JPH05302008A - 架橋性重合体組成物 - Google Patents

架橋性重合体組成物

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JPH05302008A
JPH05302008A JP34260192A JP34260192A JPH05302008A JP H05302008 A JPH05302008 A JP H05302008A JP 34260192 A JP34260192 A JP 34260192A JP 34260192 A JP34260192 A JP 34260192A JP H05302008 A JPH05302008 A JP H05302008A
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polymer
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group
organic compound
silyl
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JP34260192A
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Klaus Lien
リーエン クラウス
William Bain Reid
ベイン リード ウィリアム
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BP Chemicals Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/09Carboxylic acids; Metal salts thereof; Anhydrides thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、 シアノール縮合触媒の存在におい
て水の作用により架橋できる組成物を提供する。 【構成】 組成物は、(i)シリル重合体と、(ii)
少なくとも一つのヒドロキシ基と、アミノ基とカルボキ
シル基からなる基から選択される少なくとも一つの他の
基を含む少なくとも一つの官能有機化合物Iからなる。
特に、ヒドロキシカルボキシル酸とアルカノールアミン
を使用して良い。これらの機能は、架橋性シリル重合体
の早期硬化を防止するためのものである。マスターバッ
チ濃縮物は、官能有機化合物Iと不活性重合体とからな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、架橋性有機重合体組成
物に関する。更に特別には、本発明は、加水分解性シラ
ン基を含む有機重合体からなる架橋性組成物に関するも
ので、前記重合体は、造形品に、例えばケーブル絶縁材
又はパイプに熱成形し、次いで造形品を所謂「シラノー
ル縮合触媒」の存在において水又は水蒸気と接触させる
ことにより架橋されることができる。
【0002】
【従来の技術】加水分解性シラン基、例えばSi(OM
e)3を含む有機重合体は、水の作用により、好適にはシ
ラノール縮合触媒の存在において架橋されることができ
ることは公知である。このような架橋性有機重合体を製
造する多くの方法が公知である。一つの方法は、不飽和
有機モノマー、例えばエチレン性不飽和モノマー又はビ
ニルモノマーと、加水分解性基を含む不飽和シラン化合
物との共重合化からなる。この方法の例は、英国特許第
A−2028831号公報と英国特許第A−20395
13号公報に記載されており、これら公報には、エチレ
ンとエチレン性不飽和シラン化合物のモノマーを比較的
に高温高圧でかつ遊離ラジカル重合開始剤の存在におい
て共重合化することによりエチレンとエチレン性不飽和
シラン化合物との架橋性共重合体の製造を開示してい
る。この共重合化方法の他の例が、英国特許第A−14
15194号公報に記載されており、この公報は、エチ
レンと末端不飽和シラン化合物と、任意的に他のオレフ
ィン性不飽和モノマーとを一定のチーグラー触媒を使用
して、好適には比較的に低い温度と圧力を使用する重合
化条件下に接触させることにより架橋接触共重合体の製
造を開示している。
【0003】水とシラノール縮合触媒の作用により架橋
できる重合体が、不飽和シラン化合物をプレホーム化重
合性物質にグラフトすることにより製造できることも公
知である。このタイプのグラフト方法は、ベース重合
体、例えばポリエチレンと一つ又はそれ以上の加水分解
性基を有する不飽和シラン化合物、グラフト開始剤、及
び任意的にシラノール縮合触媒とを共に、不飽和シラン
化合物がベース重合体にグラフトされるような条件下に
加熱することにより実施することができる。この方法の
例は、英国特許第A−1357549号公報、英国特許
第A−1234034号公報、英国特許第A−1286
460号公報、米国特許第3802913号公報、米国
特許第4117063号公報、米国特許第413613
2号公報、及び米国特許第4228255号公報に開示
されている。このタイプのグラフト反応を使用する工業
的方法の例は、サイオプラス(SIOPLAS)法とモ
ノシル(MONOSIL)法である。(サイオプラスと
モノシルは登録商標である).サイオプラス法におい
