JPH05332692A - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器

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JPH05332692A
JPH05332692A JP4136629A JP13662992A JPH05332692A JP H05332692 A JPH05332692 A JP H05332692A JP 4136629 A JP4136629 A JP 4136629A JP 13662992 A JP13662992 A JP 13662992A JP H05332692 A JPH05332692 A JP H05332692A
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宗徳 湯浅
Shinichi Hamada
伸一 浜田
Akira Uchikawa
章 内川
Yasutoshi Yamanaka
保利 山中
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同一容積内により多くの流路管を形成するこ
とで放熱面積を大きくし、且つ熱交換効率を向上させ
る。 【構成】 第1連通穴および第2連通穴が形成された第
1成形プレート11と、第1連通穴および第2連通穴が
形成された第2成形プレート12とを接合した接合体8
を複数積層することによって、各々の第1連通穴同士お
よび各々の第2連通穴同士が積層方向に連通した複数本
の流路管34を備えた熱交換部7を形成する。なお、熱
交換部7の複数の流路管34内には、エンジンオイルが
積層方向に流れるオイル通路35が形成され、さらに複
数の流路管34の周囲には、エンジン冷却水が流れる複
数の冷却水通路36が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばエンジン冷却水
を利用してエンジンオイルを冷却するオイルクーラに用
いられる熱交換器に関するものである。
【0002】
【技術背景】本発明者は、特願平3−128094号
(出願日平成3年5月31日)および特願平3−129
447号(出願日平成3年5月31日)において、図4
6に示したような熱交換部100を備えたオイルクーラ
を提案した。熱交換部100は、一対の成形プレート1
01の間にフィンプレート102を挟み込んだ同一形状
の接合体103を複数積層していくことによって、内部
をエンジンオイルが流れる複数の流路管105を形成し
ている。また、隣接する接合体103の間で、しかも複
数の流路管105の周囲には、冷却水が流れる複数の冷
却水通路106が形成されている。
【0003】なお、成形プレート101の内周縁側の端
面には、一方側に膨出する内周側の膨出部107がプレ
ス加工によって形成されており、これらの膨出部107
には各々連通穴108が複数穿設されている。また、内
周側の膨出部107の外周には、成形プレート101の
外周縁側の端面に至るまで、4個の膨出部107が順次
膨出形成されている。各々の膨出部107には、連通穴
108が穿設されている。そして、各々の膨出部107
は、各々の連通穴108を介して積層方向に連通してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の熱交
換部100においては、プレス加工によって膨出部10
7に必然的に発生する曲げ部分のため、同一容積内にお
いて流路管105の数が制約されるので、放熱面積が小
さくなるという課題があった。また、膨出部107のろ
う付け代となる部分が連通穴108に突き出しているの
で、連通穴108の寸法が狭められエンジンオイルの流
れを阻害している。このため、膨出部107の壁面近傍
においてエンジンオイルの流速が低下してしまうので、
エンジンオイルと冷却水との熱交換効率が低下するとい
う課題があった。本発明は、同一容積内における流路管
の数をより多く形成することで放熱面積を大きくし、且
つ熱交換効率を向上させる熱交換器の提供を目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1〕本発明は、板厚方向に複数の第1連通穴が
貫通し、且つ前記複数の第1連通穴と板壁部を介して隣
設され、前記第1連通穴と同方向に複数の第2連通穴が
貫通した平板プレートを、各々の第1連通穴同士および
各々の第2連通穴同士がそれぞれ積層方向に連通するよ
うに複数積層することによって、積層された板壁部によ
り積層方向に延び、内部を第1熱媒体が流れる複数の流
路管が形成され、これらの流路管の周囲に、前記第1熱
媒体と前記流路管を介して熱交換する第2熱媒体が流れ
る流通路が形成された技術手段を採用した。 〔請求項21〕本発明は、環状の外枠部の内周側に連結
片を介して連結された島状部をその板厚方向に1個の第
1連通穴が貫通し、且つ前記連結片により区画され、前
記島状部を取り囲むように、前記第1連通穴と同方向に
2個の第2連通穴が貫通した一対の平板プレートを、各
々の第1連通穴同士および各々の第2連通穴同士がそれ
ぞれ積層方向に連通するように積層することによって、
積層された島状部により積層方向に延び、内部に第1熱
媒体が流れる第1熱媒体通路を有する1個の流路管が形
成され、各々の連結片および各々の島状部を縫うよう
に、前記第1熱媒体と前記流路管を介して熱交換する第
2熱媒体が流れる第1熱媒体通路が形成された技術手段
を採用した。
【0006】
【作用】 〔請求項1〕本発明は、複数の第1連通穴と複数の第2
連通穴とを板壁部を介して隣設した平板プレートを複数
積層することによって、内部を第1熱媒体が流れる複数
の流路管が形成され、さらに流路管の周囲に第2熱媒体
が流れる流通路が形成される。このため、平板プレート
に曲げ部分が形成されていないため、同一容積内により
多くの流路管を形成することが可能となるので熱交換面
積が増える。また、流路管の延長方向に第1熱媒体の流
れを阻害する構造物が形成されていないため、第1熱媒
体の壁面近傍の流速が速くなるので第1熱媒体と第2熱
媒体との熱交換効率が良くなる。 〔請求項21〕本発明は、1個の第1連通穴と2個の第
2連通穴とを連結片および島状部を介して隣設した一対
の平板プレートを積層することによって、内部に第1熱
媒体が流れる第1熱媒体通路を有する1個の流路管が形
成され、さらに各々の連結片および各々の島状部を縫う
ように第2熱媒体が流れる第2熱媒体通路が形成され
る。このため、流路管の延長方向に第1熱媒体の流れを
阻害する構造物が形成されていないので、第1熱媒体の
壁面近傍の流速が速くなるので第1熱媒体と第2熱媒体
との熱交換効率が良くなる。
【0007】
【実施例】本発明の熱交換器を図に示す実施例に基づき
説明する。図1ないし図10は本発明の第1実施例を示
した図で、図1はオイルクーラを示した図である。オイ
ルクーラ1は、車両走行用のエンジン2とオイルフィル
タ3との間に装着されている。このオイルクーラ1は、
エンジン2に取り付けられる下端側ブラケット4と、オ
イルフィルタ3を取り付ける上端側ブラケット5と、エ
ンジンオイルをオイルフィルタ3からエンジン2に戻す
ための筒状のユニオン6と、下端側ブラケット4と上端
側ブラケット5との間に挟み込まれ、エンジン冷却水を
利用してエンジンオイルを冷却するための熱交換部7と
を備える。
【0008】エンジン2は、オイルフィルタ3に、各摺
動部分(図示せず)を潤滑するエンジンオイルをオイル
クーラ1を介してオイルフィルタ3に導く導出路2a、
およびオイルフィルタ3でろ過されたエンジンオイルを
ユニオン6を介して内部に導入する導入路2bを備え
る。オイルフィルタ3は、エンジンオイルをろ過するも
ので、従来公知の構造を有する。
【0009】下端側ブラケット4は、例えばアルミニウ
ム合金等の金属製で円環板状に形成されており、エンジ
ン2との間にエンジンオイルの漏洩を防ぐOリング4a
を装着している。この下端側ブラケット4には、エンジ
ン2の導出路2aと熱交換部7とを連通する複数の入口
孔部4bが形成されている。また、下端側ブラケット4
の熱交換部7側端部は、熱交換部7の下端にろう付け等
の手段により接合されている。
【0010】上端側ブラケット5は、例えばアルミニウ
ム合金等の金属製で円環板状に形成されており、オイル
フィルタ3との間隙からエンジンオイルの漏洩を防ぐO
リング5aがオイルフィルタ3と上端側ブラケット5と
の間に装着されている。この上端側ブラケット5には、
オイルフィルタ3の内部と熱交換部7の内部とを連通す
る出口孔部5bが複数穿設されている。また、上端側ブ
ラケット5の熱交換部7側端部は、熱交換部7の上端に
ろう付け等の手段により接合されている。上端側ブラケ
ット5の図示右側の外周壁には、冷却水配管(図示せ
ず)よりエンジン冷却水を冷却水通路5cを介して熱交
換部7内に導く入口管部5dが接続されている。また、
上端側ブラケット5の図示左側の外周壁には、熱交換部
7内のエンジン冷却水を冷却水通路5eを介して冷却水
