JPH05306891A - ピンフィン熱交換器およびその製造方法 - Google Patents

ピンフィン熱交換器およびその製造方法

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JPH05306891A
JPH05306891A JP11177592A JP11177592A JPH05306891A JP H05306891 A JPH05306891 A JP H05306891A JP 11177592 A JP11177592 A JP 11177592A JP 11177592 A JP11177592 A JP 11177592A JP H05306891 A JPH05306891 A JP H05306891A
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JP
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fins
pin
heat exchange
fin
pin fin
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JP11177592A
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Fujio Takahashi
不二男 高橋
Isao Suzuki
鈴木  勲
Satoshi Honda
智 本田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】安価なピンフィンが得られ、このピンフィンを
用いて熱交換パイプに対する組立の容易化を図り、低コ
スト化となるピンフィン熱交換器およびその製造方法を
提供することにある。 【構成】複数枚のフィン10…を狭小の間隙を存して並
設し、それぞれのフィンには薄肉の基板部11と厚肉の
ピン部12とが交互に連続し、かつ平行に形成し、これ
らフィンの相対向する部分に複数のスリット13を設
け、各フィンの相対向するスリットに、その内部に被熱
交換流体を導通させる熱交換パイプ14を嵌着した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば空気調和機に
備えられ、内部に被熱交換流体である冷媒ガスを導通さ
せ、熱交換空気である被空調室空気と熱交換作用をなす
ピンフィン熱交換器およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば空気調和機に備えられる熱交換
器は、種々の形態があり、それぞれの条件に適応した状
態で用いられる。
【0003】近時、多用される熱交換器として、いわゆ
るピンフィンタイプのものがある。これは、たとえば図
19に示すように形成される。1は熱交換パイプであ
り、ここでは偏平状に形成され、内部に被熱交換流体で
ある冷媒ガスを導通させるようになっている。
【0004】上記熱交換パイプ1は、所定間隔を存して
平行に並べられており、これらの熱交換パイプ1,1相
互は、多数本の、比較的細径のピン2…で連結される。
上記ピン2は、金属細線であり、同一長さをもって、熱
交換パイプ1,1相互の相対向する面1a,1b間に縦
横同一間隔を存して整然と並べられ、両端部をロー付
け、あるいは、はんだ付け加工などにより熱交換パイプ
に固着される。
【0005】図20に示すような、ピンフィンタイプの
熱交換器もある。これは、図19と同一形態の熱交換パ
イプ1を所定間隔を存して平行に並べ、これら熱交換パ
イプ1,1相互の相対向する面1a,1bをジグザグ状
に折曲したピンフィン3で連結してなる。
【0006】上記ピンフィン3は、ここでは鋭角状に折
曲してなるが、たとえばU字状に折曲してあってもよ
い。いずれにしても、ピンフィン3の熱交換パイプ1当
接部は、ロー付け、あるいは、はんだ付け加工などによ
り固着される。
【0007】いずれのピンフィン熱交換器であっても、
平板状のフィンを狭小の間隙を存して並べ、ここに熱交
換パイプを貫通してなる、いわゆるフィンドチューブタ
イプの熱交換器よりもフィン面積を大きくとることがで
きる。
【0008】そして、ピンフィン2,3部分に熱交換空
気を導通させると、ピン2,3後流側において熱交換空
気の乱れが発生し易く、フィンドチューブタイプのもの
