JPH053351A - 電歪効果素子 - Google Patents

電歪効果素子

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JPH053351A
JPH053351A JP3153657A JP15365791A JPH053351A JP H053351 A JPH053351 A JP H053351A JP 3153657 A JP3153657 A JP 3153657A JP 15365791 A JP15365791 A JP 15365791A JP H053351 A JPH053351 A JP H053351A
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JP
Japan
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layer
effect element
electrostrictive effect
insulating
plating
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JP3153657A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Mine
和洋 峯
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】シート状の圧電セラミック部材1aと内部電極
導体2とが交互に積層された積層焼結体と、その積層焼
結体の対向する1対の側面にそれぞれ露出する内部電極
導体2の一方を各側面において一層おきに絶縁するガラ
ス絶縁膜3と、内部電極導体2の露出する他方の端面を
電気的に接続して2つのくし歯形電極を構成する1対の
外部電極導体4を含む電歪効果素子において、前記外部
電極導体4には電気的にリード線5,6が接続導出さ
れ、リード線の導出された電歪効果素子の表面には絶縁
樹脂層7が形成され、前記絶縁樹脂層表面が活性化さ
れ、前記活性化された絶縁樹脂層7上には無電解めっき
法により形成されためっき層8とを有している。 【効果】電歪効果素子の外周面が絶縁性めっき活性層又
は表面が活性化された絶縁樹脂層とその上に形成された
めっき層で覆われた密封構造を有するので外気からの湿
気の侵入を防ぐことができ、耐湿負荷寿命などの信頼性
が大幅に向上する。また、安価,小型化も達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電アクチュエータに用
いる電歪効果素子に関し、特にその外装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】光または磁気ディスクヘッド、各種光学
装置、精密工作機械等の精密位置ぎめ装置、その他機械
的駆動素子として圧電アクチュエータがきわめて有望視
されてきている。
【0003】しかしながら、圧電効果による機械的変位
は本質的にきわめて小さいので、アクチュエータの駆動
源となるべく電歪効果素子は、図11に示すように、圧
電セラミック部材1aと内部電極導体2を交互に多数積
層して圧電の縦効果を高めたものが通常用いられてい
る。すなわち、この電歪効果素子1は、ペロブスカイト
結晶構造をもつ多成分固体セラミック粉末に有機バイン
ダーを混合してグリーンシート化し、その上に内部電極
導体2をペースト状に塗布した後数十層(例えば64
層)に積層して焼結したものである。積層体の側面に
は、内部電極導体2の端部が全層露出しており、外部電
極導体4を形成するために、内部電極導体2の端面を一
方の側面において一層おきに電気的に絶縁するためのガ
ラスなどから成る絶縁部3を形成し、他方の側面におい
て絶縁が形成されなかった内部電極導体2の端部を絶縁
部3を形成する。そして、内部電極導体2を一層おきに
交互に接続して外部電極導体4を形成し、リード線15
がハンダ16で取付けらている。また、本積層体の電歪
効果発生方向の上下両端部には、セラミック層だけ積層
した保護層1bが設けられ、保護層1bを除いた外周部
に有機的高分子などによる外装樹脂18が設けられてい
る。そしてリード線15に100〜150V程度の直流
電圧を与えると約8μm(電歪効果素子の長さ10m
m)の静的変位を容易に発生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの積層体から
なる電歪効果素子は、内部電極を形成する金属に銀が使
用されるので湿気雰囲気内においてマイグレーションを
生じ圧電セラミック部材の側面を著しく汚染する。すな
わち、銀系電極導体層の端部は積層体の側面にすべて露
出しているのでマイグレーションを生じ易く、汚染され
た圧電セラミック部材の側面は、その絶縁特性を急激に