配管(図示せず)に戻す出口管部5fが接続されてい
る。
【0011】ユニオン6の内部には、オイルフィルタ3
の内部と導入路2bとを連通する連通路6aが形成され
ている。また、ユニオン6は、エンジン2側端部の外周
にエンジン2に締結するおねじ6b、オイルフィルタ3
側端部にオイルフィルタ3を締結するおねじ6c、およ
び上端側ブラケット5に当接する六角部6dを有する。
オイルクーラ1は、この六角部6dにスパナ等の工具に
より回転力を与えることにより、おねじ6bがエンジン
2に螺合され、六角部6dがオイルクーラ1をエンジン
2側に押し付ける力によって、オイルクーラ1がエンジ
ン2に取り付けられ固定される。
【0012】図2は熱交換部の主要部を示した図であ
る。熱交換部7は、第1成形プレート11とこの第1成
形プレート11と異なる形状の第2成形プレート12と
の間に、第1成形プレート11および第2成形プレート
12と異なる形状のフィンプレート13を挟み込んだ同
一形状の接合体8(図3参照)をユニオン6の外周に、
しかも接合体8の板厚方向に複数積層した積層体よりな
る。なお、積層体の上端部には第1成形プレート11お
よび第2成形プレート12と異なる形状の上端側プレー
ト14が配され、積層体の下端部には上端側プレート1
4と異なる形状の下端側プレート15が配されている。
【0013】図4は第1成形プレートを示した図であ
る。第1成形プレート11は、本発明の平板プレートで
あって、例えばアルミニウム合金等の金属製で、例えば
プレスの穴抜き加工により略円環板状に形成されてい
る。この第1成形プレート11は、例えば板厚が0.8
mmで、内周縁側の端面に熱交換部7の内周壁を構成する
円環状の内枠部16を形成しており、外周縁側の端面に
熱交換部7の外周壁を構成する円環状の外枠部17を形
成している。内枠部16には、その内枠部16を板厚方
向に貫く第1連通穴16aが同一円周上に穿設されてい
る。その第1連通穴16aは、6個の穴部よりなり、略
円弧状で偏平形状に形成されており、内部にエンジンオ
イルが流れる。また、内枠部16の内周には、熱交換部
7を組み付ける際に組付治具37が嵌め合わされる位置
決め用の溝部16bが4箇所形成されている。
【0014】そして、図4の上部側の第1連通穴16a
の外周側には、外枠部17に向かって、5列の偏平形状
の円弧状部181が順次形成されている。各列の円弧状
部181には、それらの円弧状部181を板厚方向に貫
くように第1連通穴17aが1個ずつ穿設されている。
各々の第1連通穴17aは、それぞれ略円弧状で偏平形
状に形成されており、内部にエンジンオイルが流れる。
なお、各列の円弧状部181は、それぞれ第1連結片1
8によりそれぞれ径方向に連結されているとともに、内
枠部16および外枠部17にも連結されている。
【0015】そして、複数の円弧状部181を除く内枠
部16と外枠部17との間には、3個の第1連結片19
で連結された5列の円弧状部191が内枠部16から外
枠部17に向かって順次形成されている。各列の円弧状
部191には、それらの円弧状部191を板厚方向に貫
くように略円弧状で偏平形状の第1連通穴17bが複数
個穿設されている。なお、各々の第1連通穴17bは、
内枠部16から外枠部17に向かって略放射状に配され
ている。また、各列の第1連通穴17bは、第1連通穴
17aと同一円周上で開口した第1穴群とこの第1穴群
より若干内周側で開口した第2穴群とから構成されてい
る。
【0016】そして、第1成形プレート11の上半分側
であって、第1連結片18、19とで区画され、円弧状
部181を取り囲む部分には、エンジン冷却水が流れる
第2連通穴19a、19bが形成されている。また、第
1成形プレート11の下半分側であって、隣設する第1
連結片19に区画され、円弧状部191を取り囲む部分
には、エンジン冷却水が流れる6列の円弧状の第2連通
穴19cが同一円周上となるように各々2箇所ずつ形成
されている。ここで、第1成形プレート11において、
内枠部16、外枠部17、第1連結片18、19および
円弧状部181、191により本発明の板壁部を構成す
る。
【0017】図5は第2成形プレートを示した図であ
る。第2成形プレート12は、本発明の平板プレートで
あって、例えばアルミニウム合金等の金属製で、例えば
プレスの穴抜き加工により略円環板状に形成されてい
る。この第2成形プレート12は、例えば板厚が0.8
mmで、第1成形プレート11の内枠部16と対応した位
置に、熱交換部7の内周壁を構成する内枠部20を備え
ている。また、第2成形プレート12の外周側には、熱
交換部7の外周壁を構成する外枠部21が形成されてい
る。内枠部20には、その内枠部20を板厚方向に貫く
円弧状の第1連通穴20aが同一円周上に穿設されてい
る。これらの第1連通穴20aは、6個の穴部よりな
り、第1成形プレート11に形成された各々の第1連通
穴16aと対応した位置でそれぞれ開口しており、また
各々の第1連通穴16aにそれぞれ連通している。な
お、内枠部20の内周には、熱交換部7を組み付ける際
に組付治具37に嵌め合わされる位置決め用の溝部20
bが4箇所形成されている。
【0018】図5の図示上部側の第1連通穴20aの外
周側には、外枠部21に向かって5列の偏平形状の円弧
状部221が順次形成されている。各列の円弧状部22
1には、その円弧状部221を板厚方向に貫く略円弧状
で偏平形状の第1連通穴21aが各々穿設されている。
これらの第1連通穴21aは、各々の第1連通穴17a
と対応した位置でそれぞれ開口しており、また第1連通
穴17aにそれぞれ連通している。また、各列の円弧状
部221は、第2連結片22にそれぞれ径方向に連結さ
れているとともに、内枠部20と外枠部21にも連結さ
れている。第1連通穴21aは、それぞれ略円弧状で偏
平形状に形成されており、内部にエンジンオイルが流れ
る。
【0019】そして、円弧状部221を除く内枠部20
と外枠部21との間には、8つの第2連結片23で連結
された5列の円弧状部231が内枠部20から外枠部2
1に向かって順次形成されている。各列の円弧状部23
1には、それらの円弧状部231を板厚方向に貫くよう
に略円弧状で偏平形状の第1連通穴21bが複数個穿設
されている。なお、第1連通穴21bは、第1連通穴2
1aと同一円周上で開口した第1穴群とこの第1穴群よ
り若干内周側で開口した第2穴群とから構成されてい
る。各々の第1連通穴21bは、それぞれ略円弧状で偏
平形状に形成されており、各々の第1連通穴17bと対
応した位置でそれぞれ開口しており、さらに各々の第1
連通穴17bにそれぞれ連通している。
【0020】そして、第2成形プレート12の上半分側
であって、第2連結片22、23とで区画され、5列の
円弧状部221を取り囲む部分には、第2連通穴19
a、19bにそれぞれ連通する第2連通穴23a、23
bが形成されている。また、第2成形プレート12の下
半分側であって、隣設する第2連結片23により区画さ
れ、円弧状部231を取り囲む部分には、第2連通穴1
9a、19bおよび第2連通穴19cにそれぞれ連通す
る円弧状の第2連通穴23cが円周上に各々複数個ずつ
形成されている。なお、第2成形プレート12におい
て、内枠部20、外枠部21、第2連結片22、23お
よび円弧状部221、231により本発明の板壁部を構
成する。
【0021】図6はフィンプレートを示した図である。
フィンプレート13は、本発明の平板プレートであっ
て、エンジンオイルの熱伝導効率を向上させてエンジン
オイルとエンジン冷却水との熱交換効率を向上させるイ
ンナーフィンを構成する。このフィンプレート13は、
例えばアルミニウム合金等の金属製で、例えばプレスの
穴抜き加工により略円環板状に形成されている。また、
フィンプレート13は、例えば板厚が0.1mmで、内枠
部16、20と対応した位置に熱交換部7の内周壁を構
成する内枠部24を有し、外枠部17と対応した位置に
熱交換部7の外周壁を構成する外枠部25を有する。内
枠部24には、その内枠部24を板厚方向に貫く円弧状
の第1連通孔24aが同一円周上に穿設されている。各
々の第1連通孔24aは、6箇所の孔部よりなり、第1
連通穴16a、20aにそれぞれ連通している。また、
内枠部24の内周には、熱交換部7を組み付ける際に組
付治具37に嵌め合わされる位置決め用の溝部24bが
4箇所形成されている。
【0022】また、フィンプレート13には、円弧状部
181と対応した位置に円弧状部261が形成されてい
る。そして、円弧状部261には、第1連通孔25aが
同一円周上に形成されている。これらの第1連通孔25
aは、複数個の孔部よりなり、第1連通穴17a、21
aと対応した位置で開口しており、第1連通穴17a、
21aにそれぞれ連通している。なお、各々の円弧状部
261は、それぞれ連結片26によりそれぞれ径方向に
連結されているとともに、内枠部24および外枠部25
にも連結されている。
【0023】そして、円弧状部261を除く内枠部24
と外枠部25との間には、5つの連結片27で連結され
