュ除去装置
MXPA04011908A (es) Maquina de mecanizacion para ciguenales.
JP4719596B2 (ja) 工作機械の主軸台装置
JPH05337701A (ja) 工作機械の主軸頭
US7155788B1 (en) C-axis driving device of a computer numerical controlled lathing and milling machine
US4621405A (en) Drive mechanism for the main spindle of a rotating tool turret machine
JP3366465B2 (ja) コレットチャックの開閉方法とそのための装置
JPH1110405A (ja) 自動旋盤のガイドブッシュ装置
US20060156522A1 (en) Mandrel device for machine tool
JPH11114762A (ja) Nc工作機械用の駆動装置
JPH07214403A (ja) フェーシングヘッド
US6231278B1 (en) Differential positive feed mechanism
US5193422A (en) Multispindle automatic lathe
JP2648598B2 (ja) ネジ孔加工装置
JP2631416B2 (ja) 自動旋盤の主軸台
CN215239283U (zh) 一种蜗轮蜗杆与齿形带结合的勺子结构双轴转台
JPH0750103Y2 (ja) 孔加工装置
JPH11320222A (ja) チャック装置
JP2001259953A (ja) Nc工作機械用の駆動装置
CN100463738C (zh) 工件台
RU146829U1 (ru) Привод металлорежущего станка
JP3409348B2 (ja) 差動式同期位相装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071203

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081203

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091203

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101203

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees