JPH05320127A - 活性型ビタミンd誘導体 - Google Patents

活性型ビタミンd誘導体

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JPH05320127A
JPH05320127A JP4347480A JP34748092A JPH05320127A JP H05320127 A JPH05320127 A JP H05320127A JP 4347480 A JP4347480 A JP 4347480A JP 34748092 A JP34748092 A JP 34748092A JP H05320127 A JPH05320127 A JP H05320127A
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JP
Japan
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hydroxyvitamin
compound
formula
vitamin
1alpha
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Application number
JP4347480A
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English (en)
Inventor
Yoji Tachibana
陽二 橘
Shinji Yokoyama
信二 横山
Takeshi Tejima
剛 手島
Tamotsu Okamoto
保 岡本
Takayuki Motoyuki
孝幸 本行
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshin Seifun Group Inc
Original Assignee
Nisshin Seifun Group Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は次の式(I)及び(II) 【化1】 で示される新規な1α−ヒドロキシビタミンD及び1
α−ヒドロキシビタミンDに関する。 【構成】 本化合物は(22E)−5,7,22−エルゴ
スタトリエン−3β−オールの5,7−ジエン部が4−
フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンで
保護された化合物を出発原料とし、いくつかの反応工程
を経て得られるもので、骨粗しょう症の治療薬としての
有用性が期待される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた骨量改善作用を有
する新規化合物である1α−ヒドロキシビタミンD
7((24R)−22,23−ジヒドロ−1α−ヒドロキシ
ビタミンD2)及び1α−ヒドロキシビタミンD4((2
4S)−22,23−ジヒドロ−1α−ヒドロキシビタ
ミンD2)、それらの製造方法並びにそれらの1つまた
は両者を有効成分として含有する骨粗しょう症治療薬に
関する。
【0002】
【従来の技術】天然のビタミンD誘導ホルモンである1
α,25−ジヒドロキシビタミンD3及び合成アナログで
ある1α−ヒドロキシビタミンD3はいずれもカルシウ
ムの腸内吸収及び骨からのカルシウムの流通及び骨の石
灰化の有効な促進物として知られ、生体内において高い
活性を発現し、現在これらの活性型ビタミンD3は骨粗
しょう症の治療薬として利用されている。しかしこの様
な化合物を過剰に摂取するとその強力な生物活性のため
に高カルシウム血症などの副作用をひき起こす場合があ
る。
【0003】現在、活性型ビタミンD3と同程度又はそ
れ以上の骨量改善作用を有し、かつ副作用及び毒性のよ
り低い活性型ビタミンD誘導体の合成研究が活発に行わ
れている。本発明者らも種々の活性型ビタミンD誘導体
を合成し、その生理活性を調べてきた。
【0004】その結果、次式(A)又は(B)
【化3】 で示される(24R)−及び(24S)−22,23−
ジヒドロ−1α,25−ジヒドロキシビタミンD2が毒性
が低く、なおかつ活性型ビタミンD3と同程度の骨量改
善作用を有することを見い出した(Biochim. Biophys.
Acta., 1091, 188(1991)参照)。そしてこの化合物の類
縁体も同様の作用を有することが期待できるものの、そ
の17位における側鎖が修飾をうけた化合物はその合成
の困難性及び複雑性から、上記した式(A)又は式
(B)の化合物における25−位のヒドロキシル基が水
素で置換されている化合物、すなわち1α−ヒドロキシ
ビタミンD 7及び1α−ヒドロキシビタミンD4はこれま
でに知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、かかる文献未
載の新規化合物であって、既知のビタミンD活性を有す
る化合物と比較して副作用が少なく、しかも従来の活性
型ビタミンD誘導体よりも骨量改善作用の高い骨粗しょ
う症治療に有用な活性型ビタミンD化合物の解明と、そ
の合成方法の開発とが求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために本発明者らは鋭意研究した結果、次の式(I)及
び(II)
【化4】 で示される1α−ヒドロキシビタミンD7及び1α−ヒ
ドロキシビタミンD4が従来の活性型ビタミンD誘導体
と比較して副作用が少なくかつ優れた骨量改善作用を有
すること、並びに優れた分化誘導作用を有することを見
い出し本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は上記した式(I)及び
式(II)で示される新規化合物である1α−ヒドロキシ
ビタミンD7及び1α−ヒドロキシビタミンD4に関す
る。
【0008】また本発明は、上記した式(I)及び式
(II)で示される1α−ヒドロキシビタミンD7及び1
α−ヒドロキシビタミンD4の製造方法にも関する。
【0009】更にまた本発明は、上記した式(I)及び
式(II)で示される1α−ヒドロキシビタミンD7及び
1α−ヒドロキシビタミンD4の1つまたは両者を有効
成分として含有する骨粗しょう症治療薬にも関する。
【0010】本発明の式(I)及び式(II)で示される
1α−ヒドロキシビタミンD7及び1α−ヒドロキシビ
タミンD4は次の反応工程を経て得ることができる。
【0011】すなわち、本発明によれば、式(III)
【化5】 で示される(22E)−5,7,22−エルゴスタトリエ
ン−3β−オールの5,7−ジエン部が4−フェニル−
1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン(以下「PT
AD」と略称する)で保護された化合物をオゾン酸化
し、次いで得られた22位のアルデヒドをNaBH4
還元して式(IV)
【化6】 で示される22−アルコール化合物とし、次にこの化合
物(IV)をトシル化し、ヨウ化ナトリウムで処理して得
られた式(V)
【化7】 で示される22−ヨード化合物〔Y. Tachibana, Bull.
