JPH05327568A - 車両用アンテナ診断装置 - Google Patents

車両用アンテナ診断装置

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JPH05327568A
JPH05327568A JP4135146A JP13514692A JPH05327568A JP H05327568 A JPH05327568 A JP H05327568A JP 4135146 A JP4135146 A JP 4135146A JP 13514692 A JP13514692 A JP 13514692A JP H05327568 A JPH05327568 A JP H05327568A
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voltage
antenna
vehicle
reception
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Takao Asami
孝雄 浅見
Sakae Sugayama
栄 菅山
Kenji Kato
健治 加藤
Akira Maeda
昭 前田
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Tokyo Sanyo Electric Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
Faurecia Clarion Electronics Co Ltd
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Tokyo Sanyo Electric Co Ltd
Clarion Co Ltd
Tottori Sanyo Electric Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用ダイバーシティ受信システムに用いら
れる複数のアンテナの故障の有無を正確に診断する車両
用アンテナ診断装置を提供する。 【構成】 複数のアンテナ100a,100b,・・を
順次切り換える切り換え手段102と、車両用受信装置
101の受信電圧を測定する測定手段103と、繰り返
し測定された受信電圧データの中から所定の条件を満た
す受信電圧データを抽出する抽出手段104と、抽出さ
れた受信電圧データに基づいて複数のアンテナ100
a,100b,・・の故障の有無を判断する判断手段1
05とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用ダイバーシティ
受信システムに用いられる複数のアンテナの故障の有無
を診断する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビ放送受信、FM・AMラジ
オ放送受信、テープ・コンパクトディスク再生などを行
うオーディオビジュアル機器に対応して、種々の放送電
波を安定に受信するために、例えばリヤフェンダーとリ
ヤガラスにそれぞれ異なる形式のアンテナを複数個設置
し、フェージングによる受信信号の変動や消失を避ける
ようにしたダイバーシティ受信システムが車両に搭載さ
れるようになってきた。
【0003】ところが、複数のアンテナを有するダイバ
ーシティ受信システムでは、いずれか1本のアンテナが
正常であれば取り敢えず放送を受信できるため、アンテ
ナが故障していても気が付かないことがある。
【0004】このような不具合を解決するために、例え
ば特開昭57−162803号公報に開示された複数の
アンテナの故障診断装置では、ある時点で各アンテナご
とに受信された信号の位相または振幅を基準値として記
憶しておき、所定時間後に受信された信号の位相または
振幅をそれぞれの基準値と比較して各アンテナを診断す
るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電波の電界
強度は場所によって変化するので、車両の移動にともな
って各アンテナで受信される信号の振幅が変化し、さら
に、各アンテナの指向性が異なるので、電界強度が一定
であっても車両の向きによって受信信号の振幅が変化す
る。しかしながら、上述した従来のアンテナ診断装置は
一定地点に設置されるアンテナを診断対象としたもので
