JP3008320B2 - 工作機械の主軸頭 - Google Patents

工作機械の主軸頭

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JP3008320B2
JP3008320B2 JP4176018A JP17601892A JP3008320B2 JP 3008320 B2 JP3008320 B2 JP 3008320B2 JP 4176018 A JP4176018 A JP 4176018A JP 17601892 A JP17601892 A JP 17601892A JP 3008320 B2 JP3008320 B2 JP 3008320B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の主軸に原動
機の回転を伝達する工作機械の主軸頭、詳しくは、原動
機によって主軸の回転数を調整可能な工作機械の主軸頭
に採用される変速機構に関し、原動機だけでは不可能な
高回転数を主軸に実用的に実現する技術に関し、例え
ば、マシニングセンタの主軸頭に応用される。
【0002】
【従来の技術】旋盤、ボ−ル盤、フライス盤等の従来の
工作機械における、原動機の回転を主軸に伝達する主軸
頭は、原動機と主軸との間に他段式の変速機構を備え、
原動機の固定された回転数から、刃物や被加工物の材料
とサイズに応じた好ましい回転数を選択して主軸に設定
できる。このような変速機構の例としては、Vベルト機
構、鎖(チェ−ン)機構、タイミングベルト機構、歯車
機構、摩擦車機構等を挙げることができるが、いずれの
方法にせよ、主軸に多種類の回転数を設定可能にしよう
とすると、切換え機構を含む装置の全体構造が複雑化し
て大型化する傾向がある。一方、主軸の回転数を調整す
る別の方法として、回転数を調整可能な原動機を主軸に
直接連結して、原動機の可能な回転数の範囲内で任意の
主軸の回転数を得る方法があり、通常、原動機としてイ
ンバ−タ発振装置と誘導電動機の組合せが採用されてい
る。
【0003】数値制御方式の浸透により近年多用されて
いるマシニングセンタは、被加工物に対して自在な方向
から回転工具刃物を接近できる工作機械である。マシニ
ングセンタにおいては、工具を剛性高く保持すると同時
に主軸頭の自由度および移動範囲を拡大するために、支
持構造や動力伝達構造を含めて主軸頭全体をなるべく簡
単かつ軽量に構成できることが好ましい。インバ−タ発
振装置と誘導電動機の組合せで主軸の回転数を調整する
方法は、特殊なインバ−タ発振装置を必要とするため、
通常の固定回転数の電動機よりも高価につくが、電気回
路的に連続的に回転数を調整できて回転数の安定性も高
く、従来の複雑で重い機構切換式の変速機構を不要にで
きるため、主軸頭の大幅な小型化を可能にしており、近
年、マシニングセンタの主軸頭に採用される頻度が高
い。
【0004】しかし、インバ−タ発振装置と誘導電動機
を組合せた回転数を調整可能な原動機にも可能な回転数
の範囲があり、極端な高回転数や低回転数を可能にしよ
うとすると、インバ−タ発振装置と誘導電動機の両方に
特殊な仕様が必要となり、工作機械全体のコストが上昇
する。また、可能な回転数の範囲内でも、回転数の上限
または下限に近づくと電動機の出力効率が低下して電動
機自身が過熱する可能性もあり、寿命も著しく低下する
等して実用に耐えない場合もある。
【0005】そこで、インバ−タ発振装置と誘導電動機
を組合せた回転数を調整可能な原動機を採用したマシニ
ングセンタの主軸頭において、誘導電動機の可能な範囲
を逸脱する回転数を主軸に設定するために、原動機と主
軸の間に簡単な1段の変速機構を挿入する試みが行われ
た。この変速機構としては、上述の種々の機構を採用で
き、高回転数の場合にはVベルト式の機構、低回転数の
場合には歯車式の機構が好ましい。
【0006】Vベルト式は、構造が極めて単純で構成部
