JPH05306292A - 光学活性金属錯体、光学活性ジホスフィン及び光学活性ジホスフィンオキシドの製造方法 - Google Patents

光学活性金属錯体、光学活性ジホスフィン及び光学活性ジホスフィンオキシドの製造方法

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JPH05306292A
JPH05306292A JP21136392A JP21136392A JPH05306292A JP H05306292 A JPH05306292 A JP H05306292A JP 21136392 A JP21136392 A JP 21136392A JP 21136392 A JP21136392 A JP 21136392A JP H05306292 A JPH05306292 A JP H05306292A
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diphosphine
oxide
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JP21136392A
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Kyoji Yamamoto
經二 山本
Masahiro Miyazawa
眞宏 宮澤
Satoru Momose
悟 百瀬
Masakazu Funahashi
正和 舟橋
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 二座配位能を有する光学活性ジホスフィンを
配位子とする光学活性金属錯体、配位子である光学活性
ジホスフィン及びその合成中間体となる光学活性ジホス
フィンオキシドの新規な製造方法を提供する。 【構成】 ビシクロ[2.2.1]ヘプタン骨格を有
し、その2,5−位に2つのホスフィノイルメチル基を
endo,endo−に置換した構造を有するジホスフ
ィンオキシドのラセミ体を、光学分割剤を用いて光学分
割することにより、光学活性なジホスフィンオキシドが
簡便に且つ効率よく製造できる。この光学活性ジホスフ
ィンオキシドを還元することにより、C2 対称性を有す
る高度に制御された立体構造を持つ二座配位子である光
学活性ジホスフィンを製造することができる。さらにこ
の光学活性ジホスフィンを配位子として用いることによ
り、多くの有用な不斉触媒反応に応用できる光学活性金
属錯体を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、式(3)又は式(4)
〔化3〕
【0002】
【化3】 (式中R1、R2、R3及びR4は炭素数1〜8個のアルキ
ル基、炭素数6〜18個のアリ−ル基及び炭素数7〜1
8個のアラルキル基の中から選ばれる少なくとも一種の
基であり、それらは互いに同一であっても又は、異なっ
ていてもよく、また、R1とR2及び/又はR3とR4はリ
ン原子以外の結合によってもつながっていても良いアル
キル基、アリ−ル基又はアラルキル基を示す)で表され
るビシクロ[2.2.1]ヘプタン骨格を有する光学活
性ジホスフィンを配位子として用いることからなる光学
活性金属錯体の製造方法に関するものであり、又これを
製造するための光学活性ジホスフィン及び光学活性ジホ
スフィンオキシドの製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、医薬や農薬など不斉炭素を有する
数多くの有機化合物の合成に於いて、薬理作用の低い不
要な薬物を創らない、用いない、省資源及び環境生態保
護といった観点から、有用な一方のエナンチオマ−だけ
を製造する不斉合成の必要性が社会的にも高まって来て
いる。これに応うるべく技術として、従来は微生物を用
いたり、酵素を用いる不斉加水分解反応や不斉エステル
化反応が行われてきた。しかし最近は、少ない不斉源か
ら多量の光学活性化合物を得る触媒的な不斉合成技術が
最も注目されており、その重要な不斉源として光学活性
な金属錯体が用いられている。
【0004】金属錯体を光学活性な環境とするための手
段は各種知られているが、(S)-又は(R)-2,2'−ビス(ジ
フェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(略称(S)-又は
(R)-BINAP)に代表される光学活性ジホスフィン配
位子を用いることがその一つの手法である。特にホスフ
ィンは多くの金属に安定に配位し、多くの均一系金属触
媒反応に於いて有効な配位子として広く用いられてい
る。光学活性なホスフィンを配位子とする均一系不斉触
媒反応としては、デヒドロアミノ酸の不斉水素化反応に
