JPH05301037A - 顔料分散体の製造方法 - Google Patents

顔料分散体の製造方法

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JPH05301037A
JPH05301037A JP4107543A JP10754392A JPH05301037A JP H05301037 A JPH05301037 A JP H05301037A JP 4107543 A JP4107543 A JP 4107543A JP 10754392 A JP10754392 A JP 10754392A JP H05301037 A JPH05301037 A JP H05301037A
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Japan
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container
pigment
vessel
speed
scraper
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JP4107543A
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Koichi Matsumoto
耕一 松本
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Sakata Inx Corp
Original Assignee
Sakata Inx Corp
Sakata Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 顔料含有水性湿潤ケーキの顔料含有濃度が、
広範囲で使用でき、原料を多量に仕込むことができ、顔
料分散体の製造が簡単で、相置換工程、脱水工程、後処
理工程を短時間で効率的に低動力で行うことができる、
均一で含水率が低い高濃度の顔料分散体を得る。 【構成】 容器内に液状の疎水性有機媒体と顔料含有水
性湿潤ケーキとを収容し、その容器に蓋を装着して容器
内を気密とし、この状態で、前記第1撹拌手段および容
器を低速で相互に逆方向に回転駆動させ、もしくは第1
撹拌手段および容器のうちいずれか一方を低速で回転駆
動させるとともに、前記第2撹拌翼を、回転される容器
または第1撹拌手段の回転方向とは逆方向に高速で回転
駆動させて撹拌しながらフラッシングし、このフラッシ
ングによって発生した置換水を前記容器内から除去した
後、残存水を減圧下で撹拌しながら脱水する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フラッシング法による
顔料分散体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷インキ、塗料あるいは樹脂用
着色剤を製造する方法としては、乾燥顔料を用いる方法
と、顔料を含有する水性湿潤ケーキを用いる方法とが工
業的に実施されている。
【0003】前者の場合、顔料粒子は、その乾燥工程中
に強く凝集し合うため、その後の強力な分散・練肉によ
っても顔料設計時の一次粒子まで分散させることが難し
く、発色性、透明性において劣る場合が多い。さらに、
乾燥顔料が作業中に飛散する等の問題を起こし、衛生管
理上からも好ましくない。
【0004】また、後者の場合は、凝集の余り起こって
いない顔料含有水性湿潤ケーキ中の顔料粒子に、有機媒
体、たとえばバインダ等を加え、強力に捏練して顔料粒
子を水相から当該有機媒体相に転相、すなわちフラッシ
ングした顔料分散体として用いる関係上、一次粒子に近
い状態の顔料をそのまま用いることができ、発色性およ
び透明性に優れたものになり、広く利用されている。
【0005】しかしながら、従来のフラッシングは、以
下に説明するような種々の問題点を有する。たとえば、
印刷インキを製造する場合についてみると、顔料含有水
性湿潤ケーキと、インキバインダとを大容量の捏練槽を
有するフラッシャに仕込み、大きな動力で撹拌翼を強力
に回転、捏練して顔料を転相させ、水をデカンテーショ
ンによって除き、次いでこれを加熱下で減圧して脱水を
行い、顔料分散体を得ていた。
