JPH05323967A - 楽音発生装置 - Google Patents

楽音発生装置

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Publication number
JPH05323967A
JPH05323967A JP4151379A JP15137992A JPH05323967A JP H05323967 A JPH05323967 A JP H05323967A JP 4151379 A JP4151379 A JP 4151379A JP 15137992 A JP15137992 A JP 15137992A JP H05323967 A JPH05323967 A JP H05323967A
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JP
Japan
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key
note
time
musical
musical tone
Prior art date
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Application number
JP4151379A
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English (en)
Inventor
Kazuko Hayashi
加寿子 林
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 よりアコースティック楽器と同質性のある楽
音を発生させる楽音発生装置を提供する。 【構成】 ノートオンに応答して第1の楽音発生手段に
より、エンベロープ波形Aで示した楽音を発生させ、ノ
ートオフに応答して第2の楽音発生手段により離鍵時波
形Bで示した新たな楽音を発生させる。したがって、こ
のノートオフに応答して新たに発生する楽音により、離
鍵を行ったときにダンパーが弦に接触した際の弦の振
動、あるいは離鍵後ハンマーが元の位置に復帰した際の
衝撃より楽器内部に生ずる振動に伴う弦の振動等によ
り、離鍵によっても楽音が発生するアコースティックピ
アノに近似した発音形態を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ノート情報に応じて楽
音を発生させる楽音発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子技術やマイクロコンピュータ等を用
いて楽音を発生させる楽音発生装置にあっては、アコー
スティック楽器から発生する楽音と同質な特性の楽音を
発生させるべく種々の制御が試みられている。すなわ
ち、アコースティック楽器の一例としてアコースティッ
クピアノにおいては、押鍵すると、常時は弦に接触して
いるダンパーが弦から離れ、その後ハンマーが弦を殴打
する。これにより、弦が振動して発音するとともに、押
鍵状態を続けるとダンパーは弦から離れた状態を維持
し、弦がダンパーにより妨げられることなく振動するこ
とにより、発生した楽音の減衰率は低くなり減衰時間の
長い特性となる。また、押鍵直後に離鍵を行うと、前記
ハンマーが弦を殴打した後、離鍵と同時にダンパーは再
び弦に接触する。よって、弦の振動はダンパーにより妨
げられ、発生した楽音の減衰率は高くなり減衰時間の短
い特性となる。さらに、強く押鍵した場合にはハンマー
が弦を強く殴打することから、押鍵の強さに応じた音量
及び音質の楽音が発生し、同様に弱く押鍵した場合には
ハンマーが弦を弱く殴打することから、押鍵の弱さに応
じた音量及び音質の楽音が発生する。
【0003】このような特性にて楽音を発生させるアコ
ースティックピアノを楽音発生装置により模倣するに際
しては、押鍵速度に応じてエンベロープのアタックタイ
ムを制御し、さらには、離鍵に同期してリリース制御す
る等が一般的に行われている。かかる制御態様によれ
ば、アタックタイムの制御により、押鍵速度(押鍵の強
さ)に対応する音量及び音質の楽音が発生し、また、リ
リース制御により離鍵に対応して発生楽音が急激に減衰
する等により、アコースティックピアノを近似した特性
の楽音発生が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アコー
