JPH0533148A - 無電解金めつき方法 - Google Patents
無電解金めつき方法Info
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Abstract
オン濃度を一定の範囲に保ち、一定のめっき速度及び析
出被膜を保持しつつ連続的に長期間めっき液の使用を可
能にする。 【構成】シアン化金塩、シアン化アルカリ、還元剤、水
酸化アルカリ、結晶調整剤及び安定化剤からなるめっき
液を使用する無電解めっき方法において、アルデヒド又
はケトン化合物を金塩の補給時に添加することを特徴と
する無電解金めっき方法。
Description
可能な無電解金めっき方法に関する。
野で要求される無電解金めっきは、析出した金被膜の特
性、例えば下地との密着性、ボンディング性等の向上と
同時に浴液の安定性、高いめっき速度、優れた連続作業
性等を有することが求められ、これらの条件をすべて満
たす無電解金めっき液の開発が切望されている。
解めっき液の基本的な組成は、シアン化金塩、シアン化
アルカリ、水酸化アルカリ等と水素化ホウ素化合物又は
水溶性アルキルアミノボランを還元剤として加えたもの
からなっている。しかし、これらの組成では上記の如く
要求されている作業性及び品質管理を同時に満足させる
ことは極めて困難である。従って、浴液の各種の改良が
試みられており、例えば安定化剤としてカルボン酸塩
類、アミン化合物、アルコール類その他各種キレート化
剤の添加、結晶調整剤としてのTl、Pb、As等の化
合物の添加等が試みられている。
であっても、めっきが進行して液組成が変化するとめっ
き被膜の性質はもちろん、めっき被膜の析出速度及びそ
の安定性においても急激に変化するものが多く、各種添
加剤を加える上記試みだけではエレクトロニクス分野に
おける連続作業には適していない。
めに遊離シアンイオン(CN- )が基本成分としてめっ
き液中に添加されているが、遊離シアンイオン量が増加
した場合にはめっき速度は低下し且つ被膜の性質も大き
く変化してしまうという問題が生じる。上記めっき液は
シアン化金塩を金の供給源としているために、金の析出
に伴ってめっき浴中の遊離シアンイオン濃度が増加し、
しかも金の補給にもシアン化金塩を使用するので、シア
ンイオン濃度は累積的に増加し続け、めっき速度は浴液
中の過剰の遊離シアンイオンにより低下することにな
る。
の速度で析出させるための手段として、めっき浴組成を
管理してめっき浴の交換を頻繁に行うか、あるいはシア
ンイオンを含まない酸化金水和物、金酸塩、塩化金、イ
ミド化合物等を補給することによってシアンイオンの増
加を防ぐ方法も考えられる。しかし、めっき浴の交換操
作は煩雑であり、また酸化金の溶解性は低く、塩化物イ
オン、イミド化合物等のめっき被膜に対する影響が大き
く、上記方法は実用的でない。
めっき浴液にシアン化金塩を補給する際に蓄積していく
過剰のシアンイオンを、浴液の性能を損なわずに分解乃
至無害化する方法について鋭意検討を重ねた結果、金塩
の補給時にアルデヒド又はケトン化合物を添加すること
によって効果的にその目的を達成できることを見出し
た。
アルカリ、還元剤、水酸化アルカリ、結晶調整剤及び安
定化剤からなるめっき液を使用する無電解めっき方法に
おいて、アルデヒド又はケトン化合物を金塩の補給時に
添加することを特徴とする無電解金めっき方法に係るも
のである。
にアルデヒド又はケトン化合物と共に過酸化水素を添加
する。
金塩としては主に、ジシアノ金(I)カリウム、ジシアノ
金(I) ナトリウムなどのジシアノ金(I) 塩、テトラシア
ノ金(III) カリウム、テトラシアノ金(III) ナトリウム
などのテトラシアノ金(III)塩が挙げられるが、このほ
かに他の配位子又は対イオンを有する金化合物、例えば
酸化金、水酸化金、塩化金酸(テトラクロロ金(III) )
あるいはそのアルカリ金属塩・アンモニウム塩も使用で
きる。めっき液中の金イオンの濃度は、金属重量として
0.5〜20g/l、好ましくは1〜5g/lである。