て、ベース重合体を、グラフト開始剤の存在において不
飽和シランと加熱し、次いで生成物を押出しかつペレッ
ト化してペレット化シラン−グラフト化熱可塑性重合体
を製造する。次いでペレット化重合体は、それだけで、
又は、好適にはポリエチレンと前記触媒のマスターバッ
チ混合を経て、シラノール縮合触媒と共に、造形品を二
次加工するための熱成形方法へ供給することができる。
次いでこれらの造形品を、水又は水蒸気にさらすことに
より架橋することができる。モノシル方法において、例
えば米国特許第4117195号公報及び米国特許第4
351790号公報に記載されるように、ベース重合
体、不飽和シラン、グラフト開始剤、及びシラノール縮
合触媒を、同時に特定の押出機、例えばグラフトが現場
で起こる英国特許第964428号公報に記載のような
押出機に供給し、架橋性生成物、例えばケーブル又はパ
イプが、直接に押出され;ヨーロッパ特許第01638
65Aは、他の一段階方法を記載している。これらの生
成物は、シラノール縮合触媒の作用下に、水蒸気又は水
にさらすことにより架橋することができる。
【0004】加水分解性シラン基を有する重合性物質を
形成するための他の既知方法は、「エステル交換反応」
方法であって、この反応において、アルコキシ基のよう
な交換可能な基を有する共重合体(例えば、エチレン/
アクリル酸エチル共重合体におけるような)又はカルボ
キシレート基(例えば、エチレン/酢酸ビニール共重合
体におけるような)が、特定のエステル交換触媒の存在
において適切なシラン化合物と処理される。例えば、ヨ
ーロッパ特許出願第4752号明細書には、水硬化性シ
ラン改質アルキレン/アルキルアクリル酸エステル共重
合体の製造方法を開示しており、この方法は、アルキレ
ン/アルキルアクリル酸エステル共重合体、例えば、エ
チレン/エチルアクリル酸エチルを、シランと有機チタ
ン酸エステル触媒、例えばテトライソプロピルチタン酸
エステルの存在において反応させることからなる。この
方法で使用することができる適切なシラン化合物の例
は、アセトキシプロピル・トリメトキシシラン、アセト
キシプロピル・トリエトキシシラン、メタクリロキシプ
ロピル・トリメトキシシラン、アクリロキシプロピル・
トリメトキシシラン、メタクリロキシプロピル・トリエ
トキシシラン、及びアクリロキシプロピル・トリエトキ
シシランである。エステル交換反応方法の他の例におい
て、エチレン/酢酸ビニール共重合体が、加水分解性基
を備えかつ共重合体の酢酸エステル基と交換するエステ
ル化カルボン酸基を有する適切なシラン化合物と反応す
ることができる。適切なシラン化合物は、4−[トリ
(m)エトキシシリル]ブタン酸(m)エチルエステル
である。
【0005】チタン酸エステル触媒の存在においてアル
キレン/アルキルアクリル酸エステル共重合体とポリシ
ロキサンとを含む混合物を反応させることにより製造さ
れるポリシロキサン改質共重合体もまた公知である。例
えば、ヨーロッパ特許第49155号公報は、このよう
なポリシロキサン改質共重合体の製造を開示しており、
ヨーロッパ特許出願第120115号明細書は、ポリシ
ロキサンと有機チタン酸エステルからなる組成物と、ポ
リシロキサン改質アルキレン/アルキルアクリル酸エス
テル共重合体の製造においてこれらの使用とを開示して
いる。
【0006】本発明は、加水分解性シラン側基を有する
架橋性有機重合体に関する。これらの重合体(以下、
「シリル重合体」と呼ぶ)は、上記のように、不飽和有
機モノマーと、加水分解性基を含む不飽和シラン化合物
とを共重合化することにより、又は予備形成させた重合
性物質に不飽和シラン化合物をグラフトすることによ
り、又はモノマーシランを使用するエステル交換反応、
例えばヨーロッパ特許出願第4752号明細書に開示さ
れるようにすることにより製造することができる。シリ
ル重合体を二次加工することにより各種の有用な物品を
従来の技術により、例えば押出し、射出成形、吹込成
形、及びフィルム−吹込み方法により形成することがで
きる。架橋工程は、一般に物品の二次加工に続いて実施
されるが、その理由は、架橋した重合体が、一般に充分
に熱成形できないからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】シリル重合体が直面す
る問題は、熱成形操作過程において、重合体が、早期架
橋(これはまた「スコーチング(焼け)」として知られ
ている)を受けるに違いないことで、このことは、重合
体から物品の二次加工において困難に導き、又は不完全
な物理的かつ機械的性質を有する物品の製造に導くに違
いない。この問題は、押出し電線とケーブルの絶縁材の
製造において特に重大であり、つまり表面の実質的に荒
さのない絶縁材の押出し層を与えることが重要である。
比較的に荒い表面を有する電線又はケーブルの絶縁材
は、機械的損傷(例えば、引裂きとかぎ裂き)が絶縁不
良に導く損傷を与えるに違いない。荒さはまた、高電圧
使用において電気応力と絶縁破壊に導くに違いない。
【0008】英国特許第A−1357549号公報にお
いて提案される早期架橋を削減する一つの方法は、シラ
ノール縮合触媒の存在なしにシリル重合体から物品を成
形し又は押出し、次いで製造した物品をカルボン酸錫の
