JPH0531512Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ａ 産業上の利用分野 本考案は、冷蔵庫、シヨーケース等に用いる化
粧パネル構造に関し、特に、両者間に吸気用の間
隙部を有する上パネルと下パネル及びそれらの両
端に結合する１対のパネル保持体とからなる化粧
パネル構造に関するものである。

ｂ 従来の技術 従来、用いられていたこの種の化粧パネル構造
としては、種々採用され、提案されているが、そ
の中で代表的な構成としては、第６図に示される
通りである。

すなわち、第６図の構成において、化粧パネル
１は、全体がほぼ長手の箱形をなす上パネル２及
び下パネル３の両端に、右パネル保持体４及び左
パネル保持体（図示せず）が設けられ、上パネル
２及び下パネル３と右パネル保持体４とが、リベ
ツト５によつて一体状に結合されている。

さらに、前記上パネル２と下パネル３とは、互
いに離隔して配設されることによつて空隙部６が
形成され、この空隙部６の前面には、パンチング
メタル等からなる遮蔽部材７が設けられていた。

ｃ 考案が解決しようとする問題点 しかしながら、前述の従来構成においては、上
パネル、下パネル、右パネル保持体及び左パネル
保持体を、それぞれ機械加工して、多くのリベツ
トまたは溶接により組立てていた。

したがつて、リベツトの場合には、リベツト孔
をあける等加工工数および部品点数が多く、ま
た、溶接の場合には、熱による組立時の歪によ
り、全体形状が変形することがあり、いずれにし
ても組立には非常な困難を伴つていた。

本考案は、これらの欠点を解消するためになさ
れたもので、リベツトまたは溶接作業を要しない
で組立てられる冷蔵庫等の化粧パネル構造の提供
をその目的としている。

ｄ 問題点を解決するための手段 本考案は、以上のような問題点を速やかに除去
するための極めて好適な手段を提供することを目
的とするものであり、この目的を達成するための
この考案の要旨とするところは、両者間に間隙部
を有する上パネルと下パネルと、それらの両端に
結合する１対のパネル保持体とからなる冷蔵庫等
の化粧パネル構造において、上パネルには段部を
形成し、前記各パネル保持体には、複数の溝部
と、段部を載置する係止突起部およびこの係止突
起部と間隔を置いて爪部を設け、前記両パネルの
端部をパネル保持体の各溝部に嵌合するととも
に、前記段部を係止突起部に載置し、この載置さ
れた段部と前記爪部との間に弾性係止体を挿入し
て段部を係止突起部に圧接係止したものである。

ｅ 作用 上パネルと下パネルの両端部を１対のパネル保
持体の溝部に嵌合するとともに、上パネルの段部
をパネル保持体の係止突起部上に載置し、この載
置された段部とパネル保持体の爪部との間に弾性
係止体を挿入して段部を係止突起部に圧接係止
し、化粧パネルを組立てるものであり、従来のよ
うに、リベツト及び溶接を用いることなく、極め
て簡単に組立てることができるとともに、上パネ
ルの段部が係止突起部に圧接係止されているの
で、上パネルの上下方向の位置決めも確実に行な
われ、機械部に対する冷却風の吸着を可能とする
ための空隙部を確実に確保することができる。

ｆ 実施例 以下、図面と共に本考案による冷蔵庫等の化粧
パネル構造の好適な実施例について詳細に説明す
る。

尚、従来例と同一又は同等部分については、同
一符号を用いて説明する。

第５図で示す構成は、本考案による化粧パネル
構造を適用した冷蔵庫の一例を示すものであり、
４個の開閉扉１１を有する冷蔵庫本体１２の上部
に形成された機械室１３内には、冷凍部１４が内
設されている。この機械室１３の前側には化粧パ
ネル１が設けられている。

前記化粧パネル１は、具体的には第１図から第
４図に示すように構成されており、第１図の構成
は、第５図で示す化粧パネル１を矢印Ａ側、すな
わち、背部から見た場合の一部を示している。

上パネル２は断面がほぼコの字形をなす長手形
状に構成され、その長手方向において、段部２ａ
及び窪み部２ｃが形成されていると共に、この窪
み部２ｃは前記上パネル２の前面部２ｄより一段
内方に位置している。

前記上パネル２の下方位置には、断面がほぼコ
の字形をなす長手形状の下パネル３が配設され、
この下パネル３の上端３ａは、わずかに内方へ折
曲して形成されると共に、その下端３ｂは、上端
３ａと同一方向に曲折して所要長さ、内方に突出
して形成されている。

前記上パネル２及び下パネル３の端部（図面に
は一端のみ示されているが、実際は、第５図に示
されるように、両端部共、同一構造が採用されて
いる）には、各パネル２及び３を一体状に結合す
るためのパネル保持体４が設けられている。

前記パネル保持体４の上端４ａ及び下端４ｂ
は、各パネル２及び３の面に沿つて曲折されてお
り、上端４ａは上パネル２の内方へ曲折された上
端２ｂの外側に接合し、下端４ｂは下パネル３の
下端３ｂの外側に接合している。

前記パネル保持体４の前面側には、第２図で示
すように、フランジ部４ｃ及びリブ４ｄからなる
溝部４ｅが形成され、この溝部４ｅ内には、前記
上パネル２の端部が嵌合して保持されている。こ
のフランジ部４ｃ及びリブ４ｄの突出量は、フラ
ンジ部４ｃの方が短かくなるように形成されると
共に、このフランジ部４ｃは、前記パネル保持体
４の上端４ａから下端４ｂにかけて連続して形成
されている。他方、このリブ４ｄは、上パネル２
用及び下パネル３用として、各々所定間隔、離れ
て独立して形成されている。

