JPH0530021Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は円筒形搬送物、例えば容器を搬送する
袴内に収容されて搬送される容器を袴が使えない
容器処理装置へ給排するに好適な円筒形搬送物給
排装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来より、搬送されて来る容器を、周知のエア
チヤツク等の把持手段によりピツクアツプして袴
へ出し入れできるようにした昇降把持装置が知ら
れている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記のような昇降把持装置は単
体機械として構成され、その搬送ライン上には袴
が使えない例えば洗壜機等の容器処理装置は組込
まれていないのが実情である。

本考案は以上の点に鑑み、袴内の容器を、単一
の昇降把持機構により袴が使えない容器処理装置
の出入口で容易に給排することのできる円筒形搬
送物給排装置を得ることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案に係る円筒形搬送物給排装置は、円筒形
搬送物に収容された容器を供給する供給コンベア
と上記円筒形搬送物に収容された容器を排出する
排出コンベアとに接続されて容器を給排する回転
テーブルと、この回転テーブル上に移送された容
器を容器処理装置へ導入する供給スターホイール
と、上記容器処理装置で処理された容器を上記回
転テーブル上へ排出する排出スターホイールと、
上記回転テーブル上に昇降可能に立設され、この
回転テーブル上に供給された容器を上記円筒形搬
送物からピツクアツプして上記供給スターホイー
ルへ移送するとともに処理後の容器を上記排出ス
ターホイールからピツクアツプして回転テーブル
上の空になつた円筒形搬送物内へ移載する昇降把
持機構とを備えたものである。

〔作用〕

本考案においては、容器処理装置の出入口に接
続した回転テーブル上の昇降把持機構により、円
筒形搬送物と容器との分離、結合を成し得られる
とともに、容器処理装置への容器のみの給排も可
能とすることができる。

〔実施例〕

以下、第１図および第２図に基づき本考案の一
実施例について説明すると、本実施例の円筒形搬
送物給排装置は、円筒形搬送物としての円筒形の
袴１に収容された容器２を供給する供給コンベア
としての供給スクリユウコンベア３の末端と上記
袴１に収容された容器２を排出する排出コンベア
としての排出スクリユウコンベア４の基端とを回
転テーブル５により接続して、上記供給スクリユ
ウコンベア３で搬送され回転テーブル５上面の周
縁部に移載された上記袴付容器２を、該回転テー
ブル５の回動により上記排出スクリユウコンベア
４側へ移送できるようにしている。そして上記回
転テーブル５の近傍には、これの移送経路Ａに沿
わせてその上流側と下流側とに、容器２を容器処
理装置６へ導入するための供給スターホイール７
と上記容器処理装置６で処理された容器２を排出
する排出スターホイール８とが配設され、かつこ
れら各スターホイール７，８の周縁凹部７ａ，８
ａの一部がそれぞれ上記回転テーブル５の移送経
路Ａに接する如くその上方に位置するよう設置さ
れている。また、これら各スターホイール７，８
と上記回転テーブル５上面との間には、後述する
昇降把持機構１０によつてピツクアツプされた容
器２が移乗される渡り板９が設けられ、この渡り
板９の下を上記移送経路Ａ上の空になつた袴１が
通過できるようにしている。

然して、昇降把持機構１０は、回転テーブル５
の内周部５ａを下端フランジ部１１ａ上面で支持
するとともに固定軸１２に回動可能に嵌合され該
固定軸下部の拡大段部１２ａ端面にスラストベア
リング１３を介し支承された回転円筒部材１１
と、上端に外向きフランジ１４ａを有し上記回転
円筒部材１１上部に嵌着固定された円筒部材１４
と、下端にこの円筒部材１４のフランジ１４ａよ
りも小径に設定された外向きフランジ１５ａを有
し上記固定軸１２に嵌合され図示しないキーによ
つて固定された案内部材１５と、上記円筒部材１
４と略同径寸法を有しかつ上記固定軸１２に回動
可能に嵌合されるとともに上記案内部材１５の筒
部１５ｂ上端面にスラストベアリング１６を介し
支承された環状プレート１７と、上記案内部材１
５のフランジ１５ａ上面における周縁部に立設固
定されかつ上端がカム面１８ａを形成する円筒状
カム部材１８と、このカム部材１８のカム面１８
ａ上を転動するカムフオロワ１９を有し該カム面
１８ａによつて昇降案内されるとともに、上記円
筒部材１４と環状プレート１７とにそれぞれ穿設
した孔１４ｂ，１７ａに摺動自在に貫通して横ぶ
れを規制された周知のエアチヤツク２０とから構
成されている。なお、２１は上記回転円筒部材１
１上端面と案内部材１５下端面との間に介在設置
されたスラストベアリング、２２は上記環状プレ
ート１７の浮き上がりを防止するために固定軸１
２に嵌着固定したリング部材であり、上記昇降把
持機構１０はその回転円筒部材１１のフランジ部
１１ａが図示しない駆動源に接続されて駆動され
るようになつている。また上記エアチヤツク２０
は上記回転テーブル５の移送経路Ａ上に位置せし
めてその周方向に複数設置されており、環状プレ
ート１７上面に固定設置したエアー制御弁２３に
よつて容器２の頭部を把持・解放制御されるよう
になつている。

