JPH0531558A - 連続鋳造用タンデイツシユ内の溶鋼量測定方法 - Google Patents
連続鋳造用タンデイツシユ内の溶鋼量測定方法Info
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- JPH0531558A JPH0531558A JP19157091A JP19157091A JPH0531558A JP H0531558 A JPH0531558 A JP H0531558A JP 19157091 A JP19157091 A JP 19157091A JP 19157091 A JP19157091 A JP 19157091A JP H0531558 A JPH0531558 A JP H0531558A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、連続鋳造により徐々に減少するタン
ディッシュ内の溶鋼量(残量)を測定する方法に関し、連
続鋳造用タンディッシュ内の溶鋼量を精度よく測定でき
るようにして、歩留の向上をはかりながら、成分差の大
きな異鋼種の連々鋳を可能にすることを目的とする。 【構成】そこで、連続鋳造用タンディッシュ3の側壁部
に少なくとも1つの熱電対2を設け、熱電対2により急
激な温度低下が検出された場合に、タンディッシュ3内
の溶鋼湯面レベルが熱電対2の設置レベル以下に低下し
たと判断し、タンディッシュ3内の溶鋼量を測定するこ
とを特徴とする。
ディッシュ内の溶鋼量(残量)を測定する方法に関し、連
続鋳造用タンディッシュ内の溶鋼量を精度よく測定でき
るようにして、歩留の向上をはかりながら、成分差の大
きな異鋼種の連々鋳を可能にすることを目的とする。 【構成】そこで、連続鋳造用タンディッシュ3の側壁部
に少なくとも1つの熱電対2を設け、熱電対2により急
激な温度低下が検出された場合に、タンディッシュ3内
の溶鋼湯面レベルが熱電対2の設置レベル以下に低下し
たと判断し、タンディッシュ3内の溶鋼量を測定するこ
とを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造により徐々に
減少するタンディッシュ内の溶鋼量(残量)を測定する方
法に関する。
減少するタンディッシュ内の溶鋼量(残量)を測定する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の連続鋳造用タンディッシュ内の溶
鋼量を測定する手段としては、例えば、タンディッシ
ュにロードセルを取り付け、このロードセルにより検出
される荷重値に基づき、タンディッシュ内の溶鋼量を測
定するロードセル方式や、タンディッシュ内の溶鋼湯
面に向けて電磁波(例えばミリ波)を照射し、その反射波
に基づいて溶鋼湯面レベルを検出して、検出された溶鋼
湯面レベルに基づいてタンディッシュ内の溶鋼量を測定
する電磁波方式などがある。
鋼量を測定する手段としては、例えば、タンディッシ
ュにロードセルを取り付け、このロードセルにより検出
される荷重値に基づき、タンディッシュ内の溶鋼量を測
定するロードセル方式や、タンディッシュ内の溶鋼湯
面に向けて電磁波(例えばミリ波)を照射し、その反射波
に基づいて溶鋼湯面レベルを検出して、検出された溶鋼
湯面レベルに基づいてタンディッシュ内の溶鋼量を測定
する電磁波方式などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、連続鋳造に
際しては、1チャージを終えたときにタンディッシュを
代えることなく、そのタンディッシュに溶鋼を供給し、
同一のタンディッシュを連続的に使用する連々鋳が行な
われる場合がある。
際しては、1チャージを終えたときにタンディッシュを
代えることなく、そのタンディッシュに溶鋼を供給し、
同一のタンディッシュを連続的に使用する連々鋳が行な
われる場合がある。
【0004】従来のロードセル方式では、上述のような
連々鋳を続けていくと、取鍋内スラグの混入,タンディ
ッシュ蓋なでへの地金付着等により、ロードセル指示値
が、溶鋼重量とスラグ重量と付着地金重量との総合計荷
