JPH05317952A - 内面溝付管の製造方法 - Google Patents
内面溝付管の製造方法Info
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- JPH05317952A JPH05317952A JP15432892A JP15432892A JPH05317952A JP H05317952 A JPH05317952 A JP H05317952A JP 15432892 A JP15432892 A JP 15432892A JP 15432892 A JP15432892 A JP 15432892A JP H05317952 A JPH05317952 A JP H05317952A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 引抜ダイスを通過する金属管を、該引抜ダイ
スおよび引抜ダイスと協動して管肉を圧迫するフロ−テ
ィングプラグにより縮径し、該フロ−ティングプラグと
ロッドにより連結された溝付プラグに、縮径された金属
管をその外周面から強圧して金属管内面に連続溝を形成
した後、仕上げ加工を行うことにより内面溝付管を製造
する方法において、仕上げ加工を多段縮径ロ−ルを用い
て行う。多段3ロ−ルが特に有効である。 【効果】 多段縮径ロ−ルによる仕上げ加工は従来のダ
イスによる仕上げ加工に比べ摩擦抵抗が小さいから、仕
上げ縮径率を大きくできる。従って、溝付プラグで転造
される管の径を大にしてもよいから、強度の高い大径の
溝付プラグの使用が可能となり、溝付プラグの寿命向上
が図れる。
スおよび引抜ダイスと協動して管肉を圧迫するフロ−テ
ィングプラグにより縮径し、該フロ−ティングプラグと
ロッドにより連結された溝付プラグに、縮径された金属
管をその外周面から強圧して金属管内面に連続溝を形成
した後、仕上げ加工を行うことにより内面溝付管を製造
する方法において、仕上げ加工を多段縮径ロ−ルを用い
て行う。多段3ロ−ルが特に有効である。 【効果】 多段縮径ロ−ルによる仕上げ加工は従来のダ
イスによる仕上げ加工に比べ摩擦抵抗が小さいから、仕
上げ縮径率を大きくできる。従って、溝付プラグで転造
される管の径を大にしてもよいから、強度の高い大径の
溝付プラグの使用が可能となり、溝付プラグの寿命向上
が図れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば蒸発器、凝縮器
などの熱伝達装置に用いられる内面溝付管の製造方法に
関する。
などの熱伝達装置に用いられる内面溝付管の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰および凝縮を伴う熱伝達装置におい
て、熱伝達効率が高く、圧力損失が少ない伝熱管として
内面に細かな凹凸フィンの螺旋溝を形成した銅材質のも
のが有用されている。この種の内面溝付伝熱管を効率的
に製造する方法は、例えば特公昭59−12365号公
報に開示されている。この方法は図4に示すように、引
抜ダイス5を通過する金属管1を、引抜ダイス5および
引抜ダイス5と協動して管肉を圧迫するフロ−ティング
プラグ6により縮径し、縮径された金属管3を、フロ−
ティングプラグ6とロッド8により連結された溝付プラ
グ7に外周面から遊星回転する複数個の球9により強圧
して金属管3の内面に連続らせん溝Mを形成した後、コ
ニカルダイス10を通して溝付管4を仕上げ成形し伝熱
管2を得るものである。
て、熱伝達効率が高く、圧力損失が少ない伝熱管として
内面に細かな凹凸フィンの螺旋溝を形成した銅材質のも
のが有用されている。この種の内面溝付伝熱管を効率的
に製造する方法は、例えば特公昭59−12365号公
報に開示されている。この方法は図4に示すように、引
抜ダイス5を通過する金属管1を、引抜ダイス5および
引抜ダイス5と協動して管肉を圧迫するフロ−ティング
プラグ6により縮径し、縮径された金属管3を、フロ−
ティングプラグ6とロッド8により連結された溝付プラ
グ7に外周面から遊星回転する複数個の球9により強圧
