JP2010001831A - 筒内直接噴射式火花点火内燃機関 - Google Patents

筒内直接噴射式火花点火内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】シリンダC内の燃焼室5に臨むインジェクタ14を備えた直噴式エンジンEにおいて、同様に燃焼室5に臨む第1、第2点火プラグ16,18や筒内圧センサ19のレイアウトによって、シリンダブロック1及びシリンダヘッド2間のシール性を向上させる。
【解決手段】燃焼室天井部5aの中央付近に臨む第1点火プラグ16を中間に挟むように、第2点火プラグ18及び筒内圧センサ19をそれぞれクランク軸方向両側の燃焼室周縁部に配設する。それらを装着するボス部21,22によってシリンダヘッド2の剛性が効果的に高められ、ヘッドボルト26の締結力がシリンダC周りにおいてシリンダブロック1に有効に伝わるようになる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、気筒内の燃焼室に燃料噴射弁により直接、燃料を噴射するとともに、これにより形成される混合気に点火して燃焼させるようにした筒内直接噴射式火花点火内燃機関に関する。
従来より、この種の筒内直接噴射式の火花点火内燃機関(以下、簡略に直噴式エンジンともいう)においては、例えば特許文献1の図1にも示されているように、一般にインジェクタ(燃料噴射弁)を熱負荷の少ない吸気側の周縁部に配設している。同図においてはインジェクタの近傍にて燃焼室に臨むように筒内圧センサも設けられ、これにより検出される燃焼室の圧力状態に基づいて、燃料噴射量や点火時期等が最適に制御されるようになっている。
また、直噴式エンジンに限らないが、燃焼室の天井部略中央に臨むように配設した第1の点火プラグの他に、その周縁部に臨むように第2の点火プラグを配設して、所謂多点点火を行うことにより燃焼を促進する、という技術も公知である(例えば特許文献2の図7を参照)。
特開2008−070212号公報 特開2007−154827号公報
ところで、一般的に直噴式エンジンは、気筒内の燃焼室に直接、噴射する燃料の気化熱によって吸気が冷却されることから、混合気の自着火等による異常燃焼が抑制されるようになり、その分は気筒の圧縮比・膨張比を高く設定することができる。しかし、そうして気筒の圧縮比・膨張比を高くした場合には、自ずとシリンダヘッドとシリンダブロックとの間のシール性を保つことが難しくなる。
また、近年では1つの気筒に吸排気弁を2つずつ設けた4バルブエンジンが主流になっており、燃焼室天井部のかなりの面積が吸排気弁によって占められるようになる。そうすると、前記のように燃焼室に臨むインジェクタや筒内圧センサ、更には第2点火プラグのレイアウト上の制約も厳しくなる。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的は、気筒内の燃焼室に臨む燃料噴射弁を備えた直噴式エンジンにおいて、同様に燃焼室に臨ませるセンサや第2点火プラグを適切にレイアウトするとともに、シリンダヘッド及びシリンダブロック間のシール性を向上させることにある。
前記の目的を達成するために本発明では、センサや第2点火プラグをシリンダヘッドに装着するためのボス部を有効利用して、ヘッドボルトの締結力がシリンダヘッドからシリンダブロックに有効に伝わるようにしたものである。
具体的に請求項1の発明では、気筒内の燃焼室に燃料を直接、噴射するように燃料噴射弁が配設されている筒内直接噴射式火花点火内燃機関(直噴式エンジン)を対象として、前記燃焼室の天井部の中央付近に臨むようにシリンダヘッドに第1の点火プラグを配設し、且つ該燃焼室天井部の周縁部に臨むように第2の点火プラグを配設するとともに、更に前記第1点火プラグを中間に挟んで前記第2点火プラグと反対側の周縁部から燃焼室に臨むように、燃焼状態に関連する状態量を検出するセンサをシリンダヘッドに配設した。