【0006】ところが、この方法では、最終的に得られ
る顔料分散体量に対して過大な装置が必要であること、
また捏練および相置換のために多くの時間と大きな動力
とを必要とすること、フラッシング生成物がドウ状とな
り減圧・脱水の効率が悪く、脱水に多くの時間が必要な
こと、および長時間脱水を行っても実際には3%前後の
含水率が限度であり、1%以下にすることが困難である
こと等の問題がある。
【0007】他の先行技術として、たとえば特開昭50
−51532号公報には、ラインミキサを用いた例が示
されている。この方法で使用するラインミキサは、流動
物をその輸送ライン中で連続的に撹拌混合する装置であ
るため、流動性を有することが必要であり、顔料含有水
性湿潤ケーキを特別に希釈調整すること、あるいは流動
性を与えるために特別な添加剤、たとえば活性剤の添加
を余儀なくされるものであり、取扱いが複雑である等の
作業効率および製品の品質の上で問題を有する。
【0008】また、他の先行技術では、本願出願人は、
特開昭59−1538号公報において、液状の疎水性有
機媒体と顔料含有水性湿潤ケーキとの定量ずつを、L/
D値が25以上である2軸同方向回転スクリュー押出機
に供給し、相置換工程、脱水工程、必要に応じて後処理
工程を同一押出機内で連続的に行う顔料分散体の製造方
法を提案している。
【0009】この方法では、使用するスクリュー押出機
の機能、顔料含有水性湿潤ケーキの形状、疎水性液状有
機媒体の構成等の組み合わせが極めて重要なものであ
り、複雑なものである。また、最終の顔料分散体を得る
のに過大な動力と時間を要する問題、およびフラッシン
グがドウ状となるため、減圧脱水の効率が悪いという問
題は、前述した特開昭50−51532号公報に示され
る先行技術よりも極めて改善されているものの満足でき
るものではなく、また顔料含有水性湿潤ケーキの顔料含
有濃度の適用範囲が狭いという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、顔料含有水性湿潤ケーキの顔料含有濃度が、広範
囲で使用でき、原料を多量に仕込むことができ、顔料分
散体の製造が簡単で、相置換工程、脱水工程、後処理工
程を短時間で効率的に低動力で行うことができる、均一
で含水率が低い高濃度の顔料分散体を得ることができる
ようにした顔料分散体の製造方法を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、顔料含有水性
湿潤ケーキから顔料分散体を製造する方法において、上
方に開口する水平断面が円形の容器内に、その容器と同
軸を成しかつ容器の内壁と僅かな間隔をあけて配置され
る第1撹拌翼と、容器および第1撹拌手段の共通な軸線
から偏心した軸線を有する第2撹拌手段とを設け、前記
容器内に液状の疎水性有機媒体と顔料含有水性湿潤ケー
キとを収容し、その容器に蓋を装着して容器内を気密と
し、この状態で、前記第1撹拌手段および容器を低速で
相互に逆方向に回転駆動させ、もしくは第1撹拌手段お
よび容器のうちいずれか一方を低速で回転駆動させると
ともに、前記第2撹拌翼を、回転される容器または第1
撹拌手段の回転方向とは逆方向に高速で回転駆動させて
撹拌しながらフラッシングし、このフラッシングによっ
て発生した置換水を前記容器内から除去した後、残存水
を減圧下で撹拌しながら脱水することを特徴とする顔料
分散体の製造方法である。
【0012】
【作用】本発明に従えば、前記顔料分散体の製造方法を
適用することにより、顔料分散体の製造が簡単で、相置
換工程、脱水工程、後処理工程を短時間で効率的に低動
力で行うことができ、かつ、均一で含水率が低い高濃度
の顔料分散体を得ることができる。
【0013】以下、本発明に係る顔料分散体の製造方法
について説明する。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の顔料分散体の製
造に使用する高速混合処理装置の概略的構成を示す断面
図である。高速混合処理装置は、直円筒状の内周面1a
およびこの内周面1aに垂直な底面1bを有する容器1
と、内周面1aおよび底面1bに対してたとえば1〜2
mm程度の僅かな間隔T1,T2をあけて配置される第
1撹拌手段であるスクレーパ2と、容器1の中心軸線L