品の精度もさほど必要でなく、一対のプ−リの直径比の
変更によって、原動機の回転数nに対する主軸の回転数
mの比m/nを広い範囲で自在に定められる。また、回
転に伴う振動や騒音の発生が少なく、高速回転において
も低損失の動力伝達が可能で、過負荷時にはVベルトの
滑りまたは破断による被害の限定作用が期待できる。し
かし、伝達可能なトルクがVベルト引張り強度およびV
ベルト摩擦力の範囲に限定されるから、負荷の大きい重
切削には向かない。また、伝達トルクによって前記比m
/nが大きく変化し、Vベルトの滑りも無視できないか
ら、負荷変動の大きい用途やネジ加工等の同期送り用途
には採用できない。
【0007】一方、歯車式は、極めて大きな回転トルク
を伝達でき、伝達トルクが変動しても歯数比に応じた正
確な前記比m/nが得られるから、負荷変動の大きい低
速加工やネジ加工等の同期送り用途に好適である。しか
し、歯面の摩擦に伴う損失が大きく、歯車の加工精度が
低い場合や歯面が摩耗した場合には、歯面の衝突による
振動が発生する。また、直径の割に歯高が大きいと切下
げを生じるから、噛み合う一対の歯車の回転数比を余り
高く設定できず、前記比m/nを大きく採ろうとすると
多数の中間歯車を配置する必要があり、前記損失や機構
全体の慣性モ−メントが大きくなる。従って、振動の少
ない高速回転が必要な用途には採用できない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】工具材料の著しい発達
と特殊加工用途の登場と加工能率の向上の要求とに対応
するために、近年、工作機械の主軸に期待される可能な
加工負荷と回転数の範囲は大幅に拡大されている。例え
ば、アルミニウム素材から光学部品、空気軸受け等の超
精密部品を製作する場合、その仕上加工には、ダイヤモ
ンド工具を用いた切削速度が200m/sec にも達する加
工条件が採用される。このとき、主軸の加工負荷はほと
んど0だが、回転数は100000rpm 以上、振動の少
ない滑らかな回転が要求される。そこで、このような加
工が可能なマシニングセンタの主軸頭として、原動機の
回転数nに対する主軸の回転数mの比m/nを2〜3と
大きく設定した1段のVベルト式の機構を採用したもの
が提案された。
【0009】一方、例えば、機械部品の粗加工や建設用
構造部材の孔明け加工等で、大口径の工具を用いた重切
削を行う場合、工作機械の主軸の回転数は数10rpm に
過ぎないが、加工負荷は数トンにも達する。そこで、こ
のような加工が可能なマシニングセンタの主軸頭とし
て、原動機の回転数nに対する主軸の回転数mの比m/
nを0.2〜0.5と小さく設定した1〜2段の歯車式
の機構を採用したものが提案された。
【0010】しかし、Vベルト式の機構を採用して高回
転数に専用化された主軸頭は、重切削に使用できず、歯
車式の機構を採用して低回転数に専用化された主軸頭
は、高回転数の滑らかな出力が得られないという問題が
ある。従って、両方の加工を可能にするには、マシニン
グセンタに高回転数用と低回転数の2種類の主軸頭を備
える必要がある。このようなマシニングセンタによれ
ば、上述のアルミ素材の仕上加工は、被加工物を同一の
マシニングセンタ内で一貫して加工でき、低回転数の重
切削用の主軸頭による粗加工に引続いて、高回転数の高
速切削用の主軸頭を用いて遂行される。
【0011】しかし、このように主軸頭を切換える場
合、マシニングセンタに搭載される必要な主軸頭の数が
実質的に2倍になり、それぞれ専用の移動スペ−ス、ガ
イド部材、位置決め機構、工具交換機構等を必要とする
から、マシニングセンタが大型化して高価につき、切換
え時には主軸頭の移動による作業の中断があるから、作
業の合理化や自動化が困難で、主軸頭の移動誤差を吸収
できるように仕上加工しろを大きくする必要がある等、
全体の加工能率および最終的な加工精度の観点から大い
に不都合である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、低回転数の重