Chem. Soc. Jpn., 62, 3132(1989年)参照 〕をBuLi
等を用いた塩基性条件下で式(VI)又は(VII)
【0012】
【化8】 で示されるスルホン誘導体と縮合して式(VIII)又は
(IX)
【化9】 で示される化合物とし、次にこの化合物の3β位のヒド
ロキシル基の保護基のt−ブチルジメチルシリル基をp
−トルエンスルホン酸等を用いた酸性条件下で脱離して
式(X)又は(XI)
【化10】 で示されるジオール化合物とし、次に23位のフェニル
スルホニル基をNa−Hg等を用いて還元的に除去して
得られた式(XII)又は(XIII)
【0013】
【化11】 で示される化合物の5,7−ジエン保護基をLiAlH4
又はMe2SO−K2CO 3等を用いて脱離して式(XIV)
又は(XV)
【化12】 で示される5,7−ジエン化合物とし、次にこの化合物
を高圧水銀灯による光照射、引続く熱異性化に付して式
(XVI)又は(XVII)
【0014】
【化13】 で示されるビタミンD誘導体とし、次にこの化合物をト
シル化し、塩基性条件、例えば重そうの存在下でメタノ
ール処理して得られた式(XVIII)又は(XIX)
【化14】 で示されるシクロビタミンD化合物をSeO2−t−B
uOOHを用いてこの化合物の1α位を選択的にヒドロ
キシ化し、得られた式(XX)又は(XXI)
【0015】
【化15】 で示される化合物を酢酸で処理して式(XXII)又は(XX
III)
【化16】 で示される3β−アセチル化合物とし、次にこの化合物
を加水分解して本発明の上記式(I)又は(II)の1α
−ヒドロキシビタミンD7及び1α−ヒドロキシビタミ
ンD4が得られる。
【0016】上記反応工程における式(III)の5,7−
ジエン部が4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−
3,5−ジオンで保護された(22E)−5,7,22−
エルゴスタトリエン−3β−オールの3β位のヒドロキ
シル基の保護基のt−ブチルジメチルシリル基は、他の
慣用のヒドロキシル基の保護基、例えばトリメチルシリ
ル基、アセチル基などで置き換えることができる。
【0017】本発明で使用される式(VI)又は(VII)
で示されるスルホン誘導体は、次の反応スキームIで示
されるように式(XXIV)又は(XXV)で示されるスルホ
ン誘導体を、塩基性条件下にオキシ塩化リン又はメタン
スルホニルクロライドと処理して式(XXVI)又は(XXVI
I)で示されるオレフィン誘導体とし、これを接触的に
還元することによって容易に得ることができる(特願平
4−29327号参照)。
【0018】
【化17】
【0019】本発明の式(III)で示される22−ヨー
ド体を出発原料として式(I)又は(II)で示される本
発明の化合物、1α−ヒドロキシビタミンD7又は1α
−ヒドロキシビタミンD4を得るまでの合成経路を次の
反応スキームIIに例示する。
【0020】
【化18】
【0021】
【化19】
【0022】本発明の化合物、すなわち1α−ヒドロキ
シビタミンD7および1α−ヒドロキシビタミンD4は、
下記の実施例に示されるように1α−ヒドロキシビタミ
ンD3と比較して血中カルシウム濃度上昇作用は弱くそ
して骨密度増加作用は強いという特徴を有する。このこ
とから、本発明の化合物は高カルシウム血症などの副作
用をひき起こすことなく使用し得る骨粗しょう症治療薬
として有用なものである。
【0023】本発明の1α−ヒドロキシビタミンD7
び1α−ヒドロキシビタミンD4は固体状の組成物とし
て経口投与可能である。この固体状の組成物の調製に当
たっては、抗酸化剤及び生理学的に許容し得る賦形剤ま
たは固体状担体を混合し、公知の製剤化の方法で製剤と
される。
【0024】抗酸化剤としては、例えばアスコルビン
酸、ブチル化ヒドロキシアニソールまたはヒドロキノン
を挙げることができる。抗酸化剤は少なくとも痕跡量含
有すべきことが好ましい。
【0025】生理学的に許容しうる賦形剤または固体状
担体としては、例えば結合剤例えばゼラチン、ソルビト
ール、トラガカント、アラビアゴム、CMCまたはポリ
ビニルピロリドン、充填剤例えば乳糖、しょ糖、とうも
ろこし殿粉、燐酸カルシウムまたはシリカ、滑沢剤例え
ばステアリン酸マグネシウム、タルクまたはポリエチレ
ングリコール、崩壊剤例えば馬鈴薯殿粉または許容しう
る湿潤剤例えばラウリル硫酸ナトリウム、グリセリンモ
ノステアレートなどが挙げられる。
【0026】本発明の組成物は、他の治療上有効な成分
例えばカルシウム塩(例えば乳酸カルシウム、燐酸カル
シウム、グルコン酸カルシウムまたは次亜燐酸カルシウ
ム)および/またはその他の微量元素成分例えばマグネ
シウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛および沃素の塩類およ
び/または他のビタミン類例えばビタミンA、ビタミン
1、ビタミンB2、ニコチン酸アミド、パントテン酸ま
たはその塩例えばカルシウム塩、ビタミンB6、ビタミ
