JPH0532868A - エポキシ樹脂用反応性希釈剤 - Google Patents

エポキシ樹脂用反応性希釈剤

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JPH0532868A
JPH0532868A JP27607791A JP27607791A JPH0532868A JP H0532868 A JPH0532868 A JP H0532868A JP 27607791 A JP27607791 A JP 27607791A JP 27607791 A JP27607791 A JP 27607791A JP H0532868 A JPH0532868 A JP H0532868A
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epoxy resin
diluent
mol
reactive diluent
alkyl
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JP27607791A
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Toshio Oda
敏男 小田
Katsumi Kimura
克己 木村
Masakazu Tomita
正和 富田
Katsuyuki Tamura
克之 田村
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Sakamoto Yakuhin Kogyo Co Ltd
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Sakamoto Yakuhin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低毒性で、かつ高性能のエポキシ樹脂用反応性
希釈剤を得ること。 【構成】一般式、化1(式中Rは平均炭素数が10〜1
3.8のアルキル基であり、その組成としてC10が0
〜100mol%、C11,C12が90mol%以
下、C13〜C15が60mol%以下である。)で表
わされるアルキルグリシジルエーテル化合物の含有量が
90重量%以上であり、かつ不純物として含まれる塩素
の含有量が0.5重量%以下であるエポキシ樹脂用反応
性希釈剤を用いる。 【効果】本発明の反応性希釈剤は低毒性であり、希釈性
能、結晶安定性に優れ、さらにこれを用いたエポキシ樹
脂の硬化物の諸特性、すなわち機械的強度、耐衝撃性、
耐熱性、特に耐水性に優れたものとなるため、広範な用
途での使用が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エポキシ樹脂用の反応
性希釈剤に関するものである。さらに詳しくは変異原
性、皮膚刺激性などの毒性がきわめて低く、かつ反応
性、希釈性、結晶安定性に優れ、硬化物の機械的特性、
耐衝撃性、耐熱性、耐水性が優れた反応性希釈剤に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂はその優れた特性により、
塗料、接着剤、注型剤、積層板、封止剤など土木・建築
用、電気・電子部品用の材料として各種の分野で広く用
いられている。その内でも液状のビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂(エピコート828タイプといわれる)が物
性的にも、経済的にも優れ、最も多く使用されている。
しかしながら、このタイプの樹脂は粘度が25℃(以
下、粘度はすべて25℃での値とする。)で約1300
0cpsと高く、このままでは高粘度で、例えばポリア
ミド系などの粘度の高いの硬化剤と配合して土木建築用
として使用した場合などは、非常に高粘度となり作業性
に問題がある。そこで各種の希釈剤(低粘度化剤)が用
いられ、作業に適した粘度に調整されるのが一般的であ
る。希釈剤は非反応性のものと反応性のものとに分ける
ことができる。非反応性の希釈剤としては溶剤や可塑剤
などが一般的に用いられている。溶剤としてはトルエ
ン、MEKなどの有機溶剤が用いられるが、一般に揮発
性を利用する塗料などの分野に限定され、最近では、有
機溶剤による毒性や大気汚染の問題が上がってきてい
る。また、可塑剤はエポキシ樹脂の骨格と結合すること
ができず、そのままの形で硬化物中に残るため、エポキ
シ樹脂本来の性能が発揮できず、物性低下が著しいとい
う問題がある。一方、反応性の希釈剤は分子内にエポキ
シ基を持つことにより、硬化剤と反応して硬化物の一部
となるため、このような問題はおこらず、物性低下は比
較的少ないものが多い。反応性希釈剤の代表的なものと
しては、各種のモノエポキシ化合物や多価アルコールの
