JPH05316206A - 遠隔制御交換機の処理プログラム・ダウンロード方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の処理プログラム・ダウンロード方式が
遠隔制御交換機の交換処理に必要な処理プログラムの全
てを親局交換機からダウンロードする必要があるためダ
ウンロードに長い時間を必要とするという問題を解決す
る。 【構成】 遠隔制御交換機１の中央制御装置１４は、あ
らかじめ処理プログラムを格納しておく読み出し専用メ
モリ１０と、処理プログラムの一部分を親局交換機２か
らダウンロードし格納する電気的再書き込み可能な読み
出し専用メモリ１１と、読み出し専用メモリ１０および
電気的再書き込み可能な読み出し専用メモリ１１に格納
された処理プログラムを複写するランダム・アクセス・
メモリ１２と、ランダム・アクセス・メモリ１２に複写
された処理プログラムを実行するマイクロプロセッサ９
を有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、親局交換機から制御さ
れる遠隔制御電話交換機に関し、特に親局交換機から遠
隔制御交換機への交換処理プログラムのダウンロード方
式に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、親局交換機から制御され、親局交
換機からダウンロードした処理プログラムを実行するこ
とにより電話交換処理を実行する遠隔制御交換機におい
ては、遠隔制御交換機に処理プログラム格納用のランダ
ム・アクセス・メモリを有し、親局交換機から、ランダ
ム・アクセス・メモリに処理プログラムをすべてダウン
ロードし、中央処理装置がダウンロードしたランダム・
アクセス・メモリ上の処理プログラムを実行することに
より電話交換処理を行っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の遠隔制
御交換機の処理プログラム・ダウンロード方式は、遠隔
制御交換機の交換処理に必要な処理プログラムの全てを
親局交換機からダウンロードする必要があるためダウン
ロードに長い時間を必要とするという問題があり、特に
遠隔制御交換機の電源障害等の理由により、ランダム・
アクセス・メモリに格納されている処理プログラムが破
壊され、遠隔制御交換機の稼働中に処理プログラムのダ
ウンロードが必要な場合にダウンロードに長時間かかる
ため障害復旧が迅速に行えないという問題がある。

【０００４】本発明の目的は、このような問題を解決し
た遠隔制御交換機の交換機の処理プログラム・ダウンロ
ード方式を提供することにある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、親局交換機
からダウンロードした処理プログラムを実行することに
より電話交換処理を実行する遠隔制御交換機の処理プロ
グラム・ダウンロード方式において、予め処理プログラ
ムを格納しておく読み出し専用メモリと、前記読み出し
専用メモリに格納された処理プログラム以外の追加およ
び変更部分の処理プログラムを親局交換機よりダウンロ
ードし格納する電気的再書き込み可能な読み出し専用メ
モリと、前記読み出し専用メモリおよび電気的再書き込
み可能な読み出し専用メモリに格納された処理プログラ
ムを複写するランダム・アクセス・メモリと前記ランダ
ム・アクセス・メモリに複写された処理プログラムを実
行するマイクロプロセッサとを有する中央処理装置を備
え、親局交換機より遠隔制御交換機に処理プログラムの
全部をダウンロードせず、追加および変更部分の処理プ
ログラムのみをダウンロードすることを特徴とするす
る。

【０００６】また本発明によれば、前記遠隔制御交換機
は時分割通話スイッチを有し、前記マイクロプロセッサ
は前記読み出し専用メモリに格納されているイニシャル
・ローダ・プログラムを実行し、前記読み出し専用メモ
リに格納されている処理プログラムを前記ランダム・ア
クセス・メモリに転送し、前記マイクロプロセッサは前
記ランダム・アクセス・メモリの前記処理プログラムを
実行し、前記時分割通話スイッチを制御し加入者に対す
る交換処理をおこなうことを特徴とする。