スティックピアノにおいては、押鍵に伴ってハンマーが
弦を殴打することにより楽音が発生するのみならず、離
鍵を行ったときに再度ダンパーが弦に接触した際の弦の
振動、あるいは離鍵後ハンマーが元の位置に復帰した際
に楽器内部に生ずる振動に伴う弦の振動等により、離鍵
によってもアコースティックピアノ特有の楽音が発生す
る。したがって、従来のように単に押鍵により発生する
楽音及びその特性のみ着目して、押鍵に同期して楽音を
発生させ、この発生させた楽音を押鍵時間や離鍵に基づ
き制御したのでは、離鍵によって発生するアコースティ
ック楽器特有の楽音を発生させることはできず、楽音発
生装置によりアコースティック楽器と同質な楽音を発生
させようとする意図からは、甚だ不満足なものであっ
た。
【0005】本発明の課題は、よりアコースティック楽
器と同質性のある楽音を発生させる楽音発生装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明にあっては、ノートオンに応答して楽音を発生
させる第1の楽音発生手段と、ノートオフに応答して新
たな楽音を発生させる第2の楽音発生手段とを有してお
り、また、好ましくは、前記第2の楽音発生手段が、ノ
ートオフ時におけるベロシティ、あるいはノートオンか
らノートオフまでの時間間隔、若しくはノートオフ時に
おけるベロシティとノートオンからノートオフまでの時
間間隔とに応じた特性の前記新たな楽音を発生させるよ
うに構成されている。
【0007】
【作用】前記構成において、ノートオンがあるとこれに
応答して第1の楽音発生手段が楽音を発生させ、ノート
オフがあるとこれに応答して第2の楽音発生手段が新た
な楽音を発生させる。したがって、このノートオフに応
答して新たに発生する楽音により、離鍵を行ったときに
再度ダンパーが弦に接触した際の弦の振動、あるいは離
鍵後ハンマーが元の位置に復帰した際に楽器内部に生ず
る振動に伴う弦の振動等によって楽音が発生するアコー
スティックピアノに近似した発音形態が形成される。
【0008】また、アコースティックピアノにあって
は、離鍵時の操作速度に依存した速度でダンパーやハン
マーの復帰動作し、該ダンパーやハンマーの動作速度に
応じて離鍵後に再度ダンパーが弦に接触した際に弦に生
ずる振動、あるいは離鍵後ハンマーが元の位置に復帰し
た際に楽器内部に生ずる振動及びこの楽器内部の振動に
伴う弦の振動が異なり、離鍵時に発生する楽音の特性も
異なるものとなる。したがって、第2の楽音発生手段か
ら発生する新たな楽音をノートオフ時におけるベロシテ
ィに応じた特性とすることにより、この新たな楽音の特
性はアコースティックピアノにおいて離鍵時に発生する
楽音の特性に近似したものとなる。
【0009】さらに、アコースティックピアノにあって
は、押鍵すると常時は弦に接触しているダンパーが弦か
ら離れ、その後ハンマーが弦を殴打し弦は振動して発音
するとともに、押鍵状態を続けるとダンパーは弦から離
れた状態を維持する。よって、その間弦はダンパーによ
り妨げられることなく振動して徐々に減衰し、離鍵を行
った時点で再度ダンパーが弦に接触し、ハンマーは元の
位置に復帰する。したがって、アコースティックピアノ
においては、押鍵から離鍵までの時間に応じて離鍵時に
ダンパーが再度弦に接触した時点の弦の振幅、及びハン
マーが元の位置に復帰した際の弦の振動に伴う共鳴等に
よる楽器自体の振幅も異なり、その結果、押鍵から離鍵
までの時間に応じて、ダンパーが再度弦に接触した際に
発生する楽音及びハンマーが元の位置に復帰した際に発
生する楽音の特性が異なるものとなる。したがって、第
2の楽音発生手段から発生する新たな楽音をノートオン
からノートオフまでの時間間隔に依存させることによっ
ても、この新たな楽音の特性はアコースティックピアノ
において離鍵時に発生する楽音の特性に近似したものと
なる。
【0010】さらに、第2の楽音発生手段から発生する
新たな楽音の特性を、ノートオフ時におけるベロシティ
とノートオンからノートオフまでの時間間隔との両者に
依存させることにより、第2の楽音発生手段から発生す
る楽音の特性は一層アコースティックピアノに近似した
ものとなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図にしたが
って説明する。図1は本実施例にかかる電子楽器の全体
構造を示すブロック図であり、スイッチ部1には、各鍵
