JPH05321651A - 内燃エンジンの排気ガス浄化装置 - Google Patents

内燃エンジンの排気ガス浄化装置

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JPH05321651A
JPH05321651A JP15864792A JP15864792A JPH05321651A JP H05321651 A JPH05321651 A JP H05321651A JP 15864792 A JP15864792 A JP 15864792A JP 15864792 A JP15864792 A JP 15864792A JP H05321651 A JPH05321651 A JP H05321651A
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JP
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air
fuel ratio
exhaust gas
value
sensor
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Application number
JP15864792A
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English (en)
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Masaru Ogawa
賢 小川
Yasunori Ebara
安則 江原
Kei Machida
圭 町田
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/14Introducing closed-loop corrections
    • F02D41/1438Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor
    • F02D41/1444Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor characterised by the characteristics of the combustion gases
    • F02D41/1454Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor characterised by the characteristics of the combustion gases the characteristics being an oxygen content or concentration or the air-fuel ratio
    • F02D41/1456Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor characterised by the characteristics of the combustion gases the characteristics being an oxygen content or concentration or the air-fuel ratio with sensor output signal being linear or quasi-linear with the concentration of oxygen

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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 NOx,HC,COの有害成分を効果的に除
去して浄化特性の向上を図ることができる内燃エンジン
の排気ガス浄化装置を提供する。 【構成】 O2センサ18に基づいて広域酸素濃度セン
サ(LAFセンサ)17の目標空燃比を稍リッチに設定
し、第1及び第2の触媒装置15,19でNOxを充分
に除去し、さらに二次空気供給系22から第3の触媒装
置20に二次空気を供給して、第3の触媒装置でHC,
COを充分に除去するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃エンジンの排気ガ
ス浄化装置、内燃エンジンの排気系通路に配設された触
媒装置により排気ガス中の有害成分を除去する内燃エン
ジンの排気ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、触媒装置である三元触媒を内
燃エンジンの排気系に配設し、エンジンから排出される
NOx,HC,CO等の有害成分を除去する内燃エンジ
ンの排気ガス浄化装置は広く知られている。
【0003】この種の内燃エンジンの排気ガス浄化装置
としては、触媒装置の上流側及び下流側に夫々酸素濃度
センサ(O2センサ)を配設し、これら2個のO2セン
サの出力値に基づき触媒装置における混合気の空燃比が
正確に理論空燃比となるように空燃比をフィードバック
制御し、触媒装置である三元触媒の性能を最大限に発揮
させる技術が既に提案されている(特開平1−2244
26号公報)(以下、「第1の従来例」という)。
【0004】また、上記有害成分を除去する場合におい
て、NOxの除去に対しては触媒装置における混合気の
空燃比をリッチ雰囲気とし、一方HC,COの除去に対
しては触媒装置における混合気の空燃比をリーン雰囲気
とすることにより、これら有害成分を効果的に除去でき
ることが知られており、エンジンの排気系に第1及び第
2の触媒装置を直列に配設すると共に、第1の触媒装置
と第2の触媒装置との間に二次空気を導入するようにし
た技術が既に提案されている(例えば、特公昭57−5
1525号公報)(以下、「第2の従来例」という)。
【0005】上記第2の従来例においては、第1の触媒
装置における空燃比を酸素センサ(O2センサ)で検出
すると共に、第2の触媒装置に二次空気を供給すること
により該第2の触媒装置を酸化触媒として使用し、前記
第1の触媒装置でNOxの除去を、また前記第2の触媒
装置でHC,COの除去を効果的に行なうことが可能で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記第1の従
来例では、触媒装置における混合気の空燃比を正確に理
論空燃比となるようにフィードバック制御することによ
り、三元触媒の性能を最大限に生かしているものの、上
述したように有害成分中の酸化成分、特にHCは空燃比
をリーン化して行なった方が浄化率が良く、触媒装置の
空燃比を理論空燃比としたのではHC,COの浄化が充
分になされないという問題点があった。
【0007】また、上記第2の従来例では、混合気の空
燃比をO2センサで検出しているため、理論空燃比に対
するリッチ信号又はリーン信号しか検出できず、しかも
触媒の浄化特性を示す触媒装置下流側の空燃比がフィー
ドバック制御に使用されておらず、たとえ目標空燃比の
平均値を稍濃化(リッチ)状態(空燃比(A/F)=1
4.48〜14.63)に設定しても、空燃比の実際の
変動幅は大きく、上記第1の触媒装置ではNOxを充分
に除去するのは困難であるという問題点があった。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであって、NOx,HC,CO等の有害成分を効果的
に除去して浄化特性の向上を図ることができる内燃エン
ジンの排気ガス浄化装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る内燃エンジンの排気ガス浄化装置は、内
燃エンジンの排気通路に配設されて排気ガス中の有害成
分を浄化する第1の触媒装置と、該第1の触媒装置の上
流側の前記排気通路に配設された排気ガス濃度に略比例
する出力特性を有する第1の排気濃度センサと、少なく
ともエンジン回転数とエンジンの負荷状態とを含むエン
ジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、該運転
状態検出手段の検出結果に基づいて目標空燃比を算出す
