JPH0530377U - 自動車のキーレスエントリ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】自動車のリモコン式キーレスエントリ装置にお
いて、送信ユニットの操作者に適切な音量で施錠，解錠
作動を知らせる。 【構成】送信ユニット１からの電波が入力されるキーレ
スエントリ制御回路３を、受信回路４と、該受信回路
４，ドアスイッチ１４，ドアアンロックスイッチ１５の
各信号に基づき施錠又は解錠の指令信号及び発音器駆動
信号を発するコントロールユニット５と、該施錠又は解
錠の指令信号に基づき各ドアの施錠，解錠用アクチュエ
ータ１０，１１を駆動するアクチュエータ駆動回路６
と、入力信号の電界強度が基準値以上か未満かを判定す
るゲイン判定回路７と、該電界強度が基準値未満のとき
音量の大きい第１発音器１２を作動させる第１発音器駆
動回路８と、基準値以上の時音量の小さい第２発音器１
３を作動させる第２発音器駆動回路９とから構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車のキーレスエントリ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

自動車において車両から離れた地点から予め登録しておいた暗号信号を電波送 信ユニットにて入力することにより、車内に設けられているキーレスエントリ制 御回路がそれを受信し、入力された暗号信号と予め登録してある暗号とを比較し 、両者が一致していると判断するとドアロックを解除すべき信号を発し、これに よりキーなしでドアを開くことができるようにしたキーレスエントリ装置は従来 より開発され、例えば特開昭６３−１４５１５０号公報に公開されている。

【０００３】 上記リモコン式キーレスエントリ装置では、ドアのロック又はアンロック動作 が行われたことをブザー或はチャイム等の音で操作者に報せる方法を採っている ものがある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

リモコン操作できる範囲が比較的近距離範囲に限られるものの場合は、上記の ようにブザーやチャイム等音量が小さい発音器の音で充分確認できる。

【０００５】 しかし電波式キーレスエントリ装置ではかなり遠距離からの操作が可能であり 、遠距離から操作した場合はブザーやチャイムでは聞きとれないことがある。

【０００６】 このようにかなり遠距離から操作可能なキーレスエントリ装置を備えたものの 場合、ロック，アンロックの動作を音量の大なる車載のホーンを鳴らして報せる ようにすれば、操作者が聞きとれないということはなくなるが、このようにする と比較的近距離から操作した場合必要以上に大きな音を発しうるさく感じるとい う問題を生じる。

【０００７】 本考案はこのような課題に対処することを主目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、送信ユニットから暗号信号を受信することにより該暗号信号がキー レスエントリ制御回路に入力され、該キーレスエントリ制御回路が該入力信号が 予め登録してある暗号信号であるかどうかを判別し、暗号が一致している場合に ドアの開閉状態及び施解錠状態に基づき解錠又は施錠の指令出力を発してアクチ ュエータを作動させ、ドアの解錠又は施錠が行われ、且つドアの解錠又は施錠が 行われたことを発音器の音によって操作者に報せるようになっている自動車のキ ーレスエントリ装置において、受信信号強度を判定するゲイン判定回路を設け、 受信信号強度が所定値未満のときはホーン等の音量の大なる第１発音器を鳴らし 受信信号強度が所定値以上ときはブザー等の音量の小なる第２発音器を鳴らすよ うにするか、又は上記ゲイン判定回路の判定結果に基づき発音器が発する音量を 受信信号強度が小なる程大とする音量制御装置を設けたものである。

【０００９】

【作用】

上記により、操作者と車両との距離に応じた適切な音量で、ドアのロック，ア ンロック動作を操作者に報せることができ、遠くから操作した場合に聞きとりに くいということはなくなり、又近くから操作した場合音が大きすぎてうるさいと いったこともなくなる。

【００１０】

【実施例】

図１は本考案を適用すべき自動車のキーレスエントリ装置の全システムを示す 斜視図で、１は電波信号を発する送信ユニットであり、該送信ユニット１は自動 車の使用者が携帯していて自動車から離れた場所より所定の信号を発することに より、その信号が自動車に装備されているアンテナ２にて受信されキーレスエン トリ制御回路３に入力されるようになっている。

