JPH05305518A - ワイヤ放電加工機 - Google Patents

ワイヤ放電加工機

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JPH05305518A
JPH05305518A JP4112884A JP11288492A JPH05305518A JP H05305518 A JPH05305518 A JP H05305518A JP 4112884 A JP4112884 A JP 4112884A JP 11288492 A JP11288492 A JP 11288492A JP H05305518 A JPH05305518 A JP H05305518A
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voltage
electrode
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electric discharge
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Kunio Kosaka
邦雄 高坂
Akihiro Komori
昭弘 小森
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Brother Industries Ltd
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
    • B23H7/02Wire-cutting
    • B23H7/04Apparatus for supplying current to working gap; Electric circuits specially adapted therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H1/00Electrical discharge machining, i.e. removing metal with a series of rapidly recurring electrical discharges between an electrode and a workpiece in the presence of a fluid dielectric
    • B23H1/02Electric circuits specially adapted therefor, e.g. power supply, control, preventing short circuits or other abnormal discharges
    • B23H1/022Electric circuits specially adapted therefor, e.g. power supply, control, preventing short circuits or other abnormal discharges for shaping the discharge pulse train

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工速度の低下を招くことがなく、かつワイ
ヤ電極の断線も防止する。 【構成】 目標極間電圧もしくは検出された平均極間電
圧と、放電周期とから予測した単位時間当りの平均放電
回数に基づいて許容放電回数を算出し、単位時間毎にワ
イヤ電極と被加工物との間に実際に発生する放電回数を
計数すると共に、その放電回数が許容放電回数に達した
ときに、制御装置が単位時間の残り時間だけパルス状電
圧の印加を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイヤ電極と被加工物
との間でパルス状の放電を繰返し発生させることにより
被加工物の加工を行なうワイヤ放電加工機に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のワイヤ放電加工機
は、加工電源がワイヤ電極と被加工物との間にパルス電
圧を印加し、上記ワイヤ電極と被加工物との間でパルス
状の放電を繰返し発生させることにより被加工物の加工
を行なうというものである。
【0003】ところが、上記加工においては、加工電源
がパルス電圧を印加すると同時にワイヤ電極と被加工物
との間で放電が発生するというような無負荷時間の非常
に短い異常放電が多発した時にワイヤ電極が断線すると