前記構成の直噴式エンジンでは、燃焼室天井部の中央付近に臨む第1点火プラグを中間に挟んで、両側の周縁部にそれぞれ第2点火プラグ及びセンサが配設されていて、これらの装着されるボス部はそれぞれシリンダヘッドのウォータジャケット中を上下に延びて、ミドルデッキとロワデッキとの間を繋ぐ柱状に形成される。これにより、気筒中心を挟んで対向する周縁部の2カ所にてシリンダヘッドの剛性が高くなり、ヘッドボルトの締結力がシリンダブロックに有効に伝わるようになって、気筒周りのシール性が向上する。
尚、燃焼状態に関連する状態量を検出するセンサとしては、例えば燃焼室の圧力、温度或いは燃焼に伴う光等をそれぞれ検出する圧力センサ、温度センサ或いは光センサ等が挙げられる。
好ましいのは、前記第1、第2点火プラグ及びセンサがクランク軸方向に並んでいることである。すなわち、一般的に火花点火式エンジンでは気筒周りに概ね同じ間隔で4つのヘッドボルトが配置され、それらはクランク軸方向であるシリンダヘッドの長手方向と該シリンダヘッドの幅方向とに升目状に並ぶことになる。
そのため、第1、第2点火プラグ及びセンサがクランク軸方向に並んでいれば、第2点火プラグ及びセンサの各ボス部は各々シリンダヘッドの幅方向に並ぶヘッドボルトの中間に位置することになり、この部位の剛性が高くなる。そして、シリンダヘッドの長手方向に並ぶヘッドボルトの中間には吸気ポート及び排気ポートが位置して、元々剛性が高いので、4本のヘッドボルトの締結力は気筒周りに万遍なくシリンダブロックに伝わるようになり、シール性を向上する上で非常に有利になる。
その場合に各気筒毎に一対の吸気ポートがクランク軸方向に並んで設けられていれば、剛性アップ効果がより高くなることは勿論であるが、更にその一対の吸気ポートのうちのいずれか一方(以下、第2吸気ポート)乃至これに連通する吸気通路に例えば絞り弁等を設けて、他方(以下、第1吸気ポート)に比べて流路抵抗が大きくなるようにすれば、気筒内の燃焼室にスワール流を生成し、これにより燃焼を促進することもできる。
但し、直噴式エンジンでは一般的に吸気側に配置されるインジェクタを避けるために、吸気ポートを立ち気味にイアウトすることが多く、こうすると吸気の流れのタンブル成分が強くなりやすいから、前記のように生成されるスワール流は気筒軸心に対し大きく傾斜するようになる(斜めスワール流)。そして、このような斜めなスワール流が斜め下向きになる第1吸気ポート寄りの部位では、気筒の圧縮行程において上昇するピストンの影響で流れが相対的に早く崩壊する傾向があり、燃焼の促進効果が不十分なものになりやすい。
そこで、前記のように第2吸気ポート等に絞り弁等を設けて燃焼室に斜めスワール流を生成するようにした場合は、その流れの崩壊が相対的に早くなる第1吸気ポート寄りの部位に対応づけて第2点火プラグを配設するのが好ましく、この第2点火プラグによって混合気に点火し燃焼を促進することで、燃焼室全体として燃焼期間を効果的に短縮し、燃費を改善することができる。
尚、第2吸気ポートの流路抵抗を調整するためには前記のように絞り弁を配設する他に、例えば第2吸気ポートを開閉する吸気弁のリフトを停止したり、そのリフト量を小さくする構成としてもよい。
以上、説明したように本発明によれば、気筒内の燃焼室に臨む燃料噴射弁を備えた直噴式エンジンにおいて、該燃焼室の天井部の中央付近に臨む第1点火プラグを中間に挟んで天井部両側の周縁部にそれぞれ第2点火プラグ及びセンサを配設したので、それらをシリンダヘッドに装着するためのボス部を有効利用して気筒周りの剛性を高めることができ、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間のシール性を向上できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明に係る直噴式エンジンE(筒内直接噴射式火花点火内燃機関)の概略図である。この直噴式エンジンEは、シリンダブロック1と、このシリンダブロック1上に組み付けられるシリンダヘッド2とを備え、内部に形成される複数のシリンダC,C,…(気筒:図1には1つのみ示す)には、その軸心c1に沿って図の上下に往復動するようにピストン3が収容されている。ピストン3は、シリンダブロック1の下部に回転自在に支持されたクランク軸4にコネクティングロッドによって連結されている。
