JPH05317388A - ソフトコンタクトレンズの洗浄殺菌方法及び装置 - Google Patents

ソフトコンタクトレンズの洗浄殺菌方法及び装置

Info

Publication number
JPH05317388A
JPH05317388A JP4122166A JP12216692A JPH05317388A JP H05317388 A JPH05317388 A JP H05317388A JP 4122166 A JP4122166 A JP 4122166A JP 12216692 A JP12216692 A JP 12216692A JP H05317388 A JPH05317388 A JP H05317388A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
soft contact
sterilizing
washing
contact lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4122166A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Iwadare
安彦 岩垂
Tadao Kojima
忠雄 児島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP4122166A priority Critical patent/JPH05317388A/ja
Publication of JPH05317388A publication Critical patent/JPH05317388A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Eyeglasses (AREA)
  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 洗浄剤の活性を十分に発現させることができ
る温度制御工程と煮沸殺菌を行うことのできる温度制御
工程の2つからなる洗浄方法及び、単一容器内で前記洗
浄方法を行うことのできる機能を有する洗浄殺菌装置を
用いることで、ソフトコンタクトレンズの最も有効な洗
浄力と効率的で且つ短時間の洗浄煮沸殺菌を可能とする
ことを特徴とする。 【効果】 ソフトコンタクトレンズの安全性の高い適切
な洗浄殺菌方法により、ソフトコンタクトレンズの変
色、変性を防止し、またソフトコンタクトレンズの劣化
を防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ソフトコンタクトレン
ズの洗浄方法と煮沸殺菌方法に関するものであり、特に
ソフトコンタクトレンズ表面に付着した汚れの除去及び
洗浄煮沸殺菌によるソフトコンタクトレンズの変形、変
色に対して有用な効果を示す洗浄殺菌方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ソフトコンタクトレンズは、主成分が2
−ヒドロキシエチルメタクリレートから成るレンズが広
く利用されている。ソフトコンタクトレンズは素材自身
の柔軟性と含水率の高さから装用感が非常に優れている
為、ドライアイの患者やハードコンタクトレンズでは異
物感が強すぎる患者等に汎用されている。しかしながら
ソフトコンタクトレンズは高い含水率の為、蛋白質や微
生物が付着し易く毎日の洗浄殺菌が不可欠である。さら
には、柔軟性を持つ反面ハードコンタクトレンズと比べ
破れ易く、またアイシャドー、マスカラ、ファンデーシ
ョン、蛋白質、脂質等によって変色するという欠点を持
つ。従来、レンズの洗浄には界面活性剤を主成分とする
洗浄剤で擦り洗い、または浸漬洗浄によってコンタクト
レンズ表面上の蛋白質汚れや脂質汚れを乳化・分散させ
ている。これらの洗浄剤にはキズの発生防止や洗浄性の
向上の為にカルボキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシエ
チルセルロース、アルギン酸等の増粘剤を添加してい
る。例えば、特開昭55−115497号公報、特開昭
57−186733号公報、特開昭61−61127号
公報、特開昭56−6215号公報、特開昭62−24
2916号公報等に開示されている。さらには、酵素を
用いた洗浄方法も多く用いられその有用性が確認されて
おり、酵素としてはプロテアーゼ、リパーゼ、ムチン分
解酵素、リゾチーム等が利用されている。例えば、特公
