JPH05301427A - 画像記録方法及び装置及びその記録物及び加工品 - Google Patents

画像記録方法及び装置及びその記録物及び加工品

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JPH05301427A
JPH05301427A JP5028916A JP2891693A JPH05301427A JP H05301427 A JPH05301427 A JP H05301427A JP 5028916 A JP5028916 A JP 5028916A JP 2891693 A JP2891693 A JP 2891693A JP H05301427 A JPH05301427 A JP H05301427A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録画像の品位を保ちながら記録できる画像
記録方法及び装置及びその記録物及び加工品を提供する
ことを目的とする。又、本発明の他の目的は、画像濃度
を一定にして記録できる画像記録方法及び装置を提供す
ることにある。又、他の発明によれば、インクミスとに
よるインクの不吐出を防止して記録できる画像記録方法
及び装置を提供することを目的とする。 【構成】 記録媒体の記録領域を複数回記録ヘッドを走
査して記録する記録走査時、記録ヘッドと共に走査して
記録媒体上に記録された記録画像を読取り、その読み取
った記録画像と、本来記録されるべき画像情報とを比較
して記録不良位置を判断する。これにより記録不良と判
定された領域を前記記録ヘッドによる後続の走査で補っ
て記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像記録方法及び装置及
びその記録物及び加工品に関し、特に記録ヘッドを走査
して記録媒体に画像を記録する画像記録方法及び装置及
びその記録物及び加工品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数の記録要素(発熱抵抗体やノズル
等)を備えた記録ヘッドを走査して記録を行う、所謂シ
リアルスキャン方式の画像記録装置がよく知られてい
る。図2はこのようなシリアルスキャン方式による記録
方法を示した図で、201はノズル202を複数配列し
たインクジェットヘッドを示しており、このインクジェ
ットヘッド201が記録紙203上をA方向に走査しな
がら、このインクジェットヘッド201のノズル202
の配列幅に応じた記録幅dずつ画像記録を行っている。
こうして、記録幅dの記録が終了すると、記録紙203
がB方向に記録幅dに応じた長さ分移動された後、再び
インクジェットヘッド201がA方向に走査して記録幅
dだけ画像記録を行う。このようなシリアルスキャン方
式による記録では、小さいヘツドで大画面の画像データ
を記録できるという長所があるが、ヘッド201のノズ
ルの内吐出しないノズルや、記録されたドット位置がず
れるノズル等があると、その部分がA方向に連続して現
れるため、連続した白スジが発生し易いという欠点があ
る。このような欠点を補うために後述するマルチスキャ
ンによる記録方法が提案されている。
【0003】図3はこのようなマルチスキャンを説明す
るための図である。
【0004】インクジェットヘッド301のノズル30
2は、X,Y,Zで示す3つの部分に分割することがで
き、それぞれの部分は、X−1〜X−4,Y−1〜Y−
4,Z−1〜Z−4で示されたノズルを有している。ま
ず最初の走査で、インクジェットヘッド301のXの部
分による記録が行われ、記録紙203のX’で示す部分
に記録する(この記録されたドットをX−1〜X−4で
示す)。続いて記録紙203はdだけB方向に副走査方
向に移動され、ヘツド301のYの部分を用いてドット
Y−1〜Y−4(Y’で示す部分)が記録される。但
し、このときインクジェットヘツド301のXの部分は
Xで示す位置に記録を行う。続いて、記録紙203は再
びdだけB方向に移動され、インクジェットヘツド30
1のZの部分のノズルを用いて記録される。このとき、
図示したように、同一のノズルを用いて記録されたドッ
トがA方向に連続することがないように記録される。こ
のため、記録するドット位置がずれるノズルがあって
も、その記録されたドットがA方向に連続して現れるこ
とがないため、A方向の白スジが目立ちにくくなるとい
う利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、完全な不吐出
ノズルがある場合は、マルチスキャンによる記録では通
常のシリアルスキャンによる記録よりは白スジが目立ち
にくくなるものの、やはり明らかな画像欠陥として残っ
てしまうという問題点があった。特に記録デューティが
高い時にはインクミストが発生し易く、このインクミス
トがヘッド表面に溜ってノズルを塞いでしまい、インク
が吐出されなくなる場合がある。このようなインクの不
吐出はノズルづまり等と異なり、画像の濃淡に左右され
る種類のものであるため、画像中にランダムに発生した
り、回復したりする場合が多く、このための対策が困難
であった。
【0006】又、図3において、ヘッドをA方向に走査
させて画像を記録する場合、吐出駆動エネルギーの蓄積
によってヘッドの温度が上昇する。これに伴って、イン
クの粘度が低下し、吐出されるインク量が増加する。こ
の結果、一般的に画像濃度は各スキャンの記録開始側よ
り記録終了側の方が高くなる。この現象は一般的な画像
でも問題になるが、特に出力画像をつなぎ合わせて1つ
の画像としてみる、所謂拡大連写モードの場合には、左
側の低濃度部と右側の高濃度部とが接してつなぎあわさ
れるため、この濃度差がなおさら目立ってしまうことに
なる。マルチスキャンを行うと、図3から明らかな様
に、各ノズルが単位時間に吐出するインク滴の数は減少
し、図3の場合では約1/3になる。このため、ヘッド
の昇温は通常のシリアルスキャンよりも抑えられるもの
の、上記問題は解決されていない。又、この問題は記録
される画像パターンによって深刻さが異なる。即ち、画
像比率の大きいパターンを記録する時には大きな問題と
なるが、画像比率の小さいパターンを記録する時にはそ
れほど問題にならない。
【0007】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、記録画像の品位を保ちながら記録できる画像記録方
法及び装置及びその記録物及び加工品を提供することを
目的とする。
【0008】又、本発明の他の目的は、画像濃度を一定
にして記録できる画像記録方法及び装置を提供すること
にある。
【0009】又、他の発明によれば、インクミストによ
るインクの不吐出を防止して記録できる画像記録方法及
び装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の画像記録装置は以下のような構成を備える。
即ち、複数の記録素子を有する記録ヘッドを走査して記
録媒体に画像を記録する画像記録装置であって、記録媒
体の記録領域を複数回記録ヘッドを走査して記録する記
録手段と、前記記録手段による記録走査時、前記記録ヘ
ッドと共に走査して記録媒体上に記録された記録画像を
読取る読取手段と、前記読取手段で読み取った記録画像
と、本来記録されるべき画像情報とを比較して記録不良
位置を判断する判断手段と、前記判断手段により記録不
良と判定された領域を前記記録ヘッドによる後続の走査
で補って記録する補充記録手段とを有する。
【0011】上記目的を達成するために本発明の画像記
録方法は以下のような工程を備える。即ち、複数の記録
素子を有する記録ヘッドを走査して記録媒体に画像を記
録する画像記録方法であって、記録媒体の記録領域を複
数回記録ヘッドを走査して記録する時、前記記録ヘッド
と共に走査して記録媒体上に記録された記録画像を読取
る工程と、その読み取った記録画像と、本来記録される
べき画像情報とを比較して記録不良位置を判断する工程
と、その記録不良と判定された領域を前記記録ヘッドに
よる後続の走査で補って記録する工程とを有する。
【0012】なお、本明細書において「記録」とは「捺
染」の意味を含むものであり、広く布帛や紙等の被記録
媒体に画像を付与することを言う。
【0013】
【作用】以上の構成において、記録媒体の記録領域を複
数回記録ヘッドを走査して記録する時、前記記録ヘッド
と共に走査して記録媒体上に記録された記録画像を読取
る。そして、その読み取った記録画像と、本来記録され
るべき画像情報とを比較して記録不良位置を判断し、そ
の記録不良と判定された領域を前記記録ヘッドによる後
続の走査で補って記録する。
【0014】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実
施例を詳細に説明する。 [第1実施例]図1は、本発明の第1実施例における画
像形成の一例を説明するための図である。図1におい