ンB12、葉酸、ビタミンCおよびビタミンEなどを含有
していてもよい。
【0027】この組成物は任意の剤型例えば錠剤、コー
ティング錠剤、カプセル剤、ドラッギー、顆粒剤などの
任意の形態をとることができ、またこれらの製剤は当技
術分野において周知の方法によって調製することができ
る。
【0028】この製剤は、好ましくは単位投与形態のも
のとして製造されるが、各単位には0.1〜30μg、好
ましくは0.5〜5μgの1α−ヒドロキシビタミンD7
または1α−ヒドロキシビタミンD4化合物が含有され
るものとして調製される。
【0029】更に本発明の化合物は液体状の組成物の形
で製剤化することもできる。この液体状の組成物は結合
的にまたは非経口的に投与することができる。
【0030】液体状の組成物の調製に当たっては、本発
明の化合物を可食性の油状物質または吸収性の油状物質
に溶解せしめることが行われる。この油状物質の具体例
としては、大豆油、ナタネ油、コーン油、落花生油、ア
ーモンド油、ココナッツ油、カカオ脂などの植物油、牛
脂、魚肝油などの動物性油、中鎖長脂肪酸トリグリセリ
ドなどの合成トリグリセリド、グリセリンモノステアレ
ート、グリセリンモノオレート、グリセリンジオレー
ト、グリセリンモノラウレート、グリセリンジラウレー
ト、ポリソルベート80などの油状エステル物質が挙げ
られる。
【0031】これらの液体状の組成物についても固体状
の組成物の調製の際に用いた種々の添加剤、賦形剤その
他を混合することができる。
【0032】すなわち、この液体組成物においても本発
明の化合物の保存寿命を増大するために、組成物中に抗
酸化剤例えばアスコルビン酸、ブチル化ヒドロキシアニ
ソールまたはヒドロキノンを混入することが有利であろ
う。
【0033】またこの液体組成物は、他の治療上有効な
成分例えばカルシウム塩(例えば乳酸カルシウム、燐酸
カルシウム、グルコン酸カルシウムまたは次亜燐酸カル
シウム)および/またはその他の微量元素成分例えばマ
グネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛および沃素の塩類
および/または他のビタミン類例えばビタミンA、ビタ
ミンB1、ビタミンB2、ニコチン酸アミド、パントテン
酸またはその塩例えばカルシウム塩、ビタミンB6、ビ
タミンB12、葉酸、ビタミンCおよびビタミンEなどを
含有していてもよい。
【0034】この液状の組成物は液状組成物のままで、
またはソフトカプセルなどに封入した形態で投与するこ
とができる。ソフトカプセルなどの剤型に製剤化する場
合には単位投与形態のものとして製剤化することがで
き、各単位には0.01〜50μg、好ましくは0.05
〜10μgの1α−ヒドロキシビタミンD7または1α−
ヒドロキシビタミンD4が含有されるものとして調製さ
れる。
【0035】このようにして得られた製剤は、成人の処
置に対して1日当たり0.1〜30μgの薬量となるよう
に投与される。
【0036】
【発明の効果】本発明の化合物を骨粗しょう症の治療に
用いた場合、副作用がなくかつこれ迄に知られている活
性型ビタミンD誘導体に比較してより高い骨量改善作用
が期待される。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明する
が、これらは本発明を限定するものではない。
【0038】実施例1 1α−ヒドロキシビタミンD7(I)の合成 (1) (24R)−5α,8α−(4−フェニル−1,
2−ウラゾロ)−6−エルゴステン−3β−オール(XI
I) (3S)−2,3−ジメチルブチルフェニルスルホン(V
I)7.4gを無水THF50mlに溶解後−20℃に冷却
し1.65規定n−ブチルリチウム20mlを滴下し1時
間撹拌した。1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
15mlを加え、22−ヨード−5α,8α−(4−フェ
ニル−1,2−ウラゾロ)−23,24−ジノル−6−コ
レン−3β−オール3−t−ブチルジメチルシリルエー
テル(V)18.2gの無水THF溶液を滴下し室温で
2時間反応させた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶
液及び酢酸エチルを加え抽出し、有機層を飽和食塩水で
洗浄、乾燥後溶媒を留去し粗生成物(VIII)8.6gを
得た。これをメタノール−クロロホルム(5:3)80
0mlに溶解しp−トルエンスルホン酸一水和物0.5g
を加え室温で1時間撹拌した。炭酸カリウムを加え上清
を濃縮し、水を加え酢酸エチルで抽出し溶媒を留去し
た。残留物をシリカゲルカラムで精製し23−フェニル
スルホニル体(X)18.7gを得た。23−フェニル
スルホニル体18.7gをメタノール500mlに溶解
し、リン酸水素二ナトリウム10g及び5%ナトリウム
アマルガム100gを加え室温で撹拌した。17時間後
遊離した水銀を除きメタノール溶液を濃縮し水及びクロ
ロホルムを加え抽出し、クロロホルム層を濃縮した。残
留物をシリカゲルカラムで精製し表題化合物(XII)9.
