JPH05302561A - 多点火式エンジンの燃焼制御装置 - Google Patents

多点火式エンジンの燃焼制御装置

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JPH05302561A
JPH05302561A JP4107646A JP10764692A JPH05302561A JP H05302561 A JPH05302561 A JP H05302561A JP 4107646 A JP4107646 A JP 4107646A JP 10764692 A JP10764692 A JP 10764692A JP H05302561 A JPH05302561 A JP H05302561A
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JP
Japan
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ignition
engine
control device
combustion chamber
peripheral edge
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Pending
Application number
JP4107646A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Hashimoto
一彦 橋本
Tomomi Watanabe
友巳 渡辺
Masanori Misumi
正法 三角
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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Publication of JPH05302561A publication Critical patent/JPH05302561A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P15/00Electric spark ignition having characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F02P1/00 - F02P13/00 and combined with layout of ignition circuits
    • F02P15/02Arrangements having two or more sparking plugs

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リーンバーン領域を十分に広げることがで
き、かつ燃焼室周縁部から中心部への火炎伝播を均等化
することができる多点火式エンジンの燃焼制御装置を提
供する。 【構成】 リーンバーン領域では、第1吸気ポート4か
らエアが供給されて燃焼室6内にスワールが生成され、
かつ第2燃料噴射弁18から燃料が噴射されて燃焼室周
縁部にリッチな混合気が形成される。そして、この混合
気が第1〜第3周縁部点火プラグ9〜11によって点火
され、着火性が高められる。ここで、第1〜第3周縁部
点火プラグ9〜11の点火エネルギがこの順に増やさ
れ、スワール強度ないし燃料濃度の周方向の分布の偏り
に起因する着火性の偏りが解消され、火炎伝播が均等化
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多点火式エンジンの燃
焼制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用エンジンにおいては、
通常の運転領域例えば低負荷領域等では燃費性能が良好
であることが要求される一方、高負荷領域等ではエンジ
ン出力が十分に高いことが要求される。そこで、近年、
それほど高出力が要求されない運転領域例えば低負荷領
域等では混合気をできるだけリーンにして燃費性能を高
める一方、高出力が要求される運転領域例えば高負荷領
域等では混合気をほぼ理論空燃比(A/F=14.7)に
保持するようにしたエンジン、いわゆるリーンバーンエ
ンジンが多用されている。
【0003】しかしながら、一般に混合気をリーンにす
ると、その着火性が悪くなるといった問題がある。そこ
で、これを改善するため、各気筒のシリンダ外周部付近
に、火花放電部を燃焼室周縁部付近に臨ませた複数の点
火プラグを設け、混合気の着火性を高めるようにした多