グリシジルエーテル化合物があり、このほか各種のグレ
ードが市販されている。そのうち、最も多く用いられて
いるのがブチルグリシジルエーテル(以下、BGEと略
す)である。BGEは希釈性能が特に優れ、約10%の
添加でエピコート828タイプエポキシ樹脂の粘度を1
000cpsまで低下させることができ、作業性が改善
できる。(なお、一般に1000cps程度が使いやす
い粘度とされている。)しかも希釈性能がよいため、そ
のエポキシ樹脂硬化物は機械的特性、耐熱性、耐水性な
どのバランスが非常に優れたものになる。しかし、BG
Eは皮膚刺激性など毒性が強く、また1991年2月の
労働基準局通達により、強度の変異原性が認められ、癌
などの重度の健康障害を引き起こす恐れがあり、その取
扱いには充分な対策が必要である。このような中で最
近、毒性に対する意識が高まってきており、BGEに代
わり得る低毒性の希釈剤に対する要望が非常に強くなっ
てきている。一方、高級アルキル(C12〜C14)グ
リシジルエーテル系反応性希釈剤は皮膚刺激性、変異原
性の問題はほとんどないため毒性の面からの評価はよい
が、現在市販されているものは不純物が多く、希釈効果
が少ないため、物性低下を引き起こし、BGEに変わる
反応性希釈剤としての使用は困難であった。このよう
に、これまでのところ低毒性で、性能的に、また経済的
にBGEに匹敵するような反応性希釈剤は開発されてい
ないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】反応性希釈剤には各
種のものがあるが、一般に希釈性能がよいものほど性能
的に、また経済的に有利であるため、希釈性能の優れた
BGEが主流となっている。性能面ではBGEは少量添
加で低粘度化できるため、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂の優れた性能をほとんど低下させない。さらに経済
的には、反応性希釈剤の市場規模はビスフェールA型エ
ポキシ樹脂などよりはるかに小さいため、大量生産には
向かず、従ってコスト的に割高であり、少量添加ですむ
ものほどコスト的に有利であることは明らかである。B
GEはこのほかに原料のブタノールが安価であるという
点もあり、経済的なメリットのため選択されているとい
う面もある。一方、毒性については、エポキシ化合物は
低分子化合物ほど蒸気圧も高く、皮膚刺激などの毒性も
高い。BGEより低分子のもの(例えばメチルグリシシ
ジルエーテル、アリルグリシシジルエーテルなど)はそ
の蒸気圧が高く、毒性が強すぎるため、使用されてはい
るが量は少ない。また、BGEより高分子のものは分子
量が高くなるほど毒性が低くなるが、性能、特に希釈性
能からの物性低下のためと原料費によるコストアップの
ため、使用できないケースがほとんどである。しかし、
近年は毒性に対する意識の高まりから性能、経済性より
低毒性であることが優先される場合も多くなってきてい
る。そのなかで、低毒性の反応性希釈剤として高級アル
キル(C12〜C14)グリシジルエーテル類が市販さ
れているが、これらは製品合成時に副生する化合物のた
め、塩素含有量が非常に多いものである。これは、一般
式(2)
【化2】 のような不純物を相当含むためである。この一般式
(2)中の有機塩素は非加水分解性塩素といわれ、加水
分解性塩素、すなわち一般式(3)
【化3】 の構造のもの、および無機イオンに由来する遊離塩素イ
オンとは区別されている。これらの塩素分を合計したも
のが、不純物として含まれる塩素の含有量であり、一般
に全塩素と呼ばれている。通常、加水分解性塩素、遊離
塩素イオンは非常に少ないレベルまで低減化されている
ため、全塩素が多いという表現は非加水分解性塩素が多
いという意味で用いられる場合が多い。このタイプの反
応性希釈剤は一般式(2)化2ような不純物を含むた
め、純品の持つ本来の希釈性能が発揮されておらず、低
粘度化するには多くの添加が必要である。例えば、ドデ
シルアルコールのグリシジルエーテル化物で全塩素が
3.7%のものは、エピコート828の粘度を1000
cpsに落とすのに15%も添加しなけれはならず、B
GEの性能には遠くおよばない。また、多価アルコール
のグリシジルエーテル類も反応性希釈剤として用いられ
ることがあるが、希釈性能がモノグリシジルエーテル類
に比べるとかなり劣るものである。その中では、1,6
−ヘキサンジオール・ジグリシジルエーテル、ネオペン
チルグリコール・ジグリシジルエーテル、ジエチレング
リコール・ジグリシジルエーテルなどが比較的よく用い
られている。しかし、エピコート828タイプエポキシ
樹脂の粘度を1000cpsに落とすのに20%以上の
添加量が必要であり、コスト的に、また耐水性などの性
能的にBGEより相当劣るものとなる。またこれらの商