図2に示すように、各シリンダC毎にピストン3の上方には燃焼室5が形成され、その天井部5aは、シリンダヘッド2(図3を参照)の下面に各シリンダC毎に形成された窪みによって構成される。この実施形態では燃焼室5は所謂ペントルーフ型であり、その天井部5aは吸気側及び排気側の2つの傾斜面からなる三角屋根状をなしていて、それぞれの傾斜面に吸気ポート6と排気ポート7とが2つずつ開口している。
すなわち、図2において奥側の傾斜面には第1、第2の一対の吸気ポート6a,6bが横並びに(クランク軸方向に並んで)開口しており、それぞれに所定のタイミングで開閉する吸気弁8,8が配設されている。それら第1、第2の吸気ポート6a,6bは、図3にも示すように互いに独立に形成されている。図3は、シリンダヘッド2の水平断面図であり、この例ではエンジンEは、#1〜#4の4つのシリンダC,C,…がクランク軸方向(同図の左右方向)に並んだ直列4気筒エンジンである。
尚、排気ポート7は、燃焼室天井部5aの図2において手前側の傾斜面に第1、第2の一対の排気ポート7a,7bがクランク軸方向に並んで開口し(同図には開口部のみを仮想線で示す)、それらは図3に示すように途中で合流して延びている。また、図1にのみ示すが、排気ポート7の燃焼室5側開口部には排気弁9が設けられている一方、シリンダヘッド2側面の開口部には排気マニホールド13が接続されている。
図3においては吸排気弁8,9等を省略して示しており、アルミ合金製の鋳物であるシリンダヘッド2の内部には、シリンダC,C,…毎に吸排気ポート6,7や後述する第1、第2点火プラグ16,18及び筒内圧センサ19をそれぞれ装着するためのボス部20,21,22が形成されるとともに、それらを取り囲むようにシリンダヘッド2全体にウォータジャケットwが形成されている。
また、図の例では、各シリンダCを取り囲むように概ね同じ間隔で4つずつ、ヘッドボルト挿入孔23,23,…が形成されている。ヘッドボルト挿入孔23,23,…は、隣り合うシリンダC,C間では共用されるので、クランク軸方向であるシリンダヘッド2の長手方向には一列に5つ並び、また、シリンダヘッド2の幅方向には2つ並んで升目状に配置され、シリンダヘッド2全体では合計10個のヘッドボルト挿入孔23,23,…が形成されている。
再び図1を参照して、吸気ポート6a,6bの開口するシリンダヘッド2の吸気側の側面には、吸気通路10が接続されている。この吸気通路10は、図外のエアクリーナによって濾過された空気を各シリンダC,C,…に分配して供給するものであり、図2、3に仮想線で示すように、サージタンク11と各シリンダC,C,…との間は吸気ポート6a,6b毎の分岐通路10a,10bによって連通されている。
そして、それらの分岐通路10a,10bのうちの一方(図2において右側の第2吸気ポート6bに連通する分岐通路10b)には、後述のようにシリンダC内の流動を制御するための制御弁12(Tumble Swirl Control Valve:以下、TSCVと略称する)が配設されている。このTSCV12は、例えばバタフライバルブ(絞り弁)からなり、その位置の調整によって第2吸気ポート6bの流路面積を変更する。
TSCV12は後述のようにECU30によって制御され、エンジンEの所定の運転状態で第2吸気ポート6bを全閉にすることにより、吸気を第1吸気ポート6aのみから燃焼室5に流入させて、スワール流を生成する。つまり、TSCV12及びECU30によって、第2吸気ポート6bの流路抵抗を第1吸気ポート6aに比べて大きくして、燃焼室5のスワール流を強化する流路抵抗可変手段が構成される。