点火式エンジンが提案されている(例えば、ドイツ特許
公開文DE4001819A1号明細書参照)。
【0004】また、各気筒に対して第1,第2の2つの
吸気ポートを設け、第1吸気ポートを、シリンダ略接線
方向を指向するようにして燃焼室に開口させるなどし
て、燃焼室内にスワール(周方向の渦流)を生成させるス
ワールポートとする一方、第2吸気ポートを普通の吸気
ポートあるいは燃焼室内にタンブル(縦渦)を生成させる
タンブルポートとするとともに該第2吸気ポートを開閉
する開閉弁を設けたエンジンが提案されている。かかる
エンジンにおいては、普通、リーンバーン領域では開閉
弁が閉じられ、第1吸気ポートのみから燃焼室にエアが
供給され、燃焼室内に強いスワールが生成され、混合気
の着火性が高められるようになっている。他方、高出力
が要求される運転領域では、開閉弁が開かれ、両吸気ポ
ートから燃焼室内に十分なエアが供給され、これによっ
て充填効率が高められ、エンジン出力が高められる。
【0005】さらに、スワールを生成するための第1吸
気ポートと、充填効率を高めるための第2吸気ポートと
が設けられたリーンバーンエンジンにおいて、シリンダ
外周部付近に複数の周縁部点火プラグを設け、リーンバ
ーン領域では、強いスワールを生成させるとともに燃料
を燃焼室周縁側に集中させ、混合気の着火性を高めてリ
ーンバーン領域の拡大を図った多点火式エンジンが提案
されている。なお、混合気の逆成層化は、燃料噴射弁の
燃料噴射方向をシリンダ外周側に向け、あるいはスワー
ルポートの上流部に燃料噴射弁を配置するなどして実現
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにした場合、リーンバーン領域においては、平面視で
燃焼室周縁部に沿って略リング状の比較的リッチな混合
気層が形成されることになるが、かかる混合気層内での
周方向の燃料分布あるいは乱れ状態が均一にはならず、
したがって各周縁部点火プラグまわりでの混合気の着火
性にばらつきが生じてしまう。ここで、各周縁部点火プ
ラグの点火エネルギを十分に大きくすれば、このような
着火性のばらつきを吸収することができるが、この場合
エンジンの電気負荷が大きくなるといった問題がある。
なお、点火エネルギを大きくしない場合はリーンバーン
領域を十分に広げることができない。
【0007】また、このように、混合気の着火性に周方
向のばらつきがあると、周縁部から中心部に向かう火炎
の伝播速度が周方向の位置によって異なることになり、
燃焼室内での燃焼圧の分布に偏りが生じ、ピストンにか
かる燃焼圧が不均一となり、ピストンの信頼性の低下等
を招くといった問題がある。本発明は、上記従来の問題
点を解決するためになされたものであって、電気負荷の
増大などを最小限に抑えつつリーンバーン領域を十分に
広げることができ、かつ燃焼室周縁部から中心部への火
炎の伝播を均等化することができる多点火式エンジンの
燃焼制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、第1の発明は、シリンダ外周部付近に、火花放電部
を燃焼室周縁部付近に臨ませた複数の周縁部点火プラグ
が配設された多点火式エンジンの燃焼制御装置におい
て、各周縁部点火プラグの点火特性を、該周縁部点火プ
ラグまわりの混合気の火炎伝播特性に応じて設定する点
火特性設定手段が設けられる一方、燃焼室内にスワール
を生成させるスワール生成手段が設けられていて、上記
点火特性設定手段が、各周縁部点火プラグの点火特性
を、スワールの弱い部分に配置された周縁部点火プラグ
ほど着火性が高くなるように設定していることを特徴と
する多点火式エンジンの燃焼制御装置を提供する。
【0009】第2の発明は、第1の発明にかかる多点火
式エンジンの燃焼制御装置において、点火特性設定手段
が、点火ギャップを変えることによって各周縁部点火プ
ラグの点火特性を変えるようになっていることを特徴と
する多点火式エンジンの燃焼制御装置を提供する。
【0010】第3の発明は、第1の発明にかかる多点火
式エンジンの燃焼制御装置において、点火特性設定手段
が、点火エネルギを変えることによって各周縁部点火プ
ラグの点火特性を変えるようになっていることを特徴と
する多点火式エンジンの燃焼制御装置を提供する。
【0011】第4の発明は、第1〜第3の発明のいずれ
か1つにかかる多点火式エンジンの燃焼制御装置におい
て、エンジンが、所定の運転領域では空燃比が理論空燃
比よりもリーン側に設定されるリーンバーンエンジンで
あって、リーン運転時であるか非リーン運転時であるか
