JPH0531066Y2

JPH0531066Y2 -

Info

Publication number: JPH0531066Y2
Application number: JP1987069662U
Authority: JP
Priority date: 1987-05-12
Filing date: 1987-05-12
Publication date: 1993-08-10
Anticipated expiration: 2002-05-12
Also published as: JPS63180529U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は種々の物品を収納、保管、或は、運搬
する際に使用して便利な容器に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

各種物品の収納、保管等に使用する容器には、
様々な構造のものが知られているが、このうち収
容した物品の容器を表示するための表示部を設け
たり、或は、保管、運搬上の便宜のため、容器同
士のスタツキングを可能にするための構造が付与
されたものが知られている。また、この容器を持
上げたり、ラツク等に吊下支持させるための支持
部が形成されたものもある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の容器は、その容器に必要な諸機能を果す
ことができるようにするため、夫々に工夫をこら
したものが提案されているが、本考案は上記容器
の諸機能を同一容器に果せるための構造が合理的
に与えられた容器を提供することを目的としてな
されたものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本考案では容器の構
成を次のようにした。

即ち、有底箱状の容器に於て、側壁はその外面
が上向きに少し拡開した傾斜壁であつて、各側壁
の上辺は比較的狭幅の水平部に形成されていると
共に、この水平部の前後の一組はその先端側が上
記側壁と平行で下向きに折曲された引手用立壁
に、また、水平部の左右の一組は下辺が凸状又は
凹状をなす係止部を有する支持立壁に形成されて
いること、及び、上記側壁の外面において、隣り
合う側壁が連続する隅部近傍に、当該側壁外面よ
りも下端が突出した垂直面を、この垂直面の下端
を上記側壁下端より少し上部に位置付けて形成し
たことを特徴とするものである。

〔作用〕箱状容器における上向き傾斜壁は射出成形時の
型抜きに有効に作用する。

上記容器の立壁は、容器の前、後のものが引手
又は持手用の立壁として、また、この容器の左右
のものは、持手又は係止用の立壁として作用す
る。

側壁外面に突出させて形成した垂直面は、その
全面が収容した物品名や届先名等の表示部として
作用すると同時に、垂直面の下端面がこの容器同
士をスタツキングする時の当接支持面として作用
する。

〔実施例〕

次に本考案の実施例を図に拠り説明する。

第１図は本考案容器の一例をスタツキングした
状態を示し、その一部を断面とした正面図、第２
図は第１図の−線矢視における左半の断面
図、第３図は本考案容器の一例をキヤビネツトに
収納した状態の一部切截側面図、第４図は同じく
正面図である。

第１図に於て、１は有底無蓋の箱状容器で、
２，３はその左右の側壁、４，５は同じく前後の
側壁である。

而して、各側壁２〜５は、上方へ向うに従つて
外側に少し拡開するように傾斜して底板１ａから
立上げられている。この各側壁２〜５の拡開傾斜
は、容器１が射出成形で形成される場合の型抜き
の上で有用なものである。尚、容器１の深さは任
意であるが、この実施例では上位の容器の深さ
は、下位の容器の深さの略1/2に整えられている。

６は上記各側壁２〜５の上端を水平な向きに延
設した水平部、７，８，９，１０は上記水平部６
において、その先端側を各側壁２〜５に対し略平
行な向きで下方に曲げたように形成した立壁であ
る。（第２図参照）而して、前、後の立壁９，１０は、この実施例
では、容器１の引手又は持手として機能する。

また、左、右の立壁７，８は容器１の持手又
は、後述するキヤビネツトＣ等の支持部Ｈにこの
容器を係止させるときの係止部として機能する。
このため、この実施例では、左右の立壁７，８の
下辺に凸部７ａ，８ａが係止部として形成されて
いる。（第１図、第３図参照）この係止部は、キヤビネツト等の支持部Ｈに凸
部が形成されているときは、これに対応して凹部
に形成される場合がある。

１１は上記各側壁２〜５の外面において、隣合
う各側壁が連続する隅部付近に形成した垂直面で
側壁の外面より外側に突出させられており、ま
た、各垂直面１１の下端辺１１ａは各側壁２〜５
の下端辺より少し上位に位置付けて形成されてい
る。