よる光学活性アミノ酸の合成、不斉異性化反応を経由す
るl−メント−ル合成、あるいはアセト酢酸エステル類
の不斉水素化反応による生分解性高分子合成用モノマ−
の製造など非常に多くの不斉触媒反応に応用されてい
る。不斉触媒反応に於いては、反応活性や選択性と言っ
た通常の触媒性能の他に、エナンチオ選択性という特殊
な触媒性能が求められ、その改良、向上を図るため、特
に二座配位能を有する光学活性なジホスフィンの開発が
盛んに検討され始めてきた。
【0005】本発明のジホスフィンの如き、高度に立体
制御された二座配位能を有する光学活性ジホスフィン、
及びそれを配位子として有する光学活性金属錯体の合成
例は未だ全く知られておらず、ジホスフィンのラセミ体
での合成として、近年発表されたC.P.Caseyら
(J.Org.Chem.,第55巻,1394−96
頁(1990年))の例と、本発明者ら(SYNLET
T,1990年,711−712頁)による合成例があ
るのみである。これらいずれのラセミ体製造方法におい
ても、製造の途中段階で光学活性体を得るためのいわゆ
る光学分割に適した化合物やその適当な手段がなく、ま
たラセミ体のジホスフィン自体も光学分割が困難であ
る。即ち、これらはラセミ体の製造方法としては有用な
ものであるが、本発明の目的である光学活性体の製造に
は適さないものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来知られ
ていなかった二座配位能を有する光学活性ジホスフィン
を配位子として有する光学活性金属錯体、配位子である
光学活性ジホスフィン及びその合成中間体となる光学活
性ジホスフィンオキシドの新規な製造方法を提供するこ
とを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、工業的に
望まれるすぐれた反応特性を有する光学活性金属錯体触
媒を開発すべく、新しい概念に基づいた光学活性ジホス
フィン配位子の設計を鋭意行い、永きにわたってその製
造方法の検討を行った結果、ジホスフィンを酸化した化
合物であるジホスフィンオキシドを、光学分割剤を用い
て光学分割し、得られた光学活性ジホスフィンオキシド
を還元して光学活性ジホスフィンを得、これを用いて光
学活性金属錯体とすることにより、容易に純度の高い光
学活性金属錯体が得られることを見いだし、更に研究を
重ねて本発明を完成するに至った。
【0008】本発明のジホスフィンは、ビシクロ[2.
2.1]骨格を基本とし、その2,5−位に二つのメチ
レン基がendo,endoに分岐し、さらにリンが結
合した極めて精密に設計された配位子であり、その光学
活性体である。従来から知られている二座配位能を有す
る2,3-O−イソプロピリデン-2,3−ジヒドロキシ-1,4−
ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(略称DIOP)
などの多くのジホスフィン配位子については立体構造の
解析がなされており、金属に配位する場合のリン−金属
−リンのなす角度は、ほぼ90゜又は90゜以下の配位
が最も安定な配位角となることが確認されている。
【0009】一方、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン骨
格を有する光学活性ジホスフィン配位子について未だ詳
細な解析は完了していないが、C.P.Caseyらの
計算によれば、金属に配位する場合のリン−金属−リン
のなす角度が約120゜となる配位が、本配位子にかか
る歪みのエネルギ−が最も小さく、最も安定な配位とな
るとしている。また、同様な手法による計算によれば、
上記DIOPなどの配位子は、そのように大きな配位角
をとれないという計算結果が得られている。従って本発
明のジホスフィン配位子は全く新規な配位設計がなされ
たものであり、かつC2 対称の基本骨格を有するキラル
な配位子である。
【0010】本発明は、このような新規な概念の下に設
計された光学活性なジホスフィンを配位子として有する
光学活性金属錯体、配位子である光学活性ジホスフィン
及びその合成中間体である光学活性ジホスフィンオキシ
ドの新規な製造方法を提供するものである。上記ジホス
フィンは、ラセミ体としては公知であるが、本ジホスフ
ィンは空気に対して非常に不安定であり、かなり厳密に
乾燥不活性ガス雰囲気下で取り扱い及び保存を行わない
限り容易に酸化される。従って、ラセミ体のジホスフィ
ンを直接光学分割して光学活性ジホスフィンを得ること
は非常に困難であり、未だ達成されていない。本発明に
おいては、ジホスフィンを酸化することにより容易に得
られる空気中で安定なジホスフィンオキシドのラセミ体