に応じて点火特性設定手段を補正する点火特性補正手段
が設けられていることを特徴とする多点火式エンジンの
燃焼制御装置を提供する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図1と図2とに示すように、エンジンCEの気筒1(シ
リンダ)においては、基本的には、第1,第2吸気バルブ
2,3が開かれたときに、第1,第2吸気ポート4,5か
ら燃焼室6内に混合気が吸入され、この混合気がピスト
ン7で圧縮された後、中心部点火プラグ8または第1〜
第3周縁部点火プラグ9〜11によって着火・燃焼させ
られ、第1,第2排気バルブ12,13が開かれたときに
燃焼ガスが第1,第2排気ポート14,15から排出され
るようになっている。
【0013】第1吸気ポート4は、後で説明するように
燃焼室6内にスワール(シリンダ周方向の横渦)を生成す
るスワールポートであって、この第1吸気ポート4の下
流部と上流部とには、夫々、第1吸気ポート4内のエア
中に燃料を噴射する第1,第2燃料噴射弁17,18が設
けられている。ここで、第1燃料噴射弁17は、燃料噴
射方向の中心軸線L1が燃焼室中心部付近すなわち中心
部点火プラグ8の先端部(火花放電部)付近を指向するよ
うにして、平面視で第1吸気ポート4のシリンダ外周側
(第2吸気ポート5と反対側)の部分に配置されている。
このため、第1燃料噴射弁17から燃料が噴射されたと
きには、該燃料が燃焼室中心部付近すなわち中心部点火
プラグ8の先端部まわりに多く分布し、したがって燃焼
室中心側には燃焼室周縁側よりもリッチな混合気が形成
されることになる。他方、第2燃料噴射弁18は、噴射
口を下流側に向けて平面視で第1吸気ポート4の幅方向
中央部に配置されている。したがって、第2燃料噴射弁
18から噴射された燃料は第1吸気ポート4内のエア中
にほぼ均一に分散するようになっており、スワール流に
よってシリンダ外周方向へリッチな混合気層を形成す
る。
【0014】第2吸気ポート5は、後で説明するように
燃焼室6内にタンブル(縦渦)を生成するタンブルポート
であって、この第2吸気ポート5の下流部にはこれを開
閉する開閉弁21が設けられ、この開閉弁21を駆動す
るためにアクチュエータ22が設けられている。ここ
で、アクチュエータ22はコントロールユニット23に
よって制御されるようになっており、したがって開閉弁
21は後で説明するようにコントロールユニット23に
よって運転状態に応じて開閉されることになる。
【0015】図3と図4とに示すように、シリンダヘッ
ドHの下面の燃焼室天井面をなす部分には、第1,第2
吸気ポート4,5と第1,第2排気ポート14,15とが
開口している。ここで、第1,第2吸気ポート4,5の開
口部4a,5aは、夫々シリンダ1の吸気側半部(図3,図
4では左半部)に配置され、第1,第2排気ポート14,
15の開口部14a,15aは、夫々シリンダ1の排気側
半部(図3,図4では右半部)に配置されている。
【0016】第1吸気ポート4は、平面的にみれば、基
本的にはエンジン幅方向(図3,図4では左右方向)に伸
長しているが、燃焼室6への開口部4a付近ではシリン
ダ外周側(第2吸気ポート5と反対側)に湾曲し、ほぼシ
リンダ接線方向を指向しつつ燃焼室6に開口している。
また、立面的にみれば、第1吸気ポート4は、その中心
軸線と、シリンダヘッドHとシリンダブロックBの合わ
せ面(普通は水平面)とがなす角度(入射角)が比較的小さ
くなるようにして、燃焼室6に開口している。このた
め、第1吸気ポート4から燃焼室6内に流入するエア
は、燃焼室6内に上側からみて反時計まわりに旋回する
周方向の横渦すなわちスワールを生成する。なお、第1
吸気ポート4をヘリカルポートとして、スワールを生成
させるようにしてもよい。
【0017】第2吸気ポート5は、平面的にみれば、基
本的には第1吸気ポート4とほぼ並行してエンジン幅方
向に伸長しているが、燃焼室6への開口部5a付近では
若干シリンダ中心側(第1吸気ポート4側)に傾きつつ燃
焼室6に開口している。また、立面的にみれば、第2吸
気ポート5は、その中心軸線と、シリンダヘッドHとシ
リンダブロックBの合わせ面とがなす角度(入射角)が比
較的大きくなるようにして、燃焼室6に開口している。
このため、第2吸気ポート5から燃焼室6に流入するエ
アは、燃焼室6内に縦渦すなわちタンブルを有効に生成
する。なお、第2吸気ポート5が、シリンダ中心側に傾
いて燃焼室6に開口しているので、第1吸気ポート4に
よって生成されるスワールを打ち消す流動の生成が防止
される。
