JP2004137714A - 警報装置並びにこれを備えている警報システム及び自動車 - Google Patents
警報装置並びにこれを備えている警報システム及び自動車 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004137714A JP2004137714A JP2002301764A JP2002301764A JP2004137714A JP 2004137714 A JP2004137714 A JP 2004137714A JP 2002301764 A JP2002301764 A JP 2002301764A JP 2002301764 A JP2002301764 A JP 2002301764A JP 2004137714 A JP2004137714 A JP 2004137714A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alarm
- door
- alarm device
- signal
- warning
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Lock And Its Accessories (AREA)
- Burglar Alarm Systems (AREA)
Abstract
【課題】施錠されたドアを所定の手段と異なる手段で解錠するとともに、上記解錠されたドアを開いた後に本警報を発する警報手段を有する警報装置において、警報手段が本警報を発することを利用者が事前に知ることのできる技術を提供する。
【解決手段】自動車用盗難警報装置は、リモコンキー、入力信号判定回路、警報出力回路及びホーンを有する。リモコンキー以外の手段によりドアの解錠を行った場合、入力信号判定回路にはアンロック信号が入力されないため、盗難警報装置の警戒状態は解除されない。盗難警報装置の警戒状態が解除されていないときに、ドアが開いた場合、警報出力回路には入力信号判定回路によって予告警報信号が入力される。入力信号判定回路によって警報出力回路に予告警報信号が入力されると、予告警報としてホーンが100ms間鳴らされる。
【選択図】 図2
【解決手段】自動車用盗難警報装置は、リモコンキー、入力信号判定回路、警報出力回路及びホーンを有する。リモコンキー以外の手段によりドアの解錠を行った場合、入力信号判定回路にはアンロック信号が入力されないため、盗難警報装置の警戒状態は解除されない。盗難警報装置の警戒状態が解除されていないときに、ドアが開いた場合、警報出力回路には入力信号判定回路によって予告警報信号が入力される。入力信号判定回路によって警報出力回路に予告警報信号が入力されると、予告警報としてホーンが100ms間鳴らされる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、警報装置並びにこれを備えている警報システム及び自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車上あらしや車の盗難を防ぐための盗難警報装置を有するパーキングサポートシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この盗難警報装置は、所定の手段でドアを施錠、例えば、キーレスエントリーでドアを施錠することにより、警戒状態にセットされる。その後、キーレスエントリーでドアを解錠すると、盗難警報装置の警戒状態は解除される。
【0004】
一方、所定の手段と異なる手段でドアを解錠、例えば、キーレスエントリーがうまく作動しない場合やリモコンキーの電池が切れている場合等においてキーをドアのキーシリンダーに差し込んでドアを解錠し、それから、解錠したドアを開けると、ドアを開けてから所定の時間後に盗難警報装置が作動し、ホーンが鳴らされる。なお、上記所定時間内にイグニッションスイッチのキーシリンダーにキーを差し込み、キーをACC(アクセサリー)まで回せば、盗難警報装置の警戒状態は解除される。ACCとは、エンジン停止時に、車に搭載されたラジオ等を使用することのできる位置である。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−85535号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、上述からも明らかなように、車の所有者であっても、誤って所定の手段と異なる手段でドアを解錠し、その後、解錠したドアを開けると、盗難警報装置が作動し、ホーンが鳴らされることになる。そして、所有者は、ホーンが鳴ったことにより盗難警報装置が作動したことをようやく知ることができる。それゆえに、所有者は、盗難警報装置が作動した後に、盗難警報装置の警戒状態を慌てて解除する必要があった。
【0007】
また、盗難警報装置が一旦作動すると、大音量のホーンが鳴らされることになり、これは生活環境上の観点から好ましくなかった。
【0008】
以上により、盗難警報装置が作動することによってホーンが鳴らされることを、利用者が前もって知ることのできるシステムを開発することが従来から望まれていた。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、施錠されたドアを所定の手段と異なる手段で解錠するとともに上記解錠されたドアを開いた後に本警報を発する警報手段を有する警報装置において、警報手段が本警報を発することを利用者が事前に知ることのできる技術を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る警報装置は、施錠及び解錠手段を複数有するドアに設けられ、所定の手段で施錠されたドアを上記所定手段と異なる手段で解錠するとともに解錠されたドアを開いた後に本警報を発する警報手段を有する警報装置であって、ドアを所定の手段で施錠したか否かを判定する施錠判定手段と、該施錠判定手段により上記所定手段で施錠されたと判定されたとき、施錠されたドアを上記所定手段で解錠したか否かを判定する解錠判定手段と、該解錠判定手段により上記所定手段と異なる手段で解錠されたと判定されたとき、解錠されたドアを開いたか否かを判定する開閉判定手段と、該開閉判定手段により上記解錠されたドアを開いたと判定されたとき、上記警報手段により上記本警報が発せられることを予告する予告警報を発する予告警報手段と、を備えているものである。
【0011】
ここで、上記所定の手段とは、1又は2以上の手段をいう。
【0012】
これにより、予告警報手段が予告警報を発するため、警報手段により本警報が発せられることを前もって知ることができる。したがって、本発明によれば、警報手段が本警報を発することを利用者が事前に知ることができる。
【0013】