ここで、容器の前後の側壁４，５に形成される
垂直面１１は、その面の両側部１１ｂを当該垂直
面の他の部分より余計に突出させ、スタツキング
機能をより確実なものとするようにしている。

また、図示した実施例では、各垂直面１１は各
壁外面において個々独立した形式で形成されてい
るが、容器の隅部において隣合う垂直面同士は連
続した垂直面（図示せず）に形成してもよい。

尚、第１図、第２図に於て、１２は各容器１の
蓋としても機能するように形成されたトレーで、
浅底箱状のトレー本体１２ａと、その側壁外周面
にフランジ状に形成された支持翼部１２ｂとを主
体として形成されており、この支持翼部１２ｂに
おいて裏返し状態のトレー１２が各容器１の水平
部６に載架支持され容器１の蓋として機能する。
１２ｃは上記翼部１２ｂの裏面に形成した凸部
で、キヤビネツトＣの支持部Ｈに支持節度を付け
るためのものである。

上記トレー１２は、これを図示の状態から反転
させた状態でトレーとして使用する。

尚、上記容器１の裏面には、次のような工夫が
施されている。

容器１の底１ａの裏面には、補強用のリブ１ｂ
が格子棧状に形成されていると共に、幅方向両側
に位置するリブは、この容器をローラコンベアに
より搬送させるとき、当該ローラ上に載架される
リブに形成されている。なお、このリブの平面パ
ターンは、図示しないが、左右、並びに、前後対
象のパターンである。

また、底１ａの裏面に於て、格子棧状のリブに
囲まれた部分の所定位置のものは、搬送磁気デー
タを書込んだ記録板を貼着する記録部１ｃに形成
されている。

〔考案の効果〕

本考案は以上の通りであつて、容器１を上述の
ように構成したことにより、容器同士を第１図、
第２図に示すように積重することができると共
に、積重したとき各側壁２〜５の外面に形成した
垂直面１１の下端辺１１ａが下に位置する容器１
の各側壁における水平部６に支持されるので、安
定且つ揃つた姿勢で積重することができる。

また、上記の各垂直面１１は、所定事項の表示
部として機能するから、容器をどの面から見て
も、その内容物や搬送先等を判読或は識別するこ
とができて便利である。尚、積重時にもこの面１
１はかくれないから表示内容の視認の上で問題は
ない。

更に、各側壁２〜５の上部に形成した水平部６
と立壁７〜１０は、この容器１の引手や持手或
は、支持部として機能する。

即ち、各容器１は第３図、第４図に示すよう
に、キヤビネツトＣの内壁面に形成したシール状
の支持部Ｈに支持させることにより、このキヤビ
ネツト内に抽出状にして整然と収納することがで
きるのである。

この場合に於て、両側の立壁７，８に形成した
凸部７ａ，８ａは、レール状支持部Ｈに対応して
形成された段部１ｈに係合することにより、この
容器１の出、入に節度を付け、また、支持状態を
安定に保つ役割がある。

従つて、本考案容器は各種物品の収納、運搬、
保管等用の容器としてきわめて有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案容器の一例をスタツキングした
状態を示し、その一部を断面とした正面図、第２
図は第１図の−線矢視における左半の断面
図、第３図は本考案容器の一例をキヤビネツトに
収納した状態の一部切截側面図、第４図は同じく
正面図である。１……容器、２〜５……容器１の各側壁、６…
…各側壁上部に形成した水平部、７〜１０……各
側壁の立壁、１１……各側壁の外面に形成した垂
直面。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

有底箱状の容器に於て、側壁はその外面が上向
きに少し拡開した傾斜壁であつて、各側壁の上辺
は比較的狭幅の水平部に形成されていると共に、
この水平部の前後の一組はその先端側が上記側壁
と平行で下向きに折曲された引手用立壁に、ま
た、水平部の左右の一組は下辺が凸状又は凹状を
なす係止部を有する支持立壁に形成されているこ
と、及び、上記側壁の外面において、隣り合う側
壁が連続する隅部近傍に、当該側壁外面よりも下
端が突出した垂直面を、この垂直面の下端を上記
側壁下端より少し上部に位置付けて形成したこと
を特徴とする物品収納用容器。