低下せしめる。従って、耐湿負荷寿命試験を行うと側
面、または角部等で放電するものが続出し、歩留および
信頼性に大きな障害を与える。そこで一般的には、絶縁
性を有する樹脂を被覆して湿気の浸入を防ぐことが行な
われているが、耐湿性は充分満足するものではない。
【0005】本発明の目的は、従来の電歪効果素子が湿
気雰囲気において圧電セラミック部材の側面が著しく汚
染し絶縁特性を急激に低下する欠点を除去し外気からの
湿気の浸入を完全に防ぎ、耐湿負荷寿命などの信頼性を
大幅に向上でき、しかも構造簡易で小型化,低コスト化
が達成できる電歪効果素子を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明の電
歪効果素子は、シート状の圧電セラミック部材と内部電
極導体とが交互に重ね合わされた積層焼結体と、その積
層焼結体の対向する1対の側面にそれぞれ露出する内部
電極導体の一方を各側面において一層おきに絶縁する絶
縁層と、内部電極導体の露出する他方の端面を電気的に
接続して2つのくし歯形電極を構成する1対の外部電極
導体とを含む電歪効果素子において、前記電歪効果素子
の外周面に形成された絶縁性めっき活性層又は表面が活
性化された絶縁樹脂層と、前記絶縁性めっき活性層又は
表面が活性化された絶縁樹脂層の表面に形成されためっ
き層とを有して構成される。
【0007】また、本発明の第2の発明の電歪効果素子
は、シート状の圧電セラミック部材と内部電極導体とが
交互に積層された積層焼結体と、前記積層焼結体の対向
する1対の側面にそれぞれ露出する内部電極導体の露出
する他方の端面を電気的に接続して2つのくし歯形電極
を構成する1対の外部電極導体を含む電歪効果素子にお
いて、前記外部電極導体には電気的にリード線が接続・
導出され、リード線の導出された電歪効果素子の表面に
は絶縁樹脂層が形成され、その絶縁樹脂層の表面が活性
化され、活性化された絶縁樹脂層上には無電解めっき法
により形成されためっき層を有することを特徴として構
成される。
【0008】また、本発明の第3の発明の電歪効果素子
は、シート状の圧電セラミック部材と内部電極とが交互
に重ね合わされた積層焼結体と、前記積層焼結体の対向
する1対の側面にそれぞれ露出する内部電極導体の一方
を各側面において一層おきに絶縁する絶縁層と、内部電
極導体の露出する他方の端面を電気的に接続して2つの
くし歯形電極を構成する1対の外部電極導体とを含む電
歪効果素子において、前記外部電極導体と接合されたリ
ード線と、そのリード線の根元に固着された球状の絶縁
部材と、その絶縁部材の中心円周に帯状に焼付形成され
た導電ペースト層と、電歪効果素子の保護層の側面に焼
付・形成された導電ペースト層と、前記両方の導電ペー
スト層を除く電歪効果素子の側面に被着された絶縁性め
っき活性層と、前記導電ペースト層および絶縁性めっき
活性層の表面に形成されためっき層とを含むことを特徴
として構成される。
【0009】また、本発明の第4の発明の電歪効果素子
は、シート状の圧電セラミック部材と内部電極導体とが
交互に重ね合わせた積層焼結体と、前記積層焼結体の対
向する1対の側面にそれぞれ露出する内部電極導体の一
方を各側面において一層おきに絶縁する絶縁層と内部電
極導体の露出する他方の端面を電気的に接続して2つの
くし歯形電極を構成する1対の外部電極導体とを含む電
歪効果素子において、前記電歪効果素子の外部電極導体
にリード線を介して電気的に接続され、かつハーメチッ
クシールされたリード端子を含む金属キャップと、その
金属キャップの内底部に接着層を介して固着された電歪
効果素子と、その電歪効果素子の外周面に順次形成され
た絶縁性めっき活性層、めっき層とを有することを特徴
とする。
【0010】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図1及び図2は、本発明の第1の実施例の断面図及
び斜視図である。電歪効果素子1は、従来例で述べたよ
うにペロブスカイト結晶構造をもつ多成分固溶体セラミ
ック粉末に有機バインダーを混合して10μm程度の厚
みのグリーンシート化し、その上にペースト状の銀内部
電極導体を塗布、乾燥後、数十層(例えば64層)に積
層して焼結した積層体をまず用意する。この積層体の側
面には、銀内部電極導体2の端部が露出しているので、
端部を選択的にガラス絶縁膜3で被覆した後、銀内部電
極導体2を一層おきに交互に接続して2つのくし歯形の
外部電極導体4を側面に形成する。さらに、このくし歯
形の外部電極導体4には、電気的に接続された2つのリ
ード線5,6が引き出されている。この状態で先ず、電
歪効果素子1の表面にエポキシ樹脂などの絶縁樹脂層7
をポッティング工法などで被着させ、温度150℃〜2
00℃の雰囲気中で熱硬化して形成させる。次に、2.
