JPH05325948A - 負極材の製造方法およびリチウム二次電池 - Google Patents

負極材の製造方法およびリチウム二次電池

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JPH05325948A
JPH05325948A JP4162128A JP16212892A JPH05325948A JP H05325948 A JPH05325948 A JP H05325948A JP 4162128 A JP4162128 A JP 4162128A JP 16212892 A JP16212892 A JP 16212892A JP H05325948 A JPH05325948 A JP H05325948A
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JP
Japan
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negative electrode
aromatic
electrode material
secondary battery
oil
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JP4162128A
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English (en)
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Akihiro Mabuchi
昭弘 馬淵
Katsuhisa Tokumitsu
勝久 徳満
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/58Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic compounds other than oxides or hydroxides, e.g. sulfides, selenides, tellurides, halogenides or LiCoFy; of polyanionic structures, e.g. phosphates, silicates or borates
    • H01M4/583Carbonaceous material, e.g. graphite-intercalation compounds or CFx
    • H01M4/587Carbonaceous material, e.g. graphite-intercalation compounds or CFx for inserting or intercalating light metals
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リチウム二次電池において、出力エネルギー
密度、単位体積当りの放電容量を高め、充放電のサイク
ル特性を向上させる。 【構成】 芳香族指数faが0.8〜0.998の異方
性ピッチと、等方性ピッチ及び/又は芳香族成分との混
合物を架橋剤で架橋した後、得られた炭素前駆体を非酸
化性雰囲気中で焼成し、リチウム二次電池の炭素質負極
材を得る。芳香族成分には、縮合多環炭化水素、縮合複
素環化合物、アントラセン油、ナフタレン油、メチルナ
フタレン油などが含まれ、架橋剤には、芳香族ジメタノ
ール、芳香族アルデヒドなどが含まれる。前記炭素前駆
体は、縮合多環炭化水素及び/又は縮合複素環化合物を
架橋剤で架橋することによっても得ることができる。前
記炭素前駆体を焼成すると、結晶質部分と非晶質部分と
が結合した炭素材が得られる。炭素質負極材に、リチウ
ムなどを担持し、リチウム二次電池の負極として使用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、出力エネルギー密度、
放電容量が大きく、充放電特性に優れた負極材の製造方
法、およびこの方法により得られた負極材を用いたリチ
ウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】リチウム
二次電池は、高エネルギー密度型二次電池の一種として
注目されている。前記リチウム二次電池においては、負
極活物質としてリチウム、正極活物質として金属カルコ