る第1の目標空燃比算出手段と、前記第1の触媒装置の
下流側の前記排気通路に配設された前記目標空燃比の近
傍で出力信号が反転する第2の排気濃度センサと、該第
2の排気濃度センサの出力値に基づいて前記目標空燃比
を理論空燃比よりややリッチ状態に設定するリッチ化手
段と、前記第1の排気濃度センサにより検出された混合
気の空燃比を前記リッチ化手段により設定された目標空
燃比にフィードバック制御する制御手段とを備え、か
つ、前記第2の排気濃度センサの下流側の前記排気通路
に第2の触媒装置が配されると共に、前記第2の触媒装
置の上流側且つ前記第2の排気濃度センサよりも下流側
の排気通路中に二次空気を供給する二次空気供給手段が
設けられていることを特徴としている。
【0010】また、前記第2の空燃比センサと前記二次
空気供給手段との間の排気通路中に第3の触媒装置を設
けるのも好ましい。
【0011】また、前記二次空気供給手段は、空気供給
源と、前記排気通路に供給される二次空気量を制御する
制御弁とを備えている。
【0012】さらに、本発明は、エンジンの吸排気弁の
バルブタイミングが、少なくとも低回転領域に適した低
速バルブタイミングと高回転領域に適した高速バルブタ
イミングとに切換可能なバルブタイミング切換手段を有
すると共に、前記二次空気供給手段が、前記バルブタイ
ミング切換手段によるバルブタイミングの設定状態及び
前記運転状態検出手段の検出結果に応じて基本空気流量
を算出する空気流量算出手段と、前記リッチ化手段によ
り設定された目標空燃比のリッチ状態に応じて空気流量
の補正値を算出する補正値算出手段とを備え、かつ前記
第2の触媒装置における混合気の空燃比が理論空燃比よ
り稍リーン状態に設定されることを特徴としている。
【0013】また、上記補正値算出手段に加えて、前記
リッチ化手段により設定された目標空燃比と前記第1の
排気濃度センサの出力値との偏差が所定値以上のときに
空気量の補正値を算出する補正値算出手段を有するのも
好ましい。
【0014】
【作用】上記構成によれば、第1の触媒装置(及び第2
の触媒装置)における混合気の空燃比が理論空燃比より
も稍リッチ状態とされ、二次空気供給手段による二次空
気の供給により第3の触媒装置における混合気の空燃比
は理論空燃比よりもリーン状態にすることが可能とな
る。
【0015】また、二次空気量は前記二次空気供給手段
の制御弁により制御される。
【0016】具体的には、二次空気流量は基本二次空気
流量と空燃比状態によって定まる補正値とに基づいて決
定される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳説す
る。
【0018】図1は本発明に係る内燃エンジンの空燃比
制御装置の一実施例を示す全体構成図である。
【0019】図中、1は各シリンダに吸気弁と排気弁
(図示せず)とを各1対宛設けたDOHC直列4気筒の
内燃エンジン(以下、単に「エンジン」という)であっ
て、該エンジン1は、吸気弁のバルブタイミングが、エ
ンジンの高速回転領域に適した高速バルブタイミング
(高速V/T)と、低速回転領域に適した低速バルブタ
イミング(低速V/T)との2段階に切換可能に構成さ
れている。
【0020】該エンジン1の吸気管2の途中にはスロッ
トルボディ3が設けられ、その内部にはスロットル弁
3′が配されている。また、スロットル弁3′にはスロ
ットル弁開度(θTH)センサ4が連結されており、ス
ロットル弁3′の開度に応じた電気信号を出力して電子
コントロールユニット(以下「ECU」という)5に供
給する。
【0021】燃料噴射弁6は、吸気管2の途中であって
エンジン1とスロットル弁3′との間に各気筒毎に配設
され、図示しない燃料ポンプに接続されるとともにEC
U5に電気的に接続され、該ECU5からの信号により
燃料噴射の開弁時間が制御される。
【0022】また、吸気管2のスロットル弁3′の下流
側には分岐管7が設けられ、該分岐管7の先端には絶対
圧(PBA)センサ8が取付けられている。該PBAセ
ンサ8はECU5に電気的に接続されており、吸気管2
内の絶対圧PBAは前記PBAセンサ8により電気信号
に変換されてECU5に供給される。
【0023】また、分岐管7の下流側の吸気管2の管壁
には吸気温(TA)センサ9が装着され、該TAセンサ
9により検出された吸気温TAは電気信号に変換されて
ECU5に供給される。
【0024】エンジン1のシリンダブロックの冷却水が
充満した気筒周壁にはサーミスタ等からなるエンジン水
温(TW)センサ10が挿着され、該TWセンサ10に
より検出されたエンジン冷却水温TWは電気信号に変換
されてECU5に供給される。
【0025】また、エンジン1の図示しないカム軸周囲
又はクランク軸周囲にはエンジン回転数(NE)センサ
11及び気筒判別(CYL)センサ12が取り付けられ
ている。
【0026】NEセンサ11はエンジン1のクランク軸
の180度回転毎に所定のクランク角度位置で信号パル
ス(以下「TDC信号パルス」という)を出力し、CY
Lセンサ12は特定の気筒の所定のクランク角度位置で
TDC信号パルスを出力し、これらの各TDC信号パル
スはECU5に供給される。
【0027】エンジン1の各気筒の点火プラグ13は、
ECU5に電気的に接続され、ECU5により点火時期
が制御される。
【0028】前記エンジン1の排気管14の途中には第
1の触媒装置(三元触媒)15が介装されており、該第
1の触媒装置15により排気ガス中のHC,CO,NO
x等の有害成分の浄化が行なわれる。
【0029】本実施例では、該第1の触媒装置15にお
ける混合気の空燃比を稍燃料リッチにすることにより、
主としてNOxの浄化が行なわれる。
【0030】また、第1の触媒装置15の周壁にはサー
ミスタ等からなる第1の触媒温度(TCT)センサ16
が挿着され、該TCTセンサ16により検出された触媒
床温度TCTは電気信号に変換されてECU5に供給さ
れる。
【0031】前記排気管14の途中であって前記第1の
触媒装置15の上流側及び下流側には広域酸素濃度セン
サ(以下、「LAFセンサ」という)17及び酸素濃度
センサ(以下、「O2センサ」という)18が配設され
ている。
【0032】LAFセンサ17は、上下1対の電池素子
及び酸素ポンプ素子がジルコニア固体電解質(Zr
2)等からなるセンサ素子の所定位置に付設されてな
り、さらに該センサ素子が増幅回路に電気的に接続され
ている。そして、該LAFセンサ17は、前記センサ素
子の内部を通過する排気ガス中の酸素濃度に略比例した
電気信号を出力し、その電気信号をECU5に供給す
る。
【0033】前記O2センサ18は、センサ素子が上記
LAFセンサ17と同様ジルコニア固体電解質(ZrO
2)からなり、その起電力が理論空燃比の前後において
急激に変化する特性を有し、理論空燃比においてその出
力信号はリーン信号からリッチ信号又はリッチ信号から
リーン信号に反転する。すなわち、該O2センサ18の
出力信号は排気ガスのリッチ側において高レベルとな
り、リーン側において低レベルとなり、その出力信号を
ECU5に供給する。
【0034】さらに、O2センサ18の下流側の排気管
14途中には、第3の触媒装置19及び第2の触媒装置
20が直列に配設されている。
【0035】前記第3の触媒装置19は、第1の触媒装
置15と同様、三元触媒としての作用を有するものであ
り、本実施例では該第3の触媒装置19における混合気
の空燃比を稍燃料リッチにすることにより第1の触媒装
置15と同様、主としてNOxの浄化が行なわれる。
【0036】また、第2の触媒装置20は、酸化触媒と
しての作用を有するものであり、第3の触媒装置19と
第2の触媒装置20との間に設けられた第1の二次空気
導入孔21を介して二次空気供給系(二次空気供給手
段)22から二次空気が供給され、混合気の空燃比がリ
ーン状態とされて主としてHC,COの浄化を行なう。
【0037】尚、第1〜第3の触媒装置15,19,2
0の容積比は、後述するように、第1及び第3の触媒装
置15,19でNOxの除去が、また第2の触媒装置2
0でHC,COの除去が夫々最も効果的に行なわれるよ
うに、三元触媒としての第1及び第3の触媒装置15,
19と酸化触媒としての第2の触媒装置20との比が
1.8:1〜2.2:1に設定されている。
