JPH0532522A - 化粧料の製造方法および化粧料用添加材 - Google Patents

化粧料の製造方法および化粧料用添加材

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JPH0532522A
JPH0532522A JP18880491A JP18880491A JPH0532522A JP H0532522 A JPH0532522 A JP H0532522A JP 18880491 A JP18880491 A JP 18880491A JP 18880491 A JP18880491 A JP 18880491A JP H0532522 A JPH0532522 A JP H0532522A
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JP
Japan
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liposome
cosmetic
dried
aqueous solution
liposomes
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JP18880491A
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Inventor
Noriyuki Ishikawa
範行 石川
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QP Corp
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QP Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡便なリポソーム入り化粧料の製造方法、およ
び、その化粧料用添加材を提供する。 【構成】乾燥リポソームを原料の一部として使用する化
粧料の製造方法と、乾燥リポソームを主材とする化粧料
用の添加材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な化粧料の製造方
法および化粧料用添加材に関する。
【0002】
【従来の技術】原料の一部にリポソームを使用した化粧
料が知られている。リポソームがその中に有用成分を含
む場合には、その成分が皮膚表面を通じて皮膚内部に取
り込まれる、つまり、経皮吸収されること、が期待され
る。また、リポソームがその中に有用成分を含まない場
合でも、水分さえ含めば、皮膚に水分を補給し、保湿効
果が期待される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、化粧料がクリ
ーム状であっても液状であっても、化粧料の保存中にリ
ポソームが融合して粒子が大きくなったり破損したりす
るほか、特に液状の場合には沈澱が生じて外観上も問題
になりやすい。本発明の目的は、リポソームの保存を考
慮したときにも問題になりにくい新規な化粧料の製造方
法、および、化粧料用添加材を提供することである。
【0004】
【課題を解決する手段】本発明者は、前記の目的を達し
ようと種々検討して本発明に到達した。すなわち、本発
明の化粧料の製造方法は、乾燥リポソームを原料の一部
に使用することを特徴とする。また、本発明の化粧料用
添加材は、乾燥リポソームを主材とすることを特徴とす
る。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。まず、第
一に、本発明の化粧料の製造方法は、乾燥リポソームを
原料の一部に使用することを特徴とする。ここで、化粧
料には、たんに皮膚用のみならず、毛髪用も含むもので
ある。本発明においてリポソームとは、親水性部と疏水
性部を持つ脂質の単分子層からなる二つの膜が疏水性
(親油性)側面どうしを当接する形で二重に重なり合い
さらに小胞体になったものをいう。 膜の性質により皮
膚との親和性があり、しかも膜(小胞体)の内側に水の
相を含むことにより水分の蒸発が遅れ化粧料としての保
湿性が高まるためか、リポソームを含む皮膚用の化粧料
を肌に被覆するとしっとりした状態となる。
【0006】膜形成用の脂質としては、レシチン、水添