ゲン化物、金属酸化物が用いられ、電解液として非プロ
トン性有機溶媒に塩を溶解させた電解液が使用されてい
る。
【0003】しかし、このようなリチウム二次電池にお
いて充放電を繰返すと、リチウムが樹枝状に析出し、両
極が短絡する。そのため、充放電のサイクル寿命が短
い。
【0004】そこで、米国特許明細書第4002492
号には、アルミニウムや、鉛、カドミウム及びインジウ
ムを含む可融性合金を用い、充電時にリチウムを合金と
して析出させ、放電時には合金にリチウムを溶解させる
方法が提案されている。しかし、このような方法では、
樹枝状リチウムの析出は防止できるものの、電池のエネ
ルギー密度が低下する。また、リチウムがセパレータを
通過して正極に至る可能性が高く、電池の寿命も短くな
る。
【0005】特開昭63−114056号公報および特
開昭62−268056号公報には、放電容量を高める
ため、繊維状又は粉末状炭素材を含む多孔質担体にリチ
ウムを担持させた負極が提案されている。しかし、担体
を得るためには、前記炭素材と結合剤とを混合してシー
ト状に成形する必要があり、多孔質担体及び電池の生産
性が低下する。しかも、多孔質担体は、炭素材を結着さ
せるの結合剤を必要とするので、必然的に炭素材の含量
が少なくなる。そのため、リチウムの担持量、ひいては
出力エネルギー密度、放電容量を高めるのが困難であ
る。
【0006】従って、本発明の目的は、出力エネルギー
密度、単位体積当りの放電容量が大きく、充放電のサイ
クル特性が向上した負極材の製造方法、およびリチウム
二次電池を提供することにある。
【0007】
【発明の構成】本発明者らは、異方性ピッチ、縮合多環
炭化水素又は縮合複素環化合物を焼成すると結晶質の炭
素材が生成すること、等方性ピッチと芳香族成分を焼成
すると非晶質の炭素材が生成することに着目して、鋭意
検討の結果、前記異方性ピッチなどと等方性ピッチなど
を架橋剤で架橋させて焼成すると、結晶質と非晶質との
割合を任意に調整でき、得られた炭素材がリチウム二次
電池の負極材として優れた特性を示すことを見いだし、
本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、異方性ピッチと、等
方性ピッチまたは芳香族成分との混合物を架橋剤で架橋
した後、非酸化性雰囲気中で加熱処理する負極材の製造
方法を提供する。
【0009】また、本発明は、縮合多環炭化水素又は縮
合複素環化合物を架橋剤で架橋した後、非酸化性雰囲気
中で加熱処理する負極材の製造方法を提供する。
【0010】さらに、本発明は、前記の方法で得られた
負極材を備えているリチウム二次電池も提供する。
【0011】本発明の方法で使用する異方性ピッチの種
類は特に制限されず、石油系又は石炭系ピッチのいずれ
も使用できる。異方性ピッチとしては、例えば、芳香族
指数faが0.8〜0.998、好ましくは0.83〜
0.995のピッチが使用できる。
【0012】好ましい異方性ピッチの軟化点は、例え
ば、230〜330℃、特に250〜300℃程度であ
る。また、異方性ピッチのキノリン不溶分は、通常、2
5〜70重量%、好ましくは30〜60重量%程度、ベ
ンゼン不溶分は、40〜90重量%、好ましくは45〜
90重量%程度である。さらに、FDマスにおける異方
性ピッチのベンゼン可溶分の数平均分子量は、通常、3
50〜600、好ましくは375〜550程度である。
【0013】等方性ピッチ及び芳香族化合物としては、
例えば、沸点400℃以下、好ましくは200℃以下の
低沸点成分が使用できる。このような等方性ピッチ及び
芳香族成分は、混合物の軟化点を下げるので、反応操作
性を高める上で有利である。
【0014】等方性ピッチは、石油系又は石炭系ピッチ
のいずれであってもよく、例えば、芳香族指数faが
0.8〜0.98のピッチが使用できる。
【0015】等方性ピッチは通常キノリン不溶分が0〜
10重量%程度であり、好ましい等方性ピッチは、10
0℃以下の軟化点を有している。等方性ピッチのベンゼ
ン不溶分は、1〜25重量%、好ましくは7〜20重量
%程度である。さらに、FDマスにおける等方性ピッチ
のベンゼン可溶分の数平均分子量は、通常、200〜4
00程度である。
【0016】また、芳香族成分としては、例えば、ナフ
タレン、アズレン、インダセン、フルオレン、フェナン
トレン、アントラセン、トリフェニレン、ピレン、クリ