5g/Lの塩化第一錫水溶液に5分間程度浸漬し、引き
続いて0.18/Lの塩化パラジウム水溶液に5分間程
度浸漬し絶縁樹脂層7の表面を活性化した後にパラジウ
ム粒子を付着させる。その後純水で洗浄後、無電解ニッ
ケル、銅などのめっき液に浸漬してめっき層8が形成さ
れる。このように構成したものにおいて、電歪効果素子
1のリード線5,6に印加電圧DC150Vを与えた
時、2×2×10mmの電歪効果素子は、無負荷変位8
μm/発生力13kgfと従来の樹脂外装の電歪効果素
子と同等の性能が得られ、また従来の樹脂外装の電歪効
果素子は、印加電圧DC150V、温度40℃、湿度9
0〜95%の耐湿負荷寿命試験では、200H程度で絶
縁抵抗の劣化、放電などの不良が発生したのに対し、本
発明の構造では、3000Hでも不良発生は認められな
かった。
【0011】図3は、本発明の第2の実施例の断面図で
ある。第1の実施例と異なる点は、表面を活性化した絶
縁樹脂7の代わりに絶縁性めっき活性層7aに改良した
ものである。絶縁と耐湿性向上を目的として先ず、デュ
メット材などのリード線5,6の根元部分に球状のエポ
キシ樹脂、鉛ガラスなどの絶縁部材10を被着させ、且
つ絶縁部材10の中心円周に帯状の銀ペーストなどの導
電膜9を焼付したリード線5,6をあらかじめ用意す
る。その後2対の外部電極導体4にそれぞれ半田付して
おく。次にこの状態で導電膜9を除く絶縁部材10の一
部を含む電歪効果素子1の表面にエポキシ樹脂45%、
炭酸カルシウム15%、有機溶剤35%、パラジウム粉
末5%からなる混合ペーストをポッティング工法などで
被着させ、温度150℃〜200℃の雰囲気で熱硬化し
て絶縁性めっき活性層7aを形成する。その後、第1の
実施例と同様に絶縁性めっき活性層7aと絶縁部材10
表面の導電膜9にめっき層8を形成する。なお、上記実
施例では、絶縁性めっき活性層7aとしてエポキシ樹
脂、炭酸カルシウム,パラジウム粉末からなるめっき活
性ペーストを使用したが、エポキシ樹脂の他にフェノー
ル,フェノール変性エポキシ,ポリイミド,ポリウレタ
ン,アクリル等の樹脂及びその混合物を用いてもよい。
フィラーは、炭酸カルシウム粉末の他に、粉末状の樹脂
からなる有機物及びそれ等の混合物でもよい。また、め
っき触媒としては、パラジウムの他に炭酸パラジウム等
のパラジウム化合物,金,銀,ニッケル,銅,鉄,亜鉛
金属及びそれ等の合金,混合物を用いてもよい。まため
っき層8の表面に絶縁のため、エポキシ樹脂などで外装
してもよい。
【0012】このように構成したものにおいて、絶縁性
めっき活性層の表面を水溶液などに浸漬して活性化しな
くても直接めっき層を形成することができる。また、絶
縁部材及び導電膜までめっき層があるので、絶縁性はも
ちろん耐湿性が向上する。すなわち、印加電圧DC15
0V,温度40℃,湿度90〜95%の耐湿負荷寿命試
験では、5000Hでも不良発生は認められなかった。
【0013】図4は、本発明の第3の実施例の断面図で
ある。第2の実施例と異なる点は、電歪効果素子1の保
護層1bの両端面が露出したものである。第2の実施例
と同様に先ず、デュメット材などのリード線5,6の根
本部分に球状のエポキシ樹脂、鉛ガラスなどの絶縁部材
10を被着させ、且つ絶縁部材10の中心円周に帯状の
銀ペーストなどの導電膜9を焼付したリード線5,6を
あらかじめ用意する。その後、2対の外部電極導体4に
それぞれ半田付し、この状態で導電膜9を除く絶縁部材
10の一部を含む電歪効果素子1の側面だけに第2の実
施例と同じく絶縁性めっき活性層7aを形成し、絶縁性
めっき活性層7aと絶縁部材10の表面の導電膜11に
めっき層8を形成する。さらに保護層1bの側面とめっ
き層8の一部表面にテフロン(商品名)などの発水性樹
脂12を被着させる。この実施例では、保護層1bの両
端面に絶縁性めっき活性層7a,めっき層8がなく圧電
セラミック部材が露出しており、且つ保護層1bの側面
部に発水性樹脂12が構成されているので、圧電効果素
子1の変位量/発生力の損失が少なく伝達の追随性が良
好で且つ実施例2と同じく耐湿負荷寿命試験でも5,0
00Hに充分耐える利点がある。
【0014】なお、上記実施例では、保護層1bの側面
とめっき層8の一部表面に体質向上を目的として発水性
樹脂12を被着してあるが、発水性樹脂12は、保護層
1bの両端面を除く全表面に絶縁を兼ねて被着してもよ