重分となって、溶鋼量の測定精度が低下する。
連々鋳を続けていくと、取鍋内スラグの混入,タンディ
ッシュ蓋なでへの地金付着等により、ロードセル指示値
が、溶鋼重量とスラグ重量と付着地金重量との総合計荷
重分となって、溶鋼量の測定精度が低下する。
【0005】また、同一のタンディッシュによる異鋼種
の連々鋳時には、前チャージの溶鋼量を極力少なくして
から、後チャージの溶鋼を注入すると、前溶鋼と種類の
異なる後溶鋼との湯境界部(混合部)の切捨クロップを最
小化し、歩留をよくすることができる。
の連々鋳時には、前チャージの溶鋼量を極力少なくして
から、後チャージの溶鋼を注入すると、前溶鋼と種類の
異なる後溶鋼との湯境界部(混合部)の切捨クロップを最
小化し、歩留をよくすることができる。
【0006】しかし、従来のロードセル方式では、前述
の通りその測定精度が悪いため、どうしても前チャージ
の溶鋼が多く残り、成分差の大きな異鋼種の連々鋳を行
なえない。
の通りその測定精度が悪いため、どうしても前チャージ
の溶鋼が多く残り、成分差の大きな異鋼種の連々鋳を行
なえない。
【0007】連々鋳に際しては、タンディッシュ内のフ
ラックスなどが、タンディッシュのノズルに影響を与え
たり、連鋳製品に混ざったりするために、タンディッシ
ュ内の溶鋼をすべて流し出すわけにいかないが、タンデ
ィッシュ内に溶鋼を多く残すと、前述のように、後チャ
ージで異鋼種の溶鋼を注入した場合に混合してしまい、
製品の成分が望まれたものにならなくなってしまう。
ラックスなどが、タンディッシュのノズルに影響を与え
たり、連鋳製品に混ざったりするために、タンディッシ
ュ内の溶鋼をすべて流し出すわけにいかないが、タンデ
ィッシュ内に溶鋼を多く残すと、前述のように、後チャ
ージで異鋼種の溶鋼を注入した場合に混合してしまい、
製品の成分が望まれたものにならなくなってしまう。
【0008】このため、タンディッシュ内の溶鋼量を正
確に把握して、このタンディッシュ内にできるだけ少な
い所定量の溶鋼を残した状態で、次チャージの溶鋼を注
入できるようにすることが望まれている。
確に把握して、このタンディッシュ内にできるだけ少な
い所定量の溶鋼を残した状態で、次チャージの溶鋼を注
入できるようにすることが望まれている。
【0009】一方、従来の電磁波方式では、水平連鋳で
は、鋳型とタンディッシュとが一体であるためによく利
用されているが、高熱の湯面にさらされ、信頼性やメン
テナンス性に劣るという問題があった。
は、鋳型とタンディッシュとが一体であるためによく利
用されているが、高熱の湯面にさらされ、信頼性やメン
テナンス性に劣るという問題があった。
【0010】本発明は、このような課題を解決しようと
するもので、連続鋳造用タンディッシュ内の溶鋼量を精
度よく測定できるようにして、歩留の向上をはかりなが
ら、成分差の大きな異鋼種の連々鋳を可能にした測定方
法を提供することを目的とする。
するもので、連続鋳造用タンディッシュ内の溶鋼量を精
度よく測定できるようにして、歩留の向上をはかりなが
ら、成分差の大きな異鋼種の連々鋳を可能にした測定方
法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の連続鋳造用タンディッシュ内の溶鋼量測定
方法は、連続鋳造用タンディッシュの側壁部に少なくと
も1つの熱電対を設け、前記熱電対により急激な温度低
下が検出された場合に、前記タンディッシュ内の溶鋼湯
面レベルが前記熱電対の設置レベル以下に低下したと判
断し、前記タンディッシュ内の溶鋼量を測定することを
特徴としている。
に、本発明の連続鋳造用タンディッシュ内の溶鋼量測定
方法は、連続鋳造用タンディッシュの側壁部に少なくと
も1つの熱電対を設け、前記熱電対により急激な温度低
下が検出された場合に、前記タンディッシュ内の溶鋼湯
面レベルが前記熱電対の設置レベル以下に低下したと判
断し、前記タンディッシュ内の溶鋼量を測定することを
特徴としている。
【0012】
【作用】上述した本発明の連続鋳造用タンディッシュ内
の溶鋼量測定方法では、タンディッシュの側壁部に設け