ごとに配設された鍵盤スイッチと、各種モードあるいは
発生楽音の特性等を設定するための機能スイッチとが設
けられている。前記鍵盤スイッチは、図2に示した構造
であって、鍵盤の下面側に配設されたPCB12には相
互に絶縁された一対の外側導電パターンA,Bと内側導
電パターンα,βとが形成されている。PCB12上に
は、ゴム等の絶縁性及び可撓性を有する素材で成形され
た可動子13が貼着されており、該可動子13には前記
各導電パターンA,B,α,βを覆うドーム部14と、
該ドーム部14の上端に一体的に形成され、対応する鍵
の下面に当接している被押圧部15が設けられている。
【0012】前記ドーム部14の内周部には、前記外側
導電パターンA,Bに亙って接触し得る外側可動接点1
6が設けられ、前記被押圧部15の下面には、この外側
可動接点16より上部に位置し前記内側導電パターン
α,βに亙って接触し得る内側可動接点17が設けられ
ている。これにより、外側導電パターンA,Bと外側可
動接点16とによって第1スイッチ18が構成されると
ともに、内側導電パターンα,βと内側可動接点17と
により第2スイッチ19が構成される。
【0013】そして、押鍵に伴って被押圧部15が押圧
されてドーム部14が下方に変形した際には、先ず外側
導電パターンA,Bに外側可動接点16が接触して第1
スイッチ18がオンとなり、次に被押圧部15が押圧さ
れた際の操作速度に応じた時間差をもって、内側導電パ
ターンα,βに内側可動接点17が接触して第2スイッ
チ19がオンとなる。また、離鍵に伴って被押圧部15
の押圧が解除されてドーム部14が上方に復帰した際に
は、先ず内側導電パターンα,βから内側可動接点17
が離間して第2スイッチ19がオフとなり、次に被押圧
部15の押圧が解除された際の操作速度、つまり離鍵速
度に応じた時間差をもって、外側導電パターンA,Bか
ら外側可動接点16が離間して第1スイッチ18がオフ
となる。
【0014】したがって、スイッチ部1からCPU3に
これらオン・オフ情報が入力されると、CPU3は図3
に示したように第1スイッチ18のオンから第2スイッ
チ19のオンまでの時間により押鍵時の操作速度である
押鍵ベロシティv1を検出することができ、第2スイッ
チ19のオフから第1スイッチ18のオフまでの時間に
より離鍵時の操作速度である離鍵ベロシティv2を検出
することができる。また、第1,2両スイッチ18,1
9が共にオンとなった時点をノートオン、共にオフとな
った時点をノートオフとすると、ノートオンの時刻とノ
ートオフの時刻との差により、押鍵時間Tを検出するこ
とができる。
【0015】また、CPU3は、この電子楽器において
必要となる全ての制御を実行するのみならず、楽音生成
用の音源回路ハードウェアを用いることなく、プログラ
ム制御により楽音を生成する処理も実行する。すなわ
ち、ROM4には、後述するメインルーチンによって示
される全体処理プログラムと共に、タイマーインタラプ
トルーチンによって示される音源処理プログラムが記憶
されており、さらにはエンベロープデータ(レート、レ
ベル等)、ピッチデータ等の各種楽音制御パラメータ
と、PCMの楽音波形データ等が記憶されている。該楽
音波形データとしては、ノートオンに応答して使用され
る押鍵時波形の波形データと、ノートオフに応答して使
用される離鍵時波形の波形データとが記憶されている。
前記ピッチデータは、楽音波形データを読み出す際のア
ドレス加算値であって、前記鍵盤スイッチの状態により
ノートオンが検出された際には、キーコードに対応する
ピッチデータと前記押鍵時波形の波形スタートアドレ
ス、波形エンドアドレス、波形ループアドレスがワーキ
ング用のRAM5に用意されている中間データ記憶領域
にセットされる。また、ノートオフが検出された際に
は、前記離鍵ベロシティv2と押鍵時間Tとに応じたピ
ッチデータと前記離鍵時波形の波形スタートアドレス、
波形エンドアドレス、波形ループアドレスがワーキング
用のRAM5に用意されている中間データ記憶領域にセ
ットされる。
【0016】さらにRAM5には、タイマーインタラプ
トルーチンにおける音源処理により生成される各チャン
ネルの楽音波形データ(16個の発音チャンネル分の累
算波形値)を一時記憶するための累算用レジスタRや、
発音チャンネル1〜16に対応するアドレスOVR
(1)〜(16)の格納領域を備えた押鍵ベロシティレ
ジスタ(図4)、同様にアドレスRVR(1)〜(1