本発明に係る警報装置は更に、警報手段が、上記予告警報手段により上記予告警報が発せられてから所定時間内に所定の措置を行ったとき、上記本警報を発しないように構成されているものである。
【0014】
これにより、予告警報手段が予告警報を発してから所定時間内に所定の措置を行ったとき、警報手段は本警報を発しないため、警報手段が本警報を発することを防止することができる。したがって、本発明によれば、利用者が誤って所定の手段と異なる手段でドアを解錠するとともに上記解錠したドアを開けたときに、警報手段が本警報を発することを防ぐことができる。
【0015】
本発明に係る警報システムは、請求項1又は2記載の警報装置と、上記所定の手段として、電磁波を利用して遠隔操作によって施錠及び解錠を行うキーレスエントリーシステムと、を備えているものである。
【0016】
本発明に係る自動車は、請求項1又は2記載の警報装置を備えているものである。
【0017】
本発明に係る自動車は、請求項3記載の警報システムを備えているものである。
【0018】
本発明に係る自動車は更に、予告警報手段が、自動車のホーンによって上記予告警報を発するように構成されているものである。
【0019】
これにより、予告警報手段が自動車に備え付けられたホーンによって予告警報を発するように構成されているため、予告警報手段を別途設ける必要がない。したがって、本発明によれば、自動車の部材点数の低減化を図ることができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明に係る警報装置によれば、予告警報手段が予告警報を発するため、警報手段により本警報が発せられることを前もって知ることができる。したがって、警報手段が本警報を発することを利用者が事前に知ることができる。
【0021】
また、予告警報手段が予告警報を発してから所定時間内に所定の措置を行ったとき、警報手段は本警報を発しないため、警報手段が本警報を発することを防止することができる。したがって、利用者が誤って所定の手段と異なる手段でドアを解錠するとともに上記解錠したドアを開けたときに、警報手段が本警報を発することを防ぐことができる。
【0022】
また、予告警報手段が自動車に備え付けられたホーンによって予告警報を発するように構成されているため、予告警報手段を別途設ける必要がない。したがって、自動車の部材点数の低減化を図ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明に係る自動車用盗難警報装置1(以下、盗難警報装置と言う)の概略構成図である。盗難警報装置1とは、車上あらしや車の盗難を防ぐための装置である。また、本実施形態に係る自動車は、4ドアタイプの自動車である。
【0025】
盗難警報装置1は、リモコンキー3、キーレスレシーバー5、ドアロックモータ7及び状態スイッチ9を有するキーレスエントリーシステムと、ALLドアスイッチ11と、入力信号判定回路13及び警報出力回路15を有するカーアラームコントローラと、ホーン17と、サイレン18とを備えている。なお、本発明でいうところの警報手段は警報出力回路15及びサイレン18に対応し、施錠判定手段は入力信号判定回路13に対応し、解錠判定手段は入力信号判定回路13に対応し、開閉判定手段はALLドアスイッチ11及び入力信号判定回路13に対応し、予告警報手段は警報出力回路15及びホーン17に対応する。
【0026】
リモコンキー3はロックボタン(図示せず)及びアンロックボタン(図示せず)を有する。そして、ロックボタンを押すと、キーレスレシーバー5に自動車のドアの状態スイッチ9をロックにすることを指令する電波が発信される。一方、アンロックボタンを押すと、キーレスレシーバー5に自動車のドアの状態スイッチ9をアンロックにすることを指令する電波が発信される。
【0027】
キーレスレシーバー5は、リモコンキー3から発信された電波を受信するものである。キーレスレシーバー5は、第1ロック信号配線19及び第1アンロック信号配線21を介してドアロックモータ7に接続されている。
【0028】
第1ロック信号配線19は、キーレスレシーバー5が状態スイッチ9をロックにすることを指令する電波を受信した際に、キーレスレシーバー5からドアロックモータ7にロック信号を入力するために用いられる配線である。ロック信号とは、状態スイッチ9をロックにすることを指令する信号である。
【0029】
一方、第1アンロック信号配線21は、キーレスレシーバー5が状態スイッチ9をアンロックにすることを指令する電波を受信した際に、キーレスレシーバー5からドアロックモータ7にアンロック信号を入力するために用いられる配線である。アンロック信号とは、状態スイッチ9をアンロックにすることを指令する信号である。
【0030】
また、キーレスレシーバー5は、第1ロックステータス信号配線23及び第1アンロックステータス信号配線25を介して状態スイッチ9に接続されている。
【0031】
第1ロックステータス信号配線23は、状態スイッチ9がロックの状態にあるとき、状態スイッチ9からキーレスレシーバー5にロックステータス信号を入力するために用いられる配線である。ロックステータス信号とは、状態スイッチ9がロックの状態にあるという情報を有する信号である。
【0032】
一方、第1アンロックステータス信号配線25は、状態スイッチ9がアンロックの状態にあるとき、状態スイッチ9からキーレスレシーバー5にアンロックステータス信号を入力するために用いられる配線である。アンロックステータス信号とは、状態スイッチ9がアンロックの状態にあるという情報を有する信号である。
【0033】
ドアロックモータ7は、ドアロックアクチュエータ(図示せず)に接続されている。そして、ロック信号又はアンロック信号の入力によりドアロックモータ7は正転又は反転し、それにより、ドアロックアクチュエータを作動させる。
【0034】
ドアロックアクチュエータはロックノブロッド(図示せず)に接続され、ロックノブロッドは状態スイッチ9に接続されている。そして、ドアロックアクチュエータが作動することにより、ロックノブロッドを介して状態スイッチ9がロック又はアンロックになる。
【0035】
状態スイッチ9は、ロック及びアンロックに切り替え可能に構成されている。
【0036】
ALLドアスイッチ11は、ON及びOFFに切り換え可能に構成されている。そして、自動車の前右、前左、後右及び後左のドアのうちいずれか1枚が開いた状態にあるとき、ALLドアスイッチ11はONの状態になる。また、ALLドアスイッチ11は、第1ドア信号配線26を介してキーレスレシーバー5に接続されている。
【0037】
第1ドア信号配線26は、ALLドアスイッチ11がONの状態にあるとき、ALLドアスイッチ11からキーレスレシーバー5にドアスイッチ信号を入力するために用いられる配線である。ドアスイッチ信号とは、ALLドアスイッチ11がONの状態にあるという情報を有する信号である。
【0038】