を原料とし、光学分割により光学活性ジホスフィンオキ
シドを得、これを還元することにより、実質的にラセミ
体のジホスフィンから光学活性ジホスフィンの製造がは
じめて可能となった。また、これを用いた光学活性金属
錯体の製造も容易に可能となった。即ち、本発明は式
(1)又は式(2)[化4]
【0011】
【化4】 (式中R1、R2、R3及びR4は炭素数1〜8個のアルキ
ル基、炭素数6〜18個のアリ−ル基及び炭素数7〜1
8個のアラルキル基の中から選ばれる少なくとも一種の
基であり、それらは互いに同一であっても又は、異なっ
ていてもよく、また、R1とR2及び/又はR3とR4はリ
ン原子以外の結合によってもつながっていても良いアル
キル基、アリ−ル基又はアラルキル基を示す)で表され
るビシクロ[2.2.1]ヘプタン骨格を有するジホス
フィンオキシドのラセミ体を、光学分割剤を用いて光学
分割して式(1)又は式(2)で表されるビシクロ
[2.2.1]ヘプタン骨格を有する光学活性ジホスフ
ィンオキシドとし、これを還元することにより得られる
式(3)又は式(4)[化5]
【0012】
【化5】 (式中R1、R2、R3及びR4は炭素数1〜8個のアルキ
ル基、炭素数6〜18個のアリ−ル基及び炭素数7〜1
8個のアラルキル基の中から選ばれる少なくとも一種の
基であり、それらは互いに同一であっても又は、異なっ
ていてもよく、また、R1とR2及び/又はR3とR4はリ
ン原子以外の結合によってもつながっていても良いアル
キル基、アリ−ル基又はアラルキル基を示す)で表され
るビシクロ[2.2.1]ヘプタン骨格を有する光学活
性ジホスフィンを配位子として用いることからなる光学
活性金属錯体の製造方法について提示するものである。
なお、「R3とR4はリン原子以外の結合によってもつな
がっていても良いアルキル基、アリ−ル基又はアラルキ
ル基を示す」とは、次式[化6]
【0013】
【化6】 (ここで、Yは酸素、窒素、金属などの原子又はC1
3の炭素鎖などの原子団を示す)のようにYを介し
て、もしくは直接にR3とR4が結合するようなものであ
る。また、本発明中で言う光学活性とは、光学的に純粋
な100%eeの光学活性な化合物のみを意味するので
はなく、通常の化学合成では成し得ない、両エナンチオ
マ−の存在比が異なる実質的に光学活性を示すもの一般
を意味するものである。
【0014】本発明について、さらに詳しく説明する。
本発明に用いられるラセミ体のジホスフィンオキシド
は、C.P.Caseyらによる方法(J.Org.C
hem.,第55巻,1394−96頁(1990
年))又は本発明者らの方法(SYNLETT,199
0年,711−712頁)により合成されるラセミ体の
ジホスフィンを過酸化水素水などの酸化剤を用いて酸化
する方法により得ることができる。
【0015】本発明の出発原料であるラセミ体のジホス
フィンオキシドにおけるリンの置換基としては、ジメチ
ルホスフィン、ジエチルホスフィン、ジプロピルホスフ
ィン、ジブチルホスフィン、ジオクチルホスフィン又は
ジシクロヘキシルホスフィン等のアルキルホスフィン類
のオキシド、ジフェニルホスフィン、ジナフチルホスフ
ィン、ジ−m−トリルホスフィン、ジ−o−トリルホス
フィン、ビス(m−スルフォニルフェニル)ホスフィ
ン、ビス(6−メチル−2−ナフチル)ホスフィン又は
ビス(6−メトキシ−2−ナフチル)ホスフィン等のア
リ−ルホスフィン類のオキシド、ジベンジルホスフィ
ン、ビス(ナフチルメチル)ホスフィン、ビス(m−メ
チルベンジル)ホスフィン、ビス(o−メチルベンジ
ル)ホスフィン、ビス(m−スルフォニルベンジル)ホ
スフィン、ビス(6−メチル−2−ナフチルメチル)ホ
スフィン又はビス(6−メトキシ−2−ナフチルメチ
ル)ホスフィン等のアラルキルホスフィン類のオキシ
ド、あるいはジフェニレンホスフィン基等の環式のホス
フィン類のオキシド等が有効なホスフィンオキシドとし
て例示されるが、これには限定されない。更には、メチ
ルフェニルホスフィン、エチルフェニルホスフィン、t
−ブチルフェニルホスフィン、シクロヘキシルフェニル
ホスフィン又はシクロヘキシルナフチルホスフィン等の
アルキルアリ−ルホスフィン類のオキシド、メチルベン
ジルホスフィン、シクロヘキシルベンジルホスフィン、
メチル(ナフチルメチル)ホスフィン又はシクロヘキシ
ル(ナフチルメチル)ホスフィン等のアルキルアラルキ
ルホスフィン類のオキシド、フェニルベンジルホスフィ
ン、フェニル(ナフチルメチル)ホスフィン、ナフチル
ベンジルホスフィン又はナフチル(ナフチルメチル)ホ
スフィン等のアリ−ルアラルキルホスフィン類のオキシ
ド等の異種の置換基を有するホスフィンオキシド類であ
っても良い。
【0016】本発明の方法に於いては、ラセミ体のジホ