あり、車両に搭載されて移動するようなダイバーシティ
アンテナを診断対象としていないので、このアンテナ診
断装置でダイバーシティアンテナの故障の有無を診断す
ると、正常であっても故障と判断したり、故障があって
も正常と判断するおそれがある。
【0006】本発明の目的は、車両用ダイバーシティ受
信システムに用いられる複数のアンテナの故障の有無を
正確に診断する車両用アンテナ診断装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】クレーム対応図である図
1に対応づけて本発明を説明すると、請求項1の発明
は、複数のアンテナ100a,100b,・・を用いて
種々の電波を受信する車両用受信装置101と、複数の
アンテナ100a,100b,・・を切り換える切り換
え手段102と、この切り換え手段102で複数のアン
テナ100a,100b,・・を順次切り換え、車両用
受信装置101の受信電圧を測定する測定手段103
と、この測定手段103で繰り返し測定された受信電圧
データの中から所定の条件を満たす受信電圧データを抽
出する抽出手段104と、この抽出手段104で抽出さ
れた受信電圧データに基づいて複数のアンテナ100
a,100b,・・の故障の有無を判断する判断手段1
05とを備え、これにより、上記目的を達成する。請求
項2の車両用アンテナ診断装置の抽出手段104Aは、
複数のアンテナ100a,100b,・・の受信電圧の
中の最大の受信電圧が所定の電圧範囲内にあり、且つそ
の最大受信電圧を示すアンテナの前回と今回の受信電圧
の差が所定値よりも大きいことを抽出条件とするように
したものである。請求項3の車両用アンテナ診断装置の
判断手段105Aは、複数のアンテナ100a,100
b,・・の受信電圧の差の平均値が予め設定したしきい
値よりも大きければ複数のアンテナ100a,100
b,・・に故障があると判断するようにしたものであ
る。請求項4の車両用アンテナ診断装置の測定手段10
3Aは、複数のアンテナ100a,100b,・・に対
する一連の受信電圧測定を所定の時間間隔で行うように
したものである。請求項5の車両用アンテナ診断装置の
測定手段103Bは、複数のアンテナ100a,100
b,・・に対する一連の受信電圧測定を車両の所定の走
行距離ごとに行うようにしたものである。
【0008】
【作用】複数のアンテナ100a,100b,・・を順
次切り換えて車両用受信装置101の受信電圧を測定
し、繰り返し測定された受信電圧データの中から所定の
条件を満たす受信電圧データを抽出し、抽出された受信
電圧データに基づいて複数のアンテナ100a,100
b,・・の故障の有無を判断する。これによって、車両
が移動して位置と向きが変化しても複数のアンテナの故
障の有無を正確に診断することができる。
【0009】
【実施例】本発明の車両用アンテナ診断装置をラジオユ
ニットに応用した一実施例を説明する。図2は一実施例
のラジオユニットの構成を示すブロック図、図3は車両
に設置されたラジオユニットおよびダイバーシティアン
テナを示す図である。まず図3において、1は車両2の
リヤフェンダー3に取り付けられるメインアンテナであ
り、ラジオ放送電波を受信して受信信号をアンテナフィ
ーダ4を介してラジオユニット5へ送る。6はリヤガラ
ス7に設けられるサブアンテナであり、ラジオ放送電波
を受信して受信信号をアンテナフィーダ8を介してラジ
オユニット5へ送る。これらのメインアンテナ1および
サブアンテナ6がダイバーシティアンテナを構成する。
なお、ダイバーシティアンテナの本数および取り付け位
置はこの実施例に限定されない。
【0010】図2において、11は高周波増幅部であ
り、メインアンテナ1を選択するスイッチ12、サブア
ンテナ6を選択するスイッチ13、アンテナ1,6で受
信された信号を増幅するアンプ回路14などから構成さ
れる。15はチューナー部であり、チューナー回路1
6、補助部品17、Sメータ18、ダイバーシティ制御
回路19、インタフェース回路20などから構成され
る。チューナー回路16は大規模集積回路(LSI)で
形成され、受信されたラジオ信号の中から後述する選局
ボタンにより設定されたラジオ放送を選局する。補助部
品17は、このチューナー回路16のLSIに内蔵でき
ない発信器、コンデンサ、抵抗器などを備える。また、
Sメータ18はチューナー回路16で選局されたラジオ
信号の受信電圧を測定し、ダイバーシティ制御回路19