品は全塩素が多いため、含有された塩素分が高温・高湿
などの過酷な条件で遊離してくる場合もあり、腐食の原
因となりうるなど問題が多い。このほか、レゾルシン型
エポキシ樹脂、ヘキサヒドロフタル酸型エポキシ樹脂、
p−ヒドロキシ安息香酸型エポキシ樹脂、アニリン型エ
ポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂が
主剤として、あるいは反応性希釈剤として使われること
もある。これらのエポキシ樹脂は粘度が1000cps
以下であり、目的とする性能を示すことがあるが、一般
的に高価すぎるという問題により、特殊な用途に限られ
ている。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明では、これらの
問題点を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、一般式
(1)で表されるアルキルグリシジルエーテルを反応性
希釈剤として用いたエポキシ樹脂組成物が、充分な性能
を示すことを見いだした。すなわち、一般式(1)
【化1】 (式中Rは平均炭素数が10〜13.8のアルキル基で
あり、その組成として、C10が0〜100mol%、
11,C12が90mol%以下、C13〜C15
60mol%以下である。)で表わされるアルキルグリ
シジルエーテル化合物の含有量が90重量%以上であ
り、かつ不純物として含まれる塩素の含有量が0.5重
量%以下であるエポキシ樹脂用反応性希釈剤を用いるこ
とにより問題点が解決できることを見いだした。
【0005】本発明の反応性希釈剤を用いた場合に解決
された問題点について以下に示す。まず、この化合物は
アルキル鎖長が長いため、BGEに比べて極めて低毒性
であり、皮膚刺激性、変異原性についてはほとんど問題
がなく、また蒸気圧も20℃で0.05〜0.1mmH
gで、BGEの3mmHgよりはるかに小さいため、吸
入による暴露の可能性が少なく、毒性としての問題はほ
とんどない。次に、本発明の反応性希釈剤は希釈性能が
優れている。一例として、本発明の請求範囲であるデシ
ルアルコールとドデシルアルコールの混合物(モル比=
30:70)とエピクロルヒドリンより誘導されるアル
キルグリシジルエーテルで全塩素含有量が0.05%の
ものを用いると、エピコート828タイプの粘度を10
00cpsに下げるのに必要な添加部数は約13%と非
常に少ない。これは、現在一般に使用されているアルキ
ル(C12〜C14)グリシジルエーテルで全塩素含有
量の多いタイプでは約15%,1,6−ヘキサンジオー
ルジグリシシジルエーテルでは約22%,バーサチック
酸グリシシジルエステルでは約20%,p−secブチ
ルフェノールグリシジルエーテルでは約24%という値
に比べて非常に優れたものである。さらに、本発明のア
ルキルグリシジルエーテルを反応性希釈剤として用いた
エポキシ樹脂組成物はその硬化物の諸物性、すなわち機
械的強度、耐水性、耐熱性、耐衝撃性などが非常に優れ
ており、中でも耐水性についてはBGEをしのぐレべル
となっており、特に耐水性が要求される塗料や電子分野
では非常に有用なものとなる。
【0006】本発明における反応性希釈剤は、天然高級
脂肪酸から誘導される高級アルコール類(以下、天然高
級アルコールという。)や合成高級アルコール類をエピ
クロルヒドリンを用いて、グリシジルエーテル化するこ
とにより得られる。天然高級アルコールには直鎖のデシ
ルアルコール、ドデシルアルコール、テトラデシルアル
コールなどを含有する各グレードが市販されており、各
々任意の割合で調合が可能である。合成高級アルコール
ではC10〜C15の直鎖アルキルアルコールの混合体
が相当し、不純物として分岐したアルキルアルコールも
含まれる。
【0007】アルコール類をグリシジルエーテル化する
方法としては種々の方法が考案されているが、大別して
2通りの方法がある。第一の方法は、ルイス酸を用いて
アルコール性水酸基にエピクロルヒドリンを付加させて
クロルヒドリン付加物を得、さらに水酸化ナトリウムな
どのアルカリで閉環してグリシジルエーテル化合物とす
る方法である。第二の方法は過剰のエピクロルヒドリン
存在下、第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩
などを触媒とし、水酸化ナトリウムなどアルカリで一段
でグリシジルエーテル化する方法である。第一の方法で
は不純物として一般式(2)化2のような化合物を含有
することが避けられないため全塩素を相当量含有したも
のになる。その結果、本来純度の高い製品が持つ希釈性
能が失われてしまうという欠点があった。第二の方法で
は比較的高純度品が得られるが、この場合には、ドデシ
ルアルコール、テトラデシルアルコールなどC12以上
