JPH05302696A - 断熱体 - Google Patents

断熱体

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JPH05302696A
JPH05302696A JP4109680A JP10968092A JPH05302696A JP H05302696 A JPH05302696 A JP H05302696A JP 4109680 A JP4109680 A JP 4109680A JP 10968092 A JP10968092 A JP 10968092A JP H05302696 A JPH05302696 A JP H05302696A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は冷蔵庫、冷凍庫、冷凍プレハブ等に
利用する断熱体に関するものであり、断熱性に優れ、か
つ断熱性の経時劣化の少ない断熱体を安価に提供するこ
とを目的としている。 【構成】 発泡プラスチックとガス吸着剤を、プラスチ
ックフィルム−金属箔層−熱融着膜の3層で構成される
2枚のラミネートフィルムで被い、この中を減圧しなが
ら密閉した断熱体において、ラミネートフィルムのうち
少なくとも一方を、4辺のヒートシール部には金属箔層
を有さない部分ラミネートフィルムとするか、あるいは
双方を相対する2つの辺に沿ったヒートシール部に相当
する部分には金属箔層を有さない部分ラミネートフィル
ムとし、かつ上下2つのラミネートフィルムは90度回
転させた形で熱融着させたものとすることにより、少な
くとも一方のラミネートフィルムはヒートシール部に金
属箔層を有さないような構造とすることにより、前記金
属箔層間を伝わるヒートリークを低減し、断熱体の断熱
性能を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷蔵庫、冷凍庫、冷凍
プレハブ等に利用する断熱体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギー化の一環として、断
熱材の高性能化が図られている。冷蔵庫を例に取ると、
断熱体の断熱性能を向上させるために内部を減圧した断
熱体(真空断熱材と呼ばれる)が用いられている。この
断熱体の断面図を図6に示す。1はポリエステル(以下
PETとする)−アルミニウム箔−熱融着層の3層から
なるラミネートフィルム、2は例えば連続気泡を持つ硬
質ウレタンフォームからなる発泡体、3は水分・炭酸ガ
ス等を吸着する吸着剤で、例えばゼオライトのような吸
着剤を通気性のある包装体8に充填したものが用いられ
ている。
【0003】このうち、ラミネートフィルム1に要求さ
れる特性として、気体・液体等の透過が小さく、熱伝導
率が小さいことが上げられる。そのため、従来は図7の
ような構造のラミネートフィルムを用いていた。この従
来のラミネートフィルムは、アルミニウム膜5を蒸着し
たPETフィルム4からなるガスバリアー層に、例えば
高密度ポリエチレンからなる熱融着層6を接着剤7を用
いて貼り合わせたものであった。このガスバリアー層で
気体の断熱材内部への透過を防止することにより、断熱
性の劣化を防止するものであった。しかも、アルミニウ
ム膜5は膜厚が約0.5μmと薄いため、アルミニウム
膜5を伝わってのヒートリークも小さいため高い断熱性
能を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
ニウム膜5を蒸着したPETフィルム4を用いた断熱体
においては、蒸着膜であるためアルミニウム層の密度が
低く、ガスバリアー性に欠けていた。使用当初は、ラミ
ネートフィルム1を透過して侵入した気体・液体等は吸
着剤3に吸着されるため、断熱性の劣化がみられない。
しかしながら、長期間の使用により吸着剤3が気体・液
体等により飽和されると発泡体中に気体・液体等が充満
し、断熱性が損なわれるものであった。
【0005】そこで、アルミニウム膜5を蒸着膜を用い
るのではなく、図1のようにPETフィルム4に接着剤
7を用いてアルミニウム箔を接着させる方法を試みた。
アルミニウム箔5を用いるとガスバリアー性が良いた
め、長期使用によっても断熱性が劣化することはない。
しかしながら、アルミニウム箔5の厚みは少なくとも7