【0018】中心部点火プラグ8は、平面的にみて燃焼
室6のほぼ中心部に配置され、その先端部(火花放電部)
は天井面近傍で燃焼室6内に露出している。第1周縁部
点火プラグ9は、平面的にみて第1吸気ポート4の開口
部4aと第1排気ポート14の開口部14aとの間におい
て、燃焼室6の周縁部付近に配置され、詳しくは図示し
ていないがその先端部(火花放電部)は燃焼室6の天井面
近傍で燃焼室6内に露出している。また、第2周縁部点
火プラグ10は、平面的にみて第2吸気ポート5の開口
部5aと第2排気ポート15の開口部15aとの間におい
て、燃焼室6の周縁部付近に配置され、詳しくは図示し
ていないがその先端部(火花放電部)は天井面近傍で燃焼
室6内に露出している。
【0019】第3周縁部点火プラグ11は、概ねシリン
ダヘッドHの第2吸気ポート5の下側に形成されたプラ
グホール26内に配置されている。ここで、プラグホー
ル26は、シリンダヘッドHの側面からゆるい下向きの
傾斜で内側に向かって伸長するように形成され、このプ
ラグホール26内に配置された第3周縁部点火プラグ1
1の先端部(火花放電部)は、第1吸気ポート4の開口部
4aと第2吸気ポート5の開口部5aの間において、天井
面近傍で燃焼室6内に露出している。前記したとおり、
第2吸気ポート5の入射角が比較的大きく設定されてい
るので、シリンダヘッドHの第2吸気ポート5の下側に
は比較的大きいスペースが生じる。そこで、このスペー
スを有効に活用してプラグホール26を第2吸気ポート
5との干渉を生じさせることなく配設している。なお、
シリンダブロックBの吸気側の部分にはオープンデッキ
タイプの冷却水通路27が設けられている。
【0020】図5に示すように、中心部点火プラグ8に
所定のタイミングで高電圧をかけて火花放電を起こさせ
るために、DC/DCコンバータD1とイグナイタI1
イグニッションコイルC1とが設けられている。ここ
で、DC/DCコンバータD1は、発振昇圧回路等(図示
せず)を備えていて、バッテリ電圧(12V)を高圧の直
流電圧(例えば、300〜500V)に変換(昇圧)してイ
グナイタI1内のコンデンサ(図示せず)に供給する。そ
して、イグナイタI1内のコンデンサに蓄えられた電荷
は、コントロールユニット23からイグナイタI1に印
加される点火タイミング信号(IGT信号)に従って、イ
グニッションコイルC1の1次コイル(図示せず)に放電
され、この放電によってイグニッションコイルC1の2
次コイル(図示せず)に惹起される高電圧が中心部点火プ
ラグ8に印加され、中心部点火プラグ8の火花放電部に
電気火花が発生し、この電気火花で燃焼室6内の混合気
が点火されるようになっている。なお、図8に、点火タ
イミング信号IGT(折れ線G3)と、かかる点火タイミ
ング信号IGTによって惹起される電圧IGE(折れ線
4)の関係ないし時間に対する特性を示す。
【0021】同様に、第1〜第3周縁部点火プラグ9〜
11に対しても、夫々、DC/DCコンバータD2〜D4
と、イグナイタI2〜I4と、イグニッションコイルC2
〜C4とが設けられている。さらに、第1〜第3周縁部
点火コイル9〜11のDC/DCコンバータD2〜D4
対しては、夫々、第1〜第3発振器31〜33が設けら
れている。ここで、第1発振器31の発振回数は所定値
nに設定されており、第2発振器32の発振回数は第1
発振器31の発振回数の2倍の2nに設定されており、
第3発振器33の発振回数は第1発振器31の発振回数
の3倍の3nに設定されている。かかる構成において
は、第1〜第3周縁部点火プラグ9〜11の放電特性
は、夫々図7(a)〜(c)のようになる。すなわち、第2周
縁部点火プラグ10の点火エネルギは第1周縁部点火プ
ラグ9の点火エネルギの2倍となり、第3周縁部点火プ
ラグ11の点火エネルギは第1周縁部点火プラグ9の点
火エネルギの3倍となる。図7(a)〜(c)において、実線
はリーン運転時における特性であり、破線は非リーン運
転時における特性である。このように、リーン運転時に
は非リーン運転時よりも点火エネルギを大きくするの
は、リーン運転時の方が非リーン運転時よりも燃焼性が
厳しくなるからである。つまり、リーン運転時には非リ
ーン運転時よりも点火エネルギの補正割合を大きく設定
しているわけである。
【0022】このように、第1〜第3周縁部点火プラグ
9〜11の点火エネルギを異ならせているのは、次のよ
うな理由による。すなわち、リーンバーン時において
は、第1吸気ポート4から流入するエアによって、燃焼
室6内に矢印Sで示すような、上側からみて反時計まわ
りのスワールが生成されるが、かかるスワールはその進
