JPH0532414B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0532414B2
JPH0532414B2 JP59121894A JP12189484A JPH0532414B2 JP H0532414 B2 JPH0532414 B2 JP H0532414B2 JP 59121894 A JP59121894 A JP 59121894A JP 12189484 A JP12189484 A JP 12189484A JP H0532414 B2 JPH0532414 B2 JP H0532414B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
electrode
polymerization
reaction
dimethoxybenzene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59121894A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS612727A (ja
Inventor
Osamu Iida
Kenichi Morita
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP12189484A priority Critical patent/JPS612727A/ja
Publication of JPS612727A publication Critical patent/JPS612727A/ja
Publication of JPH0532414B2 publication Critical patent/JPH0532414B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、電解酸化重合体に関する。 〔従来の技術〕 ポリアリレン、特にポリフエニレン類は耐熱性
に優れているため特殊エンジニヤリングプラスチ
ツクスとして期待されている。 また、AsF5などをドーピングすると伝導性が
大きく向上することが知られており、伝導性高分
子としての期待もまた大きい。 ポリフエニレン類は、ベンゼンをMoCl5で酸化
したり(P.Kovacic et al.,J.Org.chem.28,968
(1963))、P−ジメトキシベンゼンを無水塩化第
二鉄で酸化する方法(特開昭58−113221)、また
はP−ジブロムベンゼンと金属マグネシウムから
得られるグリニヤー試薬を分解重合させる方法
(S.K.Taylor et al.,J.Polym.Sci.,Polym.Lett.
Ed.19,85(1981))などが知られている。 しかし、これらの方法は、収率が低かつたり、
収率は満足しても反応成分として、金属を多量に
使用するためポリマの精製に手間がかかることな
どの欠点があつた。 又、電気化学的にポリフエニレンを合成する方
法も知られている。(たとえば、A.F.Shepard
and B.F.Dannels,J.Polymer Sci.,part A−
1,,511(1966))しかし、これらは、フツ化
水素や、液体無水硫酸のような特殊な溶媒を用い
る必要があり、実用的ではなかつた。 本発明者らは、このような状況に鑑み、鉄やモ
リブデンのような金属を大量に必要とせず、特殊
な試薬を用いることなしに、ある特定の化合物を
電解酸化重合することによつて、従来は重合体が
知られていなかつたものまで容易に重合し得るこ
とを見出し、本発明に到達した。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、酸化還元性などの機能的性質
を有するポリフエニレン誘導体を提提供するもの
である。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、下記式 Ar―(OR)n (ただし、Rはアルキル基を、Arは芳香族残
基を、nは正の整数を示しかつ母体の芳香族化合
物の水素の数をPとする時、P−2≧nを満足す
るものである)で表わされる単量体を溶媒中で電
解酸化重合する電解酸化重合体の製造方法であ
る。 電解酸化重合は、一般に、三電極式セルを用い
て行なわれる。 セル中に、電解酸化重合液を注入し、動作電
極、対極、基潤電極を設置する。 動作電極に規定の電圧(対基準電極)をかける
ことによつて重合反応が開始され、重合体が動作
電極に生成する。 重合体の量は通電した電気量で調節する。 重合反応終了したのち重合体の付着した電極を
重合液から引きあげ、重合体を機械的に電極から
分離し、必要に応じて洗浄、乾燥する。 また、高分子被覆電極のように電極と重合体を
一体として使用する場合には重合体を分離するこ
となく洗浄、乾燥する。 さらには、重合反応中に、反応液を撹拌したり
超音波振動を加えるなどによつて、電極に生成し
た重合体を電極より分離しつつ重合反応を進める
こともできる。 本発明に用いる電解酸化重合液は、溶媒中に単
量体、支持電解質を溶解して調整される。 また、必要に応じて、PH調整剤、その他の助剤
を添加することもある。 たとえば、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリエタノールアミン、ピリジン、ピラジ
ン、ピペラジン、モルホリン等のアミンを添加し
て重合することもできる。 溶媒は単量体を溶解し得るものであつて、重合
時安定なものであれば、特に制限されるものでは
ない。 具体的には、アセトニトリル、ベンゾニトリ
ル、アセトン、テトラヒドロフラン、プロピレン
カーボネート、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキサイド、N−メチルピロリドンなどであ
り、また2種以上の混合物であつてもさしつかえ
ない。 支持電解質は溶媒に可溶性であり、重合時安定
であれば特に制限されるものではなく、過塩素酸
ナトリウム、過塩素酸リチウム、酢酸カリウム、
P−トルエンスルホン酸ナトリウム、テトラエチ
ルアンモニウムパークロレート、テトラブチルア
ンモニウムテトラフルオルボレート、塩化リチウ
ムなどを用いることができる。 動作電極は、白金、金、鉛、ニツケル、ステン
レス、炭素などの板または繊維を用いることがで
