JPH0533338A - アンカー - Google Patents

アンカー

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JPH0533338A
JPH0533338A JP21478191A JP21478191A JPH0533338A JP H0533338 A JPH0533338 A JP H0533338A JP 21478191 A JP21478191 A JP 21478191A JP 21478191 A JP21478191 A JP 21478191A JP H0533338 A JPH0533338 A JP H0533338A
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JP
Japan
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sheath
fixing
anchor
anchorage
force
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JP21478191A
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JPH0721186B2 (ja
Inventor
Akiyo Yamada
晃代 山田
Kunimitsu Yamada
邦光 山田
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Kensetsu Kiso Engineering Co Ltd
Original Assignee
Kensetsu Kiso Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アンカーの定着部に発生する伸びを一点に集
中させないようにし、また摩擦抵抗力ができる限り定着
部全長に分散して大きな定着力を得る。 【構成】 定着シース4として合成樹脂製の伸びを許容
するシースを採用し、複数本の引張材1は定着シース4
の長さ方向に幾本づつかズラして定着する。引っ張り力
が定着シース4に作用したとき、定着シース4が伸び、
定着シース4の一点に伸びが集中することがない。さら
にこのことによって摩擦抵抗力は定着シース4の長さ方
向に広く分散し、大きな定着力を得ることができるもの
である。また定着シース4の径を底部に行くにしたがっ
て小さくすることにより、掘削孔5の径を小さくでき、
その分施工費くを安価にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はアンカーに関するもの
であり、特に大きな定着力を得ることが可能なアンカー
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PC鋼より線などの引張材をアンボンド
のシースに通し、アンボンドシースに通した部分を自由
長部、剥出しのままの部分を定着長部とし、定着長部の
外側には異形シースを配する。掘削孔内にて異形シース
の内側と外側に硬化材を充填して、引張材を定着するア
ンカーが開発されている。硬化材によって定着長部が掘
削孔内に定着し、引張材に与えた緊張力はそのまま引っ
張り力として定着シースに作用する。定着シースは周辺
の硬化材との摩擦抵抗力によってこの引っ張り力を受け
るものである。このようなアンカーを引っ張り型アンカ
ーと呼んでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなアンカーで
問題となるのは、定着部の摩擦抵抗力が実際は設計通り
に作用しないことである。図6に示すのは従来のアンカ
ーにおける摩擦抵抗の分布を示すものである。引張材に
引っ張り力を与えると引張材には付着応力が発生し、ま
た定着シースの周辺には摩擦抵抗力が発生し、その抵抗
力は引っ張り力に応じて増加すると思われがちである
が、実際は抵抗力は増加せず、図のAからCのように応
力が掘削孔底部の方に移動するだけである。つまりCの
場合には定着部の地表側の抵抗力はほぼ0に等しく、掘
削孔底部側に大きな抵抗力τuが発生している。このと
き抵抗力が次第に大きくなろうとしている部分、すなわ
ち図では定着シースaの中間部に大きな伸びが集中す
る。この伸びが大きくなると、定着シースにクラックb
が生じて水の浸入を許してしまい、引張材が錆付き破断
してしまうことがある。その結果引張材がその部分から
引き抜けてしまうことがあった。
【0004】前述のように、引っ張り力の増加とは関係
なく摩擦抵抗力τuが変わらないということは、引っ張
り力が作用して定着シースが伸びると硬化材との付着が
