JPH05301265A - 射出成形機の製品判別装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】実績データが判別基準内に入っているか否かを
一覧表示し、かつ、あらかじめ選択された監視項目の実
績データを数値で表示する。 【構成】監視項目ごとにセンサが設けられ、実績データ
収集ユニット２４が実績データｄを収集する。一方、製
品の良否を判別するのに必要な設定値ｂが設定され、不
良品判別ユニット２６が前記実績データｄを設定値ｂと
比較して製品の良否を判別する。また、実績データ一時
保持ユニット２８は、実績データｄを常時受けて、あら
かじめ選択された監視項目の実績データｄを記憶すると
ともに更新する。前記不良品判別ユニット２６は製品が
不良品である場合にデータ転送信号ｅを発生する。該デ
ータ転送信号ｅが発生されると、前記実績データ一時保
持ユニット２８から実績データｆが転送され、前記不良
品判別ユニット２６の判別結果と共に出力される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機の製品判別
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、加熱シリンダ内で加熱され流動化
された樹脂を高圧で金型内に射出し、その中で冷却し、
固化又は硬化させ、次に金型を開いて成形品を取り出す
ようにした射出成形機においては、製品すなわち成形品
の良否を判別するために各種監視装置が設けられてい
る。

【０００３】該監視装置は、その検出する目的に応じて
監視項目が異なり、特定の状態又は工程における射出圧
力、スクリュ位置、計量又は充填の時間、一連の工程の
サイクル時間等を監視するようにしている。そして、各
監視項目についてのすべての実績データを検出し、それ
らを印字して残すか、前記監視項目の中から特に注目す
べき監視項目についての実績データを、表示器の画面に
表示することができる量だけ表示するようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の射出成形機の製品判別装置においては、各監視項目
についてのすべての実績データを検出し、それらを印字
して残すようにした場合には、多くの用紙を無駄にし、
しかもデータ量が多いために不良ショットを探すことが
困難であり、製品の良否の判別を正確に行うことができ
ない。

【０００５】また、前記監視項目の中から特に注目すべ
き監視項目についての実績データを、表示器の画面に表
示することができる量だけ表示するようにした場合に
は、表示器に表示しきれない項目の中に不良原因がある
と、不良ショットの要因分析を行うことができず、成形
条件にフィードバックさせることができない。本発明
は、前記従来の射出成形機の製品判別装置の問題点を解
決して、各監視項目の実績データがそれぞれの判別基準
内に入っているか否かを一覧表示することができ、か
つ、必要な実績データを数値で表示することができる射
出成形機の製品判別装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そのために、本発明の射
出成形機の製品判別装置においては、射出成形機の各部
に監視項目ごとにセンサが設けられ、該センサが検出し
た値を実績データ収集ユニットが毎ショットごとに実績
データとして収集する。一方、製品の良否を判別するの
に必要な設定値を設定するため、設定器が設けられ、不
良品判別ユニットが前記実績データを設定値と比較して
製品の良否を判別する。また、実績データ一時保持ユニ
ットは、前記実績データ収集ユニットから実績データを
常時受けて、あらかじめ選択された監視項目の実績デー
タを記憶するとともに、該実績データを毎ショットごと
に更新する。

【０００７】そして、前記不良品判別ユニットからデー
タ転送信号を受けて、前記実績データ一時保持ユニット
から実績データを受け、前記不良品判別ユニットの判別
結果と共に出力する手段が設けられる。

【０００８】

【作用】本発明によれば、前記のように射出成形機の各
部に監視項目ごとにセンサが設けられ、該センサが検出
した値を実績データ収集ユニットが毎ショットごとに実
績データとして収集する。一方、製品の良否を判別する
のに必要な設定値を設定するため、設定器が設けられ、
前記実績データと設定値は不良品判別ユニットに送られ
る。該不良品判別ユニットにおいては、前記実績データ
を設定値と比較して製品の良否を判別する。

【０００９】また、実績データ一時保持ユニットは、前
記実績データ収集ユニットから実績データを常時受け
て、あらかじめ選択された監視項目の実績データを記憶
するとともに、該実績データを毎ショットごとに更新す
る。そして、前記不良品判別ユニットは製品が不良品で
ある場合にデータ転送信号を発生する。該データ転送信
号が発生されると、前記実績データ一時保持ユニットか
ら実績データが転送され、前記不良品判別ユニットの判
別結果と共に出力される。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図１は本発明の実施例を示す射
出成形機の製品判別装置の概略図である。図において、
１１は射出成形機であり、該射出成形機１１の各部には
実績データを収集するための各種センサが配設されてい
る。すなわち、１２はスクリュ位置検出器、１３はスク
リュ速度検出器、１４はスクリュ回転数検出器、１５は
圧力検出器、１６は樹脂温度検出器である。