第1ロック信号配線19の中途部と入力信号判定回路13とは、第2ロック信号配線27を介して接続されている。そして、入力信号判定回路13には、第2ロック信号配線27を介してロック信号が入力される。
【0039】
第1アンロック信号配線21の中途部と入力信号判定回路13とは、第2アンロック信号配線29を介して接続されている。そして、入力信号判定回路13には、第2アンロック信号配線29を介してアンロック信号が入力される。
【0040】
第1ドア信号配線26の中途部と入力信号判定回路13とは、第2ドア信号配線31を介して接続されている。そして、入力信号判定回路13には、第2ドア信号配線31を介してドア信号が入力される。
【0041】
入力信号判定回路13は、盗難警報装置1を警戒状態にセットする条件が成立したかどうかを判定するものである。具体的には、ドアの施錠を行う際、リモコンキー3によりドアの施錠を行い、それにより、入力信号判定回路13にロック信号が入力された場合に、入力信号判定回路13は盗難警報装置1を警戒状態にセットする条件が成立したと判定する。このとき、入力信号判定回路13によって盗難警報装置1は警戒状態にセットされる。
【0042】
また、入力信号判定回路13は、警報出力回路15に接続されている。そして、盗難警報装置1が警戒状態にセットされているときに、入力信号判定回路13が所定の手段と異なる手段によりドアの解錠を行ったと判定し、その後、4枚のドアのうちいずれか1枚が開いたと判定した場合に、入力信号判定回路13は警報出力回路15に後述する予告警報信号を入力する。具体的には、盗難警報装置1が警戒状態にセットされているときに、リモコンキー3以外の手段によりドアの解錠を行うことによりアンロック信号が入力信号判定回路13に対して入力されず、その後、4枚のドアのうちいずれか1枚が開くことによりドア信号が入力信号判定回路13に対して入力された場合に、入力信号判定回路13は警報出力回路15に予告警報信号を入力する。ここで、予告警報信号とは、盗難警報装置1が作動することを予告する予告警報を行うことを指令する信号である。
【0043】
警報出力回路15はホーン17に接続されている。そして、入力信号判定回路13によって警報出力回路15に予告警報信号が入力されると、警報出力回路15はホーン17を所定時間鳴らす。なお、ホーン17を鳴らす時間は、適宜変更することができる。
【0044】
また、警報出力回路15はサイレン18に接続されている。そして、ホーン17が鳴らされてから所定時間内に所定の措置が行われなかった場合に、警報出力回路15はサイレン18を鳴らす。ここで、本実施形態において、所定の措置とは、イグニッションスイッチのキーシリンダー20にキーを差し込み、キーをACCまで回す行為である。また、上記所定時間は適宜変更することができる。
【0045】
イグニッションスイッチのキーシリンダー20は入力信号判定回路13に接続されている。そして、ホーン17が鳴らされてから所定時間内に、イグニッションスイッチのキーシリンダー20にキーを差し込み、キーをACCまで回せば、イグニッションスイッチのキーシリンダー20は入力信号判定回路13に盗難警報解除信号を入力する。ここで、盗難警報解除信号とは、盗難警報装置1の警戒状態を解除することを指令する信号である。
【0046】
ここで、本発明に係る盗難警報装置1の動作の説明を、図1とともに図2に示されたフローチャート図を参照しながら行なう。なお、施錠前において、自動車のドアの状態スイッチ9はアンロックの状態にある。
【0047】
(警戒状態のセット)
まず、ドアの施錠を行うためにリモコンキー3のロックボタンを押すと、リモコンキー3からキーレスレシーバー5に自動車のドアの状態スイッチ9をロックにすることを指令する電波が発信される。キーレスレシーバー5はリモコンキー3から発信された電波を受信し、受信した電波がロックにすることを指令する電波か、あるいは、アンロックにすることを指令する電波かを判定する。そして、キーレスレシーバー5は受信した電波がロックにすることを指令する電波であると判定する。
【0048】
判定後、キーレスレシーバー5は第1ロック信号配線19を介してロック信号をドアロックモータ7に入力する。ドアロックモータ7は入力されたロック信号によって駆動し、それにより、ドアロックアクチュエータ及びロックノブロッドを介して、状態スイッチ9をアンロックからロックに切り替える。
【0049】
これと同時に、入力信号判定回路13にも第2ロック信号配線27を介してロック信号が入力される。それにより、入力信号判定回路13によって盗難警報装置1が警戒状態にセットされる(ステップS1)。
【0050】
ただし、入力信号判定回路13にロック信号が入力されてから盗難警報装置1が警戒状態にセットされるまでの間に、30秒の猶予が設けられている。そして、入力信号判定回路13にロック信号が入力されてから30秒を経過したとき、入力信号判定回路13によって盗難警報装置1が警戒状態にセットされる。上述のように30秒の猶予が設けられたのは、例えば、リモコンキー3によってドアを施錠した直後にユーザーが車内に忘れ物をしたことに気付いたときに、ユーザーが反射的にドアのキーシリンダーにキーを差し込んで解錠した場合を想定し、このような場合に盗難警報装置1を作動させないためである。また、施錠の直後であれば、ユーザー以外の第三者によって車上あらしや車の盗難が行われる可能性が低いと考えられるためである。
【0051】
一方、リモコンキー3以外の手段でドアの施錠を行うと、盗難警報装置1は警戒状態にセットされず、初期状態のままである(ステップS1)。
【0052】
(警戒状態の解除)
ドアの解錠を行うためにリモコンキー3のアンロックボタンを押すと、リモコンキー3からキーレスレシーバー5に自動車のドアの状態スイッチ9をアンロックにすることを指令する電波が発信される。そして、キーレスレシーバー5は受信した電波がアンロックにすることを指令する電波であると判定する。
【0053】
判定後、キーレスレシーバー5は第1アンロック信号配線21を介してアンロック信号をドアロックモータ7に入力する。ドアロックモータ7は入力されたアンロック信号によって駆動し、状態スイッチ9をロックからアンロックに切り替える。
【0054】
これと同時に、入力信号判定回路13にも第2アンロック信号配線29を介してアンロック信号が入力される。それにより、入力信号判定回路13によって盗難警報装置1の警戒状態が解除され、盗難警報装置1は初期状態に戻る(ステップS2)。
【0055】
一方、リモコンキー3以外の手段によりドアの解錠を行った場合、例えば、ユーザーが誤ってドアのキーシリンダーにキーを差し込んで解錠した場合、あるいは、ユーザー以外の第三者がピッキング等で解錠した場合に、状態スイッチ9はロックからアンロックに切り替わる。このとき、入力信号判定回路13にはアンロック信号が入力されないため、盗難警報装置1の警戒状態は解除されない(ステップS2)。
【0056】