いう問題がある。そこで従来より、この問題を解決する
ために、例えば、特開平2−44648号公報に開示さ
れているように、ワイヤ電極と被加工物との間で発生す
る各放電パルスを、無負荷時間の長さにより異常放電パ
ルスと正常放電パルスとに判別し、無負荷時間の短い異
常放電パルスが発生した場合には、放電電流の波高値を
小さくしたり、あるいはパルス電圧供給の休止時間を長
くする等、加工電源がワイヤ電極と被加工物との間に供
給する放電エネルギを減ずることでワイヤ電極の断線を
回避するということが考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、正常に放電
が行なわれているときにも実際にはかなりの頻度で無負
荷時間の短い、いわゆる異常放電パルスが含まれてい
る。ここで、図5にワイヤ電極と被加工物との間の電圧
波形の代表的な例を示す。
【0005】図5は、縦軸に極間電圧、横軸に時間をと
り、被加工物をアースに接続して、これが正極側となる
ように電源を接続した時の、該被加工物に対するワイヤ
電極の電位の時間的推移を示すものである。図5からも
明らかなように特公平2−44648号公報で開示され
ている無負荷時間の短い、いわゆる異常放電パルスは正
常な放電時にもかなり含まれている。発明者らの実験に
よれば、いわゆる異常放電パルスと定義されるものは、
正常な加工時でも全放電パルスの15ないし40%程度
含まれることが判明した。然るに各放電パルス毎に無負
荷時間により異常放電パルスと正常放電パルスとに判別
し、異常放電パルスと判定するごとにワイヤ電極と被加
工物との間に供給する放電エネルギを減じてしまえば加
工速度の低下を招くのは自明の理である。
【0006】また、異常放電パルスを無負荷時間だけで
画一的に定義してしまうのは原理的に無理がある。つま
り、異常か正常かは本来、ワイヤ電極の断面積、ワイヤ
電極の材質、ワイヤ張力、一発当たりの放電エネルギ、
放電周期等に依存するものであり、無負荷時間の画一的
なしきい値を設けることは出来ないものである。これを
あえて行なうならばワイヤ電極を変更したり、放電周期
やワイヤ電極と被加工物との間の目標極間電圧等の加工
条件を変更した場合に、加工速度の低下を招いたり、あ
るいは断線防止の機能が正常に作用しない場合がある。
【0007】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、加工速度の低下を招くこと無くワイヤ電極の断線
を防止することができるワイヤ放電加工機を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のワイヤ放電加工機は、図1に例示する如く、
被加工物に関する情報及び加工条件を設定する加工条件
設定手段と、ワイヤ電極と被加工物との間に、上記加工
条件設定手段により設定された放電周期に基づいて、パ
ルス状の電圧を印加する放電制御手段と、ワイヤ電極と
被加工物との間の平均極間電圧を検出する極間電圧検出
手段と、ワイヤ電極と被加工物とを相対的に移動させる
相対移動手段と、上記極間電圧検出手段により検出され
た平均極間電圧が上記加工条件設定手段により設定され
た目標極間電圧となるように、もしくは上記加工条件設
定手段により設定された送り速度に、ワイヤ電極と被加
工物との相対移動速度を制御する移動速度制御手段と、
を備え、ワイヤ電極と被加工物との間でパルス状の放電
を繰返し発生させることにより被加工物の加工を行なう
ものであり、上記移動速度制御手段が上記相対移動速度
を上記平均極間電圧が上記目標極間電圧となるように制
御する際に上記加工条件設定手段により設定された目標
極間電圧、もしくは上記移動速度制御手段が上記相対移
動速度を上記加工条件設定手段により設定された送り速
度に制御する際に上記極間電圧検出手段により検出され
た平均極間電圧と、上記加工条件設定手段により設定さ
れた放電周期とから、単位時間当りの平均放電回数を予
測する放電回数予測手段と、該放電回数予測手段により
予測した単位時間当りの平均放電回数から、単位時間当
りに許容される最大放電回数を算出する許容放電回数算
出手段と、ワイヤ電極と被加工物との間に実際に発生す
る放電を検出する放電検出手段と、単位時間毎に上記放
電検出手段が検出した放電の回数を計数すると共に、該
放電回数が上記許容放電回数算出手段により算出された
許容放電回数に達したときには、当該単位時間の残り時
間だけ上記放電制御手段がパルス状電圧を印加するのを
停止させる放電停止手段とを設けている。
【0009】
【作用】以上のように構成された本発明のワイヤ放電加
