JPH0532559Y2

JPH0532559Y2 -

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Publication number: JPH0532559Y2
Application number: JP1988074794U
Authority: JP
Priority date: 1988-06-07
Filing date: 1988-06-07
Publication date: 1993-08-19
Anticipated expiration: 2003-06-07
Also published as: US4962712A; JPH02392U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、パイル織りと平織りとが交互に連続
するタオル生地を平織り部にて切断する際のタオ
ル生地の引出し装置に関する。

（従来の技術）従来、タオル生地原反から１枚のタオル生地を
裁断する装置に於ては、タオル生地のパイル織り
部と平織り部との識別を、その厚さ寸法差、光透
過度の相違或は光センサーによる識別等にて行
い、この識別手段に、一対のローラによるタオル
生地の駆動手段を組合わせてタオル生地の位置決
めをして裁断されていた。

一例として、特開昭60−75667号公報に長尺タ
オル生地の切断装置が開示されている。

そして、タオル生地の引出し装置としては、可
動挟持片と固定挟持片とでタオル生地の平織り部
を挟持して、次位の平織り部を、上・下側位置決
め片の間に移動させる引出し装置と、移動後に、
次位のパイル織り部の先端部を、上・下側位置決
め片が形成する受止部まで引出すための複数の押
えローラ要素からなる押えローラと、各押えロー
ラ要素に対応し、スリツプ手段を有する送りロー
ラとを有する回転輪とからなつている。

（考案が解決しようとする課題）タオル縫製に供されるタオル原反は、オシボリ
用からバスタオル用まで大小さまざまである。従
来構造にあつては、大きなタオル生地を裁断する
装置では、引出し装置の移動距離が大きく、この
ために装置が長大となり、又小さなタオル生地に
対しては、スリツプ手段を有する送りローラの径
が大きいために裁断が困難であつた。

（課題を解決するための手段）本考案は、コンパクトな構造にして、大小さま
ざまなタオル原反を裁断するに適したタオル生地
の引出し装置を提供するものであり、その構成は
次の通りである。

パイル織りと平織りとが交互に連続する長尺タ
オル原反より１枚分のタオル生地を引出して裁断
する際に、該タオル生地を引出す装置に於て、空
間を挟んで対向する一対の作業台の一方の作業台
上には、外端寄りから平織り部とパイル織り部と
を識別する検知器と、裁断装置とを具え、他方の
作業台上には、一方の作業台に向けて移動可能な
基板の内端部から突出して設けられた固定口金
と、基板上に揺動可能に軸支された可動口金とを
有するクランプ装置を具え、かつ上記空間上に、
タオル生地の上方を横断して上下動可能なバー状
のタオル生地押下げ部材を具えたタオル生地引出
し装置である。

（作用）バー状のタオル生地押下げ部材を上昇させ、他
方の作業台上のクランプ装置を一方の作業台に向
けて移動させ、裁断装置のカツター位置にあるタ
オル生地の平織り部の端部を、クランプ装置の基
板の内端部から突出する固定口金と可動口金とで
挟持し、クランプ装置に復帰位置を取らせる。次
いで、バー状のタオル生地押下げ部材を、一対の
作業台の空間内へ下降させ、次位の平織り部の後
端部が、平織り部とパイル織り部とを識別する検
知器の手前に来るまでタオル生地を引出す。

（実施例）本考案に係る一実施例を図面を参照して説明す
る。タオル原反は、第２図イ，ロに示すように、
パイル織り部１Ａと平織り部２Ａとからなるタオ
ル生地Ａが連続する長尺物である。

第１図上にて、１はタオル自動縫製機本体を示
す。一方の作業台２ａと他方の作業台２ｂとが空
間２ｃを挟んで対向し、タオル自動縫製機本体１
と一体に設けられている。

２０は一方の作業台２ａの端部に設けられ、タ
オル生地のパイル織り部１Ａと平織り部２Ａとを
識別する検知器である。この場合の検知器２０
は、パイル織り部１Ａと平織り部２Ａとの厚さの
相違を識別する手段を具えている。すなわち、矢
印方向に送られるタオル生地Ａの長手方向を直角
に横断して一直線に配置された上部ブロツク２１
ａと、下部ブロツク２１ｂと、位置決め用の空気
圧シリンダ装置２２とからなる。上部ブロツク２
１ａは、該縫製機本体１に支持体（図示せず）を
介して固定した位置決め用の空気圧シリンダ装置
２２のピストン棒２２ａの先端に固定され、又下
部ブロツク２１ｂは、支持体（図示せず）を介し
て該縫製機本体１に固定され、両上、下ブロツク
２１ａ，２１ｂにて調節可能なスリツトＴを形成
している。