い。
【0015】図5,図6は本発明の第4の実施例の断面
図及び斜視図である。電歪効果素子1は、第1の実施例
で述べたと同様の方法で、まず焼結した積層体を用意す
る。この積層体の側面には、銀の内部電極導体2の端部
が露出しているので、端部を選択的にガラス絶縁膜3で
被覆した後、銀の内部電極導体層2を一層おきに交互に
接続して3〜5%程度ガラスフリット含有の銀ペースト
材などの2つのくし歯形の外部電極導体層4を形成す
る。また、この時に電歪効果素子1の保護層1bの側面
端にも3〜5%程度のガラスフリット含有の銀ペースト
材などの帯状の導電ペースト層9を形成し、外部電極導
体4と共に焼成する。
【0016】また、デュメット材などのリード線5,6
は、根元部分に絶縁と耐湿性向上を目的として球状のエ
ポキシ樹脂、鉛ガラスなどの絶縁部材10を被着させ、
かつ絶縁部材10の中心円周に帯状の3〜5%程度のガ
ラスフリット含有の銀ペースト材などの導電ペースト層
9を焼成したリード線5,6をあらかじめ用意し、外部
電極導体層4の端部に半田付などで、それぞれ接続して
引き出されている。次にこの状態で電歪効果素子1の保
護層1bの両端面と導電ペースト層9を除くリード線
5,6の混元部分、絶縁部材10の一部分を含む電歪効
果素子1の側面にエポキシ樹脂45%,炭酸カルシウム
15%,有機溶剤35%,パラジウム粉末5%からなる
混合ペーストをキャスティング工法などで被着させ、温
度150℃〜200℃の雰囲気で熱硬化して絶縁性めっ
き活性層7aを形成する。その後絶縁性めっき活性層7
aの表面と保護層1bの表面の導電ペースト層9、並び
に絶縁部材10の表面の導電ペースト層9に無電解ニッ
ケル、銅などのめっき液に浸漬してめっき層8を形成す
る。
【0017】このように構成したものにおいて、電歪効
果素子1のリード線5,6に印加電圧DC150Vを与
えたとき、2×2×10mmの電歪効果素子は、無負荷
変位8μm/発生力13kgfと従来の樹脂外装の電歪
効果素子と同等の性能が得られる。又、保護層1bの両
端面に絶縁性めっき活性層7a、めっき層8がなく圧電
セラミック部材が露出していても、保護層1bの側面に
導電ペースト層9,めっき層8が被覆構成されているの
で、表面並びに界面から湿気の浸入が完全防止できるの
で、印加電圧DC150V,温度60℃,湿度95%の
耐湿負荷寿命試験の環境下でも5000H以上に充分耐
え、従来例では200Hで絶縁抵抗劣化,放電などの不
良が発生したのに対し、このような不良発生は認められ
なかった。
【0018】図7は、本発明の第5の実施例の断面図で
ある。第4の実施例と異なる点は、外部電極導体層4と
絶縁性めっき活性層7aの間にフッ素系化合物である離
型剤層11(例えば、ダイキン工業製ダイフリーMS1
71など)を被覆した構造のものである。この離型剤層
11の役割は、圧電効果素子1が電圧オン,オフ時の伸
縮する際の潤滑を助ける役割をするので、耐久性能試
験、温度サイクル試験、高温負荷試験、耐熱試験などに
充分耐える利点がある。
【0019】図8及び図9は本発明の第6の実施例の断
面図及び斜視図である。
【0020】電歪効果素子1は今まで述べた実施例と同
様の方法で焼結した積層体をまず準備する。次いで積層
体に2つのくし歯形電極を形成する。さらに、このくし
歯形電極を電気的に接続された2つの電極部5b,6b
をハーメチックシール部5a,6aを通してリード線
5,6に接続され、コバー,42Ni−Fe合金などの
材料を用いた金属キャップ50として構成されている。
【0021】また、電歪効果素子1の一方端面は、接着
層13を介して、この金属キャップ50の底部に固定さ
れ形成している。また、金属キャップ50の反対側の電
歪効果素子1は、エポキシ樹脂45%,炭酸カルシウム
15%,有機溶剤35%,パラジウム粉末5%からなる
混合ペーストをディピング工法などで被着させ、温度1
50〜200℃の雰囲気中で熱硬化して絶縁性の活性層
7aが形成される。次に、5vol%塩酸水溶液に浸漬
し、絶縁性のめっき活性層7aの表面を活性化した後、
無電解ニッケルめっき液に浸漬してめっき層8が形成さ
れる。なお、上記第6の実施例では、絶縁のめっき活性
層としてエポキシ樹脂・炭酸カルシウム,パラジウム粉
末からなるめっき活性ペーストを使用したが、エポキシ
樹脂の他にフェノール,フェノール変性エポキシ,ポリ