昭53−47810号公報には、有効量の蛋白分解酵素
を含有する組成物による洗浄方法及びパパイン等の特定
の蛋白分解酵素からなる洗浄剤が開示されている。特開
昭62−913号公報には、アミラーゼやセルラーゼ等
の特定酵素と尿素、アミノ酸等の活性化剤とからなる洗
浄剤が開示されている。特開昭53−125412号公
報にはリパーゼを用いた洗浄剤が開示されている。その
他に酸化剤の様な化学処理を用いた洗浄剤として特開昭
57−42614号公報には次亜塩素酸塩を用いた洗浄
剤が開示されている。
【0003】また、カルシウウムや鉄等を取り除く為に
EDTA−2Naやクエン酸の様な金属キレート剤、微
生物汚染防止の為にソルビン酸や塩化ベンザルコニウム
の様な殺菌・防腐剤、浸透圧調整の為に塩化ナトリウム
の様な無機塩、適正pHの維持の為にクエン酸とその塩
の様なpH緩衝剤を一成分として含有している。これら
の洗浄剤・保存洗浄剤はいずれも、コンタクトレンズの
汚れ除去には有用であり、これらを用いることで適正な
レンズ管理を行うことが期待できる。
【0004】ソフトコンタクトレンズの殺菌には、適当
なリンス剤や生理食塩水を用いて90〜100℃で煮沸
殺菌する。また、過酸化水素等の酸化剤で10分〜5時
間程度化学的に殺菌し、チオ硫酸ナトリウムやカタラー
ゼ等で中和する方法も海外では一般的に用いられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、界面活
性剤を主成分とする洗浄剤での擦り洗いは一般的に用い
られているが、擦り洗いの為にレンズの破損が起こり易
い。また、レンズのエッジの汚れが落ちにくい、界面活
性剤がレンズに吸着し易い為に念入りなすすぎが必要と
いう欠点もある。これらを解決する為に、特開昭53−
47810号公報等に開示されている酵素を利用した浸
漬洗浄が用いられた。この方法では、念入りな擦り洗浄
が必要ない為にレンズの破損等は非常に少ないが、浸漬
洗浄の為に時間を要し、短かくても1時間程度、汚れが
ひどい時などは6〜8時間程度必要である。洗浄時間を
短縮する為の手段として、酵素洗浄と煮沸殺菌を単一工
程で同一溶液内で行なう方法が特公昭64−1773号
公報に記載されている。
【0006】この方法は従来の酵素洗浄剤による時間的
制約を大幅に改善したが、新たにソフトコンタクトレン
ズの変色及び変形という問題が生じた。これはソフトコ
ンタクトレンズの汚れ成分である蛋白質、脂質、糖類、
アミノ化合物、無機塩等、洗浄剤成分が存在する同一溶
液をそのまま煮沸殺菌することで、熱による各種成分の
変性、過酸化反応が起こり、これらがソフトコンタクト
レンズに付着または非可逆的に吸着した結果である。そ
の結果、ソフトコンタクトレンズの変色、特に黄変化あ
るいは白濁化やカールが発生し、装用不能に陥るケース
が見られる様になった。この様なケースの中には、黄変
成分あるいは白濁成分のデポジットが原因と思われる眼
障害を起こす場合も見られる。また、デイリーでこの洗
浄煮沸殺菌ケアを行った場合、早くて装用3カ月目位か
らレンズの変色等が見られ、約装用1年目で多くの装用
者のレンズに認められるようになる。これらは眼に対す
る安全性上危険である。
【0007】そこで、本発明は、これらの問題点を解決
することを課題として鋭意研究を行い到達したものであ
る。即ち、本発明の目的は、洗浄効果が優れ、尚かつ洗
浄煮沸殺菌によるソフトコンタクトレンズの変性、変色
に対して有用な抑制効果を示し、ユーザーがより安心し
て使用できるソフトコンタクトレンズの洗浄殺菌方法及
び装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、洗浄剤の活性
を十分に発現させることができる温度制御工程と煮沸殺
菌を行うことのできる温度制御工程の2つから成る洗浄
殺菌方法を用いることで本目的が達成されることを見い
だした。これは第1工程を洗浄効果を最も高め、尚かつ
洗浄成分と汚れ成分の変性及び過酸化反応を起こさない
温度に設定することで、非常に短時間に最も効果的な洗
浄効力を発揮させることができる。この様に汚れ成分や
洗浄剤成分の変性、過酸化反応なしにソフトコンタクト
レンズを洗浄した後、第2工程として保存液、リンス
剤、生理食塩水等の適切な生理学的に許容できる保存液
を用いて煮沸殺菌を行うことで、短時間に最も効果的で
安全性の高いソフトコンタクトレンズの洗浄及び煮沸殺
菌が可能となる。また、本方法を用いれば単一の容器内