そして、空気圧シリンダ装置２２を往き作動さ
せて、上部ブロツク２１ａを下降させ、下部ブロ
ツク２１ｂとのスリツトＴに第３図に示すよう
に、平織り部２Ａを通過さすが、パイル織り部１
Ａの通過を阻止する制止間隙を形成し得る。

２３は検知器２０から平織り部２Ａの長さの半
分の距離を置いて一方の作業台２ａに設けられた
裁断装置である。裁断装置２３は、タオル生地Ａ
の長手方向を直角に横断して配置され、可動カツ
ター２４ａ、固定カツター２４ｂ及び裁断用の空
気圧シリンダ装置２５とからなつている。可動カ
ツター２４ａは支持体（図示せず）を介して該縫
製機本体１に固定した該空気圧シリンダ装置２５
のピストン棒２５ａの先端に固定され、固定カツ
ター２４ｂは支持体（図示せず）を介して該縫製
機本体１に固定されている。従つて、該空気圧シ
リンダ装置２５を往き作動させ、可動カツター２
４ａを固定カツター２４ｂに向けて移動させ、両
者２４ａ，２４ｂ間のタオル生地Ａを切断し得
る。

３は、タオル生地Ａの長手方向を直角に横断し
て上下動可能なＬ字形をなすバー状のタオル生地
押下げ部材４を有するタオル生地引出し装置であ
り、一対の作業台２ａ，２ｂに挟まれ、タオル生
地Ａの吊り下がりを妨げない空間２ｃの上方であ
つて、ほぼ中央部に位置している。そして、タオ
ル生地押下げ部材４には、複数個の押し当て用の
空気圧シリンダ装置５が等間隔に配置され、該押
下げ部材４を、それぞれ貫通するピストンロツド
の先端部には、タオル生地Ａの表面に接触して押
圧する押し当片６が互の干渉を避けて固定されて
いる。該押下げ部材４の一端部には、ブラケツト
７を設けてある。縫製機本体１の一側面には、駆
動用モータ８にて上下方向に駆動されるタイミン
グベルト９と、該ベルト９に沿つて立設したガイ
ドレール１０とを設けてある。そして、前記ブラ
ケツト７がガイドレール１０に案内され、かつブ
ラケツト７に固着したベルトクリツプ７ａが前記
タイミングベルト９に係合している。

従つて、駆動用モータ８を正又は逆に回動させ
ることによつて該押下げ部材４は上方又は下方に
移動する。そして、該押下げ部材４の上昇位置に
て、後記するクランプ装置２６を通過させ、そし
てタオル生地の平織り部２Ａをクランプ装置２６
が挟持して復帰位置を取つた際に、該押下げ部材
４が下降位置を取ることによつてタオル生地Ａを
原反より引き出すことができる。

２６はタオル生地の端部となる平織り部２Ａを
挟持するクランプ装置である。クランプ装置２６
は、他方の作業台２ｂ上をタオル生地Ａの長手方
向に摺動自在な基板２７と、基板２７の内端部か
ら突出して設けられた固定口金２８ａと、これに
対向して基板２７上のブラケツトに揺動可能に軸
支された可動口金２８ｂと、シリンダの尾端部が
基板２７上に設けたブラケツトに揺動可能に軸支
されてピストン棒２９ａの先端部が可動口金２８
ｂに固着した取付部材２９ｂにピン結合された可
動口金駆動用の空気圧シリンダ装置２９とからな
つている。

従つて、該空気圧シリンダ装置２９を往き作動
させ、可動口金２８ｂを固定口金２８ａに押圧さ
せてタオル生地Ａを挟持し、又該空気圧シリンダ
装置２９を帰り作動させて、可動口金２８ｂと固
定口金２８ａとを開口してタオル生地Ａを解放で
きる。