切削に続いて高回転数の滑らかな回転出力による仕上加
工を共通の主軸頭で遂行でき、その際、回転数を変更可
能な原動機だけでは不可能なレベルの高回転数を主軸に
実現できる工作機械の主軸頭を提供することを目的とし
ている。
【0013】請求項1の工作機械の主軸頭は、回転数を
変更可能な原動機を備え、該原動機の回転を主軸に伝達
する工作機械の主軸頭において、回転伝達を空転可能な
第1接続機構を有し原動機の回転数nに対する主軸の回
転数mの比m/nを大きく設定したベルト伝達機構と、
回転伝達を空転可能な第2接続機構を有し前記比m/n
を小さく設定した歯車伝達機構と、を前記原動機と主軸
との間に配置し、前記第1接続機構は、原動機の出力軸
に対して軸方向には拘束されるが回転は自在なプーリ
と、原動機の出力軸に対して回転は拘束されるが軸方向
には移動可能な接続部材と、プーリおよび接続部材の両
方に形成した回転に関する相互の噛み合わせ手段と、接
続部材に対して軸方向に拘束されて逆方向に回転が可能
な第1把手部材と、第1把手部材を付勢して軸方向に移
動させる第1駆動手段と、からなり、前記第2接続機構
は、原動機の出力軸側に固定した第1歯車と主軸に固定
した第2歯車の両方に噛み合うとともに軸方向に移動可
能で、かつ前記プーリへの回転伝達を空転させる中間歯
車と、中間歯車に対して軸方向に拘束されて反対方向に
回転可能な第2把手部材と、第2把手部材を付勢して軸
方向に移動させる第2駆動手段とからなり、中間歯車の
移動によって第2歯車との噛み合わせは解除可能だが第
1歯車との噛み合わせは維持されるようにそれぞれの歯
車の幅と中間歯車の移動幅とを定めており、更に、歯車
伝達機構からベルト伝達機構への切替時に、第1駆動手
段により第1把手部材を付勢して前記プーリと前記接続
部材とを前記噛み合わせ手段により噛み合わせると共
に、第2駆動手段により第2把手部材を付勢して前記中
間歯車を前記第1歯車に噛み合わせを維持した状態で前
記第2歯車との噛み合わせを解除し、ベルト伝達機構か
ら歯車伝達機構への切替時に、第1駆動手段により前記
接続部材を前記第1把手部材に対する付勢方向と逆方向
に移動して、前記プーリと前記接続部材との噛み合わせ
を解除すると共に、第2駆動手段により前記中間歯車を
前記第2把手部材に対する付勢方向と逆方向に移動し
て、前記中間歯車を前記第1歯車と前記第2歯車の両方
に噛み合わせるように制御する制御手段を備えたことを
特徴とするものである。
【0014】
【0015】
【0016】請求項2の工作機械の主軸頭は、請求項1
の工作機械の主軸頭において、主軸の一方の端に取付け
た工具の着脱および固定を主軸の他方の端から操作可能
とした着脱機構を主軸内に配置したものである。
【0017】
【作用】請求項1の工作機械の主軸頭においては、回転
数を変更可能な原動機の出力軸の回転を主軸に伝達する
とともに、原動機の出力軸の可能な回転数の範囲を高低
両側に拡大した主軸の回転数を実現する。ベルト伝達機
構は、主軸の回転数を高回転数側に拡大して、歯車伝達
機構では不可能な滑らかで振動の少ない高回転数を出力
する。ベルト伝達機構を選択するとき、第2接続機構
は、歯車伝達機構による回転伝達を空転させる。一方、
歯車伝達機構は、主軸の回転数を低回転数側に拡大し
て、ベルト伝達機構では不可能な高いトルクの出力、ま
たは軸方向の送りに同期した回転角度を出力する。歯車
伝達機構を選択するとき、第1接続機構は、ベルト伝達
機構による回転伝達を空転させる。
【0018】ベルト伝達機構は、同一の比m/nを達成
する歯車伝達機構に比べて慣性モ−メントが小さく、伝
達損失が少なく、振動発生も少ないが、ベルトの引張り
強度を越える負荷を支承できず、すべりを発生する。一
方、歯車伝達機構は、同一の比m/nを達成するベルト
伝達機構に比べて大きな負荷を支承でき、すべりのない