尚、図3に示すように、TSCV12は、#1、#3シリンダC,CではそれぞれエンジンEの前側(図の右側)に位置する第2吸気ポート6bに配設され、#2、#4シリンダC,CではエンジンEの後側(図の左側)に位置する第2吸気ポート6bに配設されており、これは後述するように第2点火プラグ18の配置に対応したものである。
また、前記のように独立に設けられている一対の吸気ポート6a,6bの下方には、それらの開口部の中間位置に噴口を臨ませて、そこから燃焼室5の略中央部に向かい燃料を噴射するように、インジェクタ14(燃料噴射弁)が配設されている。このインジェクタ14はシリンダヘッド2の吸気側に開口するインジェクタ収容孔24(図3参照)に嵌挿されていて、そこから外方に延びる基端部が燃料分配管15(図1にのみ示す)を介して、図示しない高圧燃料ポンプや高圧レギュレータを有する燃料供給系に接続されている。そして、インジェクタ14は、吸気行程中に燃焼室5に燃料を噴射するように制御される。
そうしてインジェクタ14を吸気側に配設すれば熱負荷を軽減できるが、そのためのスペースを確保するために、図1にも示すように吸気ポート6a,6bは、燃焼室天井部5aから比較的急傾斜で斜め上向きに延びるように、即ち立ち気味にレイアウトされている。このため、前記のようにTSCV12を閉じて吸燃焼室5にスワール流を生成すると、このスワール流は、後述するようにシリンダ軸心c1に対し大きく傾斜する斜めスワール流になる。
更に、各シリンダC毎にシリンダヘッド2には、図2に示すようにシリンダ軸心c1に沿って延びるように第1の点火プラグ16が配設されている。この第1点火プラグ16の先端側は各シリンダC毎の中央付近に対応して設けられた第1プラグボス部20(図3にのみ示す)に装着され、その先端(下端)の電極が天井部5aの中央付近で燃焼室5に臨んでいる。一方、第1点火プラグ16の基端(上端)側には、図1や図4にも示すように点火コイルユニット17が接続されている。
更にまた、本発明の特徴としてこの実施形態では、燃焼室天井部5aの一側の周縁部(図2の左側の周縁部)に第2の点火プラグ18が配設されるとともに、中間に前記第1点火プラグ16を挟んで反対側(図の右側)の周縁部には、シリンダC内の圧力を検出するための筒内圧センサ19が配設されている。
前記第2点火プラグ18の先端側は、各シリンダC毎に周縁部に設けられた第2プラグボス部21に装着されていて、その先端(下端)の電極は、第1吸気ポート6aの吸気弁8とこれに隣接する排気弁9との間から燃焼室5に臨んでいる。この第2点火プラグ18の基端(上端)側には、図4にのみ示すが、第1点火プラグ16と同様に点火コイルユニット25が接続されている。
また、筒内圧センサ19は、図4にシリンダヘッド2の縦断面で示すように、前記第2プラグボス部21とは反対側のシリンダ周縁部に形成されたセンサボス部22に装着されていて、その先端(下端)の受圧部が、第2吸気ポート6bの吸気弁8とこれに隣接する排気弁9との間から燃焼室5に臨んでいる。同図は、#3シリンダCの#2シリンダC寄りの周縁に形成されたセンサボス部22の軸心に沿う縦断面図(図3のIV-IV線断面図)であり、この図に明らかなように、#3シリンダC及び#2シリンダCの筒内圧センサ19,19同士は近接して配置されている。
すなわち、図3に示すように、この実施形態では、#1〜#4シリンダC〜Cの第1、第2点火プラグ16,18と筒内圧センサ19とが、いずれもクランク軸方向に概ね一列に並んでいて、隣り合う#1、#2シリンダC,C間では第2点火プラグ18,18同士が近接し、#2、#3シリンダC,C間では前記のように筒内圧センサ19,19同士が近接し、また、#3、#4シリンダC,C間では第2点火プラグ18,18同士が近接している。