スフィンオキシドを、光学分割剤と溶媒中で混合し、こ
の溶液から析出する結晶をろ別し、この結晶を分解処理
して光学分割剤を解離させた後に適当な抽出溶媒を用い
て抽出することにより光学活性なジホスフィンオキシド
を得る。また、ある程度の光学純度を持った光学活性ジ
ホスフィンオキシド、例えば上記結晶から得られるジホ
スフィンオキシドもしくは上記結晶をろ別した母液から
回収して得られるジホスフィンオキシドに本発明の方法
を繰り返し行なうことによって、より高い光学純度を持
つ光学活性ジホスフィンオキシドを得ることができる。
【0017】本発明の方法に用いられる光学分割剤とし
ては、天然型又は非天然型の酸、及びその誘導体の光学
活性体を用いることができる。具体的な例としては、ア
スパラギン酸、グルタミン酸、酒石酸、ジアセチル酒石
酸、ジベンゾイル酒石酸、リンゴ酸、マンデル酸等のカ
ルボン酸類や、カンファ−スルホン酸及び1,1’−ビ
ナフチル−2,2’−ジイル−ハイドロゲンホスフェ−
ト等のその他の酸類の光学活性体をあげることができ
る。これらの光学分割剤は、いずれも市販されており、
容易に入手可能なものである。
【0018】本発明の方法に用いられる光学分割剤の量
は、特に限定されないが、ジホスフィンオキシドに対し
て好ましくは0.5〜5当量、最も好ましくは1当量で
あることが望ましい。また、光学分割に用いられる溶媒
としては、容易に入手可能な溶媒で、ジホスフィンオキ
シド及び光学分割剤が適当な溶解度を持つ溶媒であれば
よく特に限定されないが、例えば光学分割剤として光学
活性なジベンゾイル酒石酸を用いた場合には、クロロホ
ルム、酢酸エチル、又はその混合溶媒であることが望ま
しい。また、用いられる溶媒の量及び温度については、
ジホスフィンオキシド及び光学分割剤を混合した直後に
おいて、両者が均一に溶解する量及び温度であればよく
特に限定されないが、その後の結晶析出を効率よく行う
ために好ましくは0.01mol/l以上の濃度である
ことが望ましい。
【0019】本発明の方法に於いて用いられる結晶の析
出方法としては、冷却によって析出させる方法、溶媒を
濃縮することによって析出させる方法など、一般的に利
用される析出方法を用いることができる。本発明の方法
で得られた結晶から、光学活性ジホスフィンオキシド及
び光学分割剤を分離するための分解処理方法について
は、用いた光学分割剤によってそれぞれ適した一般的な
方法を用いることができ特に限定されないが、例えば光
学分割剤として光学活性なジベンゾイル酒石酸を用いた
場合には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアル
カリ性化合物を用いて分解する方法をとることができ
る。本発明の方法により得られる光学活性ジホスフィン
オキシドの光学活性ジホスフィンへの変換は、トリエチ
ルアミン等のアミンの存在下トリクロロシランによる還
元、あるいはヘキサクロロジシラン等による還元など、
従来より既知の還元方法にて行うことができる。
【0020】本発明により得られた光学活性ジホスフィ
ンを配位子として各種金属の錯体を製造すると、光学活
性な金属錯体を得ることができる。錯体の中心金属とし
ては、一般にはルテニウム、ロジウム、パラジウム、オ
スミウム、イリジウム、白金といった白金族元素を用い
ることができるが、鉄、コバルト、ニッケルといった遷
移金属類を用いることもできる。光学活性な金属錯体の
製造方法としては、上記各種金属、その塩、又はその錯
体等を出発原料として、上記各種金属それぞれに一般的
な、既知の方法を用いることができる。
【0021】本発明の方法により製造した光学活性金属
錯体を、プロキラルな原料から生成物に不斉を生ずるよ
うな化学反応の触媒として用いると、ラセミ体の金属錯
体が有している触媒能に加えて、新しく触媒的な不斉誘
導がもたらされる。本発明の方法により得られる光学活
性金属錯体触媒は、不斉水素添加反応、不斉ヒドロホル
ミル化反応、不斉ヒドロシリル化反応など、各種不斉触
媒反応に用いることができ、今日社会的にもニ−ズの高
まっている不斉合成反応に非常に有益な基本触媒技術を
提供するものである。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明の方法を更に詳し
く説明する。 実施例1 endo,endo−(2R,5R)−2,5−ビス
(ジフェニルホスフィノメチル)ビシクロ[2.2.
1]ヘプタンを配位子として有する光学活性ロジウム錯
体の製造 磁気攪拌子を入れたフラスコにラセミ体のendo,e
ndo−2,5−ビス(ジフェニルホスフィノイルメチ
ル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン500mg(0.