【0038】第2の触媒装置20の周壁にはサーミスタ
等からなる第2の触媒温度(TCO)センサ23が挿着
され、該TCOセンサ23により検出された触媒床温度
TCOは電気信号に変換されてECU5に供給される。
【0039】ECU5の出力側には、前記バルブタイミ
ングの切換制御を行なうための電磁弁24が接続され、
該電磁弁24の開閉動作がECU5により制御される。
電磁弁24は、バルブタイミングの切換を行なう切換機
構(図示せず)の油圧を高/低に切換えるものであり、
該油圧の高/低に対応してバルブタイミングが高速V/
Tと低速V/Tとに切換えられる。前記切換機構の油圧
は、油圧(POIL)センサ25によって検出され、そ
の検出信号がECU5に供給される。
【0040】また、大気圧(PA)センサ26は、エン
ジン1の適所に配設されて大気圧PAを検出し、その電
気信号をECU5に供給する。
【0041】しかして、二次空気供給系22は、空気供
給源としてのエアポンプ27と、該エアポンプ27から
の空気を貯蔵するエアチャンバ28と、圧力調整弁29
と、二次空気制御弁30と、二位置切換弁(以下、「切
換弁」という)31とを備えている。
【0042】すなわち、前記エアチャンバ28には空気
供給路33を介してエアポンプ27が接続されると共
に、該エアポンプ27はECU5に電気的に接続されて
ECU5からの信号によりエアチャンバ28への空気の
供給が制御される。また、前記エアチャンバ28にはチ
ャンバ圧(PC)センサ32が装着されると共に、該P
Cセンサ32はECU5に電気的に接続され、PCセン
サ32によって検出されたチャンバ圧PCは電気信号に
変換されてECU5に供給される。
【0043】前記圧力調整弁29及び前記二次空気制御
弁30は、エアチャンバ28の下流側の空気供給路33
に夫々介装されている。圧力調整弁29はECU5に電
気的に接続され、ECU5からの信号によりエアチャン
バ28から搬送されてくる空気圧を調整する。
【0044】二次空気制御弁30は、空気供給路33が
連通可能となるように上下方向に可動自在に配設された
楔形状の弁体34と、該弁体34が内有されるケーシン
グ35と、弁体34を上下方向に駆動させる電磁弁36
と、弁軸37を介して弁体34に接続されたリフトセン
サ(以下、「Lセンサ」という)38とを備えている。
そして、電磁弁36はECU5に電気的に接続され、E
CU5からの電気信号に基づき弁体34の上下方向への
リフト量をデューティ制御する。また、Lセンサ38
は、弁体34のリフト量を検出してその検出リフト量を
ECU5に供給する。
【0045】切換弁31は、二次空気制御弁30の下流
側の空気供給路33に配設されると共に、第1及び第2
の空気供給分岐路39,40を介して夫々第1の二次空
気導入孔21及び第2の二次空気導入孔42に接続され
ている。さらに切換弁31は、ECU5に電気的に接続
され、該ECU5からの電気信号に基づき空気供給路3
3と第1又は第2の空気供給分岐路39,40とが連通
可能とされ、第1の触媒装置15又は第2の触媒装置2
0に二次空気が供給されるように構成されている。すな
わち、本実施例においては、エンジンの低温始動時には
切換弁31により空気供給路33と第1の空気供給分岐
路39とが連通状態とされ、二次空気が逆止弁41を介
して第2の二次空気導入孔41に供給されることにより
エンジン1からの排気ガスに空気を混合させて混合気の
空燃比をリーン化させ、第1の触媒装置15の活性化を
促進する。一方、第1の触媒装置15の活性化が完了し
た後は切換弁31を切換えてて空気供給路33と第2の
空気供給分岐路40とを連通状態として、逆止弁43を
介して第1の二次空気導入孔21に二次空気が供給可能
とされ、二次空気制御弁30により第2の触媒装置20
に供給される二次空気量が制御される。
【0046】しかして、ECU5は、上述の各種センサ
からの入力信号波形を整形して電圧レベルを所定レベル
に修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する
等の機能を有する入力回路5aと、中央演算処理回路
(以下「CPU」という)5bと、該CPU5bで実行
される各種演算プログラムや後述する各種マップ及び演
算結果等を記憶するROM及びRAMからなる記憶手段
5cと、前記燃料噴射弁6、点火プラグ13、エアポン
プ27、電磁弁36等に駆動信号を供給する出力回路5
dとを備えている。
【0047】さらに、CPU5bは、上述の各種エンジ
ンパラメータ信号に基づいて、排気ガス中の酸素濃度に
応じたフィードバック制御運転領域やオープンループ制
御運転領域等の種々のエンジン運転状態を判別するとと
もに、エンジン運転状態に応じ、基本モードの場合は数
式(1)に基づき、また始動モードの場合は数式(2)
に基づき前記TDC信号パルスに同期して燃料噴射弁6
の燃料噴射時間TOUTを演算し、その結果を記憶手段
5c(RAM)に記憶する。
【0048】 TOUT=TiM×KCMDM×KLAF×K1+K2 …(1) TOUT=TiCR×K3+K4 …(2) ここに、TiMは基本モード時の基本燃料噴射時間、具
体的にはエンジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAと
に応じて設定される基本燃料噴射時間であって、このT
iM値を決定するためのTiMマップが記憶手段5c
(ROM)に記憶されている。
【0049】TiCRは始動モード時の基本燃料噴射時
間であって、TiM値と同様、エンジン回転数NEと吸
気管内絶対圧PBAに応じて設定され、該TiCR値を
決定するためのTiCRマップが記憶手段5c(RO
M)に記憶されている。
【0050】KCMDMは修正目標空燃比係数であっ
て、後述するようにエンジンの運転状態に基づいて算出
される目標空燃比係数KCMDとO2センサ17の出力
値に基づいて設定される空燃比補正値ΔKCMDとに応
じて設定される。
【0051】KLAFは空燃比補正係数であって、空燃
比フィードバック制御中はLAFセンサ17によって検
出された空燃比が目標空燃比に一致するように設定さ
れ、オープンループ制御中はエンジン運転状態に応じた
所定値に設定される。
【0052】K1、K2、K3及びK4は夫々各種エン
ジンパラメータ信号に応じて演算される補正係数及び補
正変数であって、各気筒毎にエンジンの運転状態に応じ
た燃費特性や加速特性等の諸特性の最適化が図られるよ
うな所定値に設定される。
【0053】次に、上記CPU5bで実行される空燃比
フィードバック制御手法について詳説する。
【0054】図2は空燃比フィードバック制御のメイン
ルーチンを示すフローチャートである。
【0055】まず、ステップS1ではLAFセンサ17
からの出力値を読み込む。次いでエンジンが始動モード
にあるか否かを判別する(ステップS2)。ここで、始
動モードにあるか否かは、例えば、図示しないエンジン
のスタータスイッチがオンで且つエンジン回転数が所定
の始動時回転数(クランキング回転数)以下か否かによ
り判別する。
【0056】そして、ステップS2の答が肯定(YE
S)のとき、すなわち、始動モードのときはエンジンが
低水温時の場合であり、エンジン冷却水温TW及び吸気
管内絶対圧PBAの関数であるKTWLAFマップを検
索して低水温時の目標空燃比係数KTWLAFを算出し
(ステップS3)、該KTWLAF値を目標空燃比係数
KCMDに設定する(ステップS4)。次いで、フラグ
FLAFFBを「0」にセットして空燃比のフィードバ
ック制御を中止し(ステップS5)、空燃比補正係数K
LAF及びその積分項(I項)KLAFIを1.0に設
定して(ステップS6、ステップS7)本プログラムを
終了する。
【0057】一方、ステップS2の答が否定(NO)の
とき、すなわち基本モードのときは、後述する図3のフ
ローチャートに基づき修正目標空燃比係数KCMDMを
算出し(ステップS8)、次いでフラグFACTが
「1」か否かを判別してLAFセンサ17が活性化して
いるか否かを判断する(ステップS9)。ここで、LA
Fセンサ17の活性化判別は、バックグラウンド処理さ
れるLAFセンサ活性化判別ルーチン(図示せず)によ
りなされ、例えば、LAFセンサ17の出力電圧VOU
Tとその中心電圧VCENTとの差が所定値(例えば