【００１１】２１は射出成形機の動作を制御し、工程タ
イミングａを発生する成形機制御装置、２２は製品の良
否を判別するのに必要な設定値ｂを設定する設定器であ
る。該設定値ｂは過去の経験則から適切なものが選択さ
れる。また、２３は前記各種センサで検出した各監視項
目の実績データｃ、製品の良否の判別結果及び前記設定
値ｂを必要なだけ表示する表示器、２４は各種センサに
よって検出した値を毎ショットごと、すなわち前記成形
機制御装置２１から工程タイミングａを受けるごとに実
績データとして収集する実績データ収集ユニットであ
る。

【００１２】該実績データ収集ユニット２４によって収
集された実績データｄは不良品判別ユニット２６に送ら
れ、該不良品判別ユニット２６において設定器２２で設
定された設定値ｂと比較され、製品の良否が判別され
る。製品が不良であることが判別されると、該不良品判
別ユニット２６はデータ転送信号ｅを発生する。また、
２８は過去のあらかじめ設定された数のショット分、例
えば数十ショット分の実績データｄを記憶し、毎ショッ
トごとに実績データｄを更新する実績データ一時保持ユ
ニットである。該実績データ一時保持ユニット２８は、
前記実績データ収集ユニット２４によって収集された実
績データｄを常時受けるとともに、前記不良品判別ユニ
ット２６からデータ転送信号ｅを受けると、実績データ
ｆを記憶ユニット３０に転送する。

【００１３】該記憶ユニット３０は、各監視項目につい
ての製品の良否の判別結果を前記不良品判別ユニット２
６から、データ転送信号ｅとして受けるとともに、前記
実績データ一時保持ユニット２８から、不良品が発生す
る前の数十ショット分の実績データｆを受けて記憶し、
それを表示器２３に実績データｃとして転送する。前記
表示器２３は、製品の良否の判別結果を記憶ユニット３
０から転送された実績データｃと共に表示する。

【００１４】前記構成の射出成形機の製品判別装置にお
いて、射出成形機１１を全自動で運転して成形を行って
いる時に、前記実績データ収集ユニット２４は、前記成
形機制御装置２１から工程タイミングａを受け、毎ショ
ットごとに各種センサが検出した値を実績データｄとし
て収集する。該実績データｄは、不良品判別ユニット２
６及び実績データ一時保持ユニット２８に送られ、該実
績データ一時保持ユニット２８は、受け取ったすべての
実績データｄを過去数十ショット分記憶する。また、前
記不良品判別ユニット２６は、受け取った実績データｄ
を設定器２２の設定値ｂと比較し、製品の良否を判別す
る。製品が良品である場合には何もせず、不良品である
場合には実績データ一時保持ユニット２８及び記憶ユニ
ット３０に対してデータ転送信号ｅを出力する。

【００１５】そして、実績データ一時保持ユニット２８
は、該データ転送信号ｅを受けると、実績データｆを記
憶ユニット３０に転送する。該記憶ユニット３０は、前
記実績データ一時保持ユニット２８から転送された実績
データｆ及び各監視項目についての製品の良否の判別結
果を記憶し、設定器２２の操作に応じて表示器２３に表
示する。

【００１６】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形すること
が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するもの
ではない。

【００１７】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、射出成形機の各部に監視項目ごとにセンサが設け
られ、該センサが検出した値を実績データ収集ユニット
が毎ショットごとに実績データとして収集する。該実績
データと設定値は不良品判別ユニットに送られ、製品の
良否が判別される。

【００１８】そして、製品が不良品であると、過去のあ
らかじめ選択された監視項目の実績データと不良品判別
ユニットの全監視項目の判別結果が共に出力される。し
たがって、各監視項目のすべての実績データを印字する
必要がないので、用紙を無駄にすることがなく、しかも
不良ショットの要因を容易に探すことができる。

【００１９】また、過去のあらかじめ選択された監視項
目の実績データと不良品判別ユニットの判別結果が共に
出力されるため、不良ショット及びその要因を見落とし
てしまうことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す射出成形機の製品判別装
置の概略図である。

【符号の説明】

１１ 射出成形機 ２２ 設定器 ２４ 実績データ収集ユニット ２６ 不良品判別ユニット ２８ 実績データ一時保持ユニット ３０ 記憶ユニット ｂ 設定値 ｃ，ｄ，ｆ 実績データ ｅ データ転送信号

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （ａ）射出成形機の各部に監視項目ごと
   に設けられたセンサと、（ｂ）該センサが検出した値を
   毎ショットごとに実績データとして収集する実績データ
   収集ユニットと、（ｃ）製品の良否を判別するのに必要
   な設定値を設定するための設定器と、（ｄ）前記実績デ
   ータを設定値と比較して製品の良否を判別する不良品判
   別ユニットと、（ｅ）前記実績データ収集ユニットから
   実績データを常時受けて、あらかじめ選択された監視項
   目の実績データを記憶するとともに、該実績データを毎
   ショットごとに更新する実績データ一時保持ユニット
   と、（ｆ）前記不良品判別ユニットからデータ転送信号
   を受けて、前記実績データ一時保持ユニットから実績デ
   ータを受け、前記不良品判別ユニットの判別結果と共に
   出力する手段を有することを特徴とする射出成形機の製
   品判別装置。