で効率的にソフトコンタクトレンズのケアができる。
【0009】本発明の第1工程の洗浄方法は、洗浄また
は煮沸殺菌容器に洗浄剤とソフトコンタクトレンズを入
れ、洗浄効果を最も高め尚かつ洗浄成分と汚れ成分の変
性及び過酸化反応を起こさない温度に洗浄剤を加温する
ことによって実施する。加温洗浄が所定時間終了後、自
動的に冷却段階を開始することが好ましい。これら加温
洗浄温度は約25〜70℃であるが、好ましくは40〜
60℃である。約25℃より下では十分な洗浄活性が得
られず、約70℃より上では洗浄剤の変性、過酸化反応
が起き易くソフトコンタクトレンズへ影響がある。ま
た、加温洗浄時間は温度にもよるが約5〜120分間、
好ましくは10〜30分間が良い。約5分間より下では
十分な洗浄効果がなく、約120分間より上ではそれ以
上の洗浄効果は認められない。
【0010】本発明の第2工程の煮沸殺菌方法は、第1
工程終了後保存液、リンス剤、生理食塩水等の適切な生
理学的に許容できる保存液を洗浄剤と完全に置換し、煮
沸殺菌可能な温度に加熱することによって実施し、所定
時間煮沸殺菌後常温まで冷却する工程から成る。約80
℃より下では十分な殺菌効果が得られない為、通常煮沸
殺菌温度は約80〜100℃が用いられる。煮沸殺菌時
間は80〜100℃の最高温度範囲で約5〜30分間、
好ましくは約10〜15分間が用いられる。
【0011】本発明に用いられる洗浄剤は蛋白分解酵
素、脂質分解酵素、多糖類分解酵素、過酸化物を含む洗
浄剤から選ばれる少なくとも1種以上であり、蛋白分解
酵素としては一般的に用いられる植物由来のパパイン、
パンクレアチン等、またアスペルギルス、ストレプトマ
イセス、バシラス等の微生物由来のプロテアーゼやペプ
チターゼ、動物由来のトリプシン、ペプシン等が挙げら
れる。脂質分解酵素としてはアスペルギルス、ストレプ
トマイセス、バシラス等の微生物由来のリパーゼが挙げ
られる。多糖類分解酵素としてはヘパリナーゼ、ヒアル
ロニダーゼ、アミラーゼ、デキストラナーゼ等が挙げら
れる。過酸化物としては過酸化水素、過ホウ酸塩、過炭
酸塩等が挙げられが、これらに限定されるものではな
い。
【0012】さらに本発明に用いられる洗浄剤は生理学
的に許容される範囲内の公知成分を含むことができる。
例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエ−
テル硫酸塩、グリセリン脂肪酸エーテル、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、アルキ
ルベンジルアンモニウム塩等の界面活性剤、カルシウム
イオンや鉄イオン等の金属イオンをキレートして取り除
くことができるEDTA−2Naやクエン酸等の金属キ
レート剤、涙液と同じ液性を保つ為のリン酸とその塩や
ホウ酸とその塩等のpH緩衝剤、涙液と同じ浸透圧を保
つ為の塩化ナトリウムや塩化カリウム等の無機塩、洗浄
性を向上させる為のヒドロキシエチルセルロースやアル
ギン酸等の増粘剤、酸素や紫外線による酸化劣化を防ぐ
為の酢酸トコフェロールやアスコルビン酸ナトリウム等
の抗酸化剤、微生物汚染を防ぐ為の塩化ベンザルコニウ
ムやソルビン酸等の防腐・殺菌剤等を含むことができ
る。
【0013】本発明で実施される洗浄殺菌は、ソフトコ
ンタクトレンズを耐熱性の硝子容器や陶器容器に入れて
バーナー等で加温・加熱することもできるが、一般的に
ソフトコンタクトレンズ用に使われる煮沸殺菌用レンズ
ケースを用い、市販のソフトコンタクトレンズ用煮沸殺
菌ユニットを洗浄殺菌に用いることが好ましい。しか
し、本発明における洗浄剤の活性を十分に発現させるこ
とができる温度制御工程と煮沸殺菌を行うことのできる
温度制御工程を具備し、2つの工程が何等かの方法、例
えばスイッチや自動制御で切り替えることのできる洗浄
殺菌装置を用いることが最も効果的であり効率が良い。
この洗浄殺菌装置を用いることにより、一連の洗浄殺菌
工程が効率的に短時間に行うことができる。
【0014】本発明のソフトコンタクトレンズの洗浄殺
菌方法及び装置は、洗浄容器にソフトコンタクトレンズ
と洗浄剤を入れ約25〜70℃、好ましくは40〜60
℃で約5〜120分、好ましくは10〜30分間加温洗
浄し、洗浄終了後洗浄剤と保存液を十分にに置換し約8
0〜100℃で約5〜30分間、好ましくは10〜15
分間煮沸殺菌を行なう。煮沸殺菌終了後は室温までの冷
却工程に入る。この様な洗浄殺菌工程は、ソフトコンタ