6)の格納領域を備えた離鍵ベロシティレジスタ(図
5)、アドレスOJK(1)〜(16)の格納領域を備
えた押鍵時刻レジスタ(図6)、アドレスOJR(1)
〜(16)の格納領域を備えた押鍵時間レジスタ(図
7)、及び図8に示したチャンネルレジスタCH、押鍵
時間バッファOJ、離鍵ベロシティバッファRVが用意
されている。
【0017】前記押鍵ベロシティレジスタには、アサイ
ンされたチャンネル1〜16に対応するアドレスOVR
(1)〜(16)に当該ノートオン情報の押鍵ベロシテ
ィv1が格納され、離鍵ベロシティレジスタには同様に
アサインされたチャンネル1〜16に対応するアドレス
RVR(1)〜(16)にノートオン情報の離鍵ベロシ
ティv2が格納される。また、押鍵時刻レジスタには、
アサインされたチャンネル1〜16に対応するアドレス
OJK(1)〜(16)に当該ノートオン情報の押鍵時
刻が格納され、押鍵時間レジスタにはアサインされたチ
ャンネル1〜16に対応するアドレスOJR(1)〜
(16)に当該ノートオン情報の押鍵時間Tが格納され
る。また、チャンネルレジスタCHには、アサインされ
たチャンネルのチャンネルナンバーが格納され、押鍵時
間バッファOJには押鍵時間Tが一時記憶され、離鍵ベ
ロシティバッファRVには離鍵ベロシティv2が一時記
憶される。
【0018】前記タイマーインタラプトルーチンにより
生成された楽音波形データは、CPU3中の特に図示し
ていないインストラクションデコーダ等からなる制御部
からの信号COMに応答して動作するラッチAにラッチ
され、ラッチBに入力される。該ラッチBは、前記タイ
マーインタラプトルーチンの実行を要求する信号INT
の周波数に従ったタイミングで、動作する。この信号I
NTは、ハードクロックにより分周生成される通常40
数KHz程度の安定した信号であって、よって、ラッチ
BからはINTの周波数に依存した一定のサンプリング
周期をもって、D/A変換器6に楽音波形データが出力
される。
【0019】前記タイマーインタラプトルーチンは、I
NTの周波数に従った一定の時間間隔でメインルーチン
に割り込んで実行されるが、タイマーインタラプトルー
チンが実際に開始されるタイミング及び終了するタイミ
ングは変動し得る。つまり、CPU3は割り込みがかか
っても、実行中のオペレーションを即時に中断すること
は不可能であり、その実行が終了してからインタラプト
処理に入る。また、タイマーインタラプト処理に要する
時間もそのプロセスに依存することから、楽音波形デー
タの生成周期は不安定なものとなる。そこで、前記CO
M信号によって制御されるラッチAとD/A変換器6と
の間に、正確なタイミング信号である前記INTで制御
されるラッチBを設けてある。これにより、ラッチAの
ラッチタイミングが、インタラプト処理の処理時間等に
より変動しても、INTのタイミングで動作するラッチ
Bの存在により、D/A変換器6の入力データが切り替
わるタイミングはINTと同期する。つまり、D/A変
換器6にはINTの1周期分だけ遅れた信号がINTの
タイミングにて入力され、アナログ変換される。該D/
A変換器6によりアナログ変換された音声波形信号は、
ローパスフィルタ7でフィルタリングされ、その後アン
プ8で増幅され、スピーカ9を介して放音される。
【0020】次に、以上の構成にかかる本実施例の動作
について、CPU3によって実行されるプログラムの概
容を示したフローチャートに従って説明する。すなわ
ち、図9は本実施例のメインルーチンであり、電源の投
入に伴って開始され、先ずイニシャライズ処理(SA
1)により、RAM5に設けられた前述のレジスタ及び
バッファ群のクリアや初期値設定等が行われる。次に、
スイッチ部1に設けられている鍵盤スイッチ以外の機能
スイッチがスキャンされ(SA2)、このSA2におけ
るスキャン結果により前回の状態から変化した機能スイ
ッチが識別され、これに応じた処理が行われる(SA
3)。引き続きスイッチ部1における鍵盤スイッチのス
キャンが行われ(SA4)、このSA4におけるスキャ
ン結果に応じてノートオン、ノートオフ等に対応する処
理が行われる(SA5)。さらに、SA3及びSA5に
て実行された以外の、その他の処理が実行され(SA
6)、以降電源がオン状態にある間SA2〜SA6の処
理が繰り返される。
【0021】このメインルーチンに対して、図10に示
したタイマーインタラプトルーチンが前述したタイミン
グで割り込み、音源処理(SB1)が行われる。この音