96mmol)及びクロロホルム5mlを入れ、加熱溶
解させた。ここに、天然型(−)−ジベンゾイル酒石酸
360mg(0.96mmol)を酢酸エチル10ml
に加熱溶解させた溶液を加え、60℃に保って10分間
攪拌した。この溶液をゆっくりと室温まで冷却し、析出
した結晶をろ別した。この結晶を少量のクロロホルム−
酢酸エチル混合溶媒で洗浄し、乾燥した。得られた結晶
の重量は340mgであった。次に、この結晶に1規定
水酸化ナトリウム水溶液5mlを加えて分割剤であるジ
ベンゾイル酒石酸を分離させ、クロロホルム20mlを
加えて遊離したジホスフィンオキシドを抽出した。有機
相を分液し、純水で洗浄し、さらに飽和食塩水で洗浄し
た後、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた。この溶
液をろ過した後、濃縮して光学活性なジホスフィンオキ
シドを得た。収量は200mg(0.38mmol)で
あり、その比旋光度は[α]D= −14゜(CHC
3)であった。 光学的に純粋な上記ジホスフィンオキ
シドの比旋光度は、[α]D= −27.6゜(CHCl
3)であるので、 ここで得られた光学活性ジホスフィン
オキシドの光学純度は51%eeである。ここで得られ
た光学活性ジホスフィンオキシドに対して、さらに上記
の操作を2回繰り返したところ、得られたジホスフィン
オキシドの比旋光度は[α]D= −22.4゜(CHC
3)であり、 その光学純度は81%eeであった。こ
れを最終的にアセトニトリルより再結晶して、光学的に
純粋なジホスフィンオキシドを得た。収量52mg
(0.10mmol)、収率21%。
【0023】こうして得られた光学的に純粋なジホスフ
ィンオキシド50mg(0.10mmol)を乾燥アセ
トニトリルに溶解し、0.16mlのトリエチルアミン
と156mgのトリクロロシラン(1.15mmol)
を加えて、一日間80〜90℃にて加熱攪拌した。続い
て、5mlの25%水酸化ナトリウム水溶液にて処理
し、アセトニトリルを減圧除去し、トルエンにて抽出
し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濃縮後カラム
クロマトグラフィ−(シリカゲル、エ−テル/ヘキサン
=1/50)にて精製し、45mgの光学活性ジホスフ
ィンを得た。光学活性ジホスフィンの分析デ−タは以下
の如し。 mp.84.0−85.0℃; [α]D −27.6゜(CHCl3, c=0.69
6);1 H NMR(500MHz、CDCl3) 1.18
(dd,J=5.0,13.5Hz,2H),1.30
(s,2H),1.60(dt,5.0,10.5H
z,2H),1.85(bs,2H,),2.08−
2.17(m,6H)7.13−7.45(m,20
H);13 C NMR(125MHz,CDCl3) 29.62
(d,J=7.6Hz),30.99(d,J=12.
4Hz),37.52(d,J=13.4Hz),4
1.54(s),42.18(d,J=9.4Hz)及
び芳香族シグナル; 31P NMR(200MHz,CD
Cl3,external H3PO4) −17.68. 上記した製造方法を数回繰り返した後、下記の操作で光
学活性金属錯体を製造した。
【0024】0.03mlの70%HClO4 と0.5
mlの蒸留テトラヒドロフランの混合溶液に、6.2m
lの乾燥テトラヒドロフランに101mgのノルボルナ
ジエン(アセチルアセトナト)ロジウム(I)(0.3
5mmol)を溶解した溶液を入れ、この混合液を室温
にて40分間攪拌した。ここに、1mlの乾燥テトラヒ
ドロフランに169mgの光学活性(2R,5R)−
2,5−ビス((ジフェニルホスフィノ)メチル)ビシ
クロ[2.2.1]ヘプタン(0.35mmol)を溶
解した溶液を加えて、室温で更に1.5時間攪拌した。
次に、7mlのジエチルエ−テルを加えて室温で更に2
0時間攪拌すると結晶が生成し、これをろ過することに
より225mgの(ノルボルナジエン)[(2R,5
R)−2,5−ビス((ジフェニルホスフィノ)メチ
ル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン]ロジウム(I)
パ−クロレ−トの黄色結晶を得た(収率83%)。31 P NMR(200MHz,CDCl3,external H3
PO4) 23.0(d,J=152.7Hz)。
【0025】実施例2 endo,endo−(2S,5S)−2,5−ビス
(ジフェニルホスフィノイルメチル)ビシクロ[2.