た円弧状部271が内枠部24から外枠部25に向かっ
て順次形成されている。各列の円弧状部271には、そ
れらの円弧状部271を板厚方向に貫くように略円弧状
で偏平形状の第1連通孔25bが複数個穿設されてい
る。また、第1連通孔25bは、各々の第1連通穴17
b、21bと対応した位置で開口しており、また各々の
第1連通穴17b、21bにそれぞれ連通している。第
1連通孔25aと同一円周上で開口した第1穴群とこの
第1穴群より若干内周側で開口した第2穴群とから構成
されている。
【0024】そして、フィンプレート13の上半分側で
あって、連結片26、27とで区画され、円弧状部26
1を取り囲む部分には、フィンプレート13を板厚方向
に貫く第2連通孔26a、26bが形成されている。こ
れらの第2連通孔26a、26bは、第2連通穴19
a、19b、23a、23bにそれぞれ連通している。
また、フィンプレート13の下半分側であって、円弧状
部271の周囲で、2つの連結片26、27で区画され
た部分には、フィンプレート13を板厚方向に貫く円弧
状の第2連通孔26cが同一円周上となるように各々形
成されている。これらの第2連通孔26cは、第2連通
穴19a〜19c、23a〜23cにそれぞれ連通して
いる。なお、フィンプレート13において、内枠部2
4、外枠部25、連結片26、27および円弧状部26
1、271により本発明の板壁部を構成する。
【0025】上端側プレート14は、図7にも示したよ
うに、例えばアルミニウム合金等の金属製で、例えばプ
レスの穴抜き加工により形成され、内周面が熱交換部7
の内周壁を構成し、外周面が熱交換部7の外周壁を構成
する円環板部28を備えている。この円環板部28に
は、第1連通穴16a、20aおよび第1連通孔24a
と対応した位置に円弧状の第1連通穴28aが同一円周
上に6箇所穿設されており、内周には位置決め用の溝部
28bが4箇所形成されている。それらの第1連通穴2
8aは、第1連通穴16a、20aおよび第1連通孔2
4aにそれぞれ連通している。
【0026】また、円環板部28には、第1連通穴17
a、17b、21a、21bおよび第1連通孔25a、
25bと対応した位置でそれぞれ開口し、第1連通穴1
7a、17b、21a、21bおよび第1連通孔25
a、25bにそれぞれ連通する第1連通穴29a、29
bが円周上に形成されている。そして、第1連通穴29
a、29bは、上端側ブラケット5の出口孔部5bにも
連通している。このため、第1連通穴29a、29b
は、熱交換部7からのエンジンオイルの導出口を形成す
る。
【0027】さらに、円環板部28には、第2連通穴1
9a、23a、19b、23bにそれぞれ連通する円形
状の連通口30a、30bが形成されている。また、連
通口30a、30bは、上側ブラケット5の冷却水通路
5c、5eにそれぞれ連通している。このため、連通口
30aは、熱交換部7へのエンジン冷却水の導入口を形
成し、連通口30bは、熱交換部7からのエンジン冷却
水の導出口を形成する。なお、円環板部28は、第2連
通穴19c、23cおよび第2連通孔26cと対応する
位置を塞ぐように形成されている。
【0028】下端側プレート15は、図8にも示したよ
うに、例えばアルミニウム合金等の金属製で、例えばプ
レスの穴抜き加工により形成され、内周面が熱交換部7
の内周壁を構成し、外周面が熱交換部7の外周壁を構成
する円環板部31を備えている。この円環板部31に
は、第1連通穴16a、20a、28aおよび第1連通
孔24aと対応した位置に円弧状の第1連通穴31aが
同一円周上に6箇所穿設されており、内周には位置決め
用の溝部31bが4箇所形成されている。それらの第1
連通穴31aは、第1連通穴16a、20a、28aお
よび第1連通孔24aにそれぞれ連通している。円環板
部31には、第1連通穴17a、17b、21a、21
b、29a、29bおよび第1連通孔25a、25bと
対応した位置でそれぞれ開口し、第1連通穴17a、1
7b、21a、21b、29a、29bおよび第1連通
孔25a、25bにそれぞれ連通する第1連通穴32
a、32bが円周上に形成されている。そして、第1連
通穴32a、32bは、下端側ブラケット4の入口孔部
4bにも連通している。このため、第1連通穴32a、
32bは、熱交換部7へのエンジンオイルの導入口を形
成する。なお、円環板部31は、第2連通穴19a〜1
9c、23a〜23cおよび第2連通孔26a〜26c
と対応する位置を塞ぐように形成されている。
【0029】なお、熱交換部7は、図2にも示したよう
に、このような接合体8をユニオン6の外周に複数積層
することによって、各プレートの板厚方向に延びる断面
形状が偏平な円弧状の流路管34が略放射状に複数本形
成される。それらの流路管34の内部には、エンジンオ
イルが下端側プレート15から上端側プレート14に向
かって流れる複数のオイル通路35が形成されている。
複数のオイル通路35は、第1連通穴17a、17b、
21a、21b、29a、29b、32a、32bおよ
び第1連通孔25a、25bが各々連通することにより
構成されている。エンジンオイルは、図9および図10
に破線矢印で示したように、複数本の流路管34内を直
線状に流れる。
【0030】また、隣接する接合体8同士の間や、複数
の流路管34の周りには、エンジン冷却水が流れる複数
の冷却水通路36が形成される。これらの冷却水通路3
6は、本発明の流通路であって、第2連通穴19a〜1
9c、23a〜23cおよび第2連通孔26a〜26c
が各々連通することにより構成されている。エンジン冷
却水は、図9および図10に実線矢印で示したように、
各接合体8内を複数本の流路管34の周囲を縫うように
流れる。なお、エンジン冷却水は、複数の流路管34の
周りに形成された冷却水通路36を接合体8の面方向に
流れ、オイル通路35内を流れるエンジンオイルと冷却
水通路36内を流れるエンジン冷却水とで熱交換してエ
ンジンオイルが冷却される。
【0031】このオイルクーラ1の熱交換部7の組み付
け方法を図1ないし図3に基づき説明する。まず、第1
成形プレート11の内周に形成された4個の溝部16b
を、4本の組付治具37に接触させながら、第1成形プ
レート11を4本の組付治具37の外側に嵌め合わさせ
る。さらに、第2成形プレート12、フィンプレート1
3、上端側プレート14および下端側プレート15も同
様に、溝部20b、24b、28b、31bを4本の組
付治具37に接触させながら、第2成形プレート12、
フィンプレート13、上端側プレート14および下端側
プレート15を組付治具37の外側に嵌め合わさせる。
そして、このように第1成形プレート11と第2成形プ
レート12との間にフィンプレート13を介在した接合
体8を前述の方法で複数積層した積層体の上端部に上端
側プレート14を配し、積層体の下端部に下端側プレー
ト15を配した後に、上端側ブラケット5、下端側ブラ
ケット4を組み付け、例えば炉中に入れて積層体を一体
的にろう付け等の手段で接合することによってオイルク
ーラ1を製造する。
【0032】このオイルクーラ1の作用を図1ないし図
10に基づき説明する。エンジン2の摺動部分を潤滑す
るエンジンオイルは、エンジン2に形成された導出路2
aを通って下端側ブラケット4に形成された複数の入口
孔部4bから図1の破線矢印に示したようにオイルクー
ラ1内に流入する。そして、エンジンオイルは、図1に
破線矢印で示したように、下端側ブラケット4に形成さ
れた複数の入口孔部4bを通って、下端側プレート15
に形成された第1連通穴31a、32a、32bから複
数の流路管34内に流入する。複数の流路管34内に流
入したエンジンオイルは、図1、図9および図10に破
線矢印で示したように、各々の流路管34の長手方向に
向かって流れる。すなわち、エンジンオイルは、第1成
形プレート11に形成された第1連通穴16a、17
a、17b、フィンプレート13に形成された第1連通
孔24a、25a、25b、第2成形プレート12に形
成された第1連通穴20a、21a、21bを通過して
いく。
【0033】一方、冷却水配管内のエンジン冷却水は、
図1に実線矢印で示したように、入口管部5d、上端側
ブラケット5に形成された冷却水通路5cを通って、上
端側プレート14に形成された連通口30aからオイル
クーラ1の冷却水通路36内に流入する。冷却水通路3
6内に流入したエンジン冷却水は、図1、図9および図
10に実線矢印で示したように、隣接する接合体8の間
や、複数の流路管34の周囲に導かれる。すなわち、エ
ンジン冷却水は、図9および図10に示したように、第
1成形プレート11に形成された内枠部16、第1連結
片18、19および円弧状部181、191を縫うよう
に流れる。また、フィンプレート13に形成された内枠
部24、連結片26、27および円弧状部261、27
1を縫うように流れる。
【0034】さらに、第2成形プレート12に形成され
た内枠部20、第2連結片22、23、円弧状部22
1、231を縫うように流れて、第1成形プレート11
