JP3312068B2 - 大型マグネシア成形体及び焼結体の製造方法 - Google Patents

大型マグネシア成形体及び焼結体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平均粒径1μm以下の
マグネシア微粉末を用いて鋳込み成形により大型マグネ
シア成形体及び焼結体の製造する方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】高純度マグネシア焼結体
は、酸化雰囲気中での耐熱性に優れると共に、酸化鉛、
酸化亜鉛やアルカリに対する耐蝕性に優れるため、PZ
T、PLZT、バリスタ等の電子セラミック材料やβ−
アルミナなどの焼成用のセッター、ルツボ、タンマン
管、ポット、螺旋状品としての用途がある。このような
用途に使われる容器の形状は一度に多量のものを処理す
るために大型化の傾向にあり、また均熱性を増すために
複雑化しておりプレス成形による製造は困難であるため
鋳込成形によって作られている。
【0003】この鋳込成形では特開平1−301558
号公報に記載されているように、平均粒径が1μmより
も大きいマグネシア粉末を原料としていた。しかし、こ
のような原料粉末を用いて大型品又は複雑形状品の鋳込
成形により得られる成形体は強度が不十分であるため、
養生中や取扱中にクラックが発生して良好な成形体を得
ることが困難である。そこで成形体にクラックが発生す
るのを防止するために、鋳込成形用の泥漿にバインダー
を添加しているが、バインダーが泥漿の粘度を上昇させ
るために鋳込速度が遅くなって着肉時間が長くなり均一
な肉厚の成形体が得られないという問題があった。
【0004】さらに、平均粒径1μm以下のマグネシア
微粉末を原料として鋳込成形により得られる成形体は、
平均粒径1μmより大きい粉末を原料とする成形体より
も更に強度が弱くなり、良好な大型品あるいは複雑形状
品を得ることはますます困難となる。そのうえ、平均粒
径1μm以下のマグネシア微粉末を原料とした泥漿の粘
度は平均粒径1μmよりも大きいマグネシア粉末の泥漿
粘度より高くなり、この泥漿にバインダーを添加すると
更に粘度が大幅に上昇し、鋳込成形用の泥漿としては全
く適さないものとなり、成形体を製造することさえ困難
であった。
【0005】
【発明の目的】本発明の目的は、前記問題点を解決し、
平均粒径1μm以下のマグネシア微粉末を原料としてマ
グネシア系泥漿を調製し、鋳込成形により割れのない大
型品や複雑形状品の成形が可能な成形体の製造方法、及
び得られた成形体を焼成して良好な焼結体を製造する方
法を提供するものである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明は、平均粒径1
μm以下のマグネシア微粉末に、解膠剤としてポリオキ
シアルキレングリコール・無水マレイン酸・スチレンポ
リマー、濡れ剤として低級アミン、補強用繊維としてパ
ルプ、無機質繊維及び化学繊維から選ばれた少なくとも
1種、及び有機溶媒として低級アルコールを混合してマ
グネシア系泥漿を調製し、これを鋳込成形することを特
徴とする大型マグネシア成形体の製造方法、及び前記方
法で得られたマグネシア成形体を酸化性雰囲下で600
℃まで0.5℃/min以下の昇温速度で昇温し、それ
以降は0.5〜1.0℃/minの昇温速度で昇温し、
焼成することを特徴とする大型マグネシア焼結体の製造
方法に関するものである。
【0007】本発明においては、平均粒径1μm以下の
マグネシア微粉末に前記の解膠剤、濡れ剤、補強用繊
維、有機溶媒を混合、攪拌し、マグネシア系泥漿を調製