工機においては、まず、加工条件設定手段によって、被
加工物に関する情報、及び加工条件である目標極間電圧
もしくは送り速度、放電周期、及びワイヤ電極の材質等
を設定する。ここで、放電周期はワイヤ電極と被加工物
との間の放電の間隔を決定するパラメータであり(但
し、放電の指示が出されても実際には放電しないときも
あるため単純にこの放電周期の逆数が放電パルス数にな
るわけではない。)、目標極間電圧は、ワイヤ電極と被
加工物との間の電圧、つまり極間電圧の目標値である。
そして、これらの値は共に、その値を大きく設定すると
ワイヤ電極は断線し難くなるが加工速度が小さくなり、
逆に小さく設定すると加工速度は大きくなるがワイヤ電
極が放電の集中によって断線し易くなる。
【0010】そして、放電制御手段が、上記加工条件設
定手段で設定された放電周期に基づいてワイヤ電極と被
加工物との間にパルス状の電圧を印加し、極間電圧検出
手段が、上記ワイヤ電極と被加工物との間の平均極間電
圧を検出する。一方、移動速度制御手段は、上記極間電
圧検出手段により検出された平均極間電圧が上記加工条
件設定手段により設定された目標極間電圧となるよう
に、もしくは上記加工条件設定手段により設定された送
り速度に、相対移動手段が相対移動させるワイヤ電極と
被加工物との相対移動速度を制御する。そして、ワイヤ
電極と被加工物との間でパルス状の放電を繰返し発生さ
せることにより被加工物の加工を行なう。
【0011】次に、上記の加工が開始されると、放電回
数予測手段が、上記移動速度制御手段が上記相対移動速
度を上記平均極間電圧が上記目標極間電圧となるように
制御する際に上記加工条件設定手段により設定された目
標極間電圧、もしくは上記移動速度制御手段が上記相対
移動速度を上記加工条件設定手段により設定された送り
速度に制御する際に上記極間電圧検出手段により検出さ
れた平均極間電圧と、上記加工条件設定手段により設定
された放電周期とから、単位時間当りの平均放電回数を
予測し、更に許容放電回数算出手段が、上記放電回数予
測手段により予測した単位時間当りの平均放電回数か
ら、単位時間当りに許容される最大放電回数を算出す
る。また、放電検出手段がワイヤ電極と被加工物との間
に実際に発生する放電を検出する。
【0012】そして、放電停止手段が、上記単位時間毎
に、上記放電検出手段が検出した放電の回数を計数する
と共に、該放電回数が上記許容放電回数算出手段により
算出された許容放電回数に達したときには、当該単位時
間の残り時間だけ上記放電制御手段がワイヤ電極と被加
工物との間にパルス状電圧を印加するのを停止させる。
【0013】ここで、上記の如く単位時間毎に許容放電
回数を上回る放電が発生した時に、当該単位時間の残り
時間だけ放電制御手段がパルス状電圧を印加するのを停
止させる理由について図6を用いて説明する。図6は、
ワイヤ電極が断線する前の放電集中現象を説明する図で
あり、縦軸に放電回数、横軸に時間をとり、1.8m秒
の周期で放電回数を計数した値の時間的推移を示すもの
である。図6中TWBは、断線の瞬間を電気的にとらえた
時刻である。この図から明らかなように、断線の数m秒
前から放電回数が急激に増加していることがわかる。つ
まり、断線前には放電の集中が発生しているわけであ
る。
【0014】よって、上記のような放電集中を起こさな
いように、かつ必要以上に加工速度を低下させないよう
に単位時間当りの許容放電回数を算出し、これを越える
分だけ放電を禁止することでワイヤ電極の断線を防止す
る。
【0015】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図面と共に説明す
る。図2は、本発明が適用されたワイヤ放電加工機全体
の構成を表す概略構成図である。図2に示す如く、本実
施例のワイヤ放電加工機には、被加工物2を固定するた
めの可動テーブル4が備えられている。可動テーブル4
は、加工液6を貯えた加工槽8内に設けられており、相
対移動手段としてのX軸サーボモータ10及びY軸サー
ボモータ12により、夫々、X軸方向,Y軸方向に移動
される。
【0016】加工液6は、ポンプ14により加工液タン
ク16から汲み出され、加工液供給部18を通して、被
加工物2の加工部分に供給されて、加工槽8内に貯えら
れる。そして、加工槽8からあふれた使用後の加工液6
は、排水パイプ20を介して、加工液タンク16に戻さ
れ、瀘過用のフィルタ22を通して、再びポンプ14に
より汲み出される。
【0017】次に、被加工物2を加工するためのワイヤ
電極24は、ワイヤボビン28から繰り出され、被加工