て、101はインクジェットヘッド(以下、記録ヘッド
と呼ぶ)で、X部111、Y部112及びZ部113の
3つのノズル部分に分割されている。102は記録ヘッ
ド101のノズル、103は記録紙を示している。ま
た、104はCCDで、記録ヘッド101のノズル10
2のピッチと同ピッチで配置された4つの光電変換素子
(読取素子)10−1〜10−4を有しており、記録ヘ
ッド101の後方から記録ヘッド101と同じ速度でA
方向に走査して記録されたドットを読み取っている。即
ち、CCD104は記録ヘッド101のX部分111で
記録された画像を読取り、ノズル102よりのインクの
不吐出が発生していないかどうか検知している。このイ
ンクの不吐出が発生しているかどうかの判定は、記録さ
れるべき画像データとCCD104により読取った読取
り結果とを比較することにより行われる。
【0015】図1は、ノズル102の内、X1で示すノ
ズルがインクを吐出しない状態にある場合を示してい
る。これにより、記録紙103のX’で示す部分では、
ノズルX1で記録されるはずのドットが欠けて記録され
る。このドットの欠けは、記録ヘッド101に続いて走
査しているCCD104の画素10−1が検知すること
になる。次に、X’で示す部分の記録が終了した後、記
録紙103がB方向に移動されて記録ヘッド101のY
部分112によりY’部分が記録される。この際、記録
ヘッド101のノズルY1によりノズルX1により記録
できなかったドットが記録される。こうして、ノズルの
吐出不良によるドット欠けがカバーされる。
【0016】図4は本実施例のプリンタの概略構成を示
すブロック図である。図4において、120は装置全体
を制御する制御部で、例えばマイクロプロセッサ等のC
PU130、図5及び図6のフローチャートで示される
CPU130の制御プログラムや各種データを記憶して
いるROM13、CPU130のワークエリアとして使
用されるRAM132等を備えている。121は、制御
部120よりの記録データに従って記録ヘッド101を
駆動するためのヘッドドライバ、122,123のそれ
ぞれは、それぞれ対応するキャリッジモータ124や紙
送り用モータ125を回転駆動するモータドライバを示
している。
【0017】図5及び図6は本実施例のプリンタ装置の
記録処理を示すフローチャートで、この処理を実行する
制御プログラムはROM131に記憶されている。
【0018】この処理は、例えば1ページ分の記録デー
タがプリンタ装置に入力されて記録動作の開始が可能に
なることにより開始され、まずステップS1でキャリッ
ジの走査を開始し、記録ヘッド101のX部111で記
録する記録データに従って、3ドットおきに記録ヘッド
101のノズルX1〜X4より画像データに応じてイン
クを吐出する。次に、ステップS3に進み、この記録ヘ
ッド101の後より走査しているCCDセンサ104に
より、このX部111で記録紙103上に記録されたド
ットを読み取る。そして、記録されるべき画像データと
実際に記録されたドットとが一致しない時は、その部分
を“1”にして、RAM132の補充データ領域133
に記録する(ステップS5)。尚、この補充データ領域
133は最初は全て“0”にクリアされている。こうし
てステップS6では、1走査の記録処理が終了したかを
調べ、終了していない時はステップS2に戻り、前述の
処理を繰返す。
【0019】1走査分の記録が終了するとステップS6
からステップS7に進み、記録紙103をdだけB方向
に移動し、キャリッジをホーム位置に戻す。次にステッ
プS8に進み、記録ヘッド101のY部112用の記録
データと補充メモリ134に記憶されているデータとの
論理和を取り、それをY部112で記録するための記録
データとする。この時、補充データ134の内容は再び
全て“0”にクリアされる。そしてステップS9でキャ
リッジの走査を開始し、ステップS11で、ステップS
8で作成した記録データに基づいて記録ヘッド101の
Y部112のノズルを3ドットおきに駆動して記録を行
う。これと並行して、ステップS11ではX部111に
よる記録も行われる。このX部111による記録処理
は、前述のステップS2〜ステップS5の処理と同様で
ある。
【0020】こうして1走査の記録が終了するとステッ
プS12からステップS13に進み、キャリッジリター
ン及び記録紙103のdだけの移動が行われ、今度はX
部111、Y部112及びZ部113により記録される
記録データが作成される(ステップS14)。この時、
Y部112により記録されるデータは、前述のステップ
S8に示したように、補充データ134の内容との論理
和が取られることは同じである。こうして記録ヘッド1
01の各部を用いて記録する記録で他の作成が終了する
とステップS15に進み、前述と同様にキャリッジの走
査を開始し、ステップS16、S18及びS20で、記
録ヘッド101の各部を用いて記録を行う。尚、ステッ
プS17及びステップS19における記録データの有無
の判定は、記録データの記録が終了するのはZ部113
での記録が終了した時点であるため、それ以前にX部1
11及びY部112用の記録データが終了するのを判定
しているものである。こうしてステップS21で1走査
での記録が終了するまでステップS16〜S21を繰返
し、最終的にステップS22で1ページの記録処理が終
了するまで、前述のステップS13〜S22を繰返し実
行する。尚、ステップS20のX部111による記録処
理は、前述のステップS11の処理と同様に、ステップ
S2〜S5で示されている処理と同じである。
【0021】このように、記録ヘッド101のX部11
1にインクの吐出が不良のノズルが存在しても、後続の
記録処理でそのノズル部分に対応するドットを他のノズ
ルを用いて記録することができる。 [第2実施例]次に、図7を参照して本発明の第2実施
例を説明する。
【0022】図7は第2実施例を説明するための図で、
前述の構成と同じ部分は同じ番号を付して、それらの説
明を省略する。この第2の実施例ではCCD104aは
8画素分の光電変換素子(読取用素子)を有しており、
記録ヘッド101のX部111及びY部112で記録し
た8ドットを一度に検知することができる。このCCD
104aのうち、11−5〜11−8で示された4画素
は、記録ヘッド101のX部分111により記録された
画像を読取り、その部分にインクの吐出が不良であるノ
ズルが存在していないかを検知している。図7では、記
録ヘッド101のノズルX1が吐出不良状態にある場合
を示している。この場合、CCD104aは、これらド
ットが欠けている部分を検出し、次に記録ヘッド101
のY部分112で記録する際に、ノズルX1で記録でき
なかったドットをノズルY1で記録し、ノズルX1によ
るドット欠けを補充する。
【0023】また、CCD104aの11−1〜11−
4で示された読取り素子は、Y部112により記録され
たY’部のドットを読取り、記録ヘッド101のX部1
11及びY部112で記録されるべき画像データと、C
CD104aによる読取結果とを比較して吐出不良のノ
ズルがないかどうかを判断する。図7では、Y部112
のノズルY2が吐出不良状態にある場合を示している。
この様な場合は、記録紙103が副走査方向にdだけ移
動した後、記録ヘッド101のZ部113のノズルZ2
を用いてY部112のノズルY2で記録できなかったド
ット部分を記録することにより、ドット欠け部分を補っ
て記録することができる。
【0024】この場合の動作は、前述の図5及び図6に
おいて、記録ヘッド101のX部111での記録の際に
行う記録済みドットの検査に加えて、記録ヘッド101
のY部112による記録済みドットの検査を行う処理を
追加し、Y部112及びZ部113を用いた記録処理
で、その欠け部分のドットを補うことにより容易に実現
できるので、ここではその動作フローチャートを省略す
る。 [第3実施例]次に図8を参照して、本発明の第3実施
例を説明する。図8は第3実施例を説明するための図で
ある。ここでは、CCD104bは12−1〜12−1
2で示された12個の読取素子を有している。これら読
取素子の内、12−1〜12−4で示された素子は記録
紙103上に記録されたZ’部のドットを読取ってい
る。そして、この読取ったデータと、この部分に記録さ
れるべき画像データとを比較してドット欠けが発生して
いるかどうかを検知し、これを補う画像データを作成す
る。そして、このCCDセンサ104bの後方に設けら
れたヘッドHを用いて、ドット欠けが発生している部分
の画像データを記録する。図8では、記録ヘッド101
のZ部のノズルZ3が吐出不良状態にあり、記録ヘッド
HのノズルH3でこれを補って記録する場合を示してい
る。
【0025】図9は、この第3実施例のプリンタ装置の
概略構成を示すブロック図で、前述の図4のブロック図
と共通する部分は同じ番号で示し、それらの説明を省略
する。このプリンタ装置では、キャリッジ上にCCDセ
ンサ104b,記録ヘッド101及び他の記録ヘッドH