次に、上記構成を有する本実施例装置の動作を
第３図をも参照して説明すると、先ず、袴１に収
容され供給スクリユウコンベア３によつて回転テ
ーブル５上へ搬送されて来た容器２は、上記回転
テーブル５の時計回り方向の回動によりその移送
経路Ａ上をａ点からｂ点へ移送される間に、該回
転テーブル５と一体回動しかつカム面１８ａによ
り昇降案内されるエアチヤツク２０によつて袴１
からピツクアツプされ、ｂ点からｃ点の間で渡り
板９上へ移載され、ｃ点において該エアチヤツク
２０から解放され、反時計回り方向に回動する供
給スターホイール７へと受け渡され容器処理装置
６へと導入される。

一方、容器２がピツクアツプされ空になつた袴
１は回転テーブル５によつて引続き移送経路Ａ上
を搬送され、渡り板９の下方を通過して排出スタ
ーホイール８側へ至る。

次に容器処理装置６で処理された容器２は、反
時計回り方向に回動する排出スターホイール８に
よつて回転テーブル５側へ移送され、この排出ス
ターホイール８の移送経路と上記回転テーブル５
の移送経路Ａとの接点であるｄ点位置で上記エア
チヤツク２０へと受け渡される。このエアチヤツ
ク２０へ受け渡された容器２は、上記移送経路Ａ
上をｄ点からｅ点へ移送される間に渡り板９側よ
り離脱し、更にｅ点からｆ点へ至る間に、渡り板
９下方を通過して来た上記空の袴１内へ移載さ
れ、該袴１共々排出スクリユウコンベア４によつ
て排出される。この間のエアチヤツク２０の昇降
運動は上記カム面１８ａにより案内されて行なわ
れる。

このように本考案による円筒形搬送物給排装置
は、袴付容器の搬送ラインの中に、袴が使えない
容器処理装置等の機械を組込むことができるた
め、システムとしての装置の小形化が図れ、コス
トを低減させることができる。

なお、上記実施例では昇降把持機構にエアチヤ
ツク２０を用いたものを示したが、搬送される容
器がその頭部に鍔を有するようなものである場合
には、第４図の如く、上記昇降把持機構をフオー
ク２４を有するリフタから構成することも可能で
あり、このような場合には昇降把持機構がより簡
略化され、経済性の一層の向上が図れる。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によれば、袴等の円
筒形搬送物に収容された容器の搬送ラインの中
に、袴が使えない容器処理装置等の機械を組込む
ことができるため、システムとしての装置の小形
化が図れ、コストを低減させることができるとい
う効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の一実施例を示す平面図、
第２図は第１図のものの袴排出部を容器処理装置
側から示す断面図、第３図は第１図のものの動作
を説明するための説明図、第４図は昇降把持機構
の他の例を示す側面図である。 １……袴（円筒形搬送物）、２……容器、３…
…供給スクリユウコンベア（供給コンベア）、４
……排出スクリユウコンベア（排出コンベア）、
５……回転テーブル、６……容器処理装置、７…
…供給スターホイール、８……排出スターホイー
ル、１０……昇降把持機構。なお、各図中、同一
符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒形搬送物に収容された容器を供給する供給
   コンベアと上記円筒形搬送物に収容された容器を
   排出する排出コンベアとに接続されて容器を給排
   する回転テーブルと、この回転テーブル上に移送
   された容器を容器処理装置へ導入する供給スター
   ホイールと、上記容器処理装置で処理された容器
   を上記回転テーブル上へ排出する排出スターホイ
   ールと、上記回転テーブル上に昇降可能に立設さ
   れ、この回転テーブル上に供給された容器を上記
   円筒形搬送物からピツクアツプして上記供給スタ
   ーホイールへ移送するとともに処理後の容器を上
   記排出スターホイールからピツクアツプして回転
   テーブル上の空になつた円筒形搬送物内へ移載す
   る昇降把持機構とを備えることを特徴とする円筒
   形搬送物給排装置。