た熱電対により、連続的に溶鋼温度(側壁部温度)が測定
されており、溶鋼がタンディッシュから流出され溶鋼湯
面レベルが熱電対の設置レベルを切ると、そのレベル変
化を急激な温度低下として捉えることができる。
の溶鋼量測定方法では、タンディッシュの側壁部に設け
た熱電対により、連続的に溶鋼温度(側壁部温度)が測定
されており、溶鋼がタンディッシュから流出され溶鋼湯
面レベルが熱電対の設置レベルを切ると、そのレベル変
化を急激な温度低下として捉えることができる。
【0013】熱電対の検出温度が急激に低下した時点で
の溶鋼量は、熱電対の既知の設置レベルに基づいて容易
に判断することができる。
の溶鋼量は、熱電対の既知の設置レベルに基づいて容易
に判断することができる。
【0014】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。
明する。
【0015】図1(a),(b)は本発明の第1実施例とし
ての連続鋳造用タンディッシュ内の溶鋼量測定方法を示
すもので、図1(a)は熱電対取付部の構造を示す要部断
面図、図1(b)は本実施例における熱電対の取付箇所を
示すタンディッシュの要部断面図である。
ての連続鋳造用タンディッシュ内の溶鋼量測定方法を示
すもので、図1(a)は熱電対取付部の構造を示す要部断
面図、図1(b)は本実施例における熱電対の取付箇所を
示すタンディッシュの要部断面図である。
【0016】本実施例では、図1(b)に示すように、2
つの熱電対1,2が、タンディッシュ3の側壁部におけ
るそれぞれ異なる高さ位置に設けられている。
つの熱電対1,2が、タンディッシュ3の側壁部におけ
るそれぞれ異なる高さ位置に設けられている。
【0017】下方側の熱電対2は、タンディッシュ3の
ノズル4位置よりも若干上方位置で、図1(b)に二点鎖
線で示すように、タンディッシュ3の底面高さ位置に配
設されている。
ノズル4位置よりも若干上方位置で、図1(b)に二点鎖
線で示すように、タンディッシュ3の底面高さ位置に配
設されている。
【0018】ここで、タンディッシュ3は、外周を覆う
鉄皮3aと、この鉄皮3a内周に貼り付けられた耐火物
(耐火レンガ等)3bとから構成され、このタンディッシ
ュ3内に注入された溶鋼5は、タンディッシュ3の底部
に設けられたノズル4から流し出されるようになってい
る。
鉄皮3aと、この鉄皮3a内周に貼り付けられた耐火物
(耐火レンガ等)3bとから構成され、このタンディッシ
ュ3内に注入された溶鋼5は、タンディッシュ3の底部
に設けられたノズル4から流し出されるようになってい
る。
【0019】そして、熱電対2は、図1(a)に示すよう
に、保護管6(消耗品)および鉄キャップ7(消耗品)に覆
われた状態で耐火物3b側から溶鋼5側へ突設され、耐
火物3bに対して、ホルダレンガ8,受けレンガ9,押
えレンガ10,押え金具11および固定金具12により
取付・固定されている。
に、保護管6(消耗品)および鉄キャップ7(消耗品)に覆
われた状態で耐火物3b側から溶鋼5側へ突設され、耐
火物3bに対して、ホルダレンガ8,受けレンガ9,押
えレンガ10,押え金具11および固定金具12により
取付・固定されている。
【0020】熱電対2からの検出信号は溶鋼温度検出部
13へ入力され、この溶鋼温度検出部13において熱電
対2による検出温度の変化が捉えられるようになってい
る。
13へ入力され、この溶鋼温度検出部13において熱電
対2による検出温度の変化が捉えられるようになってい
る。
【0021】なお、熱電対1についても、図1(a)に示
した熱電対2と同様にして、タンディッシュ3に対して
取り付けられ、その検出温度の変化が溶鋼温度検出部1
3により捉えられるように構成されている。
した熱電対2と同様にして、タンディッシュ3に対して
取り付けられ、その検出温度の変化が溶鋼温度検出部1
3により捉えられるように構成されている。
【0022】上述のごとく配設した熱電対1,2を用
い、本実施例では、次のようにしてタンディッシュ3内
の溶鋼量が測定される。
い、本実施例では、次のようにしてタンディッシュ3内