2.1]ヘプタンの製造 実施例1の最初のろ過母液及び洗液を合わせ、ここから
実施例1の方法に従ってジホスフィンオキシドを回収し
た。収量は280mg(0.54mmol)で、その比
旋光度は[α]D=+9.3゜(CHCl3)であり、光
学純度は33%eeであった。このジホスフィンオキシ
ドに対して、分割剤として非天然型(+)−ジベンゾイ
ル酒石酸を用い、実施例1と同様の光学分割方法を行っ
て、光学的に純粋な標記ジホスフィンオキシドを得た。
収量40mg(0.08mmol)、収率16%。
【0026】実施例3 endo,endo−(2S,5S)−2,5−ビス
(ジフェニルホスフィノメチル)ビシクロ[2.2.
1]ヘプタンを配位子として有する光学活性ロジウム錯
体の製造 実施例2の方法により得た光学的に純粋なジホスフィン
オキシド50mg(0.10mmol)を乾燥アセトニ
トリルに溶解し、0.16mlのトリエチルアミンと1
56mgのトリクロロシラン(1.15mmol)を加
えて、一日間80〜90℃にて加熱攪拌した。続いて、
5mlの25%水酸化ナトリウム水溶液にて処理し、ア
セトニトリルを減圧除去し、トルエンにて抽出し、無水
硫酸マグネシウムにて乾燥した。濃縮後カラムクロマト
グラフィ−(シリカゲル、エ−テル/ヘキサン=1/5
0)にて精製し、45mgのendo,endo−(2
S,5S)−2,5−ビス(ジフェニルホスフィノメチ
ル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンを得た。光学活性
ジホスフィンの分析デ−タは以下の如し。 mp.84.0−85.0℃; [α]D +27.6゜(CHCl3, c=1.0)。
【0027】次に、182mgのノルボルナジエン(ア
セチルアセトナト)ロジウム(I)(0.62mmo
l)を3mlの乾燥テトラヒドロフランに溶解し、0.
13mlの42% HBF4を加えて、この溶液を室温に
て45分間攪拌した。ここに、上記の方法を繰り返して
得られた278mgの光学活性(2S,5S)−2,5
−ビス((ジフェニルホスフィノ)メチル)ビシクロ
[2.2.1]ヘプタン(0.56mmol)を加え
て、室温で更に1.5時間攪拌した。次に、15mlの
ジエチルエ−テルを加えて室温で更に1時間攪拌すると
結晶が生成し、これをろ過することにより395mgの
(ノルボルナジエン)[(2S,5S)−2,5−ビス
((ジフェニルホスフィノ)メチル)ビシクロ[2.
2.1]ヘプタン]ロジウム(I)テトラフルオロボレ
−トの結晶を得た(収率85%)。 [α]D +9.02゜(CH2Cl2, c=1.0)。
【0028】参考例1 ラセミ体のendo,endo−2,5−ビス(ジフェ
ニルホスフィノイルメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘ
プタンの製造 実施例1記載の原料である標記化合物は、例えば下記の
方法により得ることができる。アクリル酸メチル、2−
シクロペンテノン及びp−トルエンスルホン酸を、酢酸
イソプロペニル溶媒中、110〜120℃に加熱してデ
ィ−ルスアルダ−反応させ、反応生成物をジエチルエ−
テルで抽出し、洗浄、乾燥、濃縮し、減圧蒸留すること
により黄色油状物を得た(80〜86℃/3tor
r)。この黄色油状物を、乾燥テトラヒドロフラン還流
下、1.2倍モルのLiAlH4 で還元し、反応物を加
水分解し、ジエチルエ−テル抽出し、洗浄後濃縮し、残
渣をフラッシュクロマトグラフィ−(シリカゲル、酢酸
エチル:ヘキサン=2:1)で精製することにより、e
ndo,endo−2−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメ
チルビシクロ[2.2.1]ヘプタンを得た。収率53
%。
【0029】上記endo,endo−2−ヒドロキシ
−5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ンの乾燥塩化メチレン溶液に、−30℃で、等モルの塩
化ベンゾイルと4倍モルのピリジンを加え、室温に戻し
て1.5時間攪拌した。反応液を氷及び3N塩酸でクエ
ンチし、塩化メチレンで抽出し、洗浄、乾燥、濃縮して
黄色油状物を得た。この油状物をフラッシュクロマトグ
ラフィ−(シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン=1:
6)で精製することにより、endo,endo−2−
ヒドロキシ−5−ベンゾイルオキシメチルビシクロ
[2.2.1]ヘプタンを得た。収率74%。
【0030】こうして得られたendo,endo−2
−ヒドロキシ−5−ベンゾイルオキシメチルビシクロ
[2.2.1]ヘプタンの乾燥塩化メチレン溶液に、0
℃で1.5倍モルのピリジニウムクロロクロメ−トを加
え、室温で1.5時間攪拌し、ヘキサンとフロリジルを
加えて更に1時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、
ろ液を濃縮して得られた油状物をフラッシュクロマトグ
ラフィ−(シリカゲル、ジエチルエ−テル:ヘキサン=
