JPH05332521A - 流動床炉における無触媒脱硝方法 - Google Patents
流動床炉における無触媒脱硝方法Info
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- JPH05332521A JPH05332521A JP14161792A JP14161792A JPH05332521A JP H05332521 A JPH05332521 A JP H05332521A JP 14161792 A JP14161792 A JP 14161792A JP 14161792 A JP14161792 A JP 14161792A JP H05332521 A JPH05332521 A JP H05332521A
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Abstract
剤を流動砂層2の直上位置から二次空気吹き込み部5直
下位置までの範囲の適宜個所に向け、フリーボード部3
断面積に対し少なくとも50%の噴霧面積が保持される
ように拡散噴霧することにより、炉内に発生するNOX
を触媒の非存在下で無害な窒素に還元して低減させる流
動床炉1における無触媒脱硝方法。 【効果】 脱硝効率を向上させながらCOの増加を抑制
して、排出ガス中におけるNOX 濃度を燃焼制御により
70ppm以下の低い値に抑えてCO濃度を下げさせる
ことができる。
Description
却処理する際、炉内に発生するNOX を「触媒」の非存
在下で還元剤を用いて無害な窒素(N2 )に還元するこ
とによって、NOX を低減する無触媒脱硝方法に関す
る。
的、かつ、衛生的に減容量化する方法として、焼却処理
は優れた方式であるが、焼却炉から排出される排ガス中
には炉内で生成される有害なNOX を含んでいる。NO
X には、その生成要因により、Thermal−NOX
と、Fuel−NOX に分けられるが、流動床炉におい
ては、それぞれのNOX を抑制するために下記の燃焼制
御技術が従来から用いられている。即ち、 Ther
mal−NOX に対しては、流動床部およびフリーボー
ド部の燃焼を均一にし、炉床部を650〜800℃、フ
リーボード部を750〜900℃にし、その発生を抑制
する、 Fuel−NOX に対しては、図6に従来の
焼却設備の焼却炉が概念示されるように、流動床部への
燃焼空気(一次空気)を絞らせ、低空気比(m=0.9
〜1.1)で部分燃焼、熱分解させ、砂層部2でのNO
X の発生を抑制させるとともに、還元雰囲気での滞留時
間を例えば高質ごみ時には2秒以上と十分にとって、C
O等還元性ガスによるNOX の除去を自己脱硝で行い、
更に、フリーボード部3に対して二次空気を分割して導
入する方式の二段燃焼法を行わせることにより、部分燃
焼を進行させて、最高温度への到達を防ぐことによりN
OX の発生を抑制する、の2種類の技術が有る。なお、
二段燃焼法については、昭和53年発行、“公害と対
策”(Vol14,No5、特集/下水道終末処理にお
ける環境対策中、「汚泥焼却に伴う窒素酸化物対策」特
に、第40頁)にも紹介される通り、公知の内容であ
る。
なかった場合とにおけるNOX 濃度(ppm,O2 12
%換算値)は実測の結果、前者が100〜150、後者
が200以上であり、流動床炉を用いた二段燃焼法によ
れば高脱硝率が得られることが明らかである。
る燃焼制御では、ごみ質の不均一性などにより、NOX
の発生量が変動するため、燃焼制御だけではNOX 濃度
を確実に100ppm以下に抑えることは到底困難であ
り、仮にNOX の発生を100ppm以下に抑制しよう
とした場合、一次空気を空気比0.9以下に抑えて、C
O等還元性ガスの発生を多くする必要があるが、発生し
たCOがフリーボード部で完全燃焼できないために、炉
出口のCO濃度が増加してしまう問題を有している。
ために成されたものであり、本発明の目的は、脱硝効率
を高く保ちながら尿素の熱分解により生成されるCOの
増加を抑制し得て、焼却処理時に発生するNOX の低減
を果たすことが可能な流動床炉における無触媒脱硝方法
を提供することにある。
達成するため以下に述べる構成としたものである。即
ち、本発明は、流動床炉において、尿素水,NH3 水等
の還元剤を炉内に噴霧することにより、炉内でNH3 を
生成させて、このNH3 を利用して無触媒脱硝を行う方
法であり、前記還元剤を、流動床炉内における流動砂層
の直上位置から二次空気吹込み部直下位置までの範囲の
適宜個所に向けて、フリーボード部断面積に対し少なく
とも50%の噴霧面積が保持されるように拡散噴霧する
ことを特徴とする流動床炉における無触媒脱硝方法であ
る。
の還元剤にH2 02 ,(NH4 )2S2 O8 等の酸化剤
またはメタノールを2〜5%濃度になるよう添加させて
