JPH0533000Y2 - - Google Patents

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JPH0533000Y2
JPH0533000Y2 JP1987087585U JP8758587U JPH0533000Y2 JP H0533000 Y2 JPH0533000 Y2 JP H0533000Y2 JP 1987087585 U JP1987087585 U JP 1987087585U JP 8758587 U JP8758587 U JP 8758587U JP H0533000 Y2 JPH0533000 Y2 JP H0533000Y2
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solid electrolytic
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resin
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は固体電解コンデンサに関し、特に封止
による性能劣化がなく、小容積で性能の優れた固
体電解コンデンサに関する。
[従来の技術] 従来の固体電解コンデンサ素子は、例えば、本
考案者等が、既に特願昭60−193184号(特開昭63
−51621号公報)で提案したように、表面にエツ
チング細孔を有する陽極弁金属箔に、順次、誘電
体酸化皮膜層、半導体層、導電体層を形成して作
製されている。そしてこの固体電解コンデンサ素
子は、樹脂ケース等に密封され所望の用途に使用
される。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、上記した固体電解コンデンサ素
子は、従来の電解液を使用する電解コンデンサ素
子に比べて、物理的応力に敏感であり、樹脂で直
接充填封止した場合、樹脂の膨脹・変形などによ
る物理的応力をうけて、固体電解コンデンサの高
周波性能が極端に悪化することがあつた。一方、
上記した固体電解コンデンサ素子を、従来の電解
コンデンサの封止に適用されているような弾性体
のカーリングによつて封止した場合、作製した固
体電解コンデンサの半田付け後のフラツクス洗浄
によつてハロゲンイオンが進入して、コンデンサ
の性能を劣化させる恐れがあつた。
又、実開昭49−47143号公報に、弾性体のカー
リングによつて封止した後、さらに合成樹脂で封
止する方法が記述されている。ところが、弾性体
のカーリングによる封止は、弾性体の厚みを薄く
することができないため、作製したコンデンサの
高さが必然的に高くなり、電子部品の小容積化と
いう要望には、そぐわない。
又、特開昭52−10555号公報には、弾性体と樹
脂で一体化された積層板をケースの絞り加工部と
折曲加工部で封着することによつて封止する方法
が記述されている。しかしながらこの方法の場合
でも、ケースの絞り加工部に要する容積損ばかり
でなく、ケースと積層板との密着性は、十分でな
く実用に耐えなかつた。
[問題点を解決するための手段] 本考案は、以上のような問題点を解決するため
になされたものであつて、その要旨は、全外周面
を弾性ゴムのフイルム又はシート3で包囲された
固体電解コンデンサ素子2を有底ケース1に収容
すると共に、この有底ケース1に電気絶縁性樹脂
4が充填されている固体電解コンデンサにある。
以下本考案の固体電解コンデンサの1例を第1
図に示してある。
第1図は底板を有するケース1の中に2本の外
部リード線5を有する固体電解コンデンサ素子2
が収容されており、この素子2自体を弾性ゴムの
フイルム又はシート3で覆つている。さらに、こ
のフイルム又はシート3とケース1との間隙には
電気絶縁性を有する樹脂4が充填されており、固
体電解コンデンサ素子2がケース1内に封止され
ている。
本考案において使用される弾性ゴムのフイルム
又はシートは、例えばブチルゴム、熱可塑性エラ
ストマー、弾性ポリエステル、フツ素ゴム等であ
る。従つて、これで固体電解コンデンサ素子を包
囲し、固定する際、素子に物理的応力がかかるこ
とはない。
第1図に用いている弾性ゴムのフイルム又はシ
ートの厚みは、後述する電気絶縁性を有する樹脂
を充填して乾燥した場合に樹脂の熱膨脹による固
体電解コンデンサ素子への影響を緩和させる程度
であれば十分である。ケースの大きさや充填する
樹脂の量によつてその影響は変化するため一般に
予備実験によつてその厚みが決定される。
本考案において使用される電気絶縁性を有する
樹脂として、エポキシ樹脂やフエノール樹脂等の
公知の樹脂が使用される。また、樹脂中に、シリ
カ、アルミナ、油、等の増量剤を加えてもよい。
本考案の固体電解コンデンサ素子として、公知
の固体電解コンデンサ素子が適応されるが、とり
わけ表面にエツチング細孔を有する陽極弁金属箔
に、順次、誘電体酸化皮膜層、半導体層、導電体
層を形成してなる固体電解コンデンサ素子が性能
ならびにコストの点から望ましい。この場合の固
体電解コンデンサ素子に用いられる陽極弁金属と
して、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン
およびこれらの金属を基質とする合金等弁作用を
有する金属の何れを用いてもよい。
前述の弁作用を有する金属の中、アルミニウム