1:4)で精製することにより、endo−2−ベンゾ
イルオキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2
−オンを得た。収率83%。
【0031】ヨウ化メチルトリフェニルホスホニウムと
水素化ナトリウムとをジメチルスルホキシド中で反応さ
せることにより得られたWittig試薬Ph3P=C
2に、上記endo−2−ベンゾイルオキシメチルビ
シクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オンを加え、室温
で30分間攪拌した。反応終了後、加水分解し、ジエチ
ルエ−テルで抽出し、抽出液を洗浄、乾燥、濃縮し、得
られた残渣をショ−トパスカラムにかけて、油状物を得
た。この油状物の乾燥塩化メチレン溶液に、ピリジン及
び塩化ベンゾイルを加えて反応させ、一部解離した水酸
基を再度ベンゾイル保護し、反応液を酸処理、抽出、洗
浄、濃縮し、残渣をクロマトグラフィ−により精製し
て、endo−2−ベンゾイルオキシメチル−5−メチ
レンビシクロ[2.2.1]ヘプタンを得た。収率71
%。
【0032】上記endo−2−ベンゾイルオキシメチ
ル−5−メチレンビシクロ[2.2.1]ヘプタンの乾
燥テトラヒドロフラン溶液に、0℃で、ボラン・テトラ
ヒドロフラン錯体を加え、室温で3時間反応させ、3N
水酸化ナトリウム水溶液、30%過酸化水素水を加えて
12時間反応させた。過剰の過酸化物をチオ硫酸ナトリ
ウム水溶液で分解した後、塩化メチレンで抽出し、洗
浄、乾燥、濃縮して油状物を得た。この油状物を、メタ
ノ−ル溶媒中、炭酸カリウムと攪拌し、冷水、希塩酸で
処理して脱保護し、酢酸エチルで抽出し、洗浄、乾燥、
濃縮し、フラッシュクロマトグラフィ−(シリカゲル、
酢酸エチル:ヘキサン=2:1)で精製することにより
endo,endo−2,5−ビス(ヒドロキシメチ
ル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンを得た。収率50
%、針状晶(mp 83.8〜85.8℃)。
【0033】こうして得られたendo,endo−
2,5−ビス(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.
1]ヘプタンのクロロホルム溶液に、ピリジンと3倍モ
ルのp−トルエンスルホニルクロリドを加え、1時間攪
拌した。反応液を冷水及び3N塩酸でクエンチし、ジエ
チルエ−テルで抽出した。抽出液を洗浄、乾燥後、濃縮
して油状物を得、これをフラッシュクロマトグラフィ−
(シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製
することにより、endo,endo−2,5−ビス
(p−トルエンスルホニルオキシメチル)ビシクロ
[2.2.1]ヘプタンを白色結晶として得た。mp
97〜98.5℃、収率80%。
【0034】カリウム金属及びナトリウム金属の4:1
合金に、乾燥ジオキサン及びトリフェニルホスフィンを
加え、室温で4時間激しく攪拌した。得られたカリウム
ジフェニルホスフェ−トの黄色懸濁液に、上記end
o,endo−2,5−ビス(p−トルエンスルホニル
オキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンの乾燥
トルエン溶液を加え、室温で12時間攪拌した。反応液
をエタノ−ル、次いで氷でクエンチした後、塩化メチレ
ンで抽出し、洗浄、乾燥、濃縮して、endo,end
o−2,5−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)ビシ
クロ[2.2.1]ヘプタンの粗生成物を得た。
【0035】こうして得られたendo,endo−
2,5−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)ビシクロ
[2.2.1]ヘプタンのクロロホルム溶液に、30%
過酸化水素水を加えて室温で10時間反応させ、過剰の
過酸化物をチオ硫酸ナトリウムで分解した後、クロロホ
ルムで抽出し、洗浄、乾燥、濃縮後、フラッシュクロマ
トグラフィ−(シリカゲル、2%メタノ−ル/クロロホ
ルム)で精製することにより、標記のラセミ体のend
o,endo−2,5−ビス(ジフェニルホスフィノイ
ルメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンを針状結晶
として得た。mp203〜205℃、収率58%。
【0036】以上のように、本発明の方法を用いれば、
ラセミ体のジホスフィンオキシドから比較的容易な操作
で光学活性ジホスフィンオキシドが得られ、これを還元
することにより容易に光学活性ジホスフィンが得られ
る。こうして得られた光学活性ジホスフィンを用いるこ
とにより光学活性金属錯体を製造することができる。ラ
セミ体の光学分割による光学活性ジホスフィンオキシド
の製造方法においては、一見収率が低いように思われる
が、ジホスフィンオキシドは分解等を起こさないため母
液などから容易に回収することができ、こうして回収さ
れたジホスフィンオキシドに対して繰り返し本発明の方