ウム、シアン化ナトリウム等のアルカリ金属シアン化物
を挙げることができる。シアン化アルカリは、0.5〜
20g/l程度、好ましくは0.5〜5g/l程度の濃
度で使用する。
素化合物、アルキルアミノボラン等を用いることがで
き、より安定なめっき液を得るためにはアルキルアミノ
ボランが好ましい。アルカリ金属水素化ホウ素化合物と
しては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素
リチウム、水素化ホウ素カリウムなどが挙げられ、アル
キルアミノボランとしては、例えばジメチルアミノボラ
ン(DMAB)、ジエチルアミノボラン、トリメチルア
ミノボラン、トリエチルアミノボラン等を挙げることが
できる。上記還元剤は、単独で又は2種以上を混合して
使用することができる。還元剤は1〜50g/l程度、
好ましくは2〜25g/l程度の濃度で用いる。 水酸
化アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム等が使用でき、めっき液のpHを1
3以上に維持できる量を添加する。
する結晶調整剤としては、鉛、タリウム、砒素等の金属
化合物、例えば硝酸鉛、酸化鉛、酢酸鉛、エチレンジア
ミン四酢酸鉛、塩化タリウム、硝酸タリウム、マロン酸
タリウム、亜砒酸、亜砒酸カリウム等が例示できる。結
晶調整剤の使用量は、鉛、タリウム、砒素等の金属重量
として0.1〜100mg/l程度、好ましくは0.5
〜50mg/l程度添加する。
しては、例えばEDTA(エチレンジアミン四酢酸)、
NTA(ニトリロ三酢酸)等のアミノカルボン酸塩、ア
ミノトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラ
メチレンホスホン酸等のアミノホスホン酸類を挙げるこ
とができる。安定化剤の添加量は、1〜80g/l、好
ましくは1〜20g/l程度である。上記の安定化剤の
ほかにオキシカルボン酸類、芳香族オキシカルボン酸類
を添加剤として使用することができる。
ン化合物とともに添加する過酸化水素は、通常10〜3
5重量%の濃度の過酸化水素水を用いる。めっき液添加
する過酸化水素の添加量は、金1g(金属金に換算し
て)に対し0.05〜5g/l、好ましくは0.05〜
1g/lである。
くは60〜75℃の温度で使用する。 本発明のめっき
液の使用に際し、めっき液の遊離シアンイオン濃度が増
加した場合には、アルデヒド又はケトン化合物を添加す
ることによりシアンイオン濃度を一定の範囲に維持する
ことができる。本発明のめっき液に添加されるアルデヒ
ド又はケトン化合物としては、公知のアルデヒドおよび
ケトンが広く使用できるが、具体的には以下の(1)〜
(3)のものが例示できる。
ルデヒド等の直鎖または分枝を有する脂肪族飽和アルデ
ヒド、 *グリオキサール、スクシンジアルデヒド等の直鎖また
は分枝を有する脂肪族ジアルデヒド、 *シクロヘキシルアルデヒド等の脂環式飽和アルデヒ
ド、 *アクロレイン、クロトンアルデヒド等の脂肪族不飽和
アルデヒド、 *ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等の芳香族ア
ルデヒド、 *フリフラール、ピリジルアルデヒド等の複素環式アル
デヒドなど。
ン等の脂肪族飽和ケトン、 *シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の脂環式ケト
ン、 *アセトフェノン、プロピオフェノン等の芳香族ケトン (3)その他 *メチルグリオキサール等のケトアルデヒド類 *グリオキシル酸、ピルビン酸、グルタル酸等の酸誘導
体 *ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート等の上
記アルデヒド若しくはケトンの亜硫酸水素付加物 *パラホルムアルデヒド等のアルデヒドホモポリマー なお、上記化合物のうち、亜硫酸水素付加物およびアル
デヒドホモポリマーは、めっき浴中でもとのアルデヒド
若しくはケトンを再生し得るものである。