そうして#1、#2シリンダC,C間、及び、#3、#4シリンダC,C間において、それぞれ第2点火プラグ18,18同士が近接して配置されていることから、この実施形態では、それら第2点火プラグ18には第1点火プラグ16のように個別に点火コイルユニット17を接続しなくて済み、近接する2つの第2点火プラグ18,18には共通の点火コイルユニット25を接続することで、省スペース化を図っている。
尚、図4において符号26は、シリンダブロック1にシリンダヘッド2を締結するヘッドボルトであり、符号27は、吸排気弁8,9を閉じ側に付勢するバルブスプリングを、また、符号28はロッカアームを、それぞれ示している。更に符号29は、シリンダヘッド2を上方から覆うヘッドカバーであって、この実施形態では、シリンダヘッド2の幅方向中央寄りの部位が下方に凹陥して、そこに筒内圧センサ19の上端のコネクタや点火コイルユニット17,25等が配置されるようになっている。
そして、前記図3、4に示されるように、筒内圧センサ19の装着されるセンサボス部22は、シリンダヘッド2の幅方向に並ぶヘッドボルト26,26の中間において、ウォータジャケットwの内部を上下に延び、シリンダヘッド2のミドルデッキ2aとロワデッキ2bとの間を繋ぐ柱のように形成されている。このことで、2本のヘッドボルト26,26の間でシリンダヘッド2の剛性が効果的に高められ、それらヘッドボルト26,26の締結力が周辺部のみならずセンサボス部22の付近においても、有効にロワデッキ2bに伝えられ、ひいてはシリンダブロック1に有効に伝わるようになる。
このようにボス部によってシリンダヘッド2の剛性が高められるのは、第2プラグボス部21によっても同様である。そして、図3に示すように第2プラグボス部21は、前記したセンサボス部22とは反対側のシリンダ周縁部に設けられているから、各シリンダC毎にシリンダ軸心c1を挟んでクランク軸方向に対向する周縁部の2カ所において、即ちシリンダヘッド2の幅方向に並ぶ2つのヘッドボルト26,26間において当該シリンダヘッド2の剛性が高くなり、ヘッドボルト26の締結力がシリンダブロック1に有効に伝わるようになるのである。
更に、前記図3に明らかなように、この実施形態では、各シリンダC毎の各々に対応してシリンダヘッド2の長手方向に並ぶヘッドボルト挿入孔23,23の間には吸排気ポート6,7が位置して、元々剛性が高くなっている。よって、前記した第2プラグボス部21及びセンサボス部22による剛性アップと相俟って、各シリンダC周りにおいてヘッドボルト26,26,…の締結力は万遍なくシリンダブロック1に伝わるようになり、シリンダヘッド2とシリンダブロック1との間のシール性が向上する。
−スワール流との関係−
ところで、前記図2、3にそれぞれ示すように、この実施形態では、各シリンダC毎に第2点火プラグ18が、クランク軸方向について第1吸気ポート6a寄りの周縁部に配設されている。これは、第2吸気ポート6bをTSCV12により閉じたときに燃焼室5に形成される斜めスワール流の向きと関係があり、この斜めスワール流が燃焼室5において相対的に早く崩壊し、十分な燃焼促進効果を得難しい部位に対応して、第2点火プラグ18を配設したものである。
すなわち、この実施形態の直噴式エンジンEでは、前記したTSCV12の開閉作動、インジェクタ14による燃料の噴射、第1及び第2点火プラグ16,18による点火等がエンジン・コントロールユニット(ECU)30によって制御されるようになっており、例えば相対的に低回転側の運転領域でTSCV12を閉じて「斜めスワール流」を強化することにより、燃焼を促進してその期間の短縮を図るようにしている。
例えばTSCV12を全閉にすれば、吸気は第1吸気ポート6aのみから燃焼室5に流入して、シリンダ周壁に沿って大きく旋回するようになる。このとき、上述したように吸気ポート6a,6bが立ち気味にレイアウトされていることから、吸気の流れには比較的強いタンブル成分が含まれ、これにより所謂斜めスワール流が形成される。
