JPH05309372A - 高純度水の製造装置 - Google Patents

高純度水の製造装置

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JPH05309372A
JPH05309372A JP4119000A JP11900092A JPH05309372A JP H05309372 A JPH05309372 A JP H05309372A JP 4119000 A JP4119000 A JP 4119000A JP 11900092 A JP11900092 A JP 11900092A JP H05309372 A JPH05309372 A JP H05309372A
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Japan
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water
stage
reverse osmosis
membrane
osmosis membrane
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JP4119000A
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Makio Tamura
真紀夫 田村
Tomohiro Kawakita
智博 河北
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Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 逆浸透膜を2段に設けて2段RO法により、
原水中の不純物を除去して、純水や超純水等の高純度水
を製造する際に、処理水中の溶存ガスや揮発性の不純物
を効率よく除去できる装置を提供する。 【構成】 2段に設けたRO膜装置の透過水を、加熱装
置によって加熱した後、真空脱気装置に通す装置を設け
る。この装置により、処理効率に優れ、しかも溶存ガス
や揮発性の不純物を十分に除去して高品質の高純度水を
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高純度水を効率的かつ
経済的に得るための高純度水の製造装置、詳しくは、2
段に設けた逆浸透膜装置を通すことで例えば純水、超純
水等の高純度水を製造する装置に関する。
【0002】
【従来技術】高純度水を製造する従来法の一つとして、
2段に設けた逆浸透膜(以下「RO膜」と略記する)を
通して不純物を除去する方法(2段RO法)が知られて
いる。この2段RO法は、1段目RO装置を透過した透
過水を更に2段目RO装置に通して2次透過水を得る方
法であり、1段の逆浸透膜装置とイオン交換装置を組み
合わせた処理装置に比べて、イオン交換樹脂の再生設備
が不要であるとか、再生操作が不要でなので連続採水が
可能である等の利点が得られる他、2段目RO装置の後
段にイオン交換装置を設けて更に高純度の水を製造する
といった場合でも、当該イオン交換装置を極めて小型化
できるという特徴がある。
【0003】この2段RO法では、一般に系外に排出す
る濃縮水の濃縮率を大きくして、透過水回収率を上昇さ
せることなどが望まれるが、このために原水にカルシウ
ムイオンが含まれていると膜面に炭酸カルシウムが析出
して膜面を汚染する虞れがある。そこで、原水に酸を添
加してpHを低下させることで炭酸カルシウムの析出を
防止する提案等もされている。
【0004】また純水や超純水等の理論純水に近い高純
度水では、CO2 やO2 の溶存ガスも可及的に除去され
る必要があり、2段RO法でもこれらの溶存ガスを除去
するための提案もされている。
【0005】例えば、1段目RO膜の透過水(一次透過
水)にアルカリを添加して遊離の炭酸を膜で分離できる
イオン状に変化させ、これによって2段目RO膜でのC
2の除去率を高める方法(特開昭61−4591
号)、あるいは1段目RO膜を透過した一次透過水を脱
ガスした後、2段目RO膜の処理を行なう方法(特開昭
63−36890号)がある。
【0006】しかしながら、上記前者の方法は、アルカ
リを添加することにより遊離の炭酸はRO膜で除去し易
くなるが、炭酸ガス以外の溶存ガス(例えば酸素)を除
去するためには別の処理が必要であるという問題があ
る。
【0007】また上記後者の方法では、1段目RO膜と
2段目RO膜の間で脱ガスする方法であるため、高純度
水として回収する二次透過水だけでなく、2段目RO膜
によって不純物の濃縮側として系外に除去すべき濃縮水
も結果的には脱ガス処理対象となり、脱ガス装置の処理
量が10〜15%程度多くなるという問題がある。
【0008】また、目的は異なるが、多段の分離膜を用
いて超純水を製造する場合に、膜電位の異なった膜素材
を組み合わせて多段膜処理することにより、超純水中の
TOCを除去するという提案(特公昭3−78156