0.4V)より小さいときに「LAFセンサ17は活性
化した」と判別される。
【0058】そして、ステップS9の答が否定(NO)
のときはステップS5に進む一方、ステップS9の答が
肯定(YES)のとき、すなわちLAFセンサ17の活
性化が完了しているときはステップS10に進み、LA
Fセンサ17により検出された空燃比の当量比KACT
(14.7/(A/F))(以下、「検出空燃比係数」
という)を算出する。ここで、該検出空燃比係数KAC
Tは、吸気管内絶対圧PBAとエンジン回転数NE及び
大気圧PAの変動により排気圧が変動することに鑑み、
これらの運転パラメータに応じて補正された値に算出さ
れ、具体的にはKACT算出ルーチン(図示せず)を実
行して算出される。
【0059】次いで、ステップS11ではフィードバッ
ク処理ルーチンを実行して本プログラムを終了する。す
なわち、所定のフィードバック条件を充足しないときは
フラグFLAFFBを「0」にセットしてフィードバッ
ク制御を禁止する一方、所定のフィードバック条件を充
足するときはフラグFLAFFBを「1」にセットして
空燃比補正係数KLAFを算出し、フィードバック制御
の実行を指令して、本プログラムを終了する。
【0060】しかして、図3はステップS8(図2)で
実行されるKCMDM算出ルーチンのフローチャートで
あって、本プログラムはTDC信号パルスの発生と同期
して実行される。
【0061】まず、エンジン1がフューエルカット(燃
料供給停止)中か否かを判別する(ステップS21)。
フューエルカット中であるか否かは、エンジン回転数N
Eやスロットル弁3′の弁開度θTHに基づいて判断さ
れ、具体的にはフューエルカット判別ルーチン(図示せ
ず)の実行により判別される。
【0062】そして、ステップS21の答が否定(N
O)のときは、ステップS22に進み、目標空燃比係数
KCMDを算出する。該目標空燃比係数KCMDは、通
常はエンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応
じてマトリックス状にマップ値KCMDが与えられたK
CMDマップから読み出されるが、車輌の発進時や低水
温時あるいは所定の高負荷運転時においては適宜補正さ
れ、具体的には、KCMD算出ルーチン(図示せず)を
実行することによりこれらの運転状態に適合した値に設
定される。
【0063】一方、ステップS21の答が肯定(YE
S)のときは、目標空燃比係数KCMDを所定値KCM
DFC(例えば、1.0)に設定して(ステップS2
3)、ステップS24に進む。
【0064】次に、ステップS24では、O2処理を行
なう。すなわち、後述するように、所定要件下、O2セ
ンサ17からの出力値に基づき目標空燃比係数KCMD
を補正して修正目標空燃比係数KCMDMを算出する。
【0065】次に、ステップS25では修正目標空燃比
係数KCMDMのリミットチェックを行ない、本プログ
ラムを終了してメインルーチン(図2)に戻る。すなわ
ち、ステップS24で算出されたKCMDM値と所定の
上下限値KCMDMH,KCMDMLとの大小関係を比
較し、KCMDM値が上限値KCMDMHより大きいと
きはKCMDM値はその上限値KCMDMHに設定さ
れ、KCMDM値が下限値KCMDMLより小さいとき
は、KCMDM値はその下限値KCMDMLに設定され
る。
【0066】しかして、図4は、ステップS24(図
3)で実行されるO2処理ルーチンのフローチャートで
あって、本プログラムはTDC信号パルスの発生と同期
して実行される。
【0067】まず、ステップS31ではフラグFO2が
「1」か否かを判別し、O2センサ18が活性化してい
るか否かを判断される。このO2センサ18が活性化し
たか否かは、イグニッションスイッチのオン後の経過時
間等に基づいて判別され、具体的にはO2センサ活性化
判別ルーチン(図示せず)を実行して判断される。
【0068】そして、ステップS31の答が否定(N
O)、すなわち、O2センサ18が未だ活性化されてい
ないと判断されたときは、ステップS32に進み、タイ
マtmRXを所定値T2(例えば、0.25sec)に設
定した後、フラグFVREFが「0」か否かを判別し、
O2センサ18の目標補正値VREFの初期値VRRE
F(以下、「初期補正値」という)が既に設定されてい
るか否かを判断する(ステップS33)。
【0069】そして、最初のループでは、ステップS3
3の答は肯定(YES)となるため、ステップS34に
進み、記憶手段5c(ROM)に記憶されているVRR
EFテーブルを検索して前記初期補正値VRREFを算
出する。
【0070】該VRREFテーブルは、具体的には、図
5に示すように、PAセンサ26により検出される大気
圧PA0〜PA1に対してテーブル値VRREF0〜V
RREF2がステップ状に与えられており、補正初期値
VRREFはかかるVRREFテーブルを検索すること
により読み出され、或いは補間法により算出される。こ
の補正初期値VRREFは、後述する目標補正値VRE
Fが稍リッチとなるように理論空燃比に相当する値より
も稍大きく設定される。尚、この図5から明らかなよう
に、補正初期値VRREFは大気圧PAの値が大きい程
大きな値に設定される。
【0071】次いで、ステップS35では、前回ループ
における目標補正値の積分項(I項)VREFI(n−
1)を前記補正初期値VRREFに設定し、本プログラ
ムを終了してメインルーチン(図2)に戻る。すなわ
ち、I項の目標補正値VREFI(n−1)に対して初
期設定を行ない、メインルーチン(図2)に戻る。尚、
次回ループ以降でステップS33が実行されるときは、
上述の如く既に目標補正値の補正初期値設定がなされて
いるため、その答が否定(NO)となり、ステップS3
4,35を実行することなく本プログラムを終了する。
【0072】また、前記ステップS31の答が肯定(Y
ES)となったときは、O2センサ18が活性化された
と判断してステップS36に進み、前記タイマtmRX
が「0」となったか否かを判別する。そして、その答が
否定(NO)のときはステップS33に進む一方、ステ
ップS36の答が肯定(YES)のときはO2センサ1
8の活性化が完了したと判断してステップS37に進
み、ステップS22又はS23(図3)で設定された目
標空燃比係数KCMDが所定下限値KCMDZL(例え
ば、0.98)より大きいか否かを判別する。そして、
その答が否定(NO)のときは混合気の空燃比がリーン
バーン状態に設定されている場合であり、本プログラム
を終了する一方、その答が肯定(YES)のときはステ
ップS38に進み、前記目標空燃比係数KCMDが所定
上限値KCMDZH(例えば、1.13)より小さいか
否かを判別する。そして、その答が否定(NO)のとき
は混合気の空燃比が燃料リッチに設定されている場合で
あり、本プログラムを終了する一方、その答が肯定(Y
ES)のときは、混合気の空燃比をNOxが充分に除去
できるややリッチ状態の空燃比(例えば、A/F=1
4.62)に設定すべき場合であり、ステップS39に
進み、エンジンがフューエルカット中か否かを判別す
る。そして、その答が肯定(YES)のときは、本プロ
グラムを終了してメインルーチン(図2)に戻る一方、
その答が否定(NO)のときは、前回ループにおいてフ
ューエルカット状態にあったか否かを判別する(ステッ
プS40)。そして、その答が肯定(YES)のとき
は、カウンタNAFCを所定値N1(例えば、4)に設
定した後(ステップS41)、該カウンタNAFCのカ
ウンタ値N1を「1」だけデクリメントして(ステップ
S42)本プログラムを終了する。
【0073】一方、ステップS40の答が否定(NO)
となったときはステップS43に進み、カウンタNAF
Cが「0」か否かを判別する。そして、その答が否定
(NO)のときは、カウンタNAFCのカウント値を
「1」だけデクリメントして(ステップS42)本プロ
グラムを終了する一方、その答が肯定(YES)のとき
は、フューエルカット状態を脱して安定した燃料供給が
行なわれていると判断し、ステップS44に進んでO2
フィードバック処理を実行した後(ステップS44)、
本プログラムを終了してメインルーチン(図2)に戻
る。
【0074】しかして、図6は前記ステップS44(図