レシチン、ホスフアチジルコリン、ホスフアチジルエタ
ノールアミン、スフインゴミエリンなどのリン脂質のほ
か、ジアシル型の脂質などがあげられる。水添レシチン
などの飽和型脂肪酸を有する脂質を使用すると、保存時
の酸化安定化が図り易い。なお、膜を構成する成分中
に、コレステロールのような膜の補強・安定を図る成分
を含んでいてもさしつかえない。
【0007】化粧料中のリポソームの割合は、膜形成用
の脂質基準として、普通0.01〜10%くらいであ
る。本発明の目的を損なわないかぎり、リポソームであ
る小胞体の内側に、任意の成分を含むことができる。そ
のような成分として、糖類(マルトース、グルコースな
ど)、ビタミンン類(Lアスコルビン酸、そのエステル
など)、保湿剤(ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチ
ンなど)、抗酸化剤、抗菌剤、香料、他の皮膚・毛髪栄
養成分などがあげられる。
【0008】本発明の化粧料の製造方法は、乾燥リポソ
ームを原料の一部として使用することに大きな特徴があ
る。ここで、乾燥リポソームとは、前記したリポソーム
(小胞体)は通常の存在形態においては小胞体の内側す
なわち脂質二重膜の内側に水や水溶液を含んで大部分が
水分からなっているが、この水分のほとんどが失われて
乾燥した状態となっているものをいう。乾燥リポソーム
を使用すれば、リポソーム単独での保存中にリポソーム
が不安定になって融合により粒子が大きくなったり壊れ
たりし難いからである。したがって、化粧料が必要とな
った時にその乾燥リポソームを水や化粧水で溶かして、
リポソーム入り液状化粧料とするか、さらに、クリーム
状の化粧料に添加混合してリポソーム入りクリーム状化
粧料とするかして、その都度短期間で使い切るようにす
れば、化粧料としてその保存中に、リポソームの粒子が
大きくなったり、壊れたりすることを心配する必要がな
い。
【0009】リポソーム以外の原料としては、化粧料と
して使用するのにふさわしい原料であれば、その種類を
問わず任意に使用することができる。例えば、リポソー
ムの内側に含まれうる成分として先に例示した各物質が
あげられる。
【0010】第二に、本発明の化粧料用添加材は、乾燥
リポソームを主材とすることを特徴とする。乾燥リポソ
ームを主材とするとは、乾燥したリポソームを主たる原
料の一つとしていることをいい、量的にリポソームの膜
構成原料以外の原料・成分を膜構成原料より多く含んで
いてもさしつかえない。これらの原料・成分としては、
まず代表的には糖類(マルトースなど)があげられる。
糖類を含むと、化粧料を調製するために乾燥リポソーム
を水や水溶液などと混ぜるときに、容易に分散・溶解す
るからである。この場合、リポソームの膜を構成する脂
質、と糖類との割合は、乾燥重量基準で、通常前者1部
に対して後者1〜20部くらいである。糖類以外では、
各種の栄養成分、酸化防止材、保湿剤、細胞賦活剤など
があげられる。これらの原料・成分は、リポソームをな
す小胞体の内側にあっても、外側にあっても、さらに
は、その両側にあってもさしつかえない。
【0011】化粧料用添加材の代表的な製造方法を述べ
れば、以下のとおりである。まず、マルトース、グルコ
ースなどの糖類を3〜5%、また必要ならば、他の原料
・成分も適宜添加した水溶液を、ホモゲナイザーを使用
して強力に攪拌しながら、レシチン、水添レシチンなど
の膜形成用脂質を0.01〜20%、好ましくは0.1
〜5%ほど添加し分散させる。これを、さらに高圧乳化
機や超音波乳化機などで処理すると、水溶液は半透明な
乳濁液になり、微粒子化されたリポソームが分散した水
溶液が調製される。この水溶液を乾燥する。リポソーム
形成のための攪拌に際して、リポソームを形成し易くす
るなどの目的で溶液中のリポソーム形成用脂質の濃度を
高目にし、乾燥前に希釈したいときは、リポソーム形成
のための攪拌を終えた後に糖類の濃度を同じくらいにし
た水溶液で希釈し、その後乾燥するとよい。凍結乾燥な
どの場合、希釈の程度により乾燥後のカサ(容積)を調
節することができるので便利である。
【0012】乾燥品は、本発明の化粧料用添加材とな
る。乾燥の方法として凍結乾燥法を採用したり、添加材
原料の一部としてマルトースなどの糖類を使用したりす