源処理は、図11に示したフローに従って実行され、ま
ずRAM5中に設けられている前記累算用レジスタRが
クリアされる(SC1)。これにより、前回の音源処理
にて記憶された1ch〜16chまでの累算波形値が消
去された後、1ch〜16chまでの全チャンネルの音
源処理が順次実行される(SC2〜SC17)。すなわ
ち、SC2では1chの波形値を求めてこれをRにセッ
トし、以下同様にSC4〜SC17では各々前のステッ
プで累算されたRの値に順次当該chの波形値を累算す
る。よって、SC17の処理が終了した時点において、
Rには1ch〜16chまでの累算波形値が格納されて
いる。そして、このRに格納された累算波形値は、図1
0のSB2にてラッチAにラッチされる。つまり、ラッ
チAには音源処理(SB1)が終了するタイミングにて
1ch〜16chの累算波形値がラッチされる。さら
に、このラッチAにラッチされた累算波形値は、前述の
ようにハードクロックにより分周生成された正確な一定
サンプリング周期をもってラッチBにラッチされ、A/
D変換器6に入力されてアナログ値に変換され、これに
よりスピーカ9からは歪みのない楽音が放音される。
【0022】一方、図9のSA5では、図12に示した
フローに従ってその一部の処理が実行され、SA4で行
った鍵盤スイッチのスキャン結果に基づき、新たなノー
トオンが有ったか否かが判別される(SD1)。新たな
ノートオンが有った場合には、16個の発音チャンネル
を有する本実施例において、使用されていない空チャン
ネルが有るか否かが判別され(SD2)、発音チャンネ
ルが全て使用状態にあり空チャンネルがない場合には、
SD3以降のNewノートオンに対応する処理は行わな
い。つまり、この実施例においては先に発音チャンネル
に割り当てられた楽音を優先して発生させる、所謂先押
し優先が採用されている。
【0023】そして、空チャンネルが有る場合には、チ
ャンネルアサイン処理が実行されて、空いているいずれ
かのチャンネルがアサインされ(SD3)、このアサイ
ンされたいずれかのチャンネル1〜16のチャンネルナ
ンバーがCHに格納される(SD4)。引き続き、図
2,3をもって説明したように第1スイッチ18のオン
と第2スイッチ19のオンとの時間差から押鍵ベロシテ
ィv1が算出され(SD5)、この算出された押鍵ベロ
シティv1が、アドレスOVR(CH)つまり押鍵ベロ
シティレジスタのCH番目のアドレスに格納されるとと
もに(SD6)、この新たなノートオンが発生した時の
現在時刻が押鍵時刻レジスタのCH番目のアドレスOJ
K(CH)に格納される(SD7)。さらに、OVR
(CH)に格納されている押鍵ベロシティv1に応じた
特性で発音を行うためのデータ設定処理(ノートオン処
理)が実行され(SD8)、このデータ設定処理により
RAM5に用意されている中間データ記憶領域のCHに
対応するエリアに、押鍵ベロシティv1に応じた特性で
発音を行うに必要な波形スタートアドレス、波形エンド
アドレス、波形ループアドレスがセットされる。なお、
この特性で発音を行うためにピッチデータは図9のメイ
ンルーチンにおけるその他各種処理で、中間データ記憶
領域のCHに対応するエリアにセットされる。
【0024】したがって、図12に示したフローを含む
メインルーチンのSA5とピッチデータがセットされる
SA6の処理が実行されることにより、RAM5の中間
データ記憶領域にはNewノートオンに対して、楽音デ
ータのスタートアドレス、エンドアドレス、ループエン
ドアドレス及びピッチデータがセットされている。よっ
て、以降はこのピッチデータによって示されるアドレス
加算値をもって、対応する楽音波形データが読み出さ
れ、これによりスピーカ9からは、図15に例示したエ
ンベロープ波形Aのように押鍵ベロシティv1に応じた
特性の楽音が、押鍵された鍵のキーコードに対応する音
高をもって発せられる。
【0025】他方、図9のSA5は、図13及び図14
に示した一連のフローに従ってその一部の処理が実行さ
れ、図13のSE1では、前述のSA4で行った鍵盤ス
イッチのスキャン結果に基づき、新たなノートオフが有
ったか否かが判別される(SE1)。新たなノートオフ
が有った場合には、Newノートオフに対応する発音チ
ャンネルがサーチされ(SE2)、このサーチされたN
ewノートオフに対応する発音チャンネルのチャンネル
ナンバーがCHに格納される(SE3)。引き続き、図