はスイッチ12および13を開路もしくは閉路してメイ
ンアンテナ1とサブアンテナ6を切り換える。さらに、
インタフェース回路20は後述するマイクロコンピュー
タ21との信号の授受を行う。
【0011】マイクロコンピュータ21はカウンタi,
j,kやメモリmなどの周辺部品を備え、後述する制御
プログラムを実行してメインアンテナ1およびサブアン
テナ6の故障の有無を診断する。22は電源スイッチ、
選局ボタン、音量ボリュームなどの操作部材であり、2
3は選局情報や音量情報などとともにアンテナ1,6の
診断結果を表示する表示器である。さらに24は、チュ
ーナー部15で選局されたラジオ信号を増幅してスピー
カー25を駆動するオーディオ部である。なお、ラジオ
ユニット5を構成する上記以外の回路および機器に関し
ては、本発明と直接関係がないので説明を省略する。
【0012】ここで、この実施例の故障の判断方法につ
いて説明する。なお、アンテナの故障には、アンテナ自
体の故障の他にアンテナフィーダの断線や接続コネクタ
の接触不良などが含まれるものとする。上述したよう
に、電波の電界強度は場所によって変化する。この電界
強度の変化は、送信アンテナから受信アンテナへ直接入
射する直接波と、何かの物体に反射して受信アンテナへ
入射する間接波との干渉によって発生し、ところどころ
で20dB程度の急激な電界強度の低下点(以下、ディ
ップと呼ぶ)がある。従って、例えばメインアンテナ1
がディップ点以外の場所にあり、サブアンテナ6がディ
ップ点にあるとすると、両者の受信電圧の差は20dB
になる。さらに、電界が直接波だけで構成された均一な
場であっても、各アンテナ1,6の指向性により受信電
圧に差が生じ、アンテナ1,6の向きによっては30d
B程度のディップが発生する。これによって、メインア
ンテナ1とサブアンテナ6の指向性による受信電圧の差
は最大で30dBになる。これらを総合すると、メイン
アンテナ1とサブアンテナ6との受信電圧の差は、車両
2の位置と向きによって20dBから30dB程度の変
化がある。
【0013】ところが、ディップ点以外の場所において
受信中のアンテナが故障しても、受信電圧は最大で20
dB程度しか低下せず、上述した車両2の位置と向きに
よる受信電圧の差よりも小さい。このことは、数点の受
信電圧データに基づいてアンテナの故障の有無を判断す
ると、判断を誤る可能性が大きいことを意味する。そこ
でこの実施例では、車両2のいろいろな位置と向きにお
いて両アンテナ1,6の受信電圧差のデータを採取し、
それらの平均値に基づいてアンテナ1,6の故障の有無
を判断する。ただし、停車時は何回データを採取しても
ほぼ同じ値が得られ、このような採取データに基づいて
行った故障の有無の判断は正確とは言い難い。従って、
メインアンテナ1とサブアンテナ6の受信電圧の大きい
方のアンテナにおける前回と今回の受信電圧の差が所定
値Eよりも大きければ、今回採取された受信電圧データ
を故障の有無を判断するための有効な受信電圧データと
して採用する。これによって、異なる電波環境において
採取された受信電圧データに基づいて故障の有無が判断
される。
【0014】メインアンテナ1とサブアンテナ6の受信
電圧を測定するSメータ18では、図4に示すようにメ
ータ指示電圧Voutが定格測定電圧範囲を超えると直
線性が低下し、その測定精度が保証されない。そこで、
ある電波環境で測定されたメインアンテナ1およびサブ
アンテナ6の受信電圧の中で、いずれか大きい方がメー
タ18の定格測定電圧範囲内にある場合だけ、故障の有
無を判断するための受信電圧データとして採用する。こ
れは、メインアンテナ1およびサブアンテナ6が同時に
故障したり、あるいは極めて電界強度の高い場所に移動
しない限り、両アンテナ1,6の受信電圧が共にSメー
タ18の定格測定電圧範囲を超えることはないからであ
る。また、受信電圧の低い方がSメータ18の定格測定
電圧範囲内にあることを受信電圧データの採用条件にす
ると、高い方の受信電圧は定格測定電圧範囲を超えてい
る可能性があり、アンテナ故障を正確に判断するために
そのようなデータを採用しないようにする。ここで、定
格測定電圧範囲の上限値VhはSメータ18の直線性が
保証される最大電圧とし、一方、下限値Vlは、Sメー
タ18の直線性が保証される最小電圧と、ディップ点以
外の場所におけるメインアンテナ1とサブアンテナ6の