行とともに減衰し、かかるスワールの減衰に伴ってその
部分での燃料濃度も低下する。このため、リーンバーン
時においては、第1周縁部点火プラグ9が配置された位
置が、最もスワールが強くかつ燃料濃度が高く(リッ
チ)、したがって混合気の燃焼性ないし着火性が高くな
る。そして、第2周縁部点火プラグ10が配置された位
置では、ややスワールが減衰しているので混合気の燃焼
性ないし着火性がやや悪くなる。さらに、第3周縁部点
火プラグ11が配置された位置では、スワールがさらに
減衰しているので、混合気の燃焼性ないし着火性はさら
に悪くなる。このため、第1〜第3周縁部点火プラグ9
〜11の点火エネルギを均等にしたのでは、着火性が、
第1〜第3周縁部点火プラグ9〜11の順に悪くなり、
燃焼室周縁部から燃焼室中心部への火炎の伝播が不均一
化する。
【0023】しかしながら、本実施例では、前記したと
おり、第1〜第3周縁部点火プラグ9〜11の順に、点
火エネルギを増やしているので、第1〜第3周縁部点火
プラグ9〜11まわりでの混合気の燃焼性・着火性がほ
ぼ均等化される。したがって、燃焼室6内での混合気の
燃焼ないし火炎伝播が周方向に関して均等化され、ピス
トン7にかかる燃焼圧が均等化され、その信頼性が高め
られる。また、電気負荷を不必要に増加させることな
く、着火性を高めることができ、リーンバーン領域を十
分に広げることができる。
【0024】以下、適宜図1〜図5を参照しつつ、コン
トロールユニット23による燃焼制御の制御方法を説明
する。本実施例においては、基本的には、図6中の領域
Aではそれほど高出力が要求されないので、空燃比を、
理論空燃比(A/F=14.7)すなわち空気過剰率が1
の状態(λ=1)よりはリーン側に保持してリーンバーン
を行ない(例えば、A/F=24)、燃費性能とエミッシ
ョン性能とを高めるようにしている。そして、図6中の
領域Bでは高出力であることが要求されるので、空燃比
を理論空燃比(λ=1)に保持してエンジン出力を高める
ようにしている。
【0025】具体的には、エンジンCEの運転状態が図
6中の領域A内にある場合には、開閉弁21が閉じら
れ、第2燃料噴射弁18から燃料噴射が行なわれ、かつ
第1〜第3周縁部点火プラグ9〜11によって燃焼室6
内の混合気が点火される。この場合、スワールポートで
ある第1吸気ポート4のみから燃焼室6にエアが供給さ
れて燃焼室6内に強いスワールが生成される。そして、
第2燃料噴射弁18から第1吸気ポート4内のエア中に
噴射された燃料がスワールにのって燃焼室6内に供給さ
れる。したがって、かかるスワールによって、燃焼室周
縁部付近には比較的リッチな混合気層が形成される(逆
成層化)。なお、かかる混合気層においては、周方向に
関して、スワールの進行に伴って、燃料濃度が低下して
燃焼性・着火性が低下するのは前記したとおりである。
そして、かかる燃焼室周縁部の混合気層が、第1〜第3
周縁部点火プラグ9〜11によって点火されるので、混
合気の着火性が非常に高められる。なお、第1〜第3周
縁部点火プラグ9〜11の点火エネルギをこの順に増や
しているので、スワール強度ないし燃料濃度の周方向の
偏りが吸収され、混合気の着火性ないし火炎伝播速度が
均等化される。
【0026】エンジンCEの運転状態が図6中の領域B
内にある場合には、開閉弁21が開かれ、両燃料噴射弁
17,18から燃料噴射が行なわれ、かつ中心部点火プ
ラグ8によって混合気が点火される。この場合、第1吸
気ポート4と第2吸気ポート5の両方から燃焼室6に十
分なエアが供給され、エンジン出力が高められる。ま
た、燃焼室6内にはスワールとタンブルの相互作用によ
って斜めスワール(スワール中心軸線がシリンダ軸線に
対して傾いたスワール)が生成され、この斜めスワール
によって混合気の燃焼性が高められ、ノッキングの発生
が防止され、エンジン出力が高められる。
【0027】なお、本実施例では、点火エネルギを変え
ることによって、第1〜第3周縁部点火プラグ9〜11
の点火特性を変えるようにしているが、このようにせ
ず、点火ギャップを変えることによって点火特性を変え
るようにしてもよい。この場合は、第1〜第3周縁部点
火プラグ9〜11の順に点火ギャップを大きく設定すれ
ばよい。また、点火エネルギと点火ギャップの両方を変
えることによって点火特性を変えるようにしてもよい。
【0028】
【発明の作用・効果】第1の発明によれば、各周縁部点
火プラグの点火特性がその周囲の混合気の火炎伝播速度
にほほ対応するスワール強度に応じて設定されるので、
スワールに場所的な偏りがある場合でも、電気負荷の増