5gを得た。
【0039】NMR δ(CDCl3):0.76〜0.81(9H, m)、0.84
(3H, d, J=6.9Hz)、0.93(3H, d, J=6.8Hz)、0.96(3H,
s)、2.33(1H, m)、2.50(1H, m)、 3.16(1H, dd, J=13.6
および3.9Hz)、 4.44(1H, m)、 6.23および6.40(2H, ABq,
J=8.3Hz)、7.30〜7.46(5H, m)。
【0040】(2) (24R)−5,7−エルゴスタ
ジエン−3β−オール(XIV) 水素化リチウムアルミニウム2gを無水THF 120m
lに懸濁し、(24R)−5α,8α−(4−フェニル−
1,2−ウラゾロ)−6−エルゴステン−3β−オール
(XII)9.5gと無水THF 120mlの混合物を滴下
し、還流下2時間反応させた。過剰の水素化リチウムア
ルミニウムを常法に従って分解後、THF層を分離し濃
縮した。残留物をエタノールから再結晶を行い表題化合
物(XIV)5.7gを得た。
【0041】融点:165° NMR δ(CDCl3):0.62(3H, s)、0.78(3H, d, J=6.8Hz)、
0.80(3H, d, J=6.8Hz)、0.85(3H, d, J=6.9Hz)、0.93(3
H, d, J=6.9Hz)、0.96(3H, s)、3.64(1H, m)、5.39(1H,
m)、5.57(1H, m) 元素分析値(C2846Oとして) 実測値 C 84.40% H 11.69% 理論値 C 84.36% H 11.63%
【0042】(3) ビタミンD7(XVI) (24R)−5,7−エルゴスタジエン−3β−オール
(XIV)5gをTHF 1リットルに溶解し、アルゴン気
流下、水冷下にで1.5%の硝酸カリウムをフィルター
とし高圧水銀ランプ(ウシオUM−452)で1時間光
照射を行った。反応液を濃縮しシリカゲルカラムでプレ
ビタミンD7 1.5gと5,7−ジエン体2gを分離し
た。回収した5,7−ジエン2gは同様に光照射を行っ
た。プレビタミンDはエタノール溶液とし窒素気流下
2時間還流し溶媒を留去した。残留物はシリカゲルカラ
ムで精製し表題化合物1.65gを得た。
【0043】NMR δ(CDCl3):0.54(3H, s)、0.77(3H,
d, J=6.3Hz)、0.80(3H, d, J=6.9Hz)、0.85(3H, d, J=
6.9Hz)、0.91(3H, d, J=5.9Hz)、2.57(1H, dd, J=12.7H
zおよび3.5Hz)、2.82(1H, m)、 3.95(1H, m)、 4.82(1H,
d, J=2.5Hz)、5.05(1H, s)、 6.03および6.23(2H, ABq,
J=11.2Hz)
【0044】(4) 1−ヒドロキシ−3,5−シクロ
ビタミンD7(XX) ビタミンD7(XVI)1.65gをピリジン50mlに溶解
し塩化p−トルエンスルホニル5.0gを加えて17時
間撹拌した。反応液を冷却し水を加え常法に従って処理
し粗トシル体2.0gを得た。粗トシル体2.0gをメタ
ノール100mlに溶解し炭酸水素ナトリウム9gを加え
還流下5時間反応させた。メタノール留去し水を加え酢
酸エチルで抽出し溶媒を留去した。残留物をシリカゲル
カラムで精製し3,5−シクロビタミンD7(XVIII)1.