物2の上方及び下方に配設された上ワイヤガイド30及
び下ワイヤガイド32により支持され、ワイヤ駆動モー
タ34及びテンションローラ36により張力を発生させ
ながら走行させられる。そして使用後のワイヤ電極24
は、廃ワイヤ排出部38に排出される。
【0018】また、ワイヤ電極24の上ワイヤガイド3
0より上方の移動経路及び下ワイヤガイド32より下方
の移動経路には、夫々、ワイヤ電極24に放電用のパル
ス状電圧(以下、単にパルス電圧という)を印加するた
めの上給電部40及び下給電部42が配設されている。
これら各給電部40,42は、加工電源部44に接続さ
れており、加工電源部44から、これら各給電部40,
42と、可動テーブル4との間に、パルス電圧が印加さ
れることにより、ワイヤ電極24と被加工物2との間に
放電を発生させて、被加工物2を加工する。
【0019】また、加工電源部44には、制御装置50
からの制御信号に応じて放電の発生を許容するために発
生されるパルス信号の発生間隔(放電周期)及びピーク
電流を夫々制御する、放電パルス制御部52及びピーク
電流制御部54が接続され、更にワイヤ電極24と被加
工物2との間の放電及び平均極間電圧(以下、単に極間
電圧という)を検出する極間電圧検出手段としての放電
検出回路56が接続されている。
【0020】制御装置50は、CPU,ROM,RAM
等を中心に周知のマイクロコンピュータとして構成され
ており、加工条件設定手段としての操作盤58を介して
入力された各種加工条件(即ち、被加工物2の材質,加
工形状等の加工条件や、放電周期,目標極間電圧等の電
気的加工条件等)や、放電検出回路56にて検出された
極間電圧等に基づき、X軸サーボモータ10,Y軸サー
ボモータ12,ポンプ14,ワイヤ駆動モータ34,テ
ンションローラ36,加工電源部44,放電パルス制御
部52,ピーク電流制御部54等に制御信号を出力し、
上記各部を駆動制御する。
【0021】即ち、制御装置50は、 (1) 操作盤58を介して入力された放電周期に基づき、
放電パルス制御部52に制御信号を出力して、加工電源
部44がパルス電圧を発生する放電周期を制御する放電
制御手段としての放電周期制御。
【0022】(2) 放電検出回路56にて検出された実際
の極間電圧が、操作盤58を介して入力された目標極間
電圧となるように、X軸サーボモータ10及びY軸サー
モータ12の回転速度を制御することにより、可動テー
ブル4,延いては被加工物2の移動速度を制御する、移
動速度制御手段としての移動速度制御。
【0023】(3) 操作盤58を介して入力された被加工
物2の加工形状に応じて、X軸サーボモータ10及びY
軸サーボモータ12を駆動制御する加工形状制御。 (4) ポンプ14を駆動して加工液6を循環させる加工液
循環制御。 (5) ワイヤ駆動モータ34,テンションローラ36を駆
動して、ワイヤ電極を移送させるワイヤ電極移送制御。
【0024】(6) 操作盤58を介して入力された放電周
期及び目標極間電圧や、放電検出回路56にて検出され
る放電の情報等に基づき、放電パルス制御部52に制御
信号を出力して、加工電源部44が放電用パルス電圧を
発生する回数を制限するワイヤ電極の断線防止制御。 等を実行する。
【0025】以下、このように制御装置50で実行され
る各種制御の内、本発明にかかわる主要な処理である、
ワイヤ電極の断線防止制御について説明する。まず被加
工物2の加工開始時には、操作盤58を介して入力され
た放電周期の値に対応した制御信号を放電パルス制御部
52に出力することにより、ワイヤ電極24と被加工物
2との間に上記設定周期でパルス電圧を印加させる図示
しない放電周期設定処理が実行される。そしてその後、
図3に示す断線防止処理を実行して、必要があれば実際
の放電回数に制限をかける。
【0026】図3に示す如く、この断線防止処理では、
まずS110にて、現在、操作盤58で設定されている
ワイヤ電極と被加工物との間の放電周期及び目標極間電
圧の値を読み込む。次にS120にて、現在の上記放電
周期[μsec.]と目標極間電圧[V]とに基づき、制御
装置50内に備えたROMに予め格納された図4に例示
するデータテーブルを参照し、内挿補間演算を行なって
単位時間△t(本実施例では500μsec.と設定した)
当たりの平均放電回数Ncを予測する。
【0027】ここで、このS120にて、現在の放電周
期と目標極間電圧とから平均放電回数Ncを予測できる
のは、上記移動速度制御によって実際の極間電圧が目標
極間電圧に制御され、しかも目標極間電圧が高い程、ワ
イヤ電極24と被加工物2との距離が大きくなり、放電
