JPH05314960A - 電池用セパレータの製造法 - Google Patents
電池用セパレータの製造法Info
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- JPH05314960A JPH05314960A JP4192648A JP19264892A JPH05314960A JP H05314960 A JPH05314960 A JP H05314960A JP 4192648 A JP4192648 A JP 4192648A JP 19264892 A JP19264892 A JP 19264892A JP H05314960 A JPH05314960 A JP H05314960A
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M50/00—Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
- H01M50/40—Separators; Membranes; Diaphragms; Spacing elements inside cells
- H01M50/409—Separators, membranes or diaphragms characterised by the material
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- H01M50/414—Synthetic resins, e.g. thermoplastics or thermosetting resins
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Electrochemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 放射線照射により架橋した合成樹脂フィルム
にビニルモノマーをグラフト共重合させて電池用セパレ
ータを得るに際し、該セパレータにおけるグラフト率の
バラツキを小さくして品質を安定させる。 【構成】 合成樹脂フィルムに放射線を照射して架橋し
た後、この架橋時にフィルムに生成した活性基を消滅さ
せて該活性基がグラフト共重合反応に寄与しないように
し、次いで、架橋フィルムに放射線を照射してビニルモ
ノマーをグラフト共重合させる。
にビニルモノマーをグラフト共重合させて電池用セパレ
ータを得るに際し、該セパレータにおけるグラフト率の
バラツキを小さくして品質を安定させる。 【構成】 合成樹脂フィルムに放射線を照射して架橋し
た後、この架橋時にフィルムに生成した活性基を消滅さ
せて該活性基がグラフト共重合反応に寄与しないように
し、次いで、架橋フィルムに放射線を照射してビニルモ
ノマーをグラフト共重合させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電池用セパレータの新規
な製造法に関する。
な製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】電池用セパレータとして、ポリエチレン
のような合成樹脂フィルムにアクリル酸、メタクリル酸
等のビニルモノマーをグラフト共重合させたものが知ら
れている。
のような合成樹脂フィルムにアクリル酸、メタクリル酸
等のビニルモノマーをグラフト共重合させたものが知ら
れている。
【0003】そして、この電池用セパレータの製造法と
しても、フィルムをビニルモノマーと接触させた状態で
放射線を照射してグラフト共重合させる方法(米国特許
第3427206号明細書)、フィルムに先ず放射線を
照射して活性基を生成し、次いでこの活性基生成フィル
ムをビニルモノマーと接触させてグラフト共重合させる
方法(特開昭55−100654号公報)が知られてい
る。
しても、フィルムをビニルモノマーと接触させた状態で
放射線を照射してグラフト共重合させる方法(米国特許
第3427206号明細書)、フィルムに先ず放射線を
照射して活性基を生成し、次いでこの活性基生成フィル
ムをビニルモノマーと接触させてグラフト共重合させる
方法(特開昭55−100654号公報)が知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なグラフトタイプの電池用セパレータにおいては、セパ
レータ基材としてのフィルムの耐酸化性、耐電解液性等
を向上させるため、グラフト共重合に先立ちフィルムに
放射線を照射し、これを架橋することがある。
なグラフトタイプの電池用セパレータにおいては、セパ
レータ基材としてのフィルムの耐酸化性、耐電解液性等
を向上させるため、グラフト共重合に先立ちフィルムに
放射線を照射し、これを架橋することがある。
【0005】しかしながら、放射線照射により架橋され
た合成樹脂フィルムをビニルモノマーと接触させてグラ
フト共重合させて得られるセパレータは、グラフト共重