4)で実行されるO2フィードバック処理ルーチンのフ
ローチャートであって、本プログラムはTDC信号パル
スの発生と同期して実行される。
【0075】すなわち、第1及び第3の触媒装置15,
19でNOxの効果的な除去を図るため、混合気の空燃
比を理論空燃比より若干リッチ側の所定値(例えば、修
正目標空燃比係数KCMD=1.005)となるように
O2フィードバック処理が実行される。
【0076】まず、ステップS61でSTURマップを
検索し、エンジンの運転領域STUR、及び空燃比補正
値ΔKCMDの平均値(以下、この平均値を「学習値」
という)ΔKCMDREFを読み出す。
【0077】STURマップは、吸気管内絶対圧PBA
及びエンジン回転数NEに対して複数の運転領域STU
R及びこれら運転領域STURに適合した学習値ΔKC
MDREFが与えられており、該STURマップを検索
することにより運転領域STUR及びその学習値ΔKC
MDREFが読み出される。尚、学習値ΔKCMDRE
Fは、後述するように学習値算出式に基づき各運転領域
毎に演算されて記憶手段5cに記憶される。
【0078】次に、ステップS62では今回ループ時の
運転領域STUR(n)と前回ループ時の運転領域ST
UR(n−1)とが等しいか否かを判別する。
【0079】そして、その答が否定(NO)、すなわち
前回ループ時と今回ループ時とで運転領域STURが異
なるときは空燃比補正値ΔKCMDを今回ループ時の運
転領域STUR(n)の学習値ΔKCMDREFに設定
してステップS75に進む。
【0080】一方、ステップS62の答が肯定(YE
S)のときは、ステップS64に進み、間引き変数NI
VRが「0」か否かを判別する。この間引き変数NIV
Rは、後述するようにTDC信号パルスがエンジン運転
状態に応じて設定された間引きTDC数NIだけ発生す
る毎に減算される変数であって、最初は「0」であるた
めステップS64の答は肯定(YES)となり、ステッ
プS65に進む。
【0081】また、その後のループでステップS64の
答が否定(NO)となったときはステップS66に進
み、間引き変数NIVRから間引きTDC数NI(例え
ば、1)を減算した値を新たな間引き変数NIVRに設
定した後、後述するステップS76に進む。
【0082】しかして、前記ステップS65では、O2
センサ18の出力電圧VO2が所定下限値VL(例え
ば、0.3V)より小さいか否かを判別する。そして、
その答が肯定(YES)のときは、混合気の空燃比がや
やリッチ状態となる空燃比(目標空燃比係数KCMD=
1.005)からリーン側に偏移していると判断してス
テップS68に進む一方、その答が否定(NO)のとき
はステップS67に進み、O2センサ18の出力電圧V
O2が所定上限値(例えば、0.8)より大きいか否か
を判別する。そして、その答が肯定(YES)のとき
は、混合気の空燃比が理論空燃比からリッチ側に偏移し
ていると判断してステップS68に進む。
【0083】次に、ステップS68では、KVPマッ
プ、KVIマップ、KVDマップ、NIVRマップを検
索してO2フィードバック制御の変化速度、すなわち比
例項(P項)係数KVP、積分項(I項)係数KVI、
微分項(D項)係数KVD、及び前記間引き数NIVR
の算出を行なう。KVPマップ、KVIマップ、KVD
マップ及びNIVRマップは、エンジン回転数NE及び
吸気管内絶対圧PBAによって決定される複数のエンジ
ン運転領域毎に所定のマップ値が与えられており、これ
らのマップ検索によりエンジンの運転状態に応じたマッ
プ値が読み出され、あるいは補間法により算出される。
尚、これらKVPマップ、KVIマップ、KVDマップ
及びNIVRマップは定常運転状態、運転モードの変更
時、減速運転状態等エンジンの各運転状態に応じて最適
値が設定されるように専用マップが予め記憶手段5c
(ROM)に記憶されている。
【0084】次に、ステップS69で間引き変数NIV
Rを前記ステップS68で算出されたNIVR値に設定
した後、ステップS70に進み、前記ステップS34
(図4)で算出された補正初期値VRREFと今回ルー
プにおけるO2センサ18の出力電圧VO2との偏差Δ
V(n)を算出する。
【0085】次に、ステップS71では、数式(3)〜
(5)に基づいて、各補正項すなわちP項、I項、D項
の目標補正値VREFP(n)、VREFI(n)、V
REFD(n)を算出した後、数式(6)に基づき、こ
れら各補正項を加算してO2フィードバックにおける目
標補正値VREF(n)を算出する。
【0086】 VREFP(n)=ΔV(n)×KVP …(3) VREFI(n)=VREF+ΔV(n)×KV1 …(4) VREFD(n)=(ΔV(n)−ΔV(n−1))×KVD …(5) VREF(n)=VREFP(n)+VREFI(n)+VREFD(n) …(6) 次に、ステップS72では、VREF(n)のリミット
チェックを行なう。
【0087】すなわち、VREF(n)及びVREFI
(n)値と所定上下限値VREFH,VREFIとの大
小関係を比較し、その結果VREF(n)値及びVRE
FI(n)値が上限値VREFHを越えるときにはその
所定上限値VREFHに設定し、所定下限値VREFI
より小さいときには、その所定下限値VREFIに設定
する。
【0088】ステップS73では、空燃比補正値ΔKC
MDの算出を行なう。
【0089】空燃比補正値ΔKCMDは、具体的には図
7に示すように、ΔKCMDテーブルの検索により算出
される。すなわち、ΔKCMDテーブルは、目標補正値
VREF0〜VREF5に対してテーブル値ΔKCMD
0〜ΔKCMD3が与えられており、かかる空燃比補正
値ΔKCMDはΔKCMDテーブルを検索することによ
り読み出され、或いは補間法により算出される。尚、こ
の図7から明らかなように、ΔKCMD値はVREF
(n)が大きな値を有する程、大概大きな値に設定され
る。また、VREF値に関しては、前記ステップS72
でリミットチェックが行なわれていることからΔKCM
D値に関しても所定の上下限値内の値に設定されること
となる。
【0090】次に、ステップS74では、数式(7)に
示す学習値算出式に基づき学習値ΔKCMDREFの算
出を行なう。
【0091】
【数1】 ここで、CREFはエンジンの運転状態に応じて1〜6
5536の範囲で適切な値に設定される変数、ΔKCM
DREF(n−1)は学習値KREFの前回算出値であ
り、空燃比補正値ΔKCMDを前回学習値ΔKCMDR
EF(n−1)でもって学習演算することにより、各運
転領域STURの学習値ΔKCMDREFが更新され、
経年劣化のない常に適切な目標空燃比、すなわちNOx
が充分に除去できる空燃比でもって空燃比フィードバッ
ク制御を行なうことができる。
【0092】次いで、ステップS75では前記ステップ
S22(図3)で算出された目標空燃比係数KCMDに
前記空燃比補正値ΔKCMDを加算して修正目標空燃比
係数KCMDM(例えば、1.005)を算出し、本プ
ログラムを終了する。
【0093】また、前記ステップS67の答が否定(N
O)、すなわちO2センサ18の出力電圧VO2が、V
L≦VO2≦VHのときはO2フィードバック制御を禁
止し、ステップS76〜S78においてΔV値(補正初
期値VRREFとO2センサ17の出力値との偏差)、
目標補正値VREF、及び空燃比補正値ΔKCMDの夫
々に対し、今回値を前回値に等置して本プログラムを終
了する。これにより、混合気の空燃比がNOxを十分に
除去できる空燃比に維持し得るときは不要なO2フィー
ドバック制御が禁止され、制御系を良好に保つことがで
きる。すなわち、混合気の空燃比を安定したものに維持
することができる。
【0094】次に、二次空気供給系22の制御手順につ
いて詳説する。
【0095】図8は、二次空気の制御手順を示すフロー
チャートである。
【0096】まず、ステップS81では、PBAセンサ
8、TWセンサ10、NEセンサ11、TCTセンサ1
6及びTCOセンサ23等各種センサからの出力値を読
み込む。次に、後述する切換弁制御を実行し、切換弁3
1の位置設定及び制御弁30の弁体34のリフト許可の
有無を判別する(ステップS82)。そして、該切換弁
制御の実行によりフラグFSAが「0」か否かを判別
し、制御弁30の弁体34のリフトが許可されているか