よりも熱交換効率がよいことは周知である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記ピン
2,3は、主にアルミニューム材や銅材等の金属材であ
って、ある程度の太さのものから、直径0.1〜0.4
mm程度までに細径化しなければならず、この加工技術が
難しい。
【0010】しかも、多数本のピン2,3を熱交換パイ
プ1に対して整然と位置決めしなければならず、手間が
かかって面倒である。これらのピン2,3を、ロー付け
あるいははんだ付け加工が完了するまで、その位置を保
持させるのが難しい。結局、得られるピンフィンタイプ
の熱交換器は極めて高価であり、量産に不適で、コスト
低減化の最大の障害となってしまう。
【0011】本発明は、このような事情によりなされた
ものであり、その目的とするところは、安価なピンフィ
ンが得られ、このピンフィンを用いて熱交換パイプに対
する組立の容易化を図り、低コスト化となるピンフィン
熱交換器およびその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
第1の発明は、狭小の間隙を存して並設され、それぞれ
に薄肉の基板部と厚肉のピン部とが交互に連続し、かつ
所定間隔を存して平行に形成される複数枚のフィンと、
これらフィンの相対向する部分に設けられる複数のスリ
ットと、各フィンの相対向するスリットに嵌着され、そ
の内部に被熱交換流体を導通させる熱交換パイプとを具
備したことを特徴とするピンフィン熱交換器である。
【0013】第2の発明は、薄肉平板のフィンに圧延成
形またはロール成形等を施し、薄肉の基板部に対して厚
肉のピン部を交互に連続し、かつ所定間隔を存して平行
に形成し、複数枚のフィンの相対向する部分に複数のス
リットを設け、これらフィンを狭小の間隙を存して、か
つ互いのスリットが相対向するよう並設し、これらフィ
ンの相対向するスリットに、熱交換パイプを嵌着してな
ることを特徴とするピンフィン熱交換器の製造方法であ
る。
【0014】第3の発明は、狭小の間隙を存して並設さ
れ、それぞれが帯状である複数枚のフィンと、それぞれ
のフィンの長手方向に沿い交互に切起し方向が変えられ
て設けられ間隙方向に切起し形成されるピンフィン部
と、これらフィンに、フィンとは軸方向を異ならせて設
けられる熱交換パイプとを具備したことを特徴とするピ
ンフィン熱交換器である。
【0015】第4の発明は、複数枚の帯状のフィンに、
プレス加工等でフィンの長手方向に沿って交互に切起し
方向を変えてピンフィン部を切起し形成し、このピンフ
ィン部を間隙側にしてフィンを並設し、これら並設した
複数枚のフィンに熱交換パイプを介設したことを特徴と
するピンフィン熱交換器の製造方法。
【0016】第5の発明は、狭小の間隙を存して並設さ
れ、それぞれが複数本のピンを長手方向に沿い所定間隔
を存して直列状に並べられるとともに、これらピンの両
端部を側板に固着してなるはしご形の複数枚のピンフィ
ンと、これらピンフィン相互間に介設される熱交換パイ
プとを具備したことを特徴とするピンフィン熱交換器で
ある。
【0017】第6の発明は、複数本のピンを長手方向に
沿い所定間隔を存して直列状に並べるとともに、これら
ピンの両端部を側板に固着してはしご形のピンフィンを
形成し、このピンフィンを互いに狭小の間隙を存して並
設し、これらピンフィン相互間に熱交換パイプを介設し
たことを特徴とするピンフィン熱交換器の製造方法であ
る。
【0018】
【作用】いずれの発明であっても、安価なピンフィンが
得られ、このピンフィンを用いて熱交換パイプに対する
組立の容易化を図り、低コスト化となる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面にもとづいて
説明する。
【0020】図1に示すフィン10は、薄肉平板部分で
ある基板部11に、厚肉部分であるピン部12を所定間
隔を存して平行に、かつ一体に突出形成してなる。換言
すれば、基板部11とピン部12とが交互に連続して、
かつ互いに平行に、幅方向に亘って設けられる帯状部材
のフィン10であり、実際には、帯状薄肉板を圧延成形
あるいはロール成形による加工がなされる。
【0021】ここでは、上記薄肉部分である基板部11
の肉厚tが20μmであって、ピン部の端部を円形状と
なし、この両円形端相互の間隔、すなわちピン部12の