セン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、
ペンタセンなどの2環以上の縮合多環炭化水素;インド
ール、イソインドール、キノリン、イソキノリン、キノ
キサン、フタラジン、カルバゾール、アクリジン、フェ
ナジン、フェナントロジンなどの3員環以上の複素環基
と芳香族炭素とが縮合した縮合複素環化合物;アントラ
セン油、脱晶アントラセン油、ナフタレン油、メチルナ
フタレン油、タール、クレオソート油、エチレンボトム
油、カルボル油、ソルベントナフサなどの芳香族系オイ
ルが例示される。これらの芳香族成分は、架橋反応に悪
影響を及ぼさない置換基、例えば、アルキル基、ヒドロ
キシル基、アルコキシ基、カルボキシル基などを有して
いてもよい。
【0017】これらの芳香族化合物は、一種又は二種以
上使用することができる。また、芳香族化合物は、前記
等方性ピッチと併用してもよい。さらに、ビフェニル、
ビナフタレンなどの環集合化合物と併用することもでき
る。好ましい芳香族化合物には、混合物の軟化点を低下
させるため、液状の成分、例えば、芳香族系オイル、特
にメチルナフタレン油などが含まれる。
【0018】なお、縮合多環炭化水素及び/又は縮合複
素環化合物は、前記異方性ピッチと併用することなく、
架橋剤で架橋してもよい。この場合にも、架橋させて焼
成すると、結晶質と非晶質との割合を任意に調整でき
る。
【0019】前記異方性ピッチと等方性ピッチ及び/又
は芳香族化合物との混合割合は、所望する特性に応じて
広い範囲で選択でき、例えば、混合物中の異方性ピッチ
の含量は5〜95重量%、好ましくは10〜70重量%
程度である。異方性ピッチの含量が5重量%未満では、
混合物の軟化点が低くなり、均一な架橋が容易となる
が、炭素材中の結晶質部分の割合が低下する。
【0020】本発明では、(1)前記異方性ピッチと等
方性ピッチ及び/又は芳香族化合物との混合物、又は
(2)縮合多環炭化水素及び/又は縮合複素環化合物を
架橋剤で架橋させ、炭素前駆体を得る。
【0021】架橋剤としては、前記(1)の複数の成分
又は前記(2)の成分を架橋できる種々の化合物が使用
できる。架橋剤としては、例えば、キシリレンジクロラ
イドなどの芳香族ジメチレンハライド;キシリレンジグ
リコールなどの芳香族ジメタノール;テレフタル酸クロ
ライド、イソフタル酸クロライド、フタル酸クロライ
ド、2,6−ナフタレンジカルボン酸クロライドなどの
芳香族ジカルボニルハライド;ベンズアルデヒド、p−
ヒドロキシベンズアルデヒド、p−メトキシベンズアル
デヒド、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド、ベン
ズアルデヒドジメルチアセタール、テレフタルアルデヒ
ド、イソフタルアルデヒド、サリチルアルデヒドなどの
芳香族アルデヒドが例示される。これらの架橋剤は一種
又は二種以上使用できる。
【0022】架橋剤の使用量は、前記炭素前駆体及び炭
素材の特性に応じて広い範囲で選択でき、例えば、異方
性ピッチの平均分子量に対して、0.2〜10モル、好
ましくは1〜3モル程度である。また、縮合多環炭化水
素及び/又は縮合複素環化合物1モルに対する架橋剤の
使用量は、通常、0.5〜2モル程度である。
【0023】架橋剤による架橋は、通常、酸触媒の存在
下で行なわれる。酸触媒としては、例えば、ルイス酸、
ブレンステッド酸などの慣用の酸が使用できる。ルイス
酸には、例えば、ZnCl2 、BF3 、AlCl3 、S
nCl4 、TiCl4 などが含まれ、ブレンステッド酸
には、例えば、p−トルエンスルホン酸、フルオロメタ
ンスルホン酸、キシレンスルホン酸などの有機酸、塩
酸、硫酸、硝酸などの鉱酸が含まれる。好ましい酸触媒
には、ブレンステッド酸が含まれる。
【0024】酸触媒の使用量は、反応条件及び前記混合
物の反応性などに応じて選択でき、例えば、前記架橋剤
に対して0.01〜10モル当量、好ましくは0.5〜
3モル当量程度の範囲内で適当に選択できる。また、酸
触媒は、前記架橋剤に対して、0.05〜2当量程度使
用できる。
【0025】架橋反応は、溶媒を用いて行なうこともで
きるが、溶媒の不存在下で行なうのが好ましい。反応
は、例えば、80〜250℃、好ましくは100〜20
0℃程度で行なうことができる。反応は、窒素、ヘリウ
ム、アルゴンなどの不活性ガスのような非酸化性雰囲気
中、攪拌しながら行なわれ、攪拌不能となる時点を反応