クトレンズの汚れ成分である蛋白質、脂質、糖類、アミ
ノ化合物、無機塩等を洗浄剤で十分洗浄した後、これら
が混在する溶液を新しい保存液と置換してから煮沸殺菌
する為、熱による各種成分の変性、過酸化反応が起き
ず、またソフトコンタクトレンズに付着または非可逆的
に吸着することもない。よってソフトコンタクトレンズ
の変色、特に黄変及び白濁化やカールの発生を最小限に
抑えることができ、さらに眼に対する安全性とソフトコ
ンタクトレンズの品質を確保することができる。
【0015】
【作用】本発明によるソフトコンタクトレンズの洗浄殺
菌方法及び装置は、洗浄剤の活性を十分に発現させるこ
とができる温度制御工程と煮沸殺菌を行うことのできる
温度制御工程の2つからなる洗浄方法及び、単一容器内
で前記洗浄方法を行うことのできる機能を有する洗浄殺
菌装置を用いることで、ソフトコンタクトレンズの最も
有効な洗浄力と効率的で且つ短時間の洗浄煮沸殺菌を可
能とし、さらに洗浄と煮沸殺菌を同一溶液中で行うこと
により発生するソフトコンタクトレンズの変色・変形を
防ぎ、安全性の高いソフトコンタクトレンズの洗浄殺菌
方法を提供することができる。
【0016】
【実施例】以下実施例により具体的に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0017】(実施例1)ソフトコンタクトレンズへの
本発明による効果を確認する為、3人のソフトコンタク
トレンズ装用者に6カ月間のモニタリングを実施した。
ソフトコンタクトレンズはCSIレンズ(セイコーコン
タクトレンズ株式会社製)を、洗浄及び煮沸殺菌容器は
ソフトコンタクトレンズ用レンズケース(セイコ−コン
タクトレンズ株式会社製)を、洗浄剤はバイオクレンエ
ース・バイオクレン−2システム(オフテクス株式会社
製)を、保存液はCSIリンス(セイコ−コンタクトレ
ンズ株式会社製)を用いた。加温洗浄と煮沸殺菌はソフ
トコンタクトレンズ用マイクロライザー(セイコ−コン
タクトレンズ株式会社製)を改良し、最高温度約50℃
のA工程と最高温度約100℃のB工程をスイッチによ
って切り替えられる電子制御回路をマイクロライザーに
取り付けたものを用いた。A工程は周辺温度約25℃の
時、約7分後に最高温度約50℃に達成してそのまま約
15分間維持する。約15分後自動的に電源が切れて冷
却工程にはいる様に温度制御されている。B工程は周辺
温度約25℃の時、約20分で最高温度約100℃に達
してそのまま約10分間維持する。約10分後自動的に
電源が切れ冷却工程にはいる様に温度制御されている。
【0018】3人のモニターはCSIレンズを終日装用
後、レンズケースにレンズを入れバイオクレンエース2
滴とバイオクレン−2液を約2.5ml加えてフタで密
閉して改良マイクロライザーにセットし、先にスイッチ
をA工程にして加温洗浄を行なった。加温洗浄終了約1
5分後に洗浄液を捨て、CSIリンス約2.5mlです
すぎ置換してフタで密閉した。これを改良マイクロライ
ザーに再びセットし、スイッチをB工程にして煮沸洗浄
を行い翌朝まで放置した。翌朝、装用前にCSIリンス
で軽くすすいでから装用した。これを6カ月間繰り返し
た。CSIレンズの変色または変形は1カ月毎に肉眼的
観察と色差値(300〜800nm)を測定した。 そ
の結果、全ての実施例において変色または変形は認めら
れず、良好なレンズ状態であった。本実施例の評価結果
は表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】(実施例2)実施例1と同様な方法で評価
したが、A工程の最高温度を約70℃になる様に温度制
御した改良マイクロライザーを用いて行った。その結
果、全ての実施例において変色または変形は認められ
ず、良好なレンズ状態であった。本実施例の評価結果を
表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】(実施例3)実施例1の洗浄殺菌方法を用
いて人工汚れソフトコンタクトレンズの洗浄力試験を行
った。牛血清γ−グロブリン0.2gと卵製リゾチーム
0.1gを生理食塩水100mlに溶解し人工汚れ液を
用意した。この人工汚れ液にCSIレンズ(セイコ−コ
ンタクトレンズ株式会社製)を浸して約60℃で30分
間処理後、レンズを取り出して40℃の乾燥器で30分
間乾燥させた。この処理を3回繰り返し、表面が白濁し
た人工汚れソフトコンタクトレンズを調製した。洗浄力