イミド,ポリウレタン,アクリル等の樹脂及びその混合
物を用いてもよい。フィラーは、炭酸カルシウム粉末の
他に炭酸バリウム,燐酸カルシウム,シリカ,アルミナ
等の無機物の他に、粉体状の樹脂からなる有機物及びそ
れ等の混合物でもよい。また、めっき触媒としては、パ
ラジウムの他に塩化パラジウム,酸化パラジウム等のパ
ラジウムの化合物,金,銀,ニッケル,銅,鉄,錫,亜
鉛,金属及びそれ等の合金・混合物を用いてもよい。
【0022】このように構成したものにおいて、電歪効
果素子1のリード端子5,6に印加電圧DC150Vを
与えた時、2×2×10m/mサイズでは、無負荷変位
8μm/発生力13kgfと、従来の樹脂外装の電歪効
果素子と同等の性能が得られ、また、従来の樹脂外装の
電歪効果素子は、DC150V印加,40℃,90〜9
5%RHの耐湿負荷寿命試験では、200H程度で絶縁
抵抗の劣化,放電などの不良が発生したのに対し、本発
明の構造では、3000Hでも不良発生は認められなか
った。
【0023】図10は本発明の第7の実施例の断面図で
ある。第6の実施例と異なる点は、電歪効果素子1の外
周の側面に混合ペーストをポッテング工法など型枠を用
いて略波形部7bを形成し、温度150℃〜200℃の
雰囲気中で熱硬化して絶縁性の活性層7aが形成され
る。次に第6の実施例と同様な5vol%塩酸水溶液に
浸漬し、絶縁性のめっき活性層7aの表面を活性化した
後、無電解ニッケルめっき液に浸漬して略波形部7b含
め、めっき層8が形成される。この実施例では、絶縁性
のめっき活性層7aの波形部7b及びめっき層8の波形
部7bが、ベローズとしての伸収縮的な変形効果と同様
な働きとなり、電歪効果素子の変位が大きい。すなわ
ち、この素子全長が長い時は、特にこの変位性能に追随
できる利点がある。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、電歪効果
素子の外周面が絶縁性めっき活性層又は表面が活性化さ
れた絶縁樹脂層とその上に形成されためっき層で覆われ
ている密封構造を有するので外気からの湿気の浸入を防
ぐことができ、耐湿負荷寿命などの信頼性が大幅に向上
する。
【0025】また密封工法が上述のように金属性のめっ
き層,絶縁部材,発水性樹脂からなる外装構造のため安
価、小型化が達成できる。
【0026】また絶縁性のめっき活性層は、樹脂中に浮
ぶ島状のフィラーの表面にめっき触媒が吸着されている
ので、めっき触媒が樹脂の中に埋れることがなく表面に
露出する結果少量の添加量で活性触媒の役割をはたし、
材料コストの低減が図れる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の断面図である。
【図2】図1の本発明の第1の実施例の斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施例の断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例の断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例の断面図である。
【図6】図5の本発明の第4の実施例の斜視図である。
【図7】本発明の第5の実施例の断面図である。
【図8】本発明の第6の実施例の断面図である。
【図9】図8の本発明の第6の実施例の斜視図である。
【図10】本発明の第7の実施例の断面図である。
【図11】従来の電歪効果素子の一例の斜視断面図であ
る。
【符号の説明】
1 電歪効果素子 1a 圧電セラミック部材 1b 保護層 2 内部電極導体 3 ガラス絶縁膜 4 外部電極導体 5,6 リード線 5a,6a ハーメチックシール部 5b,6b 電極部 7 絶縁樹脂層 7a 絶縁性めっき活性層 7b 波形部 8 めっき層 9 導電ペースト層(導電膜) 10 絶縁部材 12 発水性樹脂 13 接着層 15 リード線 16 半田 50 金属キャップ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状の圧電セラミック部材と内部電
    極導体とが交互に重ね合わされた積層焼結体と、前記積
    層焼結体の対向する1対の側面にそれぞれ露出する内部
    電極導体の一方を各側面において一層おきに絶縁する絶
    縁層と、内部電極導体の露出する他方の端面を電気的に