パルス電圧の印加に対して実際には放電されない割合が
大きくなるためであり、こうしたことに鑑み、上記図4
のデータテーブルには、放電周期と目標極間電圧に対す
る平均放電回数の離散値が予め実験的に設定されてい
る。
【0028】そして続くS130にて、単位時間△tを
計時するためのCPU内の内部タイマTをクリアし、上
記単位時間△tの計時を開始する。次に続く、S140
では、S120で予測した平均放電回数Ncに一定の定
数(以下、オーバーライド値という)αを乗ずることに
よって、単位時間△t当りに許容する最大放電回数を求
め、この値(α*Nc)を、実際の放電回数をカウント
するためのカウンタNにプリセットする。ここで、Nc
にオーバーライド値αを乗ずる理由としては、図6に示
したように実際の放電回数は平均値に対してある程度の
ばらつきを持つため、上記Ncの値をそのまま許容最大
放電回数として設定すると、条件によっては必要以上に
加工速度を低下させてしまうことがあるからである。た
だし、このオーバーライド値αはあまり大きく設定する
と断線防止効果が低下するため、1から1.2程度の値
が良く、本実施例では、α=1.1と設定した。そして
続くS150にて、放電パルス制御部52へ放電の許可
をしておく。
【0029】続くS160では、放電検出回路56から
入力した放電に関する信号を基に、実際に放電が発生し
たか否かを判定する。そして、放電を検出しない時は単
位時間△tの経過を判定するS200へ移行し、放電を
検出した時にはS170へ移行する。
【0030】S170では、カウンタNをデクリメント
することで実際の放電回数をカウントする。そして続く
S180にて、カウンタNの値が0か否かを判断し、カ
ウンタNの値が0でなければ単位時間△t内の実際の放
電回数が最大放電回数(α*Nc)に達していないと判
断しS160へ戻る。またS180にて、カウンタNの
値が0であると判断した時は、単位時間△t内に実際の
放電回数が最大放電回数(α*Nc)に達したと判断し
て、S190へ移行する。S190では、単位時間△t
内に、これ以上放電が発生しないように放電パルス制御
部52に対し放電の禁止を行ない、S200へ移行す
る。
【0031】S200では、CPU内の内部タイマTの
値により本処理の開始から単位時間△tだけ時間が経過
したか否かを判定し、T<△tであれば単位時間△tが
経過していないと判断しS160へ戻る。つまり、CP
U内の内部タイマTにより計時する単位時間△t内にS
180にてカウンタN=0と判断すると、S190に
て、放電の禁止を行なうため、その後S200にて単位
時間△tが経過したと判定するまではS160とS20
0のだけの閉ループで処理が閉塞する。また、S200
にて、単位時間△tが経過したと判断した時はS210
へ移行する。
【0032】S210では、操作盤58から加工終了の
指示が出されているか否かを判断し、加工続行ならばS
110へ戻り、上記の処理を繰返す。また、加工終了の
指示が出ていれば、本処理を終了する。即ち、本断線防
止処理における、S120が放電回数予測手段として、
S140が許容放電回数算出手段として、S160が放
電検出手段として機能し、更にS190を中心とする他
の処理が放電停止手段として機能している。
【0033】以上のように本実施例のワイヤ放電加工機
では、単位時間△t内に実際の放電回数が最大放電回数
(α*Nc)を越えたと判断すると、その△tの残り時
間だけ放電を禁止し、次の単位時間△tの計時を開始す
るする時に放電を許可するため、必要以上に加工速度を
低下させることなく、異常な放電集中が起きないように
することができる。よって、加工速度の低下を最小限に
とどめながら、ワイヤ電極の断線を防止することができ
る。また、加工中に加工条件を変更しても、それに応じ
て単位時間当りの最大放電回数が更新されるため、常に
最適な断線防止効果が得られる。
【0034】尚、本実施例のワイヤ放電加工機で用いた
制御装置50内のROMに格納したデータテーブルは、
放電周期と目標極間電圧についてのみのものであった
が、ワイヤ電極の材質、ワイヤ張力、及びワイヤ送り速
度等のワイヤ電極に関する情報についても加味したもの
を用意してもよい。このようにすれば更にきめ細かい断
線防止制御が可能となる。また、ROMには、平均放電
回数Ncを直接求めるデータテーブルを格納するのでは
なく、設定されている放電周期、目標極間電圧及びワイ
ヤ電極に関する情報等を基に代数演算式で平均放電回数
Ncを求めるための各常数を格納しておき、この常数を
基に代数演算によって平均放電回数Ncを求めるように