44gを得た。塩化メチレン45mlに二酸化セレン0.
27g及び3.0M t−ブチルヒドロペルオキシドの
2,2,4−トリメチルペンタン溶液2.7mlを加え1時
間撹拌した。5℃でシクロ体1.44gの塩化メチレン
溶液を加え、1時間撹拌し、10%水酸化ナトリウム水
溶液50mlを加え反応を停止させ、塩化メチレン層を分
離、乾燥し濃縮した。残留物をシリカゲルカラムで精製
し表題化合物0.62gを得た。
【0045】NMR δ(CDCl3):0.53(3H, s)、0.77(3H,
d, J=6.3Hz)、0.80(3H, d, J=6.9Hz)、0.85(3H, d, J=
6.9Hz)、0.91(3H, d, J=6.4Hz)、2.26(1H, m)、 2.64(1
H, m)、3.26(3H, s)、4.19(1H, d, J=9.2Hz)、4.21(1H,
br)、4.94(1H, d, J=9.3Hz)、 5.17(1H, s)、5.24(1H,
s)
【0046】(5) 1α−ヒドロキシビタミンD7
β−アセテート(XXII) 1−ヒドロキシ−3,5−シクロビタミンD7(XX)0.
62gを酢酸10mlに溶解し55°で15分間反応させ
た。反応液を炭酸水素ナトリウム水に注ぎ酢酸エチルで
抽出し溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムで精
製し表題化合物0.27gを得た。このカラム精製で前
流出物に1β−ヒドロキシビタミンD73β−アセテー
ト50mg及び後流出物に1α−ヒドロキシ−5,6−ト
ランスビタミンD7 3β−アセテート100mgを分離す
ることができた。
【0047】1α−ヒドロキシビタミンD7 3β−アセ
テート NMR δ(CDCl3):0.54(3H, s)、0.77(3H, d, J=6.3Hz)、
0.80(3H, d, J=6.9Hz)、0.85(3H, d, J=6.9Hz)、0.91(3
H, d, J=5.9Hz)、2.04(3H, s)、2.40(1H, dd,J=13.6Hz
および6.3Hz)、2.59(1H, dd, J=13.7Hzおよび3.4Hz)、
2.81(1H, dd, J=12.2Hzおよび2.9Hz)、 4.41(1H, br)、
5.02(1H, s)、 5.19(1H, m)、 5.34(1H, s)、6.02および6.
34(2H, ABq, J=11.3Hz)
【0048】1β−ヒドロキシビタミンD7 3β−アセ
テート NMR δ(CDCl3):0.53(3H, s)、0.77(3H, d, J=6.3Hz)、
0.80(3H, d, J=6.9Hz)、0.85(3H, d, J=6.9Hz)、0.91(3
H, d, J=6.3Hz)、2.06(3H, s)、2.60(1H, dd,J=12.7Hz
および3.9Hz)、2.82(1H, m)、 4.18(1H, br)、 4.98(1H,
m)、 5.01(1H, s)、 5.36(1H, s)、 6.00および6.37(2H, A
Bq, J=11.2Hz)
【0049】1α−ヒドロキシ−5,6−トランスビタ
ミンD7 3β−アセテート NMR δ(CDCl3):0.55(3H, s)、0.78(3H, d, J=6.3Hz)、
0.81(3H, d, J=6.8Hz)、0.86(3H, d, J=6.3Hz)、0.92(3
H, d, J=5.8Hz)、2.04(3H, s)、2.47(1H, dd,J=14.7Hz
および6.9Hz)、2.59(1H, dd, J=11.7Hzおよび3.9Hz)、
2.85(1H, m)、 4.49(1H, br)、 4.99(1H, s)、 5.13(1H,
s)、 5.25(1H, m)、 5.81および6.57(2H, ABq, J=11.2Hz)
【0050】(6) 1α−ヒドロキシビタミンD
7(I) 1α−ヒドロキシビタミンD7 3β−アセテート(XXI
I)0.27gに10%エタノール性KOH 5mlを加え
0.5時間撹拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽
出し溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムで精製
し表題化合物0.22gを得た。
【0051】融点174°(エーテル−ヘキサン) 〔α〕D 25° +60.1°(c=0.1、EtOH) NMR δ(CDCl3):0.54(3H, s)、0.77(3H, d, J=6.3Hz)、
0.80(3H, d, J=6.3Hz)、0.85(3H, d, J=6.9Hz)、0.91(3
H, d, J=6.4Hz)、2.31(1H, dd, J=13.2Hzおよび6.3Hz)、
2.59(1H, dd, J=13.7Hzおよび3.4Hz)、2.81(1H, dd, J
=11.3Hzおよび3.0Hz)、4.23(1H, m)、 4.43(1H, m)、 5.0
1(1H, s)、 5.33(1H, s)、 6.02および6.348(2H, ABq, J=
11.2Hz) MS m/z(相対強度,%) 415(M++1, 31)、 414(M+, 10
0)、 396(52)、 378(27)、 296(12)、 287(38)、 269(26)、 2
51(24)、 174(55)
【0052】実施例2 1α−ヒドロキシビタミンD4(II)の合成 (1) (24S)−5α,8α−(4−フェニル−1,
2−ウラゾロ)−6−エルゴステン−3β−オール(XI
II) (3R)−2,3−ジメチルブチルフェニルスルホン(V
II)13.0gを無水THF50mlに溶解後−20℃に
冷却し1.65規定n−ブチルリチウム25mlを滴下し
1時間撹拌した。1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン22mlを加え、22−ヨード−5α,8α−(4−
フェニル−1,2−ウラゾロ)−23,24−ジノル−6
−コレン−3β−オール 3−t−ブチルジメチルシリ
ルエーテル(V)28.0gの無水THF溶液を滴下し
室温で2時間反応させる。反応液に飽和塩化アンモニウ
ム水溶液及び酢酸エチルを加え抽出し、有機層を飽和食
塩水で洗浄、乾燥後溶媒を留去し粗生成物(IX)26.
