JPH05319949A - アルミナ質繊維成形体の製造方法 - Google Patents

アルミナ質繊維成形体の製造方法

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JPH05319949A
JPH05319949A JP4148038A JP14803892A JPH05319949A JP H05319949 A JPH05319949 A JP H05319949A JP 4148038 A JP4148038 A JP 4148038A JP 14803892 A JP14803892 A JP 14803892A JP H05319949 A JPH05319949 A JP H05319949A
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alumina
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spinning
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重之 伊達
Atsushi Matsumoto
敦 松本
Motoji Kawakami
元司 川上
Takashi Shinpo
隆 新保
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温断熱材や各種複合材料の基材等に好適な
アルミナ質繊維成形体の製造方法を提供すること。 【構成】 高純度アルミナ繊維前駆体を主成分とする紡
糸液を紡糸して得られる前駆体繊維を仮焼した仮焼体繊
維を成形し、金属化合物の溶液又はスラリ−を含浸さ
せ、乾燥、焼結させることによりアルミナ質繊維成形体
とする。 【効果】 金属化合物を紡糸液中に添加することなく、
金属改質され、耐熱性あるいは耐蝕性の改良されたアル
ミナ質繊維成形体を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種工業用材料として
好適な改質されたアルミナ質繊維成形体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】アルミナ繊維は、高い強度と優れた耐熱
性を有する材料であり、各種の高温耐熱材料、複合材料
の補強材などの分野で広く用いられている。現在市販さ
れているアルミナ繊維の大部分は、オキシ塩化アルミニ
ウムなどの無機塩類あるいはポリアルミノキサン等のア
ルミナ繊維前駆体ポリマ−を主原料とする無機塩法ある
いは前駆体ポリマ−法によって製造されている。これら
の方法においては紡糸時の原料及び得られる繊維の取扱
性を改良するため珪素分を添加しているので、アルミナ
繊維とはいっても、通常10%程度以上のシリカを含ん
でいるアルミナ−シリカあるいはアルミナ−シリカ−ホ
ウ素系セラミックス繊維となっている。このように多量
のシリカ分を含む繊維は、高温下での強度の低下が大き
く、常用できる温度は1250℃程度までで、さらに鉄
などの金属と反応し、劣化しやすく、使用分野の制約が
多い。これに対し、アルミナ微粉末を無機塩類の溶液中
に分散させたスラリ−を紡糸原料とするスラリ−法で
は、アルミナ純度95%以上の高純度のアルミナ繊維を
得ることができる。この方法で得られる高純度のアルミ
ナ繊維は、シリカ分を含有する繊維に比較して金属類と
の反応性は小さく、1750℃での連続使用に耐える高
温耐熱性を有している。これらのアルミナ繊維に、耐熱
性あるいは特定の金属に対する反応性などを改良する目
的でZr、Li、Mg、Hfなどの金属化合物を添加し
て改質する試みも提案されている(特開昭52−114
727号公報、特開昭61−186517号公報、特開
平3174017号公報など)。これらのアルミナ系繊
維は、長繊維状、長繊維を短く切断したチョップドファ
イバ−、綿状、織物など種々の形態で使用されている
が、特にアルミナ系繊維を各種バインダ−成分やマトリ
ックス成分を用いて成形した成形体は、嵩密度が小さく
軽量で、断熱効果も大きく高温断熱材などに好適であ
る。これらのアルミナ系繊維の成形体は、従来、アルミ
ナ、アルミナ−シリカあるいはアルミナ−シリカ−ホウ
素系セラミックス繊維を適当な長さに切断し、これにシ
リカ繊維やアルミナゾル、シリカゾルなどの無機バイン
ダ−あるいは有機バインダ−を加えて成形乾燥すること