に形成された第2連通穴19a〜19c、フィンプレー
ト13に形成された第2連通孔26a〜26c、第2成
形プレート12に形成された第2連通穴23a〜23c
を通過していく。このため、エンジンオイルは、複数の
流路管34の内部を図示破線矢印のように接合体8の積
層方向に流れる際に、複数の流路管34の外部を縫うよ
うに接合体8の面方向に流れるエンジン冷却水と流路管
34を介して熱交換されて冷却される。
【0035】冷却されたエンジンオイルは、図1に破線
矢印で示したように、上端側プレート14に形成された
第1連通穴28a、29a、29bから流出して、上端
側ブラケット5に形成された複数の出口孔部5bからオ
イルクーラ1の外部に吐出される。オイルクーラ1の外
部に吐出されたエンジンオイルは、オイルフィルタ3に
流入してろ過された後に、図1に破線矢印で示したよう
に、ユニオン6のオイルフィルタ3側端部から流入し
て、連通路6aを通ってユニオン6のエンジン2側端部
からエンジン2の導入路2b内に戻された後に、この導
入路2bによりオイルパンまたは摺動部分に導かれる。
一方、エンジンオイルの保有熱を奪って加熱されたエン
ジン冷却水は、図1に実線矢印で示したように、上端側
プレート14に形成された連通口30b、上端側ブラケ
ット5に形成された冷却水通路5eを通って出口管部5
fからオイルクーラ1の外部に流出され、ラジエータ
(図示せず)で冷却された後に再度オイルクーラ1に戻
される。
【0036】以上のように、この実施例においては、例
えばプレスの穴抜き加工により各々形成した第1成形プ
レート11と第2成形プレート12との間にフィンプレ
ート13を挟み込んだ接合体8を複数積層して熱交換部
7を製造することによって、積層方向に複数本の流路管
34を形成し、これらの流路管34の内部に複数のオイ
ル通路35を形成している。よって、第1成形プレート
11、第2成形プレート12およびフィンプレート13
に膨出部が形成されないため、同一容積内により多くの
流路管34を配設することが可能となり、放熱面積を増
大することができる。また、流路管34の延長方向にエ
ンジンオイルの流れを阻害する突起物が形成されていな
いため、流路管34内を通過する際のエンジンオイルの
壁面近傍の流速が速くなるので、エンジンオイルとエン
ジン冷却水との熱交換効率を向上することができる。
【0037】さらに、第1成形プレート11、第2成形
プレート12およびフィンプレート13の形成にプレス
の穴抜き加工のみを用いているので、それらのプレート
同士をろう付けする場合にろう付け平面を確保し易い。
そして、それらのプレート同士の密着状態にばらつきが
生じないので、プレート同士のろう付け不良の発生を防
止することができる。各プレートに曲げ部分が存在しな
いので構造的に強く、オイルフィルタ3をユニオン6に
締め付ける際にも座屈の発生を防止できる。
【0038】図11および図12は本発明の第2実施例
を示した図で、図11は第1成形プレートを示した図
で、図12は第2成形プレートを示した図である。第1
成形プレート11は、内周縁側の端面に円環状の内枠部
41を有し、外周縁側の端面に円環状の外枠部42を有
する。図11において上部側の内枠部41の外周側に
は、外枠部42に至るまで2個の第1連結片43により
連結された5列の円弧状部431が順次形成されてい
る。各列の円弧状部431には、内部をエンジンオイル
が流れる第1連通穴42aが同一円周上に5個ずつ形成
されている。
【0039】さらに、図11において下部側の内枠部4
1の外周側には、外枠部42に至るまで2個の第1連結
片44により連結された円弧状部441が順次形成され
ている。各列の円弧状部441には、内部をエンジンオ
イルが流れる第1連通穴42bが同一円周上に各々9個
ずつ形成されている。そして、上側の円弧状部431と
下側の円弧状部441との間であって、第1連結片4
3、44で区画された部分には、内部をエンジン冷却水
が流れる第2連通穴43a、43bが形成されている。
また、隣設する第1連結片43の間であって、円弧状部
431の周囲には、内部をエンジン冷却水が流れる第2
連通穴43cが形成されている。さらに、隣設する第1
連結片44の間であって、円弧状部441の周囲には、
内部をエンジン冷却水が流れる第2連通穴43dが形成
されている。なお、第1成形プレート11において、内
枠部41、外枠部42、第1連結片43、44および円
弧状部431、441により本発明の板壁部を構成す
る。
【0040】第2成形プレート12は、内枠部41と対
応する位置に内枠部60を有し、外枠部42と対応する
位置に外枠部45を有する。図12において上部側の内
枠部60に外周側には、外枠部45に至るまで5個の第
2連結片46によりそれぞれ連結された5個の円弧状部
461が周方向に形成されている。各々の円弧状部46
1には、第1連通穴42aにそれぞれ連通する第1連通
穴45aが5個ずつ径方向に順次形成されている。さら
に、図12において下部側の内枠部60の外周側には、
外枠部45に至るまで9個の第2連結片47によりそれ
ぞれ連結された5個の円弧状部471が順次形成されて
いる。各々の円弧状部471には、第1連通穴42bに
それぞれ連通する第1連通穴45bが9個ずつ径方向に
順次形成されている。
【0041】そして、上側の円弧状部461と下側の円
弧状部471との間であって、第2連結片46、47で
区画された部分には、第2連通穴43a、43bにそれ
ぞれ連通する第2連通穴46a、46bが形成されてい
る。また、隣設する第2連結片46の間には、第2連通
穴43cにそれぞれ連通する第2連通穴46cがそれぞ
れ形成されている。さらに、隣設する第2連結片47の
間には、第2連通穴43dにそれぞれ連通する第2連通
穴46dがそれぞれ形成されている。なお、第2成形プ
レート12において、内枠部60、外枠部45、第2連
結片46、47および円弧状部461、471により本
発明の板壁部を構成する。
【0042】図13および図14は本発明の第3実施例
を示した図で、図13は第1成形プレートを示した図
で、図14は第2成形プレートを示した図である。第1
成形プレート11は、内周縁側の端面に円環状の内枠部
40を有し、外周縁側の端面に円環状の外枠部48を有
する。図13の上部側の内枠部40の外周側には、外枠
部48に至るまで2個の第1連結片49により連結され
た5列の円弧状部491が順次形成されている。各列の
円弧状部491には、内部をエンジンオイルが流れる第
1連通穴48aが同一円周上に各々5個ずつ形成されて
いる。
【0043】図13の上部側の内枠部40の外周側に
は、外枠部48に至るまで2個の第1連結片50により
連結された5列の円弧状部501が順次形成されてい
る。各列の円弧状部501には、内部をエンジンオイル
が流れる第1連通穴48bが同一円周上に各々9個ずつ
形成されている。そして、上側の円弧状部491と下側
の円弧状部501との間であって、第1連結片49、5
0で区画された部分には、内部をエンジン冷却水が流れ
る第2連通穴49a、49bが形成されている。また、
隣設する第1連結片49の間であって、円弧状部491
の周囲には、内部をエンジン冷却水が流れる複数の第2
連通穴49cが形成されている。さらに、隣設する第1
連結片50の間であって、円弧状部501の周囲には、
内部をエンジン冷却水が流れる第2連通穴49dが形成
されている。なお、第1成形プレート11において、内
枠部40、外枠部48、第1連結片49、50および円
弧状部491、501により本発明の板壁部を構成す
る。
【0044】第2成形プレート12は、内枠部40と対
応した位置に内枠部51を有し、外枠部48と対応した
位置に外枠部52を有する。そして、内枠部51と外枠
部52との間には、2つの扇状部53、54がそれぞれ
形成されている。なお、第2成形プレート12におい
て、内枠部51、外枠部52および扇状部53、54に
より本発明の板壁部を構成する。図14の上部側の扇状
部53には、第1連通穴48aにそれぞれ連通する第1
連通穴52aが同一円周上に各々5個ずつ開口してい
る。また、図14の下部側の扇状部54には、第1連通
穴48bにそれぞれ連通する第1連通穴52bが同一円
周上に各々9個ずつ開口している。
【0045】そして、2つの扇状部53、54間には、
第2連通穴49a、49bにそれぞれ連通する第2連通
穴53a、53bが開口している。また、扇状部53に
は、隣接する第1連通穴52a間に、第2連通穴49c
にそれぞれ連通する第2連通穴53cが形成されてい
る。さらに、扇状部54には、隣設する第1連通穴52
b間に、第2連通穴49dにそれぞれ連通する第2連通
穴53dが形成されている。
【0046】図15ないし図18は本発明の第4実施例
を示した図で、図15はオイルクーラを示した図であ
る。この実施例は、図16ないし図18に示したよう
に、第1実施例の第1成形プレート11、第2成形プレ
ート12およびフィンプレート13より外枠部17、外
枠部21および外枠部25を廃止して熱交換部7の外周
側にハウジング9を設けた例である。また、上端側ブラ