μm以上必要であり、このためアルミニウム箔5を伝わ
ってのヒートリークが大きく、充分な断熱性能が得られ
ないものであった。これは、伝導熱及び輻射熱のうちP
ETフィルム4に吸収された熱線がアルミニウム箔5を
伝わりラミネートフィルムのヒートシール部に到達す
る。ヒートシール部では、図7のような構造になってい
るため、熱融着層の厚みが50〜100μmと薄いため
に、容易に反対側のラミネートフィルムに熱が移動す
る。このため、断熱体の断熱性が悪化するものであっ
た。
【0006】本発明は上記課題を解決するものであり、
断熱性に優れ、かつ断熱性の経時劣化の少ない断熱体を
提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために2枚のラミネートフィルムのうち少なくと
も一方のヒートシール部には金属箔層を有さない構成で
ある。
【0008】
【作用】本発明は上記した構成により伝導熱及び輻射熱
のうちPETフィルムに吸収された熱線は、アルミニウ
ム箔に伝わるもののヒートシール部分で他方のアルミニ
ウム箔へと伝わらないためヒートリークを大幅に低減す
ることができる。
【0009】
【実施例】まず、本実施例のラミネートフィルムについ
て説明する。断熱体の外装として要求される性能として
は、空気・水分などが透過しにくく真空保持性がよいこ
と、熱伝導率が小さいこと、外圧に耐える機械的強度を
もつこと、真空封止が容易なこと、軽量であること等が
あげられる。これらの条件を満たすものとして、保護層
とガスバリアー層と熱融着層の3層構造からなるラミネ
ートフィルムが適当である。
【0010】つぎに、前記ガスバリアー層について説明
する。本実施例のような真空断熱体は、真空度が高いほ
ど熱のキャリアーが少なくなるので、ラミネートフィル
ムには真空度を保つためにガスバリアー性が必要とな
る。ガスバリアー層は断熱体中に水分や有機ガス、炭酸
ガス等が侵入する事を防止するためのものである。その
ため、ガスバリアー層としては分子構造の緻密な物質が
要求される。これにはプラスチックフィルムよりも金属
箔が望ましい。中でも加工性、コストの面からアルミニ
ウム箔を選択した。さらにアルミニウムは緻密な構造を
持つため、高いガスバリアー性を持つとともに高い遠赤
外線反射特性を示す。この高いガスバリアー性により、
真空断熱材の真空度を長期にわたり保持させることを可
能しと、また、高い遠赤外線反射特性により、輻射伝熱
による熱のリークをも防止するものである。
【0011】さて、断熱性ラミネートフィルムに用いら
れるアルミニウム膜には蒸着膜とアルミニウム箔の2種
類がある。このうち、アルミニウム蒸着膜は膜厚が約
0.5μmと薄いため、アルミニウム膜を伝わってのヒ
ートリークは小さいが、アルミニウム箔と比べるとガス
バリアー性に劣る。したがってアルミニウム箔を用いた
方が真空度の保持性が良い断熱体を得ることができる。
アルミニウム箔は板厚7μm〜100μmまで様々な厚
みの箔が一般に生産されている。このアルミニウム箔
は、板厚が薄いほどピンホールができやすい。ピンホー
ルレスのアルミニウム箔は板厚が15μm以上のもので
あるが、現実には7μmのものでも充分な気密保持性を
有する。従ってアルミニウム箔の板厚は、真空度の経時
変化とコストを見比べて決定する必要がある。しかし、
板厚が20μmを越えるとアルミニウム箔の剛性が大き
くなり、熱融着時にラミネートフィルムがスプリングバ
ックし融着強度が小さくなったり、ラミネートフィルム
にシワが出来て真空保持性が劣化する原因となるので、
アルミニウム箔の板厚は20μm以下が望ましい。
【0012】次に、本実施例の保護層について説明す
る。ラミネートフィルムの表面にアルミニウム層を露出
させておくと、何かの拍子で傷ついたり、長時間の使用
により酸化する等の原因でガスバリアー性を損なう可能
性がある。そのため、表面にプラスチックフィルムによ
る保護層を設けるのが賢明である。保護層として要求さ
れる特性として、硬くて傷がつき難い、ある程度のガス
バリアー性を持つ等があげられる。これらの特性を持つ
ものとしてポリエステル(PET)、ポリプロピレン等
があげられる。中でもポリエステルは高いガスバリアー
性を示すので、本実施例の断熱体に最も適している。保
護層の厚みは、12μm以上あれば充分であるが、あま