の溶鋼量が測定される。
【0023】本実施例では、タンディッシュ3の側壁部
に設けた熱電対1,2により、連続的に溶鋼温度が測定
されており、溶鋼5がタンディッシュ3から流出され溶
鋼湯面レベルが各熱電対1,2の設置レベルを切ると、
各熱電対1,2が溶鋼5よりもずっと温度の低い外気中
にさらされることになり、各熱電対1,2にて検出され
ている温度は急激に低下する。
に設けた熱電対1,2により、連続的に溶鋼温度が測定
されており、溶鋼5がタンディッシュ3から流出され溶
鋼湯面レベルが各熱電対1,2の設置レベルを切ると、
各熱電対1,2が溶鋼5よりもずっと温度の低い外気中
にさらされることになり、各熱電対1,2にて検出され
ている温度は急激に低下する。
【0024】つまり、溶鋼5の各熱電対1,2の設置レ
ベルの通過が、わずか数秒で起こる検出温度の急激な低
下として捉えられ、熱電対1,2の検出温度が急激に低
下した時点での溶鋼量は、熱電対1,2の既知の設置レ
ベルに基づいて容易に判断することができる。
ベルの通過が、わずか数秒で起こる検出温度の急激な低
下として捉えられ、熱電対1,2の検出温度が急激に低
下した時点での溶鋼量は、熱電対1,2の既知の設置レ
ベルに基づいて容易に判断することができる。
【0025】特に、本実施例では、熱電対2を、図1
(b)にて前述したように設けることにより、図1(b)に
二点鎖線で示したレベルよりも下方に溶鋼5を残した状
態(例えば湯残し量500kg程度)を精度良く検出するこ
とができる。
(b)にて前述したように設けることにより、図1(b)に
二点鎖線で示したレベルよりも下方に溶鋼5を残した状
態(例えば湯残し量500kg程度)を精度良く検出するこ
とができる。
【0026】従って、熱電対2の検出温度に急激な温度
低下が生じた時点で、連々鋳の次チャージの溶鋼をタン
ディッシュ3内に注入すれば、十分少量の湯残し量での
次チャージの溶鋼注入を行なえ、歩留を大幅に向上させ
ながら、成分差の大きな異鋼種の連々鋳を行なうことが
できる。
低下が生じた時点で、連々鋳の次チャージの溶鋼をタン
ディッシュ3内に注入すれば、十分少量の湯残し量での
次チャージの溶鋼注入を行なえ、歩留を大幅に向上させ
ながら、成分差の大きな異鋼種の連々鋳を行なうことが
できる。
【0027】ここで、本実施例についての実際の試験結
果を、図2(a),(b)により従来のロードセル方式と比
較しながら示す。図2(a),(b)は、それぞれ、従来の
ロードセル方式および本実施例の測定方法による測定結
果の分布を示すもので、本実施例の測定方法による測定
精度が、従来のロードセル方式による測定精度よりも大
きく向上しているのは明確である。
果を、図2(a),(b)により従来のロードセル方式と比
較しながら示す。図2(a),(b)は、それぞれ、従来の
ロードセル方式および本実施例の測定方法による測定結
果の分布を示すもので、本実施例の測定方法による測定
精度が、従来のロードセル方式による測定精度よりも大
きく向上しているのは明確である。
【0028】これにより、従来、例えば0.5%程度の
成分差の小さい異鋼種連々鋳しか実施できなかったもの
が、本実施例の測定方法を適用することにより、例えば
1.20%程度の成分差の大きい異鋼種連々鋳を実現す
ることが可能になった。
成分差の小さい異鋼種連々鋳しか実施できなかったもの
が、本実施例の測定方法を適用することにより、例えば
1.20%程度の成分差の大きい異鋼種連々鋳を実現す
ることが可能になった。
【0029】また、従来のロードセル方式では、その測
定精度のために、異鋼種連々鋳に際しての次チャージの
溶鋼注入時湯残し量を1200kg程度にしか設定できな
かったものが、本実施例の測定方法を適用することによ
り、500kg程度の湯残し量を設定することができ、大
きな歩留向上効果(増産効果)を期待できる。
定精度のために、異鋼種連々鋳に際しての次チャージの
溶鋼注入時湯残し量を1200kg程度にしか設定できな
かったものが、本実施例の測定方法を適用することによ
り、500kg程度の湯残し量を設定することができ、大
きな歩留向上効果(増産効果)を期待できる。