によって製造されている(例えば、特開昭59−152
281号公報、特開昭61−141683号公報、特開
昭64−42373号公報など)。また、これらの方法
により製造された成形体をさらに適当な温度で焼成する
方法もある。さらにアルミナ、シリカ、ジルコニア等の
前駆体繊維を成形し焼成することによって、製造時のエ
ネルギ−消費を少なくし、強度の高い繊維質耐火材を得
る方法も提案されている(特公平2−25873号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、アルミ
ナ繊維に金属化合物を添加して改質する場合、均一に混
合させるためには、紡糸原料中に添加するのが好まし
い。しかしながら、紡糸液中への金属化合物の添加は、
曳糸性等の紡糸性能に悪影響を与えやすく、一般にアル
ミナ繊維の紡糸条件の許容範囲は狭いので、紡糸液の調
整に工夫を要する上に、添加できる金属化合物の種類、
添加量はごく限られてしまうという問題点がある。ま
た、一旦焼成したアルミナ繊維を金属塩等の溶液中に浸
漬させたのち、加熱処理する方法では、金属塩等のアル
ミナ繊維中への浸透が十分でなく、アルミナ繊維の反応
性も小さくなっているため、十分な効果が得られにく
い。さらに、成形方法に関しては、一旦完全に焼結させ
た繊維を再度焼結する方法では、繊維自身の焼結性が低
くなっているため、繊維どうしの焼結が不充分となり、
成形体の強度が低かったり、高温時の熱収縮によるひび
割れの発生など耐熱性に問題がある。また、前駆体繊維
を使用する方法では、前駆体繊維が保存時に融着しやす
く、溶媒中に分散させて抄造・成形する際、溶媒は前駆
体が溶解しないものに限定され、かつ、繊維が分散しに
くく、不均一な成形体となり、後の焼成時の収縮率も不
均一となって、ひび割れが発生しやすいなどの問題点が
あった。本発明の目的は、前記従来技術のアルミナ系繊
維の改質及び成形体製造工程における問題点を解決し、
操作が容易で簡単なプロセスにより、高温断熱材や各種
複合材料の基材あるいは触媒担体などとして有用な、軽
量、高強度で耐熱性や特定物質に対する安定性が改良さ
れたアルミナ質繊維成形体を製造できる方法を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するべく鋭意検討の結果、高純度アルミナ繊維の
製造過程で得られる仮焼体繊維を成形し、この段階で金
属化合物を含浸させて焼成することにより、各種金属酸
化物で改質された繊維が強固に焼結したアルミナ質繊維
成形体が得られることを見出し、本発明を完成した。す
なわち、本発明は、高純度のアルミナ繊維前駆体を主成
分とする紡糸液を紡糸して前駆体繊維とし、その前駆体
繊維を400〜1000℃で仮焼して得られる仮焼体繊
維を、必要により成形助剤を用いて成形し、得られた仮
焼体繊維成形体に金属化合物の溶液又はスラリ−を含浸
させたのち、焼成することを特徴とするアルミナ質繊維
成形体の製造方法である。さらに本発明の好ましい態様
として、金属化合物がLi、Mg、Ti、Zrの中から
選ばれる1種以上の金属の化合物である前記アルミナ質
繊維成形体の製造方法、及び高純度アルミナ繊維前駆体
を主成分とする紡糸液が、塩基性アルミニウム塩を水又
は水系溶媒に溶解させた溶液に、アルミナあるいは焼成
によりアルミナとなるアルミニウム化合物の粉末を添加
し、さらに必要により焼結助剤あるいは紡糸助剤を添加
したスラリ−である前記アルミナ質繊維成形体の製造方
法がある。ここで「高純度」とはこのアルミナ繊維前駆
体を主成分とする紡糸液を紡糸した前駆体繊維をそのま
ま焼成した際に得られるアルミナ繊維中のアルミナが9
5%以上となるものをいう。
【0005】以下、本発明の方法を詳細に説明する。本
発明の方法においては、先ず、高純度アルミナ繊維の前
駆体繊維を製造し、これを仮焼して仮焼体繊維とする。
前駆体繊維を得る方法は特に限定されるものではなく、
無機塩法、前駆体ポリマ−法、スラリ−法、ゾル法など
が適用できるが、特に高純度のアルミナ繊維の製造法と
して実用化されているスラリ−法(特公昭57−272
10号公報、特開昭63−75117号公報など)が好
適である。以下、スラリ−法に基づいて本発明の方法を
詳細に説明する。先ず、塩基性アルミニウム塩の水溶液
又は水とアルコ−ル類等の水溶性溶媒との混合溶媒等の
水系溶媒溶液中に焼成後の繊維中の全酸化物量基準で1
0〜40重量%相当の平均粒径0.1μm以下のアルミ