合毎のグラフト率のバラツキが大きいという問題があっ
た。グラフト率のバラツキの大きさは品質の均一な電池
用セパレータを製造する際の障害となる。
た合成樹脂フィルムをビニルモノマーと接触させてグラ
フト共重合させて得られるセパレータは、グラフト共重
合毎のグラフト率のバラツキが大きいという問題があっ
た。グラフト率のバラツキの大きさは品質の均一な電池
用セパレータを製造する際の障害となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は従来技術の有
する上記問題を解決するため鋭意研究の結果、フィルム
の架橋に際し照射する放射線量は比較的多く、この照射
によりフィルム中に活性基が生成されるが、活性基量は
照射毎に大きく異なること、この架橋されたフィルムを
ビニルモノマーと接触させてグラフト共重合させる際に
は前記活性基が反応に絡むが、活性基量が照射毎に大き
く異なるので、電池用セパレータのグラフト率も反応毎
にバラツクようになること、およびグラフト共重合に先
立ち架橋時に生成した活性基を消滅させておくことによ
り得られるセパレータにおけるグラフト率のバラツキを
小さくできることを知り、本発明を完成するに至った。
する上記問題を解決するため鋭意研究の結果、フィルム
の架橋に際し照射する放射線量は比較的多く、この照射
によりフィルム中に活性基が生成されるが、活性基量は
照射毎に大きく異なること、この架橋されたフィルムを
ビニルモノマーと接触させてグラフト共重合させる際に
は前記活性基が反応に絡むが、活性基量が照射毎に大き
く異なるので、電池用セパレータのグラフト率も反応毎
にバラツクようになること、およびグラフト共重合に先
立ち架橋時に生成した活性基を消滅させておくことによ
り得られるセパレータにおけるグラフト率のバラツキを
小さくできることを知り、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明に係る電池用セパレータの製
造法は、合成樹脂フィルムを放射線照射により架橋する
工程、放射線照射により合成樹脂フィルムに生成された
活性基を消滅させる工程、および架橋された合成樹脂フ
ィルムに放射線を照射してビニルモノマーをグラフト共
重合する工程を含むことを特徴とするものである。
造法は、合成樹脂フィルムを放射線照射により架橋する
工程、放射線照射により合成樹脂フィルムに生成された
活性基を消滅させる工程、および架橋された合成樹脂フ
ィルムに放射線を照射してビニルモノマーをグラフト共
重合する工程を含むことを特徴とするものである。
【0008】本発明に用いる合成樹脂フィルムとしては
ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコールあるいはこれ
らの混合物等の架橋し得る熱可塑性合成樹脂から成るも
のが使用できる。このフィルムの厚さは限定されない
が、通常、約10〜100μmである。
ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコールあるいはこれ
らの混合物等の架橋し得る熱可塑性合成樹脂から成るも
のが使用できる。このフィルムの厚さは限定されない
が、通常、約10〜100μmである。
【0009】本発明の方法においては、先ず、合成樹脂
フィルムが電子線、α線、β線、γ線、X線等の放射線
照射により架橋される。架橋の程度はフィルムの材質、
厚さ等に応じて決定するが、通常、フィルムのゲル分率
が30%以上、好ましくは40%以上になるようにす
る。かようなゲル分率とするために必要な照射線量は、
放射線源の種類、フィルムの材質等によって変わり得る
が、通常、約2〜100Mradである。
フィルムが電子線、α線、β線、γ線、X線等の放射線
照射により架橋される。架橋の程度はフィルムの材質、
厚さ等に応じて決定するが、通常、フィルムのゲル分率
が30%以上、好ましくは40%以上になるようにす
る。かようなゲル分率とするために必要な照射線量は、
放射線源の種類、フィルムの材質等によって変わり得る
が、通常、約2〜100Mradである。
【0010】このように合成樹脂フィルムを放射線照射
により架橋した後、該照射によりフィルム中に生成した
活性基を消滅させる。活性基の消滅は、例えば、フィル
ムを空気のような酸素存在雰囲気中に放置することによ
り行なうことができる。活性基の消滅に要する時間は、
主として雰囲気温度および雰囲気中における酸素濃度に
依存する。従って、加熱したり、酸素濃度を高めたりす
ることにより、活性基の消滅に要する時間を短縮でき
る。本発明者の研究によれば、活性基の消滅は、温度約
15〜100℃、酸素濃度15容量%以上の条件とする
のが時間短縮の点で好ましいことが判明している。
により架橋した後、該照射によりフィルム中に生成した
活性基を消滅させる。活性基の消滅は、例えば、フィル
ムを空気のような酸素存在雰囲気中に放置することによ
り行なうことができる。活性基の消滅に要する時間は、