して金属管3の内面に連続らせん溝Mを形成した後、コ
ニカルダイス10を通して溝付管4を仕上げ成形し伝熱
管2を得るものである。
【0003】しかしながら、最近の空調用伝熱管におい
ては、伝熱管の細径化、薄肉化、および伝熱効率向上の
ための深溝化がますます進んでおり、図5および図6に
示す内面溝付管の形状特性値として、例えば表1に示す
ような数値のものが製造されている。従って、深溝にす
るために溝付プラグ7に加わる加工力が大きくなるのに
対し、細径化のため溝付プラグ7の径は小さくなるか
ら、溝付プラグの強度不足に起因する寿命低下が生じて
いる。例えば、表1に示す従来形状の伝熱管では溝付プ
ラグの寿命(溝付プラグ1個当たりの総加工長さ)は30
0,000mであったのに対し、最近の伝熱管では100,000mし
か加工出来なくなっている。
ては、伝熱管の細径化、薄肉化、および伝熱効率向上の
ための深溝化がますます進んでおり、図5および図6に
示す内面溝付管の形状特性値として、例えば表1に示す
ような数値のものが製造されている。従って、深溝にす
るために溝付プラグ7に加わる加工力が大きくなるのに
対し、細径化のため溝付プラグ7の径は小さくなるか
ら、溝付プラグの強度不足に起因する寿命低下が生じて
いる。例えば、表1に示す従来形状の伝熱管では溝付プ
ラグの寿命(溝付プラグ1個当たりの総加工長さ)は30
0,000mであったのに対し、最近の伝熱管では100,000mし
か加工出来なくなっている。
【0004】
【表1】
【0005】溝付プラグの強度を増す方法の1つとし
て、溝付プラグ径を大きくすることが考えられるが、図
4に示す成形方法では溝付プラグを単独で大きくするこ
とは出来ない。溝付プラグ径が大きくなれば溝付加工さ
れる管3の径が大となり、仕上げ整形加工率が増すこと
となり、図4に示すような従来のコニカルダイス10に
よる仕上げ抽抻では、引取応力σが管材料の破断強度に
近づくため材料破断のおそれのあるきわめて不安定な方
式となる。
て、溝付プラグ径を大きくすることが考えられるが、図
4に示す成形方法では溝付プラグを単独で大きくするこ
とは出来ない。溝付プラグ径が大きくなれば溝付加工さ
れる管3の径が大となり、仕上げ整形加工率が増すこと
となり、図4に示すような従来のコニカルダイス10に
よる仕上げ抽抻では、引取応力σが管材料の破断強度に
近づくため材料破断のおそれのあるきわめて不安定な方
式となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溝付伝熱管
製造工程における溝付プラグの寿命向上対策について鋭
意研究した結果として開発されたもので、その目的は、
溝付プラグの径を大きくして溝付加工し、その後高縮径
率の仕上げ加工を行っても引取応力が大きくならず、材
料破断のおそれがない仕上げ加工方式を採用した内面溝
付管の製造方法を提供することにある。
製造工程における溝付プラグの寿命向上対策について鋭
意研究した結果として開発されたもので、その目的は、
溝付プラグの径を大きくして溝付加工し、その後高縮径
率の仕上げ加工を行っても引取応力が大きくならず、材
料破断のおそれがない仕上げ加工方式を採用した内面溝
付管の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による内面溝付管の製造方法は、引抜ダイス
を通過する金属管を、該引抜ダイスおよび引抜ダイスと
協動して管肉を圧迫するフロ−ティングプラグにより縮
径し、該フロ−ティングプラグとロッドにより連結され
た溝付プラグに、縮径された金属管をその外周面から強
圧して金属管内面に連続溝を形成した後、仕上げ加工を
行うことにより内面溝付管を製造する方法において、仕
上げ加工を多段縮径ロ−ルを用いて行うことを構成上の
特徴とする。
めの本発明による内面溝付管の製造方法は、引抜ダイス
を通過する金属管を、該引抜ダイスおよび引抜ダイスと
協動して管肉を圧迫するフロ−ティングプラグにより縮
径し、該フロ−ティングプラグとロッドにより連結され
た溝付プラグに、縮径された金属管をその外周面から強
圧して金属管内面に連続溝を形成した後、仕上げ加工を