ナあるいは焼成によりアルミナとなるアルミニウム化合
物の粉末、4〜10重量%相当の紡糸助剤、さらに所望
により酸化物基準で3重量%以下の焼結助剤とを含有す
るスラリ−を紡糸液とし、これを紡糸、乾燥して前駆体
繊維とする。
【0006】ここで使用する塩基性アルミニウム塩とし
ては塩基性塩化アルミニウム、塩基性硝酸アルミニウ
ム、塩基性酢酸アルミニウム、塩基性アルミニウムクロ
ロアセテ−トなどがあげられる。また、紡糸原料の流動
性及び前駆体の安定性を向上させかつ仮焼及び焼成時の
揮発分を少なくし、繊維強度の向上を図るために添加す
る粉末としてはアルミナのほか、ギブサイト、ベ−マイ
ト、バイヤライト、ダイアスポアあるいは擬ベ−マイト
などの焼結によりアルミナとなるアルミニウム化合物を
使用することができる。さらに紡糸原料の曳糸性を向上
させるための紡糸助剤として、エチレングリコ−ル、グ
リセリン、酢酸等の有機化合物又は、ポリビニルアルコ
−ル、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンキシド等
の水溶性有機高分子化合物あるいはこれらの混合物を酸
化物基準で0.1〜10重量%添加する。また、焼結助
剤として CuO、MgO 、ZrO2、PbO 、Cr2O3 、Fe2O3 、Mo
O3、及びTiO2の中から選ばれる1種以上の酸化物あるい
は CuSO4、MgCl2、ZrOCl2などの焼成によりこれらの酸
化物となる化合物を添加するのが好ましい。このように
して得られた前駆体繊維は繊維径5〜200μm程度で
あり、これを、酸化雰囲気中で400〜1000℃の比
較的低温度で仮焼して仮焼体繊維とする。「仮焼体繊
維」とは、前駆体繊維を400〜1000℃で仮焼した
繊維であり、溶媒中に分散させた際に繊維の形状が損な
われることがなく、繊維どうしの融着性もないが、仮焼
温度より高い1000℃以上の温度で焼成することによ
り焼結し得る性状を有する繊維をいう。通常、高純度ア
ルミナ繊維の製造工程(前駆体−仮焼−焼成(1000
℃以上))における最終の焼成工程を実施する前段階で
得られる。仮焼温度は、前駆体繊維の性状、成形工程で
の処理条件、添加する成形助剤の性状や配合割合、目的
とする成形体の性状等により、前記温度範囲内において
適宜設定すればよいが、400℃未満では仮焼処理の間
に繊維が融着する虞があり、また、1000℃を超える
と繊維の焼結が進み過ぎて仮焼体繊維の焼結活性が低下
し、成形体の強度が得られないので好ましくない。ま
た、成形体の原料として、1000℃以上の焼成品を用
いると、溶媒への分散性が良好な仮焼体繊維に比較して
成形時の水等の溶媒への分散性が悪く、さらに前駆体繊
維を使用すると焼成に伴う成形体の収縮が大きく寸法安
定性が低くなり、また、特にスラリ−法の場合には水が
使用できないため操作が複雑となり好ましくない。
【0007】このようにして得られた仮焼体繊維を0.
1〜100mmの長さに調整したのち、成形し、仮焼体
繊維成形体とする。繊維の長さは目的とする用途に応じ
て適宜設定すればよい。仮焼体繊維の長さの調整は仮焼
体繊維の状態で切断してもよいが、前駆体繊維の状態で
長さを調整したのち仮焼してもよい。このように長さを
調整した仮焼体繊維を必要により成形助剤を添加した溶
媒中に分散させてスラリ−とし、これを抄造、濾過、蒸
発などの方法により成形し、過剰の溶媒を除去し、さら
に必要により加圧処理などの手段を施すことにより仮焼
体繊維成形体とする。仮焼体繊維成形体の形状は、適当
な型枠中で溶媒除去を行うか、成形体の段階で切削加工
を行う等の方法によりシ−ト状、ボ−ド状、柱状、筒状
あるいはハニカム状など任意の形状とすることができ
る。ここで使用する溶媒としては、取扱の容易さから水
が最適であるが、使用するアルミナ繊維前駆体の種類に
応じて分散性や揮発性等を勘案し、メタノ−ル、エタノ
−ル、ジエチレングリコ−ルなどのアルコ−ル系溶媒、
ベンゼン、トルエンなどの芳香族系溶媒あるいはアセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒などの有機
溶媒又はこれらの混合溶媒あるいはこれらの有機溶媒と
水との混合溶媒を使用することができる。
【0008】また、成形工程において必要により使用す
る成形助剤は、成形性及び成形体の物性を改良する効果
があり、例えばポリビニルアルコ−ル、ポリビニルメチ
ルエ−テル、ポリアクリル酸アミド、ポリエチレングリ