1から偏心した位置に回転軸線L2を有し、この回転軸
線L2まわりに高速回転駆動される第2撹拌手段である
高速回転撹拌手段3と、容器密閉のための蓋4と、容器
1を加熱および/または冷却するための加熱冷却手段5
と、容器1内を減圧するための減圧手段6とによって構
成されている。なお、図1に示した高速混合処理処理に
は、円筒状の容器1が図示しない機体などの予め定める
固定位置に固定され、スクレーパ2が回転する場合を示
している。
【0015】上記図1のスクレーパ2は、左右対称に設
けられる一対の略L字状に屈曲または湾曲した形状の撹
拌翼20を有しており、撹拌翼20は軸21に設けられ
る。軸21は、高速回転撹拌手段3の回転方向Aとは逆
方向Bに、10〜30rpmでモータM1によって回転
駆動される。このスクレーパ2を使用することにより、
円筒状の容器1内の未撹拌領域がなくなり、常に原料が
内周面1aおよび底面1bから掻取られるようになるの
で、原料の付着が全くなくなり、撹拌効率が高くなる。
【0016】次に、高速回転撹拌手段3は、円筒状の容
器1の中心から偏心した位置に回転軸線L2を持ち、ス
クレーパ2の回転方向Bとは逆方向AにモータM2によ
って回転駆動されるようになっている。この高速回転撹
拌手段3の回転速度は、400〜2500rpm、好ま
しくは1000〜2000rpmである。
【0017】このような高速回転撹拌手段3は、軸31
を有し、この軸31に沿って円筒状の容器1の内径の2
0〜45%の回転半径を有する複数対の回転翼32が互
いに軸線方向に間隔をあけて下から上へ設置され、容器
1の全原料がこの回転翼32によって、混合、掃出され
るとともに、原料が分散、流動し、位置変換が促進さ
れ、原料に強固な煎断力が加わるようになっている。
【0018】さらに容器1を覆う容器の蓋4は、容器1
中を減圧できるように密閉して装着される。また排出口
7は、容器1の底部10に設けられており、底蓋71に
より開閉できるように設けられる。
【0019】さらにまた容器1内を加熱および/または
冷却するための加熱冷却手段5および容器1内を減圧す
るための減圧手段6は、相置換工程での加熱および相置
換工程後、顔料分散体に残っている水分を、材料を混合
しながら加熱・減圧して脱水できるように構成されてい
る。前記加熱冷却手段5は、環状のジャケット10内に
熱媒体としての温水または冷却水を供給して、前記容器
1を加熱または冷却するようにしてもよく、また前記温
水に代えて水蒸気を用いるようにしてもよい。
【0020】上述の実施例に示した高速混合処理装置
は、スクレーパ2が高速回転撹拌手段3の回転方向Aと
逆方向Bに回転し、円筒状の容器1が停止されている場
合を示しているが、逆に、スクレーパ2が固定されてお
り、円筒状の容器1が高速回転撹拌手段3の前記回転方
向Bと逆方向に回転するものであってもよい。この場
合、容器1の回転速度は、20〜80rpmである。
【0021】また上述の実施例では、容器1が円筒状の
場合を示しているが、容器1の軸線L1が水平方向に傾
斜しているもの、容器1が円筒状でなく球状のものであ
ってもよい。ただし、容器の形状に対応して、スクレー
パ2も変化する。
【0022】またさらに、排出口7が容器1の底部10
にある場合は、容器1の下部に排出用エクストルーダを
設けるようにしてもよい。
【0023】本発明で使用する高速混合処理装置は、高
速回転撹拌手段3と、高速回転撹拌手段3と逆方向に異
なる速度で回転する容器1およびスクレーパ2の組み合
わせによって作り出される相対的に高速の混合系によ
り、容器中において、原料の位置と速度を常に、縦横
に、変化させながら、原料に高い煎断力を加え、高い混
合効率を達成することができる。
【0024】次に、本発明の顔料分散体の製造に用いる
顔料含有水性湿潤ケーキ、疎水性有機媒体の形態につい
て述べる。
【0025】まず、顔料含有水性湿潤ケーキは、合成し
て得られた顔料の水性懸濁液をフィルタープレス等によ
り水分を減少させた、顔料含有率10%以上の湿潤ケー
キであればよく、広範囲のものが利用できる。
【0026】これらの顔料含有水性湿潤ケーキの具体例
として、アゾ系、縮合アゾ系、フタロシアニン系、キナ
クリドン系、インシゴ系、キノフタロン系、ジオキサン
系、アントラキノン系、イソインドリノン系等が挙げら
れる。