ケット5より入口管部5dおよび出口管部5fを廃止し
ている。ハウジング9は、例えばアルミニウム合金等の
金属製で円筒状に形成されており、その外周壁にはエン
ジン冷却水をハウジング9内に流入させる入口管部9
a、およびハウジング9内のエンジン冷却水を流出させ
る出口管部9bが接続されている。このハウジング9
は、エンジン2側端部が下端側ブラケット4の外筒壁4
cの外周に嵌め合わされ、オイルフィルタ3側端部が上
端側ブラケット5の鍔状部5gの外周に嵌め合わされ、
これらはろう付け等の手段により接合されている。
【0047】図19および図20は本発明の第5実施例
を示した図で、下端側ブラケットを示した図である。こ
の実施例の下端側プレート15には、第1実施例の上端
側プレート14を流用しているので、円環板部に第2連
通穴19a、23a、19b、23bにそれぞれ連通す
る円形状の連通口30a、30bが形成されている。そ
して、下端側ブラケット4には、連通口30a、30b
を塞ぐために、下端側プレート15の円環板部にろう付
け等の手段により接合する略台形状のシール部4dを形
成している。したがって、第1実施例では熱交換部7を
構成するのに5種類のプレートが必要であったが4種類
のプレートにより熱交換部7を構成することができるの
で部品点数を軽減できる。
【0048】図21ないし図23は本発明の第6実施例
を示した図で、図21は熱交換部7の主要部を示した図
で、図22はフィンプレートを示した図である。この実
施例のフィンプレート13は、外枠部25の内周のうち
第2連通孔26aに面する部分にのみ爪部55を有し、
上下方向の想像線を中心にして左右の形状を非対称形状
となるように形成されている。そして、熱交換部7は、
図23に示したように、第1成形プレート11と第2成
形プレート12との間に配置されるフィンプレート13
を1枚毎に反転(フィンプレート13a)させながら組
み付けられている。したがって、熱交換部7は、図21
に示したように、オイル通路35が千鳥配列形状となっ
ているので、熱交換部7の熱交換効率が第1実施例より
向上している。なお、爪部55は、フィンプレート13
の組み付け方向を容易に識別するために形成されてい
る。
【0049】図24および図25は本発明の第7実施例
を示した図で、図24は熱交換部を示した図で、図25
は成形プレートを示した図である。この実施例の成形プ
レート56は、上下方向の想像線を中心にして左右の形
状を非対称形状となるように、右側半分が第1実施例の
第1成形プレート11と同一の形状とされ、左側半分が
第1実施例の第2成形プレート12と同一の形状とされ
ている。そして、熱交換部7は、成形プレート56とこ
の成形プレート56を反転した成形プレート56aとの
間にフィンプレート13を接合し、成形プレート56a
の下端面に反転したフィンプレート13aを接合した接
合体8を複数積層してなる。なお、熱交換部7は、第6
実施例と同様に、オイル通路35が千鳥配列形状となっ
ているので、熱交換部7の熱交換効率が第1実施例より
向上している。したがって、第1実施例では接合体8を
構成するのに3種類のプレートが必要であったが2種類
のプレートにより接合体8を構成することができるので
部品点数を軽減できる。
【0050】図26ないし図29は本発明の第8実施例
を示した図で、図26は熱交換部7の主要部を示した図
で、図27は接合体を示した図である。この実施例の第
1成形プレート57は、図28に示したように、左側半
分が第1実施例の第2成形プレート12の左側半分と同
一の形状とされ、右側半分が第6実施例のフィンプレー
ト13の右側半分と同一の形状とされている。また、第
2成形プレート58は、図29に示したように、左側半
分が第1実施例の第2成形プレート12の左側半分の形
状と同一の形状とされ、右側半分が第6実施例のフィン
プレート13の左側半分を反転した形状と同一の形状と
されている。そして、熱交換部7は、第1成形プレート
57と、この第1成形プレート57を反転した第1成形
プレート57aと、第2成形プレート58と、この第2
成形プレート58を反転した第2成形プレート58aと
を接合した接合体8(図27参照)を複数積層してな
る。なお、熱交換部7は、図26に示したように、オイ
ル通路35が千鳥配列形状となっているので、熱交換部
7の熱交換効率が第1実施例より向上している。
【0051】図30ないし図34は本発明の第9実施例
を示した図で、熱交換器を示した図である。この実施例
の熱交換器61は、上端側容器62、下端側容器63、
上端側プレート64、下端側プレート65、第1平板プ
レート66および第2平板プレート67より構成されて
いる。上端側容器62は、方形形状の箱型に形成され、
内部に第1熱媒体(例えばエンジンオイル等)が流入す
る入口室62aが形成されており、上端側プレート64
側の端面(下端面)が開口している。その上端側容器6
2の天井壁の中央部には、入口室62aに連通する円形
状の開口部62bが形成されている。この開口部62b
からは、円形状の入口パイプ68が上方に向かって延ば
されている。下端側容器63は、上端側容器62を裏返
した形状に形成されており、上端側容器62と同様にし
て、出口室63aおよび円形状の開口部63bが形成さ
れている。この開口部63bからは、円形状の出口パイ
プ69が下方に向かって延ばされている。
【0052】上端側プレート64は、長方形状に形成さ
れており、中央部に入口室62a、出口室63aと連通
する長円形状の第1連通孔64aが形成されている。そ
の上端側プレート64の右側端部には、内部を第2熱媒
体(例えばエンジン冷却水)が通過する第2連通孔64
bが形成されている。この第2連通孔64bからは、円
形状の入口パイプ70が上方に向かって延ばされてい
る。下端側プレート65は、上端側プレート64を裏返
して左右を入れ替えた形状に形成されており、上端側プ
レート64と同様にして、中央部に長円形状の第1連通
孔65aが形成されており、左側端部に第2連通孔65
bが形成されている。また、第2連通孔65bからは、
円形状の出口パイプ71が下方に向かって延ばされてい
る。
【0053】第1平板プレート66は、外周壁を構成す
る角環状の外枠部661、およびこの外枠部661の内
周側に連結片72を介して連結された長円形状の島状部
721を有する。この島状部721には、第1連通孔6
4a、65aと対応した位置で開口し、入口室62a、
出口室63aおよび第1連通孔64a、65aに連通す
る第1連通穴72aが形成されている。そして、連結片
72で区画され、島状部721を取り囲む部分には、第
2連通孔64b、65bに連通する第2連通穴72bが
形成されている。なお、第1平板プレート66におい
て、連結片72、外枠部661および島状部721によ
り本発明の板壁部を構成する。第2平板プレート67
は、外枠部661と対向した位置に形成された角環状の
外枠部671、およびこの外枠部671の内周側に連結
片72と異なる位置に配された連結片73を介して連結
された長円形状の島状部731を有する。この島状部7
31には、第1連通孔64a、65aおよび第1連通穴
72aと対応した位置で開口し、入口室62a、出口室
63a、第1連通孔64a、65aおよび第1連通穴7
2aに連通する第1連通穴73aが形成されている。そ
して、連結片73で区画され、島状部731を取り囲む
部分には、第2連通孔64b、65bおよび第2連通穴
72bに連通する第2連通穴73bが形成されている。
なお、第2平板プレート67において、連結片73、外
枠部671および島状部731により本発明の板壁部を
構成する。
【0054】そして、これらを、上端側容器62、上端
側プレート64、第1平板プレート66、第2平板プレ
ート67、下端側プレート65、下端側容器63の順に
積層した後に、ろう付け等の手段で接合することによっ
て熱交換器61が製造される。そして、各プレートを積
層することによって熱交換器61には、各プレートの板
厚方向に延びる断面形状が偏平な流路管74が1本だけ
形成される。さらに、その流路管74の内部には、第1
熱媒体が上端側容器62から下端側容器63に向かって
流れる第1熱媒体通路75が形成される。また、流路管
74の周りには、第2熱媒体が流れる第2熱媒体通路7
6が形成される。
【0055】この熱交換器61の作用を図30ないし図
34に基づき説明する。第1熱媒体は、図33の実線矢
印に示したように、上端側容器62に形成された入口パ
イプ68を通って入口室62a内に流入する。そして、
第1熱媒体は、上端側プレート64に形成された第1連
通孔64aを通って、図33の実線矢印に示したよう
に、第1平板プレート66の島状部721および第2平
板プレート67の島状部731により構成される流路管
74(第1熱媒体通路75)内を流れる。すなわち、第
1熱媒体は、第1平板プレート66に形成された第1連
通穴72aおよび第2平板プレート67に形成された第
1連通穴73aを通過していく。
【0056】一方、第2熱媒体は、図34の実線矢印に