コ−ル、ポリビニルピロリドン、グリセリン、酢酸セル
ロ−ス、メチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−
ス、アルギン酸等が挙げられる。このようにして得られ
た仮焼体繊維成形体に、金属化合物の溶液又はスラリ−
を含浸させたのち、乾燥して仮焼体繊維に金属化合物を
均一に浸透、付着させる。使用する金属化合物の種類
は、アルミナ繊維に付与しようとする特性に応じて適宜
選定する。金属化合物としては焼成により酸化物に変化
するものであれば特に制限なく使用できるが、水溶液の
形で使用できる LiCl2、LiBr、Li(NO3) 、MgCl2、Mg(NO
3)2、TiCl4、Ti(NO3)4、TiBr3、ZrCl4、Zr(NO3)4、Zr(C
H COO)4などが好適である。この含浸操作は成形体を乾
燥後に行ってもよいが、乾燥する前の湿潤状態の仮焼体
繊維成形体について行うのが溶液又はスラリ−の親和性
が良好であり好ましい。なお、成形助剤や金属化合物
は、仮焼体繊維の分散時に添加することもできるが、添
加効率(歩留り)及び分散性の点から、成形後に含浸さ
せるのが有利である。ここで使用する溶媒としては、前
の成形工程と同じ溶媒が挙げられるが、ここでも、水が
最適である。金属化合物の添加量は、金属の種類あるい
は成形体に要求される特性により任意に定めることがで
きる。大まかな目安としては、焼成後の状態で、酸化物
基準で1〜50重量%の範囲となるような量とする。1
重量%未満では効果が小さく、また、50重量%を超え
るとアルミナ質繊維としての特性が小さくなるので好ま
しくない。このようにして得られた金属化合物を含浸さ
せた仮焼体繊維成形体を、仮焼時よりも高い1000〜
1950℃の温度で焼成することにより、金属化合物に
より改質されたアルミナ質繊維成形体を得ることができ
る。1000℃未満では焼結が不充分であり、1900
℃を超えると成形体の形状保持に問題を生ずる虞があ
る。焼成温度及び焼成時間は、仮焼体繊維及び含浸させ
る金属化合物の性状、成形体の大きさ及び形状、アルミ
ナ質繊維成形体に要求される特性等により適宜設定す
る。通常は内部まで均質に改質するのが望ましいが、必
要により、繊維の表面近傍のみが改質された層状構造又
は傾斜構造の状態で止めてもよい。
【0009】本発明の方法では、未だ完全に焼結してい
ない仮焼体繊維成形体の段階で金属化合物を含浸させ、
焼成しているので、金属化合物が繊維内部に浸透しやす
く、また、反応性も高いので、繊維は均質に改質されて
いる。本発明の方法によって得られるアルミナ質繊維成
形体は、仮焼体繊維の段階で成形し、金属化合物を含浸
させたのち焼成しているので、繊維間の接着が強固で5
〜80kg/cm2の圧縮強度を有しており、嵩密度が
0.05〜1.0g/cm3と軽量で、微細な気孔が均
一に分布した気孔率70〜98%の多孔体であり、任意
の形状に切削加工が可能である。このアルミナ質繊維成
形体は、高温断熱材、各種の炉のライニング材や耐熱ボ
−ドなどの高温耐熱材料、各種金属強化金属の補強材な
どに好適な材料である。
【0010】すなわち、MgあるいはZrを添加したも
のでは、高温時における粒成長抑制効果があり、特定温
度下に100時間保持後の線収縮率が3%以下である温
度で表した耐熱性が1800℃以上に向上するとともに
耐蝕性も向上し、構造スポ−リング損傷が抑制され、ス
ラグに対する耐蝕性が改善される。また、強度の向上、
高靭性化の効果もある。この材料は、各種の炉のライニ
ング材や耐熱ボ−ドなどに好適である。
【0011】また、LiやTiを添加したものは、溶融
炭酸塩やチタン化合物に対する耐蝕性が改良されるの
で、溶融炭酸塩型燃料電池の電解質板や各種の繊維強化
金属等の補強材として好適である。
【0012】
【実施例】以下実施例により本発明の方法をさらに具体
的に説明する。
【0013】(実施例1)塩化アルミニウム4.2重量
部、無水塩基性塩化アルミニウム46.7重量部、平均
粒径0.02μmのγ- アルミナ微粉末10.2重量部
及び塩化マグネシウム0.43重量部を水34重量部に
溶解、分散させ、このスラリ−にポリエチレンオキシド
(平均分子量約100万)4.5重量部を添加し充分混
合して紡糸原液とした。この原液を紡糸し、繊維径20
μmの前駆体繊維を得た。この前駆体繊維を最高温度が
900°Cの電気炉内を滞留時間1分間で通過させて仮