【００１１】 キーレスエントリ制御回路３は上記入力信号が予め登録してある暗号信号であ るかどうかを判別し、暗号が一致している場合にはドアスイッチ１４及びドアア ンロックスイッチ１５により、ドアの状態を検出し、ドア閉かつドア解錠状態の 場合は施錠指令出力を、ドア閉かつドア施錠状態の場合は解錠指令出力を運転席 ドア用のアクチュエータ１０及びリヤゲートを含むその他のドア用のアクチュエ ータ１１に発し、アクチュエータ１０，１１はその指令出力に応じて施錠作動又 は解錠作動し、ドアロック装置の施錠又は解錠を行うと共に施錠又は解錠が行わ れたことを発音器１２又は１３が音で合図するようになっている。

【００１２】 キーレスエントリ制御回路３は、図２に示すように増幅回路４ａ，検波回路４ ｂ，波形整形回路４ｃからなる受信回路４と、該受信回路４の波形整形回路４ｃ からの入力信号，ドアスイッチ１４の信号及びドアアンロックスイッチ１５の信 号に基づき施錠指令信号又は解錠指令信号を発すると共に発音器駆動信号を発す るコントロールユニット５と、該コントロールユニット５の施錠，解錠の指令信 号に基づき運転席用ドア及びリヤゲートを含むその他のドアのロック，アンロッ ク用のアクチュエータ１０，１１を駆動するアクチュエータ駆動回路６と、上記 受信回路４の検波回路４ｂの出力電圧より入力信号の電界強度が基準値以上であ るか未満であるかを判断し、ハイ，ロー２種類の信号を出力するゲイン判定回路 ７と、該ゲイン判定回路７のロー信号及びコントロールユニット５の発音器駆動 信号に基づき例えば車載ホーンのような音量の大きい第１発音器１２を作動させ る第１発音器駆動回路８と、上記ゲイン判定回路７のハイ信号及びコントロール ユニット５の発音器駆動信号に基づき例えばブザー等の音量の小さい第２発音器 １３を作動させる第２発音器駆動回路９とから構成されている。

【００１３】 上記ドアスイッチ１４は、運転席ドアの開閉を検出するスイッチである。又上 記ドアアンロックスイッチ１５は、運転席ドアのドアロック装置が解錠状態であ るか施錠状態であるかを検出するスイッチであり、本実施例では運転席ドア用の アクチュエータ１０の作動位置からそれを検出するようにした例を示している。

【００１４】 上記において、ドアスイッチ１４がドア閉信号を発しているドア閉時で且つド アアンロックスイッチ１５が解錠状態信号を発している解錠時に、送信ユニット １から発せられキーレスエントリ制御回路３の受信回路４にて増幅，検波，波形 整形された後にコントロールユニット５に入力された入力信号のコードが暗号信 号であれば、該コントロールユニット５はアクチュエータ駆動回路６に施錠指令 出力を発して運転席ドア及びその他のドアのアクチュエータ１０，１１を作動さ せ各ドアを施錠状態にすると共に、第１発音器駆動回路８，第２発音器駆動回路 ９の双方に発音器駆動信号を発する。

【００１５】 このときゲイン判定回路７が判定した入力信号の電界強度が基準値未満であれ ば、該ゲイン判定回路７から発せられるロー信号と上記コントロールユニット５ から発せられる発音器駆動信号とのアンド条件により第１発音器駆動回路８のみ が作動し、例えば車載ホーン等の音量の大きい第１発音器１２が吹鳴し、自動車 より遠く離れた位置にいる送信ユニット１の操作者に施錠が行われたことを知ら せる。又入力信号の電界強度が基準値以上であれば該ゲイン判定回路７から発せ られるハイ信号と上記コントロールユニット５から発せられる発音器駆動信号と のアンド条件により第２発音器駆動回路９のみが作動し、例えばブザー等の音量 の小さい第２発音器１３を吹鳴させ、自動車の近傍にいる送信ユニット１の操作 者に施錠が行われたことをおだやかに知らせる。