が搭載されており、キャリッジモータ124の回転駆動
により一体的に移動する。又、制御部120のRAM1
32には、X’部分で記録されなかったドットデータを
記憶しているX補充データ135、Y’部分で記録され
なかったデータを記憶しているY補充データ136及び
Z’部分で記録されなかったデータを記憶しているZ補
充データ137を有している。
【0026】この第3実施例のプリンタ装置の動作は図
10及び図11のフローチャートで示されており、以下
このフローチャートを参照してこのプリンタ装置の動作
を簡単に説明する。
【0027】ステップS31〜S37で示す記録ヘッド
101のX部による記録処理は、前述の図10のフロー
チャートのステップS1〜S7と同じであるため、これ
らの処理の説明を省略する。次にステップS38に進
み、記録ヘッド101のY部で記録するためのデータと
X補充データ135に記憶されているデータとの論理和
を取って、記録ヘッド101のY部に出力する記録デー
タを作成する。そして、ステップS40に進み、記録ヘ
ッド101のX部とY部とを用いて記録を行い、CCD
104bよりの信号に基づいて、記録紙103上に記録
されたドットとX部及びY部に出力された記録データと
が一致しているかをみる(ステップS41)。一致して
いない時はステップS42に進み、その不一致部分が記
録紙103のX’部分にあればX補充データ135に記
憶し、Y’部分にあればY補充データ136に記憶す
る。こうしてステップS43でX’部分とY’部分の記
録が終了するとステップS44に進み、記録紙103を
B方向にdだけ移動し、キャリッジをホーム位置に戻
す。
【0028】次にステップS45に進み、元々記録され
るべき記録データと、X補充データ135及びY補充デ
ータ136の内容により、記録ヘッド101のZ部及び
Y部で記録する記録データを作成する。そしてステップ
S46で次の記録走査のためにキャリッジの走査を開始
し、ステップS47で記録ヘッド101のX部、Y部及
びZ部により記録を行う。そして、ステップS48でC
CD104bにより読み取ったドットデータと記録デー
タとを比較し、その比較結果に基づいて、不一致部分が
記録紙103のX’部分にあればX補充データ135に
記憶し、Y’部分にあればY補充データ136に、そし
てZ’部分にあればZ補充データ137を更新する。そ
して、ステップS50に進み、Z補充データ137の内
容を記録ヘッドHに出力して記録ヘッドHによる最終的
な補充記録を行う。
【0029】このような構成とすることにより、記録ヘ
ッド101のノズルよりインクが吐出しない状態をカバ
ーできる確率がさらに向上する。例えば記録ヘッド10
1のX部で記録すべきドットは、記録ヘッド101のX
部、Y部、Z部及び記録ヘッドHの同一位置にあるノズ
ルがすべて不吐出にならない限りドット欠けになること
はない。 [第4実施例]次に、本発明の第4実施例を説明する。
この第4実施例では、例えば前述の図1において、記録
ヘッド101のX部111のノズルX1がインク吐出不
良状態にあることがCCDセンサ104に検出される
と、インクミストによる不吐出が発生する確率が高いも
のと判断して、記録ヘツド101の駆動条件を変更して
いる。即ち、この第4実施例では、記録ヘツド101の
駆動周波数fを低下させる。例えば、それまで2.5k
Hzで記録ヘッド101を駆動していた場合は、この駆
動周波数を2.0kHzに低下させる。これに伴い記録
ヘツド101のA方向への走査速度も低下させる。
【0030】そして、前述第1実施例と同様に、記録紙
103が副走査方向(B方向)に走査された後、記録ヘ
ッド101のY部112により記録を行う際に、ノズル
X1で記録できなかったドットをノズルY1を用いて記
録する。このようにしてドット欠けを補充する。尚、こ
のときの記録ヘツド101の駆動周波数及び主走査速度
は、前述のように低下させたままである。
【0031】この場合のプリンタ装置の構成は図4のブ
ロックと同様であり、図5及び図6のフローチャートに
おいて、CCDセンサ104により読み取ったドットデ
ータと記録すべきデータとが一致しない時は、ステップ
S5でキャリッジモータ124の回転速度を低下させ、
記録ヘッド101の駆動周波数を低下させることにより
実現できる。
【0032】又、図7の場合においても、前述の第2実
施例と同様にして不一致ドットが存在する時は、記録ヘ
ッド101の駆動周波数を低下させ、キャリッジモータ
124の回転周波数を低下させることにより、前述第4
実施例と同様の構成が達成できる。
【0033】この実施例によれば、記録ヘツド101の
X部111でインク吐出不良が発生せず、Y部112に
よる記録時に発生した場合にも対応できるという利点が
ある。また、記録ヘツド101のX部111でインクの
吐出不良が発生し、その記録ヘッド101の駆動周波数
を低下させたにもかかわらず、再びY部112による記
録処理でインク吐出不良が発生した場合にも、さらに記
録ヘッド101の駆動周波数を低下させて、Z部113
による記録の際に、X部111及びY部112による記
録処理で記録されなかったドットを記録することができ
る。 [第5実施例]図12は本発明の第5実施例を説明する
ための図である。この第5実施例では前述図8と同様
に、CCD104bは12−1〜12−12の12個の
読取素子を有している。そして、これら読取素子の内、
12−1〜12−4は記録紙103上のZ’部に記録さ
れたドットを読取り、記録されるべき画像データと比較
してドット欠け部分があるか否かを検知し、ドット欠け
があった場合は警告信号を出力する。尚、この場合、前
述の図8に示すように、後続の記録ヘッドHを設け、こ
の記録ヘッドHによる記録処理を、例えばヘッドHの駆
動周波数を低下させ、キャリッジモータ124の駆動周
波数を低下させて記録しても良い。
【0034】以上説明したように、これら第4及び第5
実施例によれば、走査記録によりインク吐出不良が発生
したときには、その記録ヘッドの駆動周波数を低下させ
ることにより、インクミストによるインク吐出不良の発
生を抑えることができる。 [第6実施例]次に本発明の第6実施例について説明す
る。この第6実施例では、記録した画像データの濃度値
と実際に記録されたドットの記録濃度(CCD104に
より検出した濃度値)との比を求め、その比に応じて記
録ヘッド101の各ノズルに出力するデータを補正する
ものである。
【0035】例えば、図1の場合、CCDセンサ104
で読み取られたドットの記録濃度をD0 とし、その濃度
に対応する記録データより推定される記録濃度をDi
する。この推定記録濃度は、例えば画像データの最大値
FFH(Hは16進数を表す)の時に最大記録濃度が
“1.5”となるプリンタ装置の場合、入力画像データ
の値が“80H”であれば、その記録濃度が“0.7
5”であると推定する。
【0036】こうして実際に記録された濃度と画像デー
タの濃度との比率D0 /Di が求められると、制御部1
20はこの比率に基づいて、記録ヘッド101のY部1
12及びZ部113で記録する際に、この画素に隣接す
る画像データを変更して記録するようにしている。
【0037】図13は、第6実施例のプリンタ装置の制
御回路の構成を示すブロック図で、前述のブロック図と
共通する部分は同じ番号で示している。
【0038】140は除算部で、実際に記録された濃度
と画像データの濃度との比率D0 /Di を算出してい
る。141及び142のそれぞれはγ制御部で、制御部
120aよりの制御信号に応じて、記録ヘッド101の
Y部112及びZ部113に出力する画像データを変更
している。いま例えば、Di =1.0,D0 =1.1の
場合を考えると、この時、比率D0 /Di は“1.1”
となり、推定濃度よりも10%高い濃度で記録されたこ
とになる。ここで、画像データ150,151及び15
2のそれぞれは、最終画像データを3等分したものであ
るため、記録ヘッド101の各X部、Y部及びZ部の記
録デューティはほぼ等しくなる。従って、記録ヘッド1
01の昇温もほぼ同じ程度のものとなり、何の補正も加
えることなく記録ヘッド101のY部112及びZ部1
13で記録を行うと、X部111で記録した場合と同様
に、推定濃度よりも10%高い濃度で記録されることに
なる。
【0039】そこで、Y部112を用いて記録する場
合、画像データを1/1.1(=0.91)倍すること
により記録を行う。これにより、記録ヘッド101のY
部112により記録される画像濃度は、推定濃度と等し
くなる。しかしこれだけでは、既にX部111により記
録されたドットがそのまま残ってしまうので、Z部11
3を用いて記録を行う際、その部分の記録濃度が推定濃
度の0.9倍になるように、0.9×0.91=0.8
2を記録する画像データに乗じて、その画像データに基
づいて記録を行う。この結果、X部111、Y部112
及びZ部113で記録された部分の平均濃度は、(1.