否かを判断する(ステップS83)。そして、その答が
肯定(YES)のときはLセンサ38の基準リフト指令
値LCMDAを「0」に設定して(ステップS84)本
プログラムを終了する一方、ステップS83の答が否定
(NO)のときはエンジンの運転状態等に応じて前記基
準リフト指令値LCMDAを算出し(ステップS8
5)、次いで前記基準リフト指令値LCMDAの補正値
KDAFを算出した後(ステップS86)、LCMDA
値及びKDAF値に基づき最終リフト指令値LCMDA
Fを算出して(ステップS87)本プログラムを終了す
る。
【0097】以下、上記各処理ステップについて詳述す
る。
【0098】切換弁制御(ステップS82) 図9は、ステップS82(図8)で実行される切換弁制
御ルーチンのフローチャートであって、本プログラムは
TDC信号パルスの発生と同期して実行される。
【0099】まず、ステップS91では、エンジンが始
動モードにあるか否かを判別し、その答が肯定(YE
S)のときはタイマtmSAを所定値T3(例えば、6
0)にセットした後(ステップS92)、フラグFSA
を「0」に設定し(ステップS93)、制御弁30の弁
体34のリフト許可を禁止して本プログラムを終了す
る。
【0100】一方、ステップS91の答が否定(NO)
のときは、エンジンが基本モードのときであり、チャン
バ圧PCが所定下限値PCLより大きいか否かを判別す
る(ステップS94)。そして、その答が否定(NO)
のときはステップS93に進む一方、その答が肯定(Y
ES)のときはエンジン冷却水温TWが所定値TWL
(例えば、50)より大きいか否かを判別する(ステッ
プS95)。
【0101】そして、その答が肯定(YES)のとき
は、エンジンの暖機が完了している場合であり、タイマ
tmSAを「0」にセットして(ステップS96)ステ
ップS98に進む。
【0102】一方、ステップS95の答が否定(NO)
のときは、第1の触媒装置15の触媒床温度TCT(T
CTセンサ16により検出される)が所定値TCL1
(例えば、20)より大きいか否かを判別する(ステッ
プS97)。そして、その答が否定(NO)のときはス
テップS93に進む一方、その答が肯定(YES)のと
きはステップS98に進む。
【0103】次に、ステップS98では、タイマtmS
Aが「0」か否かを判別する。そして、その答が肯定
(YES)のときは第2の触媒装置20の触媒床温度T
CO(TCOセンサ23によって検出される)が所定値
TCL2(例えば、250℃)より大きいか否かを判別
する(ステップS99)。そして、その答が否定(N
O)のときはステップS93に進む一方、その答が肯定
(YES)のときはフラグFSAが「0」か否かを判別
する(ステップS100)。そして、その答が肯定(Y
ES)のときはフラグFFDSを「0」にセットし、切
換弁31のポート位置が制御弁30と第1の二次空気導
入孔21とが連通状態となるように指令を発した後(ス
テップS101)、フラグFSAを「1」にセットして
弁体34のリフトを許可し(ステップS102)、本プ
ログラムを終了する。
【0104】一方、ステップS100の答が否定(N
O)、すなわちフラグFSAが「1」にセットされて弁
体34のリフトが許可されているときはステップS10
3に進み、フラグFFDSが「0」か否かを判別する。
そして、その答が肯定(YES)のときは、制御弁30
と第1の二次空気導入孔21とが連通状態のときであ
り、そのまま本プログラムを終了する一方、その答が否
定(NO)のときはフラグFFDSを「0」にセットし
て制御弁30と第1の二次空気導入孔21とが連通状態
となるように切換弁31を切換え(ステップS10
4)、本プログラムを終了する。
【0105】また、前記ステップS98の答が否定(N
O)のときは、フラグFSAが「0」か否かを判別する
(ステップS105)。そして、その答が否定(NO)
のときは、フラグFSAが「1」の場合であり、そのま
ま本プログラムを終了する一方、ステップS105の答
が肯定(YES)のときは暖機が完了していないエンジ
ン低温時にあると判断し、フラグFFDSを「1」にセ
ットして制御弁30と第2の二次空気導入孔42とを連
通状態とした後(ステップS106)、フラグFSAを
「1」にセットして弁体34のリフトを許可し(ステッ
プS107)、第1の触媒装置15への二次空気供給を
指令して本プログラムを終了する。
【0106】基本リフト指令値LCMDAの算出(ス
テップS85) 図10は、ステップS85(図8)で実行されるLCM
DA算出ルーチンのフローチャートであって、本プログ
ラムはTDC信号パルスの発生と同期して実行される。
【0107】まず、ステップS110ではフラグFVT
ECが「0」か否かを判別し、吸気弁又は排気弁のバル
ブタイミングが低速V/Tに設定されているか否かを判
断する。そして、その答が肯定(YES)のときは前記
バルブタイミングが低速V/Tに設定されている場合で
あり、ステップS111に進み、低速V/T用LMAP
Aマップを検索して低速V/Tに適合した基本リフト指
令値LMAPAを算出した後、ステップS113に進
む。一方、ステップS110の答が否定(NO)のとき
は前記バルブタイミングが高速V/Tに設定されている
場合であり、ステップS112に進み、高速V/T用L
MAPAマップを検索して高速V/Tに適合した基本リ
フト指令値LMAPAを算出した後、ステップS113
に進む。
【0108】LMAPAマップは、具体的には図11に
示すように、吸気管内絶対圧PBA00〜PBA16及
びエンジン回転数NE00〜NE19に対してマトリッ
クス状にマップ値LMAPA0000〜LMAPA16
19が与えられており、基本リフト指令値LMAPAは
このLMAPAマップを検索することにより読み出さ
れ、或いは補間法により算出される。すなわち、高速V
/Tに適したLMAPAマップと低速V/Tに適したL
MAPAマップとが予め記憶手段5C(ROM)に記憶
されており、基本リフト指令値LMAPAはこれら高速
V/T用LMAPAマップ又は低速V/T用MAPAマ
ップのいずれか一方を検索して算出される。
【0109】次に、ステップS113ではKPAEXテ
ーブルを検索して大気圧補正値KPAEXを算出する。
【0110】KPAEXテーブルは、具体的には図12
に示すように、大気圧PA0〜PA4に対してテーブル
値KPAEX0〜KPAEX2が与えられており、大気
圧補正値KPAEXは、該KPAEXテーブルを検索す
ることにより読み出され、或いは補間法により算出され
る。尚、KPAEX値はテーブル値KPAEX2が
「1.0」となるように設定されており、したがってK
PAEX値は「1.0」より小さい値に設定される。
【0111】次に、ステップS114では数式(8)に
基づき弁体34の基本リフト指令値LCMDAを算出し
て本プログラムを終了する。
【0112】 LCMDA=LMAPA×KPAEX …(8) リフト補正値KDAFの算出(ステップS86) 図13は、ステップS86(図8)で実行されるKDA
F算出ルーチンのフローチャートであって、本プログラ
ムはTDC信号パルスの発生と同期して実行される。
【0113】まず、ステップS121では、数式(9)
に基づき空燃比がリッチ状態にある始動モード時におけ
るLAFセンサ17の修正目標空燃比係数KCMDM
(=KTWLAF)と第2の触媒装置20における目標
空燃比係数KCMDRとの偏差ΔKCMDRAを算出す
る。
【0114】 ΔKCMDRA=KCMDM−KCMDR …(9) ここで、KCMDR値は、前記第2の触媒装置20にお
ける混合気の空気過剰率(当量比)が稍リーン状態とな
る所定値、例えば、0.98に設定される。
【0115】次に、ステップS122で、KDAFCテ
ーブルを検索して理論空燃比に対する二次空気量の補正
値KDAFCを算出する。KDAFCテーブルは、具体
的には図14に示すように、偏差ΔKCMDRA0〜Δ
KCMDRA4に対してテーブル値KDAFC0〜KD
AFC2が与えられており、KDAFC値は、該KDA
FCテーブルを検索することにより読み出され、或いは
補間法により検出される。
【0116】次に、ステップS123では、LAFセン
サ17の修正目標空燃比係数KCMDM(例えば、1.