し、これを鋳込成形することにより大型及び複雑形状で
クラックのない良好な成形品を製造することができる。
更に、このようにして得られた成形体を前記のようなゆ
っくりた昇温速度で昇温して焼成することより割れのな
い良好な焼結体を製造することができる。
【0008】本発明において、基材として用いられるマ
グネシア粉末としては純度99%以上で平均粒径1μm
以下の高純度マグネシア微粉末である。このようなマグ
ネシア粉末としては、マグネシウム蒸気の気相酸化法に
より得られるマグネシア微粉末が好適である。特に、特
開平1−282146号公報に記載されているマグネシ
ア微粉末が好ましい。前記公報によれば、得られるマグ
ネシア微粉末は粒径0.1〜1.0μmの立方体状の一
次粒子を30〜80重量%含み、残部が粒径0.1μm
以下の等軸状の一次粒子からなっている。このようにし
て製造したマグネシア微粉末の純度は99.9重量%以
上である。
【0009】また、含水塩化マグネシウムを高温で脱塩
化水素反応を伴って熱分解して得られるマグネシア微粒
子を用いることもできる。このようにして得られたマグ
ネシア微粒子の粒径は0.2〜0.8μmの一次粒子の
平板状の凝集物で、純度は99.5重量%以上である。
【0010】本発明において解膠剤として使用するポリ
オキシアルキレングリコール・無水マレイン酸・スチレ
ンポリマーは、常温で粘性のある液状品で前述の平均粒
径1μm以下のマグネシア微粉末のような非常に小さい
粒子の凝集体を少量の添加量で充分に分散できる性質を
持っている。ポリオキシアルキレングリコール・無水マ
レイン酸・スチレンポリマーの平均分子量は5,000〜30,
000の範囲が好ましい。平均分子量が5,000未満のものを
解膠剤として使用するとマグネシア微粉末の分散性能が
悪く、得られる泥漿で鋳込み成形を行うと着肉むらが起
こり小型の成形品すらできない。また、平均分子量が3
0,000を越えるものを解膠剤として使用するとマグネシ
ア微粉末の分散性能はあるが、混合調製後の泥漿の粘度
が高くなり着肉速度が遅くなる。また、このような泥漿
を使って鋳込成形を行うと、使用型の寿命が短くなり製
造コストが高くなる。
【0011】濡れ剤としての低級アミンとしては、常温
で液状の有機溶剤に可溶であればよい。例えば、トリエ
チルアミン、トリアリルアミン、トリブチルアミン、ジ
アリルアミン、ジブチルアミン、エチレンジアミン、ト
リメチレンジアミン等が用いられる。
【0012】補強用繊維としてはスラリー中にほぼ均一
に分散し成形体の強度を向上させ、割れ、破損の少ない
成形体を製造することができ、この成形体を焼成するこ
とにより得られる焼結品がファインセラミックスとして
の特性を損うことの少ないものでなければならない。こ
のような特性を持つ補強用繊維としてはパルプ、無機質
繊維及び化学繊維から選ばれた少なくとも1種が用いら
れる。パルプとしては例えば、針葉樹を原料としたもの
や木材、綿、麻などの植物の細胞膜のセルロース(繊維
素)の結晶領域からなる高純度の精製パルプを鉱酸によ
って加水分解して非結晶領域を除去した後、磨砕、精
製、乾燥して得られる微粉末がある。無機質繊維として
は、基材と同一成分を主成分とするものが好ましく、例
えば塩基性硫酸マグネシウムや塩基性炭酸マグネシウム
等の繊維状マグネシウム化合物が挙げられる。化学繊維
としては、ビニロン繊維、パラ系アラミド繊維、フェノ
ール繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維が好
ましい。
【0013】このような補強用繊維の平均繊維径は0.