号)もされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のことから、2段
RO法によって高純度水を得る従来方法の問題を解決し
て、脱ガス処理した高水質の高純度水を効率よく得る工
夫が求められている。
【0010】本発明者は、このような現状において、高
純度水を効率よく得る方法につき鋭意研究を重ねた。
【0011】その結果、2段RO法のための膜素材や脱
ガス処理のための装置等を特定の関係で組み合せた場合
に、従来にない優れた脱ガス処理を実現できることを見
い出した。また、2段RO法の脱ガス処理において従来
は注目されていなかった条件、すなわち温度条件によっ
て、脱ガスの効率が飛躍的に向上されることを見い出し
た。
【0012】本発明は、以上のような本発明者の知見に
基づいてなされたものであり、その目的は、2段RO法
において除去が容易でなかった不純物、特に溶存ガスや
揮発性の有機性不純物を、比較的簡単な構成で効率よく
除去できるようにした高純度水の製造装置を提供すると
ころにある。
【0013】また本発明の別の目的は、溶存ガスの除去
のために熱を利用すると共に、用いた熱の回収、及び再
利用を図ることで、熱利用効率の高い装置を提供すると
ころにある。
【0014】また更に本発明の別の目的は、上記の効率
的な熱回収によって、後段に設けたイオン交換装置に処
理水を通す場合に、処理水温度を十分に低くして、イオ
ン交換樹脂からのTOC溶出を可及的に少なく出来るよ
うにした、全体が都合よくバランスされた構成をもつ高
純度水の製造装置を提供するところにある。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、以
上のような目的を達成するために、上記特許請求の範囲
の各請求項に記載した本発明を完成した。
【0016】かかる本発明よりなる高純度水の製造装置
の特徴の一つは、凝集沈澱、凝集濾過、加圧浮上、MF
濾過、UF濾過、活性炭処理、脱炭酸塔、その他のpH
調整等を、単独にあるいは組み合わせて前処理を行なっ
た原水を被処理水として1段目RO膜装置に給水し、そ
の後、この1段目RO膜装置の透過水(一次透過水)を
2段目RO膜装置に給水し、次いで、この2段目RO膜
装置の透過水(二次透過水)を脱気装置に通して脱ガス
を行なうように設けると共に、この脱気装置に通される
二次透過水を加熱するように設けた装置構成を有すると
ころにある。
【0017】RO膜装置への給水は、例えば、加圧ポン
プで加圧給水することができ、1段目RO膜装置、2段
目RO膜装置に別々の加圧ポンプを用いてもよいし、加
圧ポンプを共用してもよい。
【0018】脱気装置は、真空下において充填物を用い
た充填塔内に液体を流下させながら脱気を行なうもの
や、真空中に液体をスプレーするフラッシュ塔等の真空
脱気装置、脱気膜を利用し当該脱気膜の一方の側に液体
を流し、他方の側を減圧して脱気を行なう膜脱気器等を
用いることができる。真空脱気装置あるいは膜脱気器で
発生したガスは、例えば、冷却した後真空発生手段によ
り排気すればよい。真空発生手段としては、真空ポン
プ、スチームエゼクター、あるいはRO膜装置の濃縮水
を用いたアスピレーターなどを利用することができる。
真空度は特に限定されるものではないが、一般的には2
0torr〜30torr程度とするのがよい場合が多い。
【0019】脱気装置に、給水される二次透過水からの
溶存ガス及び揮発性の不純物の除去は、後述するよう
に、この二次透過水を加熱することによって極めて効率
的に行なわれる。
【0020】加熱手段としては、脱気装置内に設ける場
合には、例えば内部にスチーム等の熱媒を通じた管路か
らなるヒーター等を用いることができ、脱気装置への給
水系に設ける場合には、プレートアンドフレーム型の熱
交換器等公知のものを用いることができる。加熱は、特
に限定されるものではないが、二次透過水を25〜60
℃、好ましくは30〜50℃程度に加熱することがよ
い。
【0021】熱交換装置を通った処理水は、更にイオン
交換装置に通して不純物の一層の除去を図るようにする
ことも好ましい。この場合に用いられるイオン交換装置
としては、アニオン交換樹脂塔、カチオン交換樹脂塔を
組み合わせて用いる場合、アニオン交換樹脂とカチオン
交換樹脂を混合した混床式のイオン交換樹脂塔、あるい
はこれらの複数を組み合わせて用いる場合のいずれの場
合であってもよい。
【0022】本発明の他の特徴の一つは、上記の1段目
RO膜装置と、2段目RO膜装置と、加熱手段と脱気装
置とを備えた高純度水の製造装置において、該1段目R
O膜装置及び2段目RO膜装置の少なくともいずれか一
方のRO膜を、プラス荷電した膜で構成した高純度水の
製造装置を提供することにある。。
【0023】本発明者等の研究によれば、このようなプ
ラス荷電したRO膜の使用によってナトリウムやカリウ
ム等の陽イオン性の不純物の除去効率が向上し、より高
純度の水が得られることが判明した。
【0024】上記においてプラス荷電したRO膜とは、