肉厚寸法aを0.4mmに設定し、ピン部12…相互のピ
ッチ寸法Pを0.4mmに設定する。
【0022】上記圧延成形あるいはロール成形は、その
表面に上記ピン部12…を転写形成し得る溝を有する図
示しないロールを備え、数〜十数工程を経て、図1に示
すようなフィン10を形成し、所定長さで切断して、多
数枚得る。
【0023】ついで、プレス加工によって、図2に示す
ように、各フィン10の所定部位にスリット13が設け
られる。このスリット13は、フィン10の一側端が開
口され、他側端近傍で半円状に形成される。ここでスリ
ット13は、1つのものしか図示しないが、図におい
て、フィン10の図における上下方向に、所定間隔を存
して複数設けられる。
【0024】実際のプレス加工では、複数枚のフィン1
0…を位置ずれのないよう規制した状態で積み重ね、複
数の箇所に同時にスリット13…を形成する。したがっ
て、手間がかからず容易に得られる。
【0025】このようなフィン10…は、所定間隔Pa
(0.9mm程度)を存して並設保持され、それぞれのフ
ィン10の相対向する上記スリット13に熱交換パイプ
14が嵌合される。スリット13の構造上、熱交換パイ
プ14はフィン10の一側端から、各フィン10のスリ
ット13に同時に挿入される。
【0026】上記熱交換パイプ14は、たとえば押出し
成形機で製造される、偏平状チューブであって、その両
端部は半円状に形成され、かつ内部は複数の仕切板14
a…が設けられ、複数の区画室14b…が形成される。
全ての熱交換パイプ14の、全てのスリット13に対す
る嵌合部は、ロー付けあるいははんだ付け加工により、
互いに密に固着しなければならない。
【0027】図3に示すように、各段のスリット13…
それぞれに上記熱交換パイプ14…を挿入固着したら、
この両端開口部に一括して、サイドパイプである集合管
15A,15Bを接続する。すなわち、熱交換パイプ1
4の全長は上記フィン10の積層厚さよりもある程度長
くして、その両開口端をフィン10の両側端より突出さ
せる。
【0028】上記集合管15A,15Bは、一対備えら
れることとなり、ここでは平面視で平行楕円状をなし、
図示しない接続管が接続される。互いの平行部分の相対
向する面が、上記フィン10の両側端に当接する。集合
管15A,15Bの全長は上記フィン10の全長であ
る、切断長さより長く形成されることとなる。
【0029】そして、この面には、長手方向に沿って所
定間隔を存してパイプ取付け用孔16…が設けられてい
て、ここに熱交換パイプ14の端部が嵌合され、かつロ
ー付けあるいははんだ付け加工により、互いに密に固着
されてなる。
【0030】このようにして、ピンフィン熱交換器が形
成される。一方の集合管15Aに被熱交換流体である冷
媒ガスが導かれ、ここで各熱交換パイプ14…に分流さ
れる。さらに、各熱交換パイプ14においては、各区画
室14b…に分流されて、他の集合管15Bに導かれ
る。
【0031】ここで、図3に変形矢印で示すように、各
フィン10…相互間に被空調室の熱交換空気が導かれ、
フイン10…および熱交換パイプ14…に接触しながら
導通する。これらに冷媒ガスの保有する熱が伝達してい
て、熱交換空気と熱交換作用をなす。
【0032】上記フィン10は、薄板の基板部11で連
結される厚肉のピン部12を有しているので、通常のピ
ンフィン熱交換器と同様の熱交換作用がなされ、熱交換
効率が良い。
【0033】このような構造のピンフィン熱交換器であ
るから、フィン10自体は帯状部材から得られるため、
組立工程が簡素化し、量産化に適する。また、上記ピン
部12は圧延またはロール成形で得られるため、廉価に
提供できる。
【0034】図4に示すような、フィン10Aであって
もよい。これは、先に図1で示したフィン10に対し、
上記ピン部12とスリット13を除く薄肉平板な部分で
ある基板部11を打ち抜き加工して、透孔部17…を備
えたものである。
【0035】したがって、ほとんどピン部12ばかりの
フィン10Aになって、各スリット13に熱交換パイプ
14を嵌合固着した状態で、従来より用いられるピンフ
ィン形の熱交換器と略同一構造となる。
【0036】この種の構造によれば、放熱面積が拡大す
るところとなり、ここを通過する熱交換空気の乱れが発
生し易くなって、さらに熱交換効率が向上する。打ち抜
き部分は板厚の薄い部分であるから、材料歩留まりがよ