行うことにより内面溝付管を製造する方法において、仕
上げ加工を多段縮径ロ−ルを用いて行うことを構成上の
特徴とする。
【0008】本発明による内面溝付管製造の装置構成を
図1に示す。従来の装置構成と共通する部分には同一符
号を付した。引抜ダイス5を通過する金属管1は、引抜
ダイス5および引抜ダイス5と協動して管肉を圧迫する
フロ−ティングプラグ6により縮径され、この縮径され
た金属管3は、フロ−ティングプラグ6とロッド8によ
り連結された溝付プラグ7に外周面から遊星回転する球
9あるいは回転ロ−ル(図示せず)により強圧され連続
らせん溝Mが形成される。連続溝Mを形成された管4は
ついで多段縮径ロ−ル11によって仕上げ加工され外面
整形が行われて所定の内面溝付管2となる。
図1に示す。従来の装置構成と共通する部分には同一符
号を付した。引抜ダイス5を通過する金属管1は、引抜
ダイス5および引抜ダイス5と協動して管肉を圧迫する
フロ−ティングプラグ6により縮径され、この縮径され
た金属管3は、フロ−ティングプラグ6とロッド8によ
り連結された溝付プラグ7に外周面から遊星回転する球
9あるいは回転ロ−ル(図示せず)により強圧され連続
らせん溝Mが形成される。連続溝Mを形成された管4は
ついで多段縮径ロ−ル11によって仕上げ加工され外面
整形が行われて所定の内面溝付管2となる。
【0009】多段縮径ロ−ル11は、図2に一例を示す
ように、多段に配設された対抗ロ−ル12、13、1
4、15からなり、溝付加工された管4を縮径する。対
抗ロ−ル12、13、14、15は管材の進行力によっ
て回転し、管を縮径するが、ロ−ルはコニカルダイスに
比べて加工の際の摩擦抵抗が小さく、対抗ロ−ルでの縮
径によれば、図7に代表例を示すように、ダイスによる
縮径に比べ引取応力が小さくてすむから管の仕上げ縮径
率を増大させることができ、従って強度の高い大径の溝
付プラグの使用が可能となり、溝付プラグの寿命向上が
期待できる。図7によれば、実使用領域(縮径率10〜30
%)においては仕上げ加工引取力を10〜20%減少させる
ことができることが判る。なお、図7は、仕上げ加工前
の管4として管径を種々変えたものを使用し、縮径によ
り表1で最近の形状例として示した寸法の管を4段の対
抗ロ−ルで整形した場合における各縮径率に対する引取
力の平均値を示したものである。
ように、多段に配設された対抗ロ−ル12、13、1
4、15からなり、溝付加工された管4を縮径する。対
抗ロ−ル12、13、14、15は管材の進行力によっ
て回転し、管を縮径するが、ロ−ルはコニカルダイスに
比べて加工の際の摩擦抵抗が小さく、対抗ロ−ルでの縮
径によれば、図7に代表例を示すように、ダイスによる
縮径に比べ引取応力が小さくてすむから管の仕上げ縮径
率を増大させることができ、従って強度の高い大径の溝
付プラグの使用が可能となり、溝付プラグの寿命向上が
期待できる。図7によれば、実使用領域(縮径率10〜30
%)においては仕上げ加工引取力を10〜20%減少させる
ことができることが判る。なお、図7は、仕上げ加工前
の管4として管径を種々変えたものを使用し、縮径によ
り表1で最近の形状例として示した寸法の管を4段の対
抗ロ−ルで整形した場合における各縮径率に対する引取
力の平均値を示したものである。
【0010】対抗2ロ−ル群による管縮径の態様は、例
えば図2に示すように内面溝を形成された管4は、楕円
形状の中間成形過程を経てT1,T2,T3,T4,T5 と縮径
され、最終形状の溝付管2となる。対抗ロ−ルの数は得
べき内面溝付管の寸法、縮径率等に応じて決定される。
また、仕上げ寸法の細かい調整は、最終段階に配置され
る対抗ロ−ルを交換することによって行うことができ
る。多段対抗ロ−ルは、前記のように管の進行力により
回転する駆動なしのものでもよいが、駆動を与えてもよ
く、この場合は下流側に配設された引取装置の負荷を軽
減できるので、能力を下げた引取機構を採用することが
できる。
えば図2に示すように内面溝を形成された管4は、楕円
形状の中間成形過程を経てT1,T2,T3,T4,T5 と縮径
され、最終形状の溝付管2となる。対抗ロ−ルの数は得