切れ、その部分はもはや抵抗力が作用せず、次の付着部
分で抵抗力を得ていることを意味している。これは定着
部の長さを長くしても定着力が増加するわけではないと
いうことである。もし定着部の全長から均等に摩擦抵抗
力τuを得ることができれば大きな定着力となり、より
信頼性の高いアンカーとなる。
【0005】さらにアンカーは設計において地山の滑り
面を考慮し、その滑り面より深く定着部を位置させる。
地表にてアンカーに固定した構造物によってこの滑りに
よる地山の崩壊を防止するのであるが、もし滑りがアン
カーの定着部よりも深い位置にて生じた場合は、もはや
アンカーは崩壊を防ぐことができない。このために念の
ために設計よりもさらに深くアンカーを埋設することが
考えられるが、一般にこのような深さでは周辺地盤は硬
岩であり、このような地盤に掘削孔をさらに堀り進むの
は容易な作業でなく、施工費が高騰化してしまう。
【0006】この発明は以上のような課題を解決するた
めになされたもので、定着部の破損が生じず、大きな定
着力を得ることができ、さらに施工費を安価に押えるこ
とができるアンカーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明にかかるアンカ
ーは、定着シースとして或程度の伸びを許容する合成樹
脂製の異形シースを採用する。合成樹脂としてはポリエ
チレンなどが採用できる。異形とは周面に凹凸を有する
の意であり、この凹凸により摩擦抵抗力を得るものであ
る。この定着シースの中には複数本の引張材が配してあ
るが、複数本の引張材のうち幾本づつかを定着シースの
長さ方向に互いにズラしてある。すなわち長さ方向にズ
ラした各引張材は、定着力が定着シースの異なった部分
に伝達す力ようになっているものである。つまり各引張
材の摩擦抵抗力が一ヶ所に集中するのではなく、定着シ
ースの長さ方向に分散して作用するようにしたものであ
る。これにより、大きな定着力を定着シースのほぼ全長
から得られるとともに、伸びの集中による定着シースの
破損も生じない。
【0008】定着シースの長さ方向に互いにズラした引
張材は、定着長部同士間に定着シースの伸びを許容する
間隙を形成することもある。これにより、長さ方向にズ
ラした各引張材の定着力が完全に分散され、より良好な
定着力分布を得ることができる。
【0009】
【実施例】以下、図に示す一実施例に基づきこの発明を
詳細に説明する。まず図1において1は引張材であっ
て、実施例ではPCストランドが使用されている。この
引張材1の自由長部はアンボンドタイプとなっており、
ポリエチレンシース2の中に通してある。この複数本の
引張材1の自由長部は合成樹脂製の自由長部シース3に
通してある。引張材1の定着長部は剥きだしのまま、定
着シース4の中に通してある。このようなアンカーが掘
削孔5内に挿入してあり、掘削孔5内に硬化材6が充填
してアンカーが定着してある。
【0010】定着シース4として合成樹脂製の異形シー
スが採用されている。合成樹脂としてはポリエチレンな
どが使用できる。このような合成樹脂製のシースは、引
張材1にプレストレス力を与えると、或程度の伸びを許
容する性質を有している。異形とは周面に凹凸が形成さ
れているという意である。
【0011】図1に示すのは、複数本の引張材1のう
ち、幾本かを最地表側で剥出しにして定着シース4内に
て定着させ、他の幾本の剥出しにした定着長部を順次掘
削孔5の底部側にズラして定着させてある。定着シース
4の長さ方向に引張材1の剥出しにした定着長部をそれ
ぞれX・Y・Zとすると、それぞれ別個に引っ張り力が
作用して定着力となる。図1に示す実施例で緊張力の与
え方としては、Z部分となる長い方の引張材1をまず緊
張し、次にY・Zに対応する短い方の緊張材を順次緊張
する。又その逆でも、定着シース4は引っ張り力を与え
たとき或程度の伸びを許容するため、定着シース4の或
部分に作用した緊張力が他の部分に伝わらず、特に構造
上問題が生じない。このような構成であると、実際のア
ンカーとしての使用上にも、定着シース4が或程度伸び
ることによって各部分X・Y・Zの引っ張り力を相互に
伝えず、別個の定着シースとして各々機能する。このこ
とは定着した引張材1はその周囲の摩擦抵抗力τuによ
って各々定着するもので、摩擦力分布は図に示すように
なる。すなわち定着部の摩擦抵抗力τuを定着シースの
ほぼ全長の広い面積に分散することができるもので、言
い換えれば応力τuの大きさは変わらないが、応力を受
ける面積が広くなるもので、結果、定着力は格段に大き
くなる。これにより理想に近い摩擦抵抗力の分布を実現
できるものである。
【0012】図2に示すのは各引張材1をズラして定着
した部分X・Y・Zの間に各々間隔αを空けてある。定
着シース4は或程度の伸びを許容するが、この間隔αの