例えば図4に示す装置において、KCl水溶液の濃度が
低濃度側10-3モル/l,高濃度側4×10-3モル/l
として、電位差計により測定される膜電位がマイナスを
示すものをいう。
【0025】具体的には、1段目RO膜及び2段目RO
膜の少なくともいずれか一方に3級アミン,4級アミン
をもつプラス荷電したRO膜を用いるが、プラス荷電し
たRO膜は、プラス荷電していないRO膜に比べて被処
理水中の不純物による膜汚染を受け易いので、1段目R
O膜としてプラス荷電膜していないRO膜を用い、2段
目RO膜としてプラス荷電したRO膜を用いるのが好ま
しい場合が多い。
【0026】プラス荷電膜を用いてRO膜装置を構成す
る場合にも、熱交換装置を通った処理水を上記のように
イオン交換装置に通して不純物の一層の除去を図ること
も好ましい。
【0027】本発明は、以上の構成に加え、1段目RO
膜装置への給水系、2段目RO膜装置への給水系、特に
は、脱気装置への給水系の配管に、熱交換装置を設け、
上記加熱状態で脱気装置を通った処理水を、これらの熱
交換装置の高温側熱媒体として通水する構成を採用でき
る。
【0028】このような熱交換装置の構成を採用するこ
とにより、RO膜装置への給水の温度コントロール、脱
気装置に給水する二次透過水の予備加熱が行なわれて、
加熱手段の負担が軽減され、熱利用効率が向上する。ま
た、脱気装置の後段にイオン交換装置を設ける場合に
は、熱交換装置を通し温度を低下させた処理水をこのイ
オン交換装置に通すことになるため、高温水をそのまま
通水した時に溶出が多くなるTOCを低減させることが
できる。
【0029】なお、本発明において1段目RO膜装置へ
の給水(原水)、あるいは2段目RO膜装置の給水(一
次透過水)にNaOH水溶液等のアルカリを添加する構
成を付加してもよく、その場合はRO膜装置での遊離炭
酸の除去率が向上し、その結果、後段の脱気装置に対す
る負荷の軽減が図れる。
【0030】
【実施例】以下本発明を図面に示す代表的な実施例に基
づいて更に詳細に説明する。
【0031】実施例1 図1において、原水1は、前処理装置2により所定の前
処理が行なわれた後、図示しない加圧ポンプにより、原
水給水系の配管2−1から1段目RO膜装置4に給水さ
れる。
【0032】この1段目RO膜装置4では、RO膜によ
り不純物を除去し、透過側である一次透過水は、図示し
ない加圧ポンプにより一次透過水給水系の配管4−1を
通して2段目RO膜装置5に給水される。他方、濃縮側
は濃縮水排出配管4−2を介して系外に廃棄される。
【0033】2段目RO膜装置ではRO膜により上記一
次透過水中の残留不純物を除去し、透過側である二次透
過水は、図示しないポンプにより二次透過水給水系の配
管5−1を介し、途中熱交換器7で加熱された後真空脱
気装置8に給水される。他方、濃縮側は濃縮水排出配管
5−2を介して前処理装置2に戻される。なお熱交換器
7は、図示しない系外の加熱装置との間で熱媒が循環さ
れて、真空脱気装置8に給水する二次透過水を所定の温
度となるようにコントロールするように設けられてい
る。
【0034】また本例では、真空脱気装置8で溶存ガス
等の不純物が除去された処理水(脱気水)は、処理水通
水系の配管8−1,8−2を通してイオン交換装置9に
送られ、イオン性の不純物除去が行なわれるようにして
いるが、この通水系の配管8−1,8−2は、途中にお
いて、上記の二次透過水給水系の配管5−1及び原水給
水系の配管2−1との間で熱交換器6,3を形成し、脱
気水を高温側として、原水又は二次透過水と熱交換を行
なうように設けられている。なお、真空脱気装置8で発
生したガスは熱交換器10で冷却され、真空発生手段1
1を介して系外に排気される。
【0035】以上のような構成の2段RO膜装置を有す
る高純度水の製造装置によれば、2段のRO膜装置4,
5により不純物を除去できると共に、真空脱気装置8の
前段で二次透過水を加熱することにより、二次透過水に
含まれる溶存ガスや揮発性の有機性不純物などを真空脱
気装置8により比較的容易に除去することができるとい
う効果があり、また、真空脱気装置8を通った加熱脱気
水を用いて、原水や二次透過水を熱交換器で加熱すると
共に、脱気水自体はこれにより温度が低下されるため、
イオン交換装置9におけるTOC溶出等の影響が低減さ
れるという効果もある。
【0036】試験例1 イオン交換装置を除いて、以下に示すRO膜装置と、真
空脱気装置、加熱装置を用いて図1の装置を構成し、以
下の条件で原水を流して高純度水の製造を行なった。
【0037】真空脱気装置8に通す二次透過水の温度
は、加熱を行なわない状態から50℃まで加熱した状態
で夫々高純度水製造試験を行ない、加熱の有無による相
違を下記表1、ならびに図2に示した。
【0038】すなわち、1段目RO膜装置及び2段目R
O膜装置としてプラス荷電の膜でない逆浸透膜SU−7
10(東レ製)を装着したRO膜装置を用い、真空脱気
装置としては、塔の内部に充填物を充填した公知の真空
脱気装置を用いた。なお、真空脱気装置は真空度25t