確実な回転伝達が可能だが、全体の慣性モ−メントが大
きく、歯面の摩擦による伝達損失が大きく、歯面の衝突
による振動も多少発生する。
【0019】本発明の工作機械の主軸頭においてベルト
伝達機構を選択する場合、第1駆動手段が第1把手部材
を付勢して接続部材を軸方向に移動させ、接続部材の噛
み合わせ手段をプーリの噛み合わせ手段に噛み合せたと
きに初めてベルト伝達機構が作動状態となる。回転数を
変更可能な原動機の出力軸の回転は、接続部材からプー
リ、Vベルトを経て主軸に伝達される。これに対して、
歯車伝達機構を選択する場合、第1駆動手段が接続部材
を逆方向に移動させ、接続部材およびプーリの噛み合わ
せ手段を開放したときに初めてベルト伝達機構が空転状
態となる。このとき、プーリは、主軸からVベルトを経
て駆動され、ベルト伝達機構の比m/nと歯車伝達機構
の比m/nとの差により、原動機の出力軸と同一方向だ
がより低い回転数で回転する。
【0020】本発明の工作機械の主軸頭においてベルト
伝達機構を選択する場合、第2駆動手段が第2把手部材
を付勢して中間歯車を軸方向に移動させ、中間歯車と第
2歯車の噛み合いを開放したときに歯車伝達機構が空転
状態となる。このとき、中間歯車は、第1歯車との噛み
合いを維持しており、ベルト伝達機構の比m/nと歯車
伝達機構の比m/nとの差により、主軸とは逆方向に第
2歯車よりも低い相対速度で回転している。これに対し
て、歯車伝達機構を選択する場合、第2駆動手段が中間
歯車を逆方向に移動させ、中間歯車と第2歯車とを噛み
合せたときに初めて歯車伝達機構が作動状態となる。回
転数を変更可能な原動機の出力軸の回転は、中間歯車を
経て主軸に直接伝達される。
【0021】請求項2の工作機械の主軸頭においては、
元の工具の固定を解除して新しい工具を固定する一連の
操作のすベてを工具を取付ける反対の側から着脱機構を
操作して実施する。工具を取付ける反対の側に着脱機構
を操作する機構がすべて配置され、工具側(被加工物
側)の空間が大きく採れ、自動交換機構の配置および接
近経路の確保が容易になる。
【0022】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0023】図1は、実施例の工作機械の主軸頭の模式
図である。これは、マシニングセンタの主軸頭に搭載さ
れた2段階切換式の変速機構であって、高回転数出力用
のベルト伝達機構と高負荷用の歯車伝達機構とを加工用
途に応じて切換える。
【0024】図1において、インバ−タ発振装置と誘導
電動機を組合せた回転数を調整可能な原動機Mの出力軸
は、軸Jを直接回転駆動する。ベアリングBによって主
軸頭内に支承される軸Jには、幅広の歯車Gが固定され
るとともに、Vベルト駆動用の大プ−リQがベアリング
B2を介して取付けられる。大プ−リQは、軸Jに対し
て軸方向の移動は拘束されるが回転は自在である。大プ
−リQには、内スプラインQ1が形成される。軸Jに
は、また、軸Jに対して回転は拘束されるが軸方向の矢
印方向の移動が所定のストロ−クの範囲で可能な接続部
材Rが取付けられる。接続部材Rには、内スプラインQ
1に噛み合う外スプラインR1が形成されるとともに、
ベアリングB3を介して付勢部R2が取付けられてい
る。付勢部R2には、駆動用の油圧シリンダLが接続さ
れる。
【0025】一方、工具のチャック機構を内蔵する主軸
Hは、ベアリングBによって主軸頭内に支承される。主
軸Hには、歯車Eおよび小プ−リPが固定される。軸J
と主軸Hの中間に配置された中間軸Iは、ベアリングB
によって主軸頭内に支承される。中間軸Iには、中間軸
Iに対して回転は拘束されるが軸方向の矢印方向の移動
は所定のストロ−クの範囲で可能な中間歯車Fが取付け
られる。中間歯車Fには、歯車Eと歯車Gの両方に噛み
合う歯部F1が形成され、ベアリングB1を介して付勢
部F2が取付けられる。付勢部F2には駆動用の油圧シ
リンダKが接続される。中間歯車Fが矢印方向に点線で