焼体繊維とした。この仮焼体繊維を長さ4.0mmに切
断したもの400gを、水20リットルに塩化マグネシ
ウム5kg、ポリビニルアルコ−ル200gを溶解させ
た溶液中に分散させたのち、濾過、抄造した。抄造後、
105°Cで24時間乾燥させ250×250×20m
mの塩化マグネシウムを含浸させた仮焼体繊維成形体を
得た。これを、100℃/hrの昇温速度で1000℃
まで昇温し、次いで250℃/hrの昇温速度で125
0°Cまで昇温し、さらに1600℃で4時間加熱し、
焼結させた。得られた成形体は、60wt% Al2O3 −40wt%
MgAl2O4複合酸化物繊維よりなる成形体で、圧縮強度は
15kg/cm2、嵩密度0.40g/cm3、気孔率8
9%の多孔体であった。
【0014】(実施例2)実施例1で作製したのと同じ
前駆体繊維を長さ3.5mmに切断したもの545gを
電気炉内に入れ、最高温度800℃で1時間保持し仮焼
体繊維とした。この仮焼体繊維400gを、水20リッ
トルに分散させたのち、濾過、抄造した。抄造後、水3
00ミリリットルにオキシ塩化ジルコニウム100g、
メチルセルロ−ス6gを溶解させた水溶液を十分含浸さ
せたのち、乾燥させ、250×250×35mmのオキ
シ塩化ジルコニウムを含浸させた仮焼体繊維成形体を得
た。これを100℃/hrの昇温速度で1100℃まで
昇温し、次いで250℃/hrの昇温速度で1300°
Cまで昇温し、さらに100℃/hrの昇温速度で17
00℃まで昇温したのち同温度でで4時間加熱し、焼結
させた。得られた成形体は、80wt% Al2O3−20wt% ZrO2
複合酸化物繊維よりなる成形体で、圧縮強度は20kg
/cm2、嵩密度0.5g/cm3、気孔率87%の多孔
体であった。
【0015】(比較例1)市販のアルミナ繊維(綿状、
アルミナ純度97%)を長さ5mmに切断したもの41
0gを水15リットルに分散し、ポリビニルアルコ−ル21
0g、アルミナゾル3kgを添加したのち、濾過、抄造
して250×250×20mmの成形体を得た。これを
100℃/hrの昇温速度で1500℃まで昇温し、4
時間保持して焼成した。得られた焼結体は、アルミナ9
6.5%で圧縮強度13kg/cm2、かさ密度0.3
5g/cm3、気孔率91%の多孔体であった。
【0016】(比較例2)市販のアルミナ繊維(綿状、
アルミナ純度95%)を長さ3.5mmに切断したもの
90gを水15リットルに分散し、ポリビニルアルコ−ル1
50g、コロイダルシリカ1kgを添加したのち、濾
過、抄造して100×100×70mmの成形体を得
た。これを200℃/hrの昇温速度で1600℃まで
昇温し、4時間保持して焼成した。得られた焼結体は、
アルミナ−20wt%シリカのアルミナ−シリカ質成形
体で、圧縮強度19kg/cm2、かさ密度0.30g
/cm3、気孔率91%の多孔体であった。
【0017】実施例1、2及び比較例1、2で作製した
成形体について、100時間保持後の線収縮率が3%以
下である温度で表した耐熱性、及び1800℃で2時間
熱処理し、徐冷した後の成形体の変形(線収縮率)を測
定した結果を表1に示す。
【表1】 表1の結果から、Mg及びZrで改質したアルミナ質繊
維成形体は、従来のアルミナ質繊維成形体に比較して耐
熱性が著しく向上し、高温下に保持した場合の変形が小
さいことがわかる。
【0018】(実施例3)実施例1で作製したのと同じ
前駆体繊維を長さ4.1mmに切断したもの500gを
電気炉内に入れ、最高温度750℃で1時間保持し仮焼
体繊維とした。この仮焼体繊維90gを、水15リット
ルに分散させたのち、濾過、抄造した。抄造後、水30
0ミリリットルに四塩化チタニウム180g、メチルセ
ルロ−ス6gを溶解させた水溶液を十分含浸させたの
ち、乾燥させ、100×100×60mmの四塩化チタ
ニウムを含浸させた仮焼体繊維成形体を得た。これを1
700℃で4時間加熱し、焼結させた。得られた成形体
は、40wt% Al2O3−60wt% βTiAl2O5複合酸化物繊維より
なる成形体で、嵩密度0.3g/cm3、気孔率92%
の多孔体であった。
【0019】(実施例4)実施例1で作製したのと同じ
前駆体繊維を長さ4.1mmに切断したもの500gを
電気炉内に入れ、最高温度700℃で1時間保持し仮焼
体繊維とした。この仮焼体繊維90gを、水15リット
ルに分散させたのち、濾過、抄造した。抄造後、水30
0ミリリットルに硝酸リチウム102g、ポリビニルア