の終点とすることもできる。反応時間は、通常、30分
〜24時間程度である。
【0026】前記架橋反応により生成した炭素前駆体
は、熱硬化性を示し、粉粒状、顆粒状、板状、繊維状な
どに加工できる。すなわち、粉粒状の炭素前駆体は、架
橋反応により得られた生成物を、ハンマーミル、ボール
ミルなどの一般的に粉砕機により粉砕し整粒することに
より得ることができる。粒状や顆粒状の炭素前駆体は、
加熱し造粒することにより得ることができ、板状の炭素
前駆体は、プレス機などにより電極に対応した平板状に
加圧成形により得ることができる。また、繊維状の炭素
全体は、架橋密度の小さな炭素前駆体を溶融紡糸し、熱
硬化させることにより得ることができる。炭素前駆体の
架橋密度は、反応時間、反応温度などにより調整でき
る。
【0027】前記より明らかなように、前記炭素前駆体
を用いると、結合剤を用いなくても、電極に適した平板
状に成形することができるという利点がある。
【0028】なお、粉粒状、顆粒状や繊維状の炭素前駆
体は、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリアクリロニト
リル、レーヨン、異方性又は等方性ピッチ、セルロース
などの炭素質化可能な結合剤;エポキシ樹脂、不飽和ポ
リエステル、尿素樹脂、ポリイミドなどの熱硬化性樹
脂、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアセタール、ポリカ
ーボネート、フッ素樹脂などの熱可塑性樹脂などと混合
し、電極に対応した平板状に成形加工してもよい。 前
記炭素前駆体を、非酸化性雰囲気中で加熱処理すること
により、結晶質と非晶質との割合がコントロールされた
炭素質担持体としての負極材を得ることができる。加熱
処理は、窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオンなどの不活
性ガスまたは真空下、500〜3000℃、好ましくは
700〜3000℃程度で前記炭素前駆体を焼成するこ
とにより行なうことができる。通常、1500℃以下の
温度で焼成すると、少なくとも結晶質部分が炭素化し、
1500〜3000℃、好ましくは2000〜3000
℃程度で焼成すると、少なくとも結晶質部分が黒鉛化す
る。
【0029】このような方法では、負極材中の結晶質部
分と非晶質部分との割合を、前記異方性ピッチと等方性
ピッチ及び/又は芳香族成分との割合、縮合多環炭化水
素及び/又は縮合複素環化合物の種類と架橋剤との割
合、架橋剤の使用量、反応時間、触媒量、熱処理条件な
どにより、容易にコントロールできる。
【0030】また、得られた負極材は、結晶質部分と非
晶質部分とが有機的に結合した構造を有する。そのた
め、負極材に、リチウムやリチウムを主成分とするアル
カリ金属を担持させると、結晶質部分では、活物質が層
間化合物を形成し、充放電により活物質が正極と負極と
の間を可逆的に移動すると推測される。一方、層間化合
物において充放電を繰返すと、活物質のインターカレー
ション反応により、炭素結晶子の膨脹・収縮が伴なう。
そして、充放電の繰返し、すなわちサイクル数の増大に
より、結晶質部の構造が破壊され、活物質を吸蔵できな
くなり、電池特性が短時間内に劣化する。これに対し
て、本発明で使用する負極材は、結晶質部分と結合した
非晶質部分が、前記体積膨脹・収縮に対して緩衝作用を
示すためか、充放電のサイクル特性が向上する。
【0031】さらに、非晶質部分により、結晶質部分が
電気的に孤立した状態となり、このの結晶質部分の炭素
結晶子において電子の授受が行なわれると推測される。
そのため、活物質の吸蔵・放出に関与しなかった炭素結
晶子が活性物質を吸蔵・放出に関与させることができ、
負極材の結晶質部分を有効に活用できる。従って、樹枝
状活物質の析出を防止できると共に、二次電池における
出力エネルギー密度、単位体積当りの放電容量を増大さ
せることができる。
【0032】活物質としては、リチウム又はリチウムを
主成分とするアルカリ金属が挙げられる。好ましい活物
質はリチウムである。負極材への活物質の担持は、リチ
ウムイオンまたはリチウムイオンを主体とするアルカリ
金属イオンを、前記炭素質負極材の層間にドープする種
々の方法により行なうことができる。例えば、リチウム
イオン又はアルカリ金属イオンを含む電解液中に炭素質
負極材を浸漬し、対極としてリチウム単体を用い、この
対極を陽極として電解含浸させる方法などにより活物質
