JPH0533708U - 穿刺用超音波探触子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 より正確な針の穿刺位置を知ることができ
る、穿刺用超音波探触子を得ること。 【構成】 圧電素子を電気的に分離させて同じ向きに多
数並べた圧電素子列を備えた穿刺用超音波探触子におい
て、ブロックを組合わせて構成した形状の上に、前記圧
電素子列１〜４を２方向から配置して交差させ、この交
差中心に針穿刺用の穿刺孔６を設けたことを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、超音波診断装置の探触子に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

超音波探触子は、圧電効果を利用し、加えられた電気信号に対応した超音波を 励起し、また圧電逆効果により生体から戻ってきた超音波に対応する電気信号を 発生させることにより、超音波診断装置で体内の映像等をモニタするために使用 するものであり、特に穿刺用超音波探触子は、超音波画像をモニタしながら、特 定箇所へ針を穿刺するために使用されるものである。

【０００３】 図８は従来の穿刺用超音波探触子の一例を示す外観図であって、中央の溝が穿 刺用のガイドである。この穿刺用超音波探触子における圧電素子の配列は、図９ に示すように一方向のみであり、従って一方向だけのスキャンが行われ、その一 方向の面が表示される。また、穿刺ガイドアタッチメントを取付ける形式の穿刺 用超音波探触子もあるが、圧電素子の配列は、やはり一方向のみであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記のような一方向のスキャンによるだけでは、特定の箇所を 正確に知ることができない場合も多い。本考案はこの課題を解決するためのもの で、より正確な針穿刺位置を知ることができる、穿刺用超音波探触子を得ること を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の穿刺用超音波探触子は、圧電素子を電気的に分離させて同じ向きに多 数並べた圧電素子列を備えた穿刺用超音波探触子において、ブロックを組合わせ て構成した形状の上に、前記圧電素子列を２方向から配置して交差させ、この交 差中心に針穿刺用の穿刺孔を設けたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

本考案の穿刺用超音波探触子によれば、圧電素子列が配置された２方向でスキ ャンが行われ、この２方向の平面が超音波診断装置に表示されることになる。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案の実施例に係る探触子の圧電素子配置図である。図において、１ 〜４は直交するように配置された圧電素子列、５はＧＮＤ、６は直交する圧電素 子列の交差中心に穿設された穿刺孔であり、また７は圧電素子列１〜４の各圧電 素子が電気的に分離されて接続される信号線を示すものとする。

【０００８】 図２は図１で示した一つの圧電素子列の斜視図であって、８は圧電素子列を構 成する個々の圧電素子、９は各圧電素子８の間に形成された溝、１０は圧電素子 ８の下部に備えられた音波吸収体でゴム等の柔軟性のある材料から成る。また、 ５，７は図１と同様、それぞれＧＮＤ、信号線である。なお、信号線７は曲げ易 くするためにスリットを入れておく。

【０００９】 図３は圧電素子列１〜４を取付けるための形状を構成するブロックの組み合わ せの一例である。ブロック１１はゴム等の減衰材から成り、圧電素子列を取付け る台となるほか、音波を吸収する作用をなす。図３のブロック１１はａ〜ｌの１ ２個の組み合わせから構成される。次に、このブロック１１への圧電素子列１〜 ４の取付け例を図４に示す。

【００１０】 図４は図１のＡーＡ断面図であって、ブロック１１には音波吸収体１０を介し て圧電素子列１〜４が接着される（ただし、図４では圧電素子列３は図示されて いない）。なお、ＧＮＤ５と信号線７は、ブロック１１の組み合わせの間から裏 側に出すようにしている。

【００１１】 図５は本考案の実施例を示す外観側面図、図６は本考案の実施例を示す外観平 面図である。図において、１２は圧電素子の外側にあって体の表面に接する凸レ ンズ、１３は片手の指間でこの探触子を保持できるような形状に突出させた突出 部、１４はこの探触子と超音波診断装置をつなぐ接続ケーブル、６は突出部１３ の中央を貫く先に説明した穿刺孔である。

【００１２】 図７は本考案の探触子の使用例の説明図である。図のように、人指し指と中指 で突出部１３を挟むようにして左手で探触子を掴み、探触子を体の表面で移動さ せ、目的の箇所をモニタしながら、右手で針を穿刺孔６から穿刺する。この様に することで、一人で探触子と針を正確に操作でき、穿刺アダプタも不要となる。

【００１３】 なお、他の実施例として、探触子をコンベックス型にしないで、圧電素子を図 １で示した中央部ｍ〜ｐにだけ配置してもよく、また、ブロックに曲面を持たせ ないリニア型として、圧電素子を平面的な２方向にだけ配列してもよい。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の穿刺用超音波探触子によれば、圧電素子列が配 置された２方向でスキャンが行われ、この２方向の平面が表示されるので、この 探触子を移動させながら目的とする箇所を正確に知って、穿刺孔から針を穿刺す ることができる。

【００１５】 また、穿刺孔を設けた中央部を指の間に挟めるような形状とすることにより、 片方の手の指の間にこの探触子を挟んで移動させ、もう一方の手を使って穿刺孔 から目的の箇所に容易に針を穿刺することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す探触子の圧電素子配置図
である。

【図２】図１で示した一つの圧電素子列の斜視図であ
る。

【図３】ブロックの組み合わせの一例である。

【図４】図１のＡーＡ断面図である。

【図５】本考案の実施例を示す外観側面図である。

【図６】本考案の実施例を示す外観平面図である。

【図７】本考案の使用例の説明図である。

【図８】従来の穿刺用超音波探触子の一例を示す外観図
である。

【図９】図８の探触子における圧電素子の配置図であ
る。

【符号の説明】

１ 圧電素子列 ２ 圧電素子列 ３ 圧電素子列 ４ 圧電素子列 ５ ＧＮＤ ６ 穿刺孔 ７ 信号線 ８ 圧電素子 １０ 音波吸収体 １１ ブロック

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 圧電素子を電気的に分離させて同じ向き
   に多数並べた圧電素子列を備えた穿刺用超音波探触子に
   おいて、 ブロックを組合わせて構成した形状の上に、前記圧電素
   子列を２方向から配置して交差させ、この交差中心に針
   穿刺用の穿刺孔を設けたことを特徴とする穿刺用超音波
   探触子。