JPH0533205B2 - - Google Patents

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JPH0533205B2
JPH0533205B2 JP59005209A JP520984A JPH0533205B2 JP H0533205 B2 JPH0533205 B2 JP H0533205B2 JP 59005209 A JP59005209 A JP 59005209A JP 520984 A JP520984 A JP 520984A JP H0533205 B2 JPH0533205 B2 JP H0533205B2
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JP
Japan
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ceruloplasmin
serum
differentiation
cells
inducing
Prior art date
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JP59005209A
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JPS60149529A (ja
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Michuki Shimizu
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はセルロプラスミンを哺乳動物に投与す
ることにより、白血病細胞に対する文化誘導因子
を産生させる方法並びにその因子を有効成分とす
る白血病治療剤に関する。 セルロプラスミンは、その分子中に8個の銅原
子を含む銅結合性血漿蛋白質であり、その生理作
用として銅及び鉄代謝の調節を司ることが知られ
ている。 近年になり、血清中の抗酸化剤としての役割が
明かにされている。更に、骨髄中の赤芽球系及び
顆粒球系幹細胞の増殖促進効果が報告されている
〔医学のあゆみ、118,345(1981)、Current
Therapeutic Res.,31,435(1982)〕。また、酸
化作用に基づく発癌系などに抗腫瘍作用を示すこ
とも報告されている(特開昭56−120622)。 一方、セルロプラスミンを各種動物に投与した
場合、血清中に各種細胞の増殖を促進させる因子
を放出させることから、組織培養用血清として有
用であることが本発明者によつて報告されている
(特開昭58−141782)。 本発明者は、セルロプラスミンのもつ多岐にわ
たる存在意義に注目し、鋭意研究を重ねた結果、
セルロプラスミンには白血病細胞を主としてマク
ロフアージに分化させる因子を生体内に産生誘導
させる作用のあることを見い出し、本発明を完成
した。 白血病とは、白血球が未成熟な段階で分化が停
止し、無制限に増殖する疾患であり、発癌物質や
放射線照射で発症すると考えられている。本症は
血液ガンとも呼ばれ、その治療には代謝拮抗剤、
アルキル化剤等の制ガン剤や副腎皮質ホルモン等
が用いられており、一時的な効果はみられるもの
の、多くの場合、これら薬剤の副作用も含めて予
後は極めて不良である。 この疾病の原因となつている白血球を成熟白血
球又はマクロフアージに分化させることが最良の
治療法であろうことは容易に想像され、多くの試
みはなされているが、現在迄その成功例は報告さ
れていない。 本発明に係る白血病細胞の分化誘導因子は、セ
ルロプラスミンの刺激により生体より誘導された
ものであり、これまで知られている白血病治療薬
及びホルボールエステル類等の分化誘導能を有す
る物質にくらべ、その臨床的応用に際しても副作
用の少ない安全な治療剤であると考えられる。 本発明に係る白血病細胞の分化誘導因子の産生
方法について以下に述べる。 本発明に係る白血病細胞の分化誘導因子は、哺
乳動物にセルロプラスミンを投与することによ
り、その血液中に産生遊離される。哺乳動物に対
するセルロプラスミンの1回投与量は体重1Kg当
り0.1〜10mgが適当であり、投与経路は筋肉内投
与、腹腔内投与も可能であるが、静脈内投与が望
ましい。投与期間は投与量及び固体差に依るが、
標準的には、1日1回、1週間以上の反復投与に
より該因子をその血清中に産生せしめることが出
来る。1回のみの投与では不十分であるが、3週
間以上反復投与しても著しい効果の向上は認めら
れないため、1〜3週間反復投与するのが好まし
い。 上記の様にしてセルロプラスミンを投与された
哺乳動物から血液を採取し、常法により血清を分
離した後、これを必要に応じ数十分間数十度で加
温処理した後、除菌用フイルターで濾過すること
により該因子を含有する血清が得られる。 上記の様にして得られる血清又は血液は凍結保
存又は凍結乾燥して長期保存に耐えられる製品に
することが出来る。又上記の血清又は血液は、該
因子の活性を保持した状態でこれを濃縮又は単離
精製した後治療剤として用いることも可能であ
る。尚、治療に際しては抗原性の観点から、同種
属由来の血清を用いることが望ましい。 なお、セルロプラスミンの収得法は公知であ
り、例えば、ヒト血清画分のコーン−1ペース
トからエタノール分画法及びイオン交換クロマト
グラフイーにて高純度に精製される。 次に該因子の白血病細胞に対する分化誘導効果
を実験例を挙げて説明する。 実験例 (1) マウス骨髄性白血病細胞M1の分化誘導効果 セルロプラスミンを反復投与した家兎血清を用
いて、上記M1細胞に及ぼす効果について検討し
た。M1細胞を10%牛胎児血清を含有するMEM
培地に2×105個/mlの濃度で懸濁させ、プラス
チツクシヤーレに播き、5%炭酸ガス含有空気
中、37℃で培養し、この培地中にあらかじめセル
ロプラスミンを反復投与したのち得た家兎血清
(実施例1で得られた血清)を最終濃度として10、