主として雰囲気温度および雰囲気中における酸素濃度に
依存する。従って、加熱したり、酸素濃度を高めたりす
ることにより、活性基の消滅に要する時間を短縮でき
る。本発明者の研究によれば、活性基の消滅は、温度約
15〜100℃、酸素濃度15容量%以上の条件とする
のが時間短縮の点で好ましいことが判明している。
【0011】本発明の方法においては、上記のようにし
て活性基が消滅された架橋合成樹脂フィルムにビニルモ
ノマーがグラフト共重合される。ここで用いるビニルモ
ノマーは、合成樹脂フィルムに導電性を付与できるも
の、換言すれば、フィルムにグラフト共重合せしめた
後、酸または塩基と反応させることにより塩を形成し得
るものである。例えば、カルボキシル基、アミノ基、4
級化アミノ基、スルホン基、ホスホン基、ホスフィン基
フェノール性水酸基等の官能基を分子内に有するビニル
モノマーは、フィルムにグラフト共重合した後、酸また
は塩基と反応させることにより、塩を形成し、導電性を
付与できるので好ましい。また、スチレン等の酸または
塩基と反応して塩を形成し得る官能基を分子内には有し
ないが、フィルムにグラフト共重合した後にスルホン化
等の手段により塩形成能のある官能基を導入し得るビニ
ルモノマーも本発明に用いることができる。
て活性基が消滅された架橋合成樹脂フィルムにビニルモ
ノマーがグラフト共重合される。ここで用いるビニルモ
ノマーは、合成樹脂フィルムに導電性を付与できるも
の、換言すれば、フィルムにグラフト共重合せしめた
後、酸または塩基と反応させることにより塩を形成し得
るものである。例えば、カルボキシル基、アミノ基、4
級化アミノ基、スルホン基、ホスホン基、ホスフィン基
フェノール性水酸基等の官能基を分子内に有するビニル
モノマーは、フィルムにグラフト共重合した後、酸また
は塩基と反応させることにより、塩を形成し、導電性を
付与できるので好ましい。また、スチレン等の酸または
塩基と反応して塩を形成し得る官能基を分子内には有し
ないが、フィルムにグラフト共重合した後にスルホン化
等の手段により塩形成能のある官能基を導入し得るビニ
ルモノマーも本発明に用いることができる。
【0012】これらビニルモノマーの具体例としては、
カルボキシル基を有するものとしてアクリル酸、α−エ
チルアクリル酸、β−エチルアクリル酸、α−ペンチル
アクリル酸、β−ノニルアクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、マレイン酸等が挙げられる。
カルボキシル基を有するものとしてアクリル酸、α−エ
チルアクリル酸、β−エチルアクリル酸、α−ペンチル
アクリル酸、β−ノニルアクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、マレイン酸等が挙げられる。
【0013】また、アミノ基を有するビニルモノマーと
して、N−ビニルフェニルアミン、アリルアミン、トリ
アリルアミン、ビニルピリジン、メチルビニルピリジ
ン、エチルビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニル
カルバゾール、ビニルイミダゾール、アミノスチレン、
アルキルアミノスチレン、ジアルキルアミノスチレン、
トリアルキルアミノスチレン、ジメチルアミノエチルメ
タクリレート、ジエチルアミノメタクリレート、ジシク
ロヘキシルアミノエチルメタクリレート、ジ−n−プロ
ピルアミノエチルメタクリレート、t−ブチルアミノエ
チルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレー
ト等が挙げられ、4級化アミノ基を有するものとしては
これらアミノ基を有するモノマーの塩酸塩、硫酸塩、硝
酸塩、りん酸塩等が挙げられる。
して、N−ビニルフェニルアミン、アリルアミン、トリ
アリルアミン、ビニルピリジン、メチルビニルピリジ
ン、エチルビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニル
カルバゾール、ビニルイミダゾール、アミノスチレン、
アルキルアミノスチレン、ジアルキルアミノスチレン、
トリアルキルアミノスチレン、ジメチルアミノエチルメ
タクリレート、ジエチルアミノメタクリレート、ジシク
ロヘキシルアミノエチルメタクリレート、ジ−n−プロ
ピルアミノエチルメタクリレート、t−ブチルアミノエ
チルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレー
ト等が挙げられ、4級化アミノ基を有するものとしては
これらアミノ基を有するモノマーの塩酸塩、硫酸塩、硝
酸塩、りん酸塩等が挙げられる。
【0014】更に、スルホン基を有するビニルモノマー
として、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリ
ルスルホン酸、スルホプロピルアクリレート、スルホプ
ロピルメタクリレート、3−クロロ−4−ビニルベンゼ
ンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−プロ
パンスルホン酸、2−アクリロイルオキシベンゼンスル
ホン酸、2−アクリロイルオキシナフタレン−2−スル
ホン酸、2−メタクリロイルオキシナフタレン−2−ス
ルホン酸等が挙げられる。
として、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリ
ルスルホン酸、スルホプロピルアクリレート、スルホプ
ロピルメタクリレート、3−クロロ−4−ビニルベンゼ
ンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−プロ
パンスルホン酸、2−アクリロイルオキシベンゼンスル
ホン酸、2−アクリロイルオキシナフタレン−2−スル
ホン酸、2−メタクリロイルオキシナフタレン−2−ス
ルホン酸等が挙げられる。
【0015】次に、ホスホン基を有するビニルモノマー
として、アリルホスホン酸、アシッドホスホキシエチル
メタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホキシ
プロピルメタクリレート、1−メチルビニルホスホン
酸、1−フェニルビニルホスホン酸、2−フェニルビニ
ルホスホン酸、2−メチル−2−フェニルビニルホスホ
ン酸、2−(3−クロロフェニル)ビニルホスホン酸、
2−ジフェニルビニルホスホン酸等が挙げられる。
として、アリルホスホン酸、アシッドホスホキシエチル
メタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホキシ
プロピルメタクリレート、1−メチルビニルホスホン
酸、1−フェニルビニルホスホン酸、2−フェニルビニ
ルホスホン酸、2−メチル−2−フェニルビニルホスホ
ン酸、2−(3−クロロフェニル)ビニルホスホン酸、
2−ジフェニルビニルホスホン酸等が挙げられる。
【0016】また、ホスフィン基を有するビニルモノマ
ーとして、アリルホスフィン酸等を、フェノール性水酸
基を有するビニルモノマーとして、O−オキシスチレ
ン、O−ビニルアニソール等が挙げられる。
ーとして、アリルホスフィン酸等を、フェノール性水酸
基を有するビニルモノマーとして、O−オキシスチレ
ン、O−ビニルアニソール等が挙げられる。
【0017】活性基を消滅させた架橋合成樹脂フィルム
にビニルモノマーをグラフト共重合させるには、このフ
ィルムに放射線を照射して再度活性基を生成させた後、
この活性基生成フィルムをビニルモノマーと接触させる
方法(所謂、前照射法)、あるいはこのフィルムをビニ
ルモノマーと接触させた状態で放射線を照射する方法
(所謂、同時照射法)のいずれを採用してもよい。
にビニルモノマーをグラフト共重合させるには、このフ
ィルムに放射線を照射して再度活性基を生成させた後、
この活性基生成フィルムをビニルモノマーと接触させる
方法(所謂、前照射法)、あるいはこのフィルムをビニ
ルモノマーと接触させた状態で放射線を照射する方法
(所謂、同時照射法)のいずれを採用してもよい。
【0018】架橋合成樹脂フィルムとビニルモノマーと
の接触は、フィルムをビニルモノマーまたはそれを含む
液中に浸漬する方法、フィルムにビニルモノマーまたは
それを含む液を塗布する方法等により行なうことができ
る。なお、この際に、モノマー中または該モノマー含有
液中に還元性物質、例えば、鉄、銅等の金属粉末、第1
鉄あるいは第1銅の塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩等の金属塩
粉末、ハイドロキノン、ヒドラジン等を添加しておくこ
とにより、ビニルモノマーの単独重合を防止できる。
の接触は、フィルムをビニルモノマーまたはそれを含む
液中に浸漬する方法、フィルムにビニルモノマーまたは
それを含む液を塗布する方法等により行なうことができ
る。なお、この際に、モノマー中または該モノマー含有
液中に還元性物質、例えば、鉄、銅等の金属粉末、第1
鉄あるいは第1銅の塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩等の金属塩
粉末、ハイドロキノン、ヒドラジン等を添加しておくこ
とにより、ビニルモノマーの単独重合を防止できる。
【0019】合成樹脂フィルムへのビニルモノマーのグ
ラフト率はモノマーの種類等によって変わり得るが、通
常、約20〜100%である。このグラフト率は、グラ
フト共重合後のフィルム重量から共重合前のフィルム重
量を減じた値を共重合前のフィルム重量で除し、これに
100を乗じて求める。
ラフト率はモノマーの種類等によって変わり得るが、通
常、約20〜100%である。このグラフト率は、グラ
フト共重合後のフィルム重量から共重合前のフィルム重
量を減じた値を共重合前のフィルム重量で除し、これに
100を乗じて求める。
【0020】グラフト共重合に際して照射する放射線量
は、ビニルモノマーの種類、共重合時の温度等種々の要