なることを特徴とする流動床炉における無触媒脱硝方法
である。
し、流動床炉内における流動砂層の直上位置から二次空
気吹込み部直下位置までの範囲の適宜個所に噴霧させる
ことによって、脱硝効率を向上し得るとともに、炉内で
生成されるCOの炉内滞留時間を十分にとれてCOの増
加を抑制できる。さらに、本発明によれば、フリーボー
ド部断面積に対し少なくとも50%の噴霧面積が保持さ
れるように還元剤を炉内に拡散噴霧することによって、
NOX に対するNH3 の当量比を大きくとれ、脱硝効率
を高い値に保持できる。また、本発明は、炉内に噴霧す
る還元剤として尿素水を使用した場合、酸化剤またはメ
タノールを2〜5%濃度になるよう添加することによ
り、NOX 濃度に対するCO増加率を抑制することが可
能となる。このように、本発明によれば、流動床炉を使
用して無触媒脱硝を行った場合に、NOX を例えば70
ppm以下に低減しながらCOの増加を抑制し得る脱硝
処理が可能である。
ーが図1に示される。焼却炉として流動床炉1が使用さ
れる。底部から燃焼用ガスの一次空気が送り込まれる炉
内は、下方部が気系流動層部となる砂層部2に、その上
方の部分がフリーボード部3に形成される。炉体の頂壁
部にはガス排出口4が、また、フリーボード部3の上側
壁部には二次空気吹込み口5がそれぞれ設けられてい
る。砂層部2の直上位置から二次空気吹込み口5直下位
置までの噴霧有効範囲A内の適宜個所における炉側壁部
には、二流体ノズルからなる2個の噴霧ノズル6が、炉
体の径方向に相対向する配置で側壁を気密貫挿通して設
けられており、図2に水平断面示される如く、後述する
還元剤(液)を噴出口から相対向して拡散噴霧し、その
際、図2に斜線が施される個所の噴霧面積がフリーボー
ド部3の断面積の50%以上を占め得るように、拡散布
角度を適宜設定して配設させている。
および圧空供給ラインが接続されている。還元剤供給ラ
インは、還元剤貯液槽7、希釈用水槽8、上水ヘッダ
9、ポンプ10、キャリー水ポンプ11、ラインミキサ
12、流量計13を備える。一方、圧空供給ラインは、
空気圧縮機14を備える。この焼却処理装置の焼却処理
運転は、以下述べる如く行われる。還元剤貯液槽7に
は、還元剤として尿素水またはNH3 水が貯溜される。
この還元剤はポンプ10により送り出され、キャリー水
ポンプ11によって希釈用水槽8から送り出される希釈
水とラインミキサ12にて所定濃度(5〜10%u/
w)まで希釈される。希釈された還元剤は、流量計13
により必要流量に調整した後、2〜3kg/cm2 の圧
縮空気とともに、噴霧ノズル6から炉内に吹き込まれ
る。このときの吹き込み位置は、前述する通り、砂層部
2の直上位置から二次空気吹込み口5直下位置までの噴
霧有効範囲A内の領域である。
ーボード部3内の高温燃焼ガスと接触して、熱分解によ
りNH3 を発生させる。NH3 は下記式によってフリー
ボード部3内のNOを分解する。 4NO+4NH3 +
O2 →4N2 +6H2 O その結果、無害化された燃焼ガスはガス排出口4から排
出される。なお、炉内に噴霧された還元剤の噴霧面積が
フリーボード部3断面積の50%以上となるように、噴
霧ノズル6を必要数設ける。ところで、還元剤として尿
素水を使用した場合、尿素の熱分解により生成されるC
Oの増加を抑制するために、酸化剤またはメタノールを
所定濃度例えば2〜5%u/w添加することが望まし
い。
に対するNH3 の当量比とNOX 濃度(ppm)との関
係を、還元剤噴霧面積%比(Ar)の大小で比較実験し
たところ、図3に示す如くAr=50%の(イ)の方
が、Ar≒35%の(ロ)の場合に比し脱硝効率が高
く、従ってNOX 濃度を例えば70ppm以下に容易に
抑制することができる。
のNOX 濃度とCO濃度との関係を比較した結果は、図
4に示される通りであって、二次空気吹込み口5よりも
下方にしたときを表す(ハ)の方が、二次空気吹込み口
5よりも上方にしたときを表す(ニ)に較べて、熱分解
で生じたCOの濃度が低く、従って前者に関してCO抑
制効果が上がっていることが明らかである。さらに、還
元剤が尿素水であるときに、酸化剤またはメタノールを
所定濃度添加した場合と、無添加の場合とでのCO増加
率とNOX 濃度との関係を調べたところ、図5に示すよ
うに、添加した場合(ホ)が無添加の場合(ヘ)よりも
CO増加率が低くて、前者の場合にCO抑制の効果が上
げられていることが容易に理解される。
床炉での無触媒脱硝処理に際し、還元剤をフリーボード
部断面積に対し50%以上の噴霧面積で流動砂層よりも
上方、二次空気吹込み口よりも下方の位置に噴霧するよ
うにしたことによって、脱硝効率を向上させながらCO
の増加を抑制することが可能であり、排出ガス中におけ
るNOX 濃度を燃焼制御により70ppm以下の低い値
に抑えながらCO濃度を下げさせて、廃棄物を焼却処理
するに際し、無害ガスの排出を確実、容易に実現でき