水性分散物又は溶液と接触させて架橋させることであ
る。然し乍ら、多くの使用において、シラノール縮合触
媒が、特に厚い断面を有する物品において一般により高
い架橋率とより完全な架橋に導くので、重合体組成物の
成分として含むのが好ましい。
【0009】ヒドロキシカルボキシル基及び/又はアミ
ノ基を含む一定の官能有機化合物が、普通、シラノール
縮合触媒と水の存在において硬化速度を極めて大きく削
減することなしに、早期架橋を削減できることが今や突
き止められるに至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、官能有機化合
物であるシリル重合体に対する早期架橋防止剤として使
用され、この官能有機化合物は、少なくとも一つのヒド
ロキシ基とアミノ基とカルボキシル基からなる群から選
択される少なくとも一つの基とを含む。
【0011】本発明はまた、(i)シリル重合体と、
(ii)少なくとも一つのヒドロキシ基と、アミノ基と
カルボキシル基からなる群から選択される少なくとも一
つの他の基とを含む少なくとも一つの官能有機化合物I
とからなり、シラノール縮合触媒の存在において水の作
用により架橋され得る組成物を提供する。本発明はま
た、水の作用により架橋され得る、(i)シリル重合体
と、(ii)少なくとも一つの化合物Iと、(iii)
シラノール縮合触媒、特に金属カルボン酸塩とからなる
組成物を提供する。
【0012】本発明はまた、添加されたシラノール縮合
触媒の存在において(i)と(ii)を混合することか
らなる水分架橋性組成物の製造方法を提供する。本発明
はまた、重合体(i)に添加するためのマスターバッチ
を提供するもので、このマスターバッチは、不活性重合
体と(ii)、特に添加されたシラノール縮合触媒から
なり、かつ更に本発明はまた、水と本発明の架橋性組成
物とを接触させることからなる架橋重合体を形成する方
法を提供するもので、本発明の架橋重合体は、特に既に
熱成形された物と特に(i)、(ii)と特にシラノー
ル縮合触媒の存在における物である。本発明はまた、シ
リル重合体を硬化する方法を提供するもので、この方法
は、シリル重合体(i)を含む組成物を不活性重合体と
化合物Iからなるマスターバッチと混合し、前記組成物
及び/又はマスターバッチは、添加されたシラノール縮
合触媒を含み、かつ次いで得られた混合物と水とを接触
させることからなる。本発明はまた、シリル重合体に対
する組合せられた防止剤と架橋触媒を提供するもので、
これらは、官能化合物(ii)とシラノール縮合触媒と
好適にはヒンダードフェノール又はアミンを含み、かつ
好適にはこれらから本質的になる。
【0013】本発明の組成物において使用されるシリル
重合体は、上述のように、加水分解性シラン側基を含む
有機重合体であり、この加水分解性シラン側基は、シラ
ノール縮合触媒の存在において水の作用により架橋性で
ある。普通重合体は、炭素主鎖と、好適には実質的にた
だ一つの炭素主鎖を有する。主鎖は好適には、少なくと
も大部分、好適には実質的にただ炭化水素のみからな
る。特にシラン基は別として、シリル重合体は、好適に
は重合オレフィン単位からなり、特に実質的に前記単位
からなる。適切なオレフィン単位は、脂肪族モノα−オ
レフィン類、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン
−1のような炭素2−10個の脂肪族モノα−オレフィ
ンであり、好適には前記オレフィン単位は、一つの脂肪
族α−オレフィン、特にエチレンから誘導されるが、し
かし任意的に他の脂肪族オレフィン単位を含んでも良
い。好適にはシリル重合体は、加水分解性シラン側基を
含むエチレン重合体である。このようなエチレン重合体
は、エチレンとシラン単位以外に40重量%まで、例え
ば30重量%までのコモノマーを含むことができる。然
し乍ら好適には、エチレン重合体は、10重量%未満の
他のモノマーを含む。更に、適切なコモノマーは、例え
ばビニールエステル類、(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル類、不飽和エーテル類、不飽和カルボン酸類、及
び(メタ)アクリル酸とスチレンのような芳香族オレフ
ィン類との誘導体を含む。最も好適には、若し存在する
ならば、それ以外のコモノマーは、シラン共重合体の総
重量の1−20重量%において使用される。然し乍ら、
最も好適には、シリル重合体は、エチレン単位とシラン
単位のみの共重合体である。好適なシリル重合体とこれ
らの製造方法は上記したところである。好適なシリル重
合体は、エチレンと一つ又はそれ以上の加水分解性基を
有する不飽和シラン化合物とを、好適には遊離ラジカル
開始剤と任意的にこれらと共重合化でき、又はグラフト
開始剤の存在においてベース重合体にこのような不飽和
シランをグラフト共重合化することにより製造される一
つ又はそれ以上の他のモノマーと共に共重合化すること
により製造されたものである。特に好適なシリル重合体
は、エチレンと、一つ又はそれ以上の加水分解性基を有
する不飽和シラン化合物とを、任意的に一つ又はそれ以
上の他の不飽和化合物と共に、150−400℃の温度
と1000−4000バール(100−400MPa)
の圧力において、かつ遊離ラジカル重合化開始剤の存在
