JPH05306122A - 圧電体磁器材料粉末の製造方法 - Google Patents

圧電体磁器材料粉末の製造方法

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Publication number
JPH05306122A
JPH05306122A JP4111019A JP11101992A JPH05306122A JP H05306122 A JPH05306122 A JP H05306122A JP 4111019 A JP4111019 A JP 4111019A JP 11101992 A JP11101992 A JP 11101992A JP H05306122 A JPH05306122 A JP H05306122A
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JP
Japan
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lead
powder
oxide
mixed
alkoxide
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Pending
Application number
JP4111019A
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English (en)
Inventor
Yuriko Tsukioka
百合子 月岡
Kazumi Okabe
参省 岡部
Yukio Sakabe
行雄 坂部
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 組成が均一で特性のバラツキの少ない圧電体
磁器材料粉末をより低い温度で安全に製造すること。 【構成】 チタン酸ジルコン酸鉛系圧電体磁器を組成す
る鉛以外の構成元素のアルコキシドを加水分解し、得ら
れた単分散状複合酸化物の微粉末に鉛酸化物の粉末を添
加混合して650℃以下の温度で熱処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電体磁器材料粉末の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、PZTを代表とするチタン酸ジル
コン酸鉛系圧電体磁器材料粉末の製造方法としては、
(1)チタン、ジルコニウム、鉛その他の構成元素の炭
酸塩や酸化物を所定比率で混合した後、仮焼して粉砕す
る粉末法、あるいは(2)チタンアルコキシド、ジルコ
ニウムアルコキシド及び鉛アルコキシドを所定比率で混
合し、水を加えて加水分解した後、800℃以上の温度
で熱処理する方法等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、固相反
応により磁器材料粉末を製造する(1)の方法では、二
酸化チタンと鉛酸化物との固相反応によるチタン酸鉛の
生成は約550℃で開始するのに対して、二酸化ジルコ
ニウムと鉛酸化物との固相反応によるジルコン酸鉛の生
成が約600〜700℃と高い温度で開始されるため、
均一で単相の固溶体を得るためには、それ以上の温度で
仮焼する必要があった。即ち、反応の初期段階では、チ
タン酸鉛生成反応によりテトラゴナル相の固溶体を生
じ、その後、ジルコン酸鉛の生成、固溶によりロンボヘ
ドラル相が生成し、反応の進行と共に調合組成の結晶相
(テトラゴナル相)が漸増し、その間、相互に組成の異
なるロンボヘドラル相とテトラゴナル相が生成共存し、
固溶が完了した時点で初めて均一な目的組成単相(即
ち、テトラゴナル相)の固溶体が生成されるため、目的
とする組成の固溶体を得るためには、850〜1000
℃という高温で仮焼する必要があった。しかも、原料粉
末を分子レベルで均一に分散させることは不可能であ
り、ミクロ的に均一な粉末を得ることができないだけで
なく、製造過程での凝集や粒子成長のため微細な粉末を
得ることができないという問題があった。
【0004】他方、(2)の方法では、サブミクロンオー
ダーの微粉末を製造できるが、原料である鉛アルコキシ
ドが易揮発性であるため、複合アルコキシドを生成させ
る反応過程で鉛成分が減少し、組成にずれを生じるとい
う問題がある。また、鉛アルコキシドは、高価で入手が
困難であるというだけでなく、有毒で人体に対する危険
性が大きいという問題もある。
【0005】従って、本発明は、組成が均一で特性のバ
ラツキの少ない圧電体磁器材料粉末をより低い温度で安
全に製造することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するための手段として、チタン酸ジルコン酸鉛系圧電
体磁器を組成する鉛以外の構成元素のアルコキシドを加
水分解し、得られた単分散状複合酸化物の微粉末に鉛酸
化物の粉末を添加混合して650℃以下の温度で熱処理
するようにしたものである。
【0007】前記チタン酸ジルコン酸鉛系圧電体磁器を
組成する鉛以外の構成元素(例えば、チタン及びジルコ
ニウム)のアルコキシドとしては、任意のものを使用で
きるが、アルコキシ基の炭素数が15以下、好ましく
は、8以下のものが望ましい。代表的なものとしては、
チタンアルコキシドを例にすると、チタンイソブトキシ
ド(Ti(OC49)4)、チタンイソプロポキシド(Ti(O
37)4)、ジブトキシ−ジトリエタノール−アミネー
トチタン、ジブトキシ−ジ(2-(ヒドロキシエチルアミ
ノ)エトキシ)チタン(Ti(C49O)2・〔N(C24OH)
2(C24O)〕)などが挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
【0008】また、前記鉛酸化物としては、亜酸化鉛
(PbO)、一酸化鉛(PbO)、二酸化鉛(Pb
2)、四三酸化鉛(Pb34)など任意のものを使用
できる。この鉛酸化物を前記複合酸化物の微粉末に添加
混合する場合、加水分解した反応系に複合酸化物を単分
散状態に維持させたまま鉛酸化物粉末を添加して、撹拌
混合するのが好ましい。
【0009】
【作用】本発明方法においては、チタン酸ジルコン酸鉛
系圧電体磁器を組成する鉛以外の構成元素のアルコキシ