7gを得た。これをメタノール−クロロホルム(9:
1)1000mlに溶解しp−トルエンスルホン酸一水和
物1.0gを加え室温で1時間撹拌した。炭酸カリウム
を加えメタノールを濃縮し、水を加え酢酸エチルで抽出
し溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムで精製し
23−フェニルスルホニル体(XI)24.3gを得た。
23−フェニルスルホニル体24.3gをメタノール5
00mlに溶解し、リン酸水素二ナトリウム12.0g及
び5%ナトリウムアマルガム100gを加え室温で撹拌
した。17時間後遊離した水銀を除きメタノール溶液を
濃縮し水及びクロロホルムを加え抽出しクロロホルム層
を濃縮した。残留物をシリカゲルカラムで精製し表題化
合物(XIII)7.63gを得た。
【0053】NMR δ(CDCl3):0.76〜0.82(9H, m)、0.85
(3H, d, J=6.8Hz)、0.94(3H, d, J=6.4Hz)、0.97(3H,
s)、2.34(1H, m)、2.51(1H, m)、 3.17(1H, dd, J=13.7
および4.9Hz)、 4.46(1H, m)、 6.24 および 6.41(2H, AB
q, J=8.5Hz)、7.30〜7.45(5H,m)
【0054】(2) (24S)−5,7−エルゴスタ
ジエン−3β−オール(XV) 水素化リチウムアルミニウム1.6gを無水THF10
0mlに懸濁し、(24S)−5α,8β−(4−フェニ
ル−1,2−ウラゾロ)−6−エルゴステン−3β−オ
ール(XIII)7.63gと無水THF100mlの混合物
を滴下し、還流下2時間反応させた。過剰の水素化リチ
ウムアルミニウムを常法に従って分解後、THF層を分
離し濃縮した。残留物をエタノールから再結晶を行い表
題化合物(XV)3.74gを得た。
【0055】融点145° NMR δ(CDCl3):0.62(3H, s)、0.78(3H, d, J=6.6Hz)、
0.79(3H, d, J=6.8Hz)、0.86(3H, d, J=6.8Hz)、0.93〜
0.96(6H, m)、 3.63(1H, m)、 5.38(1H, m)、5.57(1H, m)
【0056】(3) ビタミンD4(XVII) (24S)−5,7−エルゴスタジエン−3β−オール
(XV)3.74gをTHF 1リットルに溶解し、アルゴ
ン気流下、水冷下で1.5%の硝酸カリウムをフィルタ
ーとし高圧水銀ランプ(ウシオUM−452)で90分
光照射を行った。反応液を濃縮しシリカゲルカラムでプ
レビタミンD4 0.98gと5,7−ジエン体0.78g
を分離した。回収した5,7−ジエン0.78gは同様に
光照射を行った。プレビタミンDはエタノール溶液と
し窒素気流下2時間還流し、エタノールを留去した。残
留物はシリカゲルカラムで精製し表題化合物0.62g
を得た。
【0057】NMR δ(CDCl3):0.54(3H, s)、0.77(3H,
d, J=6.6Hz)、0.78(3H, d, J=6.8Hz)、0.86(3H, d, J=
6.8Hz)、0.92(3H, d, J=6.1Hz)、2.58(1H, m)、 2.83(1
H, m)、3.95(1H, m)、 4.82(1H, m)、 5.05(1H, m)、 6.03
および 6.24(2H, ABq, J=11.2Hz)
【0058】(4) 1α−ヒドロキシビタミンD4
β−アセテート(XXIII) ビタミンD4(XVII)0.62gをピリジン10mlに溶解
し塩化p−トルエンスルホニル2.0gを加えて17時
間撹拌した。反応液を冷却し水を加え常法に従って処理
し粗トシル体0.9gを得た。粗トシル体0.9gをメタ
ノール100mlに溶解し炭酸水素ナトリウム3gを加え
還流下5時間反応させた。メタノールを留去し、水、酢
酸エチルを加え抽出し溶媒を留去した。残留物をシリカ
ゲルカラムで精製し3,5−シクロビタミンD4(XIX)
0.64gを得た。塩化メチレン30mlに二酸化セレン
0.18g及び3.0M t−ブチルヒドロペルオキシド
の2,2,4−トリメチルペンタン溶液1.8mlを加え1
時間撹拌した。5℃でシクロ体0.64gの塩化メチレ
ン溶液を加え0.75時間撹拌し、10%水酸化ナトリ
ウム水溶液50mlを加え反応を停止させ、塩化メチレン
層を分離し濃縮した。残留物をシリカゲルカラムで精製
し1−ヒドロキシ−3,5−シクロビタミンD4(XXI)
0.38gを得た。これを酢酸10mlに溶解し55°で
15分間反応させた。反応液を炭酸水素ナトリウム水に
注ぎ酢酸エチルで抽出し溶媒を留去した。残留物をシリ
カゲルカラムで精製し表題化合物0.16gを得た。こ
のカラム精製で前流出物に1β−ヒドロキシビタミンD
4 3β−アセテート30mg及び後流出物に1α−ヒドロ