きる。 さらに、ネサガラス板(ITO)も用いることが
できる。 これら電極の材質と電解酸化重合液の組合せに
よつては、重合速度が遅かつたり、二量体の生成
などの副反応が非常に多くなる場合もあるので、
選択の必要がある。 他方、対極は不活性である方が好ましく、白
金、ステンレスなどを用いることができる。 また、基準電極は、塩化カリウム飽和カロメル
電極、あるいは水素電極など基準電位が得られる
ものであれば特に制限されない。 本発明に用いる単量体は下記式 Ar―(OR)n (ただし、Rはアルキル基を、Arは芳香族残
基を、nは正の整数を示しかつ母体の芳香族化合
物の水素の数をPとする時、P−2≧nを満足す
るものとする)で表される。 好ましくは、Rが炭素数1〜5の低級アルキル
基、Arがベンゼン、ジフエニル、またはナフタ
レン、アントラセン、フエナントレン、ピレン等
の2〜4縮合環、nが1〜3の単量体が用いられ
る。 具体例としては、メトキシベンゼン、エトキシ
ベンゼン、n−プロポキシベンゼン、n−ブトキ
シベンゼン、β−メトキシナフタレン、α−メト
キシナフタレン、4−メトキシジフエニル、0−
ジメトキシベンゼン、0−ジエトキシベンゼン、
m−ジメトキシベンゼン、P−ジメトキシベンゼ
ン、P−ジエトキシベンゼン、2,6−ジメトキ
シナフタレン、1,2,3−トリメトキシベンゼ
ン、1,3,5−トリメトキシベンゼン、9,10
−ジメトキシアントラセンなどをあげることがで
きる。 〔発明の効果〕 本発明による重合方法はきわめて簡単で大掛り
な設備も必要とせず容易に多種類の新規な置換ポ
リアリレン類を製造することができる。 また動作電極に形成された重合体は、分離する
ことなく高分子被覆電極として利用できる。 さらに得られた重合体は酸化還元性などの機能
的性質を有するばかりでなく、耐熱性も優れる。 以下実施例をあげて本発明をさらに具体的に説
明する。 実施例 1 0−ジメトキシベンゼン 6.9g(0.05モル)、
無水過塩素ナトリウム12.2g(0.04モル)をモレ
キユラーシーブで脱水したアセトニトリルに溶解
し、500mlとした。 この電解液中に、アルゴンガスを15分通気し、
脱酸素した。 この液を500mlビーカーに移し、7×7.5cm2のス
テンレス板(表面積105cm2)を動作電極とし、8
×9cm2のステンレス板(表面積144cm2)を対極と
し、塩化カリウム飽和カロメル電極を基準電極に
用いて重合反応を行つた。 動作電極に1.3ボルト(対基準電極)を印加し、
電気量が260クーロンに達した時点で反応終了と
した。 重合時間は59分であつた。反応の後、アセトニ
トリル中で5分洗浄し、1.5%アンモニア水溶液
中に1時間浸漬し、重合体中に含有されている過
塩素酸イオンを除去したのち、イオン交換水で洗
浄し、重合体被覆電極を得た。 この重合体を電極より分離し、80℃にて8時間
減圧乾燥した。 重合体収量 110mg、 重合体の融点は、231〜238℃であり、濃硫酸に
溶解(0.1g/100ml)して求めた対数粘度(25
℃)は0.05であつた。 FT−IRスペクトルは830cm-1に吸収を示し、
1,2,3,5置換体であることが確認され、重
合体は、ポリ(2,3−ジメトキシ−1,5−フ
エニレン)であることが同定された。 重合体50mgを0.5mlN−メチルピロリジノンに
溶解したところ完溶し、溶解性が優れていること
が確認された。 実施例 2 0−ジメトキシベンゼンのかわりに、P−ジメ
トキシベンゼンをまた、動作電極に、ネサガラス
板(ITO 10Ω/ロ、5×8cm2)を用いた以外は
実施例1と同様に重合反応を行なつた。 ただし、重合時の電気量が100クーロンに達し
た時点で反応終了とした。重合時間は75分であつ
た。 重合体収量31mg、茶色の粉体、融点300℃以上、
対数粘度0.40、FT−IRスペクトルは870cm-1に吸
収を示し、1,2,4,5置換体であることか
ら、重合体はポリ(2,5−ジメトキシ−1,4
−フエニレン)であることが確認された。 重合体10mgに0.5mlのN−メチルピロリジノン
を加え加温したところ完溶した。 実施例 3 0−ジメトキシベンゼン1.38g(0.01モル)、
無水過塩素酸ナトリウム2.44g(0.02モル)をモ
レキユラーシーブで脱水したアセトニトリルに溶
解し、全量を100mlとした。 この重合液中にアルゴンガスを15分通気し脱酸
素したのち、電解重合セル中に注入し動作電極、
対極、標準電極を設置した。 動作電極には、ネサガラス板(ITO 10Ω/ロ、
2.5×1.0×0.1cm)を用いた。 また、対極には白金板(面積12cm2)を用いた。
標準電極には塩化カリウム飽和カロメル電極を用
いた。 動作電極に1.3V(対基準電極)の電圧を印加し
2.5クーロンの電気量に達した時点で反応を終了
させた。 重合時間は6.2分であつた。反応終了のち、電
極を重合液中からとり出しアセトニトリルで1分
洗浄し、次いでイオン交換水中に1時間浸漬し、
乾燥した。 同様にして、重合体被覆電極3枚を得た。 重合体は青色を呈し、融点は228〜234℃であつ
た。 アセトニトリル100mlに過塩素酸ナトリウム
2.44gを溶解した溶液に、上記方法によつて得た
重合体の付着した電極、対極として12cm2の白金板
塩化カリウム飽和カロメル電極を投入し、電圧を
50mv/secの速度で0ボルトから2.5ボルトへ次
いで−2.5ボルト、0ボルトとスウイープさせて
酸化還元性を調べた。 第1図はそのサイクリツクボルタモグラムで酸
化還元電流が観測され酸化還元性を示すことが認
められた。 重合体の付着した電極を試験管に入れ、N−メ
チルピロリジノン0.5mlを加え、加温したところ
完溶した。 実施例 4〜8 0−ジメトキシベンゼンのかわりに、種々の単
量体を用いた以外は実施例1と同様に行なつた。 結果を表1にまとめた。 実施例 9、10 ネサ板のかわりにパイロデイグラフアイト
(UCC社)を用いた。炭素板はアルミナで表面研
摩し表面積が1×2.5cm2になるようシリコーン樹
脂でマスクした。 重合反応の終了時を0.25クーロンに達した時点
とした以外は実施例3および5と同様に行なつ
た。 結果は表1にまとめた。 実施例 11 アセトニトリルのかわりにプロピレンカーポネ
ートを用いた以外は、実施例3と同様に行なつ
た。 結果は表1にまとめた。
【表】 ※:測定不能