べき内面溝付管の寸法、縮径率等に応じて決定される。
また、仕上げ寸法の細かい調整は、最終段階に配置され
る対抗ロ−ルを交換することによって行うことができ
る。多段対抗ロ−ルは、前記のように管の進行力により
回転する駆動なしのものでもよいが、駆動を与えてもよ
く、この場合は下流側に配設された引取装置の負荷を軽
減できるので、能力を下げた引取機構を採用することが
できる。
【0011】縮径ロ−ル11として、図2に示す対抗2
ロ−ルの他に図3に示す3ロ−ルさらには3ロ−ル以上
の複数ロ−ルを使用することもできる。3ロ−ル16は
図3に示すように、互いに120 度の角度で三方から管に
当接する3 個のロ−ル17、18、19からなり、管を
圧迫し縮径するものである。3ロ−ル方式によれば対抗
ロ−ルに比べ、図8に示すように、真円度を一定とすれ
ば5倍以上の高縮径率を達成することができる。各段の
3ロ−ルを互いに60度位相をずらして配置することによ
り一層真円度の良好な仕上げ縮径加工を行うことができ
る。なお、図8は、3段3ロ−ルおよび4段対抗2ロ−
ルにより同一形状の管を縮径加工した場合の比較であ
る。
ロ−ルの他に図3に示す3ロ−ルさらには3ロ−ル以上
の複数ロ−ルを使用することもできる。3ロ−ル16は
図3に示すように、互いに120 度の角度で三方から管に
当接する3 個のロ−ル17、18、19からなり、管を
圧迫し縮径するものである。3ロ−ル方式によれば対抗
ロ−ルに比べ、図8に示すように、真円度を一定とすれ
ば5倍以上の高縮径率を達成することができる。各段の
3ロ−ルを互いに60度位相をずらして配置することによ
り一層真円度の良好な仕上げ縮径加工を行うことができ
る。なお、図8は、3段3ロ−ルおよび4段対抗2ロ−
ルにより同一形状の管を縮径加工した場合の比較であ
る。
【0012】3ロ−ルついては、駆動なしでもよいが、
駆動力を付与した場合には、仕上げ縮径加工に加え溝付
加工ライン内の引取装置の役割を果たすこともできるか
ら、下流側に配設される引取装置が不要となり、設備の
省スペ−スが可能となる。また、縮径ロ−ルの駆動によ
り、仕上げ縮径に必要な引取力を理論上ゼロにできるか
ら、縮径率を大幅に増加させることができ、従って溝付
ロ−ルにより転造される管の径を大きくしてもよく、強
度の高い大径の溝付プラグの使用が可能となり、溝付プ
ラグの寿命を向上させることができる。3ロ−ル16の
駆動は、回転動力源に接続したシャフト23と傘歯車2
0、21、22の組合わせによって行われる。
駆動力を付与した場合には、仕上げ縮径加工に加え溝付
加工ライン内の引取装置の役割を果たすこともできるか
ら、下流側に配設される引取装置が不要となり、設備の
省スペ−スが可能となる。また、縮径ロ−ルの駆動によ
り、仕上げ縮径に必要な引取力を理論上ゼロにできるか
ら、縮径率を大幅に増加させることができ、従って溝付
ロ−ルにより転造される管の径を大きくしてもよく、強
度の高い大径の溝付プラグの使用が可能となり、溝付プ
ラグの寿命を向上させることができる。3ロ−ル16の
駆動は、回転動力源に接続したシャフト23と傘歯車2
0、21、22の組合わせによって行われる。
【0013】
【作用】本発明による内面溝付管の製造方法では、内面
溝成形後の仕上げ整形が多段縮径ロ−ルにより行われる
から、従来のコニカルダイスによる仕上げ整形に比べて
摩擦抵抗が少なく仕上げ縮径加工率を大きくすることが
できる。従って、溝付ロ−ルにより転造される管の径を
大としてもよく、強度の高い大径の溝付プラグの使用が
可能となり、溝付プラグの寿命が向上することになる。
溝成形後の仕上げ整形が多段縮径ロ−ルにより行われる
から、従来のコニカルダイスによる仕上げ整形に比べて
摩擦抵抗が少なく仕上げ縮径加工率を大きくすることが
できる。従って、溝付ロ−ルにより転造される管の径を
大としてもよく、強度の高い大径の溝付プラグの使用が
可能となり、溝付プラグの寿命が向上することになる。
【0014】
実施例1 りん脱酸銅管(JIS H3300 C1220,寸法: 外径11.5mm×内
径10.7 mm ×厚さ0.4mm) を原管として、図1に示す装