1〜20μm、平均繊維長は5〜500μmの範囲が好
ましい。平均繊維径及び平均繊維長が大きくなりすぎる
と分散性が低下し、焼成後の製品に欠陥が生じるおそれ
が大きく、また焼結密度が低下する。一方、平均繊維径
や平均繊維長が小さすぎると繊維状物質の添加による成
形体の補強効果が十分に得られない。
【0014】本発明においてマグネシア系泥漿の調製に
おける各種添加剤の配合割合はマグネシア微粉末100
重量部に対して解膠剤0.5〜5重量部、濡れ剤1〜5
重量部、補強用繊維1〜5重量部が好ましい。有機溶剤
の配合割合については、特に制限はないが、泥漿調製後
の泥漿の性状、例えば粘度、流動性、脱泡性、成形性の
観点から
【0015】
【数1】 で表すと60〜80重量%の範囲にすることが好まし
い。
【0016】次に本発明における大型マグネシア成形体
の製造方法について説明する。まずマグネシア微粉末、
解膠剤、濡れ剤及び補強用繊維を有機溶媒からなる分散
媒に均一に分散させ、泥漿とする。この際すべてのこれ
らの原料を同時に配合してもよいが、有機溶媒にまず分
散性の良い解膠剤、濡れ剤、マグネシア微粉末を配合し
た後で分散性の悪い補強用繊維を配合するのが好まし
い。
【0017】このようにして調製した泥漿を用いてスリ
ップキャスト法により成形する。すなわち、この泥漿を
石膏、樹脂のような多孔質細孔構造で吸水性、透水性を
有する材質からなる型に鋳込む。泥漿中の有機溶媒が型
の内部に吸引されながら有機溶媒が型の外部に逃げるこ
とにより型の内面にマグネシア微粉末からなる着肉層が
形成される。この着肉層を一般に成形体と称するがこの
着肉層の厚さが所望の肉厚に達した時、型内の泥漿を排
出する。その後、有機溶媒は主として型を通って外部へ
と移動して行くことにより着肉層中の有機溶媒の濃度が
低下しながら乾燥して行く。この着肉体の脱溶媒工程に
おいて型から着肉体が離形し更に着肉体中の溶媒濃度が
低下してある程度成形体の強度が発生した時点で脱型し
十分乾燥する。これらの脱溶媒乾燥工程において成形体
(着肉体)に破損や亀裂の危険性があるが成形体中に均
一に分散された補強用繊維により補強されているので破
損や亀裂を十分防止することができる。
【0018】次に得られたマグネシア成形体を酸化性雰
囲下で600℃まで0.5℃/min以下の昇温速度で
昇温し、それ以降は0.5〜1.0℃/minの昇温速
度で昇温して焼成する。。この焼成工程において、成形
体中の補強用繊維が焼成温度の上昇と共に分解及び/又
は燃焼して繊維形状を失う。この段階における焼成雰囲
気は成形体中に残存する少量の有機溶媒、濡れ剤、解膠
剤、パルプ、化学繊維等の有機化合物を完全に燃焼させ
るために酸化性雰囲気に保つ必要がある。昇温速度は成
形体中の有機化合物を急激に燃焼させると発生ガスによ
り成形体に亀裂を発生するのでこれを防止する方法とし
て解膠剤や化学繊維が完全にゆっくりと分解燃焼させる
ために温度600℃までは0.5℃/min以下に調整
することが好ましい。これを越えると成形体が昇温中に
破壊する。この傾向は成形体の形状が大形化及び複雑化
すると昇温速度をゆっくりしないと成形体に亀裂が入
る。
【0019】次に600℃を越える温度についても成形
体に残存する繊維状マグネシウム系化合物が熱分解し、
燃焼ガスが焼成雰囲気温度の急激な上昇により膨張し成
形体に亀裂が入ることを防止するために0.5〜1.0
℃/minで上昇させることが好ましい。更に900℃
を越える温度に達するとマグネシア微粉末の焼結が進み
補強用繊維の燃焼又は分解により発生した空間を埋める
ようにしてマグネシア粒子の結晶成長が促進されて緻密
な焼結体が得られる。このような焼結現象を円滑に進め
るために焼成条件は酸化性雰囲気下で0.5〜1.0℃
/minの昇温速度で昇温することが好ましい。1℃/
minを越える速度で昇温させるとマグネシア粒子の焼
結時の収縮が大きくなって焼結体に亀裂が入る。この焼
結現象の進行中はマグネシア粒子の粒成長に伴う焼結体
の収縮が起こる。昇温速度が0.5℃/minより低下
すると焼成時間が大幅に長くなり、製造コストが高くな
り経済性が悪くなる。
【0020】
【作用】本発明によれば、平均粒径1μm以下のマグネ
シア微粉末を固めてなる破損し易い成形体を解膠作用と
接着性を有するポリオキシアルキレングリコール・無水
マレイン酸・スチレンポリマーによりマグネシア微粉末
を結合させると共に補強用繊維を補強材として使用する
ことにより補強したので、マグネシア成形体の機械的強
度、耐歪性等を大幅に向上させることができる。更に乾
燥時の成形体の収縮を小さくすることができる。その結
果、マグネシア成形体の破損や亀裂が大幅に減少する。
これはマグネシア成形体中に均一に分散した補強用繊維
状物質がマグネシア微粉末とよく接着し適度にからみ合