orrの条件で運転した。
【0039】また、加熱装置としては、熱水を熱媒体と
したプレートアンドフレーム型の熱交換器を用いた。
【0040】原水としては、前処理として凝集濾過処理
をした温度15℃の工業用水を用いた。
【0041】
【表1】
【0042】この結果から、真空脱気装置の前段で給水
(二次透過水)を加熱することにより、CO2 やO2
の溶存ガスや揮発性の有機性不純物を除去し易くなり、
よって給水温度が高くなる程、抵抗率(MΩ・cm)の
高い、高純度の水が得られることが分かる。
【0043】試験例2 図1の装置を用い、試験例1に比べ、2段目RO膜装置
にプラス荷電タイプの逆浸透膜(SU−910:東レ
製)を用いた他は、試験例1と同様の試験を行ない、そ
の結果を下記表2ならびに図3に示した。
【0044】
【表2】
【0045】この結果から、2段目RO膜装置にプラス
荷電したRO膜を用いることにより、上記試験例1に比
べて更に高純度の水が得られることが分かる。
【0046】参考試験例1 試験例1における真空脱気の効果を確認するために、真
空脱気を行なわない他は、試験例1と同様の条件で試験
を行ないその結果を下記表3に示した。
【0047】
【表3】
【0048】この表3の結果から明らかであるように、
真空脱気を行なわずに給水を単に加熱したのみでは、得
られた処理水の抵抗率は、加熱の程度によらず殆ど変化
しなかった。
【0049】試験例3 試験例2に用いた装置の脱気水の通水系の後段に、H形
の強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR−12
4)とOH形の強塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーラ
イトIRA−400)とを1:1(容量比)で混合して
充填してなるイオン交換装置を接続し、このイオン交換
装置を通った処理水中のTOC濃度を測定し、その結果
を下記表4に示した。なお、この時、真空脱気装置入口
の給水温度を50℃に、またイオン交換樹脂装置入口の
給水温度を20℃に設定した。
【0050】また比較のために、真空脱気装置入口の給
水温度を上述の場合と同じく50℃に加熱すると共に、
当該真空脱気装置からの脱気水を熱交換を行なうことな
くそのままの温度でイオン交換装置に通し、そのときの
処理水中のTOC濃度を測定し、その結果を下記表4に
示した。なお真空脱気装置を通った脱気水の条件を同じ
くするために、熱交換器3,6は外部の熱媒を用いて加
熱した。
【0051】
【表4】
【0052】この表4の結果から分かるように、脱気水
を熱交換してその温度を低下させてからイオン交換装置
に通水した方が、熱交換せずに高い温度のまま通水した
場合に比べて、イオン交換後に得られる処理水のTOC
濃度は明らかに低かった。
【0053】
【発明の効果】本発明の高純度水の製造装置によれば、
従来の2段RO法を実施する装置において除去が容易で
なかった不純物、特にCO2 ,O2 等の溶存ガスや揮発
性の不純物を、2段目RO膜装置を通った二次透過水を
加熱して脱気するという比較的簡単な構成で効率よく除
去でき、高品質の高純度水を製造できるという効果があ
ると共に、しかも2段目RO膜装置の二次透過水のみ脱
気するので、1段目RO膜装置と2段目RO膜装置との
間で脱ガスする従来装置に比べて、処理効率が経済的か
つ合理的であり、脱気装置の小型化、処理効率の向上等
を図ることができるという効果がある。
【0054】すなわち、当該従来装置においては、高純
度水として回収する二次透過水だけでなく、不純物の濃
縮側として1段目RO膜装置の入口側に戻す濃縮水まで
脱気対象となり、その分、脱気装置の処理量が多くなっ
て不経済であるが、本発明装置においては高純度水とし
て回収する二次透過水のみを脱気するので極めて経済的
かつ合理的となるからである。
【0055】また、溶存ガスの除去のために加熱した二
次透過水の熱の回収及び再利用を図ることで、装置全体
での熱利用効率が高く、製造コストの増大を抑制できる
という効果もある。
【0056】また更に、脱気水(処理水)から更に不純
物を除去するためのイオン交換装置にこの脱気水を通す
場合に、上記の効率的な熱回収,再利用によって、該処
理水の温度を低下させることができ、イオン交換樹脂か
らのTOCの溶出を都合よく抑制でき、装置全体で熱回
収,再利用のバランスに優れた高純度水の製造装置を提
供できるという効果がある。
【0057】更に、2段のRO膜装置のいずれかをプラ
ス荷電したRO膜を用いて構成することでナトリウムや
カリウム等の陽イオンを効率的に除去することができ、
高品質の高純度水を一層効率的に製造できるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の高純度水製造装置の構成概
要を示した図、
【図2】試験例1の結果を示した図、
【図3】試験例2の結果を示した図、
【図4】RO膜装置に用いるRO膜がプラス荷電の膜で
あることを確認するための装置の構成概要図である。