1+1.0+0.9)/3=1.0となり、ほぼ推定濃
度と等しい記録濃度が得られることになる。
【0040】このような処理は制御部120aで実行さ
れる。即ち、制御部120aは、Y部112及びZ部1
13に対する画像データを以上説明したようにして演算
し、Y部112及びZ部113のγ制御部141,14
2に各制御信号155,156を出力する。
【0041】図14はこれらγ制御部141,142に
記憶されているデータを示すグラフ図で、図示のごとく
傾きが0.01ずつ異なる直線のルックアップテーブル
64本分記憶している。そして、制御信号155,15
6に応じて対応する特性の直線を選択して、入力された
画像データ151、152を変換して出力している。こ
れにより、例えば上述の例では、γ制御部141では制
御信号155により傾きが0.91の直線に対応する特
性が選択され、γ制御部142では傾きが0.82の直
線に応じた特性が選択されることになる。
【0042】このような制御を行うことにより、記録ヘ
ッド101の昇温等による記録濃度の変動が発生して
も、常に画像データに応じた推定濃度に一致するように
制御されるため、最終出力画像としては濃度変動のない
均一な記録画像が得られるようになる。 [第7実施例]図15は本発明の第7実施例を説明する
ためのブロック図で、ここでは濃度比D0 /Di に応じ
て、ヘッドドライバ12b,121cにおける記録ヘッ
ド101の駆動電圧を制御している。図15において、
記録ヘッド101の各部111〜113のそれぞれは、
その駆動電圧に応じてインクの吐出量を制御でき、この
ヘッドの駆動電圧と記録される画像濃度との関係が制御
部120cに記憶されている。従って、制御部120c
は、除算部140から入力される比率(D0 /D i )に
基づいて、ヘッドドライバ121b,121cのそれぞ
れを駆動する制御信号160,161を出力することに
より、前述の第6実施例と同様に、記録ヘッド101に
より記録される画像濃度を調整し、これにより記録濃度
の変動を抑えることができる。
【0043】又、これ以外にも、ヘッドドライバ121
b,121cにおけるヘッド駆動パルス幅を、制御信号
160,161により変更することにより、記録濃度の
変動を抑えるようにしても良い。 [第8実施例]次に、本発明の第8実施例について、図
面を参照して詳細に説明する。
【0044】図16は本実施例のプリンタ装置(記録装
置)の断面図である。尚、この第8実施例では、記録装
置がからインクジェットプリンタの場合で説明するが、
この記録装置1の構成は前述の実施例にも適用可能であ
る。
【0045】図16において、1は記録装置本体を示
し、2は記録材(記録紙等の記録媒体)としての長尺状
ロール、4は記録材を所定長さにてカットするカッタを
示している。3,5のそれぞれは記録材であるロール紙
を搬送するための1対の搬送ローラ、6は記録材を記録
ヘッドの記録幅に対応する所定長さ分、正確に搬送して
位置決めするための副走査ローラである。以上の構成に
より、ロール2から供給される記録材の搬送経路が構成
されている。
【0046】一方、7はカット状の記録材をストックし
ておく記録紙カセット、8は記録材をガイド及び搬送す
るガイド部で、カセット7から取り出されて搬送された
記録材はガイド部8を通して搬送され、搬送ローラ5の
直前にて、前述のロール2からの搬送経路と合流する。
9は記録ヘッドを搭載しているキャリッジで、1対の主
走査レール9aにより、図16上の奥行方向に移動可能
に支持されている。10はキャリッジ9と記録材を挟ん
で対向する位置にあるプラテンであり、更に記録中の記
録材の浮きを防止して平面に保つとともに、記録材が記
録ヘッドと接触するのを防止するための、例えばエアー
による吸引、或いは静電吸着板等の吸引吸着手段を有し
ている。
【0047】次に、記録ヘッドの周辺を図17を参照し
て説明する。
【0048】キャリッジ9は、シアン、マゼンタ、イエ
ロー、ブラックに対応する記録ヘッド9C,9M,9
Y,9Bkを備える。11はこの記録ヘッド9C,9
M,9Y,9Bkのそれぞれにインクを供給するインク
供給系で、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのそ
れぞれに対応するインクカートリッジ11C,11M,
11Y,11Bkを備える。これらインクカートリッジ
のそれぞれは、不図示のポンプにより、チューブ12
C,12M,12Y,12Bkを介して、記録ヘッド9
C,9M,9Y,9Bkのそれぞれにインクを供給して
いる。13はキャリッジ9を主走査方向(図示左右方
向)に走査駆動するキャリッジモータで、該モータ13
に固定されるプーリ14、プーリ15、ベルト16を介
してキャリッジ9を搬送駆動している。17はインク供
給系11をキャリッジ9に同期して主走査方向(図示左
右方向)に走査駆動するためのモータで、該モータ17
に固定される駆動プーリ18、プーリ19、ベルト20
を介してインク供給系11を搬送駆動する。
【0049】22は前述のロール状又はカット状の紙等
の記録材で、搬送ローラ5、副走査ローラ6により、図
中上方向に搬送される。23は画像品位を低下させる要
因を除去するための処理(以下、吐出回復処理と称す)
を行うための位置にあるキャップ部材である。記録ヘッ
ド9C,9M,9Y,9Bkのノズル面を該キャップ部
材23で多い、この状態で記録ヘッドノズルから、記録
ヘッドの駆動によるインク吐出、ないしは加圧によるイ
ンク排出を行うものである。さらに、キャップ部材23
内において、高速気流を記録ヘッドノズル面に導入し、
この気流によって前述のインク吐出にともなう残量イン
ク、ゴミ、ケバ等をノズル面から吹き飛ばすことによ
り、ノズル面の清掃を行い不吐出、ムラを除去する。3
1は記録ヘッド9C,9M,9Y,9Bkにより記録さ
れた記録状態を読取るためのモニタ部で、キャリッジ9
上で主走査方向(図示右方向)に記録ヘッド群の直下流
側に配置され、記録ヘッドにより記録された画像を読み
取っている。
【0050】次に図18を参照して、モニタ部31の構
成について詳細に説明する。同図において、33は記録
画像180を照明するための1対の照明ランプ、34は
これら照明ランプ33により照明された記録画像180
よりの反射光を入力するレンズ、35はレンズ34を介
して入射された反射光に基づいて記録画像180を光電
変換するCCD等のセンサである。CCDセンサ35は
1画素を約3分割してブルー、グリーン、レッドのフィ
ルタを有して、記録画像180を色分解画像としてモニ
タでき、またこのCCDセンサ35の読取素子の数は記
録ヘッド9C,9M,9Y,9Bkのそれぞれの記録素
子数(ノズル数)以上であることが望ましい。このセン
サ35の出力信号に基づいて、記録ヘッド9C,9M,
9Y,9Bkのそれぞれの不吐の有無、記録ムラが所定
量以上か否かを検出し、必要とあらば前述の吐出回復処
理を行う。
【0051】次に、これら図16及び図17を用いて、
通常の一連の記録シーケンスを説明する。図16におい
て、ロール2、もしくはカセット7より記録材が搬送さ
れると、搬送ローラ5の直前に位置する記録材検知セン
サ(不図示)によりその記録材が検知される。これによ
り、搬送経路の搬送ローラ5及び副走査ローラ6が所定
量回転駆動され、記録材の先端が副走査ローラ6に到着
するまで駆動される。図17において、記録材22の先
端が副走査ローラ6に至るまで搬送されると、キャリッ
ジ9、インク供給系11のそれぞれは、キャリッジモー
タ13及びモータ17により主走査方向(図示右側)に
駆動される。これと共に、記録ヘッド9C,9M,9
Y,9Bkは、画像信号に基づいて、図中に示すような
記録幅Iにて記録を行う。
【0052】こうして1ライン記録が終了した後、キャ
リッジ9及びインク供給系11は、図示左側の所定位置
まで復帰駆動されると共に、記録材22は紙送り用モー
タ125により記録幅Iに対応して正確に副走査方向に
搬送される。
【0053】以上の記録及び記録材搬送のシーケンスを
所定サイクル行った後、記録材22は機外に排出され
る。
【0054】さらに記録ヘッド9C,9M,9Y,9B
kの周辺について、図19を参照して説明する。
【0055】キャリッジ9は大別すると、4色分の記録
ヘッド9C,9M,9Y,9Bkを(ここでは記録ヘッ
ド9Cのみを示す)備えるヘッドホルダ40と、ヘッド
ホルダ40を載置して1対の主走査レール9a上を移動
するホルダキャリッジ41とで構成されている。このホ
ルダキャリッジ41は、記録ヘッド(9C)が載置され
ている位置と反対側の位置(図19右方)にヘッドホル
ダ40と係合するピン42を有し、このピン42を始点
としてヘッドホルダ40を回転自在に支持している。ま
た、このホルダキャリッジ41の他端にはヘッドホルダ
40とホルダキャリッジ41間にバネ43が張設されて
いる。このバネ43の張力によりヘッドホルダ40はホ
ルダキャリッジ41側にピン42を支点として付勢され
ている。また、ホルダキャリッジ41はバネ43近傍に
リニアパルスモータ44を備え、このモータ44の端子
45がヘッドホルダ40に当接している。これにより、
モータ44を駆動制御することで、ヘッドホルダ40と
バネ43に逆らってピン42を支点に揺動させ、記録ヘ
ッド(9C)による記録位置を上下に変更することがで
きる。このリニアパルスモータ44は、正常な記録が行
われている場合には停止された状態のままで、後述する
ように記録画像に欠陥が生じた場合に動作する。
【0056】次に図17を参照して、インクカートリッ
ジ11C〜11Bkよりのインク供給11のプロセスに
ついて説明する。この図19では、インクカートリッジ
11Cよりタンク50CにインクCが供給される経路が
示されている。タンク50C下部には記録ヘッド9Cに
インクCを加圧供給して吐出回復処理を行うためのポン
プ51Cが載置されている。インクCの流路はポンプ5
1Cの排出口に接続された供給チューブ12C、供給コ
ネクタ52Cを介して記録ヘッド9Cまで到達し、更
に、排出コネクタ53C、排出チューブ54Cを通っ
て、再びタンク50C内に戻る経路で構成されている。
記録時には、ポンプ51Cは停止し、記録により消費さ
れるインクCは、記録ヘッド9Cの毛細管現象により、
タンク50C内より両チューブ12C,54Cを通して
自己補給される。一方、吐出回復時には、キャリッジ9
は図17に1点鎖点で示すようにキャップ部材23位置
まで戻り、この状態でポンプ51Cが動作する。この
時、インクCはチューブ12C,54Cを介してタンク
50Cと記録ヘッド9Cとを循環するとともに、記録ヘ