い、曲げ強度等の機械的強度が向上するものと考えられ
る。しかも添加された補強用繊維は焼成工程においてそ
の繊維状形態を全く失ってしまうので焼結体の物性に悪
影響を及ぼすことはない。
【0021】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明をさ
らに詳細に説明する。 実施例1 エタノール43重量部に、解膠剤として平均分子量15,0
00のポリオキシアルキレングリコール・無水マレイン酸
・スチレンポリマー2重量部、濡れ剤として低級アミン
2重量部を加えて混合し、更にマグネシア粉末(宇部興
産(株)製高純度超微粉マグネシア2000A)100
重量部を添加し、更に補強用繊維としてパルプSWP
(平均直径10μm、平均繊維長500μm)2重量部
を添加したのち20時間ボールミルして鋳込成形用泥漿
を調製した。この泥漿を脱泡した後、内寸法が200m
mφ×500mmHの石膏型に注ぎ込み7mmの肉厚ま
で着肉させてから排泥した。長時間放置したのち石膏型
から着肉体を取り出した後、室温で十分乾燥後、更に室
温からゆっくり温度を上昇させ80℃で乾燥して、亀裂
や変形がなくかつ着肉むらのない大型平底円筒状成形体
を得た。
【0022】得られた成形体の相対密度は60%であっ
た。この成形体の曲げ強度をJISR5201−198
7に準じ、曲げ強度測定用テストピースとして、寸法1
40mml×40mmd×8mmtの成形体を作製して
測定した。結果を表1に示す。次に、得られた成形体を
大気中で600℃まで0.5℃/minで昇温し、次に
600℃から1650℃まで0.7℃/minの昇温速
度で昇温し、1650℃で8時間保持した後徐冷した。
これにより、外径164mmφ×420mmH×5.6
mmtの亀裂や変形のない焼結体を得た。この焼結体の
相対密度は99%であった。
【0023】実施例2 実施例1においてマグネシア粉末を含水塩化マグネシウ
ムを高温で熱分解し、精製して得られた高純度マグネシ
ア粉末(平均粒径0.2μm純度99.5%)を用いた
ほかは実施例1と同様にして成形体及び焼結体を製造し
た。得られた成形体は亀裂や破損のない大型形状品で相
対密度は59%であった。この成形体を大気下で焼成し
た焼結体は外径163mmφ×418mmH×5.6m
mtの亀裂のないものであった。この焼結体の相対密度
は99%であった。
【0024】実施例3 実施例1において補強用繊維として結晶セルロース(旭
化成(株)製アビセル:平均直径17μm、平均繊維長
120μm)を用いたほかは実施例1と同様にして成形
体及び焼結体を製造した。得られた成形体は亀裂や破損
のない大型形状品で相対密度は60%であった。この成
形体を大気下で焼成した焼結体は外径164mmφ×4
18mmH×5.6mmtの亀裂のないものであった。
この焼結体の相対密度は98%であった。
【0025】実施例4 実施例1において補強用繊維として市販の針状塩基性硫
酸マグネシウム(平均直径0.5μm、平均繊維長20
μm)を用い、溶媒として市販の変性アルコール(エタ
ノール87wt%、イソプロピルアルコール13wt
%)を用いたほかは実施例1と同様にして成形体及び焼
結体を製造した。得られた成形体は表面がなめらかでか
つ亀裂や破損のない大型形状品で相対密度は61%であ
った。この成形体を大気下で焼成した焼結体は外径16
5mmφ×420mmH×5.6mmtの亀裂のないも
のであった。この焼結体の相対密度は99%であった。
【0026】実施例5 実施例4において補強用繊維として市販の針状塩基性炭
酸マグネシウム(平均直径2μm、平均繊維長70μ
m)を用いたほかは実施例4と同様にして成形体及び焼
結体を製造した。得られた成形体は表面がなめらかでか
つ亀裂や破損のない大型形状品で相対密度は61%であ
った。この成形体を大気下で焼成した焼結体は外径16
5mmφ×420mmH×5.6mmtの亀裂のないも
のであった。この焼結体の相対密度は99%であった。
【0027】実施例6 実施例4において補強用繊維として市販のショートカッ
トタイプのビニロン繊維(平均直径4μm、平均繊維長
500μm)を用いたほかは実施例4と同様にして成形
体及び焼結体を製造した。得られた成形体は亀裂や破損
のない大型形状品で相対密度は59%であった。この成
形体を大気下で焼成した焼結体は外径163mmφ×4
18mmH×5.6mmtの亀裂のないものであった。
この焼結体の相対密度は99%であった。
【0028】実施例7 実施例4において補強用繊維として市販のポリプロピレ
ン繊維(平均直径6μm、平均繊維長400μm)を用
いたほかは実施例4と同様にして成形体及び焼結体を製
造した。得られた成形体は亀裂や破損のない大型形状品
で相対密度は59%であった。この成形体を大気下で焼
成した焼結体は外径163mmφ×418mmH×5.