輪郭を示す位置まで移動すると、歯車Eとの噛み合いは
解除されるが、歯車Gとの噛み合いは維持される。
【0026】大プ−リQと小プ−リPの間には、Vベル
トVが取付けられてベルト伝達機構を構成し、原動機M
の回転数nに対する主軸Hの回転数mの比m/nは2に
定めてある。一方、歯車E、Fおよび中間歯車Fは歯車
伝達機構を構成し、原動機Mの回転数nに対する主軸H
の回転数mの比m/nは0.5に定めてある。油圧シリ
ンダLおよび油圧シリンダKは制御装置Cにより制御さ
れる。
【0027】このように構成された主軸頭において、重
切削を行う場合は、制御装置Cが油圧シリンダLおよび
油圧シリンダKを駆動して、歯車伝達機構を選択してベ
ルト伝達機構を空転させる。一方、高回転数が必要な場
合は、ベルト伝達機構を選択して歯車伝達機構を空転さ
せる。この切換操作は、軸Jの回転数を100rpm以
下に下げて、中間歯車Fと歯車Eの噛み合い、および接
続部材Rと大プ−リQの噛み合いの両方が解除された状
態にした後、必要な一方のみを接続する。
【0028】次に、主軸Hに内蔵されて工具を把持する
チャック機構について説明する。このチャック機構は工
具を取付ける反対側の主軸端から工具の把持、固定、固
定解除、押出し排出を制御できるものである。
【0029】ベアリングBを保持する主軸筒Sは、内側
の空間に図示しない冷却循環系を内蔵してフレ−ムAに
固定されている。主軸Hに取付けられる図示しない工具
は、刃物と、主軸Hのテ−パ孔H4に適合するテ−パ部
と、主軸Hの奥に縮径可能な状態で保持された把持スリ
−ブH1に適合する球根状の係止部とを有する。把持ス
リ−ブH1は、通常の状態において、主軸Hに内蔵され
たばねH3が軸方向の奥側に付勢する中継部材H6によ
って、テ−パ孔H4の反対方向に絞り部H5を越えて引
き込まれ、縮径状態に維持され、工具の係止部を奥側に
引き込んで工具のテ−パ部をテ−パ孔H4に強く押し付
ける。
【0030】把持スリ−ブH1による係止を解除して工
具を取り外す際には、図示しない付勢手段によって、テ
−パ孔H4の反対側に位置する主軸Hの軸端H2を矢印
方向にばねH3に逆らって押し込む。このとき、把持ス
リ−ブH1がテ−パ孔H4の方向に移動し、把持スリ−
ブH1の先端部が絞り部H5に落ちて縮径状態が解除さ
れる。主軸Hの中央を貫通する孔H7は、中継部材H6
を越えて把持スリ−ブH1の位置にまで達している。主
軸Hの軸端H2が矢印方向に押し込まれた状態で細い棒
が孔H7に挿入されて、把持スリ−ブH1による把持を
解除された工具の係止部に突き当てられると、工具のテ
−パ部がテ−パ孔H4から分離して工具は取外し可能な
状態となる。
【0031】本実施例の主軸頭では、主軸に設定可能な
回転数の範囲が拡大されて、従来不可能であった高回転
数の仕上加工がベルト伝達機構によって可能になり、従
来不可能であった重切削も歯車機構によって可能にな
り、両者は共通な主軸頭内での簡単な切換操作によって
使い分け可能である。
【0032】
【発明の効果】請求項1の工作機械の主軸頭において
は、従来不可能であった高回転数の精密な仕上加工がベ
ルト伝達機構によって可能になり、従来不可能であった
重切削も歯車機構によって可能になり、両者は共通な主
軸頭内での簡単な切換操作によって使い分け可能であ
る。従って、例えば、マシニングセンタにおける必要な
主軸頭の数が削減され、回転数の変更が可能な原動機も
特殊なものは必要がなく、装置の全体構成が簡単化、小
型化される。
【0033】本発明の工作機械の主軸頭においては、接
続部材を含むベルト伝達機構が最小限の部品点数で構成
されるから主軸頭の全体構成が簡単化、小型化される。
【0034】本発明の工作機械の主軸頭においては、中
間歯車を含む歯車伝達機構が最小限の部品点数で構成さ
れるから主軸頭の全体構成が簡単化、小型化される。
【0035】請求項2の工作機械の主軸頭においては、
工具交換に関与する機構が簡単なものになり自動化も容