【0030】なお、熱電対2とノズル4との間の距離は
近いほど、湯残し量を少なくすることができ、歩留を向
上させることができる。
近いほど、湯残し量を少なくすることができ、歩留を向
上させることができる。
【0031】また、上述した実施例では、各熱電対1,
2の位置を溶鋼5の湯面レベルが通過する時点でのみ溶
鋼量を測定することになるが、例えば、タンディッシュ
3からの溶鋼5の流出速度を把握しておくことにより、
溶鋼量を連続的に測定(推定)することが可能である。
2の位置を溶鋼5の湯面レベルが通過する時点でのみ溶
鋼量を測定することになるが、例えば、タンディッシュ
3からの溶鋼5の流出速度を把握しておくことにより、
溶鋼量を連続的に測定(推定)することが可能である。
【0032】例えば、次式のようにして、溶鋼量の連続
測定や、タンディッシュ3内の湯残し量設定を行なうこ
とができる。
測定や、タンディッシュ3内の湯残し量設定を行なうこ
とができる。
【0033】つまり、溶鋼湯面レベルが熱電対1もしく
は2のレベルを切った時点からの経過時間をT、溶鋼湯
面レベルが熱電対1もしくは2のレベルを切った時点の
タンディッシュ3内の溶鋼量(既知のもの)をW、鋳速,
鋳型サイズ,ストランド数等にて決まるタンディッシュ
3内の溶鋼流出速度をWc、目標とする湯残し量をWpと
すると、時間Tの溶鋼量は、W−Wc・Tとして測定(推
定)することができるほか、溶鋼湯面レベルが熱電対1
もしくは2のレベルを切った時点から、時間(W−Wp)
/Wcだけ経過した時点で、次チャージの溶鋼注入を行
なうことで、目標湯残し量Wpを設定することができ
る。
は2のレベルを切った時点からの経過時間をT、溶鋼湯
面レベルが熱電対1もしくは2のレベルを切った時点の
タンディッシュ3内の溶鋼量(既知のもの)をW、鋳速,
鋳型サイズ,ストランド数等にて決まるタンディッシュ
3内の溶鋼流出速度をWc、目標とする湯残し量をWpと
すると、時間Tの溶鋼量は、W−Wc・Tとして測定(推
定)することができるほか、溶鋼湯面レベルが熱電対1
もしくは2のレベルを切った時点から、時間(W−Wp)
/Wcだけ経過した時点で、次チャージの溶鋼注入を行
なうことで、目標湯残し量Wpを設定することができ
る。
【0034】ここで、溶鋼流出速度Wcを鋳速,鋳型サ
イズ,ストランド数等にて決定しているが、本実施例で
は、2つの熱電対1,2をそなえているので、溶鋼5の
湯面レベルが熱電対1の設置レベルを通過した後に熱電
対2の設置レベルを通過するまでの時間を測定し、その
時間に基づいて溶鋼流出速度Wcを求めることも可能で
ある。
イズ,ストランド数等にて決定しているが、本実施例で
は、2つの熱電対1,2をそなえているので、溶鋼5の
湯面レベルが熱電対1の設置レベルを通過した後に熱電
対2の設置レベルを通過するまでの時間を測定し、その
時間に基づいて溶鋼流出速度Wcを求めることも可能で
ある。
【0035】図3,図4は本発明の第2実施例としての
連続鋳造用タンディッシュ内の溶鋼量測定方法を示すも
ので、図3は温度分布センサを設けられたタンディッシ
ュを示す断面図、図4は温度分布センサの構成を一部破
断して示す斜視図である。
連続鋳造用タンディッシュ内の溶鋼量測定方法を示すも
ので、図3は温度分布センサを設けられたタンディッシ
ュを示す断面図、図4は温度分布センサの構成を一部破
断して示す斜視図である。
【0036】この第2実施例では、図3に示すように、
温度分布を検出すべく複数の熱電対をそなえて構成され
た温度分布センサ20が、ノズル4を閉塞しうるストッ
パ部材25内に縦方向(深さ方向)へ埋設されている。
温度分布を検出すべく複数の熱電対をそなえて構成され
た温度分布センサ20が、ノズル4を閉塞しうるストッ
パ部材25内に縦方向(深さ方向)へ埋設されている。
【0037】温度分布センサ20は、図4に示すように
構成されるもので、熱電効果をもつ一対の金属線23
a,23bを絶縁的に平行配列・挿通されたシース型熱
電対24が、複数本(ここでは6本)外套シース管21内
に絶縁材を介して収納されている。