３０は、クランプ装置２６の移動装置であり、
公知の空気圧シリンダ装置を使用した場合は、移
動部分が基板２７の下面に固定され、固定部分が
縫製機本体１に固定されている。又移動装置３０
は、基板２７側に固定されたラツクと、縫製機本
体１側に固定されたピニオンとで構成してもよ
い。

次に、第４図ａ〜ｃの順に作用を説明する。

第４図ａを説明する。(イ)駆動用モータ８を正駆
動してタオル生地引出し装置３は上昇位置にあ
る。(ロ)裁断装置２３は空気圧シリンダ装置２５の
帰り作動にて、可動カツター２４ａは上昇位置に
ある。(ハ)厚さ検知器２０は空気圧シリンダ装置２
２の帰り作動にて、上部ブロツク２１ａは上昇位
置にあつて、タオル生地の厚いパイル織り部１Ａ
を通過させ得る。以上の状態にて、クランプ装置
２６を、移動装置３０の往き作動にて、裁断装置
２３の開口部へ侵入させ、タオル生地の平織り部
２Ａの端部を、可動口金２８ｂと固定口金２８ａ
とで挟持している。

第４図ｂは、移動装置３０を帰り作動させ、ク
ランプ装置２６を後退させて、タオル生地Ａを所
定位置まで引き出した状態を示す。

第４図ｃは、駆動用モータ８を逆回転させてタ
オル生地引出し装置３を下降させ、押し当片６に
てタオル生地のパイル織り部１Ａを両作業台２
ａ，２ｂ間の空間２ｃに押し下げて、次位の平織
り部２Ａの後端部付近が厚さ検知器２０の上、下
ブロツク２１ａ，２１ｂのスリツトに来た状態を
示す。

以上のようにして、タオル原反から１枚分のタ
オル生地が引出され、更に、タオル生地の曲り矯
正工程を経て裁断される。

（考案の効果）以上の説明によつて理解されるように、本考案
になるタオル生地の引出し装置によれば、１枚分
のタオル生地は、一対の作業台間の空間を跨いで
クランプ装置にて若干引出され、その後、タオル
生地引出し装置にて押圧されてＶ字状をなして充
分に引出されるので装置を短くでき、検知器とク
ランプ装置との基準間隔を一定としたままでタオ
ル生地引出し装置による押下げ量を調整すること
によつて、大きなタオル生地から小さなタオル生
地までの伸長させたままでの裁断に対応でき、品
質を低下させることなく、かつ、汎用性に富む装
置を提供できた。

なお、裁断されたタオル生地は、空間に落下し
て、次工程への送り出しがなされるので次工程の
連続性を損うこともない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係るタオル生地の引出し装
置の一実施例を示す斜視図、第２図イは、タオル
原反を示す平面図、第２図ロは、同側面図、第３
図は、同実施例の厚さ検知器の作用を示す図、第
４図ａ，ｂ及びｃは、それぞれ作用説明図であ
る。１……タオル自動縫製機本体、２ａ……一方の
作業台、２ｂ……他方の作業台、２ｃ……空間、
３……タオル生地引出し装置、４……バー状のタ
オル生地押下げ部材、６……押し当片、７……ブ
ラケツト、８……駆動用モータ、９……タイミン
グベルト、１０……ガイドレール、２０……検知
器、２３……裁断装置、２６……クランプ装置、
２７……基板、２８ａ……固定口金、２８ｂ……
可動口金、２９……空気圧シリンダ装置、３０…
…移動装置、Ａ……タオル生地、１Ａ……パイル
織り部、２Ａ……平織り部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

パイル織りと平織りとが交互に連続する長尺タ
オル原反より１枚分のタオル生地を引出して裁断
する際に、該タオル生地を引出す装置に於て、空
間を挟んで対向する一対の作業台の一方の作業台
上には、外端寄りから、平織り部とパイル織り部
とを識別する検知器と、裁断装置とを具え、他方
の作業台上には、一方の作業台に向けて移動可能
な基板の内端部から突出して設けられた固定口金
と、基板上に揺動可能に軸支された可動口金とを
有するクランプ装置を具え、かつ上記空間上に、
タオル生地の上方を横断して上下動可能なバー状
のタオル生地押下げ部材を具えたことを特徴とす
るタオル生地引出し装置。