ルコ−ル8gを溶解させた水溶液を十分含浸させたの
ち、乾燥させ、100×100×50mmの硝酸リチウ
ムを含浸させた仮焼体繊維成形体を得た。これを150
0℃で8時間加熱し、焼結させた。得られた成形体は、
20wt% Al2O3−80wt% LiAlO2の複合酸化物繊維よりなる
成形体で、嵩密度0.35g/cm3、気孔率87%の
多孔体であった。
【0020】実施例3、4及び比較例1、2で作製した
成形体を、Li2CO3とK2CO3とを1:1の割合(重量比)
で混合した混合物を700℃に加熱し溶融させたフラッ
クス中に浸漬し、1000時間保持後の重量減少を測定
した結果は、それぞれ2、1、10及び13重量%であ
った。この結果から、Ti又はLiで改質したアルミナ
質繊維成形体は、溶融炭酸塩に対する耐食性が著しく改
良されていることがわかる。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によれば、任意の金属化合
物を任意の割合で添加して改質したアルミナ質繊維で構
成され、しかも繊維どうしが強固に焼結したアルミナ質
繊維成形体を、簡単なプロセスにより得ることができ
る。すなわち、繊維の紡糸条件を変更することなく、任
意の金属化合物を任意の割合で添加することができるの
で、目的に応じた改質が可能である。さらに、仮焼体繊
維の段階で成形し、金属化合物を含浸させたのち焼成し
ているので、繊維間の接着は強固である。また、仮焼体
繊維は従来法における前駆体繊維に比較して保存性や溶
液中での分散性が良好で、成形時の取扱いも容易な上、
得られた仮焼体繊維成形体の焼成時の収縮率も小さく形
状保持性がよいため、前駆体繊維を使用する場合よりも
大型あるいは複雑な形状の成形体を得ることができる。
【0022】本発明の方法によって得られるアルミナ質
繊維成形体は、圧縮強度が5〜80kg/cm2、嵩密
度が0.05〜1.0g/cm3と軽量で、微細な気孔
が均一に分布した気孔率70〜98%の多孔体で、任意
の形状に切削加工が可能である。このアルミナ質繊維成
形体は、高温断熱材、各種の炉のライニング材や耐熱ボ
−ドなどの高温耐熱材料、溶融炭酸塩型燃料電池の電解
質板、各種金属強化金属の補強材などに好適な材料であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新保 隆 栃木県栃木市国府町1番地 三井鉱山株式 会社中央研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高純度のアルミナ繊維前駆体を主成分と
    する紡糸液を紡糸して前駆体繊維とし、その前駆体繊維
    を400〜1000℃で仮焼して得られる仮焼体繊維
    を、必要により成形助剤を用いて成形し、得られた仮焼
    体繊維成形体に金属化合物の溶液又はスラリ−を含浸さ
    せたのち、焼成することを特徴とするアルミナ質繊維成
    形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属化合物がLi、Mg、Ti、Zrの
    中から選ばれる1種以上の金属の化合物である請求項1
    に記載のアルミナ質繊維成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 高純度のアルミナ繊維前駆体を主成分と
    する紡糸液が、塩基性アルミニウム塩を水又は水系溶媒
    に溶解させた溶液に、アルミナあるいは焼成によりアル
    ミナとなるアルミニウム化合物の粉末を添加し、さらに
    必要により焼結助剤あるいは紡糸助剤を添加したスラリ
    −である請求項1又は2に記載のアルミナ質繊維成形体
    の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002129455A (ja) * 2000-10-17 2002-05-09 Ibiden Co Ltd 触媒コンバータ用保持シール材及びその製造方法、触媒コンバータ
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CN113737315A (zh) * 2021-08-16 2021-12-03 南京理工大学 以芦苇为模板制备中空氧化铝基陶瓷纤维的方法

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