い。
【0037】図5に示すようなフィン10Bであっても
よい。これは、各ピン部12…を連結するのに必要最小
限の基板部11を残し、他の部分を完全に打ち抜く。ス
リット13部分を確保する必要があるから、ここでは各
ピン部12の上端部を連結し、下端部は分離することと
なる。
【0038】この場合は、さらにピンフィン形熱交換器
に近い構造となり、同様の効果を得られるとともに、熱
交換作用にともなって生成されるドレン水が流下し易
く、溜まり難い利点がある。
【0039】図6に示すような、断面形状のピン部12
aを備えたフィン10Cであってもよい。すなわち、以
上説明した、いずれのフィン10,10A,10Bのよ
うな断面形状が平行楕円状のピン部12に限定されず、
図示するように、断面菱形状のピン部12aであっても
よく、あるいは矩形状であってもよい。
【0040】図7に示すような、治具17を用いて、フ
ィン、たとえば10を積層すると便利である。この治具
17には、フィン10を積層すべき積層ピッチPaを存
して位置決め凹陥部18…が設けられる。これら位置決
め凹陥部18の幅寸法aは、当然ながら、フィン10の
ピン部12の幅寸法aと同一である。
【0041】なお、上記いずれの実施例においても、熱
交換パイプ14はフィン10の幅方向と直交する方向に
設けられる。換言すれば、フィン10の積層方向に沿っ
て設けられるが、これに限定されない。
【0042】たとえば、フィン10の幅方向とは斜め方
向に交差するようにして熱交換パイプ14を取付けても
よい。この場合は、通風抵抗が増大するが、その反面、
熱交換効率の向上が見込まれる。
【0043】図8に示すような、フィン20を用いてピ
ンフィン熱交換器を提供することができる。この場合、
フィン20は所定の薄肉帯状平板であって、図に一点鎖
線で示すような切り込み加工をなす。
【0044】上記切り込み部21…は、フィン20の幅
方向に沿って、その両端部を残し、かつ互いに狭い間隔
寸法cで、かつ互いに平行な切り込み部分21aと、隣
接する一対の平行切り込み部21aで、かつフィンの幅
方向両端部を交互に連結する連結切り込み部分21bと
からなる。
【0045】したがって、極めて細長いコ字状の切り込
みが、フィン20の長手方向に沿って所定間隔を存し、
かつ交互に逆方向に連続して設けられることとなる。こ
のような長尺状のフィン20を所定長さのところで切断
する。すなわち、熱交換器厚さに揃える。同時に、もし
くはこの切断加工後、各切込み部21…を切起し加工す
る。
【0046】図9に示すように、フィン20は、周端部
に沿って残された枠部22と、短冊状で、かつ切起し方
向が互いに異なる複数の切起し片23a…,23b…
と、これら切起し片23a,23b相互間の柱部24…
とから形成される。また、切起し片23a…,23b…
が設けられることにより、柱部24相互間には長孔部2
5が形成される。
【0047】上記切起し片23a,23bは、切起し基
端部がフィン20の長手方向に沿って上下交互に現れ、
かつ切起し側端部はフィン20の同一面方向に突出さ
れ、全て枠部22から同一高さに揃えられる。すなわ
ち、切起し片23a,23bはピンフィン部そのもので
ある。
【0048】図10(A)および(B)に示すように、
短冊状の切起し片23a,23bを備えた複数枚のフィ
ン20…を所定間隔を存して並設する。各切起し片23
a,23bの切起し端部は、切起し側に間隙を存して隣
接するフィン20の長孔部25に挿入嵌合される。
【0049】図11に示すように、上記フィン20を所
定の積層ピッチPbをもって並設し、かつ所定の枚数の
フィン20を並設して、所定の積層長さを有するフィン
ブロック20Aを形成する。
【0050】図12に示すように、複数のフィンブロッ
ク20A…を上下に積重ね、かつ互いのフィンブロック
20A,20A相互間に熱交換パイプ14…を介在させ
る。実際には、最下段のフィンブロック20A上に、先
に説明したものと同一形状構造の熱交換パイプ14を載
置し、互いを所定の手段で固着する。
【0051】この熱交換パイプ14上に別のフィンブロ
ック20Aを載置して、互いを固着し、以下、このよう
な作業を繰り返す。各段に熱交換パイプ14を挿入固着
したら、この両端開口部に一括して、先に図3で説明し
たような集合管15A,15Bを接続する。
【0052】熱交換パイプ14の全長と、フィンブロッ