前記パネル保持体４における前記段部２ａに対
応する位置には、第４図の断面図にも示されるよ
うに、係止突起部４ｆ及び爪部４ｇが互いに所要
の間隔で形成され、爪部４ｇの方が係止突起部４
ｆよりも多く突出している。前記上パネル２の段
部２ａの端部は、前記係止突起部４ｆ上に載置し
た状態で保持され、この段部２ａ上には、全体が
ほぼＬ型をなし弾性を有する係止体８が設けられ
ると共に、この係止体８の係止片８ａは、前記爪
部４ｇに係止されていることにより、その弾性力
によつて段部２ａは係止突起部４ｆ上に圧接され
ている。従つて、前記上パネル２は、溝部４ｅに
よつてその横方向の位置決めがなされると共に、
前記係止突起部４ｆ、爪部４ｇ及び係止体８ａか
らなる係止手段８ｂによつて、その縦方向の位置
決めがなされている。

前記上パネル２の下方位置に設けられた下パネ
ル３の上端３ａは、わずかに内方に曲折して構成
されていると共に、下パネル３の端部は、前記上
パネル２と同様に、第２図で示す溝部４ｅによつ
て保持されており、下パネルの内方に曲折して形
成された下端３ｂは、前記パネル保持体４の下端
４ｂに形成された下部の溝部４eAにより保持さ
れている。尚、この下部の溝４eAの構造は、第
３図に示されるように、第２図で示すフランジ部
４ｃ及びリブ部４ｄと同様に構成されている。

又、前記上パネル２の窪み部２ｃの下端面２
cAは、化粧パネル１の前面側からみると、前記
下パネル３の上端３ａと、その高さ位置がほぼ同
一に構成され、化粧パネル１の前面から見た場
合、この下端面２cA及び上端３ａとの間から内
部の冷凍部１３を見ることは、殆んど出来ない状
態に構成されている。

さらに、前記パネル保持体４の内面のほぼ中央
部には、その長手方向に沿つて段差部４ｈが形成
され、この段差部４ｈには、前記上パネル２の窪
み部２ｃが当接し、前記下パネル３の下端３ｂの
端部に形成された切欠部（図示せず）が当接して
いると共に、前記下パネル３の下端３ｂの端部
は、第４図で示される係止手段８ｂと同様の構成
により係止されている。

尚、前述の実施例に開示された各部の形状につ
いては、一実施例を示したものであり、若干変更
を加えた場合においても、同等の作用効果を得る
ことが出来ることは、述べるまでもないことであ
る。

ｇ 考案の効果 本考案による冷蔵庫等の化粧パネル構造は、以
上のような構成と作用とを備えているため、各パ
ネル及びパネル保持体の各部品は、全て成形品で
構成することが出来、かつ、組立も嵌め込み作業
のみで行うことが出来ることにより、原材料費及
び組立費の大幅な低下を達成することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図から第５図迄は、本考案による冷蔵庫等
の化粧パネル構造を示すためのもので、第１図は
要部の斜視図、第２図は第１図のＢ−Ｂ線による
断面図、第３図は第１図のＣ−Ｃ線による断面
図、第４図は第１図のＤ−Ｄ線による断面図、第
５図は本考案による化粧パネル構造を適用した一
例としての冷蔵庫を示す斜視図、第６図は従来の
化粧パネル構造を示す要部の拡大斜視図である。 １は化粧パネル、２は上パネル、３は下パネ
ル、４はパネル保持体、４ｃはフランジ部、４ｄ
はリブ部、４ｅ，４eAは溝部、４ｆは係止突起
部、４ｇは爪部、８は係止体、８ｂは係止手段で
ある。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 両者間に間隙部６を有する上パネル２と下パ
   ネル３と、それらの両端に結合する１対のパネ
   ル保持体４とからなる冷蔵庫等の化粧パネル構
   造において、前記上パネル２には段部２ａを形
   成し、前記各パネル保持体４には、複数の溝部
   ４ｅ，４eAと、前記段部２ａを載置する係止
   突起部４ｆおよびこの係止突起部４ｆと間隔を
   置いて爪部４ｇとを設け、前記両パネル２，３
   の端部を前記パネル保持体４の各溝部４ｅ，４
   eAに嵌合するとともに、前記段部２ａを係止
   突起部４ｆに載置し、この載置された段部２ａ
   と前記爪部４ｇとの間に弾性係止体８を挿入し
   て段部２ａを係止突起部４ｆに圧接係止したこ
   とを特徴とする冷蔵庫等の化粧パネル構造。 (2) 前記溝部４ｅ，４eAは、前記パネル保持体
   ４に一体に形成されたリブ部４ｄとフランジ部
   ４ｃとからなり、前記リブ部４ｄは前記フラン
   ジ部４ｃより短かく構成されたことを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の冷蔵庫
   等の化粧パネル構造。 (3) 前記上パネル２及び下パネル３は、断面ほぼ
   コの字形をなしていることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項ないし第３項のいずれ
   かに記載の冷蔵庫等の化粧パネル構造。 (4) 前記下パネル３の一端は、係止手段８ｂによ
   り前記パネル保持体４に係止されている構成よ
   りなることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項ないし第４項のいずれかに記載の冷蔵
   庫等の化粧パネル構造。