【0027】また、顔料含有水性湿潤ケーキの顔料の相
置換に使用する疎水性有機状媒体としての印刷インキワ
ニスとしては、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、エス
テル樹脂、石油樹脂マレイン酸樹脂およびこれらの樹脂
のロジン変性樹脂等の1種または2種以上の混合物の樹
脂に、アマニ油、桐油またはサフラワー油等の植物油、
鉱物油、および沸点200℃以上ノルマルパラフィン、
イソパラフィン、ナフテン、アルキルベンゼン、α−オ
レフィン、その他の脂肪族炭化水素等の高沸点溶剤の1
種または2種以上の混合物を添加したものが利用でき
る。
【0028】さらに、必要に応じて、従来公知の顔料分
散剤、フラッシング助剤あるいはその他の添加剤を添加
することができる。
【0029】上記顔料含有水性湿潤ケーキと疎水性有機
液状媒体との配合割合は、フラッシング後の顔料分散体
の顔料含有濃度が、10〜50重量%になるように配合
される。
【0030】次に、本発明の含有分散体の製造方法につ
いて詳細に説明する。まず、所定量の顔料含有水性湿潤
ケーキと疎水性有機液状媒体を、高速混合処理装置の蓋
4を開け、容器1内に仕込む。次いで、高速混合処理装
置の蓋4を閉じ、高速混合処理装置内を常温ないし80
℃、好ましくは50〜70℃に加熱/冷却手段5を用い
て加熱し、高速回転撹拌手段3の回転速度を400〜2
500rpm、好ましくは、1000〜2000rpm
とし、かつスクレーパ2の回転速度を10〜30rpm
でフラッシングして、顔料を水相からバインダ相に転相
する。
【0031】次いで、顔料を水相からバインダ相に転相
した際に発生する置換水を高速混合処理装置の下部に設
けられた排出口7より、デカンテーションにより除去す
る。排出された置換水が清浄になった後、さらに、高速
混合処理装置内を、加熱/冷却手段5を用いて70〜1
00℃に加熱し、高速回転撹拌手段3の回転速度を40
〜2500rpm、好ましくは、1000〜2000r
pmとし、かつスクレーパ2の回転速度を10〜30r
pmとして、さらに、残余水を留去し、目的の顔料分散
体を得る。
【0032】次に、高速混合処理装置内を加熱冷却手段
5を用い、冷却する。最後に、高速混合処理装置の容器
1の底部10に設けられている底蓋71を設け、高速回
転撹拌手段3の回転速度を400〜2500rpm、ス
クレーパ2の回転速度を10〜30rpmにし、円筒状
の容器1内の顔料分散体を取り出す。
【0033】以上のように、特定機能を有する高速混合
処理装置を用いることによって、顔料含有水性湿潤ケー
キは、顔料濃度の広範囲のものが利用でき、相置換好
適、脱水工程、後処理工程を短時間で効率的に低動力で
同一装置内で行うことができ、かつ、均一で含水率が低
い顔料分散体を製造することが可能になる。
【0034】以下、本発明の製造方法を、実験例によっ
て具体的に説明する。
【0035】実験例1 顔料含有水性湿潤ケーキとして、顔料含有率25%のカ
ーミン6Bを3770重量部、疎水性有機液状溶媒とし
て、石油樹脂系ワニスを1028重量部と鉱物油281
重量部、フラッシング助剤として、活性剤93.5重量
部を撹拌翼が4インチのピンタイプである高速混合処理
装置に仕込む。高速混合処理装置を60℃に加熱し、高
速回転撹拌手段3の回転速度を400〜2360rp
m、スクレーパ2の回転速度を20rpmで、フラッシ
ングして、顔料を水相からバインダ相に転相する。次い
で、水をデカンテーションによって除去する。その後、
さらに、高速混合処理装置を100℃に加熱し、30T
orrに減圧し、高速回転撹拌手段の回転速度を400
〜2360rpm、スクレーパ2の回転速度を20rp
mで、さらに残余の水を留去し、顔料含有濃度40%の
顔料分散体を得る。その実験結果が表1に示される。
【0036】
【表1】
【0037】表1から明らかなように、相転移時間、減
圧乾燥時間が短時間で効率よく行うことができ、かつ、
均一で含水率が非常に低く、着色力の良好な顔料分散体
が得られる。
【0038】比較例1 顔料含有水性湿潤ケーキとして、顔料含有率25%のカ
ーミン6Bを582.8重量部、疎水性有機液状溶媒と
して、石油樹脂系ワニスを159.3重量部と鉱物油4
3.4重量部、フラッシング助剤として、活性剤14.