において共重合化することにより製造された物である。
【0014】α−オレフィン又はその重合体と共重合化
された加水分解性エチレン不飽和シラン化合物は、好適
には一般式R1SiR2 m3-m、式中R1はエチレン不飽
和炭化水素、又は各々が普通2−10個、特に2−6個
の炭素原子のヒドロカルビロキシ・ヒドロカルビル基、
又はエチレン不飽和カルボキシ・ヒドロカルビル基、例
えば不飽和カルボキシル基部分に例えば3−18個の炭
素及びヒドロカルビル基部分に1−10個例えば2−4
個の炭素を有する基を表し、R2は1−20個例えば1
−6個のような炭素原子の脂肪族飽和ヒドロカルビル基
又は例えば6−19個の炭素原子の芳香族ヒドロカルビ
ル基を表し、Yは例えば1−15個の炭素原子の加水分
解性有機基を表し、かつmは0,1又は2である。若し
化合物が、一つ以上のYを有するならば、基Yは同じ又
は異なって良い。基Yは、例えば1−10個の炭素原子
のアルコキシ基、例えば1−10個の炭素原子のアシロ
キシ基、又は各々のアルキル基中に1−8個の炭素を有
するモノ又はジアルキルアミノ基又は各々のアリール基
中に6−13個の炭素を有するモノ又はジアリールアミ
ノ基であって良い。好適にはR1は、ビニール、アリ
ル、イソプロペニル、ブテニル、シクロヘキセニル、又
は3−アクリロキシプロピル又は3−メタクロキシプロ
ピルであり、好適にはYは、メトキシ、エトキシ、ホル
ミロキシ、アセトキシ、プロピオニロキシ、アルキルア
ミノ又はアリールアミノ、及び好適にはR2は、メチ
ル、エチル、プロピル、デシル、又はフェニルである。
【0015】特に適切な不飽和シラン化合物は、一般式
CH2=CHSi(OZ)3、式中Zは1−8個好適には
1−4個の炭素原子を有するヒドロカルビル基である。
最も好適には、不飽和シランは、ビニールトリメトキシ
シラン、ビニールトリエトキシシラン及びビニールトリ
アセトキシシランからなる基から選択される。
【0016】シリル共重合体は、好適には0.1−10
重量%、より好適には0.5−5重量%又は0.7−2
重量%のような0.01−10重量%のシラン化合物の
共重合化単位又はグラフト単位(シラン共重合体の重量
を基礎にして)を含む。シラン共重合体のメルトインデ
ックスは、普通0.02−50g/10分、例えば0.
1−15(ASTM D−1238 条件Eの2.16
kg荷重で190℃により測定され、総てのメルトイン
デックス数字はこの規格書に記載の通りである)。
【0017】官能化合物Iは、25℃で固体又は液体で
あって良く、しかし好適には180℃を越えない、例え
ば100−180℃の融点を有する固体であり、その沸
点、若しあるならば、普通0.1mmHg圧力下に10
0℃以上である。有利には、これは180℃で、特に不
活性雰囲気中で加熱の際に著しく分解しない。これは吸
湿性であって良く、又は良くない。
【0018】官能有機化合物Iは、少なくとも2つの官
能基、即ち少なくとも一つのヒドロキシ基、及び少なく
とも一つのカルボキシル基とアミノ基を含む。特に化合
物I中に総計2−10個の官能基を備える。カルボン酸
エステルとエーテル基のような前記特定の基は別とし
て、他のヒドロカーボン基は化合物中に存在しないが、
好適には化合物Iは、少なくとも2個の前記官能基によ
り置換された2−10個の炭素原子のような例えば1−
20個の有機ヒドロカルビル基R1からなる。ヒドロカ
ルビル基は、例えば1−8個の炭素のアルカン又は2−
8個のアルケンからの脂肪族、又は例えばシクロヘキサ
ンからのような5−8個の炭素のシクロアルカンからの
シクロ脂肪族、又は例えばベンゼン又はナフタリンから
のような例えば6−20個の炭素の芳香族炭化水素から
の芳香族、そのいずれでも、上記したように、任意的に
少なくとも一つの核置換物例えばメチル、エチル又はド
デシル、のような1−16個の炭素例えば1−4個又は
10−16個の炭素のアルキル又はアルコキシ基、又は
少なくとも一つの核置換例えば1−16個のアルキル又
はアルコキシ基を有するトルエンのようなアラールカン
のような例えば7−21個の炭素のアラール脂肪族炭化
水素からのアラール脂肪族である。
【0019】官能化合物Iは、少なくとも一つのヒドロ
キシと少なくとも一つのカルボキシルとアミノ基を含
む。本質的カルボキシル基は、酸、無水酸又は酸クロラ
イドの形態で、好適には酸の形態であって良く又は良く
ないが、しかしこのような基はまた存在するけれども、
カルボン酸エステルの形態でない。各々のアミノ基は、
第一、第二、また第三アミノ基であって良いが、しかし
好適には各々のアミノ基は、第二基及びその上に特に遊
離の第二アミノ基である。ヒドロキシ基はそれとして存
在するが、しかしエーテル化又はエステル化ヒドロキシ
基(例えばメトキシ、エトキシ又はアセトキシ基のよう
な1−10個の炭素の)は存在するが、しかし本質的官
能基を構成しない。
【0020】官能化合物Iは、少なくとも一つのヒドロ
キシ基と少なくとも一つのカルボキシル基、好適にはI
I、一つのカルボキシル基と一つのヒドロキシ基、又は
III、一つのカルボキシル基と少なくとも2つのヒド
ロキシ基例えば2−6個のヒドロキシ基、又は特にI
V、少なくとも2つのカルボキシル基例えば2−6個の
カルボキシル基と一つのヒドロキシ基、又はV、少なく
とも2つの例えば2−6個のカルボキシル基と少なくと