6mmtの亀裂のないものであった。この焼結体の相対
密度は99%であった。
【0029】実施例8 実施例4において変性アルコールの使用量を32重量部
に変え、使用する石膏型の形状を内寸法が幅250mm
×長さ400mm×100mmHとしたほかは実施例4
と同様にして成形体及び焼結体を製造した。得られた成
形体は表面がなめらかでかつ亀裂や破損のない大型箱形
状品で相対密度は61%であった。この成形体を大気下
で焼成した焼結体は外寸法が幅205mm×長さ328
mm×82mmHで肉厚4mmのひび割れのないもので
あった。この焼結体の相対密度は99%であった。
【0030】比較例1 実施例1において解膠剤として、平均分子量20,000で有
機溶媒に可溶な常温で固体状のスチレン−マレイン酸共
重合体であるポリカルボン酸系解膠剤を用い、補強用繊
維を添加しなかったほかは実施例1と同様にして成形体
を製造した。得られた成形体の相対密度は55%であっ
たが、成形体に縦方向にクラックが発生して円筒形状の
成形体が得られなかった。この割れた成形体の破片を大
気下で焼成した焼結体の相対密度は97%であった。ま
た、前記と同様にして調製した泥漿を用いて曲げ強度測
定用のテストピースを作製し、曲げ強度を測定した結果
を表1に示す。
【0031】比較例2 実施例5において補強用繊維を添加しなかったほかは実
施例5と同様にして成形体を製造した。得られた成形体
の相対密度は56%であったが、成形体の円周方向にひ
びが数個所以上発生して円筒形状の成形体が得られなか
った。この割れた成形体の破片を大気下で焼成した焼結
体の相対密度は97%であった。また、前記と同様にし
て調製した泥漿を用いて曲げ強度測定用のテストピース
を作製し、曲げ強度を測定した結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 三崎 仁 (56)参考文献 特開 平4−187559(JP,A) 特開 平4−26541(JP,A) 特開 平1−301558(JP,A) 特開 平6−321613(JP,A) 特開 平5−58757(JP,A) 特開 平1−261269(JP,A) 特開 平6−208883(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/04,35/622,35/634 C04B 35/64,35/80

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径1μm以下のマグネシア微粉末
    に、解膠剤としてポリオキシアルキレングリコール・無
    水マレイン酸・スチレンポリマー、濡れ剤として低級ア
    ミン、補強用繊維としてパルプ、無機質繊維及び化学繊
    維から選ばれた少なくとも1種、及び有機溶媒として低
    級アルコールを混合してマグネシア系泥漿を調製し、こ
    れを鋳込成形することを特徴とする大型マグネシア成形
    体の製造方法。
  2. 【請求項2】 平均粒径1μm以下のマグネシア微粉末
    に、解膠剤としてポリオキシアルキレングリコール・無
    水マレイン酸・スチレンポリマー、濡れ剤として低級ア
    ミン、補強用繊維としてパルプ、無機質繊維及び化学繊
    維から選ばれた少なくとも1種、及び有機溶媒として低
    級アルコールを混合してマグネシア系泥漿を調製し、こ
    れを鋳込成形し、得られた成形体を酸化性雰囲下で60
    0℃まで0.5℃/min以下の昇温速度で昇温し、そ
    れ以降は0.5〜1.0℃/minの昇温速度で昇温
    し、焼成することを特徴とする大型マグネシア焼結体の
    製造方法。
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