20、30、40%濃度に添加し、経日的に細胞形態及
びラテツクス粒子貪食能を観察した。 この実験の対象群として、セルロプラスミンそ
れ自体及びヒトアルブミンを静脈内に反復投与し
た家兎の血清を用いた。このヒトアルブミン投与
血清は、ヒトアルブミン(Sigma 製品
fractionV)を家兎に1mg/Kg体重の投与量で1
日1回、耳静脈内に7日間連日投与し、8日目に
採取した血液より血清を分離し、56℃で30分間熱
処理したものである。 実験結果を第1表に示す。
【表】 * 付着性細胞当りの百分率
セルロプラスミン投与家兎血清を添加した場
合、培養3日目にマクロフアージに特徴的な細胞
形態への変化を認め、培養の継続とともに細胞数
の増加が抑えられ、10%濃度以上に添加した場合
には細胞数が対照群の約1/2に減少した。これは
M1細胞がマクロフアージ細胞に分化したため細
胞分裂能を失なつたことを示すものである。10%
濃度の添加により全細胞の80〜90%はシヤーレ底
に付着し、マクロフアージに特徴的な形態を示
し、かつこれら付着性細胞の70%は貪食能をもつ
ていた。 第1表に示したごとく、M1白血病細胞をマク
ロフアージに分化させる効果はセルロプラスミン
そのものにはなく、セルロプラスミンを反復投与
されることにより、その生体内に該分化誘導因子
が産生されるものである。また、この分化誘導因
子の産生が異種淡白の抗原性によるものでないこ
とは、ヒトアルブミンの投与例でこの分化誘導活
性が検出されなかつたことから明らかである。即
ち、この分化誘導因子の生体内での産生誘導はセ
ルロプラスミンに特異的な作用であると考えられ
る。 実験例 (2) 1ラツト白血病細胞(Shay顆粒球肉腫細胞)
の分化誘導効果 ラツト白血病細胞であるShay 顆粒球肉腫細
胞に対する分化誘導能を実施例1で得たセルロプ
ラスミン反復投与家兎血清を用いて実験例(1)と同
じ実験条件で検定した。 Shay 顆粒球肉腫細胞は昭和大学医学部第二
内科で樹立された株化細胞である〔日野研一郎
ら、日本血液学会雑誌46(6),1171(1983)〕。 この白血病細胞に対する分化誘導能を公知の分
化誘導物質であるデキサメサゾン、ホルボール−
12−ミリステート−13−アセテート(TPAと略
記する。)及びビタミンA酸の効果と比較した。
その結果を第2表に示した。 この結果から明らかなように、セルロプラスミ
ン反復投与家兎血清の添加によりデキサメサゾン
TPA及びビタミンA酸とほぼ同等の分化誘導効
果を示した。
【表】 該分化誘導因子産生の具体例を以下に示す。 実施例 1 ヒト血漿から公知の方法により精製したセルロ
プラスミンを生理食塩液にて溶解し除菌濾過した
のち成熟家兎(体重2.8Kg)に体重1Kg当り1mg
を1日1回耳静脈内に7日間連日投与した。第8
日目に心臓より採血し、一夜放置したのち、分離
した血清を遠心管に移し、1500rpm10分の遠心分
離にて夾雑の血球成分を除去した。得られた血清
を56℃で30分間加熱処理したのち、除菌濾過(孔
径0.2μm)し、滅菌チユーブに分注し、−20℃で
凍結保存した。 実施例 2 成熟家兎(体重2.5Kg)にセルロプラスミンを
3mg/Kg体重の投与量で1日1回、大腿部筋肉内
に3週間にわたり連日投与し、最終投与後3日目
に無麻酔下に固定し、頸動脈より採血した。実施
例1と同様に血清分離し、56℃30分間加熱除菌濾
過したのち、−20℃で凍結保存した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セルロプラスミンを哺乳動物に投与すること
    による白血病細胞に対する分化誘導因子の産生方
    法 2 セルロプラスミンを哺乳動物に投与すること
    により産生される白血病細胞に対する分化誘導因
    子を有効成分とする白血病治療剤 3 セルロプラスミン投与哺乳動物から採取した
    血漬を有効成分とする白血病治療剤。
JP59005209A 1984-01-14 1984-01-14 白血病細胞に対する分化誘導因子の産生方法 Granted JPS60149529A (ja)

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JP59005209A JPS60149529A (ja) 1984-01-14 1984-01-14 白血病細胞に対する分化誘導因子の産生方法

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JPS60149529A JPS60149529A (ja) 1985-08-07
JPH0533205B2 true JPH0533205B2 (ja) 1993-05-19

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ID=11604799

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JP59005209A Granted JPS60149529A (ja) 1984-01-14 1984-01-14 白血病細胞に対する分化誘導因子の産生方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU731937B2 (en) * 1996-12-10 2001-04-05 Hadasit Medical Research Services & Development Company Ltd Serum-derived factor inducing cell differentiation and medical uses thereof

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JPS60149529A (ja) 1985-08-07

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