も2つの例えば2−6個のヒドロキシ基を含むことがで
きる。有利には、ヒドロキシ基とカルボキシル基は、脂
肪族ヒドロカルビル基例えば1−10個の炭素原子の飽
和基又は2−10個の炭素不飽和基で各々は特に2−8
個の炭素の直鎖基、又は例えば6−13個の炭素の芳香
族ヒドロカルビル核の脂肪族ヒドロカルビル基に結合す
る。式IIの化合物の例は、アスコルビン酸、式III
の例はグリコール酸、乳酸、2−ヒドロキシプロピオン
酸及びサルチル酸、式IVの例は、クエン酸及びタンニ
ン酸(カルボキシル基を含む没食子酸の重合性配糖
体)、及び式Vの例は粘液酸である。
【0021】官能化合物Iはまた、少なくとも一つ例え
ば1−4個のアミノ基と少なくとも一つ例えば1−6個
例えば2−5個のヒドロキシ基を含み、これらは2−8
個例えば2又は3個の炭素、特に飽和脂肪族ヒドロカル
ビル鎖例えばエチレン又は1,2−プロピレンのような
脂肪族主鎖に結合する。このような化合物の例は、エタ
ノールアミン、プロパノールアミン及びイソプロパノー
ルアミンのようなアミノ・モノオールVI、ジエタノー
ルとジイソプロパノールアミンとトリエタノールアミン
とトリイソプロパノールアミンのようなアミノポリオー
ルVIIである。
【0022】アミノヒドロキシ化合物はまた、1−4個
のN環状ヘテロ原子と1−4個の核ヒドロキシ基と特定
の3−20個の炭素原子を有する複素環式化合物であ
る。各々のヘテロ原子は、他のN複素環式環又は芳香族
環例えばベンゼンの環に縮合するか又は縮合してない。
好適には化合物VIIIは、複素環式化合物の環又は芳
香族環中に1−3個の環ヒドロキシ基を有する芳香族環
に縮合した一つのN−複素環式環(例えば1個又は2個
の環N原子を有する)を有する。このような化合物の例
は、2−ヒドロキシキノリンと8−ヒドロキシキノリン
のようなヒドロキシキノリンである。たの好適な化合物
IXは、単一環のC−ヒドロキシ複素環式化合物であ
り、特に
【0023】
【化1】
【0024】のバルビツル酸のような構造を有するもの
である。
【0025】最も好適な化合物Iは、2−4個のカルボ
キシル基と1−6個のヒドロキシ基と第三N原子と少な
くとも2個のヒドロキシ基を有するアミノアルコールを
備える脂肪族ヒドロキシ酸である。
【0026】本発明の組成物はまた好適には、特に使用
中、例えば埋設ケーブルにおける造形硬化シラン重合体
を安定化するために、フェノール性又はアミン性酸化防
止剤を含む。
【0027】フェノール性又はアミン性酸化防止剤は、
好適には芳香族化合物であり、これはアミン類又はヒン
ダードフェノールである。
【0028】硬化性組成物は、シリル重合体の重量に基
づいて、普通0.01−10%例えば0.01−5%か
つ特に0.05−0.5%又は0.5−5%の官能化合
物Iと0−10%好適には0.01−10%かつ特に
0.1−0.5%のアミン類又はヒンダードフェノール
を含む。化合物Iのフェノール又はアミンに対するモル
比は、普通1−4:9−6のような1−10:10−1
である。
【0029】硬化性組成物は普通、出発成分中の痕跡の
水の存在と、貯蔵、取扱い、又は操作例えば水が架橋の
ために故意に添加される時間までの熔融混合とから結果
する早期硬化を防止するのに少なくとも有効な量の官能
化合物Iを含む。
【0030】本発明の組成物はまた、好適にはシラノー
ル縮合触媒を含む。
【0031】用語「シラノール縮合触媒」は、この明細
書中では、シラン共重合体中のSiY例えばSi−Oア
ルコキシ基の加水分解に対する触媒に関する当業者にお
いて普通でありかつシラン共重合体のSi−OH基間の
縮合に対する触媒に関して普通でないとして使用されて
いる。
【0032】シラノール縮合触媒の好適な種類は、有機
酸と無機酸例えば強酸とアルカリ類とアミン類、及び金
属例えば第VIII族又はIB−IVB族の金属の化合
物である。シラノール縮合触媒の特定の例は、ジブチル
錫マレエート及びジブチル錫ジラウレートである。
【0033】本発明の架橋性組成物に使用される又は組
成物から成形される物品に直接に適用されるシラノール
縮合触媒の量は、適切には、シリル重合体中のシリル単
位のモル当たり0.001−3.0モルの範囲、好適に
は0.003−0.3例えば0.005−0.05モル
の範囲、又は0.005−0.5%又は0.0050
0.1%特に0.01−0.05%のような0.001
−1%である。
【0034】シラノール縮合触媒の量は、一般的に、組
成物中のシリル重合体の量に関して、0.001−10
重量%、好適には0.01−5重量%、最も好適には
0.01−0.1又は0.03−3重量%の範囲であ
る。シラノール触媒、特に有機錫化合物の場合の官能化
合物Iに対する重量割合は、10:1又は2:1未満、
特に0.005−2:1例えば0.01−1:1又は
0.01−0.4:1例えば0.06−0.3:1又は
0.02−0.1:1、のような0.4:1未満であ
り、好適には有機錫カルボキシレートとどれかのカルボ
キシレート化合物Iは、これらの間に有機錫化合物のモ
ルに対して官能化合物I中に少なくとも3倍のモル量の
カルボキシレート基を含む。シリル重合体の重量に関し
て官能化合物Iの量は、普通0.05−5:100例え
ば0.05−0.6:100のような0.05−1.