を担持させることができる。
【0033】活物質を担持した負極材は、リチウム二次
電池の負極として適している。従って、本発明の二次電
池は、前記負極材を備えていればよい。前記二次電池
は、前記負極、正極、電解液を組合せることにより構成
できる。図1はリチウム二次電池の構造を示す概略断面
図である。
【0034】リチウム二次電池は、リチウム又はリチウ
ムを主成分とするアルカリ金属が担持された負極1と、
正極活物質で構成された正極3と、前記負極1と正極3
との間に介在するセパレータ2を備えている。このセパ
レータ2には、非水溶媒系電解液が含浸されている。前
記正極3、セパレータ2及び負極1は、ケース4内に収
容され、ケース4の開口部は封口板5で封止されてい
る。また、ケース4と負極1との間には、ニッケルメッ
シュ、金属金網などで構成された集電体6が配されてい
る。なお、符号7は絶縁パッキンである。
【0035】正極活物質としては、例えば、TiS2
MoS3 、NbSe3 、FeS、Vs2 、VSe2 など
の層状構造を有する金属カルコゲン化物、CoO2 、C
35 、TiO2 、CuO、V3 6 、Mo3 O、V
2 5 、V2 5 (P2 5)、Mn2 O、Mn2
(Li2 O)などの金属酸化物、ポリアセチレン、ポリ
アニリン、ポリパラフェニレン、ポリチオフェン、ポリ
ピロールなどの導電性を有する共役系高分子などを用い
ることができる。好ましい正極活性物質には、V
2 5 、MnO2 などが含まれる。このような正極活物
質は、例えば、ポリテトラフルオロエチレンなどの結合
剤で結合させて使用することもできる。
【0036】また、電解液としては、例えば、プロピレ
ンカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチロラ
クトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロ
フラン、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、スル
ホラン、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルスルホキ
シド、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジエチレングリコール、ジメチルエーテルなどの非
プロトン性溶媒などが挙げられる。これらの電解液のな
かで、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフ
ラン、ジオキソラン、4−メチルジオキソランなどのよ
うな強い還元性雰囲気下でも安定なエーテル系溶媒が好
ましい。
【0037】なお、電解液としては、一種又は二種以上
の前記溶媒に、LiClO4 、LiBF4 、LiClF
4 、LiAsF6 、LiSbF6 、LiAlO4 、Li
AlCl4 、LiPF6 、LiCl、LiIなどの溶媒
和しにくいアニオンを生成する塩を溶解した溶媒が繁用
される。
【0038】また、セパレータとしては、保液性を有す
る材料、例えば、多孔質ポリプロピレン製不織布などの
ポリオレフィン系多孔質膜などが使用できる。
【0039】二次電池の形状は、円筒型、角型又はボタ
ン型などのいずれの形態であってもよい。
【0040】本発明の二次電池は、ポータブル電子機器
の電源、各種メモリーやソーラーバッテリーのバックア
ップ電源、電気自動車、電力貯蔵用バッテリーなどの広
い用途に使用できる。
【0041】
【発明の効果】本発明の方法によれば、出力エネルギー
密度、単位体積当りの放電容量が大きく、充放電のサイ
クル特性が大きく改善された負極材を得ることができ
る。
【0042】また、本発明のリチウム二次電池は、出力
エネルギー密度、単位体積当りの放電容量が大きく、充
放電のサイクル特性に優れている。
【0043】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。
【0044】実施例1 (1)炭素材の作製 異方性ピッチとして、軟化点271.3℃、炭素/水素
比=1.589、芳香族指数fa0.837、キノリン
不溶分40.7重量%、ベンゼン不溶分78.2重量
%、FDマスにおける異方性ピッチのベンゼン可溶分の
数平均分子量415.0の異方性ピッチを用い、等方性
ピッチとして、軟化点83.1℃、炭素/水素比=1.