(ドアの開閉)
盗難警報装置1の警戒状態が解除されていないときに、解錠されたドアが閉じたままの場合、盗難警報装置1は作動しない(ステップS3)。
【0057】
一方、盗難警報装置1の警戒状態が解除されていないときに、解錠された4枚のドアのうちいずれか1枚が開いた場合、警報出力回路15には入力信号判定回路13によって予告警報信号が入力される(ステップS3)。
【0058】
(予告警報)
入力信号判定回路13によって警報出力回路15に予告警報信号が入力されると、盗難警報装置1が作動することを予告する予告警報として、ホーン17が所定時間鳴らされる。本実施形態においては、ホーン17は100ms間鳴らされる(ステップS4)。
【0059】
(本警報)
ホーン17が鳴らされてから所定時間内に、イグニッションスイッチのキーシリンダー20にキーを差し込み、キーをACCまで回せば、盗難警報装置1の警戒状態は解除される(ステップS5)。本実施形態においては、ホーン17が鳴らされてから6秒の間にキーをACCまで回せば、盗難警報装置1の警戒状態は解除される。
【0060】
一方、ホーン17が鳴らされてから6秒が経過すると盗難警報装置1が作動し、本警報としてサイレン18が鳴らされる(ステップS5)。
【0061】
本実施形態によれば、盗難警報装置1が作動することを予告する予告警報としてホーン17が100ms間鳴らされるため、本警報としてサイレン18が鳴らされることを前もって知ることができる。したがって、本実施形態によれば、サイレン18が鳴らされることをユーザーが事前に知ることができる。
【0062】
また、ホーン17が鳴らされてから6秒の間に、イグニッションスイッチのキーシリンダー20にキーを差し込み、キーをACCまで回せば、盗難警報装置1の警戒状態は解除される。したがって、本実施形態によれば、ユーザーが誤ってドアのキーシリンダーにキーを差し込んで解錠した場合に、サイレン18が鳴ることを防ぐことができ、それにより、生活環境を害することを防ぐことができる。
【0063】
また、自動車に備え付けられたホーン17によって予告警報を発するように構成されているため、予告警報を発する部材を別途設ける必要がない。したがって、本実施形態によれば、自動車の部材点数の低減化を図ることができる。
【0064】
なお、本実施形態では、リモコンキー3によりドアの施錠を行い、それから、リモコンキー3により施錠されたドアの解錠を行うことによって盗難警報装置1の警戒状態を解除するように設定されているが、ドアのキーシリンダーにキーを差し込むことによりドアの施錠を行い、それから、ドアのキーシリンダーにキーを差し込むことにより施錠されたドアの解錠を行うことによって警戒状態を解除するように設定しても良い。また、リモコンキー3及びドアのキーシリンダーにキーを差し込むことのいずれか一方によりドアの施錠を行い、それから、リモコンキー3及びドアのキーシリンダーにキーを差し込むことのいずれか一方により施錠されたドアの解錠を行うことによって警戒状態を解除するように設定しても良い。
【0065】
また、本実施形態では、予告警報としてホーン17が用いられているが、LED、サイレン及びブザー等を用いても良い。
【0066】
また、本実施形態では、本警報としてサイレン18が用いられているが、ホーン17等を用いても良い。
【0067】
また、本実施形態では、リモコンキー3からキーレスレシーバー5に発信する電磁波として電波を用いているが、これに限らず、例えば、赤外線を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る自動車用盗難警報装置の概略構成図である。
【図2】実施形態に係る自動車用盗難警報装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 自動車用盗難警報装置
3 リモコンキー(キーレスエントリーシステム)
5 キーレスレシーバー(キーレスエントリーシステム)
7 ドアロックモーター(キーレスエントリーシステム)
9 状態スイッチ(キーレスエントリーシステム)
11 ALLドアスイッチ(開閉判定手段)
13 入力信号判定回路(施錠判定手段,解錠判定手段,開閉判定手段)
15 警報出力回路(予告警報手段)
17 ホーン(予告警報手段)
18 サイレン(警報手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、警報装置並びにこれを備えている警報システム及び自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車上あらしや車の盗難を防ぐための盗難警報装置を有するパーキングサポートシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この盗難警報装置は、所定の手段でドアを施錠、例えば、キーレスエントリーでドアを施錠することにより、警戒状態にセットされる。その後、キーレスエントリーでドアを解錠すると、盗難警報装置の警戒状態は解除される。
【0004】
一方、所定の手段と異なる手段でドアを解錠、例えば、キーレスエントリーがうまく作動しない場合やリモコンキーの電池が切れている場合等においてキーをドアのキーシリンダーに差し込んでドアを解錠し、それから、解錠したドアを開けると、ドアを開けてから所定の時間後に盗難警報装置が作動し、ホーンが鳴らされる。なお、上記所定時間内にイグニッションスイッチのキーシリンダーにキーを差し込み、キーをACC(アクセサリー)まで回せば、盗難警報装置の警戒状態は解除される。ACCとは、エンジン停止時に、車に搭載されたラジオ等を使用することのできる位置である。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−85535号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、上述からも明らかなように、車の所有者であっても、誤って所定の手段と異なる手段でドアを解錠し、その後、解錠したドアを開けると、盗難警報装置が作動し、ホーンが鳴らされることになる。そして、所有者は、ホーンが鳴ったことにより盗難警報装置が作動したことをようやく知ることができる。それゆえに、所有者は、盗難警報装置が作動した後に、盗難警報装置の警戒状態を慌てて解除する必要があった。
【0007】
また、盗難警報装置が一旦作動すると、大音量のホーンが鳴らされることになり、これは生活環境上の観点から好ましくなかった。
【0008】