5:100である。
【0035】特に触媒がP又はSオキシ酸例えば亜リン
酸酸化防止剤である場合及び特に官能化合物Iが第三ア
ルカノールアミン例えばトリエタノールアミン又はトリ
イソプロパノールアミンである場合、官能化合物Iのシ
リル重合体に対する重量比は普通、0.1:100以上
のような0.02:100以上であり、官能化合物Iの
エステル触媒に対する重量比は普通、0.03:1−
3:1のような0.02:1以上例えば0.1:1−1
0:1以上である。
【0036】シリル重合体、及び早期硬化防止剤I、任
意的にシラノール縮合触媒及び/又はいずれか他の組成
物り成分からなる本発明の組成物は、例えば、成分の直
接混合又は配合、マスターバッチ技術の使用を含む各種
の技術により、又は早期硬化防止剤の存在において現場
でシリル重合体の成形により製造することができる。シ
ラノール縮合触媒(及び若し存在するならば、フェノー
ル又はアミン)と任意的に官能化合物Iは、ポリエチレ
ン例えば低密度又は直鎖低密度ポリエチレン又はエチレ
ンとビニルアセテート共重合体又はエチレンとアクリル
酸エチル共重合体のようなシリル重合体と相溶性の適切
な不活性熱可塑性重合体と共にマスターバッチ濃縮物に
予備混合される。マスターバッチは、不活性重合体の重
量に基づいて、官能化合物Iを0%又は0.01−10
%例えば0.1−5%、シラノール縮合触媒を0.01
−10%例えば0.1−3%、及びヒンダードフェノー
ル又はアミンを0−40%含む。官能化合物Iは、マス
ターバッチ中に及び/又はシリル重合体組成物中に存在
し、液体防止剤Iは、シリル重合体又は不活性熱可塑性
重合体中に含浸されるか又は浸される。マスターバッチ
は、マスターバッチと例えば硬化性組成物とに他の性質
を付与する他の添加物を含み、このような添加物は、チ
ョーク、タルク、雲母、及びシリカのような充填材、金
属水酸化物例えばアルミニウム水酸化物又はマグネシウ
ム水酸化物又はカーボンブラックのような導電性化合物
のような難燃材料、金属失活性化剤(例えばサルチルア
ルデヒドオキシム)滑剤、ウオーターツリー防止剤、発
泡剤及び顔料である。所望ならば、これらの他の添加物
は、マグネシウムを経由するよりもシリル重合体と直接
に混合して良い。好適にはマスターバッチは、前記成分
を不活性重合体と混合することにより製造され、次いで
マスターバッチは、シリル重合体と、普通マスターバッ
チの1−50部特に2−20部と混合された不活性重合
体の50−99部の量例えば80−98部の量と混合さ
れる。最終硬化性組成物は、シリル共重合体を60−1
00%例えば90−99%、及びマスターバッチからの
前記不活性重合体を0−40%例えば1−10%を含
む。所望ならば、本発明の組成物は、相溶性重合体材料
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとアク
リル酸エチルの共重合体、又はエチレンとα−オレフィ
ンの共重合体例えばLLDPEと混合して良い。マスタ
ーバッチ濃縮物を含む本発明の組成物は、重合体(i)
を押出し機、ブレンダー又はミル中で他の成分と混合す
ることにより製造され、及び/又は液体である他の成分
は、高温及び/又は液体の吸収率を増大するために激し
い混合の使用により重合体粒子中に吸収される。所望な
らば、シリル重合体及び/又は不活性重合体で希釈しな
い官能化合物Iを混合する代わりに、官能化合物Iを不
活性溶剤に溶解する場合、固体又は熔融重合体と混合
し、次いで溶剤を蒸発させる。
【0037】所望ならば予備成形グラフトシリル重合体
を官能化合物Iと他の成分と混合する代わりに、本発明
の架橋性組成物は、官能化合物Iベース重合体、例えば
低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、エチレ
ン/アクリル酸エチル共重合体、又はエチレン/酢酸ビ
ニル共重合体の存在において現場で不飽和シランとグラ
フトすることにより製造することができる。官能化合物
Iは、例えば、グラフト反応の実施の前又は最中にベー
ス重合体に添加することができる。
【0038】シリル重合体、官能化合物I、及び任意的
に他の成分とからなる本発明に係る架橋性組成物は、例
えば、ベース重合体例えばポリエチレンを、官能化合物
I、この明細書のごく始めに記載したタイプのグラフト
用の不飽和シラン化合物、遊離ラジカル触媒、即ちグラ
フト開始剤(例えば有機過酸化物)と共に押出すことに
より架橋性完成品の形態で直接的に製造することができ
る。この方法は、例えば、絶縁電線とケーブルの製造の
ための周知のモノシル(MONOSIL)(登録商標)
法に適用できるが、しかし好適には過酸化物のようなグ
ラフト開始剤を使用しないでかつ硬化は水を使用する。
【0039】本発明の組成物は、従来のシリル重合体か