易である。また、工具交換に必要な被工作物側のスペー
スも節約される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の工作機械の主軸頭の模式図である。
【符号の説明】
B ベアリング C 制御装置 E 歯車 F 中間歯車 G 歯車 H 主軸 I 中間軸 J 軸 K 油圧シリンダ L 油圧シリンダ M 電動機 P 小プ−リ Q 大プ−リ R 接続部材 S 主軸筒 B1 ベアリング B2 ベアリング B3 ベアリング F1 歯部 F2 付勢部 H1 把持スリ−ブ H2 軸端 H3 ばね H4 テ−パ孔 H5 絞り部 Q1 内スプライン歯 R1 外スプライン歯 R2 付勢部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23B 19/02 B23B 47/02 B23Q 5/12 F16H 37/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転数を変更可能な原動機を備え、該原
    動機の回転を主軸に伝達する工作機械の主軸頭におい
    て、 回転伝達を空転可能な第1接続機構を有し原動機の回転
    数nに対する主軸の回転数mの比m/nを大きく設定し
    たベルト伝達機構と、回転伝達を空転可能な第2接続機
    構を有し前記比m/nを小さく設定した歯車伝達機構
    と、を前記原動機と主軸との間に配置し、 前記第1接続機構は、原動機の出力軸に対して軸方向に
    は拘束されるが回転は自在なプーリと、原動機の出力軸
    に対して回転は拘束されるが軸方向には移動可能な接続
    部材と、プーリおよび接続部材の両方に形成した回転に
    関する相互の噛み合わせ手段と、接続部材に対して軸方
    向に拘束されて逆方向に回転が可能な第1把手部材と、
    第1把手部材を付勢して軸方向に移動させる第1駆動手
    段と、からなり、 前記第2接続機構は、原動機の出力軸側に固定した第1
    歯車と主軸に固定した第2歯車の両方に噛み合うととも
    に軸方向に移動可能で、かつ前記プーリへの回転伝達を
    空転させる中間歯車と、中間歯車に対して軸方向に拘束
    されて反対方向に回転可能な第2把手部材と、第2把手
    部材を付勢して軸方向に移動させる第2駆動手段とから
    なり、中間歯車の移動によって第2歯車との噛み合わせ
    は解除可能だが第1歯車との噛み合わせは維持されるよ
    うにそれぞれの歯車の幅と中間歯車の移動幅とを定めて
    おり、 更に、歯車伝達機構からベルト伝達機構への切替時に、
    第1駆動手段により第1把手部材を付勢して前記プーリ
    と前記接続部材とを前記噛み合わせ手段により噛み合わ
    せると共に、第2駆動手段により第2把手部材を付勢し
    て前記中間歯車を前記第1歯車に噛み合わせを維持した
    状態で前記第2歯車との噛み合わせを解除し、ベルト伝
    達機構から歯車伝達機構への切替時に、第1駆動手段に
    より前記接続部材を前記第1把手部材に対する付勢方向
    と逆方向に移動して、前記プーリと前記接続部材との噛
    み合わせを解除すると共に、第2駆動手段により前記中
    間歯車を前記第2把手部材に対する付勢方向と逆方向に
    移動して、前記中間歯車を前記第1歯車と前記第2歯車
    の両方に噛み合わせるように制御する制御手段を備えた
    ことを特徴とする工作機械の主軸頭。
  2. 【請求項2】 請求項1の工作機械の主軸頭において、
    主軸の一方の端に取付けた工具の着脱および固定を主軸
    の他方の端から操作可能とした着脱機構を主軸内に配置
    したことを特徴とする工作機械の主軸頭。
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