【００１６】 図３は図２に示したブロック図の要部の回路例図であり、ゲイン判定回路７は 比較素子７ａからなり、該比較素子７ａからの出力信号は第１発音器駆動回路８ のインバータ素子８ｂで反転されてアンド素子８ａの一方の入力端子に入力され 、該アンド素子８ａの他方の入力端子にはコントロールユニット５からの発音器 駆動信号が入力され、両入力信号のアンド条件が成立すると第１発音器駆動回路 ８が作動し音量の大きいホーン等の第１発音器１２を吹鳴させる。上記比較素子 ７ａからの出力信号は第２発音器駆動回路９のアンド素子９ａの一方の入力端子 に入力され、該アンド素子９ａの他方の入力端子にはコントロールユニット５か らの発音器駆動信号が入力され、両入力信号のアンド条件が成立すると第２発音 器駆動回路９が作動し音量の小さいブザー等の第２発音器１３を吹鳴させる。

【００１７】 図４は上記図３に示す回路の簡略化をはかったもので、第２発音器駆動回路９ はコントロールユニット５からの発音器駆動信号のみにより作動して第２発音器 １３が吹鳴するようにしたものである。即ち送信ユニット１の操作者が自動車の 近傍位置にいるときは入力信号の電界強度が基準値以上でゲイン判定回路７の比 較素子７ａの出力はハイであるからアンド素子８ａの入力はローとなりアンド条 件は成立せず第１発音器駆動回路８は作動せず、第２発音器駆動回路９のみが作 動し、音量の小さいブザー等の第２発音器１３のみが吹鳴する。送信ユニット１ の操作者が自動車より離れた位置にいるときはアンド素子８ａのアンド条件が成 立し、音量の大きい車載ホーン等の第１発音器１２と音量の小さいブザー等の第 ２発音器１３の双方が吹鳴するものである。

【００１８】 図４において、上記以外の構成は図３と同じであるので、図示を省略した。

【００１９】 図５及び図６は本考案の第２の実施例を示すもので、発音器を１個とした点及 びゲイン判定回路と発音器駆動回路とで発音器の音量制御装置を構成した点が上 記第１の実施例と異なるのみで、その他の構成は第１の実施例と同じであり、図 ２，図３と同一の符号は同一の部分を表わしている。

【００２０】 即ち、図５及び図６において、ゲイン判定回路１６は、受信回路４からの入力 電圧が大となるに従って次第に小となる出力信号（音量制御信号）を発するよう 増幅機能をもったインバータ素子１６ａによって構成され、発音器駆動回路１７ は、コントロールユニット５からの発音器駆動信号により所定の低周波信号を発 する発振器１７ａと、該発振器１７ａから発せられる低周波信号を増幅すると共 にその増幅率を上記ゲイン判定回路１６の出力信号に基づき可変制御するアンプ １７ｂとから構成され、上記ゲイン判定回路１６と発音器駆動回路１７とにより 発音器１８の音量制御装置を構成している。

【００２１】 これにより、図示しない送信ユニット１の操作者と自動車との距離が大となる に従ってキーレスエントリ制御回路３を構成する受信回路４の受信信号の電界強 度が小となり、該電界強度が小さくなるとゲイン判定回路１６を構成するインバ ータ素子１６ａの出力信号が大となり発音器駆動回路１７を構成するアンプ１７ ｂの増幅率は大となり発音器１８は大音量にて吹鳴し、自動車より離れた位置に いる送信ユニットの操作者に施錠又は解錠が行われたことを確実に伝える。送信 ユニット１の操作者が自動車の近傍にいるときは受信回路４の受信信号の電界強 度は大，インバータ素子１６ａの出力信号は小となるのでアンプ１７ｂの増幅率 が小となって発音器１８は小音量で吹鳴し、自動車の近傍位置にいる操作者に施 錠又は解錠が行われたことをおだやかに伝えることができる。

【００２２】 尚上記実施例では電波信号を用いた例を示したが、光波信号又は超音波信号等 を用いたリモコン式キーレスエントリ装置にも本考案を適用可能であることは勿 論である。

【００２３】

【考案の効果】

上記のように本考案によれば、送信ユニットを用いたリモートコントロールが 可能なキーレスエントリ制御回路を備えた自動車において、キーレスエントリ制 御回路の受信回路が受信する受信信号の信号強度の大小により操作者と車両との 距離の大小を判断し、遠いときは大きい音で、近いときは小さい音で、操作者に ドアのロック又はアンロック作動を伝えることができ、遠すぎて聞こえないとか 近くにいるのに音が大きすぎてうるさいとかいった問題はすべて解消され得るも ので、構成の簡単なることと相俟って実用上多大なる効果をもたらし得るもので ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用すべきキーレスエントリ装置を装
備した自動車の概略斜視図である。