ド(主としてチタンアルコキシドとジルコニウムアルコ
キシド)のアルコール溶液を混合し、これを所定の条件
下(温度80〜85℃、圧力1気圧)で還流すると、複
合アルコキシド(Zr−Tiアルコキシド)が生成し、こ
れを加水分解し、アルカリを加えると、Zr−Ti複合酸
化物が単分散状態の超微粒子となって析出する。この
時、鉛以外の圧電体磁器構成元素のアルコキシドは、還
流過程で鉛アルコキシドのように揮発しないため、配合
比にずれを生じるのが防止される。次いで、前記単分散
状となった複合酸化物超微粒子を含む反応液に所定量の
鉛酸化物粉末を添加混合して分散させ、乾燥した後、6
00℃以下の温度で熱処理すると、中間化合物を生じる
ことなく直接チタン酸ジルコン酸鉛が生成し、圧電体磁
器材料粉末が得られる。
【0010】以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて
本発明について説明する。
【0011】
【実施例】モレキュラーシーブで脱水処理したエタノー
ル500mlに、テトライソプロポキシチタン0.044
3モル、テトラn−プロポキシジルコニウム0.040
9モルを投入し、混合、溶解した後、温度80〜85
℃、圧力1気圧の条件下で還流して8時間反応させた。
次いで、生成された複合アルコキシドのアルコール溶液
をマグネティックスターラーで撹拌しながら、水とエチ
ルアルコールとを容積比1:9で混合した混合溶液20
0mlを1ml/分の速さで滴下して、室温で加水分解させ
る。次いで、前記反応液にアンモニア水を加えてpHを
9に調整し、生成された複合酸化物を適度に分散させ
る。この分散液に、鉛酸化物0.0852モルを加えて
ボールミルで混合、粉砕した後、噴霧乾燥させて溶剤を
除去する。得られた乾燥粉末を600〜850℃で熱処
理し、圧電体磁器材料粉末を得る。この圧電体磁器材料
粉末についてX線回析分析を行い、その相分析の結果を
熱処理温度の関数として図1に示す。
【0012】
【比較例】酸化鉛(II)0.200モル、酸化ジルコニウ
ム0.0960モル、及び酸化チタン(IV)0.104モル
を秤量し、これに水130mlを加えてボールミルで2
0時間粉砕する。粉砕終了後、吸引濾過して脱水し、得
られたケーキをオーブン中、100℃で完全に乾燥させ
る。この乾燥粉末をメッシュ通しによって整粒した後、
600〜850℃で2時間仮焼し、圧電体磁器材料粉末
を得る。X線回析分析による相分析の結果を熱処理温度
の関数として図2に示す。
【0013】図1及び図2から明らかなように、従来の
粉末法では850℃以上で仮焼することによって初めて
単一相のチタン酸ジルコン酸鉛を得ることできないのに
対して、本発明の方法によれば、600℃程度で単一相
のチタン酸ジルコン酸鉛を得ることができる。また、X
線回折分析により、従来の粉末法では、ロンボヘドラル
相とテトラゴナル相の共存状態から反応の進行と共にテ
トラゴナル相が増加してゆき、850℃でテトラゴナル
相のみになるが、本発明方法では、生成の初期段階から
テトラゴナル相のみであることが確認された。
【0014】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、最初にチタン酸ジルコン酸鉛系圧電体磁器を
組成する鉛以外の構成元素のアルコキシドを含む溶液か
ら加水分解により複合酸化物を生成させ、その反応液に
鉛酸化物粉末を加えて混合分散させた後、それらの混合
粉末を熱処理するようにしているため、鉛酸化物が均一
に分散されたチタン・ジルコニウム複合酸化物と反応し
ていくため、反応過程で組成の異なる固溶体を生成する
ことなく、組成の均一な単一相のチタン酸ジルコニウム
鉛固溶体を従来よりも100〜200℃も低い600〜
650℃の熱処理温度で容易に得ることができる。ま
た、熱処理温度が低いため、表面活性が高く、反応性の
高いチタン酸ジルコン酸鉛系圧電体磁器材料粉末を得る
ことができる。更に、有毒で高価な鉛アルコキシドを使
用しないので、製造コストの上昇を抑制することがで
き、また、組成のずれを生じることもないなど優れた効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法に於ける熱処理温度と反応系の相
変化との関係を示す図である。
【図2】 従来法に於ける熱処理温度と反応系の相変化
との関係を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン酸ジルコン酸鉛系圧電体磁器を組
    成する鉛以外の構成元素のアルコキシドを加水分解し、
    得られた単分散状複合酸化物の微粉末に鉛酸化物の粉末
    を添加混合して650℃以下の温度で熱処理することを
    特徴とする圧電体磁器材料粉末の製造方法。
JP4111019A 1992-04-30 1992-04-30 圧電体磁器材料粉末の製造方法 Pending JPH05306122A (ja)

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JP4111019A Pending JPH05306122A (ja) 1992-04-30 1992-04-30 圧電体磁器材料粉末の製造方法

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JP (1) JPH05306122A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6120750A (en) * 1998-03-26 2000-09-19 Honda Giken Kobyo Kabushiki Kaisa Method of producing lead-containing complex oxides

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6120750A (en) * 1998-03-26 2000-09-19 Honda Giken Kobyo Kabushiki Kaisa Method of producing lead-containing complex oxides

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