    接続して2つのくし歯形電極を構成する1対の外部電極
    導体を含む電歪効果素子において、前記電歪効果素子の
    外周面に形成された絶縁性めっき活性層又は表面が活性
    化された絶縁樹脂層と、前記絶縁性めっき活性層又は表
    面が活性化された絶縁樹脂層の表面に形成されためっき
    層とを有することを特徴とする電歪効果素子。
  2. 【請求項2】 シート状の圧電セラミック部材と内部電
    極導体とが交互に積層された積層焼結体と、前記積層焼
    結体の対向する1対の側面にそれぞれ露出する内部電極
    導体の一方の各側面において一層おきに絶縁する絶縁層
    と、内部電極導体の露出する他方の端面を電気的に接続
    して2つのくし歯形電極を構成する1対の外部電極導体
    を含む電歪効果素子において、前記外部電極導体には電
    気的にリード線が接続・導出され、リード線の導出され
    た電歪効果素子の表面には絶縁樹脂層が形成され、前記
    絶縁樹脂層の表面が活性化され、前記活性化された絶縁
    樹脂層上には無電解めっき法により形成されためっき層
    を有することを特徴とする電歪効果素子。
  3. 【請求項3】 電歪効果素子の表面に絶縁性めっき活性
    層が被着され、前記絶縁性めっき活性層とリード線の境
    目の部分には絶縁性部材が固着され、前記絶縁性めっき
    活性層上にはめっき層が形成されていることを特徴とす
    る請求項2記載の電歪効果素子。
  4. 【請求項4】 電歪効果素子の側面だけに絶縁性めっき
    活性層が被着され、該絶縁性めっき活性層とリード線の
    境目の部分に絶縁部材が固着され、前記絶縁性めっき活
    性層上にめっき層が形成され、電歪効果素子の両端部の
    保護層部の一側面に発水性樹脂が被着されていることを
    特徴とする請求項2記載の電歪効果素子。
  5. 【請求項5】 シート状の圧電セラミック部材と内部電
    極とが交互に重ね合わされた積層焼結体と、前記積層焼
    結体の対向する1対の側面にそれぞれ露出する内部電極
    導体の一方を各側面において一層おきに絶縁する絶縁層
    と、内部電極導体の露出する他方の端面を電気的に接続
    して2つのくし歯形電極を構成する1対の外部電極導体
    とを含む電歪効果素子において、前記外部電極導体と接
    合されたリード線と、該リード線の根元に固着された球
    状の絶縁部材と、該絶縁部材の中心円周に帯状に焼付形
    成された導電ペースト層と、電歪効果素子の保護層の側
    面に焼付形成された導電ペースト層と、前記両方の導電
    ペースト層を除く電歪効果素子の側面に被着された絶縁
    性めっき活性層と、前記導電ペースト層および絶縁性め
    っき活性層の表面に形成されためっき層とを含むことを
    特徴とする電歪効果素子。
  6. 【請求項6】 前記外部電極導体を含む電歪効果素子の
    表面に離型剤層が被覆され、前記離型剤層の表面に絶縁
    性めっき活性層、めっき層が順次被覆されていることを
    特徴とする請求項5記載の電歪効果素子。
  7. 【請求項7】 シート状の圧電セラミック部材と内部電
    極導体とが交互に重ね合わせた積層焼結体と、前記積層
    焼結体の対向する1対の側面にそれぞれ露出する内部電
    極導体の一方を各側面において一層おきに絶縁する絶縁
    層と、内部電極導体の露出する他方の端面を電気的に接
    続して2つのくし歯形電極を構成する1対の外部電極導
    体とを含む電歪効果素子において、前記電歪効果素子の
    外部電極導体にリード線を介して電気的に接続され、か
    つハーメチックシールされたリード端子を含む金属キャ
    ップと、該金属キャップの内底部に接着層を介して端面
    の固着された電歪効果素子と、該電歪効果素子の外周面
    に順次形成された絶縁性めっき活性層、めっき層を有す
    ることを特徴とする電歪効果素子。
  8. 【請求項8】 電歪効果素子の外周面の絶縁性めっき活
    性層,めっき層が電歪効果素子の側面で略波形状を有す
    ることを特徴とする請求項7記載の電歪効果素子。
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