最大平均感度差Dとを加えた電圧とする。通常、この最
大平均感度差Dは10dB程度に設定すればよい。
【0015】図5はマイクロコンピュータ21で実行さ
れる診断プログラムを示すフローチャートである。この
フローチャートにより、実施例の診断動作を説明する。
マイクロコンピュータ21は、操作部22の電源スイッ
チが投入されるとこの制御プログラムの実行を開始す
る。なお、操作部22の選局ボタンで放送局を変更した
ときにこの制御プログラムを実行するか、あるいは所定
の時間間隔でこの制御プログラムを実行してもよい。ま
ずステップS1においてカウンタi,j,kに1を設定
し、続くステップS2で、メインアンテナ1の選択信号
をインタフェース回路20を介してダイバシティ制御回
路19へ送り、スイッチ12を閉路させるとともにスイ
ッチ13を開路させる。このとき、メインアンテナ1で
受信されたラジオ信号はスイッチ12を介してアンプ回
路14へ送られ、アンプ回路14で増幅された後、チュ
ーナー回路16へ送られる。チューナー回路16では、
受信されたラジオ信号の中から操作部22の選局ボタン
で選局されたラジオ信号が弁別され、Sメータ18およ
びオーディオ部24へ送られる。オーディオ部24は入
力されたラジオ信号を増幅してスピーカー25を駆動
し、Sメータ18は入力された信号電圧を測定して電圧
値を指示する。マイクロコンピュータ21は、ステップ
S3でインタフェース回路20を介してSメータ18の
出力電圧を読み込み、メインアンテナ1のi回目の測定
電圧Vmiとしてメモリmに記憶する。
【0016】次にステップS4で、サブアンテナ6の選
択信号をインタフェース回路20を介してダイバーシテ
ィ制御回路19へ送り、スイッチ12を開路させるとと
もにスイッチ13を閉路させる。このとき、サブアンテ
ナ6で受信されたラジオ信号はスイッチ13を介してア
ンプ回路14へ送られ、アンプ回路14で増幅されてチ
ューナー回路16へ送られる。チューナー回路16で
は、受信されたラジオ信号の中から操作部22の選局ボ
タンで選局されたラジオ信号が弁別され、Sメータ18
およびオーディオ部24へ送られる。オーディオ部24
は入力されたラジオ信号を増幅してスピーカー25を駆
動し、Sメータ18は入力された信号電圧を測定して電
圧値を指示する。マイクロコンピュータ21は、ステッ
プS5でインタフェース回路20を介してSメータ18
の出力電圧を読み込み、サブアンテナ6のi回目の測定
電圧Vsiとしてメモリmに記憶する。ステップS6で
は、両アンテナ1,6の選択信号をインタフェース回路
20を介してダイバーシティ制御回路19へ送り、アン
テナの強制選択を解除する。つまり、メインアンテナ1
およびサブアンテナ6によるダイバーシティ受信を行
う。
【0017】次にステップS7において、メインアンテ
ナ1の受信電圧Vmiおよびサブアンテナ6の受信電圧
Vsiの内、大きい方が上述した所定の電圧範囲内にあ
るか否かを判別する。 Vh≧MAX(Vmi,Vsi)≧Vl ・・・(1) ここで、MAX(Vmi,Vsi)はVmiとVsiの
いずれか大きい方を表す。受信電圧Vmi,Vsiの大
きい方が所定の電圧範囲内にあればステップS8へ進
み、そうでなければステップS13へ進む。ステップS
13では、カウンタjのカウント値がJに達したか否か
を判別する。このカウンタjは受信電圧Vmi,Vsi
が(1)式の条件を満たさない場合の回数をカウント
し、条件を満たさなければJ回まで測定をやり直す。測
定のやり直し回数がJ回に達したらステップS17へ進
んで表示器23に測定不能である旨を表示する。一方、
J回に達していなければステップS14へ進んでカウン
タjをインクリメントし、ステップS23でT秒間時間
待ちをした後、ステップS2へ戻って上述した処理を繰
り返す。
【0018】ここで、待ち時間Tは例えば1秒とする。
これは、車両2が時速5kmの低速で走行する場合、車
両2は1秒間に1.39m移動する。1.39m離れた
2地点における電界の分布状態は相関がなく、従って待
ち時間Tを最低でも1秒程度に設定すればよい。また、
受信電圧Vmi,Vsiが所定の電圧範囲を超えたとき
の測定のやり直し回数Jは、上記(1)式を満たす受信
電圧Vmi,Vsiが測定されるまでに車両2が移動す
る最大時間を考慮して設定する。つまり、上述した待ち
時間Tと回数Jとの積が最大移動時間になり、例えば待