因に応じて設定するが、通常、約0.2〜10Mrad
である。
は、ビニルモノマーの種類、共重合時の温度等種々の要
因に応じて設定するが、通常、約0.2〜10Mrad
である。
【0021】上記本発明の方法で得られた電池用セパレ
ータは、電池に組み込むのに先立ち、水酸化ナトリウム
水溶液、水酸化カリウム水溶液等の電解液成分を用い、
架橋合成樹脂フィルム(幹ポリマー)にグラフト共重合
されたビニルモノマーによる分枝ポリマー部分を塩とし
ておくのが好ましい。
ータは、電池に組み込むのに先立ち、水酸化ナトリウム
水溶液、水酸化カリウム水溶液等の電解液成分を用い、
架橋合成樹脂フィルム(幹ポリマー)にグラフト共重合
されたビニルモノマーによる分枝ポリマー部分を塩とし
ておくのが好ましい。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
する。
【0023】実施例1 厚さ25μmのポリエチレンフィルムに対し、電子線加
速装置を用い、加速電圧200万ボルト、ビーム電流1
0ミリアンペアの条件で窒素雰囲気中にて20Mrad
の電子線を照射することにより、架橋を行なう。架橋ポ
リエチレンフィルムのゲル分率は85%であった。
速装置を用い、加速電圧200万ボルト、ビーム電流1
0ミリアンペアの条件で窒素雰囲気中にて20Mrad
の電子線を照射することにより、架橋を行なう。架橋ポ
リエチレンフィルムのゲル分率は85%であった。
【0024】次に、この架橋フィルムを空気中で20時
間にわたり70℃に加熱し、フィルムに生成した活性基
を消滅させる。
間にわたり70℃に加熱し、フィルムに生成した活性基
を消滅させる。
【0025】その後、この架橋フィルムに対し、上記と
同じ電子線加速装置を用い、加速電圧200万ボルト、
ビーム電流10ミリアンペアの条件で空気中にて5Mr
adの電子線を照射することにより、活性基を生成させ
る。
同じ電子線加速装置を用い、加速電圧200万ボルト、
ビーム電流10ミリアンペアの条件で空気中にて5Mr
adの電子線を照射することにより、活性基を生成させ
る。
【0026】次いで、活性基の生成された架橋ポリエチ
レンフィルムを液温が70℃に維持されたメタクリル酸
のメタノール溶液(メタクリル酸濃度30重量%)中に
40分間浸漬してグラフト共重合を行ない、更に、沸騰
水中に1時間浸漬してメタクリル酸のホモポリマーを除
去することにより、電池用セパレータを得た。
レンフィルムを液温が70℃に維持されたメタクリル酸
のメタノール溶液(メタクリル酸濃度30重量%)中に
40分間浸漬してグラフト共重合を行ない、更に、沸騰
水中に1時間浸漬してメタクリル酸のホモポリマーを除
去することにより、電池用セパレータを得た。
【0027】実施例2 実施例1で用いたのと同じポリエチレンフィルムに対
し、加速電圧200万ボルト、ビーム電流10ミリアン
ペアの条件で空気中にて15Mradの電子線を照射す
ることにより、架橋を行なう。架橋ポリエチレンフィル
ムのゲル分率は50%であった。そして、この架橋フィ
ルムを実施例1と同条件で加熱して活性基を消滅させ
る。
し、加速電圧200万ボルト、ビーム電流10ミリアン
ペアの条件で空気中にて15Mradの電子線を照射す
ることにより、架橋を行なう。架橋ポリエチレンフィル
ムのゲル分率は50%であった。そして、この架橋フィ
ルムを実施例1と同条件で加熱して活性基を消滅させ
る。
【0028】次に、この架橋フィルムに対し、加速電圧
200万ボルト、ビーム電流10ミリアンペアの条件で
空気中にて1Mradの電子線を照射することにより、
活性基を生成させる。
200万ボルト、ビーム電流10ミリアンペアの条件で
空気中にて1Mradの電子線を照射することにより、
活性基を生成させる。
【0029】その後、この架橋フィルムを液温が70℃
に維持されたアクリル酸のメタノール溶液(アクリル酸
濃度30重量%)中に30分間浸漬してグラフト共重合
を行い、更に、これを沸騰水中に1時間浸漬してアクリ
ル酸のホモポリマーを除去することにより、電池用セパ
レータを得た。
に維持されたアクリル酸のメタノール溶液(アクリル酸
濃度30重量%)中に30分間浸漬してグラフト共重合
を行い、更に、これを沸騰水中に1時間浸漬してアクリ
ル酸のホモポリマーを除去することにより、電池用セパ
レータを得た。
【0030】比較例1 電子線架橋時に生成した活性基の消滅を行なわないこと
以外は実施例1と同様に作業して、電池用セパレータを
得た。
以外は実施例1と同様に作業して、電池用セパレータを
得た。
【0031】比較例2 電子線架橋時に生成した活性基の消滅を行なわないこと
以外は実施例2と同様に作業して、電池用セパレータを
得た。
以外は実施例2と同様に作業して、電池用セパレータを
得た。
【0032】上記実施例および比較例の操作を各々20
回繰り返し行い、それにより得られた電池用セパレータ
のグラフト率を測定した結果を表1に示す。
回繰り返し行い、それにより得られた電池用セパレータ