ると、水に再分散して使用するときにその分散が容易と
なる。 また、糖類を使用すると、凍結乾燥などの処理
に際して、リポソームの破壊が起き難くなる。化粧料用
添加材は水や水溶液に添加すれば液状化粧料となる。ま
た、化粧料用添加材をそのまま、または、前記のように
液状化粧料に調製した後、クリーム状化粧料に添加すれ
ば、即席にリポソーム入りクリーム状化粧料となる。
【0013】
【作用】本発明においては、リポソームが乾燥品である
ため、その保存中での変質・劣化が比較的起こり難い。
また、本発明の化粧品用添加材によれば、リポソーム入
りの化粧料が容易に製造できる。
【0014】以下、本発明の実施例、および試験例を説
明する。なお、本発明において、「%」は「重量%」を
示し、また「部」は「重量部」を示す。
【0015】
【実施例】
実施例1 下記配合の原料中、予めマルトースを蒸留水に加えたマ
ルトース水溶液を用意し、次いでホモゲナイザーでよく
攪拌しながら水添レシチンを添加し分散させる。これ
を、さらに高圧乳化機で処理して、リポソーム分散液を
調製した。なお、リポソームの平均粒径は70nm(ナ
ノミクロン、個数換算による平均値)であった。 原料の種類 配合(%) 水添レシチン 2.5(卵黄由来、リン脂質含量98%) マルトース 5.0 蒸留水 残量 ─────────────────── 合計 100.0(%) これを容器に分注して、容器ごと凍結乾燥して、化粧料
用添加材を製造した。なお、この容器に収容するリポソ
ーム1部に対して50部の蒸留水を添加し、軽く攪拌し
て分散させ、リポソーム入り液状化粧料とした。
【0016】実施例2 下記配合の原料中、予めマルトースを蒸留水に加えたマ
ルトース水溶液を用意し、次いでホモゲナイザーでよく
攪拌しながらレシチンを添加し分散させる。これを、さ
らに高圧乳化機で処理して、リポソーム分散液を調製し
た。なお、リポソームの平均粒径は73nm(ナノミク
ロン、個数換算による平均値)であった。 原料の種類 配合(%) レシチン 2.5(卵黄由来、リン脂質含量98%) マルトース 5.0 蒸留水 残量 ─────────────────── 合計 100.0(%) これを容器に分注して、容器ごと凍結乾燥して、化粧料
用添加材を製造した。
【0017】なお、この容器に収容するリポソーム1部
に対して50部の液状化粧料(リン酸Lアスコルビルマ
グネシウム2%、ヒアルロン酸0.1%入り)を添加
し、軽く攪拌して分散させ、リポソーム入り液状化粧料
とした。
【0018】
【試験例】実施例1で製した液状化粧料についてリポソ
ームの平均粒子径(個数換算平均値)を測定した。ま
た、対照として、実施例1のリポソーム分散液について
調製直後と調製2週間後でのリポソームの平均粒子径を
測定した。
【0019】結果は、表1に示すとおりとなった。表か
ら、本発明の乾燥リポソームを用いて製した化粧料は、
リポソームの平均粒子径が小さいまま維持されているこ
とが理解できる。
【0020】
【表1】
【0021】注:1)リポソーム水溶液は、2週間保存
後の対照品が、白沈を生じていたが、他はいずれも半透
明の薄い乳濁状を示し、白沈は見られなかった。 2)実施例1での『2週間後』の測定値は、実施例1の
方法で化粧品用添加剤(乾燥リポソーム)を製造し、そ
の2週間後にその乾燥リポソームを用いて他は実施例1
と同じ方法で製造したリポソーム水溶液について測定し
た値である。
【0022】
【発明の効果】以上、本発明の化粧料の製造方法によれ
ば、リポソーム自体の保管中の変質は起こり難いことか
ら、リポソーム入り化粧料を、必要時に手軽に製するこ
とができる。また、本発明の化粧料用添加材によれば、
上記の化粧料を容易に製造することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥リポソームを原料の一部に使用する
    ことを特徴とする化粧料の製造方法。
  2. 【請求項2】 乾燥リポソームを主材とすることを特徴
    とする化粧料用添加材。
JP18880491A 1991-07-29 1991-07-29 化粧料の製造方法および化粧料用添加材 Pending JPH0532522A (ja)

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