構成されるもので、熱電効果をもつ一対の金属線23
a,23bを絶縁的に平行配列・挿通されたシース型熱
電対24が、複数本(ここでは6本)外套シース管21内
に絶縁材を介して収納されている。
【0038】各熱電対24において、金属線23a,2
3bの先端はそのシース内で測温部22を構成してい
る。そして、各熱電対24の測温部22は、長手方向に
おいて異なる位置を占めるように配置される。
3bの先端はそのシース内で測温部22を構成してい
る。そして、各熱電対24の測温部22は、長手方向に
おいて異なる位置を占めるように配置される。
【0039】また、測温部22の先端には、熱電対24
と全く同質の材料からなるダミー部材24aが配設され
ており、これらの熱電対24とダミー部材24aとをす
べて絶縁的に外套シース管1内に収納することによって
温度分布センサ20が構成されている。
と全く同質の材料からなるダミー部材24aが配設され
ており、これらの熱電対24とダミー部材24aとをす
べて絶縁的に外套シース管1内に収納することによって
温度分布センサ20が構成されている。
【0040】このような温度分布センサ20を、図3に
示すように、ストッパ部材25内に縦方向へ埋設するこ
とにより、タンディッシュ3内の溶鋼5の湯面レベル
が、温度分布センサ20の各測温部22の設置レベルを
通過する度に、その通過が各測温部22における検出温
度の急激な低下として捉えることができ、タンディッシ
ュ3内の溶鋼量を極めて精度よく測定・把握できるので
ある。
示すように、ストッパ部材25内に縦方向へ埋設するこ
とにより、タンディッシュ3内の溶鋼5の湯面レベル
が、温度分布センサ20の各測温部22の設置レベルを
通過する度に、その通過が各測温部22における検出温
度の急激な低下として捉えることができ、タンディッシ
ュ3内の溶鋼量を極めて精度よく測定・把握できるので
ある。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の連続鋳造
用タンディッシュ内の溶鋼量測定方法によれば、連続鋳
造用タンディッシュの側壁部に少なくとも1つの熱電対
を設け、前記熱電対により急激な温度低下が検出された
場合に、前記タンディッシュ内の溶鋼湯面レベルが前記
熱電対の設置レベル以下に低下したと判断し、前記タン
ディッシュ内の溶鋼量を測定することにより、タンディ
ッシュ内の溶鋼量を精度よく把握・測定でき、歩留を向
上させながら、成分差の大きな異鋼種の連々鋳を実現で
きる効果がある。
用タンディッシュ内の溶鋼量測定方法によれば、連続鋳
造用タンディッシュの側壁部に少なくとも1つの熱電対
を設け、前記熱電対により急激な温度低下が検出された
場合に、前記タンディッシュ内の溶鋼湯面レベルが前記
熱電対の設置レベル以下に低下したと判断し、前記タン
ディッシュ内の溶鋼量を測定することにより、タンディ
ッシュ内の溶鋼量を精度よく把握・測定でき、歩留を向
上させながら、成分差の大きな異鋼種の連々鋳を実現で
きる効果がある。
【図1】本発明の第1実施例としての連続鋳造用タンデ
ィッシュ内の溶鋼量測定方法を示すもので、(a)は熱電
対取付部の構造を示す要部断面図、(b)は本実施例にお
ける熱電対の取付箇所を示すタンディッシュの要部断面
図である。
ィッシュ内の溶鋼量測定方法を示すもので、(a)は熱電
対取付部の構造を示す要部断面図、(b)は本実施例にお
ける熱電対の取付箇所を示すタンディッシュの要部断面
図である。
【図2】第1実施例の効果を従来のロードセル方式と比
較して示すもので、(a)は従来のロードセル方式による
タンディッシュ内の残鋼量の分布を示すグラフ、(b)は
第1実施例によるタンディッシュ内の残鋼量の分布を示
すグラフである。
較して示すもので、(a)は従来のロードセル方式による
タンディッシュ内の残鋼量の分布を示すグラフ、(b)は
第1実施例によるタンディッシュ内の残鋼量の分布を示
すグラフである。
【図3】本発明の第2実施例としての連続鋳造用タンデ
ィッシュ内の溶鋼量測定方法を示すもので、温度分布セ
ンサを設けられたタンディッシュを示す断面図である。
ィッシュ内の溶鋼量測定方法を示すもので、温度分布セ