の比較的炭素数の多いのアルコールのグリシジルエーテ
ル化物は結晶しやすく、冬期の使用時には結晶が析出す
るなどして使用困難となる場合があった。
【0008】本発明では、上記ような欠点を解決するた
めの手段として、以下のような方法を考案した。すなわ
ち、第一の方法で得られたアルキルグリシジルエーテル
を蒸留または再結晶により高純度化する方法、または第
二の合成方法により得られた全塩素含有量の少ないアル
キルグリシジルエーテルをある一定の比率で存在させる
ことにより、結晶化を防止できること、および低粘度化
が可能なことを見いだし、本発明に至った。これらの複
数の炭素数の混合したアルキルグリシジルエーテルを得
るには単独のアルキルグリシジルエーテルを各々合成し
てから配合してもよいし、高級アルコールの段階で混合
してからグリシジルエーテル化してもよい。各々のグリ
シジルエーテルの存在比についてはアルキル基の組成と
して、C10が0〜100mol%、C11,C12
90mol%以下、C13〜C15が60mol%以下
であることが必要であり、この範囲をはずれると性能や
毒性面、あるいは結晶安定性のいずれかに問題が生じ
る。また合成段階で、未反応のアルコールが残存する場
合があるが、特性に影響のない範囲であれば特に問題は
ない。しかし、充分な性能を得るためにはアルキルグリ
シジルエーテルとしての含有量が、少なくとも90重量
%以上は必要であり、これより少ない場合は、特性が低
下して使用困難なものとなる。
【0009】本発明におけるエポキシ樹脂組成物とは、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂以外に、ビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹
脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂をはじめ種々のエ
ポキシ樹脂原料と、あるいは本発明以外の反応性希釈剤
との組合せも可能である。また、硬化剤もポリアミン
系、ポリアミド系、酸無水物系、フェノールノボラック
系、イミダゾール系など一般に用いられているものはす
べて使用可能である。また、溶剤、充填剤、難燃剤、離
型剤、着色剤などの添加物も必要に応じて用いることが
できる。以上、エポキシ樹脂として、用いられる場合の
例を示したが、一般的な方法であれば、特に限定するも
のではない。以下に合成例および実施例をあげて具体例
を説明するが、本発明はその要旨をこえないかぎり、以
下に示す合成例および実施例に制約されるものではな
い。
【0010】合成例に用いた高級アルコールの種類と内
容を以下に示す。 天然高級アルコール コノール10N・・・・新日本理化(株)製:C10
ルコール純度=98% コノール20P・・・・新日本理化(株)製:C12
ルコール純度=99% コノール1495・・・新日本理化(株)製:C14
ルコール純度=97% 合成高級アルコール ドバノール23・・・・三菱油化(株)製:C12アル
コール=44%、C13アルコール=56%、直鎖率=
79% トバノール45・・・・三菱油化(株)製:C14アル
コール=59%、C15アルコール=40%、直鎖率=
78%
【合成例1】攪拌装置、還流冷却管、温度計、滴下ロー
トを備えた1l四つ口フラスコにコノール10N 16
2g(1mol)、エピクロルヒドリン(以下、ECH
と略す)370g(4mol)を仕込み、トリエチルベ
ンジルアンモニウムクロライド1gを添加する。50〜
60℃の温度に保ちながら、固形水酸化ナトリウム48
g(1.2mol)を1時間かけて分割添加し、さらに
同温度で4時間反応させる。生成塩を水洗・分液操作に
て除去し、さらに数回水洗を繰り返す。過剰のECHを
減圧留去したところ、グリシジルエーテル化合物201
gを得た。このものを反応性希釈剤Aとする。
【合成例2】合成例1と同様の1l四つ口フラスコにコ
ノール10N 24g(0.15mol)およびコノー
ル20P 159g(0.85mol)、およびトルエ
ン150gを仕込み、攪拌下、三フッ化ほう素エーテル
錯塩1gを添加する。内温を60〜70℃に保ちなが
ら、滴下ロートよりECH120g(1.3mol)を
約1時間かけて滴下する。ガスクロマトグラフィーでE
CHのピークが消失するまで同温度で反応を続ける。次
に、水34gを添加し、同温度で滴下ロートより48%
水酸化ナトリウム92g(1.1mol)を1時間かけ
て滴下し、さらに同温度で5時間熟成する。次に、生成
塩を水洗・分液操作にて除去し、さらに数回水洗を繰り
返す。トルエンを減圧留去したところ、グリシジルエー
テル化合物が262g得られた。次に生成物を減圧下精
留し、50重量%まで留出させて留分を得た。この留分
を希釈剤Bとする。