ち時間Tが1秒のとき、測定回数Jを1000回とすれ
ば最大移動時間は約16.7分となる。なお、Jに小さ
い値を設定しても早く測定不能の結論がでるだけで問題
はない。
【0019】受信電圧Vmi,Vsiの中の大きい方が
所定の電圧範囲内にあるときは、ステップS8でカウン
タjに1を設定し、続くステップS9で大きい方の受信
電圧をVaiとし、大きい受信電圧を示すアンテナの前
回の受信電圧Vai-1と今回の受信電圧Vaiとの差の
絶対値が所定値E以上か否かを判別する。 MAX(Vmi,Vsi)=Vai ・・・(2) |Vai−Vai-1|≧E ・・・(3) ただし、初回の測定時(i=1)には前回の測定データ
がないので、前回の受信電圧Vai-1は今回の受信電圧
Vaiと等しいものとする。
【0020】ここで、所定値Eは次のようにして決定す
る。図7は、車両2の位置に対するメインアンテナ1お
よびサブアンテナ6の電界強度の例を示す。今、車両2
が位置P1において、アンテナ1,6の電界強度差が最
も大きい状態、すなわち、実線で示すメインアンテナ1
の電界強度がピーク点にあり、破線で示すサブアンテナ
6の電界強度がディップ点にあるとする。この位置P1
から車両2が1/8波長移動して位置P2に達すると、
2つのアンテナ1,6の電界強度は等しくなり、位置P
1にあったときと全く電波環境が異なる。この位置P2
は、位置P1でピーク点にあったメインアンテナ1の電
界強度が3dB低下した位置であり、電界強度はアンテ
ナで受信される受信電圧に比例するので、位置P2は受
信電圧が3dB低下した位置ということができる。従っ
て、前回測定された両アンテナ1,6の受信電圧Vm
i,Vsiの中で、大きい方の電圧値が今回の測定の結
果、3dB以上変化していたら前回と今回の電波環境が
全く変化したと判断し、今回の測定データをアンテナ
1,6の故障の有無を判断するための受信電圧データと
して採用する。 反対に、前回と今回の測定値の差が3
dB以下であれば、前回の測定地点と電波環境があまり
変化していない、つまり車両2がほどんど移動していな
いと判断して、今回の測定データをアンテナ故障の有無
を判断するためのデータとして採用しない。
【0021】前回の両アンテナ1,6の受信電圧Vm
i,Vsiの中で、大きい方の受信電圧が今回の測定で
電圧E以上変化したら、ステップS10へ進み、そうで
なければステップS15へ進む。ステップS15では、
カウンタkのカウント値が所定の回数Kになったか否か
を判別する。このカウンタkは前回と今回の測定時の電
波環境が変化していないと判断された回数をカウント
し、電波環境が変化したと判断されるまでK回測定をや
り直す。測定やり直し回数がK回に達したらステップS
17へ進み、そうでなければステップS16へ進む。ス
テップS17では表示器23に測定不能である旨を表示
してプログラムの実行を終了し、ステップS16ではカ
ウンタkをインクリメントしてステップS23へ進み、
T秒間の時間待ちを行ってステップS2へ戻る。ここ
で、測定のやり直し回数Kは車両2の移動を確認するた
めに大きいほどよい。例えば、車両2が信号待ちで最大
3分間停車することを考えると、待ち時間Tを1秒とし
て回数Kは180回となる。
【0022】ステップS9で前回と今回の電波環境が大
きく変化したと判別されたときは、ステップS10でカ
ウンタkに1を設定し、続くステップS11で有効な測
定データ数をカウントするカウンタiが所定数Iに達し
たか否か、つまり、アンテナ1,6の故障の有無を判断
するための受信電圧データがI個採取されたか否かを判
別する。受信電圧データがI個採取されたら図6のステ
ップS18へ進み、そうでなければステップS12へ進
む。ステップS12では、カウンタiをインクリメント
してステップS23へ進み、T秒間の時間待ちを行って
ステップS2へ戻る。ここで、アンテナ故障の有無を判
断するための受信電圧データの個数Iは次のようにして
決定すればよい。一般に、アンテナの指向性におけるデ
ィップの幅は360度中のせいぜい45度であり、ディ
ップの影響を受ける確率は1/4である。従って、デー
タの個数Iは4個よりも充分大きい、例えば100とす
れば、故障の有無の正確な判断ができる。
【0023】図6のステップS18において、I個の受
信電圧データに基づいて次式により各アンテナの受信電
圧の差の平均値を算出する。 |{Σ(Vmi−Vsi)}/I| ・・・(4) ここで、Σはi=1〜Iの総和演算を表す。さらに、算