ッド9Cの吐出面からも排出され、ゴミや増粘インク等
を洗い流す。こうして記録ヘッドより排出されたインク
は不図示の廃インクボトルに回収される。
【0057】上述の説明では、シアンCの記録ヘッド及
びそのインク供給経路について説明したが、マゼンタ、
イエロー、ブラック各色に対応して同様の構成を有する
ものである。次に、この第8実施例の特徴部分である記
録画像欠陥を検出し、修正する動作について説明する。
【0058】図20は、第8実施例の画像記録装置の動
作を示すブロック図である。スキャナ等の画像読取り装
置(不図示)あるいは画像入力装置や他の通信手段等か
ら送られてくる画像データ60は記録部(記録ヘッド)
に与えられ、この画像データ60に従って記録画像が記
録紙上に形成される。また画像データ60は同時にメモ
リ61にも一時格納される。一方、モニタ部31は、記
録ヘッドにより記録された記録画像を読取ってモニタリ
ング画像データを形成し、修正画像データ形成部62に
転送する。この修正画像データ形成部62では、メモリ
61内に格納されている画像データ60と、モニタ部3
1で読取ったモニタリングデータとを比較器620で比
較し、同一データであれば所望の記録が得られたと判断
する。また、記録された画像とメモリ61の画像データ
とが異なる場合には、画像欠陥(不吐)があったとし
て、この部分の画像データをメモリ621に格納する。
そして1行の記録が終了し、キャリッジ9がホーム位置
方向に戻る(復動)とき、前述のリニアパルスモータ4
4を回転駆動して、記録ヘッドの上下位置を変更して記
録ヘッドの異なる吐出口より、修正画像データに基づい
て、その欠け部分を補正するための修正記録を行う。
【0059】例えば図21に示すように、吐出不良部E
がある記録が行われた場合、モニタ部31のCCDセン
サ35により、1番から256番まである吐出口(記録
ヘッドのノズル)のうちn番目の吐出口で吐出不良が発
生していると判断される。また、キャリッジ9の往復動
作を制御しているキャリッジモータ13の駆動パルスを
参照して、記録開始時のパルス数をPS ,記録終了時の
パルス数をPE としたとき、このパルス数を計数するこ
とで、このうち、例えばPi 〜Pj の間で吐出不良が発
生している認識でき、これに基づいてその記録不良位置
を特定することができる。これにより、キャリッジ9の
復動時に、記録ヘッドによる記録位置を変更するために
リニアパルスモータ44を回転駆動し、この吐出不良部
Eに対してn番目のノズルでなく、例えば(n+k)番
目の吐出口(ノズル)を対向させて修正のための記録を
行う。
【0060】次に、図22のフローチャートを参照し
て、この第8実施例の動作について説明する。
【0061】まず、ステップS61で記録ヘッド9C,
9M,9Y,9Bkが1走査分走査されて1行の記録が
行われると、ステップS62でこれと同時にモニタ部3
1により記録された画像が読取られる。こうして前述し
たように、修正画像データが算出される(ステップS6
3)。ここで修正部がなければ(ステップS64)、キ
ャリッジ9を高速で復動し(ステップS66)、この間
に記録された1行に対応する幅だけ記録紙22が送られ
る(ステップS67)。これらの動作は、最終行が記録
されるまで繰返し行われる。
【0062】一方、ステップS64において修正部(吐
出不良)があると判断されるとステップS69に進み、
記録紙22の搬送を行うことなく、記録ヘッドによる記
録位置を可変するためにリニアパルスモータ44を回転
駆動する。これにより、図21を参照して前述したよう
に、吐出不良を生じた吐出口(n番目のノズル)とは別
の吐出口((n+k)番目のノズル)を記録紙の記録不
良位置に対向させる(ステップS70)。そして、記録
ヘッドを通常の記録時と同じ速度で復動させながら、そ
の修正位置に記録ヘッドが到達すると、その修正画像デ
ータに基づいて(n+k)番目のノズルよりインクを吐
出させて修正記録する(ステップS71)。
【0063】次にステップS72に進み、一部分だけの
吐出不良(自己回復)であるか否かを判断し、一部だけ
の吐出不良と判断されるとステップS73に進み、キャ
リッジ9をキャップ部材23と対向する位置まで戻して
吐出回復処理を行う。そしてステップS74で、この間
に1行幅だけ記録紙22を副走査方向に搬送し(ステッ
プS74)、またリニアパルスモータ44を回転駆動し
て記録ヘッドを正規の位置に戻して(ステップS7
5)、次の行の記録動作を行う。
【0064】一方、ステップS11で一部だけの吐出不
良ではない(吐出口(ノズル)が完全に目詰りした)と
判断されるとステップS76に進み、更に同一のノズル
による記録不良であるか否か、更にステップS77で1
回目であるか否かが判断される。『同一の吐出口でな
い』あるいは『同一の吐出口で、1回目である』と判断
されるとステップS73に進み、それ以後の動作を実行
し、そうでない場合はステップS78に進み、一度回復
処理を行っても吐出口が完全に目詰りしているため回復
不可能であると判断して、記録ヘッドの交換を促すため
の警告表示を行う。そしてステップS73に進み、記録
動作を停止することなく、それ以降の動作を実行する。
【0065】従って、記録ヘッドのある吐出口(ノズ
ル)が完全に目詰りしてしまった場合でも、その記録ヘ
ッドを交換しなくても、その記録ヘッドの他のノズルを
用いて修正記録を行うことができる。これにより、例え
ば長尺記録の記録材が織布であって長時間の記録を行う
婆であっても、オペレータは常にその記録状態を監視し
ている必要はなく、長時間の無人化運動が可能となる。
【0066】なお、以上説明した第8実施例では、記録
ヘッドによる記録位置を可変するための手段により、記
録紙に対して記録ヘッドによる記録位置を可変したが本
発明はこれに限定されるものでなく、記録紙と記録ヘッ
ドの位置が相対的に可変できればよく、例えば図17に
示した記録紙の搬送ローラ対5、6を正逆転可能に動作
し、記録ヘッドに対して記録紙22の位置を可変しても
よい。
【0067】図23は本発明に係るインクジェット記録
装置の基本構成の一例を示すブロック図である。このイ
ンクジェット記録装置は、システムとして構成され、大
別して、デザイナーなどが作成した原画を読み取りこの
原画像を電気信号で表される原画データに変換する画像
読み取り装置401、画像読み取り装置401からの原
画データを取り込んで加工してイメージデータとして出
力する画像処理部402、画像処理部402で作成され
たイメージデータに基づき、布帛等の記録媒体上に記録
を行う画像記録部403とを備えている。画像読み取り
装置401では、CCDイメージセンサにより原画像が
読み取られる。画像処理部402では、入力された原画
データから、後述するマゼンタ(略号M)、シアン(略
号C)、イエロー(略号Y)、ブラック(略号Bk)の
4色のインクを吐出するインクジェット記録部A−2
(図24)を駆動するためのデータを作成する。データ
の作成の際には、原画像をインクのドットで再現するた
めの画像処理、色調を決定する配色、レイアウトの変
更、拡大、縮小等の図柄の大きさの加工、選択がなされ
る。画像記録部403では、インクジェット記録部A−
2により記録が行われる。インクジェット記録部A−2
は、微小のインク滴を記録媒体に向けて飛翔させ、この
インク滴を記録媒体に付着させることにより記録を行う
ものである。
【0068】図26は、本発明において使用されるイン
クジェット記録装置の一例の画像記録部を示す斜視図で
ある。図24において、第1プリント部431及び第2
プリント部431’は共に同じ構成であるため、この図
26ではその第1プリント部431のみを示して説明す
る。
【0069】まず、この第1プリント部431は大別し
て、フレーム枠250、2本のガイドレール251及び
252、インクジェットヘッド9とその移動用キャリッ
ジ410、インク供給装置253とその移動用キャリッ
ジ411、ヘッド回復装置23及び電装系とを備えて構
成される。インクジェットヘッド9(以下、単に記録ヘ
ッドと呼ぶ)は、複数のノズル列と電気信号をインク吐
出エネルギーに変換するための変換装置とを含み、画像
処理部(図示せず)から送られてきた画像信号に応じて
ノズル列から選択的にインクを吐出させる機能を持つ。
なお、図9のキャリッジ444は、2つの移動用キャリ
ッジ410,411を含んでいる。
【0070】記録ヘッド9は、熱エネルギーを利用して
インクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与える
熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体を備
えており、前記熱エネルギー変換体によって印加される
熱エネルギーによりインクに状態変化を生起させ、該状
態変化に基づいて吐出口よりインクを吐出させるヘッド
が好ましく使用される。
【0071】インク供給装置253は、インクを貯留
し、記録ヘッド9にインクを必要量供給するためのもの
であり、不図示のインクタンクやインクポンプなどを有
する。本体と記録ヘッド9とはインク供給チューブで接
続され、通常は毛細管作用により、記録ヘッド9からイ
ンクが吐出された分だけ自動的に記録ヘッド9に供給さ
れる。また、後述するようなヘッド回復動作の時には、
インクポンプを用いて強制的にインクが記録ヘッド9に
供給される。
【0072】記録ヘッド9及びインク供給装置253は
それぞれキャリッジ410、キャリッジ411に搭載さ
れ、不図示の駆動装置によりガイドレール251,25
2に沿って往復移動を行うように構成されている。
【0073】ヘッド回復装置23は、記録ヘッド9のイ
ンク吐出安定性を維持するために記録ヘッド9のホーム
ポジション(待機位置)において記録ヘッド9に対向し
得る位置に設けられており、矢印A方向に前進後退可能
であり、具体的には次に述べるような動作を行う。
【0074】まず、非動作時に記録ヘッド9のノズル内
からのインクの蒸発を防ぐためにホームポジションにお
いて記録ヘッド9のキャッピングを行う(キャッピング
動作)、あるいは画像記録開始前にノズル内の気泡やゴ
ミなどを排出するためにインクポンプを用いてヘッド内
のインク流路を加圧してノズルから強制的にインクを排
出するといった動作(加圧回復動作)またはノズルから
インクを強制的に吸引排出する動作(吸引回復動作)を
行う際に排出されたインクを回収する等の機能を果た
す。
【0075】電送系は、電源部及びインクジェット記録
部全体のシーケンス制御を行うための制御部を含む。布