ンサを設けられたタンディッシュを示す断面図である。
【図4】第2実施例における温度分布センサの構成を一
部破断して示す斜視図である。
部破断して示す斜視図である。
1,2 熱電対 3 タンディッシュ 3a 鉄皮 3b 耐火物 4 ノズル 5 溶鋼 6 保護管 7 鉄キャップ 8 ホルダレンガ 9 受けレンガ 10 押えレンガ 11 押え金具 12 固定金具 13 溶鋼温度検出部 20 温度分布センサ 21 外套シース管 22 測温部 23a,23b 金属線 24 熱電対 24a ダミー部材 25 ストッパ部材
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 連続鋳造用タンディッシュの側壁部に少
なくとも1つの熱電対が設けられ、 前記熱電対により急激な温度低下が検出された場合に、
前記タンディッシュ内の溶鋼湯面レベルが前記熱電対の
設置レベル以下に低下したと判断し、前記タンディッシ
ュ内の溶鋼量を測定することを特徴とする連続鋳造用タ
ンディッシュ内の溶鋼量測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19157091A JPH0531558A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 連続鋳造用タンデイツシユ内の溶鋼量測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19157091A JPH0531558A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 連続鋳造用タンデイツシユ内の溶鋼量測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0531558A true JPH0531558A (ja) | 1993-02-09 |
Family
ID=16276870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19157091A Pending JPH0531558A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 連続鋳造用タンデイツシユ内の溶鋼量測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0531558A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0684327U (ja) * | 1993-02-24 | 1994-12-02 | 富士電機株式会社 | 溶融金属測温プローブの保護構造 |
JP2007307608A (ja) * | 2006-05-22 | 2007-11-29 | Kobe Steel Ltd | 注入管の地金落下検知方法 |
KR100988551B1 (ko) * | 2010-01-15 | 2010-10-20 | 임광현 | 턴디쉬용 용강온도 측온용 열전대 유닛 |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP19157091A patent/JPH0531558A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0684327U (ja) * | 1993-02-24 | 1994-12-02 | 富士電機株式会社 | 溶融金属測温プローブの保護構造 |
JP2007307608A (ja) * | 2006-05-22 | 2007-11-29 | Kobe Steel Ltd | 注入管の地金落下検知方法 |
KR100988551B1 (ko) * | 2010-01-15 | 2010-10-20 | 임광현 | 턴디쉬용 용강온도 측온용 열전대 유닛 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990615 |