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例3で得られた重合体被覆電極の
酸化還元性を示すサイクリツクボルタモグラムで
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式 Ar−(OR)n (ただし、Rはアルキル基を、Arは芳香族残
    基を、nは正の整数を示しかつ母体の芳香族化合
    物の水素の数をPとする時、P−2≧nを満足す
    るものである)で表わされる単量体を溶媒中で電
    解酸化重合する電解酸化重合体の製造方法。
JP12189484A 1984-06-15 1984-06-15 電解酸化重合体の製造方法 Granted JPS612727A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12189484A JPS612727A (ja) 1984-06-15 1984-06-15 電解酸化重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12189484A JPS612727A (ja) 1984-06-15 1984-06-15 電解酸化重合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS612727A JPS612727A (ja) 1986-01-08
JPH0532414B2 true JPH0532414B2 (ja) 1993-05-17

Family

ID=14822534

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12189484A Granted JPS612727A (ja) 1984-06-15 1984-06-15 電解酸化重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS612727A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01135830A (ja) * 1987-11-19 1989-05-29 Sekisui Chem Co Ltd 導電性重合体の製造方法
US6124507A (en) * 1997-12-10 2000-09-26 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Electron donors

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58213027A (ja) * 1982-06-03 1983-12-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 導電性ないし半導電性重合体組成物の製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58213027A (ja) * 1982-06-03 1983-12-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 導電性ないし半導電性重合体組成物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS612727A (ja) 1986-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4187656B2 (ja) 新規な3,4−アルキレンジオキシチオフェン化合物及びそのポリマー
JP4371818B2 (ja) 3,4−アルキレンジオキシチオフェンコポリマー
JP2777440B2 (ja) 置換チオフェン、これらのチオフェンから誘導された導電性ポリマー及びそれらの製造方法並びにこれらのポリマーを含む装置
JPS6366221A (ja) 可溶性の導電性重合体、その製造方法およびその用途
JPH01261470A (ja) 導電性重合体およびその製造方法
JPH05214080A (ja) フッ素化チオフェン、これらのチオフェンから誘導されたポリマー及びこれらのポリマーを含む導電性ポリマー
JPH0656987A (ja) 導電性高分子の製造方法
WO2012173148A1 (ja) 導電性ポリマー前駆体、導電性ポリマー、及び固体電解コンデンサ
US7094865B2 (en) Thiophenes and polymers derived therefrom
EP1390422B1 (en) Thiophenes and polymers derived therefrom
JPH0532414B2 (ja)
JPH0574467A (ja) 高分子固体電解質
JPH03174437A (ja) 導電性ポリマー
JPH06239996A (ja) 電導性高分子及びその製造方法
US5071524A (en) Process for the preparation of electrically conductive polyheteroaromatics
JPH02189333A (ja) 自己ドーピング機能を有する導電体の製造方法
EP0231394A1 (en) Novel polymers of3,4-substituted pyrrole compound and processfor their preparation
JPH0348933B2 (ja)
US20240120519A1 (en) Non-aqueous redox flow batteries
US20220109157A1 (en) Conducting redox oligomers
JP2809958B2 (ja) ポリピロール成形体の製造方法
JPS61254620A (ja) ナフト〔2,3―c〕チオフェン構造を有する重合体の製造方法
JPS6117581A (ja) イソチアナフテン構造を有する重合体
JP3163426B2 (ja) ポリアリーレンチオエーテルの製造法
Satoh et al. Characterization of electrochemical anodic polymerization of aromatic compounds in aprotic solvents