以上により、盗難警報装置が作動することによってホーンが鳴らされることを、利用者が前もって知ることのできるシステムを開発することが従来から望まれていた。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、施錠されたドアを所定の手段と異なる手段で解錠するとともに上記解錠されたドアを開いた後に本警報を発する警報手段を有する警報装置において、警報手段が本警報を発することを利用者が事前に知ることのできる技術を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る警報装置は、施錠及び解錠手段を複数有するドアに設けられ、所定の手段で施錠されたドアを上記所定手段と異なる手段で解錠するとともに解錠されたドアを開いた後に本警報を発する警報手段を有する警報装置であって、ドアを所定の手段で施錠したか否かを判定する施錠判定手段と、該施錠判定手段により上記所定手段で施錠されたと判定されたとき、施錠されたドアを上記所定手段で解錠したか否かを判定する解錠判定手段と、該解錠判定手段により上記所定手段と異なる手段で解錠されたと判定されたとき、解錠されたドアを開いたか否かを判定する開閉判定手段と、該開閉判定手段により上記解錠されたドアを開いたと判定されたとき、上記警報手段により上記本警報が発せられることを予告する予告警報を発する予告警報手段と、を備えているものである。
【0011】
ここで、上記所定の手段とは、1又は2以上の手段をいう。
【0012】
これにより、予告警報手段が予告警報を発するため、警報手段により本警報が発せられることを前もって知ることができる。したがって、本発明によれば、警報手段が本警報を発することを利用者が事前に知ることができる。
【0013】
本発明に係る警報装置は更に、警報手段が、上記予告警報手段により上記予告警報が発せられてから所定時間内に所定の措置を行ったとき、上記本警報を発しないように構成されているものである。
【0014】
これにより、予告警報手段が予告警報を発してから所定時間内に所定の措置を行ったとき、警報手段は本警報を発しないため、警報手段が本警報を発することを防止することができる。したがって、本発明によれば、利用者が誤って所定の手段と異なる手段でドアを解錠するとともに上記解錠したドアを開けたときに、警報手段が本警報を発することを防ぐことができる。
【0015】
本発明に係る警報システムは、請求項1又は2記載の警報装置と、上記所定の手段として、電磁波を利用して遠隔操作によって施錠及び解錠を行うキーレスエントリーシステムと、を備えているものである。
【0016】
本発明に係る自動車は、請求項1又は2記載の警報装置を備えているものである。
【0017】
本発明に係る自動車は、請求項3記載の警報システムを備えているものである。
【0018】
本発明に係る自動車は更に、予告警報手段が、自動車のホーンによって上記予告警報を発するように構成されているものである。
【0019】
これにより、予告警報手段が自動車に備え付けられたホーンによって予告警報を発するように構成されているため、予告警報手段を別途設ける必要がない。したがって、本発明によれば、自動車の部材点数の低減化を図ることができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明に係る警報装置によれば、予告警報手段が予告警報を発するため、警報手段により本警報が発せられることを前もって知ることができる。したがって、警報手段が本警報を発することを利用者が事前に知ることができる。
【0021】
また、予告警報手段が予告警報を発してから所定時間内に所定の措置を行ったとき、警報手段は本警報を発しないため、警報手段が本警報を発することを防止することができる。したがって、利用者が誤って所定の手段と異なる手段でドアを解錠するとともに上記解錠したドアを開けたときに、警報手段が本警報を発することを防ぐことができる。
【0022】
また、予告警報手段が自動車に備え付けられたホーンによって予告警報を発するように構成されているため、予告警報手段を別途設ける必要がない。したがって、自動車の部材点数の低減化を図ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明に係る自動車用盗難警報装置1(以下、盗難警報装置と言う)の概略構成図である。盗難警報装置1とは、車上あらしや車の盗難を防ぐための装置である。また、本実施形態に係る自動車は、4ドアタイプの自動車である。
【0025】
盗難警報装置1は、リモコンキー3、キーレスレシーバー5、ドアロックモータ7及び状態スイッチ9を有するキーレスエントリーシステムと、ALLドアスイッチ11と、入力信号判定回路13及び警報出力回路15を有するカーアラームコントローラと、ホーン17と、サイレン18とを備えている。なお、本発明でいうところの警報手段は警報出力回路15及びサイレン18に対応し、施錠判定手段は入力信号判定回路13に対応し、解錠判定手段は入力信号判定回路13に対応し、開閉判定手段はALLドアスイッチ11及び入力信号判定回路13に対応し、予告警報手段は警報出力回路15及びホーン17に対応する。
【0026】
リモコンキー3はロックボタン(図示せず)及びアンロックボタン(図示せず)を有する。そして、ロックボタンを押すと、キーレスレシーバー5に自動車のドアの状態スイッチ9をロックにすることを指令する電波が発信される。一方、アンロックボタンを押すと、キーレスレシーバー5に自動車のドアの状態スイッチ9をアンロックにすることを指令する電波が発信される。
【0027】
キーレスレシーバー5は、リモコンキー3から発信された電波を受信するものである。キーレスレシーバー5は、第1ロック信号配線19及び第1アンロック信号配線21を介してドアロックモータ7に接続されている。
【0028】
第1ロック信号配線19は、キーレスレシーバー5が状態スイッチ9をロックにすることを指令する電波を受信した際に、キーレスレシーバー5からドアロックモータ7にロック信号を入力するために用いられる配線である。ロック信号とは、状態スイッチ9をロックにすることを指令する信号である。
【0029】
一方、第1アンロック信号配線21は、キーレスレシーバー5が状態スイッチ9をアンロックにすることを指令する電波を受信した際に、キーレスレシーバー5からドアロックモータ7にアンロック信号を入力するために用いられる配線である。アンロック信号とは、状態スイッチ9をアンロックにすることを指令する信号である。
【0030】
また、キーレスレシーバー5は、第1ロックステータス信号配線23及び第1アンロックステータス信号配線25を介して状態スイッチ9に接続されている。
【0031】
第1ロックステータス信号配線23は、状態スイッチ9がロックの状態にあるとき、状態スイッチ9からキーレスレシーバー5にロックステータス信号を入力するために用いられる配線である。ロックステータス信号とは、状態スイッチ9がロックの状態にあるという情報を有する信号である。
【0032】
一方、第1アンロックステータス信号配線25は、状態スイッチ9がアンロックの状態にあるとき、状態スイッチ9からキーレスレシーバー5にアンロックステータス信号を入力するために用いられる配線である。アンロックステータス信号とは、状態スイッチ9がアンロックの状態にあるという情報を有する信号である。