示したように、上端側プレート64に形成された入口パ
イプ70を通って第2熱媒体通路76内に流入する。す
なわち、第2熱媒体は、第1平板プレート66に形成さ
れた島状部721や連結片72を縫うように2つの第2
連通穴72bを通過し、さらに第2平板プレート67に
形成された島状部731や連結片73を縫うように第2
連通穴73bを通過していく。そして、第2熱媒体通路
76を通過した第2熱媒体は、下端側プレート65に形
成された第2連通孔65bを通って出口パイプ71より
熱交換器61の外部に流出する。
【0057】したがって、第1熱媒体は、流路管74の
内部を熱交換器1の積層方向に流れる際に、流路管74
の周囲を縫うように流れる第2熱媒体と流路管74を介
して熱交換される。そして、熱交換した第1熱媒体は、
下端側プレート65に形成された第1連通孔65aおよ
び下端側容器63に形成された出口室63aを通って出
口パイプ69より熱交換器61の外部に流出する。な
お、この実施例では、流路管74の延長方向にエンジン
オイルの流れを阻害する突起物が形成されていないた
め、流路管74内を通過する際のエンジンオイルの壁面
近傍の流速が速くなるので、エンジンオイルとエンジン
冷却水との熱交換効率を向上することができる。
【0058】図35は本発明の第10実施例を示した図
で、第1成形プレートを示した図である。この第1成形
プレート11には、内枠部16とこの内枠部16側に形
成された第1、第2列目の円弧状部111、112とを
径方向に連結する複数の内周側連結壁部77と、第2〜
第4列目の円弧状部112〜114を径方向に連結する
中間連結壁部78と、外枠部17とこの外枠部17側に
形成された第4、第5列目の円弧状部114、115と
を径方向に連結する外周側連結壁部79とが各々角度を
ずらして形成されている。すなわち、内周側連結壁部7
7と中間連結壁部78と外周側連結壁部79とは、第1
成形プレート11の中心点より径方向に延ばした同一想
像線上に位置しないようにずらして形成されている。
【0059】この実施例では、第1実施例のように、第
2連通穴19a〜19cの6列全てに第1連結片19の
連結壁部を設けるのではなく、第2連通穴19a〜19
cの6列のうち2列のみ連結壁部を設けることによっ
て、第1成形プレート11の特定の断面における、第2
連通穴19a〜19c内を流れる冷却水の通路抵抗を減
少させるようにした。なお、第2成形プレート12およ
びフィンプレート13の連結壁部も同様に角度をずらし
ても良い。
【0060】図36ないし図44は本発明の第11実施
例を示した図で、図36はオイルクーラを示した図で、
図37および図38は下端側ブラケットを示した図であ
る。このオイルクーラ1には、図36に示したように、
熱交換部7内の圧力を所定圧力に保つためのリリーフ弁
80が取り付けられ、さらにエンジンオイルを複数のオ
イル通路35より迂回させる迂回通路81が形成されて
いる。下端側ブラケット4には、図37および図38に
示したように、エンジンとの間にOリング4aが装着さ
れており、熱交換部7内にエンジンオイルを導入する複
数の入口孔部4bが形成されている。また、下端側ブラ
ケット4の図37において上端側壁部4eには、リリー
フ弁80を保持する円環状の保持部4fが形成されてい
る。その保持部4fは、熱交換部7側の上端側壁部4e
より内径が小さくなるように形成されている。上端側ブ
ラケット5には、図36に示したように、冷却水配管5
h内の冷却水を熱交換部7内に導入する入口管部5iが
差し込まれている。
【0061】図39は第1成形プレートを示した図であ
る。第1成形プレート11は、上部側の内枠部16より
上部側の外枠部17に至るまでの間に、冷却水通路36
を構成する第2連通穴19a、19b間を仕切る仕切り
壁部182を形成している。その仕切り壁部182の内
周縁部側には、エンジンオイルが流れる凸の字状の迂回
穴18aが仕切り壁部182を板厚方向に貫くように穿
設されている。その迂回穴18a内には、図示二点鎖線
で示したようにリリーフ弁80が装着される。また、迂
回穴18aの外周側には、仕切り壁部182の外周側壁
183を板厚方向に貫くオイル通路35を構成する円弧
状の第1連通穴18bが外枠部17に至るまで順次形成
されている。
【0062】図40は第2成形プレートを示した図であ
る。第2成形プレート12は、仕切り壁部182と対応
した位置に第2連通穴23a、23b間を仕切る仕切り
壁部222を形成している。その仕切り壁部222の内
周縁部側には、エンジンオイルが流れる凸の字状の迂回
穴22aが仕切り壁部222を板厚方向に貫くように穿
設されている。その迂回穴22aは、迂回穴18aと対
応した位置で開口しており、迂回穴18aに連通してい
る。そして、迂回穴22a内には、迂回穴18aと同様
にして、図示二点鎖線で示したようにリリーフ弁80が
装着される。また、迂回穴22aの外周側には、仕切り
壁部222の外周側壁223を板厚方向に貫く円弧状の
第1連通穴22bが外枠部21に至るまで順次形成され
ている。それらの第1連通穴22bは、各々の第1連通
穴18bと対応した位置で開口しており、各々の第1連
通穴18bに連通している。
【0063】図41はフィンプレートを示した図であ
る。フィンプレート13は、仕切り壁部182、222
と対応した位置に第2連通穴26a、26b間を仕切る
仕切り壁部272を形成している。その仕切り壁部27
2の内周縁部側には、エンジンオイルが流れる凸の字状
の迂回穴27aが仕切り壁部272を板厚方向に貫くよ
うに穿設されている。その迂回穴27aは、迂回穴18
a、22aと対応した位置で開口しており、迂回穴18
a、22aに連通している。そして、迂回穴27a内に
は、迂回穴18a、22aと同様にして、図示二点鎖線
で示したようにリリーフ弁80が装着される。また、迂
回穴27aの外周側には、仕切り壁部272の外周側壁
273を板厚方向に貫く円弧状の第1連通穴27bが外
枠部25に至るまで順次形成されている。それらの第1
連通穴27bは、各々の第1連通穴18b、22bと対
応した位置で開口しており、各々の第1連通穴18b、
22bに連通している。ここで、仕切り壁部182、2
22、272を複数積層することによって仕切り管部8
11が形成される。
【0064】図42および図43はリリーフ弁を示した
図である。リリーフ弁80は、円筒状の弁本体82、こ
の弁本体82内を摺動自在に変位する弁体83、この弁
体83の動きを規制するガイド84、および弁体83を
初期位置に戻すためのスプリング85等よりなる。弁本
体82は、例えばアルミニウム合金等の金属製で、円筒
状に形成されている。この弁本体82は、下端側ブラケ
ット4の保持部4fに嵌め込まれる下端部に、円形状の
入口部82aを有し、側壁部に熱交換部7の迂回通路8
1に連通する円形状の出口部82bを有する。また、弁
本体82の内部には、入口部82aと出口部82bとを
連通する迂回路82cが形成されている。弁体83は、
例えばアルミニウム合金等の金属製で、入口部82aを
開閉する円板部83aと、この円板部83aより図示上
方に延ばされた棒状部83bよりなる。ガイド84は、
例えばアルミニウム合金等の金属製で、略円管状に形成
されており、弁本体82の内周側に取り付けられた円環
状の保持壁86に保持され、弁体83が図示上下方向に
変位するように棒状部83bを軸方向に案内するもので
ある。スプリング85は、図示上端がガイド84に保持
され、図示下端が弁体83の円板部83aに保持され、
弁体83の開弁圧を設定するものである。
【0065】オイルクーラへのリリーフ弁の組み付け方
法を図36ないし図38、図43に基づき説明する。第
1成形プレート11と第2成形プレート12との間にフ
ィンプレート13を介在した接合体8を複数積層した積
層体の上下端部に上端側ブラケット5、下端側ブラケッ
ト4を組み付け、例えば炉中に入れて積層体を一体的に
ろう付け等の手段で接合することによってオイルクーラ
1を製造する。その後に、リリーフ弁80の上端部を先
頭にして、オイルクーラ1の下端部、すなわち、下端側
ブラケット4に形成された入口孔部4fより挿入して、
下端側ブラケット4の下端面と弁本体82の下端面とが
同一平面上に位置するまで圧入することによって、オイ
ルクーラ1へリリーフ弁80を組み付ける。
【0066】このように、リリーフ弁80は、オイルク
ーラ1を一体ろう付けした後に、下端側ブラケット4の
保持部4fに圧入により組み付けられるので、オイルク
ーラ1を一体ろう付けする際にスプリング85が焼鈍さ
れることはない。よって、スプリング85のスプリング
特性が変化することはないので、スプリング85により
設定される弁体83の開弁圧への影響は全くなく、弁体
83が所定の開弁圧で開弁するようになる。
【0067】このオイルクーラ1の作用を図36ないし
図43に基づき説明する。エンジン2の摺動部分を潤滑
するエンジンオイルは、エンジン2に形成された導出路
2aを通って下端側ブラケット4に圧入されたリリーフ
弁80の入口孔82aに至る。このとき、入口孔82a