【符号の説明】
1・・・原水、2・・・前処理装置、3・・・熱交換
器、4・・・1段目RO膜装置、5・・・2段目RO膜
装置、6・・・熱交換器、7・・・熱交換器、8・・・
真空脱気装置、9・・・イオン交換装置、10・・・熱
交換器、11・・・真空発生装置。
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来技術】高純度水を製造する従来法の一つとして、
2段に設けた逆浸透膜(以下「RO膜」と略記する)を
通して不純物を除去する方法(2段RO法)が知られて
いる。この2段RO法は、1段目RO装置を透過した透
過水を更に2段目RO装置に通して2次透過水を得る方
法であり、1段の逆浸透膜装置とイオン交換装置を組み
合わせた処理装置に比べて、イオン交換樹脂の再生設備
が不要であるとか、再生操作が不要なので連続採水が可
能である等の利点が得られる他、2段目RO装置の後段
にイオン交換装置を設けて更に高純度の水を製造すると
いった場合でも、当該イオン交換装置を極めて小型化で
きるという特徴がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】具体的には、1段目RO膜及び2段目RO
膜の少なくともいずれか一方に3級アミン,4級アミン
をもつプラス荷電したRO膜を用いるが、プラス荷電し
たRO膜は、プラス荷電していないRO膜に比べて被処
理水中の不純物による膜汚染を受け易いので、1段目R
O膜としてプラス荷電していないRO膜を用い、2段目
RO膜としてプラス荷電したRO膜を用いるのが好まし
い場合が多い。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】2段目RO膜装置ではRO膜により上記一
次透過水中の残留不純物を除去し、透過側である二次透
過水は、二次透過水給水系の配管5−1を介し、途中熱
交換器7で加熱された後真空脱気装置8に給水される。
他方、濃縮側は濃縮水排出配管5−2を介して前処理装
置2に戻される。なお熱交換器7は、図示しない系外の
加熱装置との間で熱媒が循環されて、真空脱気装置8に
給水する二次透過水を所定の温度となるようにコントロ
ールするように設けられている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】試験例3 試験例2に用いた装置の脱気水の通水系の後段に、H形
の強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR−12
4)とOH形の強塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーラ
イトIRA−400)とを1:(容量比)で混合して
充填してなるイオン交換装置を接続し、このイオン交換
装置を通った処理水中のTOC濃度を測定し、その結果
を下記表4に示した。なお、この時、真空脱気装置入口
の給水温度を50℃に、またイオン交換樹脂装置入口の
給水温度を20℃に設定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/58 T 9/00 Z 8515−4D

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水が給水される1段目逆浸透膜装
    置と、この1段目逆浸透膜装置を透過した一次透過水が
    給水される2段目逆浸透膜装置と、この2段目逆浸透膜
    装置を透過した二次透過水が給水される脱気装置と、こ
    の脱気装置内又は脱気装置前段の給水系に設けられて上
    記二次透過水を加熱する加熱手段とを備えたことを特徴
    とする高純度水の製造装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、1段目逆浸透膜装置
    への給水系、2段目逆浸透膜装置への給水系、脱気装置
    への給水系の少なくともいずれか一つの配管に、熱交換
    装置を設け、脱気装置を通った処理水を、該熱交換装置
    の高温側熱媒体として通水するように構成したことを特
    徴とする高純度水の製造装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、1段目逆浸透
    膜装置及び2段目逆浸透膜装置の少なくともいずれか一
    方の逆浸透膜をプラス荷電した膜で構成したことを特徴
    とする高純度水の製造装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、熱交換装置を通った
    処理水の通水系後段にイオン交換装置を設けたことを特
    徴とする高純度水の製造装置。
JP4119000A 1992-05-12 1992-05-12 高純度水の製造装置 Pending JPH05309372A (ja)

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