る。
成を示すである。
水平断面図である。
X 当量比とNOX 濃度との関係線図である。
とNOX 濃度との関係線図である。
加の場合とにおけるCO増加率とNOX 濃度との関係線
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 流動床炉において、尿素水,NH3 水等
の還元剤を炉内に噴霧することにより、炉内でNH3 を
生成させて、このNH3 を利用して無触媒脱硝を行う方
法であり、前記還元剤を、流動床炉内における流動砂層
の直上位置から二次空気吹込み部直下位置までの範囲の
適宜個所に向けて、フリーボード部断面積に対し少なく
とも50%の噴霧面積が保持されるように拡散噴霧する
ことを特徴とする流動床炉における無触媒脱硝方法。 - 【請求項2】 還元剤が尿素水であり、この還元剤にH
2 02 ,(NH4 ) 2 S2 O8 等の酸化剤またはメタノ
ールを2〜5%濃度になるよう添加させてなる請求項1
記載の流動床炉における無触媒脱硝方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14161792A JP3155064B2 (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | 流動床炉における無触媒脱硝方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14161792A JP3155064B2 (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | 流動床炉における無触媒脱硝方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05332521A true JPH05332521A (ja) | 1993-12-14 |
JP3155064B2 JP3155064B2 (ja) | 2001-04-09 |
Family
ID=15296208
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14161792A Expired - Lifetime JP3155064B2 (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | 流動床炉における無触媒脱硝方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3155064B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009030893A (ja) * | 2007-07-27 | 2009-02-12 | Takuma Co Ltd | クロムを含有する燃料から6価クロムの生成を抑制する燃焼方法 |
WO2014013849A1 (ja) | 2012-07-20 | 2014-01-23 | 荏原環境プラント株式会社 | 廃棄物の処理方法及び廃棄物焼却炉 |
KR20200134856A (ko) * | 2019-05-24 | 2020-12-02 | 이경원 | 우산물기제거기 |
KR102193729B1 (ko) * | 2020-05-28 | 2020-12-21 | 진도종합건설(주) | 유동상식 소각로의 모래 냉각과 질소산화물 제거를 동시에 처리하는 시스템과 그 제어 방법 |
-
1992
- 1992-06-02 JP JP14161792A patent/JP3155064B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009030893A (ja) * | 2007-07-27 | 2009-02-12 | Takuma Co Ltd | クロムを含有する燃料から6価クロムの生成を抑制する燃焼方法 |
WO2014013849A1 (ja) | 2012-07-20 | 2014-01-23 | 荏原環境プラント株式会社 | 廃棄物の処理方法及び廃棄物焼却炉 |
KR20200134856A (ko) * | 2019-05-24 | 2020-12-02 | 이경원 | 우산물기제거기 |
KR102193729B1 (ko) * | 2020-05-28 | 2020-12-21 | 진도종합건설(주) | 유동상식 소각로의 모래 냉각과 질소산화물 제거를 동시에 처리하는 시스템과 그 제어 방법 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3155064B2 (ja) | 2001-04-09 |
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