キシ−5,6−トランスビタミンD4 3β−アセテート
80mgを分離することができた。
【0059】1α−ヒドロキシビタミンD4 3β−アセ
テート(XXIII) NMR δ(CDCl3):0.54(3H, s)、 0.78(3H, d, J=6.4Hz)、
0.79(3H, d, J=6.8Hz)、0.86(3H, d, J=6.8Hz)、0.93(3
H, d, J=6.4Hz)、2.41(1H, dd, J=13.7Hzおよび6.4Hz)、
2.59(1H, dd, J=14.2Hzおよび3.4Hz)、 2.81(1H, m)、
4.40(1H, m)、 5.02(1H, s)、5.21(1H, s)、 5.35(1H,
s)、 6.03および6.34(2H, ABq, J=11.3Hz)
【0060】1β−ヒドロキシビタミンD4 3β−アセ
テート NMR δ(CDCl3):0.53(3H, s)、0.78(3H, d, J=6.8Hz)、
0.79(3H, d, J=6.8Hz)、0.86(3H, d, J=6.8Hz)、0.92(3
H, d, J=5.9Hz)、2.61(1H, m)、2.81(1H, m)、4.17(1H,
m)、 4.98(1H, m)、 5.01(1H, s)、 5.36(1H, s)、 6.00お
よび6.38(2H, ABq, J=11.2Hz)
【0061】1α−ヒドロキシ−5,6−トランスビタ
ミンD4 3β−アセテート NMR δ(CDCl3):0.54(3H, s)、0.78(3H, d, J=6.8Hz)、
0.79(3H, d, J=6.8Hz)、0.86(3H, d, J=6.8Hz)、0.93(3
H, d, J=5.9Hz)、2.49(1H, dd, J=14.2Hz および 7.3H
z)、2.74(1H, m)、 2.85(1H, m)、 4.48(1H, m)、 4.99(1
H, s)、 5.13(1H,s)、 5.25(1H, m)、 5.81 および 6.57(2
H, ABq, J=11.2Hz)
【0062】(5) 1α−ヒドロキシビタミンD4(I
I) 1α−ヒドロキシビタミンD4 3β−アセテート(XXII
I)0.16gに10%エタノール性KOH 5mlを加え
0.5時間撹拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽
出した。溶媒を留去した残留物をシリカゲルカラムで精
製し表題化合物0.09gを得た。
【0063】融点148〜149°(エーテル−ヘキサ
ン) 〔α〕D 25° +56.0(c=0.25、EtOH) NMR δ(CDCl3):0.54(3H, s)、0.78(3H, d, J=6.8Hz)、
0.79(3H, d, J=6.8Hz)、0.86(3H, d, J=6.8Hz)、0.92(3
H, d, J=6.4Hz)、2.32(1H, dd, J=13.4Hzおよび6.5Hz)、
2.66(1H, m)、 2.83(1H, m)、 4.23(1H, m)、 4.43(1H,
m)、 5.01(1H, s)、 5.33(1H, s)、 6.02および6.38(2H, A
Bq, J=11.2Hz) MS m/z(相対強度,%) 415(M++1, 30)、414(M+, 10
0)、 396(61)、 378(37)、 326(16)、 287(48)、 269(43)、 2
51(31)、 174(62)
【0064】実施例3 この実施例は既知の1α−ヒドロキシビタミンD3と比
較した場合、本発明の1α−ヒドロキシビタミンD7
よび1α−ヒドロキシビタミンD4が著しい骨量改善作
用を示すが、血中カルシウム量は増大させないものであ
ることを示すものである。
【0065】すなわち、ウィスター系メスラット(9週
令)に両側卵巣摘出手術(OVX)及び右側座骨神経切
断手術(NX)またはSham手術を施した。手術後6週間
1α−ヒドロキシビタミンD3、1α−ヒドロキシビタ
ミンD7および1α−ヒドロキシビタミンD4の夫々を
0.5%エタノール−プロピレングリコールに溶解して
投与(5日/週)した。
【0066】対照群及びSham手術群のラットにはビヒク
ルのみを投与した。最終投与の翌日にラットを解剖し、
右大腿骨の灰分重量について分析を行った(ラットには
実験期間を通じて1.17%カルシウムを含む通常飼料
を自由に摂取させた)。結果を表1にまとめた。
【0067】
【表1】
【0068】実施例4 経口投与可能な1α−ヒドロキシビタミンD7組成物 1α−ヒドロキシビタミンD7 10mgを中鎖脂肪酸トリ
グリセライド(MCT)1リットルに加えて撹拌し、均
一の溶液を得た。10μg/mlの1α−ヒドロキシビタ
ミンD7濃度の溶液が得られた。得られたこの溶液の1/5
ml分量を慣用の技術によってゼラチン中に封入した。1