のグラフト率を測定した結果を表1に示す。
【0033】
【0034】
【発明の効果】本発明は上記したように放射線照射によ
り合成樹脂フィルムを架橋した後、該照射によりフィル
ムに生成した活性基を消滅させ、次いでフィルムにビニ
ルモノマーをグラフト共重合させるようにしたので、架
橋時に生成した活性基のグラフト共重合反応への影響を
排除でき、グラフト率のバラツキの少ない電池用セパレ
ータを得ることができる。
り合成樹脂フィルムを架橋した後、該照射によりフィル
ムに生成した活性基を消滅させ、次いでフィルムにビニ
ルモノマーをグラフト共重合させるようにしたので、架
橋時に生成した活性基のグラフト共重合反応への影響を
排除でき、グラフト率のバラツキの少ない電池用セパレ
ータを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川野 栄三 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 合成樹脂フィルムを放射線照射により架
橋する工程、放射線照射により合成樹脂フィルムに生成
された活性基を消滅させる工程、および架橋された合成
樹脂フィルムに放射線を照射してビニルモノマーをグラ
フト共重合する工程を含むことを特徴とする電池用セパ
レータの製造法。 - 【請求項2】 架橋された合成樹脂フィルムに放射線を
照射した後、ビニルモノマーと接触させてグラフト共重
合させる請求項1記載の電池用セパレータの製造法。 - 【請求項3】 架橋された合成樹脂フィルムをビニルモ
ノマーと接触させた状態で放射線を照射してグラフト共
重合させる請求項1記載の電池用セパレータの製造法。
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JP04192648A JP3101085B2 (ja) | 1992-05-11 | 1992-05-11 | 電池用セパレータの製造法 |
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JPH05314960A true JPH05314960A (ja) | 1993-11-26 |
JP3101085B2 JP3101085B2 (ja) | 2000-10-23 |
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Family Applications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2277403A (en) * | 1993-04-23 | 1994-10-26 | Pall Corp | Microporous battery separators comprising radiation-grafted polyethylene |
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-
1992
- 1992-05-11 JP JP04192648A patent/JP3101085B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2277403A (en) * | 1993-04-23 | 1994-10-26 | Pall Corp | Microporous battery separators comprising radiation-grafted polyethylene |
GB2277403B (en) * | 1993-04-23 | 1996-09-25 | Pall Corp | Battery separators |
US7071271B2 (en) | 2003-10-30 | 2006-07-04 | 3M Innovative Properties Company | Aqueous emulsion polymerization of functionalized fluoromonomers |
US7074841B2 (en) | 2003-11-13 | 2006-07-11 | Yandrasits Michael A | Polymer electrolyte membranes crosslinked by nitrile trimerization |
US7179847B2 (en) | 2003-11-13 | 2007-02-20 | 3M Innovative Properties Company | Polymer electrolytes crosslinked by e-beam |
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JP3101085B2 (ja) | 2000-10-23 |
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