【０００７】また本発明によれば、親局交換機は中央処
理装置と、前記遠隔制御交換機の前記中央処理装置の処
理プログラムのバックアップ・メモリとして使用される
外部記憶装置と、保守者のコマンド投入により前記遠隔
制御交換機に対する障害診断、障害装置の切り放し等の
保守をおこなう保守制御端末とを有し、機能追加、変更
等の理由により、前記遠隔制御交換機の処理プログラム
に変更、あるいは追加が必要な場合制御プログラムのダ
ウンロードがおこなわれると、前記親局交換機におい
て、前記保守制御端末より前記中央制御装置にダウンロ
ードの指示を行い、前記中央制御装置はダウンロードを
おこなう前に前記遠隔制御交換機の交換動作を一時的に
停止させる指令を送出し、前記外部記憶装置に格納され
ている処理プログラムを順次読み出しダウンロードし、
ダウンロード終了後にダウンロード終了通知を送出し、
前記遠隔制御交換機において、前記中央処理装置の前記
マイクロプロセッサは前記交換動作停止の指令を受信
し、交換動作を一時的に停止し、ダウンロードされる処
理プログラムを受信可能な状態とし、前記マイクロプロ
セッサはダウンロードされてくる処理プログラムを前記
電気的再書き込み可能な読み出し専用メモリに順次格納
し、前記マイクロプロセッサは前記ダウンロードの終了
通知を受信し、前記ダウンロードされた処理プログラム
を前記ランダム・アクセス・メモリの所定のアドレスに
順次転送し、前記転送処理の終了により前記マイクロプ
ロセッサは前記ランダム・アクセス・メモリに転送され
た処理プログラムを実行し、前記時分割通話路スイッチ
を制御し加入者に対する交換処理を再開することを特徴
とする。

【０００８】

【実施例】図１は本発明の実施例の遠隔制御交換機の処
理プログラム・ダウンロード方式を示す親局交換機に接
続された遠隔制御交換機のブロック構成図である。

【０００９】遠隔制御交換機１は親局交換機２から離れ
た場所に設置され伝送路２０により親局交換機２と接続
され、親局交換機２が加入者１９を収容し電話交換処理
をおこなうのと同様に、加入者１８を収容し、親局交換
機２の制御のもとに加入者１８に対する電話交換処理を
おこなう。

【００１０】親局交換機２は中央制御装置１５、外部記
憶装置１６、保守制御端末１７、時分割通話路スイッチ
６、伝送制御装置４および通信制御装置８で構成され、
中央制御装置１５は、処理プログラムを格納するメモリ
を有し、時分割通話路スイッチ６を制御し、加入者１９
の交換接続処理を実行する。

【００１１】外部記憶装置１６は親局交換機２の中央制
御装置１５および遠隔制御交換機１の中央制御装置１４
の処理プログラムのバックアップ・メモリとして使用さ
れる。

【００１２】保守制御端末１７は、保守者が親局交換機
２および遠隔制御交換機１の保守をおこなうための装置
であり、保守者は保守制御端末１７にコマンドを投入す
ることにより、親局交換機２および遠隔制御交換機１に
対する障害診断、障害装置の切り放し等の保守操作をお
こなう。

【００１３】伝送制御装置４は、伝送路２０とのインタ
フェースをおこなう装置であり、伝送路２０の終端、時
分割通話路スイッチ６と伝送路２０との同期等の動作を
おこなう。

【００１４】通信制御装置８は、遠隔制御交換機１の通
信制御装置７と対向し、伝送制御手順を用いて、親局交
換機２の中央制御装置１５から遠隔制御交換機１の中央
制御装置１４に対する制御指令の送信あるいは、遠隔制
御装置１の中央制御装置１４から親局交換機２の中央制
御装置１５への応答情報の受信等の動作をおこなう。

【００１５】一方、遠隔制御交換機１は中央制御装置１
４、時分割通話路スイッチ５、伝送制御装置３および通
信制御装置７で構成される。

【００１６】中央制御装置１４は、下記に述べる通りプ
ログラムを格納するメモリを有し、時分割通話路スイッ
チ５を制御し、加入者１８の交換接続処理を実行する。

【００１７】伝送制御装置３は、伝送路２０とのインタ
フェースをおこなう装置であり、伝送路２０の終端、時
分割通話路スイッチ５と伝送路２０との同期等の動作を
行おこなう。

【００１８】通信制御装置７は、親局交換機２の通信制
御装置８と対向し、伝送制御手順を用いて、親局交換機
２の中央制御装置１５からの遠隔制御交換機１の中央制
御装置１４に対する制御指令の受信あるいは、遠隔制御
交換機１の中央制御装置１４から親局交換機２の中央制
御装置１５への応答情報の送信等の動作をおこなう。

【００１９】中央制御装置１４は、マイクロプロセッサ
９、読み出し専用メモリ１０、電気的再書き込み可能な
読み出し専用メモリ１１およびランダム・アクセス・メ
モリ１２および１３により構成される。

【００２０】次に、本発明の遠隔制御交換機の処理プロ
グラム・ダウンロード方式の動作について説明する。

【００２１】遠隔制御交換機１の中央制御装置１４の読
み出し専用メモリ１０にはあらかじめ呼処理動作に必要
な処理プログラムを格納しておく。

【００２２】マイクロプロセッサ９は遠隔制御交換機１
に電源が投入され動作を開始するとまず読み出し専用メ
モリ１０に格納されているイニシャル・ローダ・プログ
ラムを実行することにより、読み出し専用メモリ１０に
格納されている処理プログラムをランダム・アクセス・
メモリ１２に転送する。