α−ヒドロキシビタミンD7 20μg/mlの量で含有す
る溶液の各々からも上記の方法により同様にカプセルが
調製された。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】この製剤は、好ましくは単位投与形態のも
のとして製造されるが、各単位には0.01〜50μ
g、好ましくは0.05〜10μgの1α−ヒドロキシ
ビタミンD7または1α−ヒドロキシビタミンD4化合物
が含有されるものとして調製される。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】本発明の式(V)で示される22−ヨード
体を出発原料として式(I)又は(II)で示される本発
明の化合物、1α−ヒドロキシビタミンD7又は1α−
ヒドロキシビタミンD4を得るまでの合成経路を次の反
応スキームIIに例示する。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】実施例1 1α−ヒドロキシビタミンD7(I)の合成 (1) (24R)−5α,8α−(4−フェニル−1,
2−ウラゾロ)−6−エルゴステン−3β−オール(XI
I) (3S)−2,3−ジメチルブチルフェニルスルホン(V
I)7.4gを無水THF50mlに溶解後−20℃に冷却
し1.65規定n−ブチルリチウム20mlを滴下し1時
間撹拌した。1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
15mlを加え、22−ヨード−5α,8α−(4−フェ
ニル−1,2−ウラゾロ)−23,24−ジノル−6−コ
レン−3β−オール3−t−ブチルジメチルシリルエー
テル(V)18.2gの無水THF溶液を滴下し室温で
2時間反応させた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶
液及び酢酸エチルを加え抽出し、有機層を飽和食塩水で
洗浄、乾燥後溶媒を留去し粗生成物(VIII)24.8
を得た。これをメタノール−クロロホルム(5:3)8
00mlに溶解しp−トルエンスルホン酸一水和物0.5
gを加え室温で1時間撹拌した。炭酸カリウムを加え上
清を濃縮し、水を加え酢酸エチルで抽出し溶媒を留去し
た。残留物をシリカゲルカラムで精製し23−フェニル
スルホニル体(X)18.7gを得た。23−フェニル
スルホニル体18.7gをメタノール500mlに溶解
し、リン酸水素二ナトリウム10g及び5%ナトリウム
アマルガム100gを加え室温で撹拌した。17時間後
遊離した水銀を除きメタノール溶液を濃縮し水及びクロ
ロホルムを加え抽出し、クロロホルム層を濃縮した。残
留物をシリカゲルカラムで精製し表題化合物(XII)9.
5gを得た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)及び(II) 【化1】 で示される活性型ビタミンD誘導体。
  2. 【請求項2】 式(I)及び(II) 【化2】 で示される活性型ビタミンD誘導体の1つまたは両者を
    有効成分として含有する骨粗しょう症治療薬。
JP4347480A 1992-03-27 1992-12-28 活性型ビタミンd誘導体 Pending JPH05320127A (ja)

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JP4347480A JPH05320127A (ja) 1992-03-27 1992-12-28 活性型ビタミンd誘導体
EP93104592A EP0562497A1 (en) 1992-03-27 1993-03-20 1 alpha-hydroxy vitamins D7 and D4' processes for the preparation thereof and pharmaceutical compositions

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JP4-71007 1992-03-27
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004504295A (ja) * 2000-07-18 2004-02-12 ボーン ケア インターナショナル インコーポレイテッド 安定化1α−ヒドロキシビタミンD
US6929797B2 (en) 1997-02-13 2005-08-16 Bone Care International, Inc. Targeted therapeutic delivery of vitamin D compounds

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