らの物品の製造における既知技術を使用して、架橋製造
製品を製造するのに使用できる。例えば、組成物は、吹
込み成形、射出成形、圧延、押出し、回転式成形、及び
押出被覆技術に使用できる。組成物は、特に電線とケー
ブルの被覆に適用するのに好適である。本発明の組成物
を使用する押出被覆により製造された電線とケーブル絶
縁は、改善された表面仕上げを呈する。本発明の組成物
は、金属イオン含有の削減される有利性を有し、かつ官
能化合物Iが液体である組成物は、固体であるものより
もより容易に製造することができる。
【0040】シリル重合体と官能化合物Iとからなる本
発明の組成物は、好適には、製造しかつ使用の準備がで
きるまで水分のない大気中で貯蔵されるべきである。
【0041】本発明の組成物は、水に、例えば10−1
50℃でかつ特に50−100℃でさらすことにより架
橋され得る。硬化時間は、触媒(iii)の濃度と温度
に左右されて0.1−500時間、好適には0.5−3
0時間であって良い。架橋は、単に温度と湿度の周囲条
件下に貯蔵することにより、湿った大気中に貯蔵する
か、又は水又は水蒸気又は水分と処理することにより達
成することができる。例えば、組成物は、普通に造形品
に成形後、水浴槽に通し、水を噴霧し、又は水蒸気充満
小室中に貯蔵することにより架橋することができる。所
望ならば、水浴槽は幾らかのエステル酸化防止剤を含ん
でも良い。
【0042】シラン基の加水分解と縮合に必要な水は、
重合体組成物中に包含させることができる。例えば、水
は、重合体組成物中に、重合体例えばプロピレングリコ
ールと混合できる他の物質と混合して良く、又は、水
は、重合体と混合できる物質に、例えば結晶化の水の形
態で物理的に又は化学的に結合できる。
【0043】本発明は、本発明の安定化した、架橋性組
成物からの造形し架橋した製品を成形する方法を包含
し、この方法は、製品を熱成形し、次いで水にさらすこ
とにより架橋する。好適には、熱成形は、電気導体の押
出被覆である。例えば、縮合触媒を含むシリル重合体で
押出被覆された電線又はケーブルのリール又はドラム
を、好適には高温で水分にさらしてシリル重合体の架橋
を達成する。この水分にさらすことは、約80℃で熱水
タンクに浸す形態をとるか、又は「サウナ」と普通呼ば
れる囲い中で約100℃で低圧水蒸気にさらす。
【0044】適切な規格の要求に従うであろう範囲まで
シリル重合体を架橋するのに要する時間の長さは、電線
とケーブルの温度を上げるに要する時間とシリル重合体
被覆の厚さとに左右される。代表的に、1.5mmの厚
さの層で絶縁された断面積25mm2の長さ2kmのケ
ーブルを含むリールは、これらの技術を使用して望まれ
る程度の架橋を達成するために約6−30時間の間処理
されねばならないだろう。
【0045】
【実施例】本発明を次の実施例で説明する。
【0046】実施例1 エチレンをビニルトリメトキシシランと共重合化してメ
ルトインデックス(0.4g/10分)で1.14重量
%のビニルトリメトキシシラン単位を有する低密度ポリ
エチレン(以下、シリル重合体と呼ぶ)を得た。シリル
重合体を、ペレット化し、次いでブラベンダー・プラス
チコーダー・ミキサー中で、180℃で窒素下に5分
間、触媒のペレット含有の低密度ポリエチレン(2.1
6kg下に190℃で2g/10分のMI)(ASTM
D1238Eによる)のマスターバッチと重量比9
5:5において混合して重合体組成物を得、前記マスタ
ーバッチは、0.7%の市販のジブチル錫マレエートと
3.5%のフエノール性酸化防止剤を含んでおり、この
フエノール性酸化防止剤は、ペンタエリトリトールのテ
トラキスエステルと(商標イルガノックス1010)下
にチバガイギー社により販売される3,3−(3,5−
ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸
である。1.0重量%(シリル重合体の重量に基づい
て)の特定化合物I(下記詳細にされる通り)もまた、
この混合物中に他の成分と共に添加した。
【0047】得られた各々の重合体組成物を、小片(約
2×2×2mm)に切断し、初期の次いで各種時間で9
0℃に水中に浸漬した後のゲル含有量を分析した。ゲル
含有量は、架橋量の関数であり、これをASTM D2
765に基づく方法により、140℃で沸騰キシレン中
で24時間後に溶解しない%から決定した。各々の場
合、20−30小片をキシレン中の袋に入れた。3個の
このような袋中の小片のゲル含有量を、毎回決定して平
均を得た。
【0048】添加物は、(A)クエン酸、(B)粘液
酸、(C)トリイソプロパノールアミン、(D)8−ヒ
ドロキシキノリンであった。
【0049】結果は以下の通りで、範囲は、異なる実験
の平均を示す。
【0050】
【表1】