してもよい。この場合はROM容量の節約が可能とな
る。
【0035】また、上記実施例では、ワイヤ電極24と
被加工物2との間の極間電圧が目標極間電圧となるよう
に可動テーブル4の移動速度を制御するワイヤ放電加工
機について説明したが、可動テーブル4の移動速度を予
め設定された送り速度に基づく一定速度に制御するワイ
ヤ放電加工機であっても、本発明を適用して、上記実施
例と同様の効果を得ることができる。尚この場合、ワイ
ヤ電極の断線防止処理において、S110で目標極間電
圧の代わりに、放電検出回路56にて検出された極間電
圧を読み込み、平均放電回数Ncを予測する際(S12
0)には、目標極間電圧の代わりに、この検出された極
間電圧を用いるようにすればよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明のワイヤ放電
加工機では、放電集中が起きてからでなく、これを起こ
さないように、かつ必要以上に加工速度を低下させない
ように、最大許容放電回数を求め、予め設定された単位
時間以内にこの最大許容放電回数を越える放電が生じた
ときに、上記単位時間の残り時間だけ放電を禁止するこ
とでワイヤ電極の断線を回避するため、加工速度の低下
を最小限にとどめながら、絶大なるワイヤ電極の断線防
止効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を例示するブロック図である。
【図2】 実施例のワイヤ放電加工機の構成を表す概略
構成図である。
【図3】 実施例のワイヤ放電加工機におけるCPU内
で行なわれる、ワイヤ電極の断線防止のための処理を表
すフローチャートである。
【図4】 実施例のワイヤ放電加工機におけるROMに
格納されているデータテーブルを説明する図である。
【図5】 ワイヤ電極と被加工物との間の電圧波形を表
す図である。
【図6】 ワイヤ電極を断線させる放電集中を説明する
図である。
【符号の説明】
2…被加工物 4…可動テーブル 10
…X軸サーボモータ 12…Y軸サーボモータ 24…ワイヤ電極 4
0…上給電部 42…下給電部 44…加工電源部 5
0…制御装置 52…放電パルス制御部 56…放電検出回路 5
8…操作盤

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物に関する情報及び加工条件を設
    定する加工条件設定手段と、 ワイヤ電極と被加工物との間に、上記加工条件設定手段
    により設定された放電周期に基づいて、パルス状の電圧
    を印加する放電制御手段と、 ワイヤ電極と被加工物との間の平均極間電圧を検出する
    極間電圧検出手段と、 ワイヤ電極と被加工物とを相対的に移動させる相対移動
    手段と、 上記極間電圧検出手段により検出された平均極間電圧が
    上記加工条件設定手段により設定された目標極間電圧と
    なるように、もしくは上記加工条件設定手段により設定
    された送り速度に、ワイヤ電極と被加工物との相対移動
    速度を制御する移動速度制御手段と、 を備え、ワイヤ電極と被加工物との間でパルス状の放電
    を繰返し発生させることにより被加工物の加工を行なう
    ワイヤ放電加工機において、 上記移動速度制御手段が上記相対移動速度を上記平均極
    間電圧が上記目標極間電圧となるように制御する際に上
    記加工条件設定手段により設定された目標極間電圧、も
    しくは上記移動速度制御手段が上記相対移動速度を上記
    加工条件設定手段により設定された送り速度に制御する
    際に上記極間電圧検出手段により検出された平均極間電
    圧と、上記加工条件設定手段により設定された放電周期
    とから、単位時間当りの平均放電回数を予測する放電回
    数予測手段と、 該放電回数予測手段により予測した単位時間当りの平均
    放電回数から、単位時間当りに許容される最大放電回数
    を算出する許容放電回数算出手段と、 ワイヤ電極と被加工物との間に実際に発生する放電を検
    出する放電検出手段と、 単位時間毎に上記放電検出手段が検出した放電の回数を
    計数すると共に、該放電回数が上記許容放電回数算出手
    段により算出された許容放電回数に達したときには、当
    該単位時間の残り時間だけ上記放電制御手段がパルス状
    電圧を印加するのを停止させる放電停止手段と、 を設けたことを特徴とするワイヤ放電加工機。
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