帛36は記録ヘッド9が主走査方向に移動して所定長の
記録が行われる毎に不図示の搬送装置により副走査方向
(矢印B方向)に所定量搬送され、画像形成が行われて
いく。図中、斜線部は記録が終了した部分を示す。
【0076】なお、記録ヘッド9としては、単色記録用
のインクジェット記録ヘッド、カラー記録用の異なる色
のインクで記録する複数この記録ヘッド、あるいは同一
色彩で濃度の異なる濃淡インクで記録する複数の記録ヘ
ッドなどを用いることができる。
【0077】また、記録ヘッドとインクタンクを一体化
したカートリッジタイプのもの、あるいは記録ヘッドと
インクタンクを別体としこれらをインク供給チューブで
接続する構成のものなど、記録手段及びインクタンクの
構成を問わず適用することができる。
【0078】更に、以下の態様の記録装置において本発
明を実施することにより、吸水性が極めて低い記録媒体
においても高品質な画像を得ることができる。図24
は、特に本発明方法に好ましい記録装置の概要を示す模
式図である。この記録装置は、大きく分けて、捺染用の
前処理を施されたロール状の布帛等の記録媒体を送り出
す給布部Bと、送られてきた布帛を精密に行送りして、
インクジェットヘッドでプリントを行う本体部と、プリ
ントされた布帛を乾燥させ巻取る巻取り部Cとからな
る。そして、本体部Aは更にプラテンを含む布帛の精密
送り部A−1とプリントユニットA−2とからなる。図
25は、プリントユニットA−2の構成の詳細を示す斜
視図である。
【0079】以下、記録媒体として前処理された布帛を
用い捺染を実施する場合を例にとってこの装置の動作を
説明する。
【0080】前処理されたロール状の布帛36は給布部
の方に送り出され、本体部Aに送られる。本体部には精
密にステップ駆動される薄い無端のベルト437が駆動
ローラ447、巻回ローラ449に架け回されている。
駆動ローラ447は、高分解能のステッピングモータ
(図示せず)でダイレクトにステップ駆動されてそのス
テップ量だけベルト437をステップ送りする。送られ
てきた布36は巻回ローラ449によってバックアップ
されたベルト437の表面に、押付けローラ440によ
って押し付けられ、貼り付けられる。
【0081】ベルト437によってステップ送りをされ
てきた布36は、第1のプリント部431において、ベ
ルト背面のプラテン432によって定位され表側から記
録ヘッド9によってプリントされる。1行のプリントが
終るごとに、所定量ステップ送りされ、次いでベルト4
37の背面からの加熱プレート434による加熱と、温
風ダクト435によって供給/排出される、表面からの
温風によって乾燥される。続いて第2のプリント部43
1’において、記録ヘッド9’を用いて第1のプリント
部431と同様な方法で重ねプリントがなされる。
【0082】プリントを終った布帛はベルト437より
引き剥されて加熱プレートと温風ダクトと同様な後乾燥
部446で再度乾燥され、ガイドロール441に導かれ
て巻取りロール448に巻取られる。そして、巻取りロ
ール439に巻取られた布帛は本装置から取り外され、
バッチ処理で発色、洗浄、乾燥後の後処理工程を経て製
品となる。
【0083】次にプリントユニットA−2の詳細につい
て図25を参照して説明する。
【0084】ここでの好ましい態様は、第1プリント部
431の記録ヘッド9により、ドット数を間引いて情報
を記録し、乾燥工程を経て、第2プリント部431’の
記録ヘッド9’により、第1プリント部431で間引か
れた情報を補完するようにインク滴を吐出するものであ
る。
【0085】図25において、記録媒体である布帛36
はベルト437に張り付けられて図中、上方向にステッ
プ送りされる。図中、下方の第1のプリント部431に
はY,M,C,Bkのほか、特色S1〜S4用の記録ヘ
ッド等を搭載した第1のキャリッジ444がある。本例
における記録ヘッドは、インクを吐出するために利用さ
れるエネルギーとして、インクに膜沸騰を生じさせる熱
エネルギーを発生する発熱素子を有するものを用いてあ
り、また400dpi(ドット/インチ)の密度で12
8個の吐出口を配列したものを用いている。
【0086】第1のプリント部431の下流側にはベル
トの背面から加熱する加熱プレート434と、表側から
乾燥させる温風ダクト435とからなる乾燥部445が
設けられている。加熱プレート434の熱伝達面は、強
くテンションをかけられた無端ベルト437に押し当て
られ、中空になっている内側を通してある高温高圧の蒸
気によって、ベルト437を背面から強力に加熱する。
このベルト437は、例えば薄い(100〜150μ
m)ステンレススチール等で作られていて、貼り付けら
れている布帛36を熱伝導によって直接に効果的に加熱
する。加熱プレート面の内側は集熱のためのフィン43
4’が設けられていて熱を効率的にベルト437の背面
に集中できるようにしてある。ベルト437に接しない
側は断熱材443でカバーしてあり、放熱による熱損失
を防いでいる。
【0087】表側では下流側の供給ダクト430から乾
燥温風を吹き付けることによって、乾燥しつつある布帛
に、より湿度の低い空気を当てて効果を高めるようにし
ている。そして布帛の搬送方向とは逆に流れて充分に水
分を含んだ空気は、上流側の吸引ダクト433から、吹
き付けの量よりもはるかに多量の吸引をすることによっ
て、蒸発水分が漏れて周囲の機構装置に結露しないよう
にしてある。温風の供給源は図25の奥側にあり、吸引
は手前側から行うようになっていて、布帛36に対向し
ている吹き出し口438と吸引口439との圧力差が長
手方向全域にわたって均一になるようにしてある。空気
の吹き付け/吸引部は背面の加熱プレートの中心に対し
て下流側にオフセットされており、充分に加熱された所
に空気が当るようにしてある。これらによって第1のプ
リント部431が布帛が受容した、薄め液も含むインク
中の多量の水分を強力に乾燥させる。
【0088】その下流(上方)には第2のプリント部4
31’があり、第1のキャリッジ444と同様の構成の
第2キャリッジ444’で第2のプリント部431’を
形成している。
【0089】次に、インクジェット捺染記録方法の好適
な例を説明する。インクジェット印捺工程を経た後、乾
燥(自然乾燥を含む)させる。そして、引き続き布帛繊
維上の染料を拡散させ、かつ繊維への染料を反応定着さ
せる工程を施す。この工程により、十分な発色性と染料
の固着による堅牢性を得ることができる。
【0090】この拡散、反応定着工程は従来公知の方法
でよく、例えば、スチーミング法が挙げられる。なお、
この場合、印捺工程の前に、予め布帛にアルカリ処理を
施しても良い。
【0091】その後、後処理工程において、未反応の染
料の除去及び前処理に用いた物質の除去が行われる。最
後に、欠陥補正、アイロンし上げ等の整理仕上げ工程を
経て記録が完成する。
【0092】記録媒体としては、布帛、壁紙、紙、OH
P用シート等が挙げられる。特に布帛、壁紙等のよう
な、低吸水性の記録媒体に対して本発明は好適である。
尚、本発明において、布帛とは素材、織り方、編み方を
問わず、一切の織物、不織布及びその他の布地を含むも
のとする。また、本明細書において壁紙とは、紙、布
地、或いはポリ塩化ビニル等の合成樹脂シートを素材と
する壁用貼付け材を含むものとする。
【0093】特に、インクジェット捺染用布帛として
は、 (1)インクを充分な濃度に発色させ得ること。 (2)インクの染着率が高いこと。 (3)インクが布帛上で速やかに乾燥すること。 (4)布帛上での不規則なインクの滲みの発生が少ない
こと。 (5)装置内での搬送性に優れていること。 等の性能が要求される。これら要求性能を満足させるた
めに、必要に応じて布帛に対し、予め前処理を施してお
くことができる。例えば、特開昭62−53492号公
報においてはインク受容層を有する布帛類が開示され、
また特公平3−46589号公報においては還元防止剤
やアルカリ性物質を含有させた布帛の提案がなされてい
る。このような前処理の例としては、布帛に、アルカリ
性物質、水溶性高分子、合成高分子、水溶性金属塩、尿
素及びチオ尿素から選ばれる物質を含有させる処理を挙
げることができる。
【0094】アルカリ性物質としては、例えば、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属、
モノ、ジ、トリエタノールアミン等のアミン類、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム等の炭酸も
しくは重炭酸アルカリ金属塩等が挙げられる。さらに酢
酸カルシウム、酢酸バリウム等の有機酸金属塩やアンモ
ニア及びアンモニア化合物等がある。また、スチーミン
グ及び乾燥下でアルカリ物質となるトリクロロ酢酸ナト
リウム等も用い得る。特に好ましいアルカリ性物質とし
ては、反応性染料に染色に用いられる炭酸ナトリウム及
び重炭酸ナトリウムがある。
【0095】水溶性高分子としては、トウモロコシ、小
麦等のデンプン物質、カルボキシメチルセルロース、メ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセル
ロース系物質、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、
ローカスイトビーンガム、トラガントガム、グアガム、
タマリンド種子等の多糖性、ゼラチン、カゼイン等の蛋
白質物質、タンニン系物質、リグニン系物質等の天然水
溶性高分子が挙げられる。
【0096】また、合成高分子としては、例えば、ポリ
ビニルアルコール系化合物、ポリエチレンオキサイゾ系
化合物、アクリル酸系水溶性高分子、無水マレイン酸系
水溶性高分子等が挙げられる。これらの中でも多糖類系
高分子やセルロース系高分子が好ましい。
【0097】水溶性金属塩としては、例えば、アルカリ
金属、アルカリ土類金属のハロゲン化物のように、典型
的なイオン結晶を作るものであって、pH4〜10であ
る化合物が挙げられる。かかる化合物の代表的な例とし
ては、例えば、アルカリ金属では、NaCl,Na2
4 ,KCl及びCH3 COONa等が挙げられ、ま
た、アルカリ土類金属としては、CaCl2 及びMgC
2 等が挙げられる。中でもNa,K及びCaの塩類が
好ましい。
【0098】前処理において上記物質等を布帛に含有さ
せる方法は、特に制限されないが、通常行われる浸漬
法、バッド法、コーティング法、スプレー法などを挙げ
ることができる。
【0099】さらに、インクジェット捺染用布帛に付与
される捺染インクは、布帛上に付与した状態では単に付