たはケトン化合物としては、ホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド、グリオキシル酸、ピルビン酸、パラホルム
アルデヒドが挙げられ、より好ましくは、ホルムアルデ
ヒド及びパラホルムアルデヒドが良い。
加量は、遊離のシアンイオン(CN-)1gの減少に対
して0.5〜50程度g、好ましくは1〜5g程度であ
る。上記添加は、めっき作業中の加熱時に行なう。冷却
時に添加した場合でも、加熱により反応は速やかに進行
する。
より増加するシアンイオンをアルデヒド又はケトン化合
物の添加により他の物質に変化させ、本来のめっき液の
性能を損なうことなく上記シアンイオン濃度を一定の範
囲内に保つことができる。
囲の厚みの析出被膜を保持しつつ連続的に長期間にわた
りめっき液を使用することができ、結果として低コスト
で優れた金めっき製品を提供することができる。
ころをより一層明瞭にする。
0.1mm)の銅板をアルカリ脱脂剤(エースクリーン
A−220(商標名、奥野製薬工業(株)製))を用
い、50g/l、60℃、5分浸漬することによりアル
カリ脱脂を行なった後、水洗し、98%硫酸100ml
/l溶液に25℃で30秒間浸漬した。
(IPCニコロンU(商標名、奥野製薬工業(株)
製))に、88℃で15分浸漬することにより無電解ニ
ッケルめっきを施し、水洗した。
mlを使用し、70℃で30分浸漬した。めっき液のp
Hは13.5であった。
原子吸光測定装置で分析し、DMABの濃度を容量分析
法で測定した。
場合の操作中において、金の濃度を維持するための金補
給剤としてKAu(CN)2 を用いた。ここで、30%
ホルムアルデヒド溶液11gをKAu(CN)2 1gの
補給に対して用いた。各処理毎に析出量を重量法で測定
し、その比重(19.3)より析出速度を算出した。
尚、還元剤として分析により逐次10%DMABを添加
した。その結果を示す図1(1)からも明らかなよう
に、初期の析出速度を維持しながら、30g/lの金め
っきを施すことができた。
過酸化水素水を0.5ml用いた以外は、実施例1と同
様の方法で金めっきを行なった。その結果を図1(2)
に示す。
セトン20gをKAu(CN)2 1gの補給に対して添
加した以外は実施例1と同様の方法で金めっきを行なっ
た。その結果を図1(3)に示す。
アルデヒド15gを用い、35%過酸化水素水を0.5
mlをKAu(CN)2 1gの補給に対して添加した以
外は実施例1と同様の方法で金めっきを行なった。その
結果を図1(4)に示す。
ノン20gを用いた以外は実施例4と同様の方法で金め
っきを行なった。その結果を図1(5)に示す。
い、ホルムアルデヒド溶液の代わりにシクロヘキサノン
20gを用いた他は実施例1と同様の方法で金めっきを
行った。
セトアルデヒド20gをKAu(CN)2 1gの補給に
対して添加した以外は実施例1と同様の方法で金めっき
を行なった。その結果を図1(7)に示す。
u(CN)2 とDMABのみで行なった以外は実施例1
と同様の方法で金めっきを行なった。その結果を図1
(6)に示す。
加した時のシアンイオン濃度変化と金析出速度及び液安
定性は表1の通りであった。尚、液組成は実施例1のも
のと同様である。また、シアンイオン濃度と金析出速度
の測定は、ホルムアルデヒド液を添加後、70℃で1時
間加熱した後に測定を行なった。
使用の無電解めっき液は、初期の析出速度を維持しなが
らめっきを行なうことができ、非常に優れた安定性が得
られることがわかる。
を示した図である。
Claims (2)
- 【請求項1】シアン化金塩、シアン化アルカリ、還元
剤、水酸化アルカリ、結晶調整剤及び安定化剤からなる
めっき液を使用する無電解めっき方法において、アルデ
ヒド又はケトン化合物を金塩の補給時に添加することを
特徴とする無電解金めっき方法。 - 【請求項2】水溶性のアルデヒド又はケトン化合物と共
に過酸化水素を添加することを特徴とする請求項1記載
の無電解金めっき方法。
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