置を使用し,表1に最近の代表例として示した外径7.00
mm, フィン高さ(H)0.23mm,フィン頂角( γ)30 度, フィ
ン条数(N)50,捩じれ角18度の内面溝付銅管を成形加工し
た。仕上げ整形は4段対抗2ロ−ルを用い、仕上げ縮径
率は30%とした。この場合仕上げ整形ロ−ルの引取力は
1800N であり、溝付プラグ(径9.4mm)の寿命は200,000m
であった。
径10.7 mm ×厚さ0.4mm) を原管として、図1に示す装
置を使用し,表1に最近の代表例として示した外径7.00
mm, フィン高さ(H)0.23mm,フィン頂角( γ)30 度, フィ
ン条数(N)50,捩じれ角18度の内面溝付銅管を成形加工し
た。仕上げ整形は4段対抗2ロ−ルを用い、仕上げ縮径
率は30%とした。この場合仕上げ整形ロ−ルの引取力は
1800N であり、溝付プラグ(径9.4mm)の寿命は200,000m
であった。
【0015】比較例1 実施例1と同じりん脱酸銅管(JIS H3300 C1220,寸法:
外径11.1mm×内径10.3mm×厚さ0.4mm)を原管として、図
4に示す装置を使用し、実施例1と同一寸法の内面溝付
銅管を成形加工した。コニカルダイスによる仕上げ整形
では、実施例1の1800N の引取力の場合、27%の縮径率
しか達成できず、溝付プラグ(径9.0mm)の寿命は100,00
0mにしかならなかった。実施例1と同じ30%の縮径率を
得ようとする場合は2000N 以上の引取力が必要で、材料
破断が生じるおそれがある。
外径11.1mm×内径10.3mm×厚さ0.4mm)を原管として、図
4に示す装置を使用し、実施例1と同一寸法の内面溝付
銅管を成形加工した。コニカルダイスによる仕上げ整形
では、実施例1の1800N の引取力の場合、27%の縮径率
しか達成できず、溝付プラグ(径9.0mm)の寿命は100,00
0mにしかならなかった。実施例1と同じ30%の縮径率を
得ようとする場合は2000N 以上の引取力が必要で、材料
破断が生じるおそれがある。
【0016】実施例2 実施例1と同じりん脱酸動管(JIS H3300 C1220,寸法:
外径13.1mm×内径12.3mm×厚さ0.4mm)を原管とし、図1
において4段対抗2ロ−ルを3段の3ロ−ルに変え、3
段の3ロ−ルを120 度づつ位相をずらせて配設した装置
を使用して、実施例1と同一寸法の内面溝付銅管を成形
加工した。実施例1の1800N の引取力で40%の縮径率が
達成され、溝付プラグ(径11.0mm) の寿命は300,000mま
で向上した。
外径13.1mm×内径12.3mm×厚さ0.4mm)を原管とし、図1
において4段対抗2ロ−ルを3段の3ロ−ルに変え、3
段の3ロ−ルを120 度づつ位相をずらせて配設した装置
を使用して、実施例1と同一寸法の内面溝付銅管を成形
加工した。実施例1の1800N の引取力で40%の縮径率が
達成され、溝付プラグ(径11.0mm) の寿命は300,000mま
で向上した。
【0017】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば内面溝付
管成形における仕上げ整形加工時の摩擦抵抗が少なく、
縮径率を大きくできるから、溝付ロ−ルにより転造され
る管の径を大としてもよく、強度のある大径の溝付プラ
グの使用が可能となり、溝付きラグの寿命向上が達成で
きる。仕上げ多段縮径ロ−ルに駆動力を付加することに
より成形ラインに配設される引取装置の負荷を軽減する
ことができる。
管成形における仕上げ整形加工時の摩擦抵抗が少なく、
縮径率を大きくできるから、溝付ロ−ルにより転造され
る管の径を大としてもよく、強度のある大径の溝付プラ
グの使用が可能となり、溝付きラグの寿命向上が達成で
きる。仕上げ多段縮径ロ−ルに駆動力を付加することに
より成形ラインに配設される引取装置の負荷を軽減する
ことができる。
【図1】本発明を実施するための内面溝付管加工装置の
概要を示す縦断面図である。
概要を示す縦断面図である。