伸びによって、さらに各部分X・Y・Zの定着力が相互
に伝わらず、より確実にほぼ全長から定着力を得ること
が出来る。このようなアンカーであると、プレストレス
力を与えると、各部分X・Y・Zに作用するプレストレ
ス力は確実に別個に作用することになる。この間隔αに
より定着部の伸びを吸収して伸びが定着部のいずれかに
集中することがない。
【0013】図3に示すのは複数本の引張材1を幾本か
づつ定着シース4の長さ方向にズラして定着するととも
に、地表側のよりも掘削孔底部側の定着シース4の径を
小さくしたものである。このようなアンカーであれば、
掘削孔5の底部側の径を小さくすることが可能である。
例えば図4に示すように通常の設計よりも深くアンカー
を埋設しておいて万が一の安全を図る場合、硬岩にさら
に深く掘削孔を掘削する必要があるが、定着シース4の
径が小さくなった分掘削孔5の径を小さくすることがで
きる。掘削孔5の径を大きくすることは施工費の高騰に
つながるもので、硬岩に掘削する際に径を小さくできる
のは極めてコストの面で有利である。
【0014】
【発明の効果】この発明は以上のような構成を有し、以
下のような効果を得ることができる。 定着シースの中で複数本の引張材を幾本づつか長さ方
向にズラして定着するものである。定着シースは合成樹
脂製として或程度伸びを許容する構成としたため、定着
力が各定着部分の引っ張り力に追随して伸び、伸びが一
点に集中することがない。したがって定着シースにクラ
ックが発生したり、破断の原因となったりすることがな
い。異形部とジョイント部を一体的に合成樹脂により形
成した場合も、ジョイント部の付着が切れて伸び、定着
部の伸びを吸収する。 定着シースを或程度伸びを許容する合成樹脂製とし、
複数本の引張材のうち幾本かづつを定着シースの中でズ
ラして定着させるため、引張材に与えた緊張力はその外
周にある各部分に各々別個に伝わり、摩擦抵抗が働く面
積が大きくなって定着力が格段に大きくなる。したがっ
て理想に近い摩擦力分布を得ることが可能となる。 掘削孔底部側の定着シースの径を地表側のそれより小
さくすれば、掘削孔の深い位置で径を小さくでき、掘削
孔の掘削にかかる費用を削減でき、施工を安価に行なえ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるアンカーの一部断面図であ
る。
【図2】他のアンカーの一部断面図である。
【図3】他のアンカーの一部断面図である。
【図4】法面に施工した状態の断面図である。
【図5】アンカーの全体図である。
【図6】従来のアンカーの説明図である。
【符号の説明】
1 引張材 2 アンボンドシース 3 自由長部シース 4 定着シース 5 掘削孔 6 硬化材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自由長部と定着長部からなる複数本の引
    張材の定着長部外側に定着シースを配して、定着シース
    の内側と外側に硬化材を充填するアンカーにおいて、定
    着シースは或程度の長さ方向に伸びを許容する合成樹脂
    製異形シースとし、定着シースの中の複数本の引張材の
    うち幾本づつかを定着シースの長さ方向に互いにズラし
    て定着したことを特徴とするアンカー。
  2. 【請求項2】 定着シースの長さ方向に互いにズラした
    引張材は、定着長部同士間に定着シースの伸びを許容す
    る間隙を形成したことを特徴とする請求項1記載のアン
    カー。
  3. 【請求項3】 定着シースとしてポリエチレンシースを
    採用したことを特徴とする請求項1記載のアンカー。
JP21478191A 1991-07-30 1991-07-30 アンカー Expired - Lifetime JPH0721186B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0711641A (ja) * 1993-06-23 1995-01-13 Taisei Corp アンカー工法
JPH07138951A (ja) * 1993-11-17 1995-05-30 Kajima Corp 地盤アンカーの定着体
JPH09143991A (ja) * 1995-11-21 1997-06-03 Kurosawa Kensetsu Kk グラウンドアンカー工法
JP2018145614A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 長寿補強土株式会社 長期耐久性を有する岩盤斜面の補強構造およびその施工方法

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