より詳しくは、まず図5に示すように、シリンダCの吸気行程で吸気弁8,8が開いても、TSCV12の閉じている第2吸気ポート6bには吸気が流れず、吸気は第1吸気ポート6aのみから燃焼室5に流入するようになる。この吸気流は、図に矢印で示すようにシリンダ軸心c1の周りを旋回しながら、下降するピストン3を追いかけるように下方に向かう螺旋状の流れになる。
その後、下死点に近づいてピストン3の下降速度が低下するにつれて、流れはピストン3の頂面に沿って上向きに指向されるようになる。インジェクタ14からの燃料噴射が終了したシリンダCの圧縮行程では、図6に示すように、吸気と噴射燃料との混合気の流れは、第1吸気ポート6a寄りでは斜め下に向かう一方、第2吸気ポート6b寄りでは斜め上に向かう、所謂斜めスワール流になるのである。尚、図6は、CFDによりシミュレーションしたシリンダ内の流れ場を示しており、斜めスワール流を模式的に矢印Sで示している。
前記のような斜めスワール流は、図示のようにシリンダ周壁に沿って大きく旋回し、圧縮行程でもタンブル流のように潰れることなく、点火時期近傍まで維持されるものであるが、詳細に見れば、上昇するピストン3により生成される上向きの流れを受けて、斜め上向きに流れる第2吸気ポート6b寄りでは崩壊が遅れる一方、斜め下向きに流れる第1吸気ポート6a寄りでは崩壊が早まることになる。
図7に、図6と同様のCFDにより圧縮行程の中盤以降における流れ場の様子を調べた結果を示す。同図は第1点火プラグ16の電極付近における横断面を示し、クランク軸方向(図の上下方向)で流速分布を見れば、下側の第1吸気ポート6b寄りの部位において相対的に流速が低くなっていて、流れの崩壊が早いことが分かる。こうして斜めスワール流の崩壊が早いところではその後の乱れの減衰も早くなるので、燃焼促進効果が低下してしまう。
この点につき、この実施形態では、前記のように乱れの減衰が早くなる部位に対応づけて第2点火プラグ18を設けており、これにより所定のタイミングで混合気に点火しその燃焼を促進するようにすれば、燃焼室5全体で効果的に燃焼期間を短縮することができる。例えば、エンジンEの負荷や回転に応じてECU30により、第2点火プラグ18による点火の時期を第1点火プラグ16と略同時期乃至それよりもやや遅角側に制御するのが好ましい。
したがって、この実施形態に係る直噴式エンジンE(筒内直接噴射式火花点火内燃機関)によると、まず、シリンダC内の燃焼室5に臨むようシリンダヘッド2に配設する第2点火プラグ18や筒内圧センサ19を、それぞれ、第1点火プラグ16を中間に挟んで、クランク軸方向両側のシリンダ周縁部に配置したことで、それらを装着するためのボス部21,22により効果的にシリンダヘッド2の剛性を高め、ヘッドボルト26の締結力が有効にシリンダブロック1に伝わるようにすることができる。よって、シリンダC周りのシール性が向上する。
また、この実施形態では、各シリンダC毎の第2吸気ポート6bをTSCV12によって閉じることで、シリンダC内の燃焼室5に斜めスワール流を生成し、これにより燃焼を促進することができる。
しかも、その斜めスワール流の特徴として、斜め下向きに流れる第1吸気ポート6a寄りでは流れの崩壊が早まり、燃焼促進効果が十分に得られないことに着目し、この第1吸気ポート6a寄りの部位に対応づけて第2点火プラグ18を配設したので、これにより混合気に点火して燃焼を促進し、燃焼期間の短縮によって燃費を改善することができる。
尚、本発明の構成は前記実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。例えば、スワール流を強化するために必ずしもTSCV12を設けなくてもよく、第2吸気ポート6bの吸気弁8のリフトを停止したり、そのリフト量を小さくするように構成してもよい。