【0033】
ドアロックモータ7は、ドアロックアクチュエータ(図示せず)に接続されている。そして、ロック信号又はアンロック信号の入力によりドアロックモータ7は正転又は反転し、それにより、ドアロックアクチュエータを作動させる。
【0034】
ドアロックアクチュエータはロックノブロッド(図示せず)に接続され、ロックノブロッドは状態スイッチ9に接続されている。そして、ドアロックアクチュエータが作動することにより、ロックノブロッドを介して状態スイッチ9がロック又はアンロックになる。
【0035】
状態スイッチ9は、ロック及びアンロックに切り替え可能に構成されている。
【0036】
ALLドアスイッチ11は、ON及びOFFに切り換え可能に構成されている。そして、自動車の前右、前左、後右及び後左のドアのうちいずれか1枚が開いた状態にあるとき、ALLドアスイッチ11はONの状態になる。また、ALLドアスイッチ11は、第1ドア信号配線26を介してキーレスレシーバー5に接続されている。
【0037】
第1ドア信号配線26は、ALLドアスイッチ11がONの状態にあるとき、ALLドアスイッチ11からキーレスレシーバー5にドアスイッチ信号を入力するために用いられる配線である。ドアスイッチ信号とは、ALLドアスイッチ11がONの状態にあるという情報を有する信号である。
【0038】
第1ロック信号配線19の中途部と入力信号判定回路13とは、第2ロック信号配線27を介して接続されている。そして、入力信号判定回路13には、第2ロック信号配線27を介してロック信号が入力される。
【0039】
第1アンロック信号配線21の中途部と入力信号判定回路13とは、第2アンロック信号配線29を介して接続されている。そして、入力信号判定回路13には、第2アンロック信号配線29を介してアンロック信号が入力される。
【0040】
第1ドア信号配線26の中途部と入力信号判定回路13とは、第2ドア信号配線31を介して接続されている。そして、入力信号判定回路13には、第2ドア信号配線31を介してドア信号が入力される。
【0041】
入力信号判定回路13は、盗難警報装置1を警戒状態にセットする条件が成立したかどうかを判定するものである。具体的には、ドアの施錠を行う際、リモコンキー3によりドアの施錠を行い、それにより、入力信号判定回路13にロック信号が入力された場合に、入力信号判定回路13は盗難警報装置1を警戒状態にセットする条件が成立したと判定する。このとき、入力信号判定回路13によって盗難警報装置1は警戒状態にセットされる。
【0042】
また、入力信号判定回路13は、警報出力回路15に接続されている。そして、盗難警報装置1が警戒状態にセットされているときに、入力信号判定回路13が所定の手段と異なる手段によりドアの解錠を行ったと判定し、その後、4枚のドアのうちいずれか1枚が開いたと判定した場合に、入力信号判定回路13は警報出力回路15に後述する予告警報信号を入力する。具体的には、盗難警報装置1が警戒状態にセットされているときに、リモコンキー3以外の手段によりドアの解錠を行うことによりアンロック信号が入力信号判定回路13に対して入力されず、その後、4枚のドアのうちいずれか1枚が開くことによりドア信号が入力信号判定回路13に対して入力された場合に、入力信号判定回路13は警報出力回路15に予告警報信号を入力する。ここで、予告警報信号とは、盗難警報装置1が作動することを予告する予告警報を行うことを指令する信号である。
【0043】
警報出力回路15はホーン17に接続されている。そして、入力信号判定回路13によって警報出力回路15に予告警報信号が入力されると、警報出力回路15はホーン17を所定時間鳴らす。なお、ホーン17を鳴らす時間は、適宜変更することができる。
【0044】
また、警報出力回路15はサイレン18に接続されている。そして、ホーン17が鳴らされてから所定時間内に所定の措置が行われなかった場合に、警報出力回路15はサイレン18を鳴らす。ここで、本実施形態において、所定の措置とは、イグニッションスイッチのキーシリンダー20にキーを差し込み、キーをACCまで回す行為である。また、上記所定時間は適宜変更することができる。
【0045】
イグニッションスイッチのキーシリンダー20は入力信号判定回路13に接続されている。そして、ホーン17が鳴らされてから所定時間内に、イグニッションスイッチのキーシリンダー20にキーを差し込み、キーをACCまで回せば、イグニッションスイッチのキーシリンダー20は入力信号判定回路13に盗難警報解除信号を入力する。ここで、盗難警報解除信号とは、盗難警報装置1の警戒状態を解除することを指令する信号である。
【0046】
ここで、本発明に係る盗難警報装置1の動作の説明を、図1とともに図2に示されたフローチャート図を参照しながら行なう。なお、施錠前において、自動車のドアの状態スイッチ9はアンロックの状態にある。
【0047】
(警戒状態のセット)
まず、ドアの施錠を行うためにリモコンキー3のロックボタンを押すと、リモコンキー3からキーレスレシーバー5に自動車のドアの状態スイッチ9をロックにすることを指令する電波が発信される。キーレスレシーバー5はリモコンキー3から発信された電波を受信し、受信した電波がロックにすることを指令する電波か、あるいは、アンロックにすることを指令する電波かを判定する。そして、キーレスレシーバー5は受信した電波がロックにすることを指令する電波であると判定する。
【0048】
判定後、キーレスレシーバー5は第1ロック信号配線19を介してロック信号をドアロックモータ7に入力する。ドアロックモータ7は入力されたロック信号によって駆動し、それにより、ドアロックアクチュエータ及びロックノブロッドを介して、状態スイッチ9をアンロックからロックに切り替える。
【0049】
これと同時に、入力信号判定回路13にも第2ロック信号配線27を介してロック信号が入力される。それにより、入力信号判定回路13によって盗難警報装置1が警戒状態にセットされる(ステップS1)。
【0050】
ただし、入力信号判定回路13にロック信号が入力されてから盗難警報装置1が警戒状態にセットされるまでの間に、30秒の猶予が設けられている。そして、入力信号判定回路13にロック信号が入力されてから30秒を経過したとき、入力信号判定回路13によって盗難警報装置1が警戒状態にセットされる。上述のように30秒の猶予が設けられたのは、例えば、リモコンキー3によってドアを施錠した直後にユーザーが車内に忘れ物をしたことに気付いたときに、ユーザーが反射的にドアのキーシリンダーにキーを差し込んで解錠した場合を想定し、このような場合に盗難警報装置1を作動させないためである。また、施錠の直後であれば、ユーザー以外の第三者によって車上あらしや車の盗難が行われる可能性が低いと考えられるためである。
【0051】