【図2】本発明の多段対抗ロ−ルによる加工態様を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図3】本発明の3ロ−ルによる加工態様を示す一部断
面図である。
面図である。
【図4】従来の内面溝付管加工装置の概要を示す縦断面
図である。
図である。
【図5】成形加工された内面溝付管の一部縦断面図であ
る。
る。
【図6】図5のA−A断面の一部拡大図である。
【図7】本発明の多段対抗ロ−ルによる仕上げ縮径およ
び従来のダイスによる仕上げ縮径における縮径率と引取
力との関係を示すグラフである。
び従来のダイスによる仕上げ縮径における縮径率と引取
力との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の多段対抗ロ−ルおよび多段3ロ−ルに
よる整形加工における縮径率と縮径後の管の真円度との
関係を示すグラフである。
よる整形加工における縮径率と縮径後の管の真円度との
関係を示すグラフである。
1 金属管 2 内面溝付管 3 縮径された管 4 溝付加工された管 5 引抜ダイス 6 フロ−ティングプラグ 7 溝付プラグ 8 ロッド 9 球 10 仕上げダイス 11 多段縮径ロ−ル 12 対抗ロ−ル 13 対抗ロ−ル 14 対抗ロ−ル 15 対抗ロ−ル 16 3ロ−ル 17 ロ−ル 18 ロ−ル 19 ロ−ル 20 傘歯車 21 傘歯車 22 傘歯車 23 シャフト M 内面溝 T1 多段対抗ロ−ルで整形される前の管断面 T2 多段対抗ロ−ルで整形されている管の断面 T3 多段対抗ロ−ルで整形されている管の断面 T4 多段対抗ロ−ルで整形されている管の断面 T5 多段対抗ロ−ルで整形された後の管断面 σ 引取応力
Claims (3)
- 【請求項1】 引抜ダイスを通過する金属管を、該引抜
ダイスおよび引抜ダイスと協動して管肉を圧迫するフロ
−ティングプラグにより縮径し、該フロ−ティングプラ
グとロッドにより連結された溝付プラグに、縮径された
金属管をその外周面から強圧して金属管内面に連続溝を
形成した後、仕上げ加工を行うことにより内面溝付管を
製造する方法において、仕上げ加工を多段縮径ロ−ルを
用いて行うことを特徴とする内面溝付管の製造方法。 - 【請求項2】 対抗2ロ−ルを多段に配設してなる多段
縮径ロ−ルを用いる請求項1記載の内面溝付管の製造方
法。 - 【請求項3】 3ロ−ルを多段に配設してなる多段縮径
ロ−ルを用いる請求項1記載の内面溝付管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15432892A JPH05317952A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | 内面溝付管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15432892A JPH05317952A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | 内面溝付管の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05317952A true JPH05317952A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=15581748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15432892A Pending JPH05317952A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | 内面溝付管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05317952A (ja) |
-
1992
- 1992-05-20 JP JP15432892A patent/JPH05317952A/ja active Pending
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