出された平均値がしきい値D以下か否かを判別し、しき
い値D以下であればアンテナ1,6は正常と判断してス
テップS19へ進み、表示器23に正常である旨を表示
する。しきい値Dよりも大きければアンテナ1,6に故
障があると判断してステップS20へ進み、2つのアン
テナ1,6の受信電圧Vmi,Vsiの差の平均値が負
か否かを判別する。負であれば、メインアンテナ1に何
らかの故障が発生してその受信電圧Vmiが低下したと
判断し、ステップS21へ進んで表示器23にメインア
ンテナ1の故障表示を行う。受信電圧Vmi,Vsiの
差の平均値が正であれば、サブアンテナ6に何らかの故
障が発生してその受信電圧Vsiが低下したと判断し、
ステップS22へ進んで表示器23にサブアンテナ6の
故障表示を行う。ここで、メインアンテナ1とサブアン
テナ6の感度差は大きくても10dB程度であり、例え
ばしきい値Dに10dBに相当する電圧値を設定する。
なお、使用するアンテナの感度差を実験により求めてし
きい値Dに設定してもよい。
【0024】以上説明したように、上述した実施例で
は、ダイバーシティアンテナを構成する2つのアンテナ
を順次切り換え、特定放送局のラジオ信号の受信電圧を
測定する。この一連の受信電圧測定を所定の時間間隔で
実行し、測定された受信電圧データの中から次の条件を
満たす受信電圧データを抽出する。すなわち、2つのア
ンテナの受信電圧の中の大きい方の受信電圧が所定の電
圧範囲内にあり、且つその大きい方の受信電圧を示すア
ンテナの前回と今回の受信電圧の差が所定値よりも大き
ければ、アンテナ故障を診断するための受信電圧データ
として抽出する。そして、抽出された受信電圧データに
基づいて2つのアンテナの受信電圧の差の平均値を算出
し、その平均値がしきい値よりも大きければ2つのアン
テナに故障があると判断するとともに、その平均値の正
負に基づいてどちらのアンテナの故障かを判断する。こ
のような構成としたので、車両が移動して位置と向きが
変化しても2つのアンテナの故障の有無を正確に診断す
ることができる。
【0025】また、本発明の車両用アンテナ診断装置を
FM・AMラジオ放送を受信するラジオユニット5に適
用した場合、通常、AMラジオ放送を受信する場合はメ
インアンテナ1だけを用い、FMラジオ放送を受信する
場合はメインアンテナ1とサブアンテナ6の両方を用い
る。従って、AMラジオ放送が受信できるか否かでメイ
ンアンテナ1の故障の有無が判断でき、AMラジオ放送
が受信できるのに上述した実施例でアンテナの故障と診
断された場合は、サブアンテナ6の故障と判断すること
ができる。
【0026】なお、上述した実施例では、本発明の車両
用アンテナ診断装置をFM・AMラジオ放送を受信する
ラジオユニットに適用した例を示したが、本発明は上述
した実施例に限定されず、車両用テレビ受像機やあるい
はビーコン受信機などの複数のアンテナを有する他の車
両用受信装置に対しても応用することができる。
【0027】また、上述した実施例では、所定の時間間
隔で複数のアンテナの一連の受信電圧測定を行うように
したが、所定の走行距離ごとに行うようにしてもよい。
【0028】さらに、繰り返し測定された受信電圧デー
タの中からアンテナ故障を診断するためのデータを抽出
する抽出条件は、上記実施例に限定されず、例えば、|
Vsi−Vmi|の変化に基づいて抽出したり、|Vs
i−Vmi|と|(Vsi-1)−(Vmi-1)|の差が
6dBあれば診断データとして抽出するようにしてもよ
い。
【0029】さらにまた、アンテナ故障と判断する判断
条件は上記実施例に限定されず、例えば、1つの放送局
に限定せず、異なる周波数の複数の放送局を自動的に切
り換えて選局し、異なる周波数に関するデータを比較し
て判断してもよい。
【0030】以上の実施例の構成において、メインアン
テナ1およびサブアンテナ6が複数のアンテナを、ラジ
オユニット5が車両用受信装置を、スイッチ12,13
およびダイバーシティ制御回路19が切り換え手段を、
Sメータ18が測定手段を、マイクロコンピュータ21
が抽出手段および判断手段をそれぞれ構成する。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数のアンテナを順次切り換えて車両用受信装置の受信電
圧を測定し、繰り返し測定された受信電圧データの中か