一方、リモコンキー3以外の手段でドアの施錠を行うと、盗難警報装置1は警戒状態にセットされず、初期状態のままである(ステップS1)。
【0052】
(警戒状態の解除)
ドアの解錠を行うためにリモコンキー3のアンロックボタンを押すと、リモコンキー3からキーレスレシーバー5に自動車のドアの状態スイッチ9をアンロックにすることを指令する電波が発信される。そして、キーレスレシーバー5は受信した電波がアンロックにすることを指令する電波であると判定する。
【0053】
判定後、キーレスレシーバー5は第1アンロック信号配線21を介してアンロック信号をドアロックモータ7に入力する。ドアロックモータ7は入力されたアンロック信号によって駆動し、状態スイッチ9をロックからアンロックに切り替える。
【0054】
これと同時に、入力信号判定回路13にも第2アンロック信号配線29を介してアンロック信号が入力される。それにより、入力信号判定回路13によって盗難警報装置1の警戒状態が解除され、盗難警報装置1は初期状態に戻る(ステップS2)。
【0055】
一方、リモコンキー3以外の手段によりドアの解錠を行った場合、例えば、ユーザーが誤ってドアのキーシリンダーにキーを差し込んで解錠した場合、あるいは、ユーザー以外の第三者がピッキング等で解錠した場合に、状態スイッチ9はロックからアンロックに切り替わる。このとき、入力信号判定回路13にはアンロック信号が入力されないため、盗難警報装置1の警戒状態は解除されない(ステップS2)。
【0056】
(ドアの開閉)
盗難警報装置1の警戒状態が解除されていないときに、解錠されたドアが閉じたままの場合、盗難警報装置1は作動しない(ステップS3)。
【0057】
一方、盗難警報装置1の警戒状態が解除されていないときに、解錠された4枚のドアのうちいずれか1枚が開いた場合、警報出力回路15には入力信号判定回路13によって予告警報信号が入力される(ステップS3)。
【0058】
(予告警報)
入力信号判定回路13によって警報出力回路15に予告警報信号が入力されると、盗難警報装置1が作動することを予告する予告警報として、ホーン17が所定時間鳴らされる。本実施形態においては、ホーン17は100ms間鳴らされる(ステップS4)。
【0059】
(本警報)
ホーン17が鳴らされてから所定時間内に、イグニッションスイッチのキーシリンダー20にキーを差し込み、キーをACCまで回せば、盗難警報装置1の警戒状態は解除される(ステップS5)。本実施形態においては、ホーン17が鳴らされてから6秒の間にキーをACCまで回せば、盗難警報装置1の警戒状態は解除される。
【0060】
一方、ホーン17が鳴らされてから6秒が経過すると盗難警報装置1が作動し、本警報としてサイレン18が鳴らされる(ステップS5)。
【0061】
本実施形態によれば、盗難警報装置1が作動することを予告する予告警報としてホーン17が100ms間鳴らされるため、本警報としてサイレン18が鳴らされることを前もって知ることができる。したがって、本実施形態によれば、サイレン18が鳴らされることをユーザーが事前に知ることができる。
【0062】
また、ホーン17が鳴らされてから6秒の間に、イグニッションスイッチのキーシリンダー20にキーを差し込み、キーをACCまで回せば、盗難警報装置1の警戒状態は解除される。したがって、本実施形態によれば、ユーザーが誤ってドアのキーシリンダーにキーを差し込んで解錠した場合に、サイレン18が鳴ることを防ぐことができ、それにより、生活環境を害することを防ぐことができる。
【0063】
また、自動車に備え付けられたホーン17によって予告警報を発するように構成されているため、予告警報を発する部材を別途設ける必要がない。したがって、本実施形態によれば、自動車の部材点数の低減化を図ることができる。
【0064】
なお、本実施形態では、リモコンキー3によりドアの施錠を行い、それから、リモコンキー3により施錠されたドアの解錠を行うことによって盗難警報装置1の警戒状態を解除するように設定されているが、ドアのキーシリンダーにキーを差し込むことによりドアの施錠を行い、それから、ドアのキーシリンダーにキーを差し込むことにより施錠されたドアの解錠を行うことによって警戒状態を解除するように設定しても良い。また、リモコンキー3及びドアのキーシリンダーにキーを差し込むことのいずれか一方によりドアの施錠を行い、それから、リモコンキー3及びドアのキーシリンダーにキーを差し込むことのいずれか一方により施錠されたドアの解錠を行うことによって警戒状態を解除するように設定しても良い。
【0065】
また、本実施形態では、予告警報としてホーン17が用いられているが、LED、サイレン及びブザー等を用いても良い。
【0066】
また、本実施形態では、本警報としてサイレン18が用いられているが、ホーン17等を用いても良い。
【0067】
また、本実施形態では、リモコンキー3からキーレスレシーバー5に発信する電磁波として電波を用いているが、これに限らず、例えば、赤外線を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る自動車用盗難警報装置の概略構成図である。
【図2】実施形態に係る自動車用盗難警報装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 自動車用盗難警報装置
3 リモコンキー(キーレスエントリーシステム)
5 キーレスレシーバー(キーレスエントリーシステム)
7 ドアロックモーター(キーレスエントリーシステム)
9 状態スイッチ(キーレスエントリーシステム)
11 ALLドアスイッチ(開閉判定手段)
13 入力信号判定回路(施錠判定手段,解錠判定手段,開閉判定手段)
15 警報出力回路(予告警報手段)
17 ホーン(予告警報手段)
18 サイレン(警報手段)
Claims (6)
- 施錠及び解錠手段を複数有するドアに設けられ、所定の手段で施錠されたドアを上記所定手段と異なる手段で解錠するとともに解錠されたドアを開いた後に本警報を発する警報手段を有する警報装置であって、
ドアを所定の手段で施錠したか否かを判定する施錠判定手段と、
該施錠判定手段により上記所定手段で施錠されたと判定されたとき、施錠されたドアを上記所定手段で解錠したか否かを判定する解錠判定手段と、
該解錠判定手段により上記所定手段と異なる手段で解錠されたと判定されたとき、解錠されたドアを開いたか否かを判定する開閉判定手段と、
該開閉判定手段により上記解錠されたドアを開いたと判定されたとき、上記警報手段により上記本警報が発せられることを予告する予告警報を発する予告警報手段と、
を備えている警報装置。 - 警報手段は、上記予告警報手段により上記予告警報が発せられてから所定時間内に所定の措置を行ったとき、上記本警報を発しないように構成されている請求項1記載の警報装置。
- 請求項1又は2記載の警報装置と、