り厚すぎても遠赤外線の吸収により発熱し熱伝導率を上
げるので望ましくない。
【0013】次に、本実施例の熱融着層について説明す
る。これには、熱融着性を上げるため適度に低い融点を
持つことと、熱融着層からのガスの進入を防止するため
ある程度高いガスバリアー性を持つことが必要である。
この2条件を満たすものとしては、ポリエチレン、変性
アクリルなどがあげられる。このうち、ポリエチレンを
用いる場合、ポリエチレンの結晶化度が高いほど耐フロ
ン性に優れるので、低密度ポリエチレンより高密度ポリ
エチレンを用いる方が望ましい。なお、変性アクリルを
用いれば耐フロン性は申し分ない。熱融着層の厚みは、
薄すぎると融着強度が低下するので、30μm以上が望
ましい。厚い分には一向に構わないが、コスト面を考慮
すると30〜70μmが適当である。
【0014】以上の3層は、例えばポリエステル系の接
着剤などにより相互に接着され、ラミネートフィルム化
される。
【0015】このラミネートフィルムは、硬質ウレタン
フォーム及び吸着剤を被った後、熱融着される。ヒート
シール部が従来の如く図7の様な断面の場合、高温部か
らアルミニウム箔を伝わって来た熱が熱融着層を伝わっ
て他方のアルミニウム箔に移動する。従来の構成の場
合、アルミニウム箔の膜厚と断熱体の熱伝導率は(表
1)の様な関係となっていた。
【0016】
【表1】
【0017】(表1)の結果からアルミニウム箔のヒー
トリークへの影響は非常に大きいことが判る。従って、
2枚のラミネートフィルムのうち一方の前記ヒートシー
ル部をアルミニウム箔を無くせば、熱融着部の断面は図
1の様になるためアルミニウム箔を伝わってヒートリー
クが殆どなくなり、熱伝導率を低減することが可能であ
る。
【0018】さて、2枚のラミネートフィルムのうち一
方の前記ヒートシール部をアルミニウム箔を無くす方法
として、いくつかの方法が考えられる。例えば、熱融着
した後一方のアルミニウム箔を保護層ごとはぎ取る方法
や、予めアルミニウム箔と熱融着層をはぎ取っておく方
法などがある。しかし、いずれもコストがかかる、量産
性に欠ける等の理由で、実際に製品化するのは難しかっ
た。そこで、実現するために2つの構造を見いだした。
【0019】第一の方法は、2枚のラミネートフィルム
のうち一方を図2に示すような部分ラミネートフィルム
とすることである。すなわち、予めヒートシール部にア
ルミニウム箔のない構造にしておくものである。しかし
ながら、1枚1枚アルミニウム箔5を貼っていく方法は
量産性に欠けている。そこで、以下の様な方法で、部分
ラミネートフィルムを作製すれば良い。まず、PETフ
ィルム4に接着剤7を塗布した後、アルミニウム箔5を
張り付ける。次に、アルミニウム箔5を残すべき部分に
エッチング用のレジストを印刷等によりアルミニウム箔
5の上面に塗布し、硬化させる。次に、酸もしくはアル
カリに浸して不要部分を溶かす。次に、その上から再び
接着剤7を塗布した後、高密度ポリエチレンからなる融
着層6を張り付ける。このようにして得られた部分ラミ
ネートフィルムは、量産性に優れかつ比較的安価で供給
が可能で、しかも高精度の部分ラミネートが可能である
(以下、部分ラミネートフィルム(その1)とする)。
【0020】第二の方法は、2枚のラミネートフィルム
を図3のように相対する2つの辺に沿ったヒートシール
部に相当する部分のみ金属箔層を有さない部分ラミネー
トフィルムとし、かつ上下2つのラミネートフィルムを
一方のヒートシール部が金属箔層を有する際にはもう一
方には金属箔層を有さないように、90度回転させて熱
融着する方法である。この方法であれば、ラミネートフ
ィルム作製時にアルミ箔を従来のものより巾の狭いもの
を使用すれば良く、エッチング工程を省略できるので、
第一の方法よりさらに量産性に優れかつ安価で高精度の
部分ラミネートフィルムの供給が可能である(以下、部
分ラミネートフィルム(その2)とする)。
【0021】次に、本実施例の硬質ウレタンフォームに
ついて説明する。硬質ウレタンフォームは、気孔を多量
に含むので断熱性に優れるため、従来から断熱材として
頻繁に使用されてきたものである。これは、例えば(表
2)に示す原料および配合部数を用いてウレタン高圧発
泡機で発泡し、硬化させた硬質ウレタンフォームで常温