ク20Aの積層厚さとの関係、および得られた積層厚さ
と集合管15A,15B全長の関係は、先に示したもの
と同一である。したがって、短冊状の切起し片23a,
23bであるピンが、フィン相互間に交錯して突出する
形状のピンフィン熱交換器が形成される。
【0053】作用的には、通常のピンフィン熱交換器と
全く同一である。ここでピンフィンは短冊状の切起し片
23a,23bで形成され、従来のような断面円形状と
は相違するが、熱交換空気への熱伝達は、同じピン断面
積ならば、上記実施例のような断面矩形状である方が、
より表面積が大きくなって熱伝達面積の拡大につなが
る。
【0054】そして、各切起し片23a,23bである
ピンが、フィン相互間に交錯して突出するので、ここを
通過する熱交換空気流の乱れ発生が大きくなって、互い
の接触状態がよくなり、より熱交換効率が向上する。
【0055】しかも、板材のフィン20から、たとえば
プレス加工などで、極めて短時間でピンフィンを得られ
る。隣接するフィン20の切起し片23a,23b相互
が結束されるので、組立が容易で、量産に適する。フィ
ン20における材料歩止まりが、略100%となり、全
く無駄が生じない。
【0056】なお上記実施例においては、フィン20の
切起し片23a,23b相互間に柱部24を形成する構
造としたが、これに限定されるものではなく、上記柱部
24を無くして、切起し片23a,23b相互を隣接さ
せた構造としてもよい。
【0057】また、切起し片23a,23bは、その切
起し方向を交互に変えなくてもよい。隣接するフィン2
0の残された長孔25に挿入嵌合する切起し片23a,
23bは、それ専用のもの数本だけとしてもよい。切起
し片23a,23bをフィン20の全長に亘って設けな
くてもよく、部分的であってもよい。
【0058】フィンブロック20Aは、積層長さ全長に
亘って並設しなくともよい。すなわち、積層長さ方向に
複数こ分割したフィンブロックであってもよい。上記切
起し片23a,23b自体、短冊状に限定されない。
【0059】フィン20は、先に説明した実施例のよう
に、集合管15A,15Bの長手方向に沿った長さのも
のとし、この一面に切起し片23a,23bを設けたも
のであってもよい。この場合は、上記熱交換パイプ14
を挿入固着するための、上記スリット13が必要とな
る。
【0060】図13に示すような、はしご形のピンフィ
ン原形30Aを製造する。これは、たとえば0.2mm程
度の直径の金属ワイヤを、フィン高さと等しい長さに切
断してピン31を形成する。
【0061】多数本のピン31…を用意し、これらの両
端部を揃えて並べる。このときのピッチPdは、互いの
ピン直径と同一とする。すなわち、互いのピン31を軸
方向に沿って密接した状態で並べることとなる。
【0062】ピンピッチPd総計が熱交換器厚さよりわ
ずかに小さいところまで整列させたら、一側面にロー材
をクラッドした、たとえばアルミニューム材からなる一
対の側板32,32をピン31…の両端面に密着保持す
る。そして、そのまま高温の雰囲気下にさらす。
【0063】当然、上記側板32のクラッド面に、ピン
31の端面を当接する。この幅寸法は、後述する圧延代
+フィン積層ピッチであり、ピン31直径よりも大であ
る。いずれの側板32も、全長は熱交換器厚さよりも短
い。
【0064】上記ピン31および側板32を高温の雰囲
気下にさらすことにより、クラッドされたロー材が溶融
し、ピン31両端部と側板32とが固着状態になる。こ
のとき、隣り合うピン31,31同志が互いに固着され
ないように、側板32にクラッドするロー材の量、ある
いは高温の雰囲気にさらす時間、もしくはその温度など
を調整して配慮しなければならない。各ピン31…と側
板32,32との完全固着を確認したら、両側板32,
32を、同時に、圧延成形またはロール成形加工する。
【0065】図14に示すように、両側板32、32の
幅寸法は縮小化して、積層ピッチに変わる。ただし、こ
の寸法はまだピン31の直径よりも大である。そして、
両側板32,32の幅寸法が縮小する一方、それまで隣
接していたピン31…相互に間隔が生じる。すなわち、
ピン31…相互のピッチPeは、ピン31の直径よりも
大になる。この状態で、いわゆるはしご形のピンフィン
30が形成される。
【0066】図15に示すように、先に説明したような
偏平状の熱交換パイプ14の軸方向に対して直交する方