【図２】本考案の第１の実施例を示すブロック図であ
る。

【図３】図２に示すブロック図の具体例を示す回路図で
ある。

【図４】図３に示す回路図の変型例を示す部分回路図で
ある。

【図５】本考案の第２の実施例を示すブロック図であ
る。

【図６】図５に示すブロック図の具体例を示す回路図で
ある。

【符号の説明】

１ 送信ユニット ２ アンテナ ３ キーレスエントリー制御回路 ４ 受信回路 ５ コントロールユニット ６ アクチュエータ駆動回路 ７ ゲイン判定回路 ８ 第１発音器駆動回路 ９ 第２発音器駆動回路 １０ アクチュエータ １１ アクチュエータ １２ 第１発音器 １３ 第２発音器 １４ ドアスイッチ １５ ドアアンロックスイッチ １６ ゲイン判定回路 １７ 発音器駆動回路 １８ 発音器

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両より離れた地点から送信ユニットに
   て発信された暗号信号を受信する受信回路と、該受信回
   路が受信した信号が予め登録してある暗号信号であるか
   どうかを判別し、暗号が一致している場合にドアの開閉
   状態及び施解錠状態に基づき解錠指令信号又は施錠指令
   信号を発するコントロールユニットと、該解錠指令信号
   又は施錠指令信号によりアクチュエータを作動させドア
   の解錠又は施錠を行うアクチュエータ駆動回路と、コン
   トロールユニットが発する発音器駆動信号により発音器
   を作動させ解錠又は施錠の完了を操作者に報せる発音器
   駆動回路とからなるキーレスエントリ制御回路を装備し
   た自動車のキーレスエントリ装置において、上記発音器
   として、音量の大なる第１発音器と音量の小なる第２発
   音器との２種の発音器を設け、キーレスエントリ制御回
   路に、受信回路が受信した受信信号強度が所定値以上か
   所定値未満かを判定するゲイン判定回路と、該ゲイン判
   定回路の判定に基づき受信信号強度が所定値未満のとき
   第１発音器を，所定値以上のとき第２発音器をそれぞれ
   選択的に作動させる第１と第２の発音器駆動回路とを設
   けたことを特徴とする自動車のキーレスエントリ装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載した第１発音器は車載の
   ホーンであり、第２発音器はブザーであることを特徴と
   する自動車のキーレスエントリ装置。
3. 【請求項３】 請求項１又は２に記載したキーレスエン
   トリ装置において、ゲイン判定回路の判定結果に基づき
   受信信号強度が所定値未満のときは第１と第２の発音器
   駆動回路が作動して第１と第２の発音器を同時に鳴ら
   し、受信信号強度が所定値以上のとき第２発音器駆動回
   路のみ作動して第２発音器のみを鳴らすよう構成したこ
   とを特徴とする自動車のキーレスエントリ装置。
4. 【請求項４】 車両より離れた地点から送信ユニットに
   て発信された暗号信号を受信する受信回路と、該受信回
   路が受信した信号が予め登録してある暗号信号であるか
   どうかを判別し、暗号が一致している場合にドアの開閉
   状態及び施解錠状態に基づき解錠指令信号又は施錠指令
   信号を発するコントロールユニットと、該解錠指令信号
   又は施錠指令信号によりアクチュエータを作動させドア
   の解錠又は施錠を行うアクチュエータ駆動回路と、コン
   トロールユニットが発する発音器駆動信号により発音器
   を作動させ解錠又は施錠の完了を操作者に報せる発音器
   駆動回路とからなるキーレスエントリ制御回路を装備し
   た自動車のキーレスエントリ装置において、受信回路が
   受信した受信信号強度を判定しその大きさに応じて音量
   制御信号を発するゲイン判定回路と、該ゲイン判定回路
   の音量制御信号にて発音器への供給電力の大きさを受信
   信号強度が小なる程大とするよう可変制御する発音器駆
   動装置とからなる音量制御装置をキーレスエントリ制御
   回路に設けたことを特徴とする自動車のキーレスエント
   リ装置。