【００２３】転送が終了すると、マイクロプロセッサ９
は、ランダム・アクセス・メモリ１２に転送された処理
プログラムを実行することにより、遠隔制御交換機１の
時分割通話路スイッチ５を制御し、加入者１８に対する
交換処理をおこなう。

【００２４】このとき、ランダム・アクセス・メモリ１
３は、マイクロプロセッサ９のワークエリア・メモリと
して使用される。

【００２５】遠隔制御交換機１の読み出し専用メモリ１
０に格納された処理プログラムに機能追加や変更等がな
い場合は、親局交換機２から遠隔制御交換機１への制御
プログラムのダウンロードは必要ない。

【００２６】機能追加、あるいは変更等の理由により、
遠隔制御交換機１の処理プログラムに変更、あるいは追
加が必要な場合制御プログラムのダウンロードがおこな
われる。

【００２７】親局交換機２の保守制御端末１７から、親
局交換機２の中央制御装置１５に対し遠隔制御交換機１
への制御プログラムのダウンロードが指示される。

【００２８】親局交換機２の中央制御装置１５は、遠隔
制御交換機１の中央制御装置１４に対し、制御プログラ
ムのダウンロードを開始する前に通信制御装置８、伝送
制御装置４、伝送路２０、伝送制御装置３、通信制御装
置７を経由して、遠隔制御交換機１の交換動作を一時的
に停止させる指令を送出する。

【００２９】遠隔制御交換機１の中央制御装置１４のマ
イクロプロセッサ９は交換動作停止の指令を受信する
と、交換動作を一時的に停止し、親局交換機２からダウ
ンロードされる処理プログラムを受信可能な状態とな
る。

【００３０】親局交換機２の中央制御装置１５は、外部
記憶装置１６に格納されている遠隔制御交換機１の処理
プログラムの変更あるいは追加の処理プログラムを読み
出し順次、通信制御装置８、伝送制御装置４、伝送路２
０、伝送制御装置３、通信制御装置７を経由して遠隔制
御交換機１の中央制御装置１４にダウンロードする。

【００３１】遠隔制御交換機１の中央制御装置１４のマ
イクロプロセッサ９は、親局交換機２からダウンロード
されてくる変更あるいは追加の処理プログラムを電気的
再書き込み可能な読み出し専用メモリ１１に順次格納す
る。

【００３２】親局交換機２は遠隔制御交換機１へのダウ
ンロードが終了すると、遠隔制御交換機１の中央制御装
置１４に対し通信制御装置８、伝送制御装置４、伝送路
２０、伝送制御装置３、通信制御装置７を経由して、ダ
ウンロードの終了を通知する指令を送出する。

【００３３】遠隔制御交換機１の中央制御装置１４のマ
イクロプロセッサ９は、親局交換機２からダウンロード
の終了通知を受信すると、まず読み出し専用メモリ１０
に格納されているイニシャル・ローダ・プログラムを実
行することにより、読み出し専用メモリ１０に格納され
ている処理プログラムをランダム・アクセス・メモリ１
２に転送する。

【００３４】次に、電気的再書き込み可能な読み出し専
用メモリ１１にダウンロードされた追加あるいは変更の
処理プログラムを同様に、順次ランダム・アクセス・メ
モリ１２の所定のアドレスに転送する。

【００３５】転送が終了すると、マイクロプロセッサ９
は、読み出し専用メモリ１０と電気的再書き込み可能な
読み出し専用メモリ１１からランダム・アクセス・メモ
リ１２に転送された処理プログラムを実行することによ
り、遠隔制御交換機の時分割通話路スイッチを制御し、
加入者１８に対する交換処理を再開する。

【００３６】このとき、ランダム・アクセス・メモリ１
３は、マイクロプロセッサ９のワークエリア・メモリと
して使用される。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の遠隔制御
交換機の処理プログラム・ダウンロード方式は、遠隔制
御交換機の交換処理に必要な処理プログラムの全てを親
局交換機からダウンロードする必要がないため、ダウン
ロードの時間を大幅に短縮できる効果がある。