また、TSCV12を分岐通路10bではなく、これに連通する第2吸気ポート6bに設けることもできるし、TSCV12を全閉にするのではなく、これを閉じ気味にして流路抵抗を大きくするだけでもよい。
また、第1、第2点火プラグ16,18と筒内圧センサ19とを必ずしもエンジンEのクランク軸方向に並べなくてもよい。センサは筒内圧センサ19に限らず、例えば、燃焼室5の温度を検出する温度センサや燃焼に伴う光を検出する光センサが挙げられる。
更に、本発明を適用する直噴式エンジンは、前記実施形態のような4バルブのタイプに限らず、排気ポートは1つの3バルブエンジンであってもよい。
インジェクタ14も前記実施形態のように第1、第2吸気ポート6a,6bの下方且つ中間位置に配設しなくてもよく、例えば第1吸気ポート6aの下方寄りにずらして配置してもよい。
実施形態に係る筒内直接噴射式火花点火内燃機関の概略図である。 シリンダ内の燃焼室の構成を概略的に示す斜視図である。 シリンダヘッドの内部の構造を示す水平断面図である。 シリンダヘッドの内部の構造を示す、図3のIV-IV線における縦断面図である。 吸気行程でシリンダ内に生じる螺旋状の流動を示す図2相当図である。 圧縮行程におけるシリンダ内の流れ場を調べたCFDの結果を示す図である。 圧縮行程の中盤以降における点火プラグ近傍の流れ場を調べたCFDの結果を示す図である。
符号の説明
E 直噴式エンジン(筒内直接噴射式火花点火内燃機関)
C シリンダ
c1 シリンダ軸心
2 シリンダヘッド
3 ピストン
5 燃焼室
5a 天井部
6 吸気ポート
6a 第1吸気ポート
6b 第2吸気ポート
7 排気ポート
10 吸気通路
12 TSCV(絞り弁:流路抵抗可変手段)
14 インジェクタ(燃料噴射弁)
16 第1点火プラグ
18 第2点火プラグ
19 筒内圧センサ(センサ)
30 ECU(流路抵抗可変手段)

Claims (6)

  1. 気筒内の燃焼室に燃料を直接、噴射するように燃料噴射弁が配設されている筒内直接噴射式火花点火内燃機関であって、
    前記燃焼室の天井部の中央付近に臨むように、シリンダヘッドに第1の点火プラグが配設されるとともに、該燃焼室天井部の周縁部に臨むように第2の点火プラグが配設され、
    更に、前記第1点火プラグを中間に挟むように前記第2点火プラグと反対側の周縁部から燃焼室に臨んで、燃焼状態に関連する状態量を検出するセンサがシリンダヘッドに配設されている、ことを特徴とする筒内直接噴射式火花点火内燃機関。
  2. 第1、第2点火プラグとセンサとがクランク軸方向に並んでいる、請求項1に記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関。
  3. 気筒毎に第1及び第2の一対の吸気ポートがクランク軸方向に並んで設けられている、請求項2に記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関。
  4. クランク軸方向について第2点火プラグ及びセンサのうち、該センサ寄りに位置する第2吸気ポートには、その流路抵抗を第1吸気ポートに比べて大きくすることが可能な流路抵抗可変手段が設けられている、請求項3に記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関。
  5. 流路抵抗可変手段は、第2吸気ポート乃至それに連通する通路に配設された絞り弁を含む、請求項4に記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関。
  6. センサは、燃焼室の圧力状態を検出する筒内圧センサである、請求項1〜5のいずれか1つに記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関。
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