673、芳香族指数fa0.962、キノリン不溶分0
重量%、ベンゼン不溶分13.9重量%、FDマスにお
ける異方性ピッチのベンゼン可溶分の数平均分子量29
7.6の等方性ピッチを用いた。
【0045】異方性ピッチ60重量部(0.145モ
ル)とメチルナフタレン油40重量部とを混合し、架橋
剤としてのパラキシリレングリコールを前記異方性ピッ
チの平均分子量に対してモル比換算で2当量(40g,
0.29モル)添加し、反応触媒として、p−トルエン
スルホン酸を架橋剤に対してモル比換算で0.2当量
(5.5g,0.029モル)添加した。
【0046】混合物を温度150℃で1時間攪拌した。
得られた樹脂状炭素前駆体を粉末化し、300℃で加熱
硬化させた後、窒素ガス雰囲気中、800℃で2時間焼
成した。得られた炭素質粉末を粉砕して、平均粒径74
μmの粉末を得た。
【0047】(2)負極の作製 得られた炭素粉末99重量部と、分散型のポリテトラフ
ルオロエチレン[ダイキン工業(株)製、D−1)]を
固形分として1重量部とを、液相で均一に混合した後、
溶媒を一部除去し、ペーストを得た。ペースト2〜3m
gをニッケルメッシュに圧着し、200℃で6時間真空
乾燥させ、負極材を得た。
【0048】得られた負極材を作用極とし、対極及び参
照電極としてリチウム金属を用い、電位が0Vになるま
で負極材にリチウムを担持させ吸蔵させることにより、
負極を得た。なお、リチウムの担持及び吸蔵は、負極材
を基準として、50mA/gの定電流放電下で行なっ
た。
【0049】(3)電池の作製 図1に示すような構造のリチウム二次電池を作製した。
すなわち、電解液として1モル/Lの濃度のLiClO
4 を溶解したプロピレンカーボネートを用いるととも
に、前記負極1と、電解二酸化マンガンを含む正極3
と、ポリプロピレン製不織布を含むセパレータ2と、ケ
ース4と、封口板5と、集電体6及び絶縁パッキン7と
を用いて、リチウム二次電池を作製した。
【0050】実施例2 実施例1のステップ(1)において、異方性ピッチ20
重量部とメチルナフタレン80重量部とを用いる以外、
実施例1と同様にして、リチウム二次電池を作製した。
【0051】比較例 実施例1のステップ(1)に代えて、異方性ピッチを空
気雰囲気下、350℃で不融化処理した後、窒素ガス雰
囲気中、800℃で1時間焼成する以外、実施例1と同
様にして、リチウム二次電池を作製した。
【0052】そして、実施例1,2及び比較例で得られ
たリチウム二次電池の放電特性を次のようにして測定し
た。すなわち、負極の炭素を基準として50mV/gの
定電流充放電を行ない、電池の電圧が2.0Vに低下す
るまでの容量を、放電容量とした。
【0053】結果を表に示す。
【0054】
【表1】 表より、比較例のリチウム二次電池に比べて、実施例1
及び実施例2のリチウム二次電池は、初期のみならず、
充放電を繰返しても放電容量が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はリチウム二次電池の構造を示す概略断面
図である。
【符号の説明】
1…負極 2…セパレータ 3…正極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異方性ピッチと、等方性ピッチまたは芳
    香族成分との混合物を架橋剤で架橋した後、非酸化性雰
    囲気中で加熱処理する負極材の製造方法。
  2. 【請求項2】 架橋剤が、芳香族ジメチレンハライド、
    芳香族ジメタノール、芳香族ジカルボニルハライド、お
    よび芳香族アルデヒドからなる群から選択された少なく
    とも一種である請求項1記載の負極材の製造方法。
  3. 【請求項3】 芳香族成分が、縮合多環炭化水素、縮合
    複素環化合物、アントラセン油、脱晶アントラセン油、
    ナフタレン油、メチルナフタレン油、タール、クレオソ
    ート油、エチレンボトム油、カルボル油、およびソルベ
    ントナフサから選択された少なくとも一種の成分である
    請求項1記載の負極材の製造方法。
  4. 【請求項4】 縮合多環炭化水素又は縮合複素環化合物
    を架橋剤で架橋した後、非酸化性雰囲気中で加熱処理す
    る負極材の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の方法で得られた負極材を
    備えているリチウム二次電池。
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