【００３８】また、ダウンロードされた処理プログラム
の変更あるいは追加部分は、電気的再書き込み可能な読
み出し専用メモリに格納されるため、揮発することがな
く遠隔制御交換機の稼働中に電源障害等の理由により、
ランダム・アクセス・メモリに転送された処理プログラ
ムが破壊され、交換処理動作が不能となった場合には、
処理プログラムの再ダウンロードは必要なく、単に、読
み出し専用メモリと電気的再書き込み可能な読み出し専
用メモリから処理プログラムをランダム・アクセス・メ
モリに複写するだけで、交換処理動作を再開することが
できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の遠隔制御交換機の処理プログラム・ダ
ウンロード方式の実施例を示すブロック構成図である。

【符号の説明】

１ 遠隔制御交換機 ２ 親局交換機 ３，４ 伝送制御装置 ５，６ 時分割通話路スイッチ ７，８ 通信制御装置 ９ マイクロプロセッサ １０ 読み出し専用メモリ １１ 電気的再書き込み可能な読み出し専用メモリ １２，１３ ランダム・アクセス・メモリ １４，１５ 中央制御装置 １６ 外部記憶装置 １７ 保守制御端末 １８，１９ 電話加入者 ２０ 伝送路

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】親局交換機からダウンロードした処理プロ
   グラムを実行することにより電話交換処理を実行する遠
   隔制御交換機の処理プログラム・ダウンロード方式にお
   いて、 予め処理プログラムを格納しておく読み出し専用メモリ
   と、前記読み出し専用メモリに格納された処理プログラ
   ム以外の追加および変更部分の処理プログラムを親局交
   換機よりダウンロードし格納する電気的再書き込み可能
   な読み出し専用メモリと、前記読み出し専用メモリおよ
   び電気的再書き込み可能な読み出し専用メモリに格納さ
   れた処理プログラムを複写するランダム・アクセス・メ
   モリと、前記ランダム・アクセス・メモリに複写された
   処理プログラムを実行するマイクロプロセッサとを有す
   る中央処理装置を備え、 親局交換機より遠隔制御交換機に処理プログラムの全部
   をダウンロードせず、追加および変更部分の処理プログ
   ラムのみをダウンロードすることを特徴とする遠隔制御
   交換機の処理プログラム・ダウンロード方式。
2. 【請求項２】前記遠隔制御交換機は時分割通話スイッチ
   を有し、 前記マイクロプロセッサは前記読み出し専用メモリに格
   納されているイニシャル・ローダ・プログラムを実行
   し、 前記読み出し専用メモリに格納されている処理プログラ
   ムを前記ランダム・アクセス・メモリに転送し、 前記マイクロプロセッサは前記ランダム・アクセス・メ
   モリの前記処理プログラムを実行し、 前記時分割通話スイッチを制御し加入者に対する交換処
   理をおこなうことを特徴とする請求項１記載の遠隔制御
   交換機の処理プログラム・ダウンロード方式。
3. 【請求項３】親局交換機は中央処理装置と、前記遠隔制
   御交換機の前記中央処理装置の処理プログラムのバック
   アップ・メモリとして使用される外部記憶装置と、保守
   者のコマンド投入により前記遠隔制御交換機に対する障
   害診断、障害装置の切り放し等の保守をおこなう保守制
   御端末とを有し、 機能追加、変更等の理由により、前記遠隔制御交換機の
   処理プログラムに変更、あるいは追加が必要な場合制御
   プログラムのダウンロードがおこなわれると、前記親局
   交換機において、 前記保守制御端末より前記中央制御装置にダウンロード
   の指示を行い、 前記中央制御装置はダウンロードをおこなう前に前記遠
   隔制御交換機の交換動作を一時的に停止させる指令を送
   出し、 前記外部記憶装置に格納されている処理プログラムを順
   次読み出しダウンロードし、ダウンロード終了後にダウ
   ンロード終了通知を送出し、 前記遠隔制御交換機において、 前記中央処理装置の前記マイクロプロセッサは前記交換
   動作停止の指令を受信し、 交換動作を一時的に停止し、ダウンロードされる処理プ
   ログラムを受信可能な状態とし、 前記マイクロプロセッサはダウンロードされてくる処理
   プログラムを前記電気的再書き込み可能な読み出し専用
   メモリに順次格納し、 前記マイクロプロセッサは前記ダウンロードの終了通知
   を受信し、 前記ダウンロードされた処理プログラムを前記ランダム
   ・アクセス・メモリの所定のアドレスに順次転送し、 前記転送処理の終了により前記マイクロプロセッサは前
   記ランダム・アクセス・メモリに転送された処理プログ
   ラムを実行し、 前記時分割通話路スイッチを制御し加入者に対する交換
   処理を再開することを特徴とする請求項２記載の遠隔制
   御交換機の処理プログラム・ダウンロード方式。