評価は、洗浄後のレンズの280nm吸光度から人工汚
れを付着させる前のレンズの280nm吸光度を引いた
値を人工汚れ付着レンズの280nm吸光度から人工汚
れを付着させる前のレンズの280nm吸光度を引いた
値で割った値に100を掛けた値を相対洗浄率とした。
その結果、非常に良好な洗浄効力を示した。本実施例の
評価結果を表3に示す。
【0023】
【表3】
【0024】(実施例4)実施例2の洗浄殺菌方法を用
いて、実施例3と同様に洗浄効力試験を行った。その結
果、非常に良好な洗浄効力を示した。本実施例の評価結
果を表3に示す 。 (比較例1)洗浄殺菌が単一工程からなる洗浄殺菌
方法及び装置を用いて実施例1と同様にモニター試験を
行った。この場合は、ソフトコンタクトレンズ用レンズ
ケースにレンズを入れ、バイオクレンエース2滴とバイ
オクレン−2液約2.5mlを入れてフタで密閉後、マ
イクロライザーにセットして通常の煮沸殺菌を行い翌朝
まで放置した。翌朝、CSIリンスですすいでから装用
した。これを6カ月間繰り返した。 評価は実施例1と
同様に行った。その結果、全てのレンズに黄変化が見ら
れ、3人中2人のレンズにカールも認められた。本実施
例の評価結果を表1に示す。
【0025】(比較例2)実施例2において、A工程の
最高温度を約80℃になるように温度制御した改良マイ
クロライザーを用いて同様に試験したところ、3人中1
人に僅かではあるが黄変化が認められた。本実施例の評
価結果を表2に示す。
【0026】(比較例3)比較例1と同様の洗浄殺菌方
法を用いて実施例3の人工汚れソフトコンタクトレンズ
の洗浄力試験を行ったところ、良好な洗浄効力を示した
が平均90%であり実施例3,4と比較して洗浄効力は
やや劣っていた。本実施例の評価結果を表3に示す。
【0027】
【発明の効果】本発明は、ソフトコンタクトレンズの光
学性能を損なうことなく十分な洗浄効力と煮沸殺菌を短
時間に行うことができ、さらに洗浄工程と煮沸殺菌工程
の2つから成る洗浄殺菌方法の為、ソフトコンタクトレ
ンズの変色、特に黄変化と変形を伴うことなく安全に且
つ効率的に適切なソフトコンタクトレンズケアが可能で
ある。さらに変色、変性がない為にソフトコンタクトレ
ンズの劣化を防ぐ効果がある。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソフトコンタクトレンズを洗浄殺菌する方
    法において、洗浄剤の活性を十分に発現させることがで
    きる温度制御工程と煮沸殺菌を行うことのできる温度制
    御工程の2つからなることを特徴とするソフトコンタク
    トレンズの洗浄殺菌方法。
  2. 【請求項2】加温洗浄工程と煮沸殺菌工程において、第
    1工程として洗浄剤による加温洗浄、第2工程として保
    存液による煮沸殺菌からなることを特徴とする請求項1
    項記載のソフトコンタクトレンズの洗浄殺菌方法。
  3. 【請求項3】加温洗浄の温度が25〜70℃であること
    を特徴とする請求項1項記載のソフトコンタクトレンズ
    の洗浄殺菌方法。
  4. 【請求項4】煮沸殺菌の温度が80〜100℃であるこ
    とを特徴とする請求項1項記載のソフトコンタクトレン
    ズの洗浄殺菌方法。
  5. 【請求項5】洗浄剤が蛋白分解酵素、脂質分解酵素、多
    糖類分解酵素、過酸化物を含む洗浄剤から選ばれる少な
    くとも1種以上であることを特徴とする請求項1項記載
    のソフトコンタクトレンズの洗浄殺菌方法。
  6. 【請求項6】単一の容器内で請求項1ないし5のいずれ
    かに記載されたソフトコンタクトレンズの洗浄殺菌を行
    なう機能を有すること特徴とするソフトコンタクトレン
    ズの洗浄殺菌装置。
  7. 【請求項7】加温洗浄工程と煮沸殺菌工程を切り替える
    ことができること特徴とする請求項6項記載のソフトコ
    ンタクトレンズの洗浄殺菌装置。
JP4122166A 1992-05-14 1992-05-14 ソフトコンタクトレンズの洗浄殺菌方法及び装置 Pending JPH05317388A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4122166A JPH05317388A (ja) 1992-05-14 1992-05-14 ソフトコンタクトレンズの洗浄殺菌方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4122166A JPH05317388A (ja) 1992-05-14 1992-05-14 ソフトコンタクトレンズの洗浄殺菌方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05317388A true JPH05317388A (ja) 1993-12-03