上記所定の手段として、電磁波を利用して遠隔操作によって施錠及び解錠を行うキーレスエントリーシステムと、
を備えている警報システム。 - 請求項1又は2記載の警報装置を備えている自動車。
- 請求項3記載の警報システムを備えている自動車。
- 予告警報手段は、自動車のホーンによって上記予告警報を発するように構成されている請求項4又は5記載の自動車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002301764A JP2004137714A (ja) | 2002-10-16 | 2002-10-16 | 警報装置並びにこれを備えている警報システム及び自動車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002301764A JP2004137714A (ja) | 2002-10-16 | 2002-10-16 | 警報装置並びにこれを備えている警報システム及び自動車 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004137714A true JP2004137714A (ja) | 2004-05-13 |
Family
ID=32450025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002301764A Pending JP2004137714A (ja) | 2002-10-16 | 2002-10-16 | 警報装置並びにこれを備えている警報システム及び自動車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004137714A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006257822A (ja) * | 2005-03-18 | 2006-09-28 | Itoki Corp | 錠装置 |
JP2010270590A (ja) * | 2010-08-04 | 2010-12-02 | Itoki Corp | 錠装置 |
JP2011105264A (ja) * | 2009-11-20 | 2011-06-02 | Tokai Rika Co Ltd | セキュリティアラームシステムの吹鳴遅延装置 |
JP2014067130A (ja) * | 2012-09-25 | 2014-04-17 | Shibutani:Kk | 警備システム |
-
2002
- 2002-10-16 JP JP2002301764A patent/JP2004137714A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006257822A (ja) * | 2005-03-18 | 2006-09-28 | Itoki Corp | 錠装置 |
JP4627202B2 (ja) * | 2005-03-18 | 2011-02-09 | 株式会社イトーキ | 錠装置 |
JP2011105264A (ja) * | 2009-11-20 | 2011-06-02 | Tokai Rika Co Ltd | セキュリティアラームシステムの吹鳴遅延装置 |
JP2010270590A (ja) * | 2010-08-04 | 2010-12-02 | Itoki Corp | 錠装置 |
JP2014067130A (ja) * | 2012-09-25 | 2014-04-17 | Shibutani:Kk | 警備システム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0817734B1 (en) | Remote control system suitable for a vehicle and having remote transmitter verification | |
JP3430747B2 (ja) | 車両用防盗装置 | |
CA2451490C (en) | Vehicle security device including pre-warn indicator and related methods | |
US6323762B1 (en) | Car jacking prevention system | |
US6628196B1 (en) | Vehicle control system with piggyback controller and associated methods | |
JP2004137714A (ja) | 警報装置並びにこれを備えている警報システム及び自動車 | |
JP2000071940A (ja) | 車両用盗難警報装置 | |
JP2871413B2 (ja) | 車両用盗難防止装置 | |
CA2452296C (en) | Vehicle security device having pre-warn features and related methods | |
JP3742471B2 (ja) | 車両用警報装置 | |
US7649443B2 (en) | Antitheft apparatus | |
JP2003106020A (ja) | 車両施錠制御装置 | |
JP2823447B2 (ja) | 車両用盗難防止装置 | |
JP2871411B2 (ja) | 車両用盗難防止装置 | |
JP2613817B2 (ja) | 車両用盗難防止装置 | |
JPH0219332Y2 (ja) | ||
JP3583976B2 (ja) | セキュリティシステム | |
KR200152406Y1 (ko) | 차량의 오디오 도난 방지장치 | |
JP4521904B2 (ja) | 車両用盗難防止制御装置、及び車両用盗難防止システム | |
JP2603885B2 (ja) | 車両設備のリモートコントロール装置 | |
JP2005271764A (ja) | 車両用警報装置 | |
KR0134018B1 (ko) | 차량의 도난경보 시스템 | |
JP2814083B2 (ja) | 自動車盗難防止システム | |
JPH0747928A (ja) | 車両用盗難防止装置 | |
JPH0414575A (ja) | 盗難防止装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050428 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080527 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080603 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081021 |