向に、先に得られたはしご形のピンフィン30を当接し
て、適宜な手段で固着する。
【0067】すなわち、上記ピンフィン30…を多数用
意して、上下の熱交換パイプ14,14相互間に介在さ
せる。ピンフィン30は、熱交換パイプ14の一端部か
ら他端部に亘って整列させ、かつ熱交換パイプ14の両
端開口部をある程度突出させた状態で、所定の積層厚さ
を得る。
【0068】図16に示すように、上下方向に熱交換パ
イプ14と積層厚さのピンフィン30を交互に積み重ね
て固着し、必要な熱交換器高さを得る。そして、熱交換
パイプ14の両端開口部を集合管15A(15B)に接
続した状態で、1つの熱交換器が構成される。
【0069】熱交換空気は、熱交換パイプ14の軸方向
とは直交する方向に導かれて、熱交換パイプ14および
各ピン31と熱交換をなす。熱交換効率のよいことは、
先に述べた実施例のものと全く同等である。
【0070】そして、この場合には、上記両側板32,
32を圧延成形もしくはロール成形するので、これら工
程の調整によって、幅寸法の調整ができ、すなわちピン
ピッチおよび積層ピッチの調整が可能となり、熱交換効
率をより向上させるためのピッチ設定が得易い。また、
予め、両側板32,32の幅寸法を必要な積層ピッチに
形成しておけば、上記成形加工を省略でき、生産時間の
短縮化を図れる。
【0071】図17(A)に示すような、ピン33形状
であってもよい。この場合は、ピン33の両端部に、こ
れよりもはるかに直径の大きな円板34,34が一体に
設けられる。円板34の直径は、ピンピッチと同一に設
定される。
【0072】あるいは、同図(B)に示すような、中央
部の直径が最も細径で、両端部に向かって連続して直径
が大になる、いわゆる堤型のピン35であってもよい。
両端部の直径は、ピンピッチと同一に設定される。
【0073】図18に示すように、あらかじめ積層ピッ
チ(=ピンピッチ)の幅寸法に形成した側板36,36
に、図17(A)で示したピンを当接保持する。上記側
板35は、クラッド材を用いる。これらを高温の雰囲気
下にさらせば、そのままではしご形のピンフィン37が
得られる。すなわち、先の実施例のような、側板32に
対する圧延やロール成形の必要がない。
【0074】なお、いずれのはしご形ピンフィン30,
37でも、プレス加工が可能で、かつ組立が容易であ
り、量産化し易い構成であるとともに、材料歩止まりが
略100%であり、コスト的に有利である。
【0075】側板32,36とピン31,33,35と
の固着手段としては、ロー付けの他に、レーザ加工ある
いは接着材を用いることも考えられ、その他、所定の結
合強度を得られる手段であれば、これを問わない。上記
レーザ加工あるいは接着材を用いる場合には、側板3
2,36はクラッド材とする必要がない。
【0076】得られるはしご形のピンフィン30,37
は、その長さ寸法あるいは積層長さ寸法など、必要に応
じて自由に設定できる。したがって、さらに分割化も可
能である。この他、本発明の要旨を越えない範囲内で、
種々の変形実施が可能である。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のピンフィ
ン熱交換器およびその製造方法によれば、ピンフィンが
安価に得られ、このピンフィンの熱交換パイプに対する
組立性が容易化して、低コスト化となる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、ピンフィンの一部斜
視図。
【図2】同実施例の、ピンフィンに対する熱交換パイプ
の組込み説明図。
【図3】同実施例の、ピンフィン熱交換器の組立を説明
する斜視図。
【図4】他の実施例を示す、ピンフィンの一部斜視図。
【図5】さらに他の実施例を示す、ピンフィンの一部斜
視図。
【図6】さらに他の実施例を示す、ピンフィンの一部斜
視図。
【図7】ピンフィン熱交換器の組立に用いられる治具の
一部斜視図。
【図8】さらに他の実施例を示す、ピンフィンの前工程
を説明する図。
【図9】同実施例の、成形されたピンフィンの一部斜視
図。
【図10】(A)は、同実施例の組み立てられたピンフ
ィンの一部省略した平面図。(B)は、同実施例の組み
立てられたピンフィンの一部省略した正面図。
【図11】同実施例の、ピンフィンの組立を説明する
図。
【図12】同実施例の、ピンフィン熱交換器の組立を説