着しているに過ぎないので、引き続き繊維への染料の反
応定着工程(染着工程)を施すのが好ましい。このよう
な反応定着工程は、従来公知の方法で良く、例えば、ス
チーミング法、HTスチーミング法、サーモフィックス
法、あらかじめアルカリ処理した布帛を用いない場合
は、アルカリパッドスチーム法、アルカリブロッチスチ
ーム法、アルカリショック法、アルカリコールドフィッ
クス法等が挙げられる。
【0100】さらに未反応の染料の除去及び前処理に用
いた物質の除去は、上記反応定着工程の後に従来公知の
方法に準じ、洗浄により行うことができる。尚、この洗
浄の際に、従来のフィックス処理を併用することが好ま
しい。
【0101】図27はシーケンシャル・マルチスキャン
により記録される記録データを説明するための図であ
る。
【0102】図27において、点線で囲まれた各矩形領
域が1ドット(画素)に対応し、例えば記録密度が40
0dpi(ドット/インチ)の場合は、各矩形の面積は
約(63.5μm)2 となる。黒いまるで示された部分
がドットが打たれた場所で、黒丸が存在していない箇所
が記録が行われない部分を示している。記録ヘッドが矢
示F方向に移動し、インク吐出用ノズルより所定のタイ
ミングでインクが吐出される。このシーケンシャル・マ
ルチスキャンは、各ノズルの吐出するインク滴の大きさ
のばらつきや、インク吐出方向のばらつきによって生ず
る各ノズル間の濃度ばらつきを補正するために行われ、
同一のライン(ヘッド移動方向)を複数のノズルで記録
する。このように複数個のノズルで1つのラインを形成
することにより、記録ヘッドの各ノズル特性のランダム
性を利用し、濃度ムラの低減を図っている。即ち、2度
スキャンによるシーケンシャル・マルチスキャンの場
合、1回目の走査で記録ヘッドの上半分を用いて記録を
行い、2回目の走査では記録ヘッドの下半分のノズルを
用いて記録を行う。
【0103】このシーケンシャル・マルチスキャンによ
る記録例を示したのが図28と図29である。
【0104】いま、例えば図27に示したデータを記録
する場合には、まず図28に示すように、記録ヘッドの
移動方向に発生するデータの奇数番目の記録データのみ
を、記録ヘッドの上半分のノズルで記録する。次に、記
録ヘッド(キャリッジ)がホーム位置方向に戻され、布
帛36が記録ヘッドの幅の半分だけ送られて、図29に
示すように今度は記録ヘッドの移動方向の偶数番目のド
ットを記録ヘッドの下半分のノズルを用いて記録する。
こうして2度のスキャンにより図27に示すようなデー
タが布帛36上に記録される。
【0105】図30は通常の2回マルチスキャンでの印
刷例を示している。第1のプリント部431の記録ヘッ
ド9で印刷したエリアを(下1)701,(下2)70
2,(下3)703で示し、第2のプリント部431’
の記録ヘッド9’で印刷したエリアを(上1)704,
(上2)705,(上3)706で示す。
【0106】布送り方向は図示矢印の通りであり、布帛
36の1回のステップ送り量は、記録ヘッドの記録幅に
対応している。図30から明らかなように、記録された
領域の全ては、第2のプリント部431’の記録ヘッド
9’の上半分と第1のプリント部431の記録ヘッド9
の下半分か、第2のプリント部431’の記録ヘッド
9’の下半分と第1のプリント部431の記録ヘッド9
の上半分とを用いて記録されている。ここで、各記録ヘ
ッドで記録されるデータは、前述の図28及び図29に
示すように間引かれており、これら2つの記録ヘッド
9,9’で重ね合わせて記録された結果、707で示す
印刷濃度が得られる。
【0107】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて優れた効果をもたらすものである。
【0108】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0109】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、優れた記録を行うことができる。
【0110】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成としても良い。加
えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリット
を電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭5
9−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収
する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭5
9−138461号公報に基づいた構成とすることもで
きる。
【0111】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0112】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0113】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定にでき
るので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるい
はこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせに
よる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モ
ードを行うことも安定した記録を行うために有効であ
る。
【0114】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0115】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは
液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式で
はインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温
度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるよう
に温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号
付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0116】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としてもよい。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0117】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、上述のようなリーダ等と組み合わせた複写
装置、或いはワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるもの、さらには送受信機能を有するファクシミリ装
置の形態を取るものであっても良い。
【0118】尚、以上の実施例では、1画素を1ドット
で構成する場合について説明したが本発明はこれに限定
されるものでなく、1画素を複数ドットで構成するよう
な多値記録の場合にも適用できることはもちろんであ
る。
【0119】又、以上の実施例では、記録ヘッドのノズ
ルは全て一体的に取り付けられており、各走査に応じて
駆動するノズルを異ならしめて記録する場合で説明した
が本発明はこれに限定されるものでなく、それぞれ別体
の記録ヘッドを用いてマルチスキャンにより記録を行う
ものであってもよい。また、このような別体の記録ヘッ
ドの場合、副走査方向に副走査送り幅の整数倍だけ離し
て記録ヘッドを配置してもよい。
【0120】また、カラー画像記録の場合には、各色毎
に上述した実施例を実施すればよい。
【0121】また、被記録材は紙に限らず、フィルム、
布等に画像記録する場合も、本発明の範囲に含まれる。
又、本発明において、布帛は織布に限らず、不織布をも
含むものである。
【0122】なお、以上述べた後処理工程が施された記
録物は、その後、所望の大きさに切り離され、切り離さ
れた片は縫着、接着、溶着等、最終的な加工品を得るた
めの工程が施され、ワンピース、ドレス、ネクタイ、水
着等の衣類やふとんカバー、ソファカバー、ハンカチ、
カーテン等が得られる。布帛を縫製等により加工して衣
類やその他の日用品とする方法は、例えば「最新ニット
縫製マニュアル」:センイジャーナル社発行や月刊誌
「装宛」:文化出版局発行等、公知の書籍に多数記載さ
れている。
【0123】尚、本発明は複数の機器から構成されるシ
ステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用し
ても良い。また、本発明はシステム或は装置に、本発明
を実施するプログラムを供給することによって達成され
る場合にも適用できることは言うまでもない。
【0124】以上説明したように、これら実施例によれ
ば、マルチスキャン記録時に1回のスキャンで不吐出が
あっても、その後のスキャンでドット欠けを補正するこ
とにより、常に画像欠陥のない画像が得られるようにな
った。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、欠
陥のない記録画像が得られる効果がある。
【0126】又、記録画像に欠陥が発生しても、それを
自動的に検出して記録できる効果がある。
【0127】又、他の発明によれば、濃度変動の少ない
均一な画像が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の記録動作を説明するため
の図である。
【図2】通常のシリアルスキャンによる記録例を説明す
るための図である。
【図3】従来のマルチスキャン方式による記録例を説明
するための図である。
【図4】本発明の第1実施例のプリンタ装置の概略構成
を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施例のプリンタ装置における記
録処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施例のプリンタ装置における記
録処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施例の記録動作を示す説明図で
