JPH05332255A - 圧縮機用ガス冷却装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】ガス冷却装置のシェル２内面下部のじゃま板４
の近くにへどろ排出口８を設け、へどろ排出弁９の開閉
によりシェル２内に堆積するへどろ，スラッジ等の異物
を除去する構造の冷却装置において、圧縮機の無負荷運
転指令信号によって、へどろ排出弁９を開き、無負荷運
転状態でのみへどろを排出する。 【効果】圧縮機の全負荷運転時の冷却効果に影響するこ
となく、ガス冷却装置の内部を圧縮機運転状態で清掃す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、圧縮機用ガス冷却装置
に係り、特に、冷却液側のへどろ等異物を除去する洗浄
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】熱交換器の洗浄装置は、特開昭63−1897
97号，特開昭57−60197 号，特開昭63−302299号公報に
示される様に、冷却水をジェットで噴出するものや、除
去された異物を排出するものがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】圧縮機のガス冷却装置
の場合、シェル内にたまったスラッジ等異物を除去する
ための排出口を設けると、冷却液も同時に排出されるた
め、洗浄時には冷却効果が低下するため、圧縮機停止中
に洗浄するか、あるいは冷却効果の余裕を設けた冷却装
置とする必要があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明は圧縮機が低負荷又は無負荷運転を
した場合にへどろ排出口を開きへどろを排出させる様に
した。

【０００５】

【作用】圧縮機のガス冷却装置は、圧縮機によりガスに
与えられた圧縮熱を冷却するために使用される。冷却液
には主に工業用水が使用されるが、シェルアンドチュー
ブ形のガス冷却装置でシェル側に冷却水を流す構造の場
合、冷却水中のへどろやスラッジ等の異物がじゃま板下
部のよどみ部に堆積し、冷却効果の低下をもたらした
り、熱交換器の清掃作業に手間がかかる等の問題を引き
起こすことが多い。これに対し、じゃま板の下部のシェ
ル内面にへどろ等異物除去用の排出口を設けることによ
り、上記の課題は解決されるが、同排出口より冷却水に
同時に排出されるため、冷却効果が低下し、圧縮機が全
負荷で運転する場合はガスの冷却が十分でなくなるとい
う問題があった。

【０００６】一方、圧縮機は、吐出側空気の消費状態の
変化に合わせて、全負荷運転・無負荷運転を切り換えて
運転されるのが通常であり、無負荷運転時の交換熱量は
全負荷時に比べて小さくなる。したがって、へどろ排出
口を開放した状態で熱交換器を流れる冷却水量が減少し
ても、冷却効果は十分得られる。圧縮機を全負荷運転か
ら無負荷運転へ切り替える信号を使って、無負荷運転時
にのみへどろ排出口を開放することにより、圧縮機運転
状態で熱交換器の冷却水通路の清掃を行なえる。

【０００７】また、へどろ排出口を開放すると同時にシ
ェル内面に設けた噴出口より冷却水または、圧縮空気を
噴出させることにより、冷却水内の流れが撹拌され、へ
どろ排出性は向上する。

【０００８】また、へどろ排出口を開放する代りに、冷
却水の流れ方向を逆転させても同様の効果が得られる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の圧縮機ガス冷却装置の一実施
例を図１により説明する。図１はドライスクリュー圧縮
機の空気冷却器の構造を示したものである。

【００１０】空気冷却器はサクションカバー１，シェル
２，冷却管３，じゃま板４，セパレータ５より構成さ
れ、シェル２下部のじゃま板４の近ににはへどろ排出口
８が設けられ、各へどろ排出口を集合させてへどろ排出
弁９を設けている。

【００１１】圧縮機により圧縮され高温になった空気は
サクションカバー１より空気冷却器内へ入り、冷却管３
内を通り冷却され、セパレータ５でドレンを分離された
後、吐出される。冷却水は冷却水入口６よりシェル２内
へ入り、じゃま板４及び冷却管３の間を通り圧縮空気よ
り伝えられる熱を奪った後、冷却水出口７より排出され
る。一方、圧縮機が無負荷運転に入ると、同無負荷運転
指令信号によりへどろ排出弁９が開き、へどろ排出口８
よりシェル内のへどろは冷却水とともに排出される。更
に、圧縮機が無負荷運転から全負荷運転に切り換わると
へどろ排出弁９は閉じられ、へどろ排出口８からの冷却
水の流出は止まる。

【００１２】へどろ排出口８より冷却水の一部が流出す
ると、シェル２内を流れる冷却水量は減少し空気冷却器
の冷却効果が低下するが、空気冷却器の冷却能力は全負
荷運転状態で設計されており、無負荷時は高温空気の質
量流量が減少し空気が保有する熱量が少ないため、少量
の冷却水量で空気は十分に冷却されるため、空気冷却器
出口空気の温度が異常に上昇する等の問題がない。

【００１３】図２は、他の実施例を示す図で上記実施例
に対してシェル２下部に圧縮空気噴出口１１と圧縮空気
流入弁１２を設けたものである。

【００１４】無負荷運転時に圧縮空気噴出口１１より圧
縮空気を噴出するとともにへどろ排出口８を開放するこ
とにより、シェル２内の冷却水流れを撹拌するため、へ
どろ，スケール等異物の排出性が向上する。

【００１５】また、圧縮空気の代りに高圧の洗浄用冷却
水を噴出する様にしてもよい。

【００１６】また、へどろ排出口を設ける代りに、冷却
水入口出口を四方に電磁弁で結合し、圧縮機無負荷運転
指令信号により冷却水流れ方向を逆転させても良い。

【００１７】また、へどろ排出弁９をシェル２と一体構
造にしたものでもよい。

【００１８】

【発明の効果】本発明によれば、圧縮機運転中に空気冷
却器の冷却水通路を洗浄することができるため、圧縮機
の性能低下を防ぐ効果がある。また、圧縮機運転状態で
へどろ排出できるため、空気冷却器の清掃点検作業を大
幅に省略することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の空気冷却器の断面図。

【図２】本発明の他の実施例の空気冷却器の断面図。

【符号の説明】

１…サクションカバー、２…シェル、３…冷却管、４…
じゃま板、５…セパレータ、６…冷却水入口、７…冷却
水出口、８…へどろ排出口、９…へどろ排出弁、１１…
圧縮空気噴出口、１２…圧縮空気流入弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】圧縮機により圧縮され高温になったガスの
   通路と伝熱面を介して熱交換する冷却液の通路により構
   成された圧縮機用ガス冷却装置において、前記圧縮機の
   低負荷運転時に、前記冷却液の通路を洗浄する装置を設
   けたことを特徴とする圧縮機用ガス冷却装置。