【合成例3】原料アルコールとして、コノール10N
73g(0.45mol)とコノール1495 119
g(0.55mol)gの混合物を使うこと以外は合成
例1と同じ条件で合成した。このものを希釈剤Cとす
る。
【合成例4】原料アルコールとして、コノール10N
91g(0.5mol)とドバノール23 98g
(0.5mol)の混合物を使うこと以外は合成例1と
同じ条件で合成した。このものを希釈剤Dとする。
【合成例5】原料アルコールとして、コノール10N
32g(0.2mol)とドバノール45 175g
(0.8mol)の混合物を使うこと以外は合成例1と
同じ条件で合成した。このものを希釈剤Eとする。
【0011】
【比較合成例1】原料アルコールとして、コノール20
P 187g(1mol)を使うこと以外は合成例2と
同じ条件で合成したが、精留は行なわずに得られたもの
を希釈剤Fとする。
【比較合成例2】原料アルコールとしてコノール10N
8g(0.05mol)とコノール20P 178g
(0.95mol)の混合物を使うこと以外は合成例2
と同じ条件で合成した。さらにこれを減圧下精留し、7
0%まで留出させて留分を得た。この留分を希釈剤Gと
する。
【比較合成例3】原料アルコールとして、コノール20
P 187g(1mol)を使うこと以外は合成例1と
同じ条件で合成した。このものを希釈剤Hとする。
【比較合成例4】原料アルコールとしてコノール20P
56g(0.3mol)とコノール1495 150
g(0.7mol)の混合物を使うこと以外は合成例1
と同じ条件で合成した。このものを希釈剤Iとする。以
上の合成によって得られた希釈剤A〜Iについて、エポ
キシ当量、粘度、全塩素の分析値を表1にまとめて示し
た。次に、これらの希釈剤の希釈性能、および結晶安定
性の評価を行ない、同じく表1に示した。
【0012】
【表1】
【0013】
【実施例1〜4】エピコート828に対し、反応性希釈
剤A〜Eが配合され、粘度が1000cpsに調整され
た配合物に、硬化剤としてトリエチレンテトラミンを添
加して充分混合し、室温で2日硬化後、100℃で2時
間硬化させた。その硬化物特性を機械的強度、耐衝撃
性、耐熱性(ガラス転移温度)、耐水性(吸水率)で評
価し、その結果を表2に示す。なお、引張り試験はJI
S K7113、曲げ試験はK7203、圧縮試験はK
7208、アイゾット衝撃試験はK7110、煮沸吸水
率はK7209で行ない、またガラス転移温度はDSC
による測定値である。
【0014】
【表2】
【0015】
【比較例1〜5】エピコート828に対し、反応性希釈
剤としてBGE−C(ブチルグリシジルエーテル:阪本
薬品工業(株)製)、希釈剤F、SR−16H(1,6
−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル:阪本薬品工
業(株)製)、カージュラE10(バーサチック酸グリ
シジルエステル:油化シェルエポキシ(株)製)、エピ
クロン520(p−sec−ブチルフェノールグリシジ
ルエーテル:大日本インキ化学工業(株)製)を用いて
それぞれ粘度が1000cpsの配合物を作成した。そ
れぞれ、硬化剤としてトリエチレンテトラミンを配合し
て硬化物を作成し、同様に硬化物物性を測定した。この
結果を表2に示す。
【0013】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂用反応性希釈剤は
低毒性であり、希釈性能、結晶安定性に優れ、さらにこ
のものを用いたエポキシ樹脂の硬化物の諸特性、すなわ
ち機械的強度、耐衝撃性、耐水性、耐熱性が優れたもの
となるため、広範な用途での使用が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 克之 大阪府泉大津市臨海町1丁目20番地阪本薬 品工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中Rは平均炭素数が10〜13.8のアルキル基で
    あり、その組成として、C10が0〜100mol%、
    11,C12が90mol%以下、C13〜C15
    60mol%以下である。)で表わされるアルキルグリ
    シジルエーテル化合物の含有量が90重量%以上である
    エポキシ樹脂用反応性希釈剤。
  2. 【請求項2】 不純物として含まれる塩素の含有量が
    0.5重量%以下である請求項1に記載のエポキシ樹脂
    用反応性希釈剤。
JP27607791A 1991-07-26 1991-07-26 エポキシ樹脂用反応性希釈剤 Pending JPH0532868A (ja)

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