大等を最小限に抑えつつ、各周縁部点火プラグまわりの
混合気を均一かつ確実に着火させることができる。この
ため、エンジンがリーンバーンエンジンである場合で
も、混合気の着火性が大幅に高められ、リーンバーン領
域を広げることができる。さらに、プラグ摩耗が低減さ
れる。また、燃焼室内での混合気の燃焼ないし火炎伝播
が均等化され、ピストンにかかる燃焼圧が均等化され、
その信頼性が高められる。
【0029】第2の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。そして、点火ギャッ
プを変えることによって、各周縁部点火プラグの点火特
性が変えられるので、点火制御機構が簡素化される。
【0030】第3の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。そして、点火エネル
ギを変えることによって、各周縁部点火プラグの点火特
性が変えられるので、着火性の向上と均一化とが確実と
なる。
【0031】第4の発明によれば、基本的には第1〜第
3の発明のいずれか1つと同様の作用・効果が得られ
る。さらに、エンジンがリーンバーンエンジンであっ
て、リーン運転時であるか非リーン運転時であるかに応
じて点火特性が好ましく補正されるので、混合気の燃焼
性に応じた点火特性が得られ、着火性が大幅に高めら
れ、リーンバーン領域を十分に広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる燃焼制御装置を備えた多点火
式エンジンの1つの気筒まわりの平面説明図である。
【図2】 図1に示すエンジンの一部断面立面説明図で
ある。
【図3】 図1に示すエンジンの気筒まわりの拡大平面
説明図である。
【図4】 図2に示すエンジンの気筒まわりの拡大立面
断面説明図である。
【図5】 点火制御機構のシステム構成図である。
【図6】 燃焼制御における各運転領域を示す図であ
る。
【図7】 (a),(b),(c)は、夫々、第1〜第3周縁部点
火プラグの点火特性を示す図である。
【図8】 点火タイミング信号等の時間に対する特性を
示す図である。
【符号の説明】
CE…エンジン 1…シリンダ 4,5…第1,第2吸気ポート 6…燃焼室 8…中心部点火プラグ 9〜11…第1〜第3周縁部点火プラグ 17,18…第1,第2燃料噴射弁 21…開閉弁 23…コントロールユニット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ外周部付近に、火花放電部を燃
    焼室周縁部付近に臨ませた複数の周縁部点火プラグが配
    設された多点火式エンジンの燃焼制御装置において、 各周縁部点火プラグの点火特性を、該周縁部点火プラグ
    まわりの混合気の火炎伝播特性に応じて設定する点火特
    性設定手段が設けられる一方、燃焼室内にスワールを生
    成させるスワール生成手段が設けられていて、上記点火
    特性設定手段が、各周縁部点火プラグの点火特性を、ス
    ワールの弱い部分に配置された周縁部点火プラグほど着
    火性が高くなるように設定していることを特徴とする多
    点火式エンジンの燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された多点火式エンジン
    の燃焼制御装置において、 点火特性設定手段が、点火ギャップを変えることによっ
    て各周縁部点火プラグの点火特性を変えるようになって
    いることを特徴とする多点火式エンジンの燃焼制御装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された多点火式エンジン
    の燃焼制御装置において、 点火特性設定手段が、点火エネルギを変えることによっ
    て各周縁部点火プラグの点火特性を変えるようになって
    いることを特徴とする多点火式エンジンの燃焼制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記
    載された多点火式エンジンの燃焼制御装置において、 エンジンが、所定の運転領域では空燃比が理論空燃比よ
    りもリーン側に設定されるリーンバーンエンジンであっ
    て、リーン運転時であるか非リーン運転時であるかに応
    じて点火特性設定手段を補正する点火特性補正手段が設
    けられていることを特徴とする多点火式エンジンの燃焼
    制御装置。
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