法を行えば、結果的に100%に近い高収率で光学活性
体を得ることが可能であり、効率よく光学活性体を製造
することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明の方法は、種々の有用な不斉触媒
反応に用いることができる光学活性金属錯体を製造す
る、産業上非常に有用な技術を提供するものである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)又は式(2)〔化1〕 【化1】 (式中R1、R2、R3及びR4は炭素数1〜8個のアルキ
    ル基、炭素数6〜18個のアリ−ル基及び炭素数7〜1
    8個のアラルキル基の中から選ばれる少なくとも一種の
    基であり、それらは互いに同一であっても又は、異なっ
    ていてもよく、また、R1とR2及び/又はR3とR4はリ
    ン原子以外の結合によってもつながっていても良いアル
    キル基、アリ−ル基又はアラルキル基を示す)で表され
    るビシクロ[2.2.1]ヘプタン骨格を有するジホス
    フィンオキシドのラセミ体を、光学分割剤を用いて光学
    分割して式(1)又は式(2)で表されるビシクロ
    [2.2.1]ヘプタン骨格を有する光学活性ジホスフ
    ィンオキシドとし、これを還元することにより得られる
    式(3)又は式(4)[化2] 【化2】 (式中R1、R2、R3及びR4は炭素数1〜8個のアルキ
    ル基、炭素数6〜18個のアリ−ル基及び炭素数7〜1
    8個のアラルキル基の中から選ばれる少なくとも一種の
    基であり、それらは互いに同一であっても又は、異なっ
    ていてもよく、また、R1とR2及び/又はR3とR4はリ
    ン原子以外の結合によってもつながっていても良いアル
    キル基、アリ−ル基又はアラルキル基を示す)で表され
    るビシクロ[2.2.1]ヘプタン骨格を有する光学活
    性ジホスフィンを配位子として用いることからなる光学
    活性金属錯体の製造方法。
  2. 【請求項2】 光学分割剤として光学活性なジベンゾイ
    ル酒石酸を用いる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 式(1)又は式(2)中、並びに式
    (3)又は式(4)中のR1、R2、R3及びR4がフェニ
    ル基であることからなる請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 式(1)又は式(2)中、並びに式
    (3)又は式(4)中のR1、R2、R3及びR4がフェニ
    ル基であり、且つ光学分割剤として光学活性なジベンゾ
    イル酒石酸を用いる請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 式(1)又は式(2)で表されるビシク
    ロ[2.2.1]ヘプタン骨格を有するジホスフィンオ
    キシドのラセミ体を、光学分割剤を用いて光学分割して
    式(1)又は式(2)で表されるビシクロ[2.2.
    1]ヘプタン骨格を有する光学活性ジホスフィンオキシ
    ドとし、これを還元することからなる式(3)又は式
    (4)で表されるビシクロ[2.2.1]ヘプタン骨格
    を有する光学活性ジホスフィンの製造方法。
  6. 【請求項6】 光学分割剤として光学活性なジベンゾイ
    ル酒石酸を用いる請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 式(1)又は式(2)中、並びに式
    (3)又は式(4)中のR1、R2、R3及びR4がフェニ
    ル基であることからなる請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】 式(1)又は式(2)中、並びに式
    (3)又は式(4)中のR1、R2、R3及びR4がフェニ
    ル基であり、且つ光学分割剤として光学活性なジベンゾ
    イル酒石酸を用いる請求項5記載の方法。
  9. 【請求項9】 式(1)又は式(2)で表されるビシク
    ロ[2.2.1]ヘプタン骨格を有するジホスフィンオ
    キシドのラセミ体を、光学分割剤として光学活性なジベ
    ンゾイル酒石酸を用いて光学分割することからなる式
    (1)又は式(2)で表されるビシクロ[2.2.1]
    ヘプタン骨格を有する光学活性ジホスフィンオキシドの
    製造方法。
  10. 【請求項10】 式(1)又は式(2)中、並びに式
    (3)又は式(4)中のR1、R2、R3及びR4がフェニ
    ル基であることからなる請求項9記載の方法。
JP21136392A 1992-03-02 1992-08-07 光学活性金属錯体、光学活性ジホスフィン及び光学活性ジホスフィンオキシドの製造方法 Pending JPH05306292A (ja)

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