ら所定の条件を満たす受信データを抽出し、抽出された
受信電圧データに基づいて複数のアンテナの故障の有無
を判断するようにしたので、車両が移動して位置と向き
が変化しても複数のアンテナの故障の有無を正確に診断
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図。
【図2】一実施例のラジオユニットの構成を示すブロッ
ク図。
【図3】車両に設置されたラジオユニットとダイバーシ
ティアンテナを示す図。
【図4】Sメータの入力電圧と指示電圧との関係を示す
図。
【図5】制御プログラム例を示すフローチャート。
【図6】制御プログラム例を示すフローチャート。
【図7】車両の位置に対する2個のダイバーシティアン
テナの電界強度例を示す図。
【符号の説明】
1 メインアンテナ 2 車両 4,8 アンテナフィーダ 5 ラジオユニット 6 サブアンテナ 11 高周波増幅部 12,13 スイッチ 14 アンプ回路 15 チューナー部 16 チューナー回路 17 補助部品 18 Sメータ 19 ダイバーシティ制御回路 20 インタフェース回路 21 マイクロコンピュータ 22 操作部材 23 表示器 24 オーディオ部 25 スピーカ 100a,100b アンテナ 101 受信装置 102 切り換え手段 103,103A,103B 測定手段 104,104A 抽出手段 105,105A 判断手段 i,j,k カウンタ m メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅見 孝雄 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 菅山 栄 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 加藤 健治 東京都文京区白山5丁目35番地2号 クラ リオン株式会社内 (72)発明者 前田 昭 鳥取県鳥取市南吉方3丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアンテナを用いて種々の電波を受
    信する車両用受信装置と、 前記複数のアンテナを切り換える切り換え手段と、 この切り換え手段で前記複数のアンテナを順次切り換
    え、前記車両用受信装置の受信電圧を測定する測定手段
    と、 この測定手段で繰り返し測定された前記受信電圧データ
    の中から所定の条件を満たす受信電圧データを抽出する
    抽出手段と、 この抽出手段で抽出された前記受信電圧データに基づい
    て前記複数のアンテナの故障の有無を判断する判断手段
    とを備えることを特徴とする車両用アンテナ診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用アンテナ診断装
    置において、 前記抽出手段は、前記複数のアンテナの受信電圧の中の
    最大の受信電圧が所定の電圧範囲内にあり、且つその最
    大受信電圧を示すアンテナの前回と今回の受信電圧の差
    が所定値よりも大きいことを前記抽出条件とすることを
    特徴とする車両用アンテナ診断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の車両用アンテ
    ナ診断装置において、 前記判断手段は、前記複数のアンテナの受信電圧の差の
    平均値が予め設定したしきい値よりも大きければ前記複
    数のアンテナに故障があると判断することを特徴とする
    車両用アンテナ診断装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの項に記載の車
    両用アンテナ診断装置において、 前記測定手段は、前記複数のアンテナに対する一連の受
    信電圧測定を所定の時間間隔で行うことを特徴とする車
    両用アンテナ診断装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかの項に記載の車
    両用アンテナ診断装置において、 前記測定手段は、前記複数のアンテナに対する一連の受
    信電圧測定を車両の所定の走行距離ごとに行うことを特
    徴とする車両用アンテナ診断装置。
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