005)と検出空燃比係数KACTとの偏差ΔKAFが
所定値ΔKAFL(例えば、−0.025)より小さい
か否かを判別する。そして、その答が否定(NO)のと
きは、検出空燃比係数KACTが修正目標空燃比係数K
CMDMと比較的近似し、混合気の実空燃比がそれ程リ
ッチでないと判断して補正基本値KDAFAを「1.
0」に設定し(ステップS124)、ステップS126
に進む。
【0117】一方、ステップS123の答が肯定(YE
S)のときは数式(10)に示すように空燃比のリッチ
化状態に応じて補正基本値KDAFAを算出し、ステッ
プS126に進む。
【0118】
【数2】 尚、この場合、|ΔKAF|>|ΔKCMDRA|とな
るためKDAFA>1.0となり、二次空気量QCMD
が増加する方向に補正されることとなる。
【0119】そして、ステップS126では、数式(1
1)に示すように、前記KDAFC値と前記KDAFA
値を乗算してリフト補正値KDAFを算出し、本プログ
ラムを終了する。
【0120】 KDAF=KDAFC×KDAFA …(11) 最終目標リフト値LCMDAFの算出(ステップS8
7) 図15は、ステップS87(図8)で実行されるLCM
DAF算出ルーチンのフローチャートであって、本プロ
グラムはTDC信号パルスの発生と同期して実行され
る。
【0121】まず、ステップS131では、QCMDA
テーブルを検索して基本二次空気量QCMDAを算出す
る。QCMDAテーブルは、具体的には図16に示すよ
うに、基本リフト指令値LCMDA0〜LCMDA6に
対してテーブル値QCMDA0〜QCMDA6が与えら
れており、基本二次空気量QCMDAは、このQCMD
Aテーブルを検索することにより読み出され、或いは補
間法により算出する。
【0122】次に、数式(12)に基づき二次空気量Q
CMDを算出する(ステップS132)。
【0123】 QCMD=QCMDA×KDAF …(12) 次にステップS133ではLCMDAFテーブルを検索
して最終目標リフト値LCMDAFを算出する。
【0124】LCMDAFテーブルは、具体的には図1
7に示すように、二次空気量QCMD0〜QCMD6に
対してテーブル値LCMDAF0〜LCMDAF4が与
えられており、最終目標リフト値LCMDAFは、この
LCMDAFテーブルを検索することにより読み出さ
れ、或いは補間法により算出される。
【0125】次に、ステップS134では、最終目標リ
フト値LCMDAFが所定上限値LHLより大きいか否
かを判別する。そして、その答が肯定(YES)のとき
は、前記所定上限値LHLを最終目標リフト値LCMD
AFに設定して(ステップS135)本プログラムを終
了する。一方、ステップS134の答が否定(NO)の
ときは、最終目標リフト値LCMDAFが所定下限値L
LLより小さいか否かを判別する(ステップS13
6)。そして、その答が否定(NO)のときは、ステッ
プS133で算出されたLCMDAF値をそのまま最終
目標リフト値とする一方、その答が肯定(YES)のと
きは前記所定下限値LLLを最終目標リフト値LCMD
AFに設定して(ステップS137)本プログラムを終
了する。
【0126】図18は、HC,CO,NOxの浄化特性
を示す特性図であって、横軸は(修正)目標空燃比係数
KCMD(M)、縦軸は浄化率(η)である。また、図
中、Wはウィンドと称される理論空燃比近傍の所定領域
を示している。
【0127】[従来の技術]の項で述べた第1の従来例
による排気ガス浄化手法においては、目標理論空燃比で
ある(修正)目標空燃比係数KCMD(M)が「1.
0」のところで排気ガスの浄化が行なわれるのに対し、
本発明によれば、第1及び第2の触媒装置15,19に
対してNOxの浄化率(η)が最大となるA点近傍に修
正目標空燃比KCMDMを設定するので(例えば、KC
MDM=1.005)、NOxが向上し単位容積当たり
のNOxに対する浄化率向上を図ることができる。すな
わち、前記第1の従来例のように、二次空気を導入する
ことなく、第1〜第3の触媒装置を全て三元触媒として
使用し、混合気の空燃比を正確に理論空燃比に設定して
NOxを除去した場合に比べ、本発明は第1及び第2の
触媒装置15,19における混合気の空燃比を稍リッチ
に設定しているので、単位容積当たりのNOx浄化率向
上を図ることができ、三元触媒の容積比が第1の従来例
と比べ(2/3)程度になってもNOxに関しては前記
第1の従来例と同程度の浄化効率を得ることが期待でき
る。
【0128】一方、このように第1及び第2の触媒装置
15,19を稍リッチにすることにより、HC及びCO
の浄化率は夫々点B′、点C′となるためHC,COに
対しては第1の従来例よりも劣ることになるが、第2の
触媒装置20に二次空気を供給して混合気の空燃比がリ
ーン状態となるように、例えば、目標空燃比係数KCM
DRを「0.98」に設定することにより、点B、点C
に示すように、HC,COの浄化率は第1の従来例より
も向上する。
【0129】このように、第1の従来例の触媒装置を約
三等分し、第1及び第2の触媒装置15,19を三元触
媒として使用する一方、第2の触媒装置20を酸化触媒
として使用することにより、排気ガスの浄化率向上を図
ることができる。尚、三元触媒(第1及び第2の触媒装
置15,19)と酸化触媒(第2の触媒装置20)との
比は、容積比で1.8:1〜2.2:1が好ましいこと
が本出願人の実験によって裏付けされている。
【0130】図19は、本発明の修正目標空燃比係数K
CMDMの分布をO2センサを使用した第2の従来例
([従来の技術]の項参照)との比較において示した図
である。
【0131】図中、横軸は(修正)目標空燃比係数KC
MD(M)、縦軸は頻度を示している。
【0132】O2センサでは、目標空燃比係数KCMD
が「1.0」の箇所で反転信号を出力しているにすぎ
ず、実際の空燃比変動幅が大きいのに対し、本発明では
LAFセンサ17の目標空燃比KCMDを稍リッチにし
ているため、修正目標空燃比係数KCMDMの分布もリ
ッチ側においてはウィンドウW内に収まる。すなわち、
本発明のようにLAFセンサ17の目標空燃比を稍リッ
チにすることにより、従来のO2センサではNOxの除
去が充分になされなかった斜線部領域が発生せず、NO
x浄化率向上を図ることができる。
【0133】尚、本発明は、上記実施例に限定されるこ
とはなく、要旨を逸脱しない範囲において変更可能なこ
とはいうまでもない。例えば、図20に示すように、容
積比が第2の触媒装置20の1.8〜2.2倍である第
1の触媒装置44を第1の排気濃度センサ17と第2の
排気濃度センサ18との間に設け、第1の触媒装置44
のみで充分なNOx除去が可能となるように構成しても
よい。
【0134】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る内燃エ
ンジンの排気ガス浄化装置は、内燃エンジンの排気通路
に配設されて排気ガス中の有害成分を浄化する第1の触
媒装置と、該第1の触媒装置の上流側の前記排気通路に
配設された排気ガス濃度に略比例する出力特性を有する
第1の排気濃度センサと、少なくともエンジン回転数と
エンジンの負荷状態とを含むエンジンの運転状態を検出
する運転状態検出手段と、該運転状態検出手段の検出結
果に基づいて目標空燃比を算出する第1の目標空燃比算
出手段と、前記第1の触媒装置の下流側の前記排気通路
に配設された前記目標空燃比の近傍で出力信号が反転す
る第2の排気濃度センサと、該第2の排気濃度センサの
出力値に基づいて前記目標空燃比を理論空燃比よりやや
リッチ状態に設定するリッチ化手段と、前記第1の排気
濃度センサにより検出された混合気の空燃比を前記リッ
チ化手段により設定された目標空燃比にフィードバック
制御する制御手段とを備え、かつ、前記第2の排気濃度
センサの下流側の前記排気通路に第2の触媒装置が配さ
れると共に、前記第2の触媒装置の上流側且つ前記第2
の排気濃度センサよりも下流側の排気通路中に二次空気
を供給する二次空気供給手段が設けられているので、第
1の触媒装置及び第3の触媒装置における混合気の空燃
比は稍リッチ状態に設定され、効果的にNOxの除去を
図ることができ、さらに二次空気供給手段により第2の