【0051】添加物A−Dの各々を使用して、早期硬化
(押出機中で)を防止した(ゼロ時間のゲル含有量を参
照のこと)。
【0052】実施例5 実施例3の方法を、1%の代わりに0.5%のトリイソ
プロパノールアミン(C)を使用して繰り返した。特定
時間の後のゲル含有量は以下の通りであった。
【0053】
【表2】
【0054】実施例6 実施例1−4の方法を、1%のトリエタノールアミンを
使用して繰り返し、ゼロ時間(早期硬化防止の試験のた
め)のゲル%は18%であった。
【0055】
【発明の効果】従来、シリル重合体は、熱成形操作過程
において、早期架橋(「スコーチング(焼け)」として
知られている)を受け、このため重合体から物品の二次
加工に困難が付きまとい、又は二次加工品は、不完全な
物理的かつ機械的性質を有し勝ちであった。この問題
は、押出し電線とケーブルの絶縁材の製造において特に
重大であり、即ち、表面の実質的に荒さのない絶縁材の
押出し層を与えることが重要であり、比較的に荒い表面
を有する電線又はケーブルの絶縁材は、機械的損傷(例
えば、引裂きとかぎ裂き)が絶縁不良に導く損傷を与え
る。荒さはまた、高電圧使用において電気応力と絶縁破
壊に導く。シリル重合体の早期架橋を削減することがこ
の業界の課題であった。本発明は、 シアノール縮合触媒
の存在において水の作用により架橋できる組成物を提供
するもので、シリル重合体とヒドロキシカルボキシル基
及び/又はアミノ基を含む一定の官能有機化合物Iを含
む組成物であり、シラノール縮合触媒と水の存在におい
て硬化速度を極めて大きく削減することなしに、早期架
橋を削減でき、従来のシリル重合体の抱える前記課題を
解決することができた。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)シリル重合体と、(ii)少なく
    とも一つのヒドロキシ基と、アミノ基とカルボキシル基
    からなる群から選択される少なくとも一つの他の基とを
    含む少なくとも一つの官能有機化合物Iとからなり、シ
    ラノール縮合触媒の存在において水の作用により架橋さ
    れ得る組成物。
  2. 【請求項2】 官能有機化合物Iが、ヒドロキシカルボ
    ン酸である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 ヒドロキシカルボン酸が、少なくとも2
    つのヒドロキシ基を含む請求項2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 ヒドロキシカルボン酸が、クエン酸又は
    粘液酸のいずれかである請求項2又は請求項3に記載の
    組成物。
  5. 【請求項5】 官能有機化合物Iが、少なくとも一つの
    ヒドロキシ基と少なくとも一つのアミノ基とを含む請求
    項1記載の組成物。
  6. 【請求項6】 官能有機化合物Iが、アルカノールアミ
    ンである請求項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】 アルカノールアミンが、少なくとも2つ
    のヒドロキシ基を含む請求項6記載の組成物。
  8. 【請求項8】 アルカノールアミンが、少なくとも一つ
    の第三アミノ基を含む請求項6記載の組成物。
  9. 【請求項9】 官能有機化合物Iが、トリイソプロパノ
    ールアミンである請求項7記載の組成物。
  10. 【請求項10】 官能有機化合物Iが、ヒドロキシキノ
    リンである請求項5記載の組成物。
  11. 【請求項11】 組成物が、更にシラノール縮合触媒を
    含む請求項1−9のいずれか1項に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 シラノール重合体と相溶性の不活性熱
    可塑性重合体と、請求項1−10のいずれか1項に規定
    の通りの少なくとも一つの官能有機化合物Iとからなる
    マスターバッチ濃縮物。
  13. 【請求項13】 マスターバッチ濃縮物が、更にシラノ
    ール縮合触媒を含む請求項12記載のマスターバッチ濃
    縮物。
  14. 【請求項14】 請求項1−10のいずれか1項に記載
    の通りの架橋され得る組成物を水と接触させることから
    なる架橋重合体の形成方法。
  15. 【請求項15】 組成物が、水と接触される前に熱成形
    される請求項14記載の架橋重合体の形成方法。
  16. 【請求項16】 シリル重合体に対する早期架橋防止剤
    として、請求項1−10のいずれか1項に規定の通りの
    官能有機化合物Iの使用。
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