において、図示上方に向かう圧力をリリーフ弁80の弁
体83の円板部83aで受圧し、その圧力がスプリング
85によって予め設定された開弁圧より小さい場合は、
図42に示したように、弁体83が入口部82aを閉弁
しているので、迂回通路81内にエンジンオイルが流入
せず、下端側ブラケット4に形成された複数の入口孔部
4bから熱交換部7の複数のオイル通路35内に流入す
る。
【0068】逆に、弁体83の円板部83aで受圧した
圧力が、スプリング85によって予め設定された開弁圧
以上に大きい場合には、図43において破線で示したよ
うに、弁体83が入口部82aを開弁し、迂回通路81
内にエンジンオイルが流入する。このとき、迂回通路8
1より複数のオイル通路35の方が圧力損失が著しく大
きいため、ほとんどのエンジンオイルは迂回通路81を
通過して、上端側ブラケット5へ流出する。このため、
オイルクーラ1に、スプリング85によって予め設定さ
れた開弁圧以上の圧力が加わったときに、複数のオイル
通路35だけでなく迂回通路81も合わせてオイルが通
過できることにより、オイルクーラ1への圧力負荷を低
減できる。これによって、オイルクーラ1の熱交換部7
の破損等を防止することができる。そして、リリーフ弁
80を収納するために複数積層された各仕切り壁部18
2、222、272によって冷却水通路36を仕切るこ
とができる。
【0069】図44は本発明の第12実施例を示した図
で、第1成形プレートを示した図である。この第1成形
プレート11は、例えばアルミニウム合金等の金属製
で、第1実施例の6列目の円弧状部181、191を外
枠部17とすることによって径方向の寸法を第1実施例
の第1成形プレート11より小型化している。その外枠
部17には、その外枠部17を板厚方向に貫くように第
1連通穴17cが複数個穿設されている。これらの第1
連通穴17cは、最も外周縁側に配置された第2連通穴
19cより外周側に形成されている。第1成形プレート
11を上述のような構成にすることによって、外枠部1
7の外周壁171の雰囲気(例えば融雪剤を含む空気)
または冷却水(例えば船舶用オイルクーラ1の場合の海
水)がオイルクーラ1の熱交換部の材質を腐食する可能
性があるとき、外枠部17の外周壁171の内周側に隣
設して内部をエンジンオイルの流れる第1連通穴17c
が形成されていると、外枠部17の外周壁171の冷却
水からの影響がなくなる。このため、外枠部17の外周
壁171には、雰囲気からの影響のみとなるため、腐食
による穴開き等の不具合の発生が減少する。なお、第2
成形プレート12およびフィンプレート13の連結壁部
も同様に角度をずらしても良い。
【0070】〔変形例〕本実施例では、成形プレート間
にフィンプレートを介在させたが、フィンプレートは設
けなくても良い。成形プレートの形状は、本実施例に限
定されず、自由に形状を変更しても良い。本実施例で
は、オイルクーラとオイルフィルタとを接合体の積層方
向に接続したが、オイルクーラとオイルフィルタとを接
合体の面方向に接続しても良く、またオイル配管等を介
してオイルクーラとオイルフィルタとが接続されていて
も良い。
【0071】本実施例では、本発明をオイルクーラに適
用したが、本発明をエンジン冷却水を利用して冷媒を加
熱または冷却する水冷媒熱交換器等の他の熱交換器に適
用しても良い。本実施例では、内枠部の内周に位置決め
用の溝部を4個形成したが、図45に示したように、内
枠部59の内周に位置決め用の溝部59bを3個形成し
ても良く、また2個以下あるいは5個以上形成しても良
い。さらに、プレートの位置決めを管状構造物の外周に
形成した1個以上の突起部等により行っても良い。
【0072】
【発明の効果】
〔請求項1〕本発明は、平板プレートに曲げ部分が形成
されていないため、同一容積内により多くの流路管を形
成することが可能となり、流路管の熱交換面積を増加さ
せることができる。また、流路管の延長方向に第1熱媒
体の流れを阻害する構造物が形成されていないため、第
1熱媒体の壁面近傍の流速を増速できるので、第1熱媒
体と第2熱媒体との熱交換効率を向上することができ
る。 〔請求項21〕本発明は、流路管の延長方向に第1熱媒
体の流れを阻害する構造物が形成されていないため、第
1熱媒体の壁面近傍の流速を増速できるので、第1熱媒
体と第2熱媒体との熱交換効率を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例にかかるオイルクーラを示した断面
図である。
【図2】第1実施例にかかる熱交換部の主要部を示した
断面図である。
【図3】第1実施例にかかる接合体を示した分解図であ
る。
【図4】第1実施例にかかる第1成形プレートを示した
平面図である。
【図5】第1実施例にかかる第2成形プレートを示した
平面図である。
【図6】第1実施例にかかるフィンプレートを示した平
面図である。
【図7】第1実施例にかかる上端側プレートを示した平
面図である。
【図8】第1実施例にかかる下端側プレートを示した平
面図である。
【図9】第1実施例にかかるエンジンオイルと冷却水と
の流れ方向を示した概略図である。
【図10】第1実施例にかかる熱交換部におけるエンジ
ンオイルと冷却水との流れ方向を示した斜視図である。
【図11】第2実施例にかかる第1成形プレートを示し
た平面図である。
【図12】第2実施例にかかる第2成形プレートを示し
た平面図である。
【図13】第3実施例にかかる第1成形プレートを示し
た平面図である。
【図14】第3実施例にかかる第2成形プレートを示し
た平面図である。
【図15】第4実施例にかかるオイルクーラを示した断
面図である。
【図16】第4実施例にかかる第1成形プレートを示し
た平面図である。
【図17】第4実施例にかかる第2成形プレートを示し
た平面図である。
【図18】第4実施例にかかるフィンプレートを示した
平面図である。
【図19】第5実施例にかかる下端側ブラケットを示し
た平面図である。
【図20】図19のA−A断面図である。
【図21】第6実施例にかかる熱交換部の主要部を示し
た断面図である。
【図22】第6実施例にかかるフィンプレートを示した
平面図である。
【図23】第6実施例にかかるフィンプレートの組み付
け方法を示した斜視図である。
【図24】第7実施例にかかる熱交換部の主要部を示し
た断面図である。
【図25】第7実施例にかかる成形プレートを示した平
面図である。
【図26】第8実施例にかかる熱交換部の主要部を示し
た断面図である。
【図27】第8実施例にかかる接合体を示した分解図で
ある。
【図28】第8実施例にかかる第1成形プレートを示し
た平面図である。
【図29】第8実施例にかかる第2成形プレートを示し
た平面図である。
【図30】第9実施例にかかる熱交換器を示した分解図
である。
【図31】第9実施例にかかる熱交換器を示した斜視図
である。
【図32】第9実施例にかかる熱交換器を示した平面図
である。
【図33】図32のA−A断面図である。
【図34】図32のA−B−C−D−E−A断面図であ
る。
【図35】第10実施例にかかる第1成形プレートを示
した平面図である。
【図36】第11実施例にかかるオイルクーラを示した
断面図である。
【図37】第11実施例にかかる下端側ブラケットを示
した平面図である。
【図38】図40のB−B断面図である。
【図39】第11実施例にかかる第1成形プレートを示
した平面図である。
【図40】第11実施例にかかる第2成形プレートを示
した平面図である。
【図41】第11実施例にかかるフィンプレートを示し
た平面図である。
【図42】第11実施例にかかるリリーフ弁を示した断
面図である。
【図43】第11実施例にかかるリリーフ弁を示した断
面図である。
【図44】第12実施例にかかる第1成形プレートを示
した平面図である。
【図45】内枠部の位置決め用の溝部の変形例を示した
概略図である。
【図46】熱交換部を示した断面図である。
【符号の説明】
1 オイルクーラ(熱交換器) 7 熱交換部 8 接合体 9 ハウジング 11 第1成形プレート(平板プレート) 12 第2成形プレート(平板プレート) 13 フィンプレート(平板プレート) 16、20、24 内枠部(板壁部) 17、21、25 外枠部(板壁部) 18、19 第1連結片(板壁部) 22、23 第2連結片(板壁部) 26、27 連結片(板壁部) 16a、17a、17b 第1連通穴 19a〜19c 第2連通穴 20a、21a、21b 第1連通穴 23a〜23c 第2連通穴 24a、25a、25b 第1連通孔(第1連通穴) 26a〜26c 第2連通孔(第2連通穴) 34 流路管 36 冷却水通路(流通路) 181、191 円弧状部(板壁部) 221、231 円弧状部(板壁部) 261、271 円弧状部(板壁部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山中 保利 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板厚方向に複数の第1連通穴が貫通し、