5重量部を撹拌翼がδブレードの双腕型ニーダである1
リットルフラッシャー容器に仕込む。1リットルフラッ
シャー容器内を60℃に加熱し、双腕型ニーダを低速度
で回転させ、顔料を水相からバインダ相に転相する。次
いで、水をデカンテーションによって除去する。その
後、さらに、1リットルフラッシャー容器内を100℃
に加熱し、30Torrに減圧し、双腕型ニーダを低速
度で回転させ、さらに残余の水を留去し、顔料含有濃度
40%の顔料分散体を得る。
【0039】その実験結果が表1に示される。表1から
明らかなように、相転移時間、減圧乾燥時間に長時間か
かり、そのうえ、含水率が高く、得られた顔料の粒子径
も大きい顔料分散体が得られる。
【0040】実験例2 顔料含有水性湿潤ケーキとして、顔料含有率22%のシ
アゾイエロを2210重量部、疎水性有機液状溶媒とし
て、ロジン変性フェノール樹脂系ワニス598重量部、
ロジン変性フェノール系ゲルワニス2105重量部およ
び鉱物油281重量部、添加剤として、乾燥遅延剤71
重量部の撹拌翼が4インチのピンタイプである高速混合
処理装置に仕込む。高速混合処理装置を60℃に加熱
し、高速回転撹拌手段の回転速度を800〜1600r
pm、スクレーパプレートの回転速度を20rpmでフ
ラッシングして、顔料を水相からバインダ相に転相す
る。次いで、水をデカンテーションによって除去する。
その後、さらに、高速混合処理装置を80℃に加熱し、
30Torrに減圧し、高速回転撹拌手段の回転速度を
800〜1600rpm、スクレーパプレートの回転速
度を20rpm、さらに残余の水を留去し、顔料含有濃
度14%の顔料分散体を得る。
【0041】その実験結果を表1に示した。表1に示し
たように、実験例1と同様に、相転移時間、減圧乾燥時
間が効率よく行うことができ、かつ、均一で含水率が非
常に低く、着色力の良好な顔料分散体が得られる。
【0042】比較例2 顔料含有水性湿潤ケーキとして、顔料含有率22%ジア
ゾイエローを338.3重量部、疎水性有機液状溶媒と
して、ロジン変性フェノール樹脂系ワニス85.9重量
部、ロジン変性フェノール系ゲルワニス322.2重量
部および鉱物油43.0重量部、添加剤として、乾燥遅
延剤10.7重量部を撹拌翼がδブレードの双腕型ニー
ダである1リットルフラッシャー容器テスト機に仕込
む。1リットルフラッシャー容器内を60℃に加熱し、
双腕型ニーダを低速度で回転させ、顔料を水相からバイ
ンダ相に転相する。次いで、水をデカンテーションによ
って除去する。その後、さらに、1リットルフラッシャ
ー容器内を80℃に加熱し、30Torrに減圧し、双
腕型ニーダを低速度で回転させ、さらに残余の水を留去
し、顔料含有濃度14%の顔料分散体を得る。
【0043】その実験結果を表1に示した。表1に示し
たように、相転移時間、減圧乾燥時間に長時間かかり、
そにうえ、含水率が高く、得られた顔料の粒子径も大き
い顔料分散体が得られる。
【0044】評価方法 (着色力)白色インキ10gに、色インキ1gを加えて
着色力を比較するティンチィグテストにより着色力の評
価を行った。
【0045】(粒径)得られた顔料分散体を、グライン
ドメータにヘラ引きし、粒径を測定した。
【0046】(相転移時間)顔料を水相からバインダ相
に相置換するときに出てくる置換水が清浄な状態になる
までの時間を測定した。
【0047】(含水率)カールフィッシャー測定装置に
て、顔料分散体に含まれている水分量を測定した。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、顔料含有
水性湿潤ケーキの顔料含有濃度が、広範囲のものを使用
することができ、原料を多量に仕込むことができる。ま
た、顔料分散体の製造が簡単で、相置換工程、脱水工
程、後処理工程を短時間で効率的に低動力で行うことが
でき、かつ、均一で含水率が低い高濃度の顔料分散体を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の顔料分散体の製造方法に用
いられる高速混合処理装置の概略的構成を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 容器 2 スクレーパ 3 高速撹拌手段 4 蓋 5 加熱冷却手段 6 減圧手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料含有水性湿潤ケーキから顔料分散体
    を製造する方法において、 上方に開口する水平断面が円形の容器内に、その容器と
    同軸を成しかつ容器の内壁と僅かな間隔をあけて配置さ
    れる第1撹拌翼と、容器および第1撹拌手段の共通な軸
    線から偏心した軸線を有する第2撹拌手段とを設け、 前記容器内に液状の疎水性有機媒体と顔料含有水性湿潤
    ケーキとを収容し、その容器に蓋を装着して容器内を気
    密とし、 この状態で、前記第1撹拌手段および容器を低速で相互
    に逆方向に回転駆動させ、もしくは第1撹拌手段および
    容器のうちいずれか一方を低速で回転駆動させるととも
    に、前記第2撹拌翼を、回転される容器または第1撹拌
    手段の回転方向とは逆方向に高速で回転駆動させて撹拌
    しながらフラッシングし、 このフラッシングによって発生した置換水を前記容器内
    から除去した後、残存水を減圧下で撹拌しながら脱水す
    ることを特徴とする顔料分散体の製造方法。
JP4107543A 1992-04-27 1992-04-27 顔料分散体の製造方法 Pending JPH05301037A (ja)

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