でエージングした後、スキン層を除いて所定の大きさに
切断したものである。
【0022】
【表2】
【0023】なお、(表2)において、ポリオールは芳
香族ジアミンを開始剤としてプロピオンオキサイドを付
加重合させて得た水酸基価442mgKOH/gのポリ
エーテルポリオールである。また、整泡剤は、信越化学
(株)製のシリコーン界面活性剤F−318、発泡剤は、
昭和電工(株)製フロンR−11である。触媒は、ジブチ
ルチンジラウレートである。また、気泡通連化剤は日本
油脂(株)製ステアリン酸カルシウムである。有機ポリイ
ソシアネートはトルイレンジイソシアネートとトリメチ
ルプロパンおよびジエチレングリコールを反応させて得
たアミン当量150のポリイソシアネートである。
【0024】次に、本実施例の吸着剤について説明す
る。従来は、硬質ポリウレタンフォームの気孔により熱
伝導率を低下させてきたが、これには限界があった。そ
の理由は、気孔中の気体が熱キャリアーとなるからであ
る。吸着剤は真空加工時に断熱剤中に気体が残存するの
を防ぐためのものである。断熱体中に残存する気体は、
主に炭酸ガス、触媒のアミンガスやフロンR−11等の
有機ガス、及び水分である。パーライト、ゼオライト等
の多孔質物質でも効果はあるが、各ガスに特有のガス吸
着剤を用いる方が望ましい。例えば、水分吸着物質とし
て塩化カルシウム、炭酸ガス吸着物質として水酸化カル
シウム、有機ガス吸着物質として活性炭を用いると、以
下のメカニズムで残存ガスを除去する。まず、残存する
水分が塩化カルシウムによって吸着される。この吸着水
分を開始剤としてその隣接する水酸化カルシウムが下式
のようにCO2と反応し吸着する。
【0025】
【化1】
【0026】この反応によって発生する水分は再び塩化
カルシウムの結晶水として吸着される。また触媒のアミ
ンガスや発泡剤のR-11等の有機ガスは活性炭によって吸
着される。
【0027】吸着剤粉末にも熱伝導率が低いことが要求
される。そのためには吸着剤自身の熱伝導率もさること
ながら、吸着剤同士の熱伝達を小さくすることが必要で
ある。従って、吸着剤の材質・粒径の選択は重要であ
る。
【0028】次に本発明の詳細な実施例を図を交えて説
明する。まず、(表2)に示す通り原料を配合し、ウレ
タン高圧発泡機で発泡を行った硬質ウレタンフォームを
20cm×20cm×2cmの寸法に切断し、この後、140℃で
約1時間加熱し、吸着水分を蒸発させるとともに樹脂骨
格内に膨潤する気体の一部を蒸発させ、発泡体2を形成
する。吸着剤3として、水酸化カルシウム、塩化カルシ
ウムおよび活性炭の各粉末を均一に混合し、顆粒状に一
体成型したものを通気性を有する包装体8に充填した。
【0029】前記発泡体2と、吸着剤3として水酸化カ
ルシウム、塩化カルシウムおよび活性炭の各粉末を均一
に混合し、顆粒状に一体成型化したものを充填した包装
体8を、図4のようなPETフィルム−アルミニウム箔
−熱融着層からなる部分ラミネートフィルム(その1)
9及び従来と同様のプラスチックフィルム−アルミニウ
ム箔−熱融着層からなるラミネートフィルムフィルム1
で挟み込んだ後、内部を0.05mmHgまで減圧し、密閉して
図6のような断熱体を得た。これを(実施例1)とす
る。
【0030】また、前記発泡体2と、吸着剤3として水
酸化カルシウム、塩化カルシウムおよび活性炭の各粉末
を均一に混合し、顆粒状に一体成型化したものを充填し
た包装体8を、位相を90度ずらした2枚の図5のよう
なプラスチックフィルム−アルミニウム箔−熱融着層か
らなる部分ラミネートフィルム(その2)10で挟み込
んだ後、内部を0.05mmHgまで減圧し、密閉して図7のよ
うな断熱体を得た。これを(実施例2)とする。
【0031】得られた断熱体の初期の熱伝導率と30日
後の熱伝導率を真空理工(株)製K-Maticで平均温度25
℃で測定し、(表3)に示した。なお、比較例は従来の
ラミネートフィルム1を用いた断熱体を示すものであ
る。なお、上記3例は全てPETフィルムとして厚さ2
5μmのものを、アルミニウム箔として厚さ9μmのも
のを、熱融着層として厚さ50μmの高密度ポリエチレ
ンを用い、各層はポリエステル系接着剤を用いて相互に
接着したものである。
【0032】
【表3】
【0033】(表2)に示す通り、本発明の実施例によ
る断熱体は、(実施例1)、(実施例2)ともに従来の