明する斜視図。
【図13】さらに他の実施例を示す、ピンフィンの前工
程を説明する図。
【図14】同実施例の、得られたピンフィンの一部斜視
図。
【図15】(A)は、同実施例の、ピンフィン熱交換器
の組立を説明する正面図。(B)は、同実施例の、ピン
フィン熱交換器の組立を説明する側面図。
【図16】(A)は、同実施例の、ピンフィン熱交換器
の一部縦断面図。(B)は、同実施例の、ピンフィン熱
交換器の一部側面図。
【図17】(A)は、さらに他の実施例の、ピンの斜視
図。(B)は、さらに他の実施例の、ピンの斜視図。
【図18】同実施例の、ピンフィンの一部斜視図。
【図19】本発明の従来例を示す、ピンフィンの一部斜
視図。
【図20】さらに異なる従来例の、ピンフィンの一部斜
視図。
【符号の説明】
11…基板部、12…ピン部、10…フィン、13…ス
リット、14…熱交換パイプ、20…フィン、23a,
23b…ピンフィン部(切起し片)、31…ピン、32
…側板、30…ピンフィン。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】狭小の間隙を存して並設され、それぞれに
    薄肉の基板部と厚肉のピン部とが交互に連続し、かつ所
    定間隔を存して平行に形成される複数枚のフィンと、こ
    れらフィンの相対向する部分に設けられる複数のスリッ
    トと、各フィンの相対向するスリットに嵌着され、その
    内部に被熱交換流体を導通させる熱交換パイプとを具備
    したことを特徴とするピンフィン熱交換器。
  2. 【請求項2】薄肉平板のフィンに圧延成形またはロール
    成形等を施し、薄肉の基板部に対して厚肉のピン部を交
    互に連続し、かつ所定間隔を存して平行に形成し、複数
    枚のフィンの相対向する部分に複数のスリットを設け、
    これらフィンを狭小の間隙を存して、かつ互いのスリッ
    トが相対向するよう並設し、これらフィンの相対向する
    スリットに、熱交換パイプを嵌着してなることを特徴と
    するピンフィン熱交換器の製造方法。
  3. 【請求項3】狭小の間隙を存して並設され、それぞれが
    帯状である複数枚のフィンと、それぞれのフィンの長手
    方向に沿い交互に切起し方向が変えられて設けられ間隙
    方向に切起し形成されるピンフィン部と、これらフィン
    に、フィンとは軸方向を異ならせて設けられる熱交換パ
    イプとを具備したことを特徴とするピンフィン熱交換
    器。
  4. 【請求項4】複数枚の帯状のフィンに、プレス加工等で
    フィンの長手方向に沿って交互に切起し方向を変えてピ
    ンフィン部を切起し形成し、このピンフィン部を間隙側
    にしてフィンを並設し、これら並設した複数枚のフィン
    に熱交換パイプを介設したことを特徴とするピンフィン
    熱交換器の製造方法。
  5. 【請求項5】狭小の間隙を存して並設され、それぞれが
    複数本のピンを長手方向に沿い所定間隔を存して直列状
    に並べられるとともに、これらピンの両端部を側板に固
    着してなるはしご形の複数枚のピンフィンと、これらピ
    ンフィン相互間に介設される熱交換パイプとを具備した
    ことを特徴とするピンフィン熱交換器。
  6. 【請求項6】複数本のピンを長手方向に沿い所定間隔を
    存して直列状に並べるとともに、これらピンの両端部を
    側板に固着してはしご形のピンフィンを形成し、このピ
    ンフィンを互いに狭小の間隙を存して並設し、これらピ
    ンフィン相互間に熱交換パイプを介設したことを特徴と
    するピンフィン熱交換器の製造方法。
JP11177592A 1992-04-30 1992-04-30 ピンフィン熱交換器およびその製造方法 Pending JPH05306891A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100382492B1 (ko) * 2000-12-09 2003-05-09 엘지전자 주식회사 열교환기
CN108444313A (zh) * 2018-04-30 2018-08-24 郑丽 一种燃机压气机及送风机入口除冰、除霜及除湿装置

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