ある。
【図8】本発明の第3実施例の記録動作を示す説明図で
ある。
【図9】本発明の第3実施例のプリンタ装置の概略構成
を示すブロック図である。
【図10】本発明の第3実施例のプリンタ装置における
記録処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3実施例のプリンタ装置における
記録処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第5実施例のプリンタ装置による記
録動作を示す図である。
【図13】本発明の第6実施例のプリンタ装置による要
部構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の第6実施例のプリンタ装置のγ制御
部におけるγ補正特性を示す図である。
【図15】本発明の第7実施例のプリンタ装置による要
部構成を示すブロック図である。
【図16】実施例の記録装置の断面図である。
【図17】実施例の記録装置の記録部の斜視図である。
【図18】実施例の記録装置のモニタ部の構成を示す斜
視図である。
【図19】図17の記録ヘッド及びインク供給系を示す
断面図である。
【図20】実施例の記録装置の概略構成を示すブロック
図である。
【図21】ノズルの吐出不良による画像欠陥の一例を示
す図である。
【図22】実施例のプリンタ装置における記録処理を示
すフローチャートである。
【図23】本発明に係るインクジェット記録装置の基本
構成の一例を示すブロック図である。
【図24】本発明方法に好ましい記録装置の概要を示す
模式図である。
【図25】プリントユニットA−2の構成の詳細を示す
斜視図である。
【図26】本発明において使用されるインクジェット記
録装置の一例の画像記録部を示す斜視図である。
【図27】本実施例の記録装置においてシーケンシャル
・マルチスキャンにより記録される記録データを説明す
るための図である。
【図28】本実施例の記録装置における間引き記録処理
を説明するための図である。
【図29】本実施例の記録装置における間引き記録処理
を説明するための図である。
【図30】本実施例の記録装置における通常の2回マル
チスキャンでの印刷例を示す図である。
【符号の説明】
9,9’,101 記録ヘッド 104 CCDセンサ 120 制御部 124 キャリッジモータ 130 CPU 140 除算部 141,142 γ制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 緒方 信彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田中 清春 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の記録素子を有する記録ヘッドを走
    査して記録媒体に画像を記録する画像記録装置であっ
    て、 記録媒体の記録領域を複数回記録ヘッドを走査して記録
    する記録手段と、 前記記録手段による記録走査時、前記記録ヘッドと共に
    走査して記録媒体上に記録された記録画像を読取る読取
    手段と、 前記読取手段で読み取った記録画像と、本来記録される
    べき画像情報とを比較して記録不良位置を判断する判断
    手段と、 前記判断手段により記録不良と判定された領域を前記記
    録ヘッドによる後続の走査で補って記録する補充記録手
    段と、 を有することを特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記読取手段に後続して走査し、前記判
    断手段により記録不良と判定された領域を、前記記録手
    段の記録走査に引き続き補って記録する他の記録ヘッド
    を更に有することを特徴とする請求項1に記載の画像記
    録装置。
  3. 【請求項3】 複数の記録素子を有する記録ヘッドを走
    査して記録媒体に画像を記録する画像記録装置であっ
    て、 記録媒体の記録領域を記録ヘッドを複数回走査して記録
    する記録手段と、 前記記録手段による記録走査時、前記記録ヘッドと共に
    走査して記録媒体上に記録された記録画像を読取る読取
    手段と、 前記読取手段で読み取った記録画像と、本来記録される
    べき画像情報とを比較して記録不良位置を判断する判断
    手段と、 前記判断手段により記録不良と判定された領域を、前記
    記録ヘッドの駆動周波数を低下させて後続の記録走査で
    記録する補充記録手段と、 を有することを特徴とする画像記録装置。
  4. 【請求項4】 複数の記録素子を有する記録ヘッドを走
    査して記録媒体に画像を記録する画像記録装置であっ
    て、 記録媒体の記録領域を記録ヘッドを複数回走査して記録
    する記録手段と、 前記記録手段による記録走査時、前記記録ヘッドと共に
    走査して記録媒体上に記録された記録画像の濃度を検出
    する濃度検出手段と、 前記濃度検出手段で検出された記録画像の濃度と、本来
    記録されるべき画像情報の濃度とを比較して濃度不良位
    置を判断する判断手段と、 前記判断手段により濃度不良と判定された領域を、前記
    記録ヘッドの駆動電圧を変化させて後続の記録走査で記
    録する補充記録手段と、 を有することを特徴とする画像記録装置。
  5. 【請求項5】 複数の記録素子を有する記録ヘッドを走
    査して記録媒体に画像を記録する画像記録装置であっ
    て、 前記記録ヘッドを走査して記録する時、前記記録ヘッド
    と共に走査して記録媒体上に記録された記録画像を読取
    る読取手段と、 前記読取手段で読み取った記録画像と、本来記録される
    べき画像情報とを比較して記録不良位置及び不良記録媒
    体を判断する判断手段と、 前記判断手段により記録不良と判定された記録不良位置
    を、前記記録ヘッドの復帰動作時、前記記録媒体の位置
    を変更して記録する修正記録手段と、 を有することを特徴とする画像記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドはインクを吐出して記録
    を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とす
    る請求項5に記載の画像記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドは熱エネルギーを利用し
    てインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与え
    る熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体を
    備えていることを特徴とする請求項6に記載の画像記録
    装置。
  8. 【請求項8】 複数の記録素子を有する記録ヘッドを走
    査して記録媒体に画像を記録する画像記録方法であっ
    て、 記録媒体の記録領域を複数回記録ヘッドを走査して記録
    する時、前記記録ヘッドと共に走査して記録媒体上に記
    録された記録画像を読取る工程と、 その読み取った記録画像と、本来記録されるべき画像情
    報とを比較して記録不良位置を判断する工程と、 その記録不良と判定された領域を前記記録ヘッドによる
    後続の走査で補って記録する工程と、 を有することを特徴とする画像記録方法。
  9. 【請求項9】 複数の記録素子を有する記録ヘッドを走
    査して記録媒体に画像を記録する画像記録方法であっ
    て、 記録ヘッドによる記録走査時、前記記録ヘッドと共に走
    査して記録媒体上に記録された記録画像を読取る工程
    と、 その読み取った記録画像と、本来記録されるべき画像情
    報とを比較して記録不良位置及び記録不良の原因となっ
    た記録媒体を判断する工程と、 記録ヘッドの位置を変化させて記録媒体により記録され
    る位置を変更する工程と、 記録不良と判定された領域を前記記録ヘッドによる復帰
    走査により補って記録する工程と、 を有することを特徴とする画像記録方法。
  10. 【請求項10】 複数の記録素子を有する記録ヘッドを
    走査して画像を記録した記録物であって、 記録媒体の記録領域を複数回記録ヘッドを走査して記録
    する時、前記記録ヘッドと共に走査して記録媒体上に記
    録された記録画像を読取り、その読み取った記録画像
    と、本来記録されるべき画像情報とを比較して記録不良
    位置を判断し、その記録不良と判定された領域を前記記
    録ヘッドによる後続の走査で補って記録したことを特徴
    とする記録物。
  11. 【請求項11】 前記記録媒体に付与されたインクを前
    記記録媒体に定着させる定着工程を更に含むことを特徴
    とする請求項8又は9に記載の画像記録方法。
  12. 【請求項12】 前記定着工程の後に、記録を行った記
    録媒体を洗浄処理する洗浄工程を更に含むことを特徴と
    する請求項11に記載の画像記録方法。
  13. 【請求項13】 前記画像記録装置による記録前に前記
    記録媒体に前処理剤を含有させる工程を更に含むことを
    特徴とする請求項8又は9に記載の画像記録方法。
  14. 【請求項14】 前記記録媒体は布帛であることを特徴
    とする請求項8、9、11乃至13のいずれか1項に記
    載の画像記録方法。
  15. 【請求項15】 前記記録媒体は壁紙であることを特徴
    とする請求項8、9、11乃至13のいずれか1項に記
    載の画像記録方法。
  16. 【請求項16】 請求項8又は9に記載の記録方法を実
    施して得られたことを特徴とする記録物。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の記録物を更に加工
    して得られたことを特徴とする加工品。
  18. 【請求項18】 前記加工品は前記記録物を所望の大き
    さに切り離し、切り離された片に対して最終的な加工品
    を得るための工程を施して得られたものであることを特
    徴とする請求項17に記載の加工品。
  19. 【請求項19】 前記最終的な加工品を得るための縫製
    工程を更に含むことを特徴とする請求項17に記載の加
    工品。
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