断熱体と比べて約20%断熱性が向上した。これは、2
枚のラミネートフィルムのうち少なくとも一方のヒート
シール部にはアルミニウム箔層を有さない構造としたた
めに、アルミニウム箔を伝わっての熱伝導を低減できた
ためである。なお、(実施例1)と(実施例2)とはほ
ぼ同等の効果を示した。
【0034】なお、本発明の実施例において用いた各層
の材質、厚みは、それぞれ特に限定したものではない。
特に、図4の部分ラミネートフィルム如きは、ヒートシ
ール部にアルミニウム箔が存在しないので、20μm以
上の厚いアルミニウム箔を用いて気密性をさらに向上さ
せる等の工夫も可能である。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば発泡体及び吸着剤を被う2枚のラミネートフィ
ルムのうち少なくとも一方のヒートシール部にアルミニ
ウム箔を有さない構造としたので、伝導熱及び輻射熱の
うちPETフィルムに吸収された熱線は、アルミニウム
箔に伝わるもののヒートシール部分で他方のアルミニウ
ム箔へと伝わらないため、断熱体の断熱性を向上するこ
とが出来た。
【0036】さらに、部分ラミネートフィルムの導入に
より、前記ような断熱体を安価にかつ容易に供給するこ
とが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の断熱体の断面図
【図2】従来の断熱体のヒートシール部の拡大図
【図3】本発明の一実施例による断熱体のヒートシール
部の拡大図
【図4】本発明の他の実施例による部分ラミネートフィ
ルム(その1)のアルミニウムの箔の存在部分を示す図
【図5】本発明の他の実施例による部分ラミネートフィ
ルム(その2)のアルミニウムの箔の存在部分を示す図
【図6】本発明の第ーの実施例による断熱体の断面図
【図7】本発明の第二の実施例による断熱体の断面図
(上下の2枚のラミネートフィルムはお互いに90度回
転した向きにあるもの。)
【符号の説明】
1 ラミネートフィルム 2 発泡体 3 吸着剤 4 PETフィルム 5 アルミニウム膜(箔または蒸着膜) 6 熱融着層 7 接着剤 8 包装体 9 部分ラミネートフィルム(その1) 10 部分ラミネートフィルム(その2)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともプラスチックフィルム層と金属
    箔層と熱融着膜層の3層で構成されるラミネートフィル
    ムを用い、2枚の前記ラミネートフィルムを用いて発泡
    プラスチックを狭被し内部を減圧した断熱体であって、
    熱融着部では前記2枚のラミネートフィルムの金属箔層
    を接触させないことを特徴とする断熱体。
  2. 【請求項2】2枚のラミネートフィルムのうち少なくと
    も一方は周縁部の熱融着部には金属箔層を有さない部分
    ラミネートフィルムであることを特徴とする請求項1記
    載の断熱体。
  3. 【請求項3】部分ラミネートフィルムが金属箔層の不要
    部分をエッチングして得られるものであることを特徴と
    した請求項2記載の断熱体。
  4. 【請求項4】ラミネートフィルムは周縁部を複数に分割
    し、その相対する2つの縁に沿った熱融着部には金属箔
    層を有さない部分ラミネートフィルムであって、2枚の
    ラミネートフィルムの一方の熱融着部が金属箔層を有す
    る際にはもう一方のラミネートフィルムの熱融着部は金
    属箔層を有さない構造であることを特徴とする請求項2
    記載の断熱体。
  5. 【請求項5】断熱体内部に発泡プラスチックの他にガス
    吸着剤を含むことを特徴とする請求項1、2、3または
    4記載の断熱体。
  6. 【請求項6】ガス吸着剤が有機ガス吸着物質、炭酸ガス
    吸着物質、水蒸気吸着物質のうち少なくとも一つ以上か
    らなることを特徴とする請求項5記載の断熱体。
  7. 【請求項7】プラスチックフィルムがポリエステルから
    なることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の
    断熱体。
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