2,3をもって説明したように第2スイッチ19のオフ
と第1スイッチ18のオフとの時間差から離鍵ベロシテ
ィv2が算出され(SE4)、この算出された押鍵ベロ
シティv2が、アドレスRVR(CH)つまり離鍵ベロ
シティレジスタのCH番目のアドレスに格納される(S
E5)。さらに、前述した図12のSD7で押鍵時刻レ
ジスタのCH番目のアドレスOJK(CH)に格納され
たノートオフ時の時刻と、現在時刻との時刻差により押
鍵時間T(図15参照)が算出されるとともに(SE
6)、この算出された押鍵時間Tが押鍵時間レジスタの
CHで示されるアドレスOJR(CH)に格納される
(SE7)。
【0026】引き続き、CHの示す発音チャンネルに対
するリリース処理が実行され、このリリース処理により
高い減衰レートが設定されるとともに、アンプエンベロ
ープの目標値が“0”に設定される。したがって、以降
はこの減衰レートと目標値“0”対応するアドレス加算
値をもって楽音波形データが読み出され、これにより図
15に例示したようにエンベロープ波形Aはノートオフ
の時点から急激な減衰を開始し、やがて目標値“0”に
達した時点で消音する。
【0027】また、SE8に続くSE9では、使用され
ていない空チャンネルが有るか否かが判別され、発音チ
ャンネルが全て使用状態にあり空チャンネルがない場合
には、前述と同様にSE10以降のNewノートオフに
対応する処理は行わない。そして、空チャンネルが有る
場合には、SE7で押鍵時間レジスタのアドレスOJR
(CH)に格納された押鍵時間Tが押鍵時間バッファO
Jに一時記憶され(図14のSE10)、さらに離鍵ベ
ロシティバッファRVに先程のSE5でRVR(CH)
に格納された離鍵ベロシティv2が一時記憶される(S
E11)。
【0028】次に、チャンネルアサイン処理が実行され
て、空いているいずれかのチャンネルがアサインされ
(SE12)、このアサインされたいずれかのチャンネ
ル1〜16のチャンネルナンバーがCHに格納される
(SE13)。引き続き、OJに一時記憶されている押
鍵時間T及びRVに格納されている離鍵ベロシティv2
に応じた特性で押鍵時波形を発音させるためのデータ設
定処理(ノートオン処理)が実行される(SE14)。
このデータ設定処理によりRAM5に用意されている中
間データ記憶領域のCHに対応するエリアには、押鍵時
間Tと離鍵ベロシティv2に応じた特性で離鍵時波形を
発音するに必要な波形スタートアドレス、波形エンドア
ドレス、波形ループアドレスがセットされる。また、前
述と同様にしてこの特性で発音を行うためにピッチデー
タは図9のメインルーチンにおけるその他各種処理で、
中間データ記憶領域のCHに対応するエリアにセットさ
れる。
【0029】したがって、図14に示したフローを含む
メインルーチンのSA5と、ピッチデータがセットされ
るSA6の処理が実行されることにより、RAM5の中
間データ記憶領域にはNewノートオフ応答して、図1
5に例示した離鍵時波形Bのスタートアドレス、エンド
アドレス、ループエンドアドレス及びピッチデータがセ
ットされている。以降はこのピッチデータによって示さ
れるアドレス加算値をもって、離鍵時波形が読み出さ
れ、これによりスピーカ9からは、離鍵時波形Bで示さ
れるような押鍵時間Tと離鍵ベロシティv2に応じた特
性の楽音が発せられる。
【0030】よって、このようにノートオフに応答して
新たな楽音を発生させることにより、離鍵後にダンパー
の動作やハンマーの動作によって楽音が発生するアコー
スティックピアノに近似した発音形態を形成することが
できる。しかも、この実施例においては、離鍵時波形B
を離鍵ベロシティv2と押鍵時間Tに応じた特性にて発
音させるようにした。よって、離鍵時の操作速度に応じ
てた速度でダンパーやハンマーが復帰動作し、該ダンパ
ーやハンマーの動作速度に依存して離鍵後に発生する楽
音の特性が変化するアコースティックピアノの発音特性
と近似した特性にて、離鍵後の楽音を発生させることが
できる。さらに、アコースティックピアノにあっては、
前述したように押鍵から離鍵までの時間に応じて離鍵時
にダンパーが再度弦に接触した時点の弦の振幅、及びハ
ンマーが元の位置に復帰した際の弦の振動に伴う共鳴等
による楽器自体の振幅も異なり、その結果、押鍵から離
鍵までの時間に応じて、ダンパーが再度弦に接触した際
に発生する楽音及びハンマーが元の位置に復帰した際に
発生する楽音の特性が異なるものとなる。したがって、