を使用するのが実用上有利である。
陽極弁金属箔の表面に設けられるエツチング細
孔の作製方法は、従来公知の方法が採用される。
陽極基体表面の酸化皮膜層は、基体自体の酸化
物層であつてもよく、あるいは基体の表面上に設
けられた他の誘電体酸化物の層であつてもよい。
望ましくは弁金属自体の酸化物からなる層であ
る。いずれの場合にも酸化物層を設ける方法とし
ては、従来公知の方法を用いることができる。
次に本考案において使用する半導体層の組成及
び作製方法に、特に制限はないが、コンデンサの
性能を高めるためには二酸化鉛もしくは、二酸化
鉛と硫酸鉛を主成分として、従来公知の化学的析
出法、あるいは電気化学的析出法で作製するのが
好ましい。
本考案において、半導体層の上には、例えば金
属層またはカーボン層を形成するか、あるいはカ
ーボン層を形成した上に金属層を形成することに
よつて導電体層が形成される。半導体層の上にカ
ーボン層を形成する方法は格別限定されず、従来
公知の方法、例えば、カーボンペーストを塗布す
る方法が採用される。カーボン層の上に金属層を
設ける方法としては、例えば、銀、金、ニツケ
ル、銅、銀コート銅等を含んだペーストを塗布す
る方法、または銀、ニツケル、銅等をメツキ又は
蒸着する方法が挙げられる。
[作用] 以上の構成によると、ケースに収容した固体電
解コンデンサ素子は電気絶縁性のある弾性ゴムの
フイルム又はシートで包囲されているので、この
フイルム又はシートの上に電気絶縁性を有する樹
脂を充填しても、直接この樹脂によつて固体電解
コンデンサ素子が押圧されにくい。
[実施例] 以下、実施例および比較例を示して本考案を説
明する。
実施例 1 長さ2cm、幅0.5cmのアルミニウム箔を陽極と
し、交流により箔の表面を電気化学的にエツチン
グ処理した後、エツチングアルミニウム箔に陽極
端子をかしめ付けし、陽極リード線を接続した。
アルミニウム箔を巻回した後、ホウ酸とホウ酸ア
ンモニームの水溶液中で電気化学的に処理してア
ルミナの酸化皮膜を形成し、低圧用エツチングア
ルミニウム化成箔(約0.5μF/cm2)を得た。
その後、この化成箔を酢酸鉛三水和物2.4モ
ル/の水溶液と過硫酸アンモニウム4モル/
の水溶液の混合液に浸漬し80℃で30分間反応させ
た。生じた半導体層を水洗いし未反応物を除去し
た後減圧乾燥した。
この半導体層は二酸化鉛が約25重量%、硫酸鉛
が約75重量%からなることをX線分析および赤外
分光分析で確認した。
引き続き、銀ペーストからなる導電ペースト中
に浸漬し導電体層を形成した後乾燥した。
陽極リード線を導電体層上から取出した後、別
に用意した熱可塑性エラストマーである厚さ0.5
mmのアタクチツクポリプロピレンのシートでリー
ド部を除いて素子全体を覆つた。その後高さ7mm
のアルミ缶にこの素子を収容した後、エポキシ樹
脂を充填して封止を行い、固体電解コンデンサを
作製した。
この固体電解コンデンサの10KHzでの容量は
0.43μFであり、tanδは4.8%であつた。
比較例 1 実施例1で熱可塑性エラストマーで素子を覆わ
なかつた以外は、実施例1と同様にして固体電解
コンデンサを作製した。この固体電解コンデンサ
の10KHzでの容量は0.38μFであり、tanδは9.2で
あつた。
比較例 2 厚さ0.5mmの弾性ポリエステルシートを実開昭
49−47143号公報に記載された弾性体と同様な封
止材料として使用し、同様の封止方法で固体電解
コンデンサを作製した。この場合、カーリングを
行うために封止材料の厚みは3mm必要であり、封
止樹脂としてエポキシ樹脂を用いて、約1.5mmだ
け封止を行つた。
以上の結果、実施例1と同様な固体電解コンデ
ンサ素子を収容するアルミ缶の高さは9.5mmとな
つた。
[考案の効果] 以上述べたように、本考案の固体電解コンデン
サは、有底ケース内に収容した固体電解コンデン
サ素子を弾性ゴムのフイルム又はシートでシール
した後、電気絶縁性を有する樹脂で封止している
ので、容積の小さい固体電解コンデンサを作製す
ることができ、固体電解コンデンサの性能も良好
であり、封止性も良いので工業的利用価値が高
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る固体電解コンデンサの1
例を示す断面図である。 1……ケース、2……固体電解コンデンサ素
子、3……フイルム又はシート、4……電気絶縁
性樹脂、5……外部リード線。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 全外周面を弾性ゴムのフイルム又はシート3
    で包囲された固体電解コンデンサ素子2を有底
    ケース1に収容すると共に、この有底ケース1
    に電気絶縁性樹脂4が充填されていることを特
    徴とする固体電解コンデンサ。 2 固体電解コンデンサ素子2が、表面にエツチ
    ング細孔を有する陽極弁金属箔に、順次、誘電
    体酸化皮膜層、半導体層、および導電体層を形
    成してなる実用新案登録請求の範囲第1項記載
    の固体電解コンデンサ。
JP1987087585U 1987-06-08 1987-06-08 Expired - Lifetime JPH0533000Y2 (ja)

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