Family

ID=14829218

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4122166A Pending JPH05317388A (ja) 1992-05-14 1992-05-14 ソフトコンタクトレンズの洗浄殺菌方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05317388A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07209617A (ja) * 1994-01-19 1995-08-11 I Medical Syst:Kk コンタクトレンズ消毒器およびコンタクトレンズの消毒方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07209617A (ja) * 1994-01-19 1995-08-11 I Medical Syst:Kk コンタクトレンズ消毒器およびコンタクトレンズの消毒方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5260021A (en) Hydrogen peroxide-containing gels and contact lens disinfecting using same
JP2730865B2 (ja) コンタクトレンズの洗浄消毒用製剤
US4614549A (en) Method for enzymatic cleaning and disinfecting contact lenses
US4690773A (en) Microbial enzymatic contact lens cleaner and methods of use
JPH05502810A (ja) レンズを消毒するための方法および組成物
JP5938616B2 (ja) コンタクトレンズ用液剤
EP0141607B2 (en) Improved method for enxymatic cleaning and disinfecting contact lenses
JPH0938180A (ja) コンタクトレンズの洗浄消毒方法
EP0591956A1 (en) Method for cleaning, preserving and disinfecting contact lenses
NO844224L (no) Mikrobiell enzymatisk kontaktlinserenser og dens anvendelse
US5487788A (en) Method for cleaning and disinfecting contact lens
JPH05317388A (ja) ソフトコンタクトレンズの洗浄殺菌方法及び装置
JP2003057610A (ja) コンタクトレンズ用液剤組成物
JP3552838B2 (ja) コンタクトレンズ溶液及びそれを用いた洗浄消毒方法
JP3112783B2 (ja) コンタクトレンズの洗浄、保存及び殺菌方法
JP3175803B2 (ja) コンタクトレンズの処理方法
JP2003277205A (ja) コンタクトレンズの消毒用組成物およびそれを用いる消毒方法
WO1985003247A1 (en) Method for cleaning contact lenses
JPH085970A (ja) ソフトコンタクトレンズ用剤
JPH06118355A (ja) ソフトコンタクトレンズ用溶液及びソフトコンタクトレンズの洗浄殺菌方法
EP0563911A1 (en) Cleaning and disinfecting method
JPH04296714A (ja) コンタクトレンズの洗浄、脱色および加熱消毒を同時に行なう方法
JPS63201625A (ja) コンタクトレンズの洗浄方法
JPH1180795A (ja) コンタクトレンズ用洗浄剤
JPH08302396A (ja) コンタクトレンズ用洗浄剤及びそれを用いた洗浄、消毒方法