触媒装置は稍リーン状態とされてHC及びCOの除去を
効果的に行なうことができ、有害成分の浄化率向上を図
ることができる。
【0135】また、前記第2の空燃比センサと前記二次
空気供給手段との間の排気通路中に第3の触媒装置が設
けられているので、排気ガスの脈動等により二次空気が
第2の排気濃度センサに悪影響を及ぼすのを回避するこ
とができる。したがって、第1の触媒装置の容積を小さ
くして低温時における第1の触媒装置の活性化を早める
ことが可能となり、さらに有害成分の効果的な浄化が可
能となる。
【0136】また、前記二次空気供給手段は、空気供給
源と、前記排気通路に供給される二次空気量を制御する
制御弁とを備えることにより、容易に所望の二次空気量
を第2の触媒装置に供給することが可能となる。
【0137】具体的には、エンジンの吸排気弁のバルブ
タイミングが、少なくとも低回転領域に適した低速バル
ブタイミングと高回転領域に適した高速バルブタイミン
グとに切換可能なバルブタイミング切換手段を有すると
共に、前記二次空気供給手段が、前記バルブタイミング
切換手段によるバルブタイミングの設定状態及び前記運
転状態検出手段の検出結果に応じて基本空気流量を算出
する空気流量算出手段と、前記リッチ化手段により設定
された目標空燃比のリッチ状態に応じて空気流量の補正
値を算出する補正値算出手段と、前記空気流量算出手段
により算出された基本空気流量と前記補正値算出手段に
より算出された補正値に基づき最終空気流量を決定する
空気流量決定手段とを備え、さらには前記リッチ化手段
により設定された目標空燃比と前記第1の排気濃度セン
サの出力値との偏差が所定値以上のときに空気流量の補
正値を算出する補正値算出手段を備え、前記第2の触媒
装置における混合気の空燃比が理論空燃比より稍リーン
状態に設定されることにより、上述した効果を容易に実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の係る内燃エンジンの空燃比制御装置の
一実施例を示す全体構成図である。
【図2】本発明に係る内燃エンジンの空燃比フィードバ
ック制御のメインルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図3】KCMDM算出ルーチンのフローチャートであ
る。
【図4】O2処理ルーチンのフローチャートである。
【図5】VRREFテーブルである。
【図6】O2フィードバック処理ルーチンのフローチャ
ートである。
【図7】ΔKCMDテーブル図である。
【図8】二次空気の制御手順を示すフローチャートであ
る。
【図9】切換弁制御ルーチンのフローチャートである。
【図10】LCMDAR算出ルーチンのフローチャート
である。
【図11】LMAPAマップ図である。
【図12】KDAEXテーブル図である。
【図13】KDAF算出ルーチンのフローチャートであ
る。
【図14】KDAFCテーブル図である。
【図15】LCMDAF算出ルーチンのフローチャート
である。
【図16】QCMDAテーブル図である。
【図17】LCMDAFテーブル図である。
【図18】フィードバック制御時における空燃比特性を
従来例との比較において示した空燃比分布図である。
【図19】排気ガスの浄化率を示す浄化特性図である。
【図20】本発明の他の実施例の要部構成図である。
【符号の説明】
1 エンジン 5 ECU(目標空燃比算出手段、リッチ化手段、制御
手段、二次空気供給手段、バルブタイミング切換手段、
空気流量算出手段、補正量算出手段、空気流量決定手
段) 8 PBAセンサ(運転状態検出手段) 11 NEセンサ(運転状態検出手段) 14 排気管(排気通路) 15 第1の触媒装置 17 LAFセンサ(第1の排気濃度センサ) 18 O2センサ(第2の排気濃度センサ) 19 第2の触媒装置 20 第3の触媒装置 22 二次空気供給系(二次空気供給手段) 27 エアポンプ(空気供給源) 29 圧力調整弁 30 制御弁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃エンジンの排気通路に配設されて排
    気ガス中の有害成分を浄化する第1の触媒装置と、該第
    1の触媒装置の上流側の前記排気通路に配設された排気
    ガス濃度に略比例する出力特性を有する第1の排気濃度
    センサと、少なくともエンジン回転数とエンジンの負荷
    状態とを含むエンジンの運転状態を検出する運転状態検
    出手段と、該運転状態検出手段の検出結果に基づいて目
    標空燃比を算出する第1の目標空燃比算出手段と、前記
    第1の触媒装置の下流側の前記排気通路に配設された前
    記目標空燃比の近傍で出力信号が反転する第2の排気濃
    度センサと、該第2の排気濃度センサの出力値に基づい
    て前記目標空燃比を理論空燃比よりややリッチ状態に設
    定するリッチ化手段と、前記第1の排気濃度センサによ
    り検出された混合気の空燃比を前記リッチ化手段により
    設定された目標空燃比にフィードバック制御する制御手
    段とを備え、 かつ、前記第2の排気濃度センサの下流側の前記排気通
    路に第2の触媒装置が配されると共に、 前記第2の触媒装置の上流側且つ前記第2の排気濃度セ
    ンサよりも下流側の排気通路中に二次空気を供給する二
    次空気供給手段が設けられていることを特徴とする内燃
    エンジンの排気ガス浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の空燃比センサと前記二次空気
    供給手段との間の排気通路中に第3の触媒装置が設けら
    れていることを特徴とする請求項1記載の内燃エンジン
    の排気ガス浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記二次空気供給手段は、空気供給源
    と、前記排気通路に供給される二次空気量を制御する制
    御弁とを備えていることを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載の内燃エンジンの排気ガス浄化装置。
  4. 【請求項4】 エンジンの吸排気弁のバルブタイミング
    が、少なくとも低回転領域に適した低速バルブタイミン
    グと高回転領域に適した高速バルブタイミングとに切換
    可能なバルブタイミング切換手段を有すると共に、 前記二次空気供給手段が、前記バルブタイミング切換手
    段によるバルブタイミングの設定状態及び前記運転状態
    検出手段の検出結果に応じて基本空気流量を算出する空
    気流量算出手段と、前記リッチ化手段により設定された
    目標空燃比のリッチ状態に応じて空気流量の補正値を算
    出する補正値算出手段と、前記空気流量算出手段により
    算出された基本空気流量と前記補正値算出手段により算
    出された補正値に基づき最終空気流量を決定する空気流
    量決定手段とを備え、 前記第2の触媒装置における混合気の空燃比が理論空燃
    比より稍リーン状態に設定されることを特徴とする請求
    項1乃至請求項3のいずれかに記載の内燃エンジンの排
    気ガス浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記補正値算出手段に加えて、前記リッ
    チ化手段により設定された目標空燃比と前記第1の排気
    濃度センサの出力値との偏差が所定値以上のときに空気
    流量の補正値を算出する補正値算出手段を有しているこ
    とを特徴とする請求項4記載の内燃エンジンの排気ガス
    浄化装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0690216A2 (en) 1994-06-29 1996-01-03 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Air-fuel ratio control system for internal combustion engines
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