    且つ前記複数の第1連通穴と板壁部を介して隣設され、
    前記第1連通穴と同方向に複数の第2連通穴が貫通した
    平板プレートを、各々の第1連通穴同士および各々の第
    2連通穴同士がそれぞれ積層方向に連通するように複数
    積層することによって、 積層された板壁部により積層方向に延び、内部を第1熱
    媒体が流れる複数の流路管が形成され、 これらの流路管の周囲に、前記第1熱媒体と前記流路管
    を介して熱交換する第2熱媒体が流れる流通路が形成さ
    れた熱交換器。
  2. 【請求項2】 前記平板プレートは、内周縁側に前記板
    壁部を構成する略円環状の内枠部を有し、且つ外周縁側
    に前記板壁部を構成する略円環状の外枠部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 【請求項3】 前記平板プレートは、内周縁側に前記板
    壁部を構成する略円環状の内枠部、外周縁側に前記板壁
    部を構成する略円環状の外枠部、および前記内枠部と前
    記外枠部との間に前記板壁部を構成する扇状部を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  4. 【請求項4】 前記板壁部は、前記内枠部より前記外枠
    部に至るまで、偏平な環状に形成された円弧状部を放射
    状に複数列設してなり、 各々の円弧状部の板厚方向には、前記円弧状部で囲まれ
    るように前記第1連通穴がそれぞれ1個ずつ形成され、
    且つ隣設する2つの円弧状部間に前記第2連通穴がそれ
    ぞれ1個ずつ形成されていることを特徴とする請求項2
    または請求項3のいずれかに記載の熱交換器。
  5. 【請求項5】 前記熱交換器は、前記複数の円弧状部を
    径方向または周方向に連結する第1連結片を形成した第
    1平板プレートと、前記第1連結片と異なる位置で、前
    記複数の円弧状部を径方向または周方向に連結する第2
    連結片を形成した第2平板プレートとを接合した接合体
    を複数積層した積層体であることを特徴とする請求項4
    に記載の熱交換器。
  6. 【請求項6】 前記積層体のうち最も外側に位置する平
    板プレートは、前記各々の第1連通穴に連通する連通孔
    および前記各々の第2連通穴に連通する貫通孔が共に形
    成されていることを特徴とする請求項5に記載の熱交換
    器。
  7. 【請求項7】 前記積層体のうち最も外側に位置する平
    板プレートは、前記各々の第1連通穴に連通する連通孔
    のみが形成されていることを特徴とする請求項5に記載
    の熱交換器。
  8. 【請求項8】 前記積層体の一端面には、被取付部に前
    記積層体を取り付けるためのブラケットが接合されてい
    ることを特徴とする請求項6に記載の熱交換器。
  9. 【請求項9】 前記ブラケットには、前記貫通孔を塞ぐ
    閉塞部を有することを特徴とする請求項8に記載の熱交
    換器。
  10. 【請求項10】 前記積層体は、中心点を通る面方向の
    仮想線より一方側に、各々の円弧状部にそれぞれ1個の
    第1連通穴が形成され、前記仮想線より他方側に、各々
    の円弧状部それぞれ複数個の第1連通穴が形成された平
    板プレートを、表面と裏面とが交互に一方側を向くよう
    に複数積層されていることを特徴とする請求項5に記載
    の熱交換器。
  11. 【請求項11】 前記積層体は、前記第1平板プレート
    と前記第2平板プレートとの間に挟持接合されていると
    ともに、 前記各々の第1連通穴に対応した位置にそれぞれ第1連
    通孔が形成され、且つ前記複数の連通孔と板壁部を介し
    て隣設され、前記各々の第2連通穴に対応した位置にそ
    れぞれ第2連通孔が形成されたフィンプレートを備えた
    ことを特徴とする請求項5に記載の熱交換器。
  12. 【請求項12】 前記フィンプレートは、内周縁側に前
    記板壁部を構成する略円環状の内枠部を有し、且つ外周
    縁側に前記板壁部を構成する略円環状の外枠部を有する
    ことを特徴とする請求項11に記載の熱交換器。
  13. 【請求項13】 前記板壁部は、前記内枠部より前記外
    枠部に至るまで、偏平な環状に形成された円弧状部を放
    射状に順次列設してなり、 各々の円弧状部の板厚方向には、前記円弧状部で囲まれ
    るように前記第1連通孔がそれぞれ複数個ずつ形成さ
    れ、且つ隣設する2つの円弧状部間に前記第2連通孔が
    形成されていることを特徴とする請求項12に記載の熱
    交換器。
  14. 【請求項14】 前記フィンプレートは、前記第1連結
    片または前記第2連結片と対応した位置で、前記複数の
    板壁部を径方向または周方向に連結する連結片を備えた
    ことを特徴とする請求項11に記載の熱交換器。
  15. 【請求項15】 前記フィンプレートは、中心点を通る
    面方向の仮想線に対して一方側と他方側とが非対称形状
    に形成されていることを特徴とする請求項11に記載の
    熱交換器。
  16. 【請求項16】 前記フィンプレートは、表面と裏面と
    が交互に一方側を向くように複数積層されていることを
    特徴とする請求項15に記載の熱交換器。
  17. 【請求項17】 前記積層体は、エンジンオイルと冷却
    水とを熱交換させてエンジンオイルを冷却するオイルク
    ーラであることを特徴とする請求項5に記載の熱交換
    器。
  18. 【請求項18】 前記平板プレートは、前記内枠部より
    外周縁側に至るまで、前記板壁部を構成する偏平形状の
    円弧状部を放射状に複数列設してなる略円環板状のプレ
    ートであって、 前記内枠部とこの内枠部側に形成された内周側の円弧状
    部とを径方向に連結する複数の内周側連結壁部、および
    これらの内周側連結壁部より角度がずれた位置に設けら
    れ、前記外枠部とこの外枠部側に形成された外周側の円
    弧状部とを径方向に連結する外周側連結壁部を有するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
  19. 【請求項19】 前記積層体は、内部をエンジンオイル
    が流れる複数のオイル通路、エンジンオイルを前記複数
    のオイル通路より迂回させる迂回通路、およびこの迂回
    通路に配され、前記複数のオイル通路内に流入するエン
    ジンオイルの圧力が所定圧力以上に上昇した際に開弁す
    るリリーフ弁を有することを特徴とする請求項17に記
    載の熱交換器。
  20. 【請求項20】 前記平板プレートは、前記複数の第1
    連通穴内にエンジンオイルが流れ、前記複数の第2連通
    穴内に冷却水が流れるアルミニウム合金製のプレートで
    あって、 前記複数の第1連通穴のうち最も外周縁側に配置された
    第1連通穴は、前記第2連通穴のうち最も外周縁側に配
    置された第2連通穴の外側に形成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の熱交換器。
  21. 【請求項21】 環状の外枠部の内周側に連結片を介し
    て連結された島状部をその板厚方向に1個の第1連通穴
    が貫通し、且つ前記連結片により区画され、前記島状部
    を取り囲むように、前記第1連通穴と同方向に2個の第
    2連通穴が貫通した一対の平板プレートを、各々の第1
    連通穴同士および各々の第2連通穴同士がそれぞれ積層
    方向に連通するように積層することによって、 積層された島状部により積層方向に延び、内部に第1熱
    媒体が流れる第1熱媒体通路を有する1個の流路管が形
    成され、 各々の連結片および各々の島状部を縫うように、前記第
    1熱媒体と前記流路管を介して熱交換する第2熱媒体が
    流れる第2熱媒体通路が形成された熱交換器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4916802A (en) * 1983-12-27 1990-04-17 Ngk Insulators, Ltd. Method for producing a magnetic head core
US5676203A (en) * 1994-06-20 1997-10-14 Nippondenso Co., Ltd. Heat exchanger
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JP2012193882A (ja) * 2011-03-15 2012-10-11 Toshiba Corp 熱交換器及びその製造方法

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