離鍵に応答して発生する楽音を前記離鍵ベロシティv2
のみならず、押鍵時間Tに応じた特性とすることによ
り、離鍵後に発生する楽音の特性を一層アコースティッ
クピアノに近似したものにすることができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ノートオ
フに応答して新たな楽音を発生させるようにしたことか
ら、離鍵後にダンパーやハンマーの復帰動作により楽音
が発生するアコースティックピアノ等のアコースティッ
ク楽器に近似した発音形態を形成することができ、これ
により楽音発生装置をよりアコースティック楽器と同質
化することができる。
【0032】また、本発明は、ノートオフ時におけるベ
ロシティ、あるいはノートオンからノートオフまでの時
間間隔、若しくはノートオフ時におけるベロシティとノ
ートオンからノートオフまでの時間間隔に応じた特性に
て前記新たな楽音を発生させるようにした。よって、離
鍵時の操作速度や押鍵から離鍵までの時間により離鍵時
に異なる特性の楽音が発生するアコースティックピアノ
に近似した特性の楽音を発生させることができ、楽音発
生装置をより一層アコースティックピアノと同質化する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる楽音発生装置の全体
構造を示すブロック図である。
【図2】同実施例における鍵盤スイッチの構造を示す断
面図及び導電パターンの平面図である
【図3】同実施例おける鍵盤スイッチの動作を示すタイ
ミングチャートである。
【図4】同実施例にかかる楽音発生装置のRAM内に設
けられた押鍵ベロシティレジスタを示す模式図である。
【図5】同RAM内に設けられた離鍵ベロシティレジス
タを示す模式図である。
【図6】同RAM内に設けられた押鍵時刻レジスタを示
す模式図である。
【図7】同RAM内に設けられた押鍵時間レジスタを示
す模式図である。
【図8】同RAM内に設けられたチャンネルレジスタ、
押鍵時間バッファ、離鍵ベロシティバッファを示す模式
図である。
【図9】同実施例のメインルーチンを示すフローチャー
トである。
【図10】同実施例のタイマーインターラプトルーチン
を示すフローチャートである。
【図11】同タイマーインターラプトルーチンにおける
音源処理の内容を示すフローチャートである。
【図12】図9に示したメインルーチンにおけるSA5
の処理の一部を示すフローチャートである。
【図13】図9に示したメインルーチンにおけるSA5
の処理の一部を示すフローチャートである。
【図14】図13に続くフローチャートである。
【図15】本発明の一実施例によって発生する楽音のエ
ンベロープの一例を示す波形図である。
【符号の説明】 1 スイッチ部 3 CPU 4 ROM 5 RAM 18 第1スイッチ 19 第2スイッチ
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G10H 1/34 7345−5H 7/00 8622−5H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノートオンに応答して楽音を発生させる
    第1の楽音発生手段と、 ノートオフに応答して新たな楽音を発生させる第2の楽
    音発生手段とを有することを特徴とする楽音発生装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の楽音発生手段は、ノートオフ
    時におけるベロシティに応じた特性の前記新たな楽音を
    発生させることを特徴とする請求項1記載の楽音発生装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第2の楽音発生手段は、ノートオン
    からノートオフまでの時間間隔に応じた特性の前記新た
    な楽音を発生させることを特徴とする請求項1記載の楽
    音発生装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の楽音発生手段は、ノートオフ
    時におけるベロシティとノートオンからノートオフまで
    の時間間隔とに応じた特性